JP4677134B2 - 帯電防止シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、帯電防止シートに関し、更に詳細には、形状保持性に優れると共に、所要の導電性を有し電子機器や精密機器等のガスケットまたはパッキン等といったシール材として好適に使用される帯電防止シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、携帯電話、電子機器やその他精密機器等では、本体と上蓋との間等にガスケットを介在させ密閉させてその内部に微細なほこり等が入り込まないように、また液晶等のディスプレイ部分の場合にはバックライトの光漏れが起こらないように製造されている。そして近年の前記携帯電話等の高機能化および軽量化の要請から、本体部だけでなく、前記ガスケット等の補助部材についても小さく薄いものが要求されている。このような物性を達成する材質として各種弾性体が挙げられるが、一般に該弾性体は絶縁性が高く、このために帯電し易く、例えば帯電した電気が放電すれば液晶等の部材が電気的に破壊される、静電気の発生によりゴミやほこりを引き寄せてしまう、といった難点が指摘される。
【0003】
一般に前述の帯電等による電気的な問題を回避する手段として、前記弾性体内にカーボンブラックまたはカーボンファイバー等の導電性フィラーを混合させて導電性を付与する方法や、該弾性体表面に界面活性剤または導電性高分子のコーティングを施して導電性を付与する方法が考えられ、該弾性体の使用用途または製造工程を考慮して適宜選択的に実施されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記弾性体の材料内に、例えばカーボンブラックまたはカーボンファイバーといった電子伝導系の導電性物質を混入する方法の場合、充分な導電性を達成するためには多量のフィラーを原料中に分散させる必要があり、混合対象がシート状物等の薄いものである場合、成形性や弾性率または脆性等の物性が低下してしまったり、全体の重量が増加してしまう畏れがある。また経時変化により前記カーボン系物質が粉体状に劣化して剥がれ落ちたり、その色が黒系統色に限定されてしまい商品性が低下してしまう問題があった。
【0005】
また前記弾性体表面に界面活性剤または導電性高分子をコーティングして導電性を付与する方法の場合、製品製造後処理として実施される洗浄や、取り扱い時の摩擦等によって容易にコーティングが剥がれてしまう欠点が指摘される。この他同様の方法として、前記弾性体の表面に対して、金属箔、樹脂フィルム等の導電部材を張り合わせる等して設けることも考えられるが、この場合、該導電部材が有する剛性が弾性体材の柔軟性やクッション性を阻害してしまう問題を内在している。
【0006】
【発明の目的】
この発明は、従来の技術に係る帯電防止シートに内在していた問題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、導電性物質としてイオン系帯電防止剤を使用すると共に、メカニカルフロス法により得られる発泡基材をシート状の弾性体として採用したことにより、該メカニカルフロス法により得られる発泡基材のシール性および脆性といった物性に悪影響を与えることなく、かつ充分な導電性を有し優れた帯電防止性を発現し得る帯電防止シートを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため本発明に係る帯電防止シートは、
シート状フィルムと、
主原料であるポリオール成分およびイソシアネート成分、副原料、造泡用気体、所要量のイオン系帯電防止剤を混合してメカニカルフロス法により造泡されたウレタン発泡原料を、連続的に供給される前記シート状フィルム上に供給して反応・硬化することで得られたウレタン発泡基材とが積層されたシート状物であって、
前記シート状フィルムおよび前記ウレタン発泡基材が、該シート状フィルム上での前記ウレタン発泡原料の反応・硬化により接着されたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に本発明の好適な実施例に係る帯電防止シートにつき、好適な実施例を挙げて、以下説明する。本願の発明者は、弾性体をなす原料中にイオン系の帯電防止剤を混入することで、優れた帯電防止性能を発現し、携帯電話等に好適に使用し得るガスケット材に最適な帯電防止シートが得られることを知見したものである。
【0009】
実施例に係る帯電防止シート10は、図1に示す如く、所要のイオン系帯電防止剤20を含有し、その表面抵抗値が1010Ω/cm以下に設定されるシート状のウレタン発泡基材12と、このウレタン発泡基材12の片面に積層されたシート状フイルム14とから基本的に構成される。前記ウレタン発泡基材12としては、基本的に従来技術として公知であるメカニカルフロス(mechanica1 fothing(機械的泡立て))により作製されたポリウレタン発泡体が使用される。また前記シート状フイルム14については、前記ウレタン発泡基材12の引き裂き等に対する強度を更に向上させるものである。
