JP4670415B2 - エンドレスベルト及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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ベルト本体の少なくとも片方の側縁に沿って、蛇行防止ガイドが感熱型シート形状の接着部で接着され、前記感熱型シート形状の接着部で接着された前記ベルト本体と前記蛇行防止ガイドとのスラスト剥離強度が、15N/mm以上25N/mm以下であり、
前記ベルト本体の材質が、ポリイミド樹脂、又はポリアミドイミド樹脂であり、
前記蛇行防止ガイドの材質が、ポリウレタン樹脂、又はポリウレタンゴムであり、
前記接着部を構成する接着剤が、ポリエステル系接着剤であるエンドレスベルトである。
ベルト本体の少なくとも片方の側縁に沿って、蛇行防止ガイドが感熱型シート形状の接着部で接着され、前記エンドレスベルトに、1N/mmの荷重を72時間連続して加えた時の蛇行防止ガイドの変位量が0.1mm未満であり、
前記ベルト本体の材質が、ポリイミド樹脂、又はポリアミドイミド樹脂であり、
前記蛇行防止ガイドの材質が、ポリウレタン樹脂、又はポリウレタンゴムであり、
前記接着部を構成する接着剤が、ポリエステル系接着剤であるエンドレスベルトである。
ベルト本体の少なくとも片方の側縁に沿って、蛇行防止ガイドが感熱型シート形状の接着部で接着され、前記エンドレスベルトに1N/mmの荷重を14日間連続して加えた時の蛇行防止ガイドの変位量が1mm未満であり、
前記ベルト本体の材質が、ポリイミド樹脂、又はポリアミドイミド樹脂であり、
前記蛇行防止ガイドの材質が、ポリウレタン樹脂、又はポリウレタンゴムであり、
前記接着部を構成する接着剤が、ポリエステル系接着剤であることを特徴とするエンドレスベルトである。
以下、図面を参照して本発明のエンドレスベルトを詳細に説明する。図1には本発明のエンドレスベルトの構成概略図を、図2にはベルト本体と蛇行防止ガイドの接着部を示す構成概略図を示す。
図1及び2に示すように、本発明でのエンドレスベルト1とは、表面にトナー像が転写される用紙を担持する用紙担持面またはトナー像が形成されるトナー像担持面等を有するベルト本体2と、前記ベルト本体2の少なくとも片方の側縁に沿って、蛇行防止ガイド3が感熱型シート形状の接着部4で接着されている構成からなるものを意味する。感熱型シート形状の接着部4とは、常温では接着力及び粘着力の無い固体であるが、加熱することで溶融し、冷却固化する時に接着力を発現する接着剤からなり、その形状が薄板状のものである。
さらに、前記感熱型シート形状の接着部4で接着された前記ベルト本体2と前記蛇行防止ガイド3とのスラスト剥離強度が15N/mm以上25N/mm以下である、前記ベルト本体2と前記蛇行防止ガイド3に1N/mmの荷重を72時間連続して加えた時の変位量が0.1mm未満である、および/または、前記ベルト本体2と前記蛇行防止ガイド3に1N/mmの荷重を14日間連続して加えた時の変位量が1mm未満である本発明のエンドレスベルト1は、電子写真式複写機、レーザープリンター等における感光装置、中間転写装置、転写分離装置、搬送装置、帯電装置、現像装置等に好適に使用される。ここで、本発明のエンドレスベルトを構成するベルト本体2は、エンドレスベルトの用途、機能等に応じて、材質、形状、大きさ等が適宜設定される。
ベルト本体2の材質としては、ヤング率2000MPa以上の樹脂材料が好ましく用いられる。ヤング率2000MPa以上の樹脂材料を用いることで、ベルト走行時に、蛇行防止ガイドに加わる応力によるベルト変形を抑制することができる。ベルト本体2の材質としては、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられる。
なお、ベルト本体2は環状であれば、つなぎ目があってもなくてもよい。ベルト本体2の厚さは、通常、0.02〜0.2mm程度が好ましい。
ベルト本体2の一例を挙げると、電子写真方式を用いた画像形成装置等における中間転写ベルト及び転写搬送ベルトの場合、導電性フィラーを含有するポリイミド系樹脂からなる半導電性ベルト等が好適に使用される。
