JP4671878B2 - 発泡壁紙 - Google Patents

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Description

本発明は、絵柄模様層の密着性及び表面ラビング特性が良好な発泡壁紙に関する。
従来、発泡壁紙としては、紙質基材(裏打紙)に塩化ビニル樹脂(塩ビ樹脂)からなる樹脂層を形成したものが知られている。ところが、近年では、環境に配慮して樹脂層に塩ビ樹脂を使用せず、例えば、ポリオレフィン系樹脂を用いた、いわゆる非塩ビ樹脂壁紙が提案されている(特許文献1〜3等)。
非塩ビ樹脂としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体やエチレン−不飽和カルボン酸共重合体(不飽和カルボン酸としてはアクリル酸、メタクリル酸等がある)が多く用いられている。そして、樹脂層上に設けられる絵柄模様層を形成するインキとしても、相溶性を考慮して、上記樹脂をバインダーとして含む溶剤系又は水系インキが多く用いられている。
上記インキの中でも、環境配慮の観点からは、非溶剤の水系インキが好ましく、上記樹脂のエマルションを含有する水系インキがより好ましい。
しかしながら、上記エマルション含有水系インキは乾燥性が劣っており、絵柄模様層を印刷後の密着性(特に初期密着性)が弱いという問題がある。この問題は、特に絵柄模様層と隣接する樹脂層がエチレン−酢酸ビニル共重合体を含有する場合よりも、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体を含有する場合に顕著である。
特開平6−47875号公報 特開2000−255011号公報 特開2001−347611号公報
本発明は、絵柄模様層の密着性及び表面ラビング特性が良好な発泡壁紙を提供する。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、絵柄模様層を特定のインキから形成するか又は絵柄模様層を特定のプライマー層を介して積層する場合には、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の発泡壁紙に関する。
1.紙質基材、樹脂層及び絵柄模様層を有する発泡壁紙であって、
(1)樹脂層は、発泡樹脂層の単層又は発泡樹脂層を含む複層からなり、
樹脂層が単層からなる場合には、前記発泡樹脂層が、樹脂成分として、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−不飽和カルボン酸共重合体からなる群から選択される少なくとも1種を含有し、
樹脂層が複層からなる場合には、少なくとも最表面に位置する樹脂層が、樹脂成分として、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−不飽和カルボン酸共重合体からなる群から選択される少なくとも1種を含有し、
(2)絵柄模様層は、ウレタン系樹脂エマルションを含有する水性インキにより形成され、且つ、前記樹脂層上に形成されている、
ことを特徴とする発泡壁紙。
2.紙質基材、樹脂層及び絵柄模様層を有する発泡壁紙であって、
(1)樹脂層は、発泡樹脂層の単層又は発泡樹脂層を含む複層からなり、
樹脂層が単層からなる場合には、前記発泡樹脂層が、樹脂成分として、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−不飽和カルボン酸共重合体からなる群から選択される少なくとも1種を含有し、
樹脂層が複層からなる場合には、少なくとも最表面に位置する樹脂層が、樹脂成分として、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−不飽和カルボン酸共重合体からなる群から選択される少なくとも1種を含有し、
(2)絵柄模様層は、ウレタン系樹脂エマルションを含有する水性インキから形成されるプライマー層を介して前記樹脂層上に形成されている、
ことを特徴とする発泡壁紙。
3.樹脂層が複層からなり、少なくとも最表面に位置する樹脂層が、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−不飽和カルボン酸共重合体からなる群から選択される少なくとも1種を含有する、上記項1又は2に記載の発泡壁紙。
4.不飽和カルボン酸が、アクリル酸又はメタクリル酸である、上記項1〜3のいずれかに記載の発泡壁紙。
5.樹脂層は、紙質基材から順に発泡樹脂層及び非発泡樹脂層となるように形成されている、上記項1〜4のいずれかに記載の発泡壁紙。
