JP4673908B2 - 吸収性物品 - Google Patents
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Description
そこで、本発明の主たる課題は、より効果的に消臭効果が発揮される吸収性物品を提供することにある。
<請求項1記載の発明>
液透過性表面シートと、液不透過性シートと、これらの間に介在された吸収体と、前記液不透過性シートの裏面を覆う外装シートと、前記液不透過性シートと前記外装シートとの間に設けられた、シート基材にインクによるデザイン印刷を施してなる印刷シートとを備え、前記デザイン印刷が物品外部から視認可能である、吸収性物品において、
前記印刷シートのシート基材は、目付け15〜35g/m 2 、厚み0.1〜0.3mmのクレープ紙、又は目付け10〜25g/m 2 、厚み0.1〜0.3mmの不織布であり、
前記印刷シートのシート基材の前記外装シート側面に前記デザイン印刷が施されるとともに、前記印刷シートのシート基材の前記液不透過性シート側面に、臭気を物理吸着する多孔質消臭粒子が混合された透明又は半透明のインクによる消臭印刷が施されており、
前記印刷シートのシート基材の前記液不透過性シート側面に、前記消臭粒子が前記透明又は半透明のインクを接着手段として接着されている、
ことを特徴とする吸収性物品。
臭気を物理吸着する多孔質消臭粒子は、液体で濡れた状態になると細孔が液体で満たされてしまい、臭気分子を取り込めなくなる。よって、従来のように、排泄物の液分の移動経路及び吸収保持部に消臭粒子を設けても、使用量の割には使用後の消臭効果が乏しくなってしまう。これに対して、本発明では、液不透過性シートの裏面側に消臭粒子が位置するため、消臭粒子の細孔が排泄物の液分により満たされてしまうことがないため、使用後であっても十分な消臭効果が発揮される。なお、消臭粒子の細孔にインクの溶剤等が入ったとしても、インクが乾燥した後には細孔が復活(賦活化)するため、インクの影響による消臭効果の低減は殆ど無い。また、後述する製造方法からも判るとおり、既存設備を用いて容易に製造することができるという利点もある。
また、印刷シートのシート基材自体が臭気吸着により若干の消臭効果を発揮できるとともに、基材の表面積が大きく通気性があることから臭気と消臭粒子との接触確率が向上する。多孔質の消臭粒子は臭気を物理吸着するものであるため、消臭効率を向上させるためには、シート基材はこのような特性を有しているのが好ましい。
さらに、デザインの視認性を向上するため、デザイン印刷は外装シート側面に施すのが好ましい。また、液不透過性シート側からの臭気が効率よく消臭粒子と接触するよう、多孔質消臭粒子を含むインクによる印刷は液不透過性シート側面に施すのが好ましい。また、このように印刷を施すことで、多孔質消臭粒子を含むインクによる印刷とデザイン印刷とが干渉し合い、消臭効果やデザインの表現性を妨げることが無くなる。
前記消臭粒子は、平均粒径が0.1〜10μmで、前記印刷シートの消臭粒子を有する部分における単位面積当たりの消臭粒子含有量が0.01g/m2以上である、請求項1記載の吸収性物品。
本発明においては、このような平均粒径の消臭粒子を印刷シートに十分に密に含有させるのが好ましい。なお、本発明における平均粒径とは、JIS K 1474−2007に規定されるメジアン径を意味する。
前記消臭粒子印刷部分が前記デザイン印刷部分と重なるようなパターンで設けられている、請求項1又は2記載の吸収性物品。
股間部と、股間部の後側に延在する背側部分と、股間部の前側に延在する腹側部分とを有し、前記液不透過性シート及び外装シートが前記背側部分から股間部を通り腹側部分までを覆うように設けられるとともに、表面シートが内側になるとともに腹側部分が内側となるように丸め若しくは折り畳んだ状態で固定する固定手段が背側部分に設けられている使い捨ておむつであって、少なくとも前記背側部分に前記印刷シートが設けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
吸収性物品の中でも特に使い捨ておむつは、廃棄時には表面シートが内側になるとともに腹側部分が内側となるように丸め若しくは折り畳んだ状態で固定され廃棄される形態が広く採用されている。このような廃棄形態においては、表面シートに付着した排泄物や吸収体により吸収した排泄物から発生する臭気は背側部分を通り外部に放出される。よって、本発明の印刷シートを臭気の通り道である背側部分に設けることによって、より効果的に消臭効果が発揮される。また、丸めた若しくは折り畳んだ廃棄形態において、消臭粒子を有する印刷シートがより外側に近く位置するため、例えば保管容器内の臭気等、当該物品の外部に存在する臭気に対しても消臭効果が効果的に発揮される利点もある。
前記印刷シートは縞状又は格子条の接着剤塗布部分により前記液不透過性シートに対して間欠的に接着され、且つその接着面積が前記印刷シートの面積の70%以下であり、前記印刷シートにおける前記接着剤塗布部分以外の非塗布部分と前記液不透過性シートとの間に一時的に臭気を保持する空間が形成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