【0010】
前記メカニカルフロス法により作製されるポリウレタン発泡体は、材質的にヘタリが少なくかつ発生ガスが少ない(移行性が少ない)というポリウレタンフォームが有する利点と、方法的に形成セルが微細であり防塵および光漏れ防止性能が高いというメカニカルフロス法の採用により発現する利点とを併有している。この他に材質的には、前述の移行性が少ないポリエチレンフォームまたはゴムスポンジ等も利用可能であるが、長尺性、低発生ガス性および圧縮永久歪み等の点で前記ポリウレタンフォームに劣る点に留意が必要である。
【0011】
前記メカニカルフロス法については、例えば特公昭53−8735号公報にその内容が記載されているので詳細は割愛するが、基本的には主原料であるポリオールおよびイソシアネート成分からなる2液性のウレタン原料に対して、副原料である触媒、整泡剤、発泡剤、可塑剤およびフィラー等を適宜添加し、更に窒素等の造泡用気体を混合し(本発明の場合、これら基本的な各種原料に加えて所要のイオン系帯電防止剤20を更に混合)、更にオークスミキサ等により混合攪拌することでウレタン発泡原料Mを得るものである。そして得られたウレタン発泡原料Mは、所定の成形型または後述する製造装置30([0019]に後述)等を使用して帯電防止シート10にされる。
【0012】
前記ポリオール成分としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールまたはポリジエン系ポリオール等が使用され、これらのポリオールは単独でまたは2種類以上を併用した形で使用される。また前記イソシアネート成分としては、トルエンジフェニルジイソシアネート(TDI)、TDIプレポリマー、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、クルードMDI、ポリメリックMDI、ウレトジオン変性MDIまたはカルボジイミド変性MD1等が使用される。
【0013】
前記イオン系帯電防止剤20としては、過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウムまたは塩化リチウム等の無機イオン物質や、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニウムアセテート、ラウリルアンモニウムアセテート、オクタデシルトトリメチルアンモニウム過塩素酸塩等や、テトラブチルアンモニウムクロリド(ブロミド)、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド(ブロミド)等といった4級アンモニウム塩に代表される有機イオン物質からなるイオン性導電剤、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、各種ベタイン等の両性イオン界面活性剤等が挙げられ、これらを単独または2種類以上を併用することで使用される。
【0014】
また前記イオン系帯電防止剤20の添加量は、導電性を付与する物質の種類によって適切な抵抗値になるように調整されるが、一般的には前記ウレタン発泡原料Mに対して、0.05〜30重量%、好ましくは0.2〜10重量%の範囲内に設定される。これは添加量が0.05重量%を下回る場合には帯電防止効果が乏しく、表面抵抗値が1010Ω/cmを越える畏れがあり、逆に30重量%を越える添加量の場合には表面抵抗値が小さくなる一方で、前記ウレタン発泡基材12の脆性の低下等の物性的な問題が発生する畏れがあり、かつ製造コストが増大するためである。
【0015】
作製されるべき前記ウレタン発泡基材12は、その厚みが0.1〜5.0mmに設定される。この厚みが0.1mm未満の場合には充分な弾力性、すなわち充分なシール性を発現することが困難となり、一方5.0mmを超える場合には厚過ぎて該シール性が悪化する畏れがあるためである。また前記ウレタン発泡基材12の長さとしては5m以上の長尺品であることが好ましく、この場合製造される帯電防止シート10を所要形状に加工する、テープ貼りおよび打ち抜き等の加工の連続実施が可能となるため、生産効率の向上による製造コストを低減が期待できる。
【0016】
