JP4672139B2 - ジイソプロピルベンゼンからジヒドロキシベンゼンとジカルビノールを製造するための改良された方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジイソプロピルベンゼンからジヒドロキシベンゼン(DHB)とジイソプロピルベンゼンジカルビノール(DCL)を連続的且つ同時に製造する方法の改良に関するものである。より具体的には、この方法は、以下の工程を含んでいる。ジイソプロピルベンゼンを酸化して、特にジイソプロピルベンゼンジヒドロペルオキシド(DHP)及びジイソプロピルベンゼンヒドロキシヒドロペルオキシド(HHP)を含むオキシデートを得る工程; Karrカラム装置を用いて、オキシデートから得られたDHPとHHPを苛性水溶液に抽出する工程; Karrカラム装置の低温メチルイソブチルケトン(MIBK)抽出物と高温メチルイソブチルケトン(MIBK)抽出物を用いて、苛性溶液から別々のフラクションに連続的かつ同時にHHPとDHPを単離する工程; 酸触媒の存在下で、DHP抽出フラクションの開裂(cleavage)により、ジヒドロキシベンゼンを生成する工程; 及び、アルカリ水溶液を用いた大気雰囲気条件下で、HHPフラクションを分解する(decomposing)ことにより、ジカルビノールを生成する工程、を含んでいる。
【0002】
【発明の背景】
ヒドロペルオキシドとして、ジイソプロピルベンゼンジヒドロペルオキシド(DHP)、ジイソプロピルベンゼンモノヒドロペルオキシド(MHP)及びジイソプロピルベンゼンヒドロキシヒドロペルオキシド(HHP)などがあり、これらは、塩基触媒の存在下又は不存在下にて、ジイソプロピルベンゼンを分子酸素で酸化することによって生成できることは当該分野で知られている。水酸化ナトリウムなどの強塩基の存在下で、ジイソプロピルベンゼンから、ジイソプロピルベンゼンジヒドロペルオキシドを連続的に酸化して生成することについては、たとえば、イギリス特許第727498号、アメリカ特許第3953521号に開示されている。これらの特許には、m−ジイソプロピルベンゼンジヒドロペルオキシドとp−ジイソプロピルベンゼンジヒドロペルオキシドが、苛性抽出によってジイソプロピルベンゼン酸化混合物から連続的に単離することができ、ジヒドロペルオキシドを生成するためにジイソプロピルベンゼンを連続的に酸化することは、酸化反応器をpH8〜11の範囲で、約85〜95℃の温度に維持することで達成されることが開示されている。イギリス特許第727498号には、アメリカ特許第2856432号と同様に、ジイソプロピルベンゼン酸化混合物に存在するジヒドロペルオキシド(DHP)が、4〜8wt.%の苛性溶液によって効果的に分離できることについても開示されている。ジヒドロペルオキシド(DHP)の他に、酸化物質中に存在するヒドロキシヒドロペルオキシド(HHP)の一部も、苛性溶液の中に抽出される。
【0003】
アメリカ特許4237319号はまた、アルカリ条件下で、m−ジイソプロピルベンゼンを酸化することにより、m−ジイソプロピルベンゼンジヒドロペルオキシド(m−DHP)をバッチ式で製造する方法について開示している。
DHPの苛性溶液への抽出は、前記文献に記載されているように、レゾルシノールやヒドロキノンなどの二価フェノールを生成をするためにDHPを単離した後に行なうことができ、幾つかの方法がある。これら方法の中で、望ましい方法は、苛性溶液から得られたDHPを、望ましくはMIBKの有機溶媒中に抽出することである。この溶媒を用いて、温度70〜80℃、接触時間5〜10分の条件により、分解による損失を殆んど生ずることなく、DHPを高い割合でMIBKへ抽出することができる。イギリス特許第921557号は、苛性水溶液に存在するm−DHPが、75℃でMIBK溶媒によって抽出されることを開示している。抽出効率を改良するために、アメリカ特許第3932528号では、約1%のアンモニアを、12.8%のDHPを含む8%苛性水溶液に添加しており、3段階の向流接触(counter-current contact)を通じてDHPを抽出するにはMIBK溶媒は60℃がより効果的であることを開示している。
【0004】
アメリカ特許第4059637号は、ミキサー・セトラー型の4段階向流抽出の際、苛性溶液に存在するDHPが、MIBK溶媒を用いて抽出される方法を開示している。ミキサー・セトラー型抽出に用いられるDHP含有苛性溶液は、予め30℃以下の温度でMIBKで処理され、ジイソプロピルベンゼンヒドロキシヒドロペルオキシド(HHP)やジイソプロピルベンゼンジカルビノール(DCL)のような2−ヒドロキシ−2−プロピル基を含む酸化副産物が除去される。ミキサー・セトラー抽出へ供給する前に、DHPを含有する苛性溶液のHHP含有量は、約4.2%であると報告されている。抽出の後、MIBK溶液中のDHPの純度は、93%であると報告されている。
【0005】
これまでの特許の中には、酸の種類の異なる触媒や温度を変えて、DHPからレゾルシノールやヒドロキノンなどの二価フェノールを開裂によって得るようにしたものもある。例えば、イギリス特許第743736号は、MIBK溶媒が存在する還流条件下で、硫酸を触媒として用いてm−DHPを開裂することを開示している。滞留時間が約7.5〜10分、H2SO4触媒が0.2wt.%にて、DHPの99.6%が分解される。
イギリス特許第81950号は、m−DHPを開裂するために使用される三酸化イオウ触媒を開示しており、三酸化イオウは、硫酸の対応量よりも、遙かに速い開裂反応を引き起こすことが報告されている。m−DHPの開裂は、MIBKと、開裂作用に用いられる溶媒としてのアセトンとを用いて、直列に接続された2機の反応器の中で連続的に行なわれる。
カナダ特許第586534号は、0.3wt.%の水の存在下でm−DHPを開裂するために、三酸化イオウ触媒を開裂反応に使用することを開示している。アメリカ特許3923908号は、イソプロピルフェニルジメチルカルビノール(MCL)、ジイソプロピルベンゼンヒドロキシヒドロパーオキシド(HHP)及びジイソプロピルベンゼンジカルビノール(DCL)などの不純物の存在下にて、三酸化イオウと溶媒を用いて、ジイソプロピルベンゼンジヒドロパーオキシドを開裂するプロセスを開示している。
【0006】
日本特許出願第95−304027号及び日本特許出願第95−301055号は、副産物であるジイソプロピルベンゼンヒドロキシヒドロペルオキシド(HHP)を効果的に利用する方法を開示しており、HHPを含むMIBK溶液を、パラジウム−アルミナ触媒(パラジウム1wt.%担持材料)の存在下、水素圧6気圧、反応温度90℃にて、撹拌機を具えるオートクレーブの中で、水素で還元することにより、ジイソプロピルベンゼンジカルビノール(DCL)が得られる。この方法によればHHPからDCLを生成することはできるが、高温の高揮発性溶媒(MIBK)の存在下で、高圧の水素を取り扱うため、プロセスの安全性が問題となる。
【0007】
ヒドロペルオキシデーション技術を用いて高純度の二価フェノールを生成する分野で認識されている重要な点は、高純度の開裂供給物(DHP)を、ジイソプロピルベンゼン酸化混合物から調製することである。DHPは、DIPBの酸化で生成されるが、酸化混合物からDHPを完全に除去して、ヒドロペルオキシデーションプロセスの開裂工程に用いることは簡単なことではない。オキシデートからDHPを分離する場合、標準的な最初の工程において、苛性抽出は一般的には4%又は8%のNaOH溶液を用いて行われる。この抽出工程では、DHPだけでなく、オキシデートに存在する他の不純物、例えば、HHP、アセチル−イソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド(KHP)、MHPなどが抽出される。8%のNaOH水溶液を用いる場合、酸化混合物に存在するHHPとKHPの約90〜95%が、約1〜2%のMHPと共に、苛性溶液中に抽出されることは知られている。苛性溶液中に存在するMHPは、DIPB溶媒を用いて逆抽出される(back extracted)。DIPB、抽出されたMHP及びその他の抽出された酸化不純物を含む溶液は、酸化反応にリサイクルされ、酸化に付されることができる。
しかしながら、このDIPB抽出物は、苛性抽出溶液からHHPやKHPのようなその他の不純物を取り除くには、あまり効果がない。苛性溶液からHHPを取り除くためには、一般的に、MIBK溶媒抽出物が低温で用いられる。このようにしても、最終のMIBK抽出前の苛性溶液中のHHPの濃度は、依然としてかなり高いため、開裂用に高純度のDHPを、この方法によって生成することは難しいことが知られている。この分野における特許やその他の文献の中で、苛性抽出物に存在するKHPのような不純物に何が生じているかを提案したり開示したものはない。抽出処理又は抽出方法の効率が良くない場合、ヒドロペルオキシデーションプロセスの不純物は、開裂作用を高効率で行なうのに必要とされる極めて高い純度DHPの単離を妨げると考えられる。極めて高い純度のDHPが、連続的な工程の中で、ジイソプロピルベンゼン酸化物質から生成されるプロセスについて、開示又は示唆した文献はこれまで存在しない。