6.紙質基材と発泡樹脂層との間に更に非発泡樹脂層が形成されている、上記項5に記載の発泡壁紙。
7.最表面層の上からエンボス加工がなされている、上記項1〜6のいずれかに記載の発泡壁紙。

以下、本発明の発泡壁紙について説明する。
本発明の発泡壁紙は、紙質基材、樹脂層及び絵柄模様層を有する発泡壁紙であって、
(1)樹脂層は、樹脂成分として、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)及びエチレン−不飽和カルボン酸共重合体からなる群から選択される少なくとも1種を含有し、
(2)絵柄模様層は、1)ウレタン系樹脂エマルションを含有する水性インキにより形成され、且つ、前記樹脂層上に形成されるか、又は2)ウレタン系樹脂エマルションを含有する水性インキから形成されるプライマー層を介して前記樹脂層上に形成されている、
ことを特徴とする。
上記特徴を有する本発明の発泡壁紙は、絵柄模様層の密着性(特に初期密着性)が高く、更に表面ラビング特性も良好である。表面ラビング特性は、例えば、水を用いた湿潤ラビング試験によって評価できるが、本発明の発泡壁紙の絵柄模様層は、当該試験において絵柄のとられが抑制されている。
本発明の発泡壁紙は、上記(1)及び(2)に示される条件を満たす限り、他の要件は公知の発泡壁紙と同じであってよい。即ち、紙質基材の種類や樹脂層の構成に関して限定的ではない。樹脂層としては、発泡樹脂層を必須とするが、更に非発泡樹脂層が形成されていてもよい。例えば、樹脂層は発泡樹脂層だけでもよく、紙質基材から順に発泡樹脂層及び非発泡樹脂層Aとなる構成でもよく、紙質基材から順に非発泡樹脂層B、発泡樹脂層及び非発泡樹脂層Aとなる構成でもよい。なお、本発明では、樹脂層が複層の場合には、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−不飽和カルボン酸共重合体の少なくとも1種は、少なくとも樹脂層のうち最表面に位置する層(最表面樹脂層)に含まれる。即ち、最表面樹脂層に上記樹脂成分が含まれる場合の、その上に形成される絵柄模様層の密着性及び表面ラビング特性を高めることを主な目的とする。
上記エチレン−不飽和カルボン酸共重合体としては、例えば、エチレン−メタクリル酸(CH=C(CH)COOH)共重合体(EMAA)、エチレン−アクリル酸(CH=CHCOOH)共重合体(EAA)等が挙げられる。
紙質基材及び樹脂層については次の通りである。樹脂層については、紙質基材から順に非発泡樹脂層B、発泡樹脂層及び非発泡樹脂層Aとなる複層構成を好適な実施態様として挙げて説明する。
紙質基材
紙質基材の材質は、壁紙基材として適した機械強度、耐熱性等を有する限り特に限定されず、繊維質シートが一般に使用できる。
具体的には、繊維質シートの中でも、難燃紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、リン酸グアジニン等の難燃剤で処理したもの);水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機添加剤を含む無機質紙;上質紙;薄用紙などが挙げられる。
紙質基材の坪量は限定的ではないが、50〜300g/m程度が好ましく、50〜80g/m程度がより好ましい。
非発泡樹脂層B
本発明では、紙質基材と発泡樹脂層との間に非発泡樹脂層(非発泡樹脂層B)が形成されていても良い。特に非発泡樹脂層Bが接着剤層として形成される場合は、紙質基材と樹脂層との密着性を高めることができる。
非発泡樹脂層Bに含まれる樹脂成分は限定的ではなく、樹脂層と紙質基材との密着性を高める観点から選択すればよい。例えば、樹脂成分としてはEVAが好ましい。
非発泡樹脂層Bは、実質的に樹脂成分だけでもよいが、必要に応じて、公知の添加剤を含んでも良い。非発泡樹脂層Bにおける樹脂成分の含有量は、70〜100重量%の範囲から設定することが好ましい。
非発泡樹脂層Bの厚みは限定的ではないが、10〜50μm程度が好ましい。
発泡樹脂層
発泡樹脂層は、発泡壁紙における必須の樹脂層であり、発泡剤含有樹脂層を発泡させて形成されることが好ましい。
発泡剤含有樹脂層は、電子線照射により架橋されていても良い。これにより、優れた表面強度等を達成することができる。本発明では、発泡剤含有樹脂層だけでなく、電子線照射によって架橋され得る他の層も架橋されていても良い。また、架橋する場合は、発泡剤含有樹脂層に架橋助剤を含有させても良い。
