JP2008116661A - 蛇行防止ガイド付き無端ベルト及び画像形成装置 - Google Patents

蛇行防止ガイド付き無端ベルト及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】蛇行防止ガイドの剥離強度が高く、該剥離強度の温度依存性が小さく、耐久性の高い蛇行防止ガイド付き無端ベルトを提供する。
【解決手段】ベルト本体の少なくとも一方の端部に、蛇行防止ガイドが熱溶着型の接着剤で接着されてなり、少なくとも、前記蛇行防止ガイドが接着される前記ベルト本体の表面に、前記接着剤と化学結合する官能基を有する化合物が含まれていることを特徴とする蛇行防止ガイド付き無端ベルトである。蛇行防止ガイドの5℃と35℃における剥離強度の差は0.4N/mm以下であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、蛇行防止ガイド付き無端ベルト及びそれを用いた画像形成装置に関する。
無端ベルトを有する画像形成装置では、無端ベルトを張架する複数の支持ロールの回転軸が組み立て作業時の誤差等により本来互いに平行であるべき状態から少しずれた状態で画像形成装置に取り付けられていたり、無端ベルトにかかる張力が無端ベルト上の位置によって異なること等が原因となって、無端ベルトが直進走行せずに支持ロールの軸方向に振動しながら走行(いわゆる蛇行走行)することがある。このような蛇行走行によって無端ベルトの走行ずれを生じた状態で画像形成が行われると、記録媒体上へのトナー像の転写の際に、トナー像が、本来転写されるべき位置からずれた位置に転写されるという画像欠陥が起きる。特に、カラーの画像を形成する画像形成装置では、このようなトナー像の位置のずれは、記録媒体上に形成されるカラー画像に、色ずれや色相変化等をもたらすため、カラーの画像を形成する画像形成装置では、無端ベルトの走行ずれの発生は重大な問題となる。そこで、無端ベルトの走行ずれを防止する工夫として、支持ロールの外周に溝を設け、さらにその溝に嵌合するガイド部を、無端ベルトのベルト本体の表面に設けることが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
しかし、(1)一液性常温硬化型接着剤では硬化までの時間がかかるという問題や、硬化前に接着したガイドがずれてしまうという問題がある。(2)両面粘着テープでは、30℃を超えるような高温では剥離強度が極端に低下するという問題がある。(3)熱溶着型(ホットメルト)の接着剤では10℃より低い低温に置いて接着層が固くなり被着体の変形に追従できなくなり剥離強度が低下するという問題がある。
特開平9−230745号公報 特開2000−122439号公報 特開2005−031301号公報
本発明は、前記従来の事情に鑑みなされたものであり、以下の目的を達成することを課題とする。すなわち、
本発明の目的は、蛇行防止ガイドの剥離強度が高く、該剥離強度の温度依存性が小さく、耐久性の高い蛇行防止ガイド付き無端ベルトを提供することにある。
また、本発明の別の目的は、転写手段として前記本発明の蛇行防止ガイド付き無端ベルトを用い、幅広い温度環境で使用することができる画像形成装置を提供することにある。
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。すなわち、
<1> ベルト本体の少なくとも一方の端部に、蛇行防止ガイドが熱溶着型の接着剤で接着されてなり、少なくとも、前記蛇行防止ガイドが接着される前記ベルト本体の表面に、前記接着剤と化学結合する官能基を有する化合物が含まれていることを特徴とする蛇行防止ガイド付き無端ベルトである。
<2> 前記蛇行防止ガイドの5℃と35℃における剥離強度の差が0.4N/mm以下であること特徴とする前記<1>に記載の蛇行防止ガイド付き無端ベルトである。
<3> 前記官能基が水酸基、アミノ基、スルホニル基から選択される1種であることを特徴とする前記<1>または<2>に記載の蛇行防止ガイド付きエンドレスベルトである。
<4> 前記熱溶着型の接着剤がポリエステル系の接着剤であることを特徴とする前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の蛇行防止ガイド付き無端ベルトである。
<5> 像保持体と、該像保持体表面を帯電する帯電手段と、前記像保持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記トナー像を記録媒体に加熱定着する定着手段とを有し、
前記転写手段として、ベルト本体の少なくとも一方の端部に、蛇行防止ガイドが熱溶着型の接着剤で接着されてなり、少なくとも、前記蛇行防止ガイドが接着される前記ベルト本体の表面に、前記接着剤と化学結合する官能基を有する化合物が含まれている蛇行防止ガイド付き無端ベルトを備えることを特徴とする画像形成装置である。
<6> 前記蛇行防止ガイドの5℃と35℃における剥離強度の差が0.4N/mm以下であること特徴とする前記<5>に記載の画像形成装置である。
<7> 前記官能基が水酸基、アミノ基、スルホニル基から選択される1種であることを特徴とする前記<5>または<6>に記載の画像形成装置である。