これら導電性フィラーはその使用目的により適宜選択される。例えば、環境変動の小さいエンドレスベルトを得たい場合や表面グロスの高いベルトを得たい場合には金属酸化物、カーボンブラックを、抵抗ばらつきの少ないエンドレスベルトを得たい場合には導電性ポリマーが用いられる。安価及び抵抗調整が容易であるという観点からはカーボンブラックを使用することが好適である。さらに、必要に応じて分散剤、滑剤などの加工助剤をエンドレスベルト中に添加することができる。
ベルト本体2がベルト支持ロールの軸方向へ移動しようとする寄り力が発生すると、その寄り力に抗して発生する同じ強度の反力(応力)が蛇行防止ガイド3に直接かかることとなる。この応力を蛇行防止ガイド3自身である程度分散吸収することができるという観点から、蛇行防止ガイド3は、JIS A硬度60°〜90°の弾性部材であることが好ましく、特に好ましくは、JIS A硬度が60°〜80°の範囲である。JIS A硬度が60°よりも小さい場合は、蛇行防止ガイド3の変形が大きいので、エンドレスベルトが乗り上げてしまう場合があり、JIS A硬度が90°よりも大きい場合は、エンドレスベルト1がベルト支持ロールに追従しなくなってしまう場合がある。ここで、JIS A硬度とは、JIS K6253(1997年)に規定されるゴム硬度である。
図2に示される、本発明に用いられる感熱型シート形状の接着部4は、常温では接着力及び粘着力の無い固体であるが、加熱することで溶融し、冷却固化する時に接着力を発現する接着剤からなる。前記ベルト本体2及び前記蛇行防止ガイド3は、前記感熱型シート形状の接着部4により接着される。前記接着部は、層内が均一のため、従来のずれの発生を防止できる。また、常温で単に圧力を加えて接着する感圧型接着剤と異なり、本発明の接着部4は加熱により溶融することで、ベルト本体2及び蛇行防止ガイド3の表面に濡れ馴染み、細かな凹凸にも入り込み固化させることができるので、前記感圧型接着剤よりも接着強度が高まる。
前記エンドレスベルト1の作製は、シート状のベルト本体2と蛇行防止ガイド3とを接着し、その後ベルト本体2の端部間を接着して環状のエンドレスベルト1を作製してもよいし、ベルト本体2を環状に形成した後に蛇行防止ガイド3を接着してエンドレスベルト1を作製してもよい。蛇行防止ガイド3は、ベルト本体2の片方の側縁に設けるのみでも良いが、さらなる蛇行防止効果、耐久性及び補強効果等の点から、ベルト本体2の両方の側縁に設けることがより好ましい。蛇行防止ガイド3のベルト本体2への接着位置(側縁からの距離)は、エンドレスベルト1の用途、機能、エンドレスベルト1を用いる装置等に応じて適宜設定される。
本発明のエンドレスベルト1において、感熱型シート形状の接着部4により接着されたベルト本体2と蛇行防止ガイド3のスラスト剥離強度は、15N/mm以上25N/mm以下であることが必要であり、好ましくは18N/mm以上23N/mm以下である。スラスト剥離強度が15N/mm未満であると、エンドレスベルト1の長時間駆動によっても、蛇行防止ガイド3が位置ずれする、剥離が生じるなどの問題が発生する場合があり、25N/mmを超えると、エンドレスベルト1の走行時にベルト本体2と感熱型シート形状の接着部4の接着界面に作用するせん断力によって、エンドレスベルト1が破断するなどの問題が発生するためである。スラスト剥離強度は、エンドレスベルト作製時における感熱型シート形状の接着部4の接着温度により制御することができ、接着温度を高温にするほどスラスト剥離強度も高くなる。スラスト剥離強度を15N/mm以上25N/mm以下とするために、具体的には、100℃〜200℃の温度範囲が好ましく用いられる。
図4は、スラスト剥離試験の説明図であり、図4(a)は試験片40を示す平面図、図4(b)は試験片40を図4(a)の矢印Dの方向から見た側面図、図4(c)は試験方法の説明図であり、試験片40をベルト固定部材42に挿入する前の状態を示す図、図4(d)は試験片40をベルト固定部材42に挿入した状態を示す図、図4(e)は図4(d)の縦断面拡大図である。