発泡剤含有樹脂層は、発泡壁紙の樹脂層が発泡樹脂層のみからなるか又は発泡樹脂層が最表面樹脂層の場合には、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−不飽和カルボン酸共重合体からなる群から選択される少なくとも1種を樹脂成分として含み、更に発泡剤と必要な添加剤を含有する樹脂組成物により形成された層である。他方、発泡樹脂層上に更に樹脂層(例えば、非発泡樹脂層A)を有する場合には、発泡剤含有樹脂層に含まれる樹脂成分は上記特性のものに限定されない。この場合には、詳細は後記するが、非発泡樹脂層Aがエチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−不飽和カルボン酸共重合体からなる群から選択される少なくとも1種を樹脂成分として含んでいればよい。添加剤としては、例えば、無機充填剤、顔料、セル調整剤等が挙げられる。
発泡剤は、熱分解型発泡剤を好適に用いることができる。熱分解型発泡剤としては公知の発泡剤から選択することができる。例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスホルムアミド等のアゾ系;オキシベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、パラトルエンスルホニルヒドラジド等のビドラジド系などが挙げられる。熱分解型発泡剤の含有量は、発泡剤の種類、発泡倍率(発泡前後の厚さの比)等に応じて適宜設定できる。発泡倍率の観点からは、1.5倍以上、好ましくは3〜7倍程度であり、熱分解型発泡剤は、樹脂成分100重量部に対して、1〜20重量部程度とすることが好ましい。
無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、モリブデン化合物等が挙げられる。無機充填剤を含むことにより、目透き抑制効果、表面特性向上効果等が得られる。無機充填剤の含有量は、樹脂成分100重量部に対して0〜100重量部程度が好ましく、20〜70重量部程度がより好ましい。
顔料については、例えば、酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、黄鉛、モリブデートオレンジ、カドミウムイエロー、ニッケルチタンイエロー、クロムチタンイエロー、酸化鉄(弁柄)、カドミウムレッド、群青、紺青、コバルトブルー、酸化クロム、コバルトグリーン、アルミニウム粉、ブロンズ粉、雲母チタン、硫化亜鉛等の無機顔料;例えば、アニリンブラック、ペリレンブラック、アゾ系(アゾレーキ、不溶性アゾ、縮合アゾ)、多環式(イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、ペリノン、フラバントロン、アントラピリミジン、アントラキノン、キナクリドン、ペリレン、ジケトピロロピロール、ジブロムアンザントロン、ジオキサジン、チオインジゴ、フタロシアニン、インダントロン、ハロゲン化フタロシアニン)等の有機顔料が挙げられる。顔料の含有量は、樹脂成分100重量部に対して10〜50重量部程度が好ましく、15〜30重量部程度がより好ましい。
セル調整剤は、例えばステアリン酸亜鉛等の金属石鹸等を使用することができる。セル調整剤の含有量は、樹脂成分100重量部に対して、0.3〜10重量部程度が好ましく、1〜5重量部程度がより好ましい。
発泡剤含有樹脂層の厚みは限定的ではないが、50〜200μm程度が好ましい。
発泡樹脂層の発泡状態(例えば、発泡セルの大きさ、発泡セル密度等)は限定されず、発泡壁紙の種類、用途等に応じて適宜設計することができる。発泡剤含有樹脂層を発泡させる方法としては、後記の製造方法に記載された方法に従って実施すれば良い。
非発泡樹脂層A
本発明の発泡壁紙は、発泡樹脂層上に(紙質基材と反対側に)非発泡樹脂層(非発泡樹脂層A)を有してもよい。非発泡樹脂層Aは、例えば、発泡壁紙の表面保護層としての役割がある。
非発泡樹脂層Aに含まれる樹脂成分としては、非発泡樹脂層が最表面樹脂層の場合には、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−不飽和カルボン酸共重合体の少なくとも1種を含有する限り限定的ではないが、特にエチレン−不飽和カルボン酸共重合体を樹脂成分として含むことが好ましい。これは、不飽和カルボン酸を含有する樹脂は、樹脂中の水素結合等に起因する強固な層を形成することができるため、発泡壁紙の耐スクラッチ性、耐摩耗性等を高められるからである。