<8> 前記熱溶着型の接着剤がポリエステル系の接着剤であることを特徴とする前記<5>〜<7>のいずれか1項に記載の画像形成装置である。
本発明によれば、蛇行防止ガイドの剥離強度が高く、該剥離強度の温度依存性が小さく、耐久性の高い蛇行防止ガイド付き無端ベルトを提供することができる。
また、本発明によれば、転写手段として前記本発明の蛇行防止ガイド付き無端ベルトを用いることで、幅広い温度環境で使用することができる画像形成装置を提供することができる。
<蛇行防止ガイド付き無端ベルト>
以下、図面を参照して本発明の蛇行防止ガイド付き無端ベルトを詳細に説明する。図1には本発明の蛇行防止ガイド付き無端ベルトの構成概略図を、図2にはベルト本体と蛇行防止ガイドの接着部を示す構成概略図を示す。
図1及び2に示すように、本発明での蛇行防止ガイド付き無端ベルト1とは、表面にトナー像が転写される用紙を保持する用紙保持面またはトナー像が形成されるトナー像保持面等を有するベルト本体2と、前記ベルト本体2の少なくとも片方の側縁に沿って、蛇行防止ガイド3が接着部4で接着されている構成からなるものを意味する。
さらに、本発明の蛇行防止ガイド付き無端ベルトは、電子写真式複写機、レーザープリンター等における感光装置、中間転写装置、転写分離装置、搬送装置、帯電装置、現像装置等に好適に使用される。ここで、本発明の蛇行防止ガイド付き無端ベルトを構成するベルト本体は、エンドレスベルトの用途、機能等に応じて、材質、形状、大きさ等が適宜設定される。
−ベルト本体−
前記ベルト本体の材質としては、ヤング率2000MPa以上の樹脂材料が好ましく用いられる。ヤング率2000MPa以上の樹脂材料を用いることで、ベルト走行時に、蛇行防止ガイドに加わる応力によるベルト変形を抑制することができる。なお、ベルト本体のヤング率は大きければ大きい程良いが、実用上は8000MPa以下であり、6000MPa以下であることが好ましい。ベルト本体のヤング率は、使用する樹脂材料の化学構造を選択することで上記範囲に制御することができ、芳香環構造を含むものほどヤング率を高くすることができる。
なお、ヤング率は、JIS K7127(1999)に準じて引張試験を行い、得られた応力・歪曲線の初期ひずみ領域の曲線に接線を引き、その傾きにより求める。
ベルト本体は、柔軟性のある材料である必要があり、樹脂、もしくは、ゴムが好ましい。さらに耐久性という観点から劣化や変質を起こしにくいポリイミド系樹脂やポリアミドイミド系樹脂を主成分とすることがより好ましい。
本発明においては、後述する蛇行防止ガイドが接着されるベルト本体の表面に、接着剤と化学結合する官能基を有する化合物が含まれており、該官能基と接着剤との化学結合により接着強度を高めている。官能基としては水酸基、アルデヒド基、カルボニル基、カルボキシル基、ニトロ基、スルホ基、アミノ基、エーテル基、エステル基、0−金属基、アセタール基、ケタール基、オルトエステル基、ニトロソ基、シアノ基、イソシアナート基、カルバメート基、ウレイド基、スルホニル基、スルフィニル基、メルカブト基、スルフィド基などがあげられる。この中で水酸基、アミノ基、スルホニル基、が好ましい。
前記官能基を有する化合物としては、例えば、3−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、4−スルホニル安息香酸、3−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、4−ヒドロキシナフトエ酸、5−ヒドロキシナフトエ酸、4−アミノナフトエ酸、4−スルホニルナフトエ酸、等の芳香族カルボン酸化合物や、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、3−ヒドロキシスルホン酸、4−ヒドロキシスルホン酸、等のフェノール化合物などが挙げられる。またこれらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記官能基を有する化合物をベルト本体に含有させるには、例えば、ポリイミド樹脂を主成分とするベルト本体の場合、ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミック酸を含む組成物に前記官能基を有する化合物を添加すればよい。当該化合物の添加量は、ポリアミック酸に対して、0.01〜20質量%とすることが好ましい。20質量%を超える添加量であると、焼成後異物となって析出することがあり、ベルト品質が低下することがある。一方、0.01質量%未満の添加量であると、蛇行防止ガイドが剥離しにくい効果を発現することができないことがある。
ベルト本体は環状であれば、つなぎ目があってもなくてもよい。ベルト本体の厚さは、0.02〜0.2mm程度が好ましい。
ベルト本体の一例を挙げると、電子写真方式を用いた画像形成装置等における中間転写ベルト及び転写搬送ベルトの場合、導電性フィラーを含有するポリイミド系樹脂からなる半導電性ベルト等が好適に使用される。
