JP4674643B2 - 光ディスク再生装置および光ディスク記録再生装置 - Google Patents
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Description
また、上述の平衡変調された信号にRFAC系のAGCを作用させることにより、復調したRFDC信号を反射率で正規化し、反射率変動に起因する変調度測定結果のバラツキを抑止する。
また一般に、光ディスク記録再生装置では、OPC(最適記録パワー制御)の調整指標として、光ディスクに記録されたマーク列の変調度が使用される。(光ディスクには、記録マークの反射率が低下するタイプと上がるタイプがあるが、本発明はどちらにも適用し得るので、以降の説明ではマークの反射率は低下するものとして説明する。)
マーク列の変調度は、[(スペース反射率−マーク反射率)/スペース反射率]として計算される。(スペースの反射率は、未記録ディスクの反射率に等しい。)
OFTRK(オフトラック)信号および変調度は、スペース及びマークの反射率が保存されているRFDC信号から取得する必要があるため、従来、下記の2つの方法が採用されていた。
上述の(1)に示す信号処理におけるOFTRK信号と変調度を求める方法は、広帯域広ダイナミックレンジのRFDC系とPH/BH回路のホールドキャパシタが必要である。また、(1)の信号処理においては、ホールドキャパシタを高速駆動する必要があるため、回路規模と消費電力が共に大となる。
結局、(2)の方法を採用する場合は、ADC(アナログ/ディジタル変換器)前段のRFAC系にRFDC系相当の広帯域広ダイナミックレンジが要求されるために、やはり、回路規模と消費電力が共に大となる。
上述の様にOPC(最適記録パワー制御)は変調度を調整指標として実施され、変調度の計算は、MPU(Micro Processing Unit)またはサーボDSP(Digital Signal Processor)で行われるが、この変調度を計算するためには、MPUまたはサーボDSPがRFDC信号のPH(ピークホールド)値とBH(ボトムホールド)値のそれぞれの値を取得し[(PH−BH)/PH]の演算を行う必要がある。PH値はスペースの反射率を、BH値はマークの反射率を代表する。しかし、現実の光ディスクでは反射率の面内変動(むら)が存在し、この面内変動はPH値とBH値の周回変動になり、また、PH値とBH値のそれぞれの取得タイミングは異なるため、スペースの反射率による正規化演算(*1/PH)に誤差が生じ、反射率の面内変動に起因するOPC収束値のバラツキを完全に抑圧することは困難だった。
同時に本発明の第2の目的は、反射率の面内変動に起因して変調度測定結果のバラツキが大であることに鑑み、取得したRFDC信号が反射率で正規化される様にし、反射率変動に起因する変調度のバラツキを抑圧し、OPCの精度を向上せしめる事である。
また、本発明の光ディスク再生装置は、上記A/D変換器の前段に該A/D変換器の入力振幅を調整するVCA回路と、上記のA/D変換器の後段に該A/D変換器の出力振幅を所定の値に制御するためのAGC制御回路と、上記のAGC制御回路の制御信号をアナログに変換して上記のVCA回路の利得を制御するD/A変換回路(DAC)と、を有する。
を有する。
また、本発明の光ディスク記録再生装置は、上記A/D変換器の前段に該A/D変換器の入力振幅を調整するVCA回路と、上記のA/D変換器の後段に該A/D変換器の出力振幅を所定の値に制御するためのAGC制御回路と、上記のAGC制御回路の制御信号をアナログに変換して上記のVCA回路の利得を制御するD/A変換回路(DAC)と、を有する。
また、本発明において変調度を求める際には、通常リード時と変調度取得時にスイッチを切り替えて、通常リード時にはRFAC信号を出力し、変調度取得時にRFDC信号を平衡変調してスイッチを介して出力する。そしてこのスイッチから出力された信号を復調し、ピークホールド、ボトムホールドの値から変調度を求める。変調度取得時には通常リード時と同様にRFAGCを作用させる事ができる。
1.光ディスク記録再生装置の構成と動作説明