図4に示したスラスト剥離試験条件において、22±2℃、55±5%RHの環境下で、1N/mmの荷重を72時間連続して加えた時の蛇行防止ガイド3の変位量を求めた。変位量は、蛇行防止ガイド貫通溝46に挿入され、ベルト固定部材42のスラスト力によりずれの生じた部分の蛇行防止ガイドの端と、蛇行防止ガイド貫通溝46に挿入されていないためスラスト力が掛からず、ずれを生じていない部分の蛇行防止ガイドの端との距離を画像解析によって測定して求めた。この変位量は0.1mm未満であり、好ましくは0.05mm以下である。変位量が、0.1mm以上の場合には、ベルト走行時に蛇行防止ガイド3に加わる応力によって、蛇行防止ガイド3の位置がずれる問題が発生する場合がある。変位量は、エンドレスベルト作製時における感熱型シート形状の接着部4の接着温度、蛇行防止ガイドのJIS A硬度により制御することができ、接着温度を高温にするほど、また、蛇行防止ガイドのJIS A硬度を高くするほど変位量は小さくなる。変位量を0.1mm未満とするために、具体的には、接着温度としては100℃〜200℃の温度範囲が、蛇行防止ガイドのJIS A硬度としては50°〜90°の硬度範囲が好ましく用いられる。
図4に示したスラスト剥離試験条件において、22±2℃、55±5%RHの環境下で、1N/mmの荷重を14日間連続して加えた時の蛇行防止ガイド3の変位量を求めた。変位量は、蛇行防止ガイド貫通溝46に挿入され、ベルト固定部材42のスラスト力によりずれの生じた部分の蛇行防止ガイドの端と、蛇行防止ガイド貫通溝46に挿入されていないためスラスト力が掛からず、ずれを生じていない部分の蛇行防止ガイドの端との距離を画像解析によって測定して求めた。この変位量は1mm未満であり、好ましくは0.5mm以下である。変位量が、1mm以上の場合には、ベルト走行時に蛇行防止ガイド3に加わる応力によって、蛇行防止ガイド3の位置がずれる問題が発生する場合がある。変位量は、エンドレスベルト作製時における感熱型シート形状の接着部4の接着温度、蛇行防止ガイドのJIS A硬度により制御することができ、接着温度を高温にするほど、また、蛇行防止ガイドのJIS A硬度を高くするほど変位量は小さくなる。変位量を1mm未満とするために、具体的には、接着温度としては100℃〜200℃の温度範囲が、蛇行防止ガイドのJIS A硬度としては50°〜90°の硬度範囲が好ましく用いられる。
本発明のエンドレスベルト1において、感熱型シート形状の接着部4により貼設されたベルト本体2と蛇行防止ガイド3のT型剥離強度は、1.2N/mm以上2.0N/mm以下であることが好ましく、さらに好ましくは1.4N/mm以上1.5N/mm以下である。T型剥離強度が1.2N/mm未満であると、エンドレスベルト1の長時間駆動によっても、蛇行防止ガイド3が位置ずれする、剥離が生じるなどの問題が発生する場合があり、2.0N/mmを超えると、エンドレスベルト1の走行時にベルト本体2と感熱型シート形状の接着部4の接着界面に作用するせん断力によって、ベルト本体2が破断するなどの問題が発生する場合があるためである。T型剥離強度が、1.2N/mm以上2.0N/mm以下であることによって、エンドレスベルト1の走行時に、ベルト本体2と、感熱型シート形状の接着部4と、蛇行防止ガイド3との接着界面に作用するせん断力によってエンドレスベルト1が破損するなどの問題が少なくなる。また、エンドレスベルト1を感光体の形状に沿うように配置して用いる画像形成装置のように、蛇行防止ガイド3に大きな負荷のかかる使用をした際にも、接着界面でのずれが発生する等の問題が起こりにくく、安定して高品質の画像を提供することができる。このようにT型剥離強度を上記範囲とすることで、エンドレスベルト1の配置の自由度が増すので画像形成装置の小型化が可能となる。
図3は、T型剥離試験の説明図である。図3(a)はT型剥離試験の試験片30を作成する部分を示す。図3(b−1)及び(b−2)は試験片30の側面図を示す。図3(c)はT型剥離試験の試験方法の説明図である。
本発明の画像形成装置は、本発明のエンドレスベルト1を用いた中間転写体方式の画像形成装置及び本発明のエンドレスベルト1を用いた用紙搬送ベルト方式の画像形成装置であれば特に限定されるものではない。例えば、現像装置内に単色のトナーのみを収容する通常のモノカラー画像形成装置や、感光体ドラム等の像担持体上に担持されたトナー像を中間転写体に順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置、各色毎の現像装置を備えた複数の像担持体を中間転写体上に直列に配置したタンデム型カラー画像形成装置があげられる。