非発泡樹脂層Aは、実質的に樹脂成分だけでもよいが、必要に応じて、公知の添加剤を含んでも良い。非発泡樹脂層Aにおける樹脂成分の含有量は、70〜100重量%の範囲から設定されるのが好ましい。
非発泡樹脂層Aの厚みは限定的ではないが、10〜50μm程度が好ましい。
絵柄模様層及びプライマー層
本発明の発泡壁紙は絵柄模様層を有している。絵柄模様層は前記樹脂層と隣接させて積層されていてもよく、プライマー層を介して積層されてもよい。特に本発明では、絵柄模様層を、ウレタン系樹脂エマルションを含有する水性インキにより形成する場合には、樹脂層と隣接させて積層する。他方、絵柄模様層を他の印刷インキにより形成する場合には、樹脂層との間にウレタン系樹脂エマルションを含有する水性インキにより形成されるプライマー層を介して積層する。このような積層態様を採用することにより、絵柄模様層と樹脂層との良好な密着性が得られる。また、発泡壁紙は良好な表面ラビング特性を有する。
絵柄模様としては、例えば木目模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様等が挙げられる。絵柄模様は、発泡壁紙の種類に応じて選択できるが、布目模様が好ましい。
ウレタン系樹脂エマルションを含有する水性インキにより絵柄模様層を形成する場合は、樹脂層のおもて面に当該水性インキにより絵柄模様を印刷する。なお、本発明の効果に悪影響を及ぼさない範囲で他の樹脂成分が混合されていてもよい。他の樹脂成分としては、 アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキド系樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘導体、ゴム系樹脂等が挙げられる。
水性インキに含まれる着色剤としては、例えば、前記の発泡剤含有樹脂層で使用できる顔料と同様でよい。
印刷手法としては、例えば、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷等がある。
他方、絵柄模様層を形成する印刷インキとして、ウレタン系樹脂を含まないものを使用する場合には、ウレタン系樹脂エマルションを含有する水性インキにより形成するプライマー層を介して絵柄模様層を積層する。プライマー層についても上記印刷手法により形成できる。
この場合に用いる絵柄模様層を形成するための印刷インキは特に限定されない。即ち、樹脂成分及び着色剤の種類は限定されず、溶剤(又は分散媒)としても、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の石油系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエステル系有機溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系有機溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤、;ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤;水などが広く適用できる。なお、印刷インキとしては水性インキを用いることが望ましい。
絵柄模様層の厚みは、絵柄模様の種類より異なるが、一般には0.1〜10μm程度が好ましい。
上記プライマー層の厚みとしては、1〜5μm程度が好ましい。
エンボス
本発明の発泡壁紙は、最表面層の上からエンボス加工がなされていてもよい。エンボス加工は、エンボス版等の公知の手段により実施することができる。例えば、絵柄模様層が最表面層である場合には、そのおもて面を加熱軟化後、エンボス版を押圧することにより所望のエンボス模様を賦型できる。エンボス模様としては、例えば木目板導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチャア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等がある。
発泡壁紙の製造方法
本発明の発泡壁紙の製造方法は特に限定されない。例えば、樹脂層を複層とする場合は、Tダイ押出し機による同時押出しにより樹脂層を形成するのが好ましい。例えば、紙質基材から順に発泡樹脂層及び非発泡樹脂層Aを積層する場合、2つの層に対応する溶融樹脂を同時に押出すことにより2層の同時成膜が可能なマルチマニホールドタイプのTダイを用いる。この場合、発泡剤含有樹脂層を形成するための樹脂組成物及び非発泡樹脂層を形成するための樹脂組成物をそれぞれ別個のシリンダー中に入れ、2種2層を同時に押出し製膜・積層すれば良い。この方法では、同時押出し積層体は、紙質基材上に同時積層(成膜)する。紙質基材上に押出しと同時に積層された樹脂層は、熱溶融により接着性を有するため紙質基材と接着される。
