JP2007145510A - エンドレスベルトおよび画像形成装置 - Google Patents
エンドレスベルトおよび画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007145510A JP2007145510A JP2005342736A JP2005342736A JP2007145510A JP 2007145510 A JP2007145510 A JP 2007145510A JP 2005342736 A JP2005342736 A JP 2005342736A JP 2005342736 A JP2005342736 A JP 2005342736A JP 2007145510 A JP2007145510 A JP 2007145510A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- belt
- prevention guide
- meandering prevention
- endless belt
- image forming
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
- Belt Conveyors (AREA)
Abstract
【課題】画像形成装置等に用いられ、長寿命であり且つ容易に製造することができる蛇行防止ガイド付きのエンドレスベルトを提供すること。
【解決手段】ベルト本体2と、ベルト本体の少なくとも片方の側縁に沿って設けられた蛇行防止ガイド3とを有するエンドレスベルト1であって、蛇行防止ガイド全体に、フッ素化合物等の潤滑性成分が分散され、動摩擦係数を抑えたエンドレスベルト。
【選択図】図1
【解決手段】ベルト本体2と、ベルト本体の少なくとも片方の側縁に沿って設けられた蛇行防止ガイド3とを有するエンドレスベルト1であって、蛇行防止ガイド全体に、フッ素化合物等の潤滑性成分が分散され、動摩擦係数を抑えたエンドレスベルト。
【選択図】図1
Description
本発明は、複写機やプリンタ等の電子写真方式を用いた画像形成装置に用いられるエンドレスベルトおよびそれを用いた画像形成装置に関し、更に詳しくは、蛇行防止用のガイドを有し、長期間安定走行可能な画像形成装置に用いられる蛇行防止ガイド付エンドレスベルトおよびそれを用いた画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置としては、例えば、中間転写ベルトを使用した中間転写方式のカラー画像形成装置がある。これは、電子写真プロセス等によりトナー像が形成される像担持体(例えば感光体ドラム)の転写部で接触して回転するような中間転写ベルトを複数のベルト支持ロール間に張架して配設したものであり、その像担持体上に形成される複数のトナー像を一旦中間転写ベルトの同じ位置に重ねあわせるように一次転写した後、その中間転写ベルト上に転写されたトナー像を用紙に一括して転写するものである。そして、用紙上に転写された多重のトナー像は、その後定着装置により定着されてカラー画像となる。
この他、エンドレスベルトを備えた画像形成装置としては、用紙を担持して複数の画像形成ユニットの転写部を通過させるように搬送する用紙搬送ベルトを使用した、いわゆるタンデムタイプのカラー画像形成装置もある。これは、各色成分のトナー像を個々に形成するため画像形成ユニットを複数並べて配置し、その各画像形成ユニットの転写部で接触して回転するように用紙搬送ベルトを複数のベルト支持ロール間に張架して配設したものであり、その用紙搬送ベルトに吸着して担持した用紙を各画像形成ユニットの転写部を通過させるように搬送することにより、各画像形成ユニットで形成される各トナー像を同じ用紙に順次重ねあわせるように転写し、最後に定着させてカラー画像とするものである。
ところで、このような中間転写ベルトや用紙搬送ベルト等のエンドレスベルトを使用したカラー画像形成装置では、そのエンドレスベルトを張架支持する複数のベルト支持ロールの回転軸の平行度やロール外径がばらつくことや、そのエンドレスベルト自体の周長変化により張力が不均一となること等が原因となって、エンドレスベルトが直進走行せず、ベルト支持ロールの軸方向に変位した状態で走行する、いわゆる片寄り走行や蛇行が発生することがある。このため、そのエンドレスベルトに直接又はエンドレスベルトに担持された用紙に順次転写される各トナー像の位置がずれてしまうことがあり、この場合には、最終的には用紙上に形成されるカラー画像に色ずれや色相変化等の画像欠陥が発生するという不具合がある。