前記シート状フィルム14は、前記ウレタン発泡基材12に剛性を持たせて製造時や使用時における該基材12の裂けまたは破れといった物理的な損傷を防止し、形状保持性を高めるものである。その材質としては、ステンレス鋼箔、銅箔またはアルミニウム箔といった金属フィルムや、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミドまたはポリ塩化ビニルといった樹脂フィルムが好適に使用され、この他に通常の紙材や、樹脂繊維等によって強化された紙材または不織布も使用し得る。またその厚みは、前記ウレタン発泡基材12に必要な剛性、すなわち形状保持性を持たせると共に、該基材12の柔軟性およびシール性を阻害しない程度、具体的には金属フィルムの場合は10〜100μm、好ましくは10〜70μm、樹脂フィルム、紙または不織布の場合は基本的に10〜500μm、好ましくは25〜250μmに設定される。
【0017】
前記シート状フィルム14のウレタン発泡基材12への積層は、製造時(詳細は後述[0021])に一体的に作製することで実施される。
【0018】
また製造時に一体的に作製する場合、前記ウレタン発泡原料Mがシート状フィルム14上で反応・硬化する際に、同時に接着もなされるのでその接着強度は強く、また別工程を用いて製造する手間も省ける。なおこの際に前記シート状フィルム14として好適な材質としては、前記ウレタン発泡原料Mを反応・硬化させる際に加えられる熱により軟化し、前記ウレタン発泡基材12との一体的な積層化が容易な熱可塑性樹脂系物質の採用が好適である。
【0019】
【製造装置の一例】
前記製造装置30は、メカニカルフロス法によりシート状弾性体、すなわち本発明におけるウレタン発泡基材12を作製する装置であり、図2に示す如く、前記ウレタン発泡原料Mを移送するため図示しない駆動源により駆動されるコンベア32と、該コンベア32上に該ウレタン発泡原料Mを供給する吐出ノズル34と、該吐出ノズル34の下流側に設置され、供給されたウレタン発泡原料Mを所定厚さのシート状とするドクターブレード36と、このドクターブレード36の下流側に設けられ、該ウレタン発泡原料Mに加熱を施して反応・硬化を進行せさてウレタン発泡基材12とする所定長さの熱風トンネル炉38とから基本的に構成される。すなわちこの製造装置30を使用することで、前記ウレタン発泡基材12からなる長尺の帯電防止シート10が連続的に得られる。また一般には、前記コンベア32上に所定の離型紙Rが該コンベア32に対して平行となるよう連続的に供給することで、該離型紙R上にウレタン発泡原料Mが供給される。
【0020】
そして得られた帯電防止シート10は、所定形状への打ち抜き加工およびその他検査等を経てシール材等の各種最終製品とされる。
【0021】
また、図3に示す如く、前記コンベア32に対して該シート状フィルム14を平行になるよう連続的に供給し、該シート状フィルム14上に前記ウレタン発泡原料Mを供給して、ウレタン発泡基材12およびシート状フィルム14からなる帯電防止シート10を一体的に製造してもよい。
【0022】
なお完成した帯電防止シート10は、図4および図5に示すように、例えば表面筐体52および裏面筐体54内に収容される液晶表示部56が、透明保護部58で覆われた携帯電話50における該液晶表示部56と表面筐体52との間に対応した形状とされたシール材40として利用される。このような利用に際して、前記携帯電話50への取り付けを容易化するために前記シール材50の表面および裏面に接着剤等を予め付与した接着層42,42を設けるようにしてもよい。更に前記接着層42,42は、使用されるまでの取り扱い性を向上、すなわち該接着層42,42によるべた付きを回避すべく剥離層44,44を設けてもよい。前述の製造装置30を使用した製造方法においては、前記離型紙Rがそのまま該剥離層44として利用可能となり、使用(所定位置への取付)の際に取り外される(図5参照)。
【0023】
また、本発明では前記イオン系帯電防止剤14による帯電防止効果に殊に着目しているが、これ以外にも携帯電話等の電子精密機器には欠かすことのできない電磁波・電界波シールド性についても充分な効果が期待できる。更に帯電防止性を付与する導電性物質としてカーボンブラックの如きカーボン系物質を使用しないので、最終的に得られる帯電防止シートの色が黒だけとなることが無く、前記ウレタン発泡基材12の物性の許容する範囲で所要の色材を混合したりすることで多様な色彩を有する帯電防止シートを得ることができる。
【0024】
【実験例】
以下に、本発明に係る帯電防止シートの実験例を示す。本実験に使用された帯電防止シートは以下の手順により製造した。
【0025】
(製造方法)
▲1▼ポリエーテルポリオール(平均分子量3000、水酸基価43.0)100重量部に対して、帯電防止剤(過塩素酸リチウム)を0.5重量部、金属触媒(スタナスオクトエート)を0.1重量部およびシリコーン整泡剤を3重量部混合して連続的にミキシングヘッドに流入させる。
▲2▼そしてこのミキシングヘッドに流入する直前に前述の混合物に対して、0.1NL/分の流量で造泡用気体としての窒素と、イソシアネートインデックスが0.9〜1.1となるように設定されたポリイソシアネート(クルードMDI、NCO含有量:31%)とを流入させて該ミキシングヘッドで混合させてウレタン発泡原料Mを得る。