本発明の蛇行防止ガイド付き無端ベルトにおいて、ベルト本体の材料は、例えばポリイミド系樹脂を用いることができる。また、本発明の蛇行防止ガイド付き無端ベルトを画像形成装置の中間転写ベルトとして用いる場合、1×109Ω/□〜1×1014Ω/□の範囲に表面抵抗率を、1×108〜1×1013Ωcmの範囲に体積抵抗率を制御するために、必要に応じて導電性フィラーとして、ケッチェンブラック、アセチレンブラックなどのカーボンブラック、グラファイト、アルミニウム、ニッケル、銅合金などの金属または合金、酸化スズ、酸化亜鉛、チタン酸カリウム、酸化スズ−酸化インジウムまたは酸化スズ−酸化アンチモン複合酸化物などの金属酸化物、またはポリアニリン、ポリピロール、ポリサルフォン、ポリアセチレンなどの導電性ポリマーなどが好適に使用できる。これら導電性フィラーは単独または2種以上を併用して使用される。
これら導電性フィラーはその使用目的により適宜選択される。例えば、環境変動の小さいエンドレスベルトを得たい場合や表面グロスの高いベルトを得たい場合には金属酸化物、カーボンブラックを、抵抗ばらつきの少ないエンドレスベルトを得たい場合には導電性ポリマーが用いられる。安価及び抵抗調整が容易であるという観点からはカーボンブラックを使用することが好適である。さらに、必要に応じて分散剤、滑剤などの加工助剤をエンドレスベルト中に添加することができる。
−蛇行防止ガイド−
ベルト本体がベルト支持ロールの軸方向へ移動しようとする寄り力が発生すると、その寄り力に抗して発生する同じ強度の反力(応力)が蛇行防止ガイドに直接かかることとなる。この応力を蛇行防止ガイド自身である程度分散吸収することができるという観点から、蛇行防止ガイドは、デュロメータ硬さA60〜A90の弾性部材であることが好ましく、特に好ましくは、デュロメータ硬さがA60〜A80の範囲である。デュロメータ硬さがA60よりも小さい場合は、蛇行防止ガイドの変形が大きいので、エンドレスベルトが乗り上げてしまう場合があり、デュロメータ硬さがA90よりも大きい場合は、エンドレスベルト1がベルト支持ロールに追従しなくなってしまう場合がある。ここで、デュロメータ硬さとは、JIS K6253(1997年)に規定されるゴム硬度である。
前記弾性部材の材質としては、ポリウレタン樹脂、ネオプレンゴム、ポリウレタンゴム、シリコーンゴム、ポリエステルエラストマー、クロロプレンゴム、ニトリルゴム等の適度な硬度を有する弾性体等が使用できる。これらの中でも、電気絶縁性、耐湿、耐溶剤、耐オゾン及び耐熱性、耐磨耗性を考慮すると、特にポリウレタンゴムやシリコーンゴムが好適に用いられる。
前記蛇行防止ガイドの形状は、エンドレスベルトの使用条件等により適宜定めることができるが、蛇行防止効果を十分に得る為にはその断面を略矩形とすることが好ましい。前記蛇行防止ガイドの幅は蛇行防止効果、耐久性等の点から、通常1〜10mm程度が好ましく、特に4〜7mmが好ましい。厚みは、特に制限されないが、蛇行防止効果や耐久性等の観点から、通常0.5〜5mm程度が好ましく、特に1〜2mmが好ましい。
[ベルト本体と蛇行防止ガイドとの接着]
本発明においては、前記ベルト本体に蛇行防止ガイドが熱溶着型の接着剤で接着されてなる。
図2に示される、本発明に用いられる接着部4は、熱溶着型の接着剤、すなわち常温では接着力及び粘着力の無い固体であるが、加熱することで溶融し、冷却固化する時に接着力を発現する接着剤を硬化させてなる。つまり、前記ベルト本体2及び前記蛇行防止ガイド3は、熱溶着型の接着剤により接着されてなる。前記接着部は、常温で単に圧力を加えて接着する感圧型接着剤と異なり、本発明の接着部4は加熱により溶融することで、ベルト本体2及び蛇行防止ガイド3の表面に濡れ馴染み、細かな凹凸にも入り込み固化させることができるので、前記感圧型接着剤よりも接着強度が高まる。
また、本発明においては、ベルト本体には使用する接着剤と化学結合する官能基を有する化合物を含むため、接着部においては、ベルト本体表面の官能基と接着剤との化学結合により剥離強度が大きくなる。このような構成により、剥離強度の温度依存性が小さくなり、つまり低温(5℃)と高温(35℃)での剥離強度の差が小さくなり、温度環境による環境維持特性をも向上させることができる。
また、海外など機器を使用する環境が広がる上で、低温(5℃)高温(35℃)における剥離強度の差は、機器の信頼性を低下させる。そこで蛇行防止ガイドの、5℃と35℃における剥離強度の差は、0.4N/mm以下であることが好ましく、0.3N/mm以下であることがより好ましい。限は理想的には0N/mmであることが好ましいが、0.2N/mmあれば実使用上の強度は十分である。
前記熱溶着型の接着剤の例としては、アクリル系、ポリエステル系、シリコーン系、天然または合成のゴム系、ウレタン系、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の合成樹脂系などの樹脂系材料が挙げられる。ベルト本体としてポリイミド樹脂やポリアミドイミド樹脂を使用し、蛇行防止ガイドとしてポリウレタン樹脂、ポリウレタンゴムを使用する場合、前記ポリエステル系接着剤を用いることが、破損、ずれの少ないエンドレスベルトを得ることができるので好ましい。接着後の柔軟性という点からもポリエステル系接着剤を用いることが好ましい。このような接着剤の具体例としては、厚み50μmのポリエステル系感熱型シート形状の接着剤からなるソニーケミカル(株)製D3600が挙げられる。
熱溶着(ホットメルト)接着剤は、ポリエステル系が好ましいがこれに限定されるわけはない。ポリエステル系の中でもガラス転移点Tgが低い方がより好ましい。特にガラス転移点が5℃以下ならばさらに好ましい。(ガラス転移点Tg以下で硬度が高くなる)