また、カラー画像形成装置に用いられるエンドレスベルトは、装置の寿命と同じ長寿命であることが求められており、蛇行防止ガイドは、駆動ロールの外周を廻る度に屈曲が繰り返されるために弾性体が使用されており、長期に使用すると駆動ロールとの摩擦によって摩耗するため蛇行防止ガイドの機能が低下する。蛇行防止ガイドの作用が低下して蛇行が生じ、蛇行が生じると画像の乱れとなる他、画像形成装置においては色ずれの原因となる。また、摩耗粉による色抜けが生じたりする問題がある。
弾性材料からなる蛇行防止ガイドの対駆動ロールとの摩擦による摩耗を低減するため、摩擦係数を小さくする、耐摩耗性を向上させる方法として、可撓性フィルム状の基材を環状に形成した無端ベルトの内周面の側縁に沿って、少なくとも弾性材料の一部を柔軟な滑性材料で被覆した柔軟性材料からなるガイド用リブを接合してなる電子写真装置用無端ベルトが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、滑性材料の被覆の方法としては、弾性材料を成形しその表面に滑性材料を塗布するか、あるいは、薄膜状に成形された滑性材料を貼り合せる方法がある。しかし、これらの被覆方法では滑性材料と弾性材料とが接着し難い場合あり、また上記被覆方法によって得られたガイド用リブでは走行中に滑性材料が剥離してしまうため寿命が短くなるという問題があった。また更には、弾性材料と滑性材料とを個々に精度よく成形した上で滑性材料を被覆する工程が必要となり、工程が煩雑となる問題もあった。
特開平11−338174号公報
本発明は上記従来における課題に鑑みなされたもので、即ち本発明の目的は、長寿命であり且つ容易に製造することができる蛇行防止ガイド付きのエンドレスベルト、及び該エンドレスベルトを用いた画像形成装置を提供することにある。
上記課題は、以下の本発明により解決される。即ち、本発明のエンドレスベルトは、
<1> ベルト本体と、該ベルト本体の少なくとも片方の側縁に沿って設けられた蛇行防止ガイドとを有するエンドレスベルトであって、前記蛇行防止ガイド全体に潤滑性成分が分散されてなることを特徴とするエンドレスベルトである。
<2> 前記蛇行防止ガイドの動摩擦係数が0.1〜0.35の範囲であることを特徴とする前記<1>に記載のエンドレスベルトである。
<3> 前記蛇行防止ガイドのデュロメータ硬さがA60/S〜A90/Sの範囲であることを特徴とする前記<1>又は<2>に記載のエンドレスベルトである。
<4> 前記潤滑性成分が、フッ素原子を含有する化合物であることを特徴とする前記<1>〜<3>の何れか一項に記載のエンドレスベルトである。
<5> 前記フッ素原子を含有する化合物が、フッ素樹脂粒子であることを特徴とする前記<4>に記載のエンドレスベルトである。
<6> 前記フッ素樹脂粒子が、電離性放射線を照射して架橋されたフッ素樹脂粒子であることを特徴とする前記<5>に記載のエンドレスベルトである。
<7> 前記フッ素原子を含有する化合物が、分子構造の一部がフッ素原子またはフッ素原子団で置換された、ポリアルキル(メタ)アクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタンから選択される少なくとも一種であることを特徴とする前記<4>に記載のエンドレスベルトである。
<8> 前記ベルト本体に、ポリイミド樹脂またはポリアミドイミド樹脂を含有してなることを特徴とする前記<1>〜<7>の何れか一項に記載のエンドレスベルトである。
<9> 前記ベルト本体に、さらに導電剤を含有してなることを特徴とする前記<8>に記載のエンドレスベルトである。
<1> ベルト本体と、該ベルト本体の少なくとも片方の側縁に沿って設けられた蛇行防止ガイドとを有するエンドレスベルトであって、前記蛇行防止ガイド全体に潤滑性成分が分散されてなることを特徴とするエンドレスベルトである。
<2> 前記蛇行防止ガイドの動摩擦係数が0.1〜0.35の範囲であることを特徴とする前記<1>に記載のエンドレスベルトである。
<3> 前記蛇行防止ガイドのデュロメータ硬さがA60/S〜A90/Sの範囲であることを特徴とする前記<1>又は<2>に記載のエンドレスベルトである。
<4> 前記潤滑性成分が、フッ素原子を含有する化合物であることを特徴とする前記<1>〜<3>の何れか一項に記載のエンドレスベルトである。