▲3▼前記ウレタン発泡原料Mをオークスミキサ等により混合・剪断を実施した後に、前記製造装置30を用い、所定の吐出ノズル34を介してコンベア32上のシート状フィルム14上に供給し、ドクターブレード36により該シート状フィルム14上のウレタン発泡原料Mを所定の厚さとする。
▲4▼前記コンベア32の移動により、前記シート状フィルム14上のウレタン発泡原料Mは、熱風トンネル炉38内で条件150℃〜200℃、1〜3分間の加熱が実施され、反応および硬化が進行することで該シート状フィルム14と一体的に積層したウレタン発泡基材12からなる帯電防止シート10を得た。
【0026】
前述の組成および製造方法により実験例に係る試験体を作製し、実験例の組成から帯電防止剤(過塩素酸リチウム)を除いた組成および同様の製造方法により比較例に係る試験体を作製し、夫々の試験体について以下の条件で表面抵抗値(Ω/cm)を夫々測定し、実際の携帯電話にシール材として組み込んでその使用状態を目視にて確認した。
【0027】
(測定条件)
表面抵抗値測定機器:TOA ULTRA MEGOHMMETER(東亜電波工業製)
チャージ電圧:500V
チャージ時間:60sec
各試験体は、22℃×55%RH、24時間の条件で調整室に放置後、測定に供した。
【0028】
(結果)
比較例に係る試験体の表面抵抗値4.0×1012Ω/cmに対して、実験例に係る試験体の表面抵抗値は6.0×108Ω/cmと充分に低く、携帯電話に組み込んだ実際の使用に際しても、実験例に係る試験体については帯電による液晶の破壊やほこり等の引き寄せも皆無であり、該ほこり等の引き寄せに関しては比較例と較べて目視できる効果が確認された。
【0029】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明に係る帯電防止シートによれば、導電性物質としてイオン系物質を使用すると共に、メカニカルフロス法によりシート状の発泡基材を作製するようにしたので、該メカニカルフロス法により得られる発泡基材のシール性および脆性といった物性に悪影響を与えることなく、充分な帯電防止性を発現し得る帯電防止シートを、大量かつ安価に製造し得る。またシート状フィルムを前記発泡基材に積層させることで、シート状の該発泡基材のシール性等を損なうことなく、裂けまたは破れといった物理的な損傷を防止して形状保持性を高める効果を奏する。更に帯電防止剤としてカーボン系物質を使用しないので、前記発泡基材の原料中に所要の色材を混合することで、多様な色彩を有して商品性の高い帯電防止シートを製造し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係る帯電防止シートを一部切り欠いて示す概略斜視図である。
【図2】実施例に係る帯電防止シートをメカニカルフロス法により製造する製造装置の一例である。
【図3】ウレタン発泡基材およびシート状フィルムを一体的に積層した帯電防止シートをメカニカルフロス法により製造する製造装置の一例である。
【図4】実施例に係る帯電防止シートを用いたシール材を使用した携帯電話を分解して示す概略図である。
【図5】図4で示したシール材を詳細に示す斜視図である。
【符号の説明】
12 ウレタン発泡基材
14 シート状フィルム
20 帯電防止剤
M ウレタン発泡原料
Claims (4)
- シート状フィルム(14)と、
主原料であるポリオール成分およびイソシアネート成分、副原料、造泡用気体、所要量のイオン系帯電防止剤(20)を混合してメカニカルフロス法により造泡されたウレタン発泡原料(M)を、連続的に供給される前記シート状フィルム(14)上に供給して反応・硬化することで得られたウレタン発泡基材(12)とが積層されたシート状物であって、
前記シート状フィルム(14)および前記ウレタン発泡基材(12)が、該シート状フィルム(14)上での前記ウレタン発泡原料(M)の反応・硬化により接着された
ことを特徴とする帯電防止シート。 - 前記ウレタン発泡基材(12)の厚みは、0.1〜5mmに設定され、その長さは5m以上に設定される請求項1記載の帯電防止シート。
- 前記帯電防止剤(20)は、100重量部のウレタン発泡原料(M)に対して0.05〜30重量部で添加され、これにより得られる帯電防止シートの表面抵抗値が1010Ω/cm以下に設定される請求項1または2記載の帯電防止シート。
- 前記シート状フィルム(14)は、その材質が金属の場合は厚みが10〜100μmに設定され、樹脂または紙の場合は厚みが10〜500μmの範囲に設定される請求項1〜3の何れか一項に記載の帯電防止シート。
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