2.RF信号処理のブロック構成と各ブロック動作説明
3.RF信号処理回路の全体動作説明
4.復調器の構成と動作説明
以後、光ディスク記録再生装置について説明するが、再生装置のみを有する光ディスク再生装置にも適用することができる。なお、図1と図6,7と共通の回路ブロックは同一番号を付与する。
図1に、光ディスク記録再生装置10のブロック構成を示す。光ディスク記録再生装置10は、光ディスク11の回転を制御するモータ駆動制御部20、光ピックアップユニット30、信号処理部40、メモリ81、モータドライバ82などで構成される。
光ピックアップユニット30の出力はフレキシブルケーブル等を介して信号処理部40の入力に接続される。
光ディスク11からの反射光から電気信号を得るPDIC35は、例えば4分割型のフォトダイオードが用いられ、このフォトダイオードの4つの出力信号である信号A,B,C,Dを出力する。また、このPDIC35は、加算信号A+B+C+DをRF信号(RF_sum)として出力する。
通常リード時など光ピックアップユニット30がトラッキング制御されONトラックの状態にあるとき、RFADC44でRFAC信号がA/D変換されてディジタル信号処理回路45に出力される。
一方、シーク時など光ピックアップユニット30のトラッキング制御を外した時、およびOPC実行時などマーク列の変調度を測定するとき、PDIC35から出力されたA,B,C,D信号の和として生成されるRFDC信号を平衡変調する。この変調された信号を上記RFAC信号と切り替えてRFADC44に供給し、A/D変換された後、ディジタル信号処理回路45に出力される。
ECCエンコーダデコーダ46で誤り訂正されたディジタルデータは、PC/IF回路49から不図示のホストPC等に送られ、該ホストPC等においてMPEG2、AC−3等に関する復号処理が行われる。
[RF信号処理のブロック構成]
次に、本発明の実施形態であるRF信号処理のブロック構成について説明する。
図2にRF信号処理と復調器125のブロック構成を示す。RF信号処理のブロックは図1に示すRFAC系信号処理回路42、RFADC44、SUM回路130、平衡変調器140、復調器125、VCA115、DAC120に相当する。
なお、HPFはハイパスフィルタを示し、LPFはローパスフィルタを示し、GCAは利得制御アンプを示し、VCAは電圧制御アンプを示す。
[RFAC系の構成]
光ピックアップユニット30の出力端子は、HPF111入力端子に接続される。HPF111の出力端子は、GCA112の入力端子に接続され、このGCA112の出力端子は、スイッチ113の第1の入力端子Saに接続される。
スイッチ113の出力端子Scは、HPF114の入力端子に接続され、HPF114の出力端子はVCA115の入力端子に接続される。VCA115の出力端子は、LPF116の入力端子に接続され、またVCA115の制御端子は、RFDAC(RFディジタル/アナログ変換器)119の出力端子に接続される。
LPF116の出力端子はドライバ(DRV)117の入力端子に接続され、ドライバ117の出力端子は、HPF118の入力端子に接続される。HPF118の出力端子は、RFADC44に接続される。
光ピックアップユニット30のフォトダイオードの各出力端子はSUM回路130を構成するOPAMP131の入力端子に接続され、RF信号のA,B,C,Dの加算された信号を出力する出力端子が次段のアンプ132の入力端子に接続される。
アンプ132の出力端子は、LPF1(133)の入力端子に接続され、LPF1(133)の出力端子は、アンプ134の入力端子に接続される。
SUM回路130は、アンプ132、LPF1(133)、アンプ134を包有するOPAMP131による反転加算積分器として実装される。
アンプ134の出力端子は平衡変調部140を構成するアンプ141の入力端子に接続され、アンプ141の出力端子は、バランスモジュレータ(平衡変調器)142の第1の入力に接続される。また、バランスモジュレータ142の第2の入力端子は、レベル変換回路152の出力端子に接続され、キャリア信号が供給される。