<5> 前記フッ素原子を含有する化合物が、フッ素樹脂粒子であることを特徴とする前記<4>に記載のエンドレスベルトである。
<6> 前記フッ素樹脂粒子が、電離性放射線を照射して架橋されたフッ素樹脂粒子であることを特徴とする前記<5>に記載のエンドレスベルトである。
<7> 前記フッ素原子を含有する化合物が、分子構造の一部がフッ素原子またはフッ素原子団で置換された、ポリアルキル(メタ)アクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタンから選択される少なくとも一種であることを特徴とする前記<4>に記載のエンドレスベルトである。
<8> 前記ベルト本体に、ポリイミド樹脂またはポリアミドイミド樹脂を含有してなることを特徴とする前記<1>〜<7>の何れか一項に記載のエンドレスベルトである。
<9> 前記ベルト本体に、さらに導電剤を含有してなることを特徴とする前記<8>に記載のエンドレスベルトである。
また、本発明の画像形成装置は、
<10> 前記<1>〜<9>の何れか一項に記載のエンドレスベルトを備えることを特徴とする画像形成装置である。
<10> 前記<1>〜<9>の何れか一項に記載のエンドレスベルトを備えることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、走行時の蛇行防止ガイドの摩耗による変形や、剥離等の損傷の発生がなく、ベルトライフの低下を招くことなく、長期にわたって品質の安定した蛇行防止ガイド付きのエンドレスベルトを提供できる。また、本発明のエンドレスベルトは容易に作製可能であり、本発明のエンドレスベルトを使用した画像形成装置は安定的に高品質な画質を得ることができる。
<エンドレスベルト>
本発明のエンドレスベルトは、ベルト本体の少なくとも片方の側縁に沿って、全体に潤滑性成分が分散されてなる蛇行防止ガイドを設けたことを特徴とする。
本発明のエンドレスベルトは、ベルト本体の少なくとも片方の側縁に沿って、全体に潤滑性成分が分散されてなる蛇行防止ガイドを設けたことを特徴とする。
ここで、図面を参照して本発明のエンドレスベルトを説明する。図1は、蛇行防止ガイドを設けた本発明のエンドレスベルトを示す斜視図(一部、断面で表わしている)であり、図2は、図1において矢印Aの方向から見た、ベルト本体及び蛇行防止ガイドの断面図である。
図1に示すように、本発明のエンドレスベルト1は、ベルト本体2の表面に側縁に沿うようにして蛇行防止ガイド3を設けたものであり、該蛇行防止ガイド3は、例えば図2に示すように接着層4を介してベルト本体に設けられている。尚、図1においては、ベルト本体2の内側面に蛇行防止ガイド3が設けられているが、エンドレスベルト1の適用される用途に応じて、ベルト本体2の外側面に設けてもよい。
図1に示すように、本発明のエンドレスベルト1は、ベルト本体2の表面に側縁に沿うようにして蛇行防止ガイド3を設けたものであり、該蛇行防止ガイド3は、例えば図2に示すように接着層4を介してベルト本体に設けられている。尚、図1においては、ベルト本体2の内側面に蛇行防止ガイド3が設けられているが、エンドレスベルト1の適用される用途に応じて、ベルト本体2の外側面に設けてもよい。
本発明のエンドレスベルトは、電子写真式複写機、レーザープリンター等における感光装置、中間転写装置、転写分離装置、搬送装置、帯電装置、現像装置等に好適に使用される。画像形成装置内において複数のベルト支持ロールによって回転可能に支持され、ベルト本体の表面は、トナー像が転写される用紙を担持する用紙担持面、又はトナー像が形成されるトナー像担持面等として機能する。尚、本発明のエンドレスベルトを構成するベルト本体は、エンドレスベルトの用途、機能等に応じて、材質、形状、大きさ等が適宜設定される。
以下、本発明のエンドレスベルトの構成要素であるベルト本体及び蛇行防止ガイドについてそれぞれ説明する
以下、本発明のエンドレスベルトの構成要素であるベルト本体及び蛇行防止ガイドについてそれぞれ説明する
=ベルト本体=
ベルト本体の材質としては、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。なお、ベルト本体はつなぎ目があってもなくてもよい。ベルト本体の厚さは、通常0.02〜0.2mm程度が好ましい。