なお、予め2種2層を同時成膜した積層体用意して、それを紙質基材上に載せて、熱ラミネートすることにより紙質基材と接着しても良い。
紙質基材上に同時積層後は、発泡剤含有樹脂層を加熱することにより発泡樹脂層を形成する。加熱に際しては、ギヤオーブンなどが利用できる。加熱条件は、熱分解型発泡剤の分解により発泡樹脂層が形成される条件ならば限定されない。加熱温度は210〜240℃程度が好ましく、加熱時間は20〜80秒程度が好ましい。
また、前記加熱処理の前に、樹脂層に電子線照射を行ってもよい。電子線照射によって樹脂成分(特にEVA)を架橋し、発泡壁紙の表面強度、発泡程度等を制御できる。電子線のエネルギーは、150〜250kV程度が好ましい。照射量は、10〜100kGy程度が好ましい。電子線源としては、公知の電子線照射装置が使用できる。
電子線照射を行う場合には、前記樹脂組成物に架橋助剤を含有しても良い。架橋助剤としては、電子線照射による架橋を促進するものであれば良い。例えば、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等の多官能性モノマー、オリゴマーなどが挙げられる。架橋助剤は、樹脂成分100重量部に対して0〜10重量部程度が好ましく、1〜4重量部程度がより好ましい。
樹脂層のおもて面に絵柄模様層及びプライマー層を形成する方法及びエンボス加工方法については前記の通りである。
本発明の発泡壁紙は、絵柄模様層の密着性(特に初期密着性)が高く、更に表面ラビング特性も良好である。表面ラビング特性は、例えば、水を用いた湿潤ラビング試験によって評価できるが、本発明の発泡壁紙の絵柄模様層は、当該試験において絵柄のとられが抑制されている。
以下に実施例及び比較例を示して本発明をより詳しく説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
3種3層マルチマニホールドTダイ押出し機を用い、i)非発泡樹脂層/ii)発泡剤含有樹脂層/iii)非発泡樹脂層の順に厚み10μm/100μm/10μmになるように製膜した。押し出し条件は、前記i)層の樹脂はシリンダー温度140℃とし、前記ii)層の樹脂組成物はシリンダー温度120℃とし、前記iii)層の樹脂はシリンダー温度100℃とした。ダイス温度は全て120℃とした。
次いで、前記iii)層の面に、表面温度を90℃とした裏打紙「NI−65A、日本製紙製」を熱ラミネートにより積層した。これにより発泡壁紙用原反を作製した。
次いで、発泡壁紙用原反の前記i)層上から電子線(200KV,30kGy)を照射して、前記i)層を樹脂架橋後、i)層上にコロナ放電処理を行った。更にグラビア印刷機によりプライマー処理としてウレタン系水性エマルション「ALプライマー、大日精化工業製」を2g/mコートし、その上に絵柄印刷として水性アクリルインキ「ハイドリック、大日精化工業製」を用いて布目模様を印刷した。
次いで、ギアオーブンにて加熱(220℃×35秒)し、発泡剤含有樹脂層に含まれる発泡剤を発泡させた。更に、発泡体に対して布目パターンの凹凸エンボスを施して発泡壁紙を作製した。
各層は、それぞれ以下の成分を用いて形成した。
非発泡樹脂層i)は、エチレン−メタクリル酸共重合体「ニュクレルN1560、三井・デュポン ポリケミカル製」により形成した。
発泡樹脂層ii)は、エチレン−酢酸ビニル共重合体「エバフレックスV406、三井・デュポン ポリケミカル製」100重量部、炭酸カルシウム「ホワイトンH、東洋ファインケミカル製」30重量部、二酸化チタン「R−108、デュポン製」25重量部、発泡剤「ビニホールAC#3、永和化成工業製」4重量部、安定剤「アデカスタブOF−102、旭電化工業製」5重量部、架橋助剤「オプスターJUA−702:JSR製」1重量部を含む樹脂組成物により形成した。
非発泡樹脂層iii)は、エチレン−酢酸ビニル共重合体「エバフレックスEV150、三井・デュポン ポリケミカル製」により形成した。
実施例2
コロナ放電処理後、プライマー処理をせずに、ウレタン系水性エマルション「AL、大日精化工業製」をバインダーとして含む印刷インキを用いて布目模様を印刷した以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
実施例3