バランスモジュレータ142の出力端子は、LPF2(143)の入力端子に接続され、LPF2(143)の出力端子はスイッチ113の第2の入力端子Sbに接続される。
RFADC44の出力端子が復調器125の第1の入力端子に接続され、PLL回路(図2ではPLLと図示)153の出力端子が、この復調器125のクロック入力用の第2の入力端子に接続され、また上記RFADC44のクロック入力端子に接続される。
復調器125の出力端子は、AGC回路(AGC Controller:自動利得制御回路)154の一方の入力端子とPH(ピークホールド)回路161とBH(ボトムホールド)回路162の入力端子に接続される。また、AGC回路154の出力端子は、DAC120の入力端子に接続され、DAC120の出力端子は、VCA115の制御端子に接続される。
上記PLL回路153の出力端子は、分周回路150の第1の入力端子(CLK端子)に接続され、分周回路150の第2,3の入力端子(EN端子、XRST端子)は基準クロック発生回路151の出力端子に接続される。
分周回路150の出力端子は、レベル変換回路152の入力端子に接続され、レベル変換回路152の出力端子は、上述したバランスモジュレータ142の第2の入力端子に接続され、キャリア信号を供給する。
PH回路161とBH回路162の出力信号は、レジスタファイル47を介してMPU170またはサーボDSP57に取得され、また、BH回路162の出力信号は、OFTRKスライサ(OFTRK Slicer)回路180に入力される。
RFAC系統は、典型的には、第1のAC結合*GCA*第2のAC結合*VCA*イコライザ(またはLPF)*第3のAC結合*A/D変換器という構成になっている。
尚、RFAC系は、OFTRK信号を必要とするSeek(シーク)時や変調度の検出を必要とするOPC(Optimum Power Control)実行時には休止しているため、OFTRK信号生成や変調度検出の用途に転用しても差し支えない。
次に、本発明の実施形態であるRFDC系について説明する。RFDC信号とは、PDICの4現象出力であるA,B,C,Dを加算して生成される、上述のRF_sum信号そのものであり、平均反射率とリードパワーの積に比例するDC成分(PIと称される)とRF信号の和であり、片極性(+)の信号である。なお、平均反射率は、マークの反射率とスペースの反射率の平均値である。
尚、RF_sum信号は、光ピックアップ上のPDIC35の中でΣ(A,B,C,D)演算を行った信号で、RFACのメインパスが必要とするS/N比を確保するためにA,B,C,Dとは別系統で伝送されている実施例が多いが、RF_sum≡Σ(A,B,C,D)であるので、本発明は、どちらか一方の信号が存在すれば構成される。
本実施形態のキャリア周波数fcaは、fca=fs/4と設定される。例えば、Blu−ray DiscにおいてRF最高周波数は2T(fcck/4)であり、かつ、fs≧fcckなので、平衡変調による折り返しを防止するため、キャリア周波数fcaは、fca=fs/4とする必要がある。
DSB信号の帯域幅は元のRFDC信号の2倍となるので、次段のLPF2(143)で帯域制限を行う。
LPF2の遮断特性は、好適にはキャリア周波数fcaで−6dBとなるSymmetrical(対称)な特性が望ましい。これは、DSBを正確にVSB(Vestigial Sideband:残留側波帯)化し、平坦な変復調伝達特性を確保するための条件である。
しかし、OFTRK信号の生成や変調度検出の用途では、必ずしも平坦な通過域特性を確保する必要はないので、回路設計に無理の生じない範囲に帯域を制限すればよい。このため、LPF2のカットオフ周波数fcは、fc=fca/2〜2*fca程度に設定される。なお、*印は乗算記号を表す。
また、後段のRFAC系信号処理回路110に存在するAAF(アンチエイリアスフィルタ)で帯域制限が見込める場合は、LPF2(143)を省略することができる。
次に、ONTRK(オントラック)時とOFTRK(オフトラック)時のRF信号処理回路100の全体動作について説明する。