本発明のエンドレスベルトが、特に電子写真方式を用いた画像形成装置等における中間転写ベルト又は用紙搬送ベルトとして用いられる場合、ベルト本体は、導電剤を含有するポリイミド系樹脂や導電剤を含有するポリアミドイミド系樹脂を用いた半導電性ベルトが好ましく使用される。
ベルト本体の材質としては、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。なお、ベルト本体はつなぎ目があってもなくてもよい。ベルト本体の厚さは、通常0.02〜0.2mm程度が好ましい。
本発明のエンドレスベルトが、特に電子写真方式を用いた画像形成装置等における中間転写ベルト又は用紙搬送ベルトとして用いられる場合、ベルト本体は、導電剤を含有するポリイミド系樹脂や導電剤を含有するポリアミドイミド系樹脂を用いた半導電性ベルトが好ましく使用される。
導電剤を含有するポリイミド系樹脂を用いたベルト本体の作製は、例えば、円筒体の内面にポリイミド前駆体溶液を塗布して乾燥し、加熱反応してイミド転化させた後、ポリイミド樹脂皮膜を円筒芯体から剥離する等、公知の方法によって行うことができる。
また、導電剤を含有するポリアミドイミド系樹脂を用いたベルト本体の作製は、例えば、円筒体の外面にポリアミドイミド溶液を塗布して乾燥・加熱し、ポリアミドイミド樹脂皮膜を円筒芯体から剥離する等、公知の方法によって行うことができる。
尚、ベルト本体の材料である前記ポリアミドイミド樹脂としては、例えば東洋紡バイロマックスHR16NN(固形分18質量%)を好適に用いることができる。
また、エンドレスベルトを中間転写ベルトや用紙搬送ベルトとして用いる場合、表面抵抗率が1×109Ω/□〜1×1014Ω/□の範囲であることが好ましく、その範囲に制御するために、必要に応じて導電剤(導電性フィラー)として、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム、銅合金などの金属または合金、酸化スズ、酸化亜鉛、チタン酸カリム、酸化スズ−酸化インジウムまたは酸化スズ−酸化アンチモン複合酸化物などの金属酸化物、またはポリアニリンなどの導電性ポリマーなどが単独又は2種以上の併用により用いられる。中でも、導電性フィラーとしては、コストの点でカーボンブラックが好適である。
また、ベルト本体には必要に応じて分散剤、滑剤などの加工助剤を添加することができる。
尚、ベルト本体の材料である前記ポリアミドイミド樹脂としては、例えば東洋紡バイロマックスHR16NN(固形分18質量%)を好適に用いることができる。
また、エンドレスベルトを中間転写ベルトや用紙搬送ベルトとして用いる場合、表面抵抗率が1×109Ω/□〜1×1014Ω/□の範囲であることが好ましく、その範囲に制御するために、必要に応じて導電剤(導電性フィラー)として、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム、銅合金などの金属または合金、酸化スズ、酸化亜鉛、チタン酸カリム、酸化スズ−酸化インジウムまたは酸化スズ−酸化アンチモン複合酸化物などの金属酸化物、またはポリアニリンなどの導電性ポリマーなどが単独又は2種以上の併用により用いられる。中でも、導電性フィラーとしては、コストの点でカーボンブラックが好適である。
また、ベルト本体には必要に応じて分散剤、滑剤などの加工助剤を添加することができる。
前記表面抵抗率は、(株)ダイヤインスツルメント製ハイレスタUPMCP−450型URプローブを用いて、JIS K6911に従い、22℃、55%RHの環境下で測定した。ベルトの24点(幅方向3箇所×周方向8箇所)を測定し、その平均値をベルトの表面抵抗率とした。
=蛇行防止ガイド=
本発明における蛇行防止ガイドは、潤滑性を付与する成分が全体に分散されてなることを特徴とし、潤滑性成分が含まれることにより、蛇行防止ガイドの対駆動ロールとの摩擦係数を小さくすることができ、ベルトの走行が安定することによって、駆動ロールによる蛇行防止ガイドの摩擦による摩耗を低減することができる。
本発明における蛇行防止ガイドは、潤滑性を付与する成分が全体に分散されてなることを特徴とし、潤滑性成分が含まれることにより、蛇行防止ガイドの対駆動ロールとの摩擦係数を小さくすることができ、ベルトの走行が安定することによって、駆動ロールによる蛇行防止ガイドの摩擦による摩耗を低減することができる。