図5に示す画像形成装置は、像担持体としての感光体ドラム101、中間転写体としての中間転写ベルト102、転写電極であるバイアスローラ103、被転写体である用紙を供給するトレー104、BK(ブラック)トナーによる現像装置105、Y(イエロー)トナーによる現像装置106、M(マゼンタ)トナーによる現像装置107、C(シアン)トナーによる現像装置108、ベルトクリーナー109、剥離爪113、ベルト支持ロール121、123及び124、バックアップローラ122、導電性ローラ125、電極ローラ126、クリーニングブレード131、用紙束141、ピックアップローラ142、並びにフィードローラ143を備えてなり、中間転写ベルト102として本発明のエンドレスベルトが用いられる。
以上のようにして、画像を形成することができる。
図6に示す画像形成装置は、ユニットY、M、C、BKと、用紙搬送ベルト206と、転写ロール207Y、207M、207C、207BKと、用紙搬送ロール208と、定着器209とを備えている。用紙搬送ベルト206として、本発明のエンドレスベルトが用いられる。
以上のようにして記録紙上に所望の画像が形成される。
図7は、中間転写ベルト86を用いたタンデム式の画像形成装置の要部部分を説明する模試図である。具体的には、図7において感光体79表面を均一に帯電する帯電ローラ83(帯電装置)、感光体79表面を露光し静電潜像を形成するレーザー発生装置78(露光装置)、感光体79表面に形成された潜像を、現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像器85(現像装置)、現像したトナー像を中間転写ベルト86に転写する転写ロール80、感光体に付着したトナーやゴミ等を除去する感光体クリ−ナー84 (クリーニング装置)、被転写材上のトナー像を定着する定着する定着ローラ72等必要に応じて公知の方法で任意に備えることができる。感光体79と転写ロール80は、図7のように感光体直下からずれた位置に配置していても、感光体直下に配置(図示せず)していてもよい。そして、この中間転写ベルト86として本発明のエンドレスベルトを備えることで、上述の構成のようなタンデム式の画像形成装置においても、高品質の転写画質を安定して得ることができる。
[実施例A1]
<エンドレスベルトの作製>
図1は、本発明に係るエンドレスベルトの一例である中間転写ベルトの構成概略図である。図1において、中間転写ベルトは、ベルト本体2及び前記ベルト本体2の端縁に沿って接着された蛇行防止ガイド3を有しており、図示しないベルト支持ロールによって回転可能に支持された状態にある。
(基材の形成)
(ポリアミド酸溶液(A)の調製)
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)とからなるポリアミド酸のN−メチルー2ピロリドン(NMP)溶液(宇部興産製ユーワニスS(固形分18質量%)に、この溶液中のポリイミド系樹脂を形成することが可能な原料の固形分100質量部に対して、乾燥した酸化処理カーボンブラック(SPECIAL BLACK4(Degussa社製、pH3.0、揮発分:14.0%)を23質量部になるよう添加して、衝突型分散機(シーナス製GeanusPY)を用い、圧力200MPaで、最小面積が1.4mm2で2分割後衝突させ、再度2分割する経路を5回通過させて、混合して、基材用のカーボンブラック入りポリアミド酸溶液(A)を得た。
その後、金型の内面に形成された皮膜を剥離して、この皮膜を金属芯体の外周を覆うように被覆して400℃まで2℃/分の昇温速度で昇温し、更に400℃で30分加熱し、皮膜に残留する溶媒及び脱水閉環水を除去すると共に、イミド転化反応を完結させた。その後金属芯体を室温にまで冷却した後に、金属芯体表面に形成されたポリイミドフィルムを剥離することにより、厚みが0.08mmのエンドレスベルトを得た。このエンドレスベルトの表面抵抗は1×1012Ω/□、体積抵抗率は3.2×109Ωcm、ヤング率は、3800MPaであった。