【0008】
アメリカ特許第4059637号には、4機のミキサー・セトラー型抽出器を用いて、高純度のDHP物質を作る方法が開示されている。この特許で用いられるDHP含有苛性溶液は、MIBK抽出を20℃の溶液中で行なった後でも、DHPとHHPを約95.8:4.2の比率で含んでいる。この特許によると、苛性抽出におけるこの低温MIBK抽出は、ミキサー・セトラー型抽出器と一緒に用いるのではなく、不連続のプロセスとして別個に行なわれていた。この処理により、開裂反応用として低純度のDHPが含まれる産物が生成されていた。
【0009】
このように、当該分野で使用されていた技術では、DIPB酸化物質から高純度のDHPを分離するため、不利であった。苛性及びMIBK抽出工程へ抽出された不純物の性質を認識し、特徴づけを行ないながら、オキシデートから高純度のDHPを得るための連続的方法を、単一のプロセスで行なうことを開示した文献はこれまでない。さらにまた、DIPB酸化物質からDCLを調製する従来の方法では、安全性に問題がある。従って、DCLやDHBの調製に用いる高純度のDHP供給物などの生成物を、安全で効率良く調製するプロセスが依然として要求される所以である。
【0010】
発明の要旨
本発明は、前記要求に応えるべく、レゾルシノールやヒドロキノンのような二価フェノールを、高純度DHPを含む開裂供給物から調製すると共に、DIPBの酸化生成物中のHHP不純物を効果的に利用してジカルビノールを製造する新規な方法を提供するものである。この方法は、一般的に、塩基触媒の存在下で、分子状酸素を用いて、ジイソプロピルベンゼンを酸化することにより、酸化反応混合物(ここでは「オキシデート」と称し、該オキシデートには、特にジイソプロピルベンゼンジヒドロペルオキシド(DHP)、ジイソプロピルベンゼンヒドロキシヒドロペルオキシド(HHP)が含まれる)を得る工程と; Karrカラム(「苛性抽出カラム」と称することもある)にオキシデートを供給する工程と; 向流操作にて、オキシデートからDHPとHHPを同時に且つ連続的に抽出する工程と; DHP/HHPがエンリッチされた苛性剤(「濃縮又はリッチ苛性剤」と称することもある)及び、酸化反応器へ直接フィードバックされるリサイクルの流れを連続的に生成する工程; 濃縮苛性剤を第2のKarrカラム(「低温MIBKカラム」と称することもある)に供給して、このMIBK抽出操作を低温で行なう(「低温MIBK抽出」と称することもある)ことにより、DHPリッチ苛性剤を同時に且つ連続的に産生し、DHPリッチ苛性剤からHHPを分離する工程; DHPリッチ苛性剤を第3のKarrカラム(「高温MIBKカラム」と称することもある)に連続的に供給し、非常に高い純度のDHPを連続的に生成し、MIBK溶液(「高温MIBK溶液」と称することもある)を得て、これを開裂工程に供給し、ジヒドロキシベンゼンの連続的生成と、未抽出のヒドロペルオキサイドを極く低レベルで含有する希薄苛性剤の連続的生成を行なう工程、とを有している。開裂の前に、高温MIBK溶液は、濃縮しておくことが望ましい。濃縮物は、連続式の開裂反応器に供給され、DHPは、触媒の存在下で、レゾルシノールやヒドロキノンのような対応二価フェノールが生成される。低温MIBK抽出の中に存在するHHPは、大気圧の水性条件下で、第2のKarrカラム抽出をアルカリ水溶液で処理することによって分解した後に得られ、対応するジカルビノールが得られる。
【0011】
本発明の目的は、ジイソプロピルベンゼンから、レゾルシノール又はヒドロキノンなどのポリフェノール、及びジカルビノールを生成するための改良された方法を提供することである。
本発明の更なる目的は、DIPB酸化物質からDHPの連続的な分離と、Karrカラム操作により、苛性抽出物から酸化リサイクル供給物とリッチ苛性剤の流れを生成する方法を提供することである
本発明の更なる目的は、Karrカラムの中で低温MIBK抽出を行なうことにより、DHP/HHPリッチの苛性剤の流れから、HHP、KHP、MHP及び他の酸化不純物を、連続的に高効率で分離する方法を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、Karrカラムの中で、高温MIBK抽出を行なうために、DHPリッチの苛性剤を生成する方法を提供することである。
本発明の他の目的は、Karrカラム操作により、苛性抽出溶液に、MIBK抽出を実行することにより、ヒドロペルオキシデーションプロセスの開裂工程で用いられる非常に高純度のDHP物質を連続的に生成する方法を提供することである。
本発明の更なる目的は、水性で、水素添加せず、安全で、効果的で、効率的に、HHPをDCLに転換する方法を提供することである。
本発明のこれら目的は、以下に示す発明の説明によって明らかになるであろう。
【0013】
発明の詳細な説明
本発明は、ジイソプロピルベンゼンから、ジヒドロキシベンゼン及びジカルビノールを製造する方法に関するものであり、次の工程を含んでいる。
a)ジイソプロピルベンゼンを、塩基触媒の存在下にて酸素で酸化し、酸化反応混合物、即ち「オキシデート」を得る工程。なお、オキシデートは、ジイソプロピルベンゼンジヒドロペルオキシド(DHP)、ジイソプロピルベンゼンヒドロキシヒドロペルオキシド(HHP)、アセチル−イソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド(KHP)、及び、ジイソプロピルベンゼンモノヒドロペルオキシド(MHP)、イソプロピルベンゼンモノカルビノール(MCL)、ジイソプロピルベンゼンジカルビノール(DCL)、アセチル−イソプロピルベンゼンモノカルビモール(KCL)及びその他の有機ペルオキサイドからなる群より選択される1又は2以上を含んでいる;
b)オキシデート、苛性溶液及び有機溶媒を、苛性抽出Karrカラムに供給する工程;
c)工程bの苛性抽出Karrカラムから2つの流れを連続的に且つ同時に生成する工程であって、第1の苛性抽出物の流れは、向流操作で抽出されたDHP、HHP及びKHPを含んでおり、第2の苛性抽出物の流れは、MHP、MCL、DCL、KCL、他の有機ペルオキシド、苛性抽出Karrカラムに供給された有機溶媒及びジイソプロピルベンゼンを含んでいる;
d)ステップcの第1の苛性物の流れと、約10〜30℃の温度に冷却された有機溶媒と、アルカリ溶液とを、第2のKarrカラムの中に連続的に供給する工程;
e)第2の抽出Karrカラムから2つの流れを連続的且つ同時に作り出すステップであって、第1低温抽出物の流れは、HHPとKHPを含む低温の有機溶媒を含んでおり、第2低温抽出物の流れは、DHP濃縮苛性物を含んでいる。
f)工程eのDHP濃縮苛性物と、約40〜85℃の温度に加熱された有機溶媒とを、第3のKarrカラムへ連続的に供給する工程;
g)第3の抽出Karrカラムから2つの流れを作り出す工程であって、第1の流れは、高純度DHPを含む高温有機溶液を含んでおり、第2の流れは、未抽出のヒドロペルオキシドを少量含んでいる希薄苛性剤を含んでいる;
h)工程gの高温有機溶液を濃縮し、濃縮物を連続式開裂反応器に供給して、DHPを酸触媒の存在下で開裂し、対応するジヒドロキシベンゼンとアセトンを含む溶液を生成する工程;
i)工程eの低温有機抽出物に存在するHHPを、非水素化状態の大気圧及び水性条件下で、ナトリウム水溶液による処理を施すことによって分解し、対応するジカルビノールを得る工程。
【0014】
本発明によれば、レゾルシノールやヒドロキノンのような二価フェノールや、ジカルビノールを生成するプロセスは、一般的に、ジイソプロピルベンゼン(DIPB)からジイソプロピルベンゼンジヒドロペルオキシド(DHP)とジイソプロピルベンゼンヒドロキシヒドロペルオキシド(HHP)の生成と、その後のDHPの対応する二価フェノールへの転換及びHHPの対応するジカルビノールへの転換を含んでいる。なお、DHP及びHHPを生成するDIPBは、m−ジイソプロピルベンゼン(m−DIPB)、p−ジイソプロピルベンゼン(p−DIPB)又はそれらの混合物であることが望ましい。
【0015】