前記蛇行防止ガイドは弾性部材からなることが好ましく、前記弾性部材の材質としては、ポリウレタン、ネオプレンゴム、ポリウレタンゴム、シリコーンゴム、ポリエステルエラストマー、クロロプレンゴム、ニトリルゴム等の適度な硬度を有する弾性体等が使用できる。これらの中でも、電気絶縁性、耐湿、耐溶剤、耐オゾンおよび耐熱性、耐磨耗性等を考慮すると、特にポリウレタンゴムが好適に用いられる。
(潤滑性成分)
前記潤滑性成分としては、フッ素原子を含有する化合物(本願において、単に「フッ素化合物」ということがある)を用いることが好ましく、その中でも特に、(1)フッ素樹脂粒子、(2)その他のフッ素化合物を挙げることができる。
前記潤滑性成分としては、フッ素原子を含有する化合物(本願において、単に「フッ素化合物」ということがある)を用いることが好ましく、その中でも特に、(1)フッ素樹脂粒子、(2)その他のフッ素化合物を挙げることができる。
(1)フッ素樹脂粒子
前記フッ素樹脂粒子としては、4フッ化エチレン樹脂、3フッ化塩化エチレン樹脂、6フッ化プロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、2フッ化2塩化エチレン樹脂及びそれらの共重合体が好ましいものとして挙げられ、特に4フッ化エチレン樹脂、フッ化ビニリデン樹脂が好ましい。これらフッ素樹脂粒子は1種或いは2種以上を適宜選択することができる。
前記フッ素樹脂粒子としては、4フッ化エチレン樹脂、3フッ化塩化エチレン樹脂、6フッ化プロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、2フッ化2塩化エチレン樹脂及びそれらの共重合体が好ましいものとして挙げられ、特に4フッ化エチレン樹脂、フッ化ビニリデン樹脂が好ましい。これらフッ素樹脂粒子は1種或いは2種以上を適宜選択することができる。
フッ素樹脂粒子の含有量は、蛇行防止ガイド全量に対し0.1〜40質量%が適当であり、特に1〜30質量%が好ましい。含有量が1質量%未満ではフッ素樹脂粒子の分散による改質効果が十分に得られない場合があり、一方40質量%を越えると蛇行防止ガイドが硬くなって可撓性がなくなり、駆動ロールの形状に追従できなくなる問題が発生する場合がある。
前記フッ素樹脂粒子の一次平均体積粒子径は0.05〜1μmがよく、更には0.1〜0.5μmが好ましい。一次平均体積粒子径が0.05μmを下回ると分散時の凝集が進みやすくなる傾向にあり、一方1μmを上回ると画質欠陥が発生し易くなる。
尚、前記一次平均体積粒子径の測定は、島津製作(株)所製レーザー回折式粒度分布測定装置SALD−2200を用いて行った。
前記フッ素樹脂粒子の一次平均体積粒子径は0.05〜1μmがよく、更には0.1〜0.5μmが好ましい。一次平均体積粒子径が0.05μmを下回ると分散時の凝集が進みやすくなる傾向にあり、一方1μmを上回ると画質欠陥が発生し易くなる。
尚、前記一次平均体積粒子径の測定は、島津製作(株)所製レーザー回折式粒度分布測定装置SALD−2200を用いて行った。
前記フッ素樹脂粒子は、特開2002−317055号公報に記載されているように、300℃以上の不活性雰囲気において、1kGy以上の電離性放射線を照射することによって、分子構造が三次元的になり、摩擦係数は、架橋前とほぼ同じでありながら耐磨耗性が飛躍的に向上する。このような架橋フッ素樹脂をエラストマー中に含有させることにより、例えば摩擦現象が発生する場合にエラストマー自体の耐磨耗性を上げることができる。
このような電離性放射線を照射して架橋されたフッ素樹脂粒子の添加量は、蛇行防止ガイド全量に対して、5〜35質量%の範囲が好ましく、好ましくは10〜30質量%の範囲であり、更に好ましくは、15質量%〜25質量%である。添加量が、5質量%未満の場合には潤滑性が発現しない場合があり、35質量%を超える場合には、蛇行防止ガイドが硬くなって可撓性がなくなり、駆動ロールの形状に追従できなくなる問題が発生する場合がある。
(2)その他のフッ素化合物
本発明におけるフッ素原子を含有する化合物としては、前述したものの他、分子構造の一部がフッ素原子またはフッ素原子団で置換された、ポリアルキル(メタ)アクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタンなども好適に用いることができる。分散性の観点から、具体的には、例えば、メチルメタクリレート−パーフルオロアルキルメタクリレート共重合体の主鎖にポリメチルメタクリレート側鎖をグラフト処理してなる化合物(例えば、綜研科学(株)製のケミトリーLF−700として入手可能)が特に好ましい。