以上のベルト本体と蛇行防止ガイドとの接着において、熱溶着型の接着剤と、ベルト本体に含有させる官能基を有する化合物の好ましい組み合わせとしては、ポリエステル系接着剤と水酸基、アミノ基、スルホニル基との組合せが好ましい。
<画像形成装置>
本発明の画像形成装置は、本発明の蛇行防止ガイド付き無端ベルトを用いた中間転写体方式の画像形成装置及び本発明の蛇行防止ガイド付き無端ベルトを用いた用紙搬送ベルト方式の画像形成装置であれば特に限定されるものではない。例えば、現像装置内に単色のトナーのみを収容する通常のモノカラー画像形成装置や、感光体ドラム等の像保持体上に保持されたトナー像を中間転写体に順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置、各色毎の現像装置を備えた複数の像保持体を中間転写体上に直列に配置したタンデム型カラー画像形成装置があげられる。
以下に、本発明の画像形成装置の1例として、一次転写を繰り返すカラー画像形成装置を示す。図3は、本発明の画像形成装置の1例を示す概略構成図である。
図3に示す画像形成装置は、像保持体としての感光体ドラム101、中間転写体としての中間転写ベルト102、転写電極であるバイアスローラ103、被転写体である用紙を供給するトレイ104、BK(ブラック)トナーによる現像装置105、Y(イエロー)トナーによる現像装置106、M(マゼンタ)トナーによる現像装置107、C(シアン)トナーによる現像装置108、ベルトクリーナー109、剥離爪113、ベルト支持ロール121、123及び124、バックアップローラ122、導電性ローラ125、電極ローラ126、クリーニングブレード131、用紙束141、ピックアップローラ142、並びにフィードローラ143を備えてなり、中間転写ベルト102として本発明の蛇行防止ガイド付き無端ベルトが用いられる。
中間転写ベルト102の内側に備えられた蛇行防止ガイドは、ベルト支持ロール121、123及び124の側縁部に当接するように位置するため、ベルト走行時、中間転写ベルト102は、例えばベルト支持ロール121、123及び124に案内される。そのため、中間転写ベルト102は、ベルト走行時、蛇行する問題を起こさない。
図3に示す画像形成装置において、感光体ドラム101は矢印F方向に回転し、図示しない帯電装置でその表面が一様に帯電される。帯電された感光体ドラム101にレーザー書込み装置などの画像書き込み手段により第一色(例えば、BK)の静電潜像が形成される。この静電潜像は現像装置105によってトナー現像されて可視化されたトナー像Tが形成される。トナー像Tは感光体ドラム101の回転で導電性ローラ125が配置された一次転写部に到り、導電性ローラ125からトナー像Tに逆極性の電界を作用させることにより上記トナー像Tを静電的に中間転写ベルト102に吸着されつつ中間転写ベルト102の矢印G方向の回転で一次転写される。導電性ローラ125は、図3に示したように感光体ドラム101の直下に配置していても、図示してはいないが、感光体ドラム101の直下からずれた位置に配置させていてもよい。
以下、同様にして第2色のトナー像、第3色のトナー像、第4色のトナー像が順次形成され中間転写ベルト102において重ね合わせられて、多重トナー像が形成される。なお、このときのトナーは一成分系のものでもよいし二成分系のものでもよい。
中間転写ベルト102に転写された多重トナー像は、中間転写ベルト102の回転でバイアスローラ103が設置された二次転写部に到る。二次転写部は、中間転写ベルト102のトナー像が保持された表面側に設置されたバイアスローラ103と該中間転写ベルト102の裏側からバイアスローラに対向するごとく配置されたバックアップローラ122及びこのバックアップローラ122に圧接して回転する電極ローラ126から構成される。
用紙141は、用紙トレイ104に収容された用紙束からピックアップローラ142で一枚ずつ取り出され、フィードローラ143で二次転写部の中間転写ベルト102とバイアスローラ103との間に所定のタイミングで給送される。給送された用紙141には、バイアスローラ103及びバックアップローラ122による圧接搬送と中間転写ベルト102の回転により、該中間転写ベルト102に保持されたトナー像が転写される。
トナー像が転写された用紙141は、最終トナー像の一次転写終了まで退避位置にある剥離爪113を作動せることにより中間転写ベルト102から剥離され、図示しない定着装置に搬送され、加圧/加熱処理でトナー像を固定して永久画像とされる。なお、多重トナー像の用紙141への転写の終了した中間転写ベルト102は、二次転写部の下流に設けたベルトクリーナー109で残留トナーの除去が行われて次の転写に備える。また、バイアスローラ103は、ポリウレタン等からなるクリーニングブレード131が常時当接するごとくとりつけられており、転写で付着したトナー粒子や紙紛等の異物が除去される。
単色画像の転写の場合、一次転写されたトナー像Tを直ちに二次転写して定着装置に搬送するが、複数色の重ね合わせによる多色画像の転写の場合、各色のトナー像が一次転写部で正確に一致するように中間転写ベルト102と感光体ドラム101との回転を同期させて各色のトナー像がずれないようにする。上記二次転写部では、バイアスローラ103と中間転写ベルト102を介して対向配置したバックアップローラ122に圧接した電極ローラ126にトナー像の極性と同極性の出圧(転写電圧)を印加することで該トナー像を用紙141に静電反発で転写する。