m−DIPB又はp−DIPBのようなDIPBの酸化は、一般的に、分子酸素のような純酸素又は酸素を含有する混合物などのように、酸素含有ガスの存在下の液相中で実行される。酸化反応は、使用者の要求や好みに応じて、連続的な方法又はバッチ式方法にて実施することができる。この酸化反応は、一種又は二種以上の塩基触媒が存在する状況又は存在しない状況で実施することができる。塩基触媒として、望ましくは、水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウムが用いられる。酸化反応中にこれら塩基物質が存在すると、酸化効率が高められる。その理由は、カルボン酸、その他蟻酸、酢酸などの形成により過度の酸性状態へ進展すると酸化反応が阻害されるため、そのような状態へ進展し難くすることにより、酸化速度を向上させるのである。酸化反応の望ましいpHの範囲は、約7〜11である。DIPB酸化生成物は、例えば、イギリス特許第727498号に記載された連続的な酸化プロセスや、アメリカ特許第4237319号に記載されたバッチ式の酸化プロセスによって得ることができ、いずれも本発明の方法に好適に用いられる。その他の特許や刊行物に開示されたDIPB酸化方法を用いることもできる。例えば、アメリカ特許第4935551号に開示された無水の非アルカリ性プロセスを用いることもできるが、これに限定されるものではない。
【0016】
酸化反応は、広い温度範囲、望ましくは、約80〜120℃の範囲で実施することができる。実用的な目的であって、反応を苛性水溶液の存在下で実施する場合、酸化反応は、約90℃±5℃、約20〜28psiの圧力で行なうことが望ましい。
【0017】
DIPBの酸化により、数多くの酸化副産物に加えて、所望のDHPとHHPを含むオキシデートが生ずる。これら副産物には、例えば、イソプロピルベンゼンモノヒドロペルオキシド(MHP)やアセチル−イソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド(KHP)などのヒドロペルオキシド; イソプロピルベンゼンモノカルビノール(MCL)やジイソプロピルベンゼンカルビノール(DCL)などのカルビノール; アセチルイソプロピルベンゼン(MKT)やアセチル−イソプロピルベンゼンモノカルビノール(KCL)などのケトン; カルビノールとヒドロペルオキシドの反応によって形成されるその他の有機ペルオキシド(なお、ここでは総称して「有機ペルオキシド」という)などが含まれる。酸化反応中にこれら副産物が生成され蓄積されると、DIPBの酸化速度に悪影響を与えるだけでなく、工程の後で実行される抽出方法によりオキシデートからのDHPの分離にも悪影響を及ぼす。
【0018】
オキシデートには、次に、苛性抽出に付される。本発明による苛性抽出は、Karrカラムを用いることにより実行される。当該分野の専門家であれば、Karrカラムとは、プレートが往復動するバッフルシステムのカラムであることは理解されるであろう。苛性溶液、オキシデート及び有機溶媒は、「向流」方式でKarrカラムに供給される。適当な有機溶媒として、トルエン及びm−キシレンが挙げられるが、これに限定されるものではない。なお、望ましい有機溶媒はDIPBである。苛性剤は、主としてDHPを取り除き、DIPB又はその他の有機溶媒は不純物を除去する。本発明の特徴は、DIPB酸化生成物からDHPを完全に又はほぼ完全に分離すること、及び、苛性抽出物から酸化不純物を除去することは、単一のKarrカラム抽出機の中で苛性抽出とDIPB処理を同時に実行することによって達成できるである。苛性抽出を行なう場合、Karrカラムの中で監視されるべき条件は、撹拌速度と、温度と、並びに、オキシデート、苛性溶液及び有機溶媒の供給速度とを挙げることができる。撹拌は、溶液又は混合物の少なくとも一方の相が拡散される速度で行なうべきである。望ましい撹拌速度は、毎分約50〜300ストロークの間であり、より望ましくは、毎分約100〜150ストロークの間である。撹拌速度が速すぎると、カラムに溢出(flodding)が起こり、抽出物が僅かになってしまう。一方、撹拌速度が遅いと、オキシデートと苛性物との混合が不十分となり、DHPの分離が少なくなる。抽出温度は、カラム内の溶液の温度であるが、約10℃〜80℃の範囲内であることが望ましい。温度が、約80℃よりも高いと、ジヒドロペルオキシドは、苛性剤の存在下で分解し易くなり、DHP収率の低下を招く。カラム温度が約10℃よりも低いと、オキシデートと苛性剤の適度な混合が妨げられる。Karrカラムを用いた広範囲にわたる抽出試験結果によれば、理想的な操作温度は、25〜40℃の間に保持されることが望ましい。オキシデート、苛性剤及び有機溶媒の供給速度は、処理されるオキシデートの量及びオキシデート中に存在するDHPとHHPの量などの種々の要因によって変動する。当該分野の専門家であれば、使用者の条件と要求に基づいて、これら供給速度の最適値を決定することができるであろう。
【0019】
本発明は、上記の抽出条件でKarrカラム操作を行なうことにより、対応するジヒドロペルオキシドが、酸化混合物から苛性溶液に容易にかつ効率的に回収されることを見出したものである。苛性抽出物に抽出されたMHP、MCL等のヒドロペルオキシド不純物は、有機溶媒処理又は逆洗(back wash)によって優先的に除去されるため、これら不純物は酸化用リサイクル物質に担持されて、酸化反応器へ容易に戻される。したがって、このリサイクルフラクションとDHPフラクションは、単一のKarrカラムの中で同時に得ることができる。このように改良した結果、ヒドロペルオキシデーションの酸化及び抽出工程を、容易に連続して行なうことができるので、苛性DHP/HHPの流れを連続的に作り、抽出し、これを本発明の方法に用いて二価フェノール及びジカルビノールを製造することができる。
【0020】
苛性剤を抽出する前及び後に、オキシデート及び酸化リサイクル物の両組成を調べた結果、オキシデート中に存在するKHP及びKCLの全部又は殆んど全部が苛性剤(caustic)の中に抽出されることがわかった。これらの不純物が除去されないと、最終DHPの純度に影響を及ぼすことになる。本発明は、これらの不純物を除去できるようにしたものであり、これら不純物は後述する低温MIBK抽出の中へ効果的に抽出される。従って、極めて高い純度のDHPを得ることができる。
【0021】
前述したように、第1の苛性抽出Karrカラムから生じる2つの流れは、不純物を含有するリサイクル物質と、一般的にはHHP、KHP及びKCLも含有する苛性DHPフラクションである。リサイクル物質はDIPB酸化反応器に送り返され、DHP/HHP苛性剤フラクションは約10〜30℃の温度まで冷却され、第2のKarrカラムへ供給される。苛性剤フラクションは、所望の温度に達すると直ちに、遅滞なく速やかに第2のKarrカラムへ供給されることが望ましい。温度が上昇するとジヒドロペルオキシドの分解が促進されるため、分解をできるだけ少なくするか回避するために、冷却を行なう。
【0022】
苛性剤フラクションは、直接又は連続的に、第2Karrカラムへ供給することが望ましいが、この供給は必ずしも直接行われる必要はないことは理解されるべきである。苛性剤抽出後直ちに次の抽出を行なわない場合、これらのジヒドロペルオキシドを含有する苛性溶液は、ジヒドロペルオキシドの分解を最少に又は回避するために、できるだけ低い温度まで冷却されるべきである。
【0023】
第2Karrカラムへは、第1Karrカラムで得られたDHP/HHPリッチの苛性剤の他に、ケトン、望ましくはメチルイソブチルケトン(MIBK)の有機溶媒と、水酸化ナトリウムが加えられる。溶媒は、HHPの他に、例えば最終DHPの純度に影響を与えるKHP、KCL、MHPその他有機過酸化物などの不純物を抽出するのに用いられる。3種類の溶液は、対向する流れとなるように第2Karrカラムへ供給される。2つの流れは、低温MIBK抽出によって得られ、DHP苛性剤フラクションと、HHP、KHP、KCL、MHP及び/又はその他の酸化副生成物を含む低温MIBKフラクションである。このように、ジカルビノールの製造に使用されるHHPは、第2Karrカラム抽出を用いて、苛性抽出物の低温MIBK抽出により、直接かつ連続的に得られる。
【0024】
第1Karrカラム抽出(苛性抽出)の場合と同様に、第2Karrカラムでも、温度、攪拌速度、供給速度は適切な条件に維持されねばならない。最も重要な条件は、カラム内部の温度である。効率的な運転を行なうには、カラム温度即ち、カラム内部の温度は、10℃〜30℃であり、約10℃〜20℃の範囲が望ましい。これらの温度範囲からみて、この工程は、低温MIBK抽出工程と称するものとする。この明細書で使用する「低温」なる語は、約10℃〜30℃の温度を意味するものとする。温度が約30℃よりも遙かに高くなると、DHPはMIBK層に入ってしまう。一方、約10℃より低い温度では、沈殿が起こり、操業を行なうことが困難になる。第2Karrカラムの攪拌は、溶液の中の少なくとも1層が分散される速度であらねばならず、毎分約100〜400ストロークの範囲、望ましくは、毎秒約250ストロークに維持されることが望ましい。苛性剤リッチの抽出物、MIBKその他の有機溶媒、及び水酸化ナトリウム溶液の供給速度は、使用者の条件や要求に応じて最適化されることができる。低温MIBK抽出物を分析したところ、第2Karrカラムに供給された苛性供給物質中に存在するKHP、KCL、MHP及び/又はその他の不純物は、その全部又は略全部が、低温MIBK溶液の中に完全に抽出されることを示している。