このように、印刷シートとその吸収体側に位置する液不透過性シートとを疎らに接着して両シート間に空間を形成することで、液不透過性シート側からの臭気を効率良く印刷シートに接触させることができるようになり、消臭効果を高めることが可能となる。
前記印刷シートは前記外装シートに対して接着されており、且つその接着面積が前記印刷シートの面積の80%以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
このように、印刷シートとその外面側に位置する外装シートとを密に接着することで、当該物品の外部に存在する臭気に対しても消臭効果が効果的に発揮される。
前記消臭印刷は、前記印刷シートのシート基材の前記液不透過性シート側面に対し、その全体に施されるか、又は横縞状若しくは格子状に設けられている、請求項3記載の吸収性物品。
図1〜図10は、パンツ型使い捨ておむつの一例を示している。このパンツ型使い捨ておむつは、製品外面(裏面)をなす外装シート12と、外装シートの内面に貼り付けられた内装体200とから構成されているものである。内装体200は、尿等の排泄物等を吸収保持する部分であり、外装シート12は着用者に装着するための部分である。なお、断面図における点模様部分は各構成部材を接合する接合部分を示しており、ホットメルト接着剤などのベタ、ビード、カーテン、サミットまたはスパイラル塗布などにより形成されるものである。なお、「前後方向」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前後方向と直交する方向(左右方向)を意味し、「上下方向」とはおむつの装着状態、すなわちおむつの前身頃両側部と後身頃量側部を重ね合わせるようにおむつを股間部で2つに折った際に胴回り方向と直交する方向、換言すればウエスト開口部WO側と股間部側とを結ぶ方向を意味する。
内装体200は任意の形状を採ることができるが、図示の形態では長方形である。内装体200は、図3〜図5に示されるように、身体側となる表面シート30と、液不透過性シート11と、これらの間に介在された吸収要素50とを備えているものであり、本発明の本体部に相当するものである。符号40は、表面シート30を透過した液を速やかに吸収要素50へ移行させるために、表面シート30と吸収要素50との間に設けられた中間シート(セカンドシート)を示しており、符号60は、内装体200の両脇に排泄物が漏れるのを防止するために、内装体200の両側に設けられた、身体側に起立するバリヤーカフス60を示している。
表面シート30は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンボンド法、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、エアスルー法、ポイントボンド法、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
表面シート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、表面シート30より液の透過速度が速い、中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止し、表面シート30上を常に乾燥した状態とすることができる。中間シート40は省略することもできる。
液不透過性シート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シートなどを例示することができる。液不透過性シート11には、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材を用いることが好ましい。透湿性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムが広く用いられている。このほかにも、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂または疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、プラスチックフィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができる。
また、液不透過性シート11の内側、特に吸収体56側面に、液分の吸収により色が変化する排泄インジケータ80を設けることができる。
バリヤーカフス60は、内装体200の両側部に沿って前後方向全体にわたり延在する帯状部材であり、表面シート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を遮断し、横漏れを防止するために設けられているものである。本実施の形態のバリヤーカフス60は、内装体200の側部から起立するように設けられ、付け根側の部分は幅方向中央側に向かって斜めに起立し、中間部より先端側の部分は幅方向外側に向かって斜めに起立するものである。
なお、図示形態と異なり、内装体200の左右各側においてバリヤーカフスを二重に(二列)設けることもできる。
吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包装シート58とを有する。包装シート58は省略することもできる。
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
また、吸収体の寸法は適宜定めることができるが、前後方向及び幅方向において、内装体の周縁部又はその近傍まで延在しているのが好ましい。
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子の粒径は、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、1000μm以下、特に150〜400μmのものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
また、高吸収性ポリマー粒子としては、ゲル強度が1000Pa以上のものが好適に用いられる。これにより、嵩高な吸収体56とした場合であっても、液吸収後のべとつき感を効果的に抑制できる。
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
外装シート12は、股間部から腹側に延在する腹側部分Fと、股間部から背側に延在する背側部分Bとを有し、これら腹側部分Fの両側部と背側部分Bの両側部とが接合されて、図8及び図9に示すように、装着者の胴を通すための胴開口部WO及び脚を通すための左右一対の脚開口部LOが形成されているものである。符号12Aは接合部分を示している(以下、この部分をサイドシール部ともいう)。なお、股間部とは、展開状態における腹側部分のウエスト端縁から背側部分のウエスト端縁までの前後方向中央を意味し、それよりも前側の部分及び後側の部分が腹側部分F及び背側部分Bをそれぞれ意味する。
外装シート12の背側部分Bの外面における幅方向中央部には、後処理テープ70(固定手段)が設けられている。後処理テープ70は、おむつを表面シート30が内側になるとともに腹側部分Fが内側となるように丸め若しくは折り畳んだ状態で固定するためのものである。一般的な後処理テープ70は基端部が外装シート12の外面に接着剤等により固定されるとともに、この固定部よりも先端側の部分は三つ折り(断面Z字状)や二つ折りで折り畳まれて、折り重なり部分間が接着剤により剥離可能に固定(仮固定)されている。廃棄時には、おむつを表面シート30が内側になるとともに腹側部分Fが内側となるように丸め若しくは折り畳んだ後、後処理テープ70の折り重なり部分を剥離して展ばし、丸めた若しくは折り畳んだおむつの背側部分Bからウエスト開口部WOを越えて反対側の外面まで巻き付けるようにして接着剤により固定する。後処理テープ70は、不使用時にはコンパクトに折り畳まれ、使用時には長尺状に展開できる三つ折り形状のものが特に好適である。
なお、後処理テープ70等の固定手段は、腹側部分Fに設けてもよく、背側部分Bと腹側部分Fの両方に設けてもよい。
液不透過性シート11と外装シート12との間(外装シート12の層間を含む)には、印刷によりデザインの施された印刷シート25が設けられている。図示例の印刷シート25は、腹側部分F及び背側部分Bに個別に設けられているが、腹側部分Fから股間部を通り背側部分Bまで一体的に連続するように設けることもできる。
(イ)印刷シート25における単位面積当たりの銀イオンの含有量を0.3mg/m2以下に抑える。これにより、変色の程度を抑えることができる。
(ロ)消臭粒子の接着手段としてのインクに黄色のインクを用いる。これにより、変色を目立ち難くすることができる。
(ハ)印刷シート25のシート基材のJIS K7105に規定される全光線透過率が50%以下、特に40%以下とし、液不透過性シート11側面にのみ消臭粒子を付着させる。これにより、変色が製品外面からは目立ち難くなる。(ハ)の場合は、シートの目付けや地合いの調整により全光線透過率を低く抑えてもよいが、白色その他のインクを全面に印刷(下地印刷)することで全光線透過率を下げてもよい。
この場合、消臭粒子を混合したインクを用いて印刷シート25の基材の表裏少なくとも一方の面にデザイン印刷を兼ねた消臭印刷を施すのではなく、印刷シート25の基材の外装シート12側面にデザイン印刷を施すとともに、このデザインの印刷インクとは別のインク(色は透明または半透明のものとする)に消臭粒子を混合したものを用いて印刷シート25の基材の液不透過性シート11側面に消臭印刷を施す。前者の場合、デザイン(柄等)印刷の形態により消臭粒子の含有部位や量が制約を受けるが、後者の場合にはそのような制約が無い。特に、物品外部からのデザインの視認性を向上するため、デザイン印刷を印刷シート25の外装シート12側面に施し、液不透過性シート11側からの臭気が効率よく消臭粒子と接触するよう、消臭粒子を含むインクによる印刷は液不透過性シート11側面に施すのである。また、このように印刷を施すことで、消臭粒子を含むインクによる消臭印刷とデザイン印刷とが干渉し合い、消臭効果やデザインの表現性を妨げることが無くなる。