厚さ1mm、幅5mmの熱硬化性ウレタンゴムシートの接着面を予めブラスト処理した。ポリエステル系感熱型シート形状の接着部(ソニーケミカル(株)製D3600)を、34.2N/cm2の圧力で、剥離紙の面に100℃で、10秒間加熱押圧して仮接着した後、厚さ127μmの剥離紙を剥がして、エンドレスベルトの裏面に、34.2N/cm2の圧力で、120℃で、3秒間加熱押圧して本接着し、エンドレスベルトを作製した。
−T型剥離強度試験−
T型剥離強度試験は、前述の方法で行った。試験機は、アイコーエンジニアリング社製精密荷重試験機MODEL−1605Nを用いた。強度試験はN=5の評価を行い、最小値とした。また、本試験においては前記W1を5mmとした。T型剥離強度の評価基準は以下の通りである。
「◎」:1.4N/mm以上
「○」:1.2N/mm以上で、1.4N/mm未満
「×」:1.2N/mm未満
スラスト剥離強度試験は、前述の方法で行った。試験機は、アイコ−エンジニアリング社製精密荷重試験機MODEL−1605Nを用いた。スラスト剥離強度の評価基準は以下の通りである。
「◎」:20N/mm以上
「○」:15N/mm以上で20N/mm未満
「×」:15N/mm未満
図4に示したスラスト剥離強度試験装置において、1N/mmの荷重を72時間連続して加えた時の蛇行防止ガイドの変位量を計測した。
評価基準は以下の通りである。
「◎」:変位量 0.05mm以下
「○」:変位量 0.05mmを超えて、0.1mm未満
「×」:変位量 0.1mm以上
図4に示したスラスト剥離強度試験装置において、1N/mmの荷重を14日間連続して加えた時の蛇行防止ガイドの変位量を計測した。
評価基準は以下の通りである。
「◎」:変位量 0.3以下
「○」:変位量 0.3mmを超えて、1mm未満
「×」:変位量 1mm以上
蛇行防止ガイドの剥離が発生するまでに要したエンドレスベルトの回転数より、ベルトライフを判定した。富士ゼロックス社製DC1250にてエンドレスベルトをランニングさせ、ベルト1周を1cycleとして算出した。ベルトライフの評価基準は以下の通りである。
「◎」:2000kcycle以上
「○」:1600kcycle以上2000kcycle未満。
「×」:1600kcycle未満。
接着剤の作業性は、接着部の硬化時間により評価した。硬化性の評価基準は以下の通りである。
「◎」:30秒未満
「○」:30秒以上3分未満で硬化
「×」:3分以上で硬化
上述したエンドレスベルトの作製において、ポリエステル系感熱型シート形状の接着部をエンドレスベルトの裏面に34.2N/cm2の圧力で、180℃で3秒間加熱押圧したこと以外は、実施例A1と同様にしてエンドレスベルトを作製した。
上述したエンドレスベルトの作製において、蛇行防止ガイドとして、JIS硬度60度のものを用いた以外は、実施例A1と同様にしてエンドレスベルトを作製した。
上述したエンドレスベルトの作製において、蛇行防止ガイドとして、JIS硬度80度のものを用い、ポリエステル系感熱型シート形状の接着部を、エンドレスベルトの裏面に34.2N/cm2の圧力で、150℃で3秒間加熱押圧したこと以外は、実施例A1と同様にしてエンドレスベルトを作製した。
上述したエンドレスベルトの作製において、蛇行防止ガイドとして、JIS硬度90度のものを用い、ポリエステル系感熱型シート形状の接着部をエンドレスベルトの裏面に34.2N/cm2の圧力で、180℃で3秒間加熱押圧したこと以外は、実施例A1と同様にしてエンドレスベルトを作製した。
上述したエンドレスベルトの作製において、接着部として下記接着剤を用いて比較例A1のエンドレスベルトを作製した。
−接着剤−
・接着剤の形態:液状
・硬化条件:常温 2時間
・主成分:特殊変性シリル基含有エポキシ樹脂(セメダイン社製のスーパーX No.8008)
・厚さ:20μm
上述したエンドレスベルトの作製において、接着部として下記接着剤を用いて比較例A2のエンドレスベルトを作製した。
−接着剤−
・接着剤の形態:液状
・硬化条件:常温 1時間
・主成分:エポキシ樹脂(セメダイン社製のEP−001)
・厚さ:20μm
上述したエンドレスベルトの作製において、接着部として下記接着剤を用いて比較例A3のエンドレスベルトを作製した。
−接着剤−
・接着剤の形式:シート状
・硬化条件:140℃ 1分