本発明におけるフッ素原子を含有する化合物としては、前述したものの他、分子構造の一部がフッ素原子またはフッ素原子団で置換された、ポリアルキル(メタ)アクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタンなども好適に用いることができる。分散性の観点から、具体的には、例えば、メチルメタクリレート−パーフルオロアルキルメタクリレート共重合体の主鎖にポリメチルメタクリレート側鎖をグラフト処理してなる化合物(例えば、綜研科学(株)製のケミトリーLF−700として入手可能)が特に好ましい。
これらその他のフッ素化合物も、1種単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。また、これらその他のフッ素化合物の添加量は、蛇行防止ガイド全量に対して、10〜40質量%の範囲が好ましく、好ましくは15〜35質量%の範囲である。添加量が10質量%未満の場合には潤滑性が発現しない場合があり、35質量%を超える場合には、蛇行防止ガイドが軟化して低硬度になり、駆動ロールから外れてしまう問題が発生する場合がある。
(蛇行防止ガイドの製造方法)
本発明における蛇行防止ガイドは、弾性部材等の材料を準備し、そこに前記潤滑性成分を分散して公知の方法により硬化し成形することにより得ることができる。
一例として、弾性部材としてポリウレタンを用いる場合を例にとって製造方法を説明すると、まずポリウレタンの原料となるイソシアネート成分とポリオール成分とを準備し、ポリオール成分中に前記のような潤滑性成分を分散させる。次いで、イソシアネート成分を添加し、これを加熱硬化してウレタンシートを作製し、ビグ型等を用いて所望の形に成形することによって得られる。
本発明における蛇行防止ガイドは、弾性部材等の材料を準備し、そこに前記潤滑性成分を分散して公知の方法により硬化し成形することにより得ることができる。
一例として、弾性部材としてポリウレタンを用いる場合を例にとって製造方法を説明すると、まずポリウレタンの原料となるイソシアネート成分とポリオール成分とを準備し、ポリオール成分中に前記のような潤滑性成分を分散させる。次いで、イソシアネート成分を添加し、これを加熱硬化してウレタンシートを作製し、ビグ型等を用いて所望の形に成形することによって得られる。
ここで、前記潤滑性成分の分散に用いる分散装置としては、ロールミル、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、ダイノーミル、サンドミル、コロイドミル、ホモジナイザー等を挙げることができ、中でも、高粘度液の分散の点で良好であるとの観点から、ホモジナイザーが特に好ましく用いられる。尚、回転速度等の分散条件は、得ようとする摩擦係数等によって適宜設定すればよい。
また前記ビグ型を用いた蛇行防止ガイドの成形方法について説明すると、例えば、図7(A)に示すような木型10にカッターの刃12を所望の形状に並べ埋設したビグ型を製作し、ビグ型の上に図7(B)のようにして蛇行防止ガイドの材料14を置いて、不図示のプレス機によってプレス加工して押し切り、所望の形状に成形することができる。
上記のようにして得られる本発明における蛇行防止ガイドは、エンドレスベルトの使用条件等により適宜その形状等を定めることができるが、蛇行防止ガイドの幅は蛇行防止効果、耐久性等の点から通常1〜10mmが好ましく、特に4〜7mmが好ましい。また厚みは、特に制限されないが、蛇行防止効果や耐久性等の観点から通常0.5〜5mmが好ましく、特に0.7〜3mmが好ましい。
(動摩擦係数)
本発明における蛇行防止ガイドの動摩擦係数は、図3に示すような静動摩擦係数計(HEIDON−14:HEIDON社製)を用いて測定することができる。図3に示す静動摩擦係数計は、鋼球(直径3mm)303、零点調整用天秤304、ロードセル305、荷重(100g)306を備えている。具体的には、蛇行防止ガイドを構成する材料を用いて、厚み1mmのシート膜301を作製し、これを固定台302の上にセットし、移動速度0.1cm/秒、荷重100gの条件下で動摩擦係数を測定する。
本発明における蛇行防止ガイドの動摩擦係数は0.1〜0.35の範囲であることが好ましく、0.2〜0.3の範囲であることがより好ましく、0.22〜0.28の範囲であることが特に好ましい。動摩擦係数が上記範囲の下限未満では、駆動ロールから外れてしまう場合があり、また動摩擦係数が上記範囲の上限を超えると、摩擦によりベルト走行が不安定になり、蛇行防止ガイドの磨耗が生じやすくなってしまう問題がある。