以上のようにして、画像を形成することができる。
次に、本発明の画像形成装置における他の一例を示す。
図4に示す画像形成装置は、ユニットY、M、C、BKと、用紙搬送ベルト206と、転写ロール207Y、207M、207C、207BKと、用紙搬送ロール208と、定着器209とを備えている。用紙搬送ベルト206として、本発明のエンドレスベルトが用いられる。
用紙搬送ベルト206の内側に備えられた蛇行防止ガイドは、ベルト支持ロール210、211、212及び213の側縁部に当接するように位置するため、ベルト走行時、用紙搬送ベルト206は例えばベルト支持ロール210、211、212及び213に案内される。そのため、用紙搬送ベルト206は、ベルト走行時、蛇行する問題を起こさない。
ユニットY、M、C、BKは、矢印の時計方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転可能にそれぞれ感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKが備えられる。感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKの周囲には、コロトロン帯電器202Y、202M、202C、202BKと、露光器203Y、203M、203C、203BKと、各色現像装置(イエロー現像装置204Y、マゼンタ現像装置204M、シアン現像装置204C、ブラック現像装置204BK)と、感光体ドラムクリーナー205Y、205M、205C、205BKとがそれぞれ配置されている。
ユニットY、M、C、BKは、用紙搬送ベルト206に対して4つ並列に、ユニットY、M、C、BKの順に配置されているが、ユニットBK、Y、C、Mの順等は、画像形成方法に合わせて適当な順序を設定することができる。
用紙搬送ベルト206は、ベルト支持ロール210、211、212、213によって、矢印の反時計方向に感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKと同じ周速度をもって回転可能になっており、ベルト支持ロール212、213の中間に位置するその一部が感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKとそれぞれ接するように配置されている。用紙搬送ベルト206は、ベルト用クリーニング装置214が備えられている。
転写ロール207Y、207M、207C、207BKは、用紙搬送ベルト206の内側であって、用紙搬送ベルト206と感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKとが接している部分に対向する位置にそれぞれ配置され、感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKと、用紙搬送ベルト206を介してトナー画像を用紙(被転写体)216に転写する転写領域(ニップ部)を形成している。転写ロール207Y、207M、207C、207BKは、図4のように感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKの直下に配置していても、図示してはいないが、直下からずれた位置に配置してもよい。
定着装置209は、用紙搬送ベルト206と感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKとのそれぞれの転写領域(ニップ部)を通過した後に搬送できるように配置されている。
用紙搬送ロール208により、用紙216は用紙搬送ベルト206に搬送される。
図4に示す画像形成装置において、ユニットBKにおいては、感光体ドラム201BKを回転駆動させる。これと連動してコロトロン帯電器202BKが駆動し、感光体ドラム201BKの表面を所定の極性・電位に一様に帯電させる。表面が一様に帯電された感光体ドラム201BKは、次に、露光器203BKによって像様に露光され、その表面に静電潜像が形成される。
続いて該静電潜像は、ブラック現像装置204BKによって現像される。すると、感光体ドラム201BKの表面にトナー画像が形成される。なお、このときのトナーは一成分系のものでもよいし二成分系のものでもよい。
このトナー画像は、感光体ドラム201BKと用紙搬送ベルト206との転写領域(ニップ部)を通過すると同時に、用紙216が静電的に用紙搬送ベルト206に吸着して転写領域(ニップ部)まで搬送され、転写ロール207BKから印加される転写バイアスにより形成される電界により、用紙216の外周面に順次、転写される。
この後、感光体ドラム201BK上に残存するトナーは、感光体ドラムクリーナー205BKによって清掃・除去される。そして、感光体ドラム201BKは、次の転写サイクルに供される。
以上の転写サイクルは、ユニットC、M及びYでも同様に行われる。
転写ロール207BK、207C、207M及び207Yによってトナー画像を転写された用紙216は、さらに定着装置209に搬送され、定着が行われる。