[ONTRK時の動作]
光ピックアップユニット30がトラッキング制御された状態で、フォトダイオードから出力されたRF信号のA,B,C,Dが、加算器で加算される。この加算されたRF_sumがHPF111に供給されて低域信号やノイズ等が減衰され、RFAC信号がGCA112に出力される。GCA112に入力されたRFAC信号は光ディスク11の反射率とリードパワーの積に応じて所定の固定利得に設定された後、スイッチ113の第1の入力端子Saに入力される。
ONTRK時は、このスイッチ113の第1の入力端子Saは出力端子Scに接続され、出力端子ScからRFAC信号が導出される。スイッチ113から出力されたRFAC信号は、HPF114に供給され、AGC引き込み時のダイナミック・オフセットの発生を抑制してVCA115に出力される。
一方、シーク時など光ピックアップユニット30のトラッキング制御を外した時、およびOPC実行時などマーク列の変調度を測定する場合、RF信号のA,B,C,DがOPAMP131に供給され、加算された後にアンプ132に出力される。OPAMP131で加算されたRFDC信号がアンプ132で1/4に平均化された後、LPF1(133)に入力される。
LPF1に入力されたRFDC信号は、例えば、fcck/10〜fcck/4程度のカットオフ周波数fcを持つ周波数特性により帯域制限されてアンプ134に出力される。
アンプ134でK倍に増幅されたRFDC信号は、平衡変調部140のアンプ141に入力され、1/2倍された後にバランスモジュレータ142の第1の入力端子に供給される。
PLL回路153から出力されたサンプリング周波数fs(=fcck+α)が分周回路150で1/4に分周された後にレベル変換回路152でレベル変換されて、上記バランスモジュレータ142の第2の入力端子にキャリア信号として供給される。
例えばBlu−rayディスクの場合、最高周波数は2T(fcck/4)であり、fs>=fcckである。したがって、バランスモジュレータ142の折り返し周波数の妨害を防止するために、キャリア周波数fcaは、fca=fs/4>=2T(fcck/4)の周波数に設定する必要がある。
平衡変調されて出力されたDSB信号は、キャリア周波数fcaと同じカットオフ周波数fcを有するLPF2(143)に入力され、VSB化されたDSB信号が導出される。そして、この導出されたDSB信号が、スイッチ113の第2の入力端子Sbに入力され、出力端子Scを介してHPF114に供給され、上述したように、VCA115に供給される。
HPF118から導出された信号はRFADC44に入力され、ここでアナログ信号がディジタル信号に変換されて、ONTRK時にはディジタイズされたRFAC信号がディジタル信号処理回路45へ、OFTRK時と変調度測定時にはディジタイズされたDSB信号が後述の復調器125に出力される。
復調器125は、入力されたDSB信号を全波整流して復調した後にイメージ成分やキャリア成分の漏れを除去し、RFDC_demod信号を導出する。
また、オントラック時と変調度測定時には、RFADC44から出力されたRFAC信号またはDSB信号は、AGC制御回路(AGC Controller)154に入力され、目標値(Target Level)と比較されて、この結果得られた誤差を積分したVCA制御信号がDAC120に供給され、アナログ信号(例えばアナログ電圧)に変換された後、VCA115の制御端子に供給され、その結果、VCA115は、RFADC44の出力振幅が所定値になるように制御される。
PH回路161で検出されたピークホールド値とBH回路162で検出されたボトムホールド値を、レジスタファイル47を介してMPU170またはサーボDSP57が取得し、これらを演算して変調度が求められる。また、OFTRK Slicer(オフトラックスライサ)180は、ボトムホールド値を2値化スライスしてOFTRK信号を導出する。
MPU170またはサーボDSP57が取得したPHとBHのデータより、
変調度=[1−(BH取得値/PH取得値)] ・・・(1)
なる演算が行われて変調度が算出され、OPCの指標として用いられる。