上記動摩擦係数は、前述の潤滑性成分を用い、その添加量を調節することによって制御することができ、添加量を多くするほど動摩擦係数を小さくすることができる。
本発明における蛇行防止ガイドの動摩擦係数は、図3に示すような静動摩擦係数計(HEIDON−14:HEIDON社製)を用いて測定することができる。図3に示す静動摩擦係数計は、鋼球(直径3mm)303、零点調整用天秤304、ロードセル305、荷重(100g)306を備えている。具体的には、蛇行防止ガイドを構成する材料を用いて、厚み1mmのシート膜301を作製し、これを固定台302の上にセットし、移動速度0.1cm/秒、荷重100gの条件下で動摩擦係数を測定する。
本発明における蛇行防止ガイドの動摩擦係数は0.1〜0.35の範囲であることが好ましく、0.2〜0.3の範囲であることがより好ましく、0.22〜0.28の範囲であることが特に好ましい。動摩擦係数が上記範囲の下限未満では、駆動ロールから外れてしまう場合があり、また動摩擦係数が上記範囲の上限を超えると、摩擦によりベルト走行が不安定になり、蛇行防止ガイドの磨耗が生じやすくなってしまう問題がある。
上記動摩擦係数は、前述の潤滑性成分を用い、その添加量を調節することによって制御することができ、添加量を多くするほど動摩擦係数を小さくすることができる。
(デュロメータ硬さ)
ベルト本体がベルト支持ロールの軸方向へ移動しようとする寄り力が発生すると、その寄り力に抗して発生する同じ強度の反力(応力)が蛇行防止ガイドに直接かかることとなる。この応力を蛇行防止ガイド内である程度分散吸収することができるという観点から、本発明における蛇行防止ガイドは、デュロメータ硬さがA60/S〜A90/Sの弾性部材であることが好ましく、特にはデュロメータ硬さがA65/S〜A85/Sであることが好ましい。デュロメータ硬さがA60/Sよりも小さい場合は、蛇行防止ガイドの変形が大きいので、エンドレスベルトが乗り上げてしまう場合があり、デュロメータ硬さがA90/Sよりも大きい場合は、エンドレスベルトがベルト支持ロールに追従しなくなってしまう場合がある。
尚ここで、上記デュロメータ硬さとは、JIS K6253(1997年)に規定されるゴム硬度である。当該デュロメータ硬さは、前述の弾性部材を適宜選択することによって制御することができ、前述のフッ素樹脂粒子もしくは電離性放射線を照射して架橋されたフッ素樹脂粒子を含有する場合はその添加量を多くするほど、また、前述のその他のフッ素化合物を含有する場合はその添加量を少なくするほど、デュロメータ硬さを小さくすることができる。
ベルト本体がベルト支持ロールの軸方向へ移動しようとする寄り力が発生すると、その寄り力に抗して発生する同じ強度の反力(応力)が蛇行防止ガイドに直接かかることとなる。この応力を蛇行防止ガイド内である程度分散吸収することができるという観点から、本発明における蛇行防止ガイドは、デュロメータ硬さがA60/S〜A90/Sの弾性部材であることが好ましく、特にはデュロメータ硬さがA65/S〜A85/Sであることが好ましい。デュロメータ硬さがA60/Sよりも小さい場合は、蛇行防止ガイドの変形が大きいので、エンドレスベルトが乗り上げてしまう場合があり、デュロメータ硬さがA90/Sよりも大きい場合は、エンドレスベルトがベルト支持ロールに追従しなくなってしまう場合がある。
尚ここで、上記デュロメータ硬さとは、JIS K6253(1997年)に規定されるゴム硬度である。当該デュロメータ硬さは、前述の弾性部材を適宜選択することによって制御することができ、前述のフッ素樹脂粒子もしくは電離性放射線を照射して架橋されたフッ素樹脂粒子を含有する場合はその添加量を多くするほど、また、前述のその他のフッ素化合物を含有する場合はその添加量を少なくするほど、デュロメータ硬さを小さくすることができる。
(端部形状)
前記蛇行防止ガイドは、前述したように例えば接着層を介してベルト本体の内周面側に取り付けられるが、その継ぎ目箇所におけるガイドの端部形状は特に限定されるものではなく、例えば図4(A)〜(C)に示すような形状とすることができる。尚、図4は、図1において矢印Bの方向から見た蛇行防止ガイドの平面図であり、(A)〜(C)のいずれも端部形状の一例を示すものである。