以上のようにして記録紙上に所望の画像が形成される。
次に、本発明の画像形成装置における他の一例を示す。
図5は、中間転写ベルト86を用いたタンデム式の画像形成装置の要部部分を説明する模試図である。具体的には、図5において感光体79表面を均一に帯電する帯電ローラ83(帯電装置)、感光体79表面を露光し静電潜像を形成するレーザー発生装置78(露光装置)、感光体79表面に形成された潜像を、現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像器85(現像装置)、現像したトナー像を中間転写ベルト86に転写する転写ロール80、感光体に付着したトナーやゴミ等を除去する感光体クリ−ナー84 (クリーニング装置)、被転写材上のトナー像を定着する定着する定着ローラ72等必要に応じて公知の方法で任意に備えることができる。感光体79と転写ロール80は、図5のように感光体直下からずれた位置に配置していても、感光体直下に配置(図示せず)していてもよい。そして、この中間転写ベルト86として本発明のエンドレスベルトを備えることで、上述の構成のようなタンデム式の画像形成装置においても、高品質の転写画質を安定して得ることができる。
さらに、図5に示す画像形成装置の構成について詳細に説明する。図5に示す画像形成装置は、4つのトナーカートリッジ71、1対の定着ロール72、バックアップロール73、テンションロール74、2次転写ロール75、用紙経路76、用紙トレイ77、レーザー発生装置78、4つの感光体79、4つの1次転写ロール80、駆動ロール81、転写クリーナー82、4つの帯電ロール83、感光体クリーナー84、現像器85、中間転写ベルト86等を主用な構成部材として含んでなる。
まず、感光体79の周囲には、反時計回りに帯電ロール83、現像器85、中間転写ベルト86を介して配置された1次転写ロール80、感光体クリーナー84が配置され、これら1組の部材が、1つの色に対応した現像ユニットを形成している。また、この現像ユニット毎に、現像器85に現像剤を補充するトナーカートリッジ71がそれぞれ設けられており、各現像ユニットの感光体79に対して、帯電ロール83と現像器85との間の感光体79表面に画像情報に応じたレーザー光を照射することができるレーザー発生装置78が設けられている。
4つの色(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)に対応した4つの現像ユニットは、画像形成装置内においてほぼ水平方向に直列に配置されており、4つの現像ユニットの感光体79と1次転写ロール80とのニップ部を挿通するように中間転写ベルト86が設けられている。中間転写ベルト86は、その内周側に以下の順序で反時計回りに設けられた、バックアップロール73、テンションロール74、及び駆動ロール81により張架されている。なお、4つの1次転写ロールはバックアップロール73とテンションロール74との間に位置する。また、中間転写ベルト86を介して駆動ロール81の反対側には中間転写ベルト86の外周面をクリーニングする転写クリーナー82が駆動ロール81に対して圧接するように設けられている。
また、中間転写ベルト86を介してバックアップロール73の反対側には用紙トレイ77から用紙経路76を経由して搬送される記録用紙の表面に、中間転写ベルト86の外周面に形成されたトナー像を転写するための2次転写ロール75が、バックアップロール73に対して圧接するように設けられている。
また、画像形成装置の底部には記録用紙をストックする用紙トレイ77が設けられ、用紙トレイ77から用紙経路76を経由して2次転写部を構成するバックアップロール73と2次転写ロール75との圧接部を通過するように供給することができる。この圧接部を通過した記録用紙は更に1対の定着ロール72の圧接部を挿通するように不図示の搬送手段により搬送可能であり、最終的に画像形成装置外へと排出することができる。
次に、図5の画像形成装置を用いた画像形成方法について説明する。トナー像の形成は各現像ユニット毎に行なわれ、帯電ロール83により反時計方向に回転する感光体79表面を一様に帯電した後に、レーザー発生装置78(露光装置)により帯電された感光体79表面に潜像を形成し、次に、この潜像を現像器85から供給される現像剤により現像してトナー像を形成し、1次転写ロール80と感光体79との圧接部に運ばれたトナー像を矢印A方向に回転する中間転写ベルト86の外周面に転写する。なお、トナー像を転写した後の感光体79は、その表面に付着したトナーやゴミ等が感光体クリーナー84によりクリーニングされ、次のトナー像の形成に備える。
各色の現像ユニット毎に現像されたトナー像は、画像情報に対応するように中間転写体86の外周面上に順次重ね合わされた状態で、2次転写部に運ばれ2次転写ロール75により、用紙トレイ77から用紙経路76を経由して搬送されてきた記録用紙表面に転写される。トナー像が転写された記録用紙は、更に定着部を構成する1対の定着ロール72の圧接部を通過する際に加圧加熱されることにより定着され、記録媒体表面に画像が形成された後、画像形成装置外へと排出される。
以下、発明の詳細を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。言うまでもなく、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