例えば、RFAGCの目標振幅を2N(例えば、N=5)に設定すると、上述のRFAGCの効果により、
PH取得値は常に[4*2(N−1)] ・・・(2)
の一定値に静定する。なお、Nは1より大きい正の整数である。
この場合、
変調度=[1-(BH取得値を((N−1)+2)bit下位シフトした値)]
・・・(3)
なる演算を行う事により、リアルタイムかつ高精度に変調度を計算することが出来る。
なお、上記の“4*”はFIR(フィルタ)1*FIR(フィルタ)2による2bit増加を示す。
図3(a)に示す信号波形(RF_sum)は、光ピックアップユニット30から出力されたRF信号であり、PDIC35の信号A,B,C,Dを加算した信号である(図3の引き出しa点)。
図3(b)に、GCA112の出力端子における信号波形を示す。この信号波形は、HPF111(AC結合)によりDC成分を除去しAC成分のみを抽出したもので、+/−の両極性を有するRFAC信号である(図3の引き出しb点)。
図3(c)は、光ピックアップユニット30のフォトダイオードから供給された信号A,B,C,Dを加算してアンプ132とLPF1(133)を介してアンプ134に供給して、該アンプ134から出力されたRFDC_sum信号の波形図を示す(図3の引き出しc点)。上述したように、OFTRK信号生成と変調度を検出するには、RFの最高周波数まで伝送する必要がなく、最大振幅が得られる周波数成分を保存すればよい。したがって、LPF1(133)のカットオフ周波数fcを例えばBlu−rayディスクの場合、5T(fcck/10)〜2T(fcck/4)程度に設定してあるので、図3(c)は、高周波成分の一部が除去された波形を示している。
図3(d)は、平衡変調部140から出力された信号波形(DSB信号)を示す。このDSB信号は、バランスモジュレータ142で変調された信号をLPF2(143)で帯域制限されている(図3の引き出しd点)。
図3(e)は、DSB信号を復調器125で全波整流し、イメージ除去、キャリア信号漏れを除去したRFDC_demod信号を、不図示のDACでアナログ信号に変換して表示した波形図である(図3の引き出しe点)。
次に、本発明の実施形態である復調器125の構成を図4に示す。この復調器125は、図2に示す復調器125に相当する。
復調器は、全波整流器200、イメージ除去ブロック(FIRフィルタ1)220とキャリア漏れ除去ブロック(FIRフィルタ2)230で構成される。
[全波整流器(FWR)の構成]
RFADC44から出力された6bitのディジタル信号を全波整流するFWR(Full Wave Rectifier:全波整流器)200のブロック構成について説明する。
RFADC44の出力端子がDFF(D型フリップ・フロップ)1のD端子に接続され、基準クロック発生回路151からクロックXRSTを出力する端子はDFF1のEN(Enable)端子と/CLR(クリヤ)端子に接続される。また、PLL回路153の出力端子はDFF1のCLK(クロック)端子に接続される。なお、このDFF1は、RFADC44の出力ビット数に対応した数で構成され、例えば、6ビットの場合、6個で構成され、それぞれの入力端子(D)はRFADC44のビット出力端子に対応して接続される。なお、ここでは、簡略化するために、1個のDFF1(201−1〜201−6)で代表して記載する。
上記NOT回路203〜208の出力端子はゲート209の入力端子に接続され、このゲート209の出力端子は、スイッチ210の第1の入力端子に接続される。
スイッチ210の出力端子は、加算器223のA入力端子とDFF2(221−1〜221−6)のD入力端子に接続される。
DFF2のEN端子と/CLR端子は基準クロック発生回路151の出力端子に接続され、CLK端子は、PLL回路153の出力端子に接続される。そして、DFF2のQ出力端子は、加算器223のB入力端子に接続される。なお、このDFF2もスイッチ210から出力される6bitデータに対応して6個で構成され、並列してビット操作ができるように構成されている。