【0025】
第2Karrカラム抽出後の苛性抽出物は、殆んどがDHPであり、苛性剤中に存在するHHPは殆んど検出できない量である。苛性溶液中に存在するDHPは、ジソジウム塩の形態であり、高い温度での長期保存中に分解する。前述したように、この苛性剤抽出溶液は、望ましくは次の工程で直接使用され、高純度のDHPが得られる。この明細書で使用される「高純度」なる語は、DHPの説明に用いられるとき、そのDHPは純度が99.7%以上であることを意味している。
【0026】
本発明のプロセスによると、高純度のDHPは、低温MIBK抽出により得たDHP苛性フラクションを、第2の有機溶媒抽出、望ましくは第2MIBK抽出に付すことによって作ることができる。この第2MIBK抽出は、高温MIBK抽出であり、第3Karrカラム操作の中で行われる。この明細書で使用される「高温」なる語は、約40〜85℃の範囲の温度を意味する。MIBKその他の有機溶媒は、第3Karrカラムに供給される前に、低温MIBK抽出で抽出されたDHP苛性フラクションと共に、この範囲内の温度まで加熱される。この高温MIBK抽出は、対向する流れとなるように実行されることが望ましい。この場合、予め加熱されたMIBKはカラムの下部から及び上部から投入されることが望ましい。この方法では、DHP塩は、DHP分解を惹き起こすような高温条件にさらされることはない。カラム内の温度グラジエントは一様であるから、DHP塩からDHPへの転換は抽出の間に容易に行われることができる。
【0027】
効率的なカラム操作を行なうために、カラムをカラム内部の溶液と共に約40〜85℃の温度で操作することが望ましい。第3Karrカラムにおける温度、供給速度及び攪拌速度のような操業条件を制御することにより、純度99.7%のDHPを得ることができる。開裂工程に供給されるDHPの純度が高いほど、高い純度のジヒドロキシベンゼンが得られる。上記のように、温度は約40〜80℃に維持されることが望ましく、約45〜70℃がより望ましい。MIBK及び苛性溶液の供給速度は、使用者の条件や要求に応じて最適化することができる。攪拌は、溶液又は混合物の少なくとも1層が分散される速度であり、毎分約100〜400ストロークの範囲が望ましく、毎秒約250ストロークがより望ましい。
【0028】
本発明の低温及び高温抽出工程では、開裂工程へ供給するために極めて高い純度のDHPの流れが供給される。さらにまた、この高純度のDHPの流れは、効率良く生成される。本発明の方法及び該方法で得られた生成物は、例えば米国特許第4059637号のように当該分野で報告されている技術レベルよりも優れている。この特許に開示されているプロセスは、4機のミキサー・セトラーによる抽出を用いており、MIBKで予め処理された苛性溶液からDHPを抽出し、HHP及びその他の不純物が除去される。DHPの抽出前にあっては、苛性溶液中のDHP及びHHPの含有量は、夫々、11.3%及び0.5%であり、DHP:HHPの比は、95.8:4.2である。この多段階抽出では、隣接するプレート間の温度差は、加熱又は冷却装置を各プレートに取り付けることにより、例えば温水又は冷水を抽出器のジャケット中を循環させることにより設定される。4機のミキサー・セトラーの各々は独立して作動するので、4機のミキサー・セトラーには、多くのポンプ、タンク、ミキサー及びモータが必要である。さらに、ミキサー・セトラー内の各プレートの温度を維持するために、水の加熱又は冷却が必要となる。設備や条件に対する要求が多いにも拘わらず、この操作で得られるDHP物質の最終純度は非常に低く、生成された産物中のDHP及びHHP含有量は、夫々、211部のMIBK抽出物中で僅か約4.83%及び0.38%であり、これはDHP:HHPの比では、92.8:7.2に相当する。このように、最終の比率は開始時の比率よりもあまり高くない。これに対し、本発明では、少ない装置数で労力集約型方法を用いることにより、DHP含有量が99.7%以上のDHPの流れがもたらされる。
【0029】
高温MIBK抽出の後、MIBK内のDHP濃度は、一般的には、約6〜12重量%であり、水含有量は一般的に約1〜3重量%である。高温DHP/MIBK溶液は、開裂工程の前に濃縮されることが望ましい。高温のDHP抽出溶液が開裂反応器へ直接供給されると、レゾルシノール又はヒドロキノンの収率に悪影響を及ぼすことがあるからである。また、開裂装置(cleavage unit)においてレゾルシノール又はヒドロキノンの製造量を最大にするには、濃縮DHP溶液を使用することがより経済的である。高温MIBK溶液の濃縮は、当該分野で公知の適当な方法によって行なうことができる。望ましい一方法において、溶液は、真空蒸発器へ連続的に供給され、濃縮される。蒸発後、溶液中のDHP濃度は、一般的には、約20〜40重量%の間まで上昇させる。水含有量は、一般的には約0.3%まで低下する。このDHP濃度は開裂供給物として適当なものであるが、所望により、さらに高濃度のDHPを使うこともできる。同様に、水含有量が約0.3重量%程度では開裂率に影響を及ぼすとは思われないが、この濃度は、さらに厳しい蒸発器条件を適用することにより、さらに下げることができる。
【0030】
濃縮MIBK溶液中に含まれるDHPの酸開裂は、従来の技術のどれか1つを用いて行なうことができる。さらに、開裂反応は、連続的又はバッチ式プロセスによって行なうことができる。反応は、例えば約30〜100℃の如き、広い温度範囲で起こる。反応混合物の沸点で反応を行なうと都合が良いことがわかった。この沸点は、分解反応器内のアセトン含有量によって異なり、一般的には約60〜80℃の範囲内である。この方法では、反応の熱は、還流により逸散される。DHPの分解は、例えば硫酸、三酸化イオウ、リン酸、塩酸、三フッ化ホウ素、p−トルエンスルホン酸等の酸触媒を1種又は2種以上用いることにより、都合良く行なうことができる。
【0031】
開裂作用に用いられる反応器は、例えば攪拌式反応器又は筒型反応器であってよい。開裂反応を実行するための攪拌式反応器又は逆混合(back mix)反応器は広く知られている。本発明のプロセスでは、連続式開裂反応は攪拌反応器を用いて実行される。この種の連続式開裂工程において、反応器には、レゾルシノール又はヒドロキノンのどちらか一方(生成されるジヒドロキシベンゼンに応じて)、アセトン中に溶解した三酸化イオウ触媒、及びMIBKが投入されており、熱を加えることにより混合物の沸点まで昇温させることが望ましい。反応開始時にレゾルシノール又はヒドロキノンを含めることにより、一般的に、開裂反応速度は向上する。DHP/MIBK溶液及びアセトン中に溶解された三酸化イオウは、次に、所望の割合で反応器へ供給され、反応生成物は略同じ割合で、連続して除去される。望ましい実施例において、DHPはMIBK溶液の形態で供給され、三酸化イオウはアセトン溶液にて供給される。これらの条件下では、反応器内の滞留時間が約5〜10分間で、>99.5%のDHPの開裂が可能である。
【0032】
DHPが一旦、開裂されるか、対応する二価フェノールに再構成される(rearranged)と、酸を取り除くために、開裂反応生成物は中性化され、二価フェノールは回収される。例えば蒸留、抽出及び結晶化により、開裂反応混合物からレゾルシノール、ヒドロキノン等の二価フェノールを回収することは、当該分野で知られている。本発明の方法によれば、開裂反応によるレズルシノールの収率は約94〜95%であり、蒸留後のレゾルシノールの純度は約99.7%以上である。
【0033】
連続式Karrカラムの低温及び高温MIBK抽出により、苛性溶液からDHP及びHHPを効率的にうまく分離することにより、ジカルビノール(DCL)の製造用のHHP原料がもたらされる。DCLは、種々の有機物質及びポリマー物質の製造に使用され、種々の用途に用いられる。
【0034】
本発明により、水性プロセスは、HHPからDCLへの転換が効率的に行われる。この方法は、低温MIBK抽出から得られたHHPを使用し、MIBKを反応混合物から除去する。混合物は、次に、アルカリ水溶液中に還流される。これまでに文献では報告されていないが、MIBKを除去することにより、アルカリ水溶液をHHPからDCLへの転換に効果的に使用することができる。アルカリ水溶液は、水酸化ナトリウム又は亜硫酸ナトリウムの水溶液が望ましい。この方法を用いることにより、HHPは、例えば1〜2時間の比較的短い反応時間で、完全な分解(decomposition)を達成することができる。
【0035】