図10に、後者の場合におけるデザイン印刷部分25d及び消臭粒子含有インクによる印刷部分25z(以下、単に消臭粒子印刷部分ともいう)の組み合わせ例を示した。図10(a)に示す例は、印刷シート25の裏面(外側面)にデザイン印刷部分25dを設けるとともに、表面(液不透過性シート11側面)の全体に消臭粒子印刷部分25zを設けたものであり、図10(b)に示す例は、印刷シート25の裏面(外側面)にデザイン印刷部分25dを設けるとともに、表面(液不透過性シート11側面)に消臭粒子印刷部分25zを横縞状に設けたものであり、図10(c)に示す例は、印刷シート25の裏面(外側面)にデザイン印刷部分を25d設けるとともに、表面(液不透過性シート11側面)に消臭粒子印刷部分25zを格子状に設けたものである。また、図10(d)及び(e)に示す参考例は、印刷シート25の裏面(外側面)にデザイン印刷部分25dを設けるとともに、同じ面におけるデザイン印刷部分25d以外の部分(図示例では周縁部)に消臭粒子印刷部分25zを設けたものである。特に図10(b)や図10(c)の例のように、デザイン印刷部分25dと重なるように消臭粒子印刷部分25zを特定のパターンで設ける場合においては、消臭粒子を混合するインクは透明または半透明であることが好ましい。
上述の例では、腹側部分Fから背側部分Bまでを一体的な外装シート12により連続的に覆っているが、外装シートが、装着者の胴回りのうち腹側を覆う腹側外装シートと背側を覆う背側外装シートとに分割されており、腹側外装シートの幅方向中央部内面に内装体の前端部がホットメルト接着剤等により連結されるとともに、背側外装シートの幅方向中央部内面に内装体の後端部がホットメルト接着剤等により連結されており、腹側外装シートと背側外装シートとが股間側で連続しておらず、離間されている形態も採用することができる。この離間距離は150〜250mm程度とすることができる。この場合、内装体における液不透過性シートの裏面には、内装体の裏面全体を覆うように、あるいは腹側外装シートと背側外装シートとの間に露出する部分全体を覆うように、股間部外装シートを固定することもできる。股間部外装シートとしては、前述した外装シートに用いられるものと同様の資材を用いることができる。股間部外装シートも本発明の外装シートに相当する。
Claims (7)
- 液透過性表面シートと、液不透過性シートと、これらの間に介在された吸収体と、前記液不透過性シートの裏面を覆う外装シートと、前記液不透過性シートと前記外装シートとの間に設けられた、シート基材にインクによるデザイン印刷を施してなる印刷シートとを備え、前記デザイン印刷が物品外部から視認可能である、吸収性物品において、
前記印刷シートのシート基材は、目付け15〜35g/m 2 、厚み0.1〜0.3mmのクレープ紙、又は目付け10〜25g/m 2 、厚み0.1〜0.3mmの不織布であり、
前記印刷シートのシート基材の前記外装シート側面に前記デザイン印刷が施されるとともに、前記印刷シートのシート基材の前記液不透過性シート側面に、臭気を物理吸着する多孔質消臭粒子が混合された透明又は半透明のインクによる消臭印刷が施されており、
前記印刷シートのシート基材の前記液不透過性シート側面に、前記消臭粒子が前記透明又は半透明のインクを接着手段として接着されている、
ことを特徴とする吸収性物品。 - 前記消臭粒子は、平均粒径が0.1〜10μmで、前記印刷シートの消臭粒子を有する部分における単位面積当たりの消臭粒子含有量が0.01g/m2以上である、請求項1記載の吸収性物品。
- 前記消臭粒子印刷部分が前記デザイン印刷部分と重なるようなパターンで設けられている、請求項1又は2記載の吸収性物品。
- 股間部と、股間部の後側に延在する背側部分と、股間部の前側に延在する腹側部分とを有し、前記液不透過性シート及び外装シートが前記背側部分から股間部を通り腹側部分までを覆うように設けられるとともに、表面シートが内側になるとともに腹側部分が内側となるように丸め若しくは折り畳んだ状態で固定する固定手段が背側部分に設けられている使い捨ておむつであって、少なくとも前記背側部分に前記印刷シートが設けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
- 前記印刷シートは縞状又は格子条の接着剤塗布部分により前記液不透過性シートに対して間欠的に接着され、且つその接着面積が前記印刷シートの面積の70%以下であり、前記印刷シートにおける前記接着剤塗布部分以外の非塗布部分と前記液不透過性シートとの間に一時的に臭気を保持する空間が形成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
- 前記印刷シートは前記外装シートに対して接着されており、且つその接着面積が前記印刷シートの面積の80%以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
- 前記消臭印刷は、前記印刷シートのシート基材の前記液不透過性シート側面に対し、その全体に施されるか、又は横縞状若しくは格子状に設けられている、請求項3記載の吸収性物品。
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