DFF3(222)のD入力端子は、ゲート202のMSB(符号bit)を出力する出力端子とNOT回路203の入力端子に接続される。
DFF3のEN端子と/CLR端子は基準クロック発生回路151の出力端子に接続され、CLK端子は、PLL回路153の出力端子に接続される。そして、DFF3のQ出力端子は、加算器223のCin入力端子に接続される。
加算器223の出力端子は、加算器233のA入力端子とDFF4(231−1〜231−6)のD入力端子に接続される。なお、加算器223は、出力ビット数に対応して例えば6個の出力端子が設けられているので、それに対応してDFF4も6個で構成される。各DFF4のD入力端子は、加算器223の各ビットの出力端子に対応して接続される。
また、DFF4のEN端子と/CLR端子は基準クロック発生回路151の出力端子に接続され、CLK端子は、PLL回路153の出力端子に接続される。
DFF5のQ出力端子は、加算器233のB入力端子に接続され、この加算器233の出力端子は、図2に示すAGC Controller(AGC回路)154、PH回路161とBH回路162の各入力端子に接続される。なお、DFF5もDFF4(231)に対応して6個で構成されている。
次に、図4に示した復調器125の動作について説明する。
RFADC44から出力された6bit2の補数のディジタル信号であるDSB信号は、DFF1に供給され、1クロック(サンプル)遅延してクロックCLKに同期してスイッチ210とゲート202に出力される。
RFADC44から出力された2の補数のディジタルデータ(信号)の値が正のとき、MSB(符号bit)によりスイッチ210の第3の入力端子と出力端子が接続され、DFF1のQ端子から出力されたディジタル信号は、スイッチ210の第3の入力端子に出力される。
この場合、ゲート202に入力されたデータの各ビットはNOT回路203〜208に入力され、データが反転されて次段のゲート209に出力され、このゲート209の出力端子から反転されたデータがスイッチ210に出力される。
したがって、RFADC44から出力されたデータが正のときは、そのままスイッチ210に入力され、一方、データが負のときは、NOT回路203〜208で全ビットが反転されて、ゲート209を介してスイッチ210に出力される。
このように、FWR(全波整流器)200において、RFADC44から供給された正負両極性のDSB信号データのうち、負のデータが反転されることにより、全波整流が行われる。
すなわち、この加算器223で、スイッチ210から出力された6bitデータ(信号)と1サンプル遅延された6bitデータが加算される。その結果、イメージ除去ブロック220は、[1+D](ここでDは1サンプル遅延を示す)の特性を有するFIRフィルタを構成し、fs/2の周波数にNull(零)点を持つ伝達特性を示すことから、DSB信号の残留したイメージ信号(成分)を抑圧する。
加算器223から出力された6bitバイナリのデータは、DFF4とDFF5で2サンプル遅延された6bitバイナリのデータと加算され、加算された結果が、7bitバイナリのディジタル信号であるRFDC_demod信号として出力される。
すなわち、キャリア漏れ除去ブロック230は、DFF4、DFF5と加算器233で[1+D2](ここでDは1クロック遅延を示す)の特性を有するFIRフィルタを構成し、fs/4の周波数にNull(零)点を持つ伝達特性を示すことから、オフセットに起因する残留キャリア成分を除去する。
図5(a)は、RFDC_sumの周波数特性を示し、横軸に周波数、縦軸に振幅を示す。この特性図は、例えば、PLL回路153から出力されるサンプリング周波数fs(=fcck+α)が66MHzのときキャリア周波数fca(=fs/4)を16.5MHzとした場合のRFDC_sumの周波数特性を示す。
図5(b)は、バランスモジュレータ142から出力された変調後の周波数特性を示す。キャリア周波数fcaが16.5MHzであるので、RFDC_sum信号が変調されてキャリア周波数fcaを中心に対称に存在する。なお、図5(b)にLPF2(143)のフィルタ特性を破線で示し、VSB(残留側波帯)化し平坦な変復調伝達特性を確保するようにする。