水酸化ナトリウム及び亜硫酸ナトリウムの水溶液は、HHPをDCLへ分解するだけでなく、その他のヒドロペルオキシド、例えばKHP及びMHPを対応するカルビノールに分解すると考えられているが、本発明者らはこれによって拘束されることを希望しない。亜硫酸ナトリウムの分解の場合、本発明のプロセスにあっては、MIBK溶媒の存在下でさえも、HHPからDCLへの転換を行なうことができる。分解の後、DCL生成物は、容易に濾過され、純化されて、販売市場に提供される。このように、本発明のプロセスは、HHP物質からDCL製造における改善された安全な水性プロセスを提供するものである。
【0036】
第2Karrカラムの低温抽出及び第3Karrカラムの高温抽出に使用される有機溶媒は、リサイクルして再使用に供することができる。この有機溶媒はMIBKが望ましく、該溶媒は、分解工程の前の低温MIBK抽出中に生成されたHHPの流れから回収することができる。同様に、希薄苛性剤中の残留MIBKは、第3Karrカラムの高温抽出にて生成された希薄苛性剤の流れを蒸留することにより回収される。回収されたMIBK又はその他の有機溶媒は、次に、第2及び第3Karrカラム抽出工程へ送られ、リサイクルに供される。このリサイクルはまた、本発明方法の経済性及び能率の向上に寄与する。
【0037】
本発明は、Karrカラムを用いて、DHP及びHHPを調製する手段を提供するものであることは理解されるであろう。プレートが往復動するKarrカラムは、純DHPフラクションを得る既知の方法に比べて、幾つかの利点がある。具体的に挙げると、高能率及び高容量(容積効率が高い)は、単一のコンパクトなユニットの中で達成することができ、ミキサー・セトラーの操業により、ポンプ、ミキサー及びモータなどの多くの要素を省略することができる。当該分野で報告されている方法では多くのミキサーやセトラー(沈降器)を必要とするのに対し、本発明では、抽出の3工程の各々について、単一のKarrカラムを要するのみである。抽出中、層を容易に逆転することができるが、これは別の利点である。実験結果により、DHPリッチの水性相が低温MIBKのKarrカラム及び高温MIBKのKarrカラムの中で分散された場合、界面の融合(coalescene)は良好であり、溶媒のエンテイルメント(entailment)は極僅かであることがわかった。
【0038】
本発明の単一のKarrカラム操作において、水性アルカリ層の温度は、層が向流手段のプレートを進んで行くにつれて、徐々に上昇する。それゆえ、Karrカラム操作では、隣接プレート間の大きな又は不均一な温度差を回避することができ、カラムの下部から頂部へとなだらかな温度グラジエントを得ることができる。
【0039】
本発明の方法で使用される3機のKarrカラムは、直列に接続されて運転することが好ましい。このように、従来の方法と比べて、ここに記載するどの工程も、連続的に行われることができるので、1機のカラムで得られた生成産物は次のカラムへ直接に、又は実質的な遅延なく送給される点が有利である。このように、効率的に連続的な方法で操業する点は、これまでの文献では報告されていない。
【0040】
本発明で使用される往復プレート抽出式Karrカラムは、アメリカ合衆国 07054、ニュージャージー、パーシパニー、パーシパニー ブルバード 1055のKOCHプロセステクノロジー社から入手できる。
【0041】
プロトン磁気共鳴(Proton Magnetic Resonance; PMR)方法による開始DIPB溶液の酸化生成物を特徴づけるのに、NMR分光法を用いた。このように、本発明は、本発明の方法によって生成された種々の流れの組成を決定するのに、PMRを使用する方法をも含んでいる。酸化生成物(オキシデート)に加えて、リサイクル生成物、低温MIBK抽出生成物、高温MIBK抽出生成物、開裂供給物及び開裂生成物、高純度のレゾルシノールの回収における異なる蒸留段階で得られた生成物を特徴づけるのに、PMR方法が開発された。PMR技術を利用することにより、これまで確認されていなかった有機ペルオキシドを含むDIPBヒドロペルオキシデーション工程の全ての成分を特徴づけることが可能となる。
【0042】
前述した種々の流れを量的に特徴づけるために、PMR分析を行なった。本発明によるPMR分析では、各々の流れ中に存在する化合物を識別するために、DIPB酸化で生成した最も一般的な5種類の有機部分(organic moieties)を使用する。これらの有機構造は以下の通りである。
アリール-C(=O)-CH 3
アリール-C(CH 3 )2-OOH
アリール-C(CH 3 )2-OH
アリール-CH(CH 3 )2
アリール-C(CH3)=CH 2
【0043】
アンダーラインを付した構造の部分は、各々の流れ又は生成物に存在する構造を決定するために実際に使用された水素(プロトン)を表している。オキシデート、リサイクルの流れ、低温MIBK抽出の流れ及び高温MIBK抽出の流れについてPMRスペクトルが得られた。各スペクトルの各ピークの決定は、ピーク位置を、流れの各成分の標準を用いて得られたものと比較することによって行われた。
【0044】
各々の流れ又は生成物の成分のモル比を決定するために、測定される構造の面積値(integral value)が決定された。各ピークの面積の高さを測定し、その面積を生じさせるプロトンの数で前記高さを割ることにより、各化合物のモルフラクションが決定される。面積又はピークを生じさせるプロトンの数は、上記の有機構造式に示されるように、3、6又は12の何れかであり、これは当該分野の専門家には公知であろう。これらの流れの有機組成物は、「重量比」の方法によって表される。これにより、各成分の重量フラクションが求められ、全体は100と等しくなるまで正規化される。水、無機物質又は、水素を含有しない化合物における試料の含有量が多くない限り、重量比は、一般的には、重量%値と非常に近いものとなる。
【0045】
これらの生成物中には、公知の標準と測定又は比較ができない未知の物質が存在するため、開裂生成物及び蒸留試料を分析するためのPMR方法は異なる方法を用いた。これらの流れを分析するのに「内標準/PMR」方法が用いられる。この方法では、試料の加重部分(weighted portion)は、既知量の有機化合物又は「内標準」でスパイクされる。適合性(compatibility)の問題が生じない限り、どんな有機化合物を使用することもできる。望ましい有機化合物は塩化メチレンであり、これは生成物と適合可能であり、スペクトル中に生じるピークは1ピークのみである。塩化メチレンを使用する場合、使用量は試料100mgにつき約20〜30mgである。次に、分析物の各々の重量は次式によって求められる。
分析物の重量=(有機化合物の重量)(Ns/Na)(Ma/Ms)(Aa/As)
ここで、Ns=内標準物質のプロトン数(塩化メチレンの場合は2)
Na=分析物の測定された構造のプロトン数
Ms=標準物質の分子量(塩化メチレンの場合85)
Ma=分析物の分子量
As=標準物質の面積
Aa=分析物の面積
分析物の重量は試料の重量で割り算して、組成物全体の各分析物の重量%が求められる。
【0046】
DHP/HHP、並びに苛性抽出Karrカラム及び低温MIBK抽出Karrカラムから得られたDHPリッチの苛性剤の流れについてPMR分析を行なう前に、流れを抽出に付してNaOHを除去する必要がある。抽出は、ベンゼン等の有機溶媒を用いて行われる。例えば、既知量の流れがドライアイスで処理され、流れのpHは約9〜9.5の範囲内に調節され、ベンゼンで抽出される。試料は次に、試験されるか又は、ベンゼンを蒸留することによって取り除く処理がさらに施され、残留物がPMR方法によって分析される。その他の流れ及び生成物は、直接分析される。
【0047】
200MHzのPMRスペクトルは、例えばカリフォルニア州パロアルトにあるバリアンアソシエート社が市販しているバリアンジェミニ(Varian Gemini)200FT-NMR分光計において、アセトン-d6((CD3)2C=O)内に未知物質3〜5%(重量%)を調製することによって得られる。一般的な獲得パラメータ(acquisition parameters)は、パルス幅=8マイクロ秒(30度パルス)、パルス遅延=3秒、獲得時間=4秒、トランジェント数=100である。各測定の精度を得るために、スペクトルは、全積分(full integration)され、幅0.3ppm(60Hz)のセクションにスプリットされる。これら以外のパラメータは、使用者の要求及び装置に基づいて最適化されることができる。スペクトルは、使用者の要求や設備に応じて、200MHz以上のスペクトルを獲得できることは認識されるであろう。200MHzより小さいスペクトルでは、一般的に、解像度が不十分であろう。
【0048】