<無端ベルトの作製>
図1に示すような、本発明の蛇行防止ガイド付きベルトの一例である中間転写ベルトを作製した。図1において、中間転写ベルトは、ベルト本体2及び前記ベルト本体2の端縁に沿って接着された蛇行防止ガイド3を有しており、図示しないベルト支持ロールによって回転可能に支持された状態にある。
エンドレスベルト本体としての中間転写ベルト基材は、次のようにして製造される。
(基材の形成)
(ポリアミド酸溶液(A)の調製)
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)とからなるポリアミック酸のN−メチルー2ピロリドン(NMP)溶液(宇部興産製U−ワニスS(固形分18質量%)に、この溶液中のポリイミド系樹脂を形成することが可能な原料の固形分100質量部に対して、添加剤としてアミノ基を有する芳香族カルボン酸化合物(3−アミノ安息香酸)を2質量部を加えて溶解させた後、乾燥した酸化処理カーボンブラック(SPECIAL BLACK4(Degussa社製、pH3.0、揮発分:14.0%)を23質量部になるよう添加して、衝突型分散機(シーナス製GeanusPY)を用い、圧力200MPaで、最小面積が1.4mm2で2分割後衝突させ、再度2分割する経路を5回通過させて、混合して、基材用のカーボンブラック入りポリアミック酸溶液(A)を得た。
カーボンブラック入りポリアミック酸溶液(A)を円筒状金型内面に、ディスペンサーを介して塗膜の厚みが0.5mmとなるように塗布し、金型を1500rpmで15分間回転させて均一な厚みを有する塗膜を形成した後、金型を250rpmで回転させながら、金型の外側より60℃の熱風を30分間あてた後、150℃で60分間加熱し、室温にまで冷却して皮膜を形成した。
その後、金型の内面に形成された皮膜を剥離して、この皮膜を金属芯体の外周を覆うように被覆して400℃まで2℃/分の昇温速度で昇温し、更に400℃で30分加熱し、皮膜に残留する溶媒及び脱水閉環水を除去すると共に、イミド転化反応を完結させた。その後金属芯体を室温にまで冷却した後に、金属芯体表面から剥離することにより、厚みが0.08mmの無端ベルト(ベルト本体)を得た。この無端ベルトの表面抵抗は1×1012Ω/□、体積抵抗率は3.2×109Ωcm、ヤング率は、3800MPaであった。
蛇行防止ガイドとして、タイガースポリマー(株)製の、JIS硬度70度、厚さ1mmの熱硬化性ウレタンゴムシート(タイプレンTR100−70)を幅5mmに加工して用いた。
(蛇行防止ガイドの接着)
厚さ1mm、幅5mmの熱硬化性ウレタンゴムシート(蛇行防止ガイド)の接着面を予めブラスト処理した。熱溶着性の接着剤として、GM913(東洋紡株式会社製、ポリエステル系、Tg:−30℃)を接着面に付与した蛇行防止ガイドを無端ベルトに接着し、蛇行防止ガイド付き無端ベルトを作製した。
[実施例2]
実施例1の(ポリアミック酸溶液(A)の調製)において、接着剤と化学結合する官能基を有する化合物を、水酸基を有する芳香族カルボン酸化合物(3−ヒドロキシ安息香酸)に変更したこと以外は実施例1と同様にして蛇行防止ガイド付き無端ベルトを作製した。
[実施例3]
実施例1の(ポリアミック酸溶液(A)の調製)において、接着剤と化学結合する官能基を有する化合物を、スルホニル基を有するフェノール化合物(3-ヒドロキシスルホン酸)に変更したこと以外は実施例1と同様にして蛇行防止ガイド付き無端ベルトを作製した。
[実施例4]
実施例1の(蛇行防止ガイドの接着)において、接着剤をD3600(ソニーケミカル株式会社製、ポリエステル系、Tg:16℃)に変更したこと以外は実施例1と同様にして蛇行防止ガイド付き無端ベルトを作製した。
[実施例5]
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と、無水トリメリット酸クロライド(TMAC)からなるポリアミドイミド溶液に、この溶液中のポリアミドイミド系樹脂を形成することが可能な原料の固形分100質量部に対して、乾燥した酸化処理カーボンブラック(SPECIAL BLACK4(Degussa社製、pH3.0、揮発分:14.0%)を23質量部になるよう添加して、衝突型分散機(シーナス製GeanusPY)を用い、圧力200MPaで、最小面積が1.4mm2で2分割後衝突させ、再度2分割する経路を5回通過させて、混合して、基材用のカーボンブラック入りポリアミドイミド溶液を得たこと以外は実施例1と同様にして蛇行防止ガイド付き無端ベルトを作製した。
[実施例6]
実施例1の(蛇行防止ガイドの接着)において、接着剤をNS101G(ソニーケミカル株式会社製、ニトリルゴム系)に変更したこと以外は実施例1と同様にして蛇行防止ガイド付き無端ベルトを作製した。
[比較例1]
実施例1の(ポリアミド酸溶液(A)の調製)において、接着剤と化学結合する官能基を有する化合物を、3級アミン化合物(ピリジン)に変更したこと以外は実施例1と同様にして蛇行防止ガイド付き無端ベルトを作製した。
[比較例2]
実施例4の(ポリアミド酸溶液(A)の調製)において、接着剤と化学結合する官能基を有する化合物を、3級アミン化合物(ピリジン)に変更したこと以外は実施例1と同様にして蛇行防止ガイド付き無端ベルトを作製した。