図5(c)に、復調後の周波数特性を示す。図5(c)に示すように、サンプリング周波数fsを中心にスプリアスが発生している。
図5(d)に、復調器125におけるキャリア信号漏れ(fca=fs/4)、イメージ信号(fs/2)とスプリアス(fs近傍の波形)を示す。また、この周波数特性に復調器125に設けられたイメージ除去ブロック(FIR(フィルタ)1)220とキャリア漏れ除去ブロック(FIR(フィルタ)2)230の周波数特性を記載する。
しかし、図5(d)に示すように、FIRフィルタ1のフィルタは伝達関数[1+D](Dは1サンプル(クロック)の遅延を意味する)を有するFIRフィルタで構成され、fs/2のNull点を持つことから、このイメージ成分を抑圧することができる。
しかし、本発明は、ディジタル信号を同期復調器または全波整流器200を通すことにより、RFADC44のオフセットがfca=fs/4のキャリア成分に変換されるため、フィルタを適用する事により、DCオフセットの影響を除去することができる。
さらに、FIRフィルタ1もしくはFIRフィルタ2の伝達関数を、Boost特性を持つ任意のTap(タップ)係数とすることにより、伝送帯域内の特性を平坦化することができる。
また、本発明は、最小のハードウエア資源の追加で、変調度を用いたOPC(最適パワー制御)や、OFTRK信号を用いた片利きブレーキによる高速シークを実現することが出来る。
また、OPCなど変調度取得時においては、RFDC信号を平衡変調したDSB信号の振幅はRFDC信号のTOPに相当し反射率に比例するので、RFAGCを作用させてDSB信号の振幅をリアルタイムで一定化することにより、復調後のRFDC信号をリアルタイムに反射率で正規化することができ、反射率の面内変動による変調度計算結果のバラつきを抑止し、OPCの精度と収束速度を向上させることが出来る。
Claims (20)
- 光ピックアップユニットにより光ディスクに記録された情報を読出し復号化して該情報を再生する信号再生部を有する光ディスク再生装置であって、
上記信号再生部は、
キャリア信号を発生する信号発生回路と、
光ピックアップユニットの光検出器から出力された複数の信号を加算して片極性のRFDC信号を出力する第1の信号処理部と、
上記光ピックアップユニットの光検出器から出力された複数の信号を加算した後にDC成分を除去して両極性のRFAC信号を出力する第2の信号処理部と、
上記片極性のRFDC信号と上記キャリア信号が供給され、該キャリア信号を上記のRFDC信号で変調して変調信号を出力する変調器と、
上記両極性のRFAC信号または上記変調器からの変調信号が供給され、上記両極性のRFAC信号が入力された場合、該両極性のRFAC信号を出力し、上記RFDC信号が入力された場合、信号経路を切り替えて上記変調器から供給された変調信号を出力するスイッチと、
上記スイッチから出力された変調信号またはRFAC信号をディジタイズするためのA/D変換器と、
上記A/D変換器でディジタイズされた変調信号を復調して、当該復調した信号から変調度またはオフトラッキング信号等を導出する第3の信号処理部と、
を有する光ディスク再生装置。 - 上記変調器は、MOSトランジスタ等で構成されたリング変調器等を有し、上記キャリア信号を上記片極性のRFDC信号で平衡変調する
請求項1記載の光ディスク再生装置。 - 上記光ディスク再生装置は、上記変調器の前段に低域通過フィルタを有し、該低域通過フィルタのカットオフ周波数を上記RFAC信号の最高周波数以下とする
請求項1記載の光ディスク再生装置。 - 上記変調器は、上記リング変調器の出力に平衡変調された変調波を残留側波帯化するVSBフィルタを有する
請求項2記載の光ディスク再生装置。 - 上記VSBフィルタの遮断特性は、上記キャリア信号の周波数で−6dBとなる
請求項4記載の光ディスク再生装置。 - 上記VSBフィルタのカットオフ周波数は、上記キャリア信号の周波数の1/2〜2倍である
請求項4記載の光ディスク再生装置。 - 上記第3の信号処理部は、ピークホールドとボトムホールドされた値からオフトラック信号または変調度を求めるディジタル演算器を有する