PMR分析方法は、ヒドロペルオキシデーションに関するその他の分析技術と比べて、次のような利点がある。まず、非破壊的である。次に、全ての試料は重水素含有溶媒中で分析されることから、内基準により正しい化学シフト値を確実に得ることができる。また、混合物中に存在する種々のプロトン型から生じる面積を測定するが、この場合、炭素原子に有機的に結合された全てのプロトンは、全て同じように「反応(respond)」するから、各化合物の反応ファクターを求める必要はない。さらに、全ての成分は、単一のスペクトルから測定されることである(器具条件の変化は分析に影響を与えない)。また、標準物質の化学シフト値が一旦決められると、未知の混合物を分析する間、同時に標準物質を分析する必要はない。そして、分析のための器具の必要時間は一般的に15分以下であり、分析を速く行なうことができる。
【0049】
本発明の方法は、オキシデートからDHPとHHPを同時に抽出し、その後の分離をKarrカラム装置を用いた低温MIBK抽出及び高温MIBK抽出により行なうものであり、このプロセスを理解し易くするために、図1に示すフローチャート図を参照して説明する。なお、図1は、本発明の一実施例にすぎないことは理解されるべきである。図1を参照すると、3機のKarrカラムとして、苛性抽出Karrカラム(2)、低温MIBK抽出Karrカラム(4)、及び高温MIB抽出Karrカラム(6)が示されており、これらカラムは直列に接続されている。DIPB酸化反応器(10)から出たDIPB酸化物質(8)つまりオキシデートと、洗浄用DIPB(wash DIPB)と、8%水酸化ナトリウム水溶液は、苛性抽出Karrカラム(2)へ供給される。このとき、DIPBと苛性溶液は、苛性剤抽出カラム内を対向して流れるように供給される。有機リサイクルカラムから集められた有機リサイクル物質(酸化リサイクル物質(12)は、DIPB酸化反応器(10)へ直接戻され、さらなる酸化に付される。苛性抽出Karrカラム(2)で分離されたDHPとHHPが濃縮された苛性水溶液(DHP/HHPリッチの苛性剤)(14)は、冷却器(図示せず)を通過して冷却された後、低温MIBK抽出Karrカラム(4)へ送られる。低温MIBK抽出Karrカラム(4)には、DHP/HHPリッチの苛性剤(14)、MIBK溶媒、8%水酸化ナトリウム溶液が導入される。このとき、MIBKと洗浄用苛性剤はカラム内を互いに対向して流れるように供給される。このカラムを出たHHP含有MIBK溶液は、低温MIBK抽出(16)に回収され、HHPは、亜硫酸ナトリウム水溶液又は水酸化ナトリウム溶液を用いて、DCL(18)に転換される。この転換が行われる間、溶媒MIBKも回収され、リサイクルに供される(図示せず)。DHPが濃縮された水性苛性抽出物(DHPリッチの苛性剤)(20)は、低温MIBK抽出Karrカラム(4)から分離され、高温MIB抽出Karrカラム(6)へ直接注入される。このカラムでは、DHPリッチの苛性剤(20)と予め加熱されたMIBKは、互いに対向して通るように注入される。この抽出で得られた高温MIBK抽出物(22)は、DHPを含んでおり、その純度は99.7%を超えている。このDHP物質に存在するHHP不純物は通常0.3%である。従って、MIBK抽出物中のDHP/HHPの重量比は約99.7:0.3である。次に、高温MIBK抽出物(22)は濃縮され(図示せず)、酸触媒の存在下で分離され、レゾルシノールの如き二価フェノールとアセトン(24)が生成される。高温MIB抽出Karrカラム(6)から集められた希薄苛性剤(26)は、溶解したMIBKを取り除いた後、リサイクルに付される。
【0050】
実施例
本発明について、以下の実施例により、さらに詳細に説明する。以下に示す実施例は、発明の範囲を限定するものと解するべきではない。なお、部(parts)、パーセンテージ及び比率は、全て重量によるものである。
【0051】
実施例1
ジイソプロピルベンゼン酸化混合物の調製
300部のm−ジイソプロピルベンゼン(m−DIPB)を、30部のm−ジイソプロピルベンゼンモノヒドロペルオキシド(MHP;反応開始剤)及び10部の4%水酸化ナトリウム水溶液(触媒)と共に、1リットルのParrリアクターの中で混合し、十分撹拌しながら20リットル/hourの速度で空気を通過させることにより酸化させた。酸化反応混合物の温度は約90℃に維持した。生成物が70〜75%のヒドロペルオキシドを含むまで(ヨウ素滴定により決定され、ジイソプロピルベンゼンモノヒドロペルオキシドとして計算される)、酸化を継続した。このオキシデートをNMR分析することにより、次の表1で示される酸化副生成物と未反応DIPBの他に、約15〜18%のm−ジイソプロピルベンゼンジヒドロペルオキシド(DHP)と3〜5%のm−ジイソプロピルベンゼンヒドロキシヒドロペルオキシド(HHP)が存在していることが判った。
【0052】
m−DIPB酸化物質からDHP及びHHPの連続的同時分離
m−DIPBの酸化により得られたオキシデートを室温まで冷却し、100部/hourの速度でKarrカラム(苛性抽出カラム)の中に注入した。それとは別に、m−ジイソプロピルベンゼンと8%水酸化ナトリウム水溶液を、夫々13.5部/hourと88.8部/hourの速度にて、それらがカラム内を対向して通過するようにカラムへ注入した。この工程中、カラム温度は25℃から40℃の間に維持し、有機相と水性相の2つの相を連続的に分離した。有機相は、91.8部/hourの速度で集められ、苛性溶液によって抽出されない酸化生成物の他に、大部分のモノヒドロペルオキシド(MHP)を含んでいた。このリサイクル可能な有機相は、連続式又はバッチ式の酸化用の酸化剤へ効率良く戻される。DHP、HHP、KHP及びその他苛性抽出可能な不純物で濃縮された水性相(リッチ苛性抽出物)は、110.5部/hourの速度にて集められた。
【0053】
第1Karrカラムから得られたリッチ苛性抽出物(苛性抽出物)を冷却し、110.5部/hourの速度にて第2Karrカラム(低温MIBKカラム)へ注入した。抽出の間、第2カラムのカラム温度は、約10℃から30℃の間に維持した。メチルイソブチルケトンと8%水酸化ナトリウム水溶液を、夫々、58.5部/hourと51.0部/hourの速度にてカラムへ注入した。これら2種の溶液がカラム内を対向して流れているとき、HHP、KHP及び苛性抽出物に存在する全ての酸化不純物を有機相へ抽出した。HHP濃縮有機相(低温MIBK抽出物)を63.5部/hourの速度にて集められた。このKarrカラム工程から分離された水性苛性抽出物は、99.8%のDHPを含むことが判った。
【0054】
低温MIBKカラムから得られたDHP濃縮苛性抽出物を、単離又は回収を一切行なうことなく、第3Karrカラム(高温MIBKカラム)へ直接注入した。それとは別に、予め加熱したメチルイソブチルケトン溶媒を、134.5部/hourの速度にて、該溶媒が苛性溶液を対向して流れるようにカラムへ注入した。カラム温度が約30℃から70℃の間となるように、カラムの全体を一様な温度勾配に維持した。苛性剤中に存在するDHPは、効率的に抽出され、分解は最少に抑えられた。また、MIBK(高温MIBK抽出物)は、151.5部/hourの割合で集められた。この抽出物から得られたDHPの純度の測定結果は、99.7%であった。このカラムから139.5部/hourの速度で回収された水性苛性抽出物(弱苛性)は、取り込まれたMIBKを除去した後、苛性抽出カラムへ戻してリサイクルに付すことができる。
表1は、実施例1の方法の結果であり、異なる流れの組成をまとめたものである。
【0055】
【表1】
【0056】
第3カラムから得られた高温MIBKは、30wt.%DHPに濃縮した。この濃縮の間、DHP/MIBK溶液の水分含有量は、3.0wt.%から0.3wt.%になった。この物質は次の連続式開裂工程で用いた。
【0057】
DHP物質の連続開裂
レゾルシノール、メチルイソブチルケトン、及びアセトン溶液中に溶解させた0.06重量部のSO3を、8:52:40の重量比で含む溶液を、ガラス製反応器の中に投入し、加熱して環流させた。反応器には、機械式撹拌器、温度計、還流凝縮器及びオーバーフロー装置が取り付けられている。メチルイソブチルケトン中にDHP(高温MIBK抽出物からの溶液)を30%重量/重量含む溶液と、乾性アセトン中に三酸化イオウを0.06%重量/重量含む溶液を、夫々の合計滞留時間が10分となるように、夫々、50.0部/hour及び26.9部/hourの速度にて反応器へ供給した。開裂反応器内の物質の温度は、沸点に維持した。反応器の開裂生成物は、コレクタへ溢れ出た。コレクタ内では、酸触媒は速かにかつ連続的に中和された。定常状態の後、集められた生成物は、DHP供給量を基準にすると、レゾルシノールの収率は94%であった。
【0058】
HHPからDCLの製造 ( 共沸蒸留方法による亜硫酸ナトリウムの分解 )