得られた実施例1〜6及び比較例1〜2の蛇行防止ガイド付き無端ベルトを用いて、下記評価を行った。評価結果を表1に示す。
−T型剥離強度試験−
環境を5℃と35℃でT型剥離強度試験を行い、その強度差を評価した。T型剥離強度試験は以下のようにして行った。
図6はT型剥離強度試験の説明図であり、図6(a)は試験片を作製する部分を示す、図6(b)は試験片の側面図、図6(c)は試験方法の説明図である。図6(a)の1点鎖線の箇所で切断して幅5mm、長さ50mmの試験片30を作成し、図6(c)に示すように、ベルト本体2の部分を固定し、リブ3の部分を引張速度50mm/minの速度で引っ張ってT字型に引き裂いた時の前記引張力をP1(N)とする。前記ベルト本体2およびリブ3の接着幅をW1(mm)としたとき、前記引っ張った力C(N)を測定し、T型剥離強度(P1/W1)(N/mm)を算出した。
試験機は、アイコーエンジニアリング社製精密荷重試験機MODEL−1605Nを用いた。試験は蛇行防止ガイド付き無端ベルトの任意の箇所について5回の評価を行い、その最小値を結果とした。また、本試験においては前記W1を5mmとした。
−官能基の分析−
蛇行防止ガイド付きベルト表面の官能基の分析は、X線光電子分光法(XPS)を用いて行なった。
−環境を変えた維持性試験−
環境を変えた維持性試験は、得られた蛇行防止ガイド付き無端ベルトをプリンター(画像形成装置)に組み込み、プリントする環境を5℃と35℃で50000枚プリントを行なった。その後、蛇行防止ガイド付きベルトの蛇行防止ガイドのズレや剥がれを観察し、以下の評価基準に従い評価した。
(評価基準)
○:ズレや剥がれの発生はない。
△:若干のズレは認められたが実用上問題はない。
×:剥がれが発生した。
Figure 2008116661
表1より、実施例1〜6においては、高温環境と低温環境とにおける剥離強度の差が0.4N/mm以下であり、また蛇行防止ガイドにズレや剥がれなどが発生しなかったか、発生しても実用上問題のないレベルであったことが分かる。これに対して、比較例1〜2では、前記剥離強度の差が0.5N/mm以上であり、蛇行防止ガイドに剥がれが発生した。
本発明の蛇行防止ガイド付きベルトの構成概略図である。 ベルト本体と蛇行防止ガイドの接着部を示す構成概略図である。 本発明の蛇行防止ガイド付きベルトを中間転写ベルトとして備えた画像形成装置の概略図である。 本発明の蛇行防止ガイド付きベルトを用紙搬送ベルトとして備えた画像形成装置の概略図である。 本発明の蛇行防止ガイド付きベルトを中間転写ベルトとして備えた画像形成装置の概略図である。 T型剥離試験の説明図である。
符号の説明
1 エンドレスベルト
2 ベルト本体
3 蛇行防止ガイド
4 感熱型シート形状の接着部
30 (T型剥離試験用)試験片
40 (スラスト剥離試験用)試験片
42 ベルト固定部材
44 ベルト本体貫通溝
46 蛇行防止ガイド貫通溝
102(86) 中間転写ベルト
206 用紙搬送ベルト

Claims (8)

  1. ベルト本体の少なくとも一方の端部に、蛇行防止ガイドが熱溶着型の接着剤で接着されてなり、少なくとも、前記蛇行防止ガイドが接着される前記ベルト本体の表面に、前記接着剤と化学結合する官能基を有する化合物が含まれていることを特徴とする蛇行防止ガイド付き無端ベルト。
  2. 前記蛇行防止ガイドの、5℃と35℃におけるT型剥離強度の差が0.4N/mm以下であること特徴とする請求項1に記載の蛇行防止ガイド付き無端ベルト。
  3. 前記官能基が水酸基、アミノ基、スルホニル基から選択される1種であることを特徴とする請求項1または2に記載の蛇行防止ガイド付きエンドレスベルト。
  4. 前記熱溶着型の接着剤がポリエステル系の接着剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蛇行防止ガイド付き無端ベルト。
  5. 像保持体と、該像保持体表面を帯電する帯電手段と、前記像保持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記トナー像を記録媒体に加熱定着する定着手段とを有し、
    前記転写手段として、ベルト本体の少なくとも一方の端部に、蛇行防止ガイドが熱溶着型の接着剤で接着されてなり、少なくとも、前記蛇行防止ガイドが接着される前記ベルト本体の表面に、前記接着剤と化学結合する官能基を有する化合物が含まれている蛇行防止ガイド付き無端ベルトを備えることを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記蛇行防止ガイドの、5℃と35℃におけるT型剥離強度の差が0.4N/mm以下であること特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記官能基が水酸基、アミノ基、スルホニル基から選択される1種であることを特徴とする請求項5または6に記載の画像形成装置。
  8. 前記熱溶着型の接着剤がポリエステル系の接着剤であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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