・主成分:ポリウレタン樹脂(ダイセル社製のサーモライト6501)
・厚さ:20μm
上述したエンドレスベルトの作製において、接着部として下記接着剤を用いて比較例A4のエンドレスベルトを作製した。
−接着剤−
・接着剤の形式:シート状
・硬化条件:200℃ 1分
・主成分:ポリアミド(ダイセル社製のダイアミドフィルム 7000)
・厚さ:50μm
上述したエンドレスベルトの作製において、接着部として下記接着剤を用いて比較例A5のエンドレスベルトを作製した。
−接着剤−
・接着剤の形式:シート状
・硬化条件:常温 3秒
・主成分:シリコーン(日東電工社製の両面テープ 5302A)
・厚さ:60μm
上述したエンドレスベルトの作製において、接着部として下記接着剤を用いて比較例A6のエンドレスベルトを作製した。
−接着剤−
・接着剤の形式:シート状
・硬化条件:180℃ 1時間
・主成分:アクリル系樹脂(DuPont社のFR0100)
・厚さ:50μm
2 ベルト本体
3 蛇行防止ガイド
4 感熱型シート形状の接着部
30 (T型剥離試験用)試験片
40 (スラスト剥離試験用)試験片
42 ベルト固定部材
44 ベルト本体貫通溝
46 蛇行防止ガイド貫通溝
102(86) 中間転写ベルト
206 用紙搬送ベルト
Claims (5)
- ベルト本体と、蛇行防止ガイドと、前記ベルト本体と前記蛇行防止ガイドを接着する接着部とからなるエンドレスベルトにおいて、
ベルト本体の少なくとも片方の側縁に沿って、蛇行防止ガイドが感熱型シート形状の接着部で接着され、前記感熱型シート形状の接着部で接着された前記ベルト本体と前記蛇行防止ガイドとのスラスト剥離強度が、15N/mm以上25N/mm以下であり、
前記ベルト本体の材質が、ポリイミド樹脂、又はポリアミドイミド樹脂であり、
前記蛇行防止ガイドの材質が、ポリウレタン樹脂、又はポリウレタンゴムであり、
前記接着部を構成する接着剤が、ポリエステル系接着剤であることを特徴とするエンドレスベルト。 - ベルト本体と、蛇行防止ガイドと、前記ベルト本体と前記蛇行防止ガイドを接着する接着部とからなるエンドレスベルトにおいて、
ベルト本体の少なくとも片方の側縁に沿って、蛇行防止ガイドが感熱型シート形状の接着部で接着され、前記エンドレスベルトに1N/mmの荷重を72時間連続して加えた時の蛇行防止ガイドの変位量が0.1mm未満であり、
前記ベルト本体の材質が、ポリイミド樹脂、又はポリアミドイミド樹脂であり、
前記蛇行防止ガイドの材質が、ポリウレタン樹脂、又はポリウレタンゴムであり、
前記接着部を構成する接着剤が、ポリエステル系接着剤であることを特徴とするエンドレスベルト。 - ベルト本体と、蛇行防止ガイドと、前記ベルト本体と前記蛇行防止ガイドを接着する接着部とからなるエンドレスベルトにおいて、
ベルト本体の少なくとも片方の側縁に沿って、蛇行防止ガイドが感熱型シート形状の接着部で接着され、前記エンドレスベルトに1N/mmの荷重を14日間連続して加えた時の蛇行防止ガイドの変位量が1mm未満であり、
前記ベルト本体の材質が、ポリイミド樹脂、又はポリアミドイミド樹脂であり、
前記蛇行防止ガイドの材質が、ポリウレタン樹脂、又はポリウレタンゴムであり、
前記接着部を構成する接着剤が、ポリエステル系接着剤であることを特徴とするエンドレスベルト。 - 中間転写ベルトを有する画像形成装置において、前記中間転写ベルトが請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のエンドレスベルトであることを特徴とする画像形成装置。
- 用紙搬送ベルトを有する画像形成装置において、前記用紙搬送ベルトが請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のエンドレスベルトであることを特徴とする画像形成装置。
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JP2004191714A (ja) * | 2002-12-12 | 2004-07-08 | Fuji Xerox Co Ltd | 転写用ベルトおよびそれを用いた画像形成装置 |
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