第2Karrカラムで得られた低温MIBK抽出物は、MIBK中のHHP物質が約40wt.%となるように濃縮した。この操作を行なうことにより、MIBK溶媒の大部分を効果的に回収しリサイクルすることができる。
機械式撹拌器、温度計及びディーン・スターク凝縮器を具えた反応器に、40%HHPを含むメチルイソブチルケトン(77.8%のHHPを含む低温MIBK)を100部と、20%の亜硫酸ナトリウム水溶液を140部を加えた。反応器内の物質を加熱して還流させ、反応器内にある溶媒MIBKの全てを、共沸蒸留により完全に除去した。溶媒を除去した後、反応器内の物質を、2.0時間還流させ、冷却してDCLを析出させた。水溶液から分離した白色の沈殿物を、濾過し、水洗した後乾燥させた。収量は、26.7部で、純度は94.2%であった。この実験結果から、低温MIBK抽出物中に存在するHHPは全て、完全にDCLに分解されたことがわかる。
この実施例より、ジイソプロピルベンゼンから、レゾルシノールとジカルビノールを同時に製造できることがわかる。
【0059】
実施例2
この実施例は、亜硫酸ナトリウム水溶液により、HHPをDCLへ分解する2つの方法を示している。
Karrカラムで得られた低温MIBK抽出物は、約40wt.%のHHP物質に濃縮され、次の2つの実験で用いた。
【0060】
亜硫酸ナトリウム水溶液によるHHPのDCLへの分解
A.共沸方法
機械式撹拌器、温度計及びディーン・スターク凝縮器が取り付けられた三首フラスコの中に、HHP/MIBK100部と、20%の亜硫酸ナトリウム水溶液140部を加えた。次に、フラスコ内の物質を加熱し、取り出して還流させた。この還流を行なう間、ディーン・スタークで分離を行ない、溶液中に存在する全てのMIBK溶媒を取り除いた。この後、フラスコ内の物質は、さらに2.0時間還流させた後、次に冷却した。冷却時に分離した固形物質は、濾過して水洗し、乾燥させ、その組成をNMR分析により分析した。収量は28.4部であり、純度は94.2%であった。結果は、後の表2に示されている。
B.還流方法
機械式撹拌器、温度計及びディーン・スターク凝縮器が取り付けられた三首フラスコの中に、濃縮されたHHP/MIBK溶液100部と、20%の亜硫酸ナトリウム水溶液140部を加えた。次に、フラスコの内容物を加熱し、取り出して2.0時間還流させた。この還流の後、反応混合物を冷却し、分離された白色沈殿物を濾過して水洗し、乾燥させ、その組成をNMR分析により分析した。収量は21.6部であり、純度は97.6%であった。この実験結果は、表2に示されている。
【0061】
【表2】
【0062】
表2の結果を分析すると、亜硫酸ナトリウム水溶液でのHHPの分解を利用して、安全かつ効率的に、HHPをDCLへ転換されたことがわかる。この方法により、HHP物質は、対応するカルビノールへ大気圧条件下で完全に転換されたことが観察された。この方法では、純化前でも、得られたDCLは高純度であった。
【0063】
実施例3
この実施例は、水酸化ナトリウム水溶液を用いて、低温MIBK抽出物から直接DCLを製造する方法を開示している。
【0064】
実験 No. 1
機械式撹拌器、温度計及び還流凝縮器が取り付けられた三首フラスコの中に、Karrカラム操作で得られた低温MIBK抽出物100部と、4%の苛性水溶液24部を加えて、5.0時間還流させた。この還流を行なった後、溶液を冷却し、水性層と有機層の両層を分離し、有機層の組成をNMR分析により分析した。分析結果によれば、MIBK層のHHP濃度に変化は認められず、上記条件下ではHHPの分解は起こらなかったことを示している。
【0065】
実験 No. 2
4%水酸化ナトリウム水溶液の代わりに8%水酸化ナトリウム水溶液を用いて実験1を繰り返し行なった。還流後、分離されたMIBK相の組成をNMR分析によって分析した。これもまた、HHP濃度に何の変化も見られなかった。実験1及び実験2の結果を、表3に示している。
これをさらに調べたところ、HHPの分解は、還流の前に反応混合物からMIBKを取り除くことにより効果的に行われることを発見した。この発見に基づいて、HHPをDCLへ効率的に分解する方法を考案した。すなわち、実験3の方法を用いることにより、DCLを安全かつ経済的にDCLを製造することができた。この方法の利点は、水性であり、非高圧下ではない大気圧条件下で行なわれ、また水素を用いずに行われることである。
【0066】
【表3】
【0067】
実験 No. 3
機械式撹拌器、温度計及びディーン・スターク凝縮器が取り付けられた三首フラスコの中に、濃縮されたHHP/MIBK100部と、20%の水酸化ナトリウム水溶液44.4部を加えた。フラスコ内の物質を加熱し、還流させた。この最初の還流中に、全てのMIBK溶媒は、共沸混合物として完全に取り除かれた。この後、反応器内の物質は、さらに1.0時間還流させた。次に、溶液を冷却し、分離された白色沈殿物を濾過し、蒸留水で水洗し、乾燥させ、その組成をNMR分析により分析した。収量は26.4部であり、純度は94.6%であった。この実験結果は、表4に示しており、水酸化ナトリウム水溶液もまたHHPの完全分解に効果的であることを示している。
【0068】
【表4】
【0069】
実施例4
ジイソプロピルベンゼン酸化混合物の調製
Parrリアクターに、m−ジイソプロピルベンゼン(m−DIPB)を100部、酸化リサイクル物質(反応開始剤)を10部、5%の炭酸ナトリウム(触媒)を2部投入した。上記混合物を95℃まで加熱し、空気の細かな流れを急速撹拌溶液の中を通すことにより酸化させた。酸化は、反応器内の酸化混合物が75wt.%のヒドロペルオキシド(ヨウ素滴定によりジイソプロピルベンゼンモノヒドロペルオキシドとして計算)を含むまで継続して行なった。このm−DIPB酸化物質(オキシデート)の分析結果を、表5に示している。
【0070】
m−DIPB酸化生成物からDHP及びHHPを連続及び同時分離
m−DIPB酸化から得られたオキシデートを室温まで冷却し、100部/hourの速度にてKarrカラム(苛性抽出カラム)へ注入した。それとは別に、m−ジイソプロピルベンゼンと8%水性水酸化ナトリウムを、夫々12.9部/hourと73.6部/hourの速度にて、それらがカラム内を対向して通過するようにカラムへ注入した。この工程中、カラム温度は25℃から40℃の間に維持し、有機相と水性相の2つの相を連続的に分離した。有機相は、93.5部/hourの速度で集められ、苛性溶液によって抽出されない酸化生成物の他に、大部分のモノヒドロペルオキシド(MHP)を含んでいた。このリサイクル可能な有機相は、連続式又はバッチ式酸化用の酸化剤へ効率良く戻される。表5に示されるように、DHP、HHP、KHP及びその他の苛性抽出可能不純物で濃縮された水性相(濃縮苛性抽出物)は、91.0部/hourの速度にて集められた。
【0071】
第1Karrカラムから得られた濃縮苛性抽出物を冷却し、91.0部/hourの速度にて第2Karrカラム(低温MIBKカラム)へ注入した。抽出の間、第2カラムのカラム温度は、約10℃から30℃の間に維持した。メチルイソブチルケトンと8%水酸化ナトリウム水溶液を、夫々、63.4部/hourと52.0部/hourの速度にてカラムへ注入した。これら2種の溶液がカラム内を対向して流れているとき、HHP、KHP及び苛性抽出物に存在する全ての酸化不純物を有機相へ抽出した。HHP濃縮有機相(低温MIBK抽出物)を68.6部/hourの速度にて集められた。このKarrカラム工程から分離された水性苛性抽出物は、99.8%のDHPを含むことが判った。
【0072】
低温MIBKカラムから得られたDHP濃縮苛性抽出物を、単離又は回収を一切行なうことなく、直接第3Karrカラム(高温MIBKカラム)へ注入した。それとは別に、予め加熱したメチルイソブチルケトン溶媒を、138.0部/hourの速度にて、該溶媒が苛性溶液を対向して流れるようにカラムへ注入した。カラム温度が約30℃から70℃の間となるように、カラムの全体を一様な温度勾配に維持した。苛性剤中に存在するDHPは、効率的に抽出され、分解は最少に抑えられた。また、MIBK(高温MIBK抽出物)は、150.0部/hourの割合で集められた。この抽出物から得られたDHPの純度の測定結果は、99.7%であった。このカラムから127.6部/hourの速度で回収された水性苛性抽出物(弱苛性)は、取り込まれたMIBKを除去した後、苛性抽出カラムへ戻してリサイクルすることができる。
表5は、上記実験の結果を示している。
【0073】
【表5】
【0074】
第3カラムから得られた高温MIBKは、24.8wt.%DHPに濃縮した。この濃縮の間、DHP/MIBK溶液の水分含有量は、3.0wt.%から0.3wt.%になった。この物質は次の連続式分解工程に用いた。
【0075】
DHP物質の連続開裂