請求項1記載の光ディスク再生装置。 - 上記第3の信号処理部は、復調器を有し、該復調器は入力された信号を全波整流する
請求項1記載の光ディスク再生装置。 - 上記復調器は、上記全波整流された信号からキャリア信号の漏れまたはイメージ信号を除去するフィルタを有する
請求項8記載の光ディスク再生装置。 - 上記光ディスク再生装置は、
上記A/D変換器の前段に該A/D変換器の入力振幅を調整するVCA回路を有し、
上記のA/D変換器の後段に該A/D変換器の出力振幅を所定の値に制御するためのAGC制御回路を有し、
上記のAGC制御回路の制御信号をアナログに変換して上記のVCA回路の利得を制御するD/A変換回路を有する、
請求項1記載の光ディスク再生装置。 - 光ピックアップユニットにより光ディスクに符号化された情報を書き込む信号記録部と上記光ディスクに記録された情報を読出し復号化して該情報を再生する信号再生部を有する光ディスク記録再生装置であって、
上記信号再生部は、
キャリア信号を発生する信号発生回路と、
光ピックアップユニットの光検出器から出力された複数の信号を加算して片極性のRFDC信号を出力する第1の信号処理部と、
上記光ピックアップユニットの光検出器から出力された複数の信号を加算した後にDC成分を除去して両極性のRFAC信号を出力する第2の信号処理部と、
上記片極性のRFDC信号と上記キャリア信号が供給され、該キャリア信号を上記のRFDC信号で変調して変調信号を出力する変調器と、
上記両極性のRFAC信号または上記変調器からの変調信号が供給され、上記両極性のRFAC信号が入力された場合、該両極性のRFAC信号を出力し、上記RFDC信号が入力された場合、信号経路を切り替えて上記変調器から供給された変調信号を出力するスイッチと、
上記スイッチから出力された変調信号またはRFAC信号をディジタイズするためのA/D変換器と、
上記A/D変換器でディジタイズされた変調信号を復調して、当該復調した信号から変調度またはオフトラッキング信号等を導出する第3の信号処理部と、
を有する光ディスク記録再生装置。 - 上記変調器は、MOSトランジスタ等で構成されたリング変調器等を有し、上記キャリア信号を上記片極性のRFDC信号で平衡変調する
請求項11記載の光ディスク記録再生装置。 - 上記光ディスク記録再生装置は、上記変調器の前段に低域通過フィルタを有し、該低域通過フィルタのカットオフ周波数を上記RFAC信号の最高周波数以下とする
請求項11記載の光ディスク記録再生装置。 - 上記変調器は、上記リング変調器の出力に平衡変調された変調波を残留側波帯化するVSBフィルタを有する
請求項11記載の光ディスク記録再生装置。 - 上記VSBフィルタの遮断特性は、上記キャリア信号の周波数で−6dBとなる
請求項14記載の光ディスク記録再生装置。 - 上記VSBフィルタのカットオフ周波数は、上記キャリア信号の周波数の1/2〜2倍である
請求項14記載の光ディスク記録再生装置。 - 上記第3の信号処理部は、上記ピークホールドとボトムホールドされた値からオフトラック信号または変調度を求めるディジタル演算器を有する
請求項11記載の光ディスク記録再生装置。 - 上記第3の信号処理部は、復調器を有し、該復調器は入力された信号を全波整流する
請求項11記載の光ディスク記録再生装置。 - 上記復調器は、上記整流された信号からキャリア信号の漏れまたはイメージ信号を除去するフィルタを有する
請求項18記載の光ディスク記録再生装置。 - 上記光ディスク記録再生装置は、
上記A/D変換器の前段に該A/D変換器の入力振幅を調整するVCA回路を有し、
上記のA/D変換器の後段に該A/D変換器の出力振幅を所定の値に制御するためのAGC制御回路を有し、
上記のAGC制御回路の制御信号をアナログに変換して上記のVCA回路の利得を制御するD/A変換回路(DAC)を有する、
請求項11記載の光ディスク記録再生装置。
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