i)層の樹脂成分をエチレン−酢酸ビニル共重合体「エバテートD5020、住友化学製」とした以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
比較例1
プライマー処理としてEVA系水性エマルション「オーデEVプライマー、ザ・インクテック製」を2g/mコートした以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
比較例2
プライマー処理としてEVA系水性エマルション「オーデEVプライマー、ザ・インクテック製」を2g/mコートした以外は、実施例3と同様にして発泡壁紙を作製した。
試験例1〜2
実施例及び比較例で作製した発泡壁紙について、1)布目模様(絵柄模様層)の初期密着性及び2)表面ラビング特性(耐摩擦性)を評価評価した。結果を表1に示す。
≪試験例1≫
布目模様の初期密着性は、布目模様を印刷直後、約20cmの長さに切り出した25mm巾のセロテープ(登録商標)の端部から約5cmを印刷面に貼り付け、よく密着させてから、密着していないもう一方の端部を持って勢いよく引き剥がして、剥がした面を観察することにより評価した。評価基準は次の通りとした。
○:絵柄(布目模様)の剥離が認められない
△:絵柄(布目模様)の剥離がわずかに認められる
×:絵柄(布目模様)の剥離が顕著に認められる
≪試験例2≫
表面ラビング特性は、発泡壁紙に対してJIS A6921に規定される耐摩擦性試験の湿潤試験の回数を50回にして、試験後のサンプル表面を確認することにより評価した。評価基準は次の通りとした。
○:絵柄(布目模様)のとられが認められない
×:絵柄(布目模様)のとられが認められる
各試験例における評価結果を表1に示す。
Figure 0004671878

Claims (7)

  1. 紙質基材、樹脂層及び絵柄模様層を有する発泡壁紙であって、
    (1)樹脂層は、発泡樹脂層の単層又は発泡樹脂層を含む複層からなり、
    樹脂層が単層からなる場合には、前記発泡樹脂層が、樹脂成分として、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−不飽和カルボン酸共重合体からなる群から選択される少なくとも1種を含有し、
    樹脂層が複層からなる場合には、少なくとも最表面に位置する樹脂層が、樹脂成分として、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−不飽和カルボン酸共重合体からなる群から選択される少なくとも1種を含有し、
    (2)絵柄模様層は、ウレタン系樹脂エマルションを含有する水性インキにより形成され、且つ、前記樹脂層上に形成されている、
    ことを特徴とする発泡壁紙。
  2. 紙質基材、樹脂層及び絵柄模様層を有する発泡壁紙であって、
    (1)樹脂層は、発泡樹脂層の単層又は発泡樹脂層を含む複層からなり、
    樹脂層が単層からなる場合には、前記発泡樹脂層が、樹脂成分として、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−不飽和カルボン酸共重合体からなる群から選択される少なくとも1種を含有し、
    樹脂層が複層からなる場合には、少なくとも最表面に位置する樹脂層が、樹脂成分として、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−不飽和カルボン酸共重合体からなる群から選択される少なくとも1種を含有し、
    (2)絵柄模様層は、ウレタン系樹脂エマルションを含有する水性インキから形成されるプライマー層を介して前記樹脂層上に形成されている、
    ことを特徴とする発泡壁紙。
  3. 樹脂層が複層からなり、少なくとも最表面に位置する樹脂層が、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−不飽和カルボン酸共重合体からなる群から選択される少なくとも1種を含有する、請求項1又は2に記載の発泡壁紙。
  4. 不飽和カルボン酸が、アクリル酸又はメタクリル酸である、請求項1〜3のいずれかに記載の発泡壁紙。
  5. 樹脂層は、紙質基材から順に発泡樹脂層及び非発泡樹脂層となるように形成されている、請求項1〜4のいずれかに記載の発泡壁紙。
  6. 紙質基材と発泡樹脂層との間に更に非発泡樹脂層が形成されている、請求項5に記載の発泡壁紙。
  7. 最表面層の上からエンボス加工がなされている、請求項1〜6のいずれかに記載の発泡壁紙。
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