レゾルシノール、メチルイソブチルケトン、及びアセトン溶液中に溶解させた0.06重量部のSO3を、8:52:40の重量比で含む溶液を、ガラス製反応器の中に投入し、加熱して環流させた。反応器には、機械式撹拌器、温度計、還流凝縮器及びオーバーフロー装置が取り付けられている。メチルイソブチルケトン中にDHP(高温MIBK抽出物からの溶液)を24.8%重量/重量含む溶液と、乾性アセトン中に三酸化イオウを0.06%重量/重量含む溶液を、夫々の合計滞留時間が約5分となるように、夫々、100.0部/hour及び53.8部/hourの速度にて反応器へ供給した。開裂反応器内の物質の温度は、沸点に維持した。反応器の開裂生成物は、コレクタへ溢れ出た。コレクタ内では、酸触媒が速かにかつ連続的に中和した。定常状態の後、集められた生成物は、DHP供給量を基準にすると、レゾルシノールの収率は91%であった。
【0076】
HHPからDCLの製造 ( 共沸蒸留方法による亜硫酸ナトリウムの分解 )
第2Karrカラムで得られた低温MIBK抽出物は、MIBK中のHHP物質が約40wt.%となるように濃縮した。この操作を行なうことにより、MIBK溶媒の大部分を効果的に回収しリサイクルすることができる。
機械式撹拌器、温度計及びディーン・スターク凝縮器を具えた反応器に、40%HHPを含むメチルイソブチルケトン(76.2%のHHPを含む低温MIBK抽出物)を100部と、20%の亜硫酸ナトリウム水溶液を44.4部を加えた。反応器内の物質を加熱して還流させ、反応器内にある溶媒MIBKの全てを、共沸蒸留により完全に除去した。溶媒を除去した後、反応器内の物質を、約1.0時間還流させ、冷却してDCLを析出させた。水溶液から分離した白色の沈殿物を、濾過し、水洗した後乾燥させた。収量は26.2部で、純度は97.1%であった。この実験結果から、低温MIBK抽出物中に存在する全てのHHPは、完全にDCLに分解されたことがわかる。
この実施例より、ジイソプロピルベンゼンから、レゾルシノールとジカルビノールを同時に製造できることがわかる。
【0077】
実施例5
Parrリアクターに、p−ジイソプロピルベンゼンを330.0部、酸化リサイクル物質を10.0部、4%の水酸化ナトリウム水溶液を9.0部投入し、95℃まで加熱した。前記混合物は、空気の細かな流れを20リットル/hourの速度で急速撹拌溶液の中を通すことにより酸化を開始させた。酸化反応に約14.0時間要し、反応器内の酸化混合物のヒドロペルオキシドは75wt.%となった。これは、ヨウ素滴定によりp−ジイソプロピルベンゼンモノヒドロペルオキシドとして計算される。このp−DIPB酸化物質もまた、本発明の方法において、対応する二価フェノールであるヒドロキノンとジカルビノールを製造するのに用いることができた。
本発明の具体的実施例は例示として記載したものである。当該分野の専門家であれば、添付の請求の範囲に規定された発明から逸脱することなく、本発明の詳細について種々の変更をなし得るであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法により、ジイソプロピルベンゼンから二価フェノールとジカルビノールを製造するプロセスの望ましい実施例のフローチャート図である。
Claims (21)
- ジイソプロピルベンゼンからジヒドロキシベンゼン(DHB)とジイソプロピルベンゼンジカルビノール(DCL)を製造する方法であって、
(a) 塩基触媒の存在下でジイソプロピルベンゼン(DIPB)を酸化させて、ジイソプロピルベンゼンジヒドロペルオキシド(DHP)と、ジイソプロピルベンゼンヒドロキシヒドロペルオキシド(HHP)と、アセチルイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド(KHP)と、さらに、ジイソプロピルベンゼンモノヒドロペルオキシド(MHP)、イソプロピルベンゼンモノカルビノール(MCL)、ジイソプロピルベンゼンジカルビノール(DCL)、及びアセチルイソプロピルベンゼンモノカルビノール(KCL)からなる群から選択される1種又は2種以上を含む酸化物を得る工程;
(b) 苛性水溶液、有機溶媒及び 工程(a)の酸化物を、第1のKarrカラムの中へ供給する工程、ここで該有機溶媒と該苛性水溶液は、第1のKarrカラム内を対向して流れるように供給される;
(c) 工程(b)の第1のKarrカラムの中に第1と第2の2つの流れを作り出す工程であって、第1の流れは対向する流れにて抽出されたDHP、HHP及びKHP、並びに工程(b)の苛性水溶液を含んでおり、第2の流れはMHP、MCL、DCL、KCL、及びDIPBからなる群から選択される1種以上、及び工程(b)の有機溶媒を含んでおり、
(d) 工程(c)の第1の苛性抽出物の流れを10〜30℃の温度に冷却し、該冷却された流れと、有機溶媒と、アルカリ水溶液とを第2Karrカラムの中へ供給する工程、ここで該有機溶媒と該アルカリ水溶液は、第2のKarrカラム内を対向して流れるように供給される;
(e) 第2Karrカラムの中に第1と第2の2つの流れを作り出す工程であって、第1の流れは10℃〜30℃の低温抽出物の流れであり、該流れはHHP及びKHPを含む10℃〜30℃の低温有機溶媒抽出物を含んでおり、第2の流れは10℃〜30℃の低温抽出物の流れであり、該流れはDHPが濃縮されたアルカリ水溶液を含んでおり;
(f) 温度が40〜85℃の有機溶媒と、工程(e)のDHP濃縮アルカリ水溶液を、第3Karrカラムへ供給する工程;
(g) 第3Karrカラムの中に第1と第2の2つの流れを作り出す工程であって、第1の流れは40〜85℃の高温抽出物の流れであり、該流れは純度99.7%以上のDHPを含む40〜85℃の高温有機溶媒溶液を含んでおり、第2の流れは40〜85℃の高温抽出物の流れであり、該流れは第1の流れで未抽出のヒドロペルオキシドを有するアルカリ水溶液を含んでおり;
(h) 工程(g)の40〜85℃の高温有機溶媒溶液を濃縮し、濃縮物を連続式開裂反応器へ供給する工程であって、DHPを酸触媒の存在下で開裂し、対応するジヒドロキシベンゼン及びアセトンを含む溶液を作る工程;
(i) 工程(e)の第1の10℃〜30℃の低温抽出物の流れに存在するHHPを、大気圧下、アルカリ水溶液で処理することにより分解し、DCLを得る工程、を有している前記方法。 - 工程(a)乃至工程(g)からなる群から選択される2以上の連続する工程が、連続して実行される請求項1の方法。
- ジイソプロピルベンゼンの酸化は、分子状酸素を用いて行われる請求項1の方法。
- 酸化工程は、連続方法又はバッチ方法のどちらかの方法を用いて行われる請求項3の方法。
- 酸化工程は、塩基触媒として、炭酸ナトリウム及び水酸化ナトリウムからなる群から選択されるアルカリの水溶液を使用し、80〜120℃の温度、20〜80psiの圧力で行なうことを含んでいる請求項1の方法。
- 工程(b)の有機溶媒はDIPBである請求項1の方法。
- 工程(c)で作られた第2の苛性抽出物の流れを、工程(a)の酸化工程へリサイクルする工程を含んでいる請求項1の方法。
- 工程(d)及び工程(f)で用いられる有機溶媒はメチルイソブチルケトン(MIBK)である請求項1の方法。
- 第2Karrカラム内の溶液の温度は10〜30℃である請求項1の方法。
- 第3Karrカラム内の溶液の温度は40〜85℃である請求項1の方法。
- 工程(c)の第1苛性抽出物の流れは、工程(d)の低温抽出物へ直接供給され、工程(e)の第2の低温抽出物の流れは工程(f)の高温抽出物へ直接供給される請求項1の方法。
- 工程(h)の濃縮は、高温有機溶媒溶液を真空蒸発器へ供給することにより行われる請求項1の方法。
- 工程(h)の開裂反応器内の溶液の温度は、60〜80℃である請求項1の方法。
- 分解工程(i)は、90〜105℃の温度で行われる請求項1の方法。
- 第1Karrカラム、第2Karrカラム及び第3Karrカラムは、直列に接続されて操作される請求項1の方法。
- 工程(i)のアルカリ水溶液は、亜硫酸ナトリウム水溶液及び水酸化ナトリウム水溶液からなる群から選択される請求項1の方法。
- 工程(h)の酸触媒は、硫酸、三酸化イオウ、リン酸、塩酸、三フッ化ホウ素及びpトルエンスルホン酸からなる群から選択される1種又は2種以上の物質である請求項1の方法。
- 酸触媒は三酸化イオウである請求項17の方法。
- 工程(i)で得られるDCLの純度が94%より高い、請求項1の方法。
- 工程(g)で生成されたアルカリ水溶液及び工程(i)の分解物からMIBKを回収し、工程(d)又は工程(f)でリサイクルに供する工程を含んでいる、請求項8の方法。
- 工程(e)の第1の低温抽出物の流れの中の有機溶媒が、工程(i)の分解工程前に取り除かれる請求項1の方法。
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