前記蛇行防止ガイドは、前述したように例えば接着層を介してベルト本体の内周面側に取り付けられるが、その継ぎ目箇所におけるガイドの端部形状は特に限定されるものではなく、例えば図4(A)〜(C)に示すような形状とすることができる。尚、図4は、図1において矢印Bの方向から見た蛇行防止ガイドの平面図であり、(A)〜(C)のいずれも端部形状の一例を示すものである。
図4(A)に示す形状は、(1)いずれの端部も先端まで同じ幅の形状であり、該端部同士を突き当てた状態となっている。この場合、端部同士(一方の先端と他方の先端)の間にできる隙間の距離は狭いほど好ましい。
また図4(B)に示す形状は、(2)いずれの端部もL字形状(即ち、先端が細くなった形状)になっており、そのL字部分同士が重なり合った状態となっている。前記L字部分の先端の幅方向長さ(細くなった部分の幅)は、蛇行防止ガイド3Bの幅(太い部分の幅)の20〜50%であることが好ましい。
更に、本発明における蛇行防止ガイドは、図4(C)に示すように、(3)2本以上の蛇行防止ガイド部材3Cを並べて取り付けたものであってもよく、その場合、図に示すように前記蛇行防止ガイド部材3C夫々の継ぎ目位置はベルト本体2Cの周方向で異なった位置に設けられていることが好ましい。
また図4(B)に示す形状は、(2)いずれの端部もL字形状(即ち、先端が細くなった形状)になっており、そのL字部分同士が重なり合った状態となっている。前記L字部分の先端の幅方向長さ(細くなった部分の幅)は、蛇行防止ガイド3Bの幅(太い部分の幅)の20〜50%であることが好ましい。
更に、本発明における蛇行防止ガイドは、図4(C)に示すように、(3)2本以上の蛇行防止ガイド部材3Cを並べて取り付けたものであってもよく、その場合、図に示すように前記蛇行防止ガイド部材3C夫々の継ぎ目位置はベルト本体2Cの周方向で異なった位置に設けられていることが好ましい。
特に図4(B)及び(C)に示す形状の場合、継ぎ目箇所の幅方向隙間がずれた位置に設けられているので、エンドレスベルトが各種の画像形成装置のロール部分で繰り返し屈曲されても、一箇所に応力が集中するのを抑制することができる。
(ベルト本体へのガイドの取り付け)
前記蛇行防止ガイドは接着層等を介してベルト本体に取り付けることができ、該接着層としては以下のような接着剤が好適に用いられる。
前記蛇行防止ガイドは接着層等を介してベルト本体に取り付けることができ、該接着層としては以下のような接着剤が好適に用いられる。
(1)弾性接着剤
本発明に用いられる接着剤としては、硬化後の接着剤のデュロメーター硬さがA30/S〜A50/Sの範囲内の弾性を有することが好ましく、例えば、セメダイン(株)製のアクリル変性シリコンポリマーを主成分とするスーパ−XNo8008、コニシ(株)製の特殊変成シリコンポリマーを主成分とするサイフレックス100などを挙げることができる。ベルト本体との接着強度よりセメダイン(株)製のアクリル変性シリコンポリマーを主成分とするスーパ−XNo8008がより好ましく用いられる。
本発明に用いられる接着剤としては、硬化後の接着剤のデュロメーター硬さがA30/S〜A50/Sの範囲内の弾性を有することが好ましく、例えば、セメダイン(株)製のアクリル変性シリコンポリマーを主成分とするスーパ−XNo8008、コニシ(株)製の特殊変成シリコンポリマーを主成分とするサイフレックス100などを挙げることができる。ベルト本体との接着強度よりセメダイン(株)製のアクリル変性シリコンポリマーを主成分とするスーパ−XNo8008がより好ましく用いられる。
(2)感熱性接着材シート
本発明に用いられる感熱性接着材シートとしては、ベルト本体と蛇行防止ガイドとの接着性に優れたものであれば特に限定されず、例えば、アクリル系、シリコン系、天然または合成のゴム系、ウレタン系、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体等の合成樹脂系などの樹脂系材料を主材料とする接着剤を用いることができる。
具体的には、東洋紡(株)製ポリエステル系接着シートGM−913、GM−920、ソニーケミカル(株)製ポリエステル系接着シートD3600などを挙げることができる。ベルト本体との接着強度よりソニーケミカル(株)製ポリエステル系接着シートD3600、東洋紡(株)製ポリエステル系接着シートGM−920がより好ましくは用いられる。
本発明に用いられる感熱性接着材シートとしては、ベルト本体と蛇行防止ガイドとの接着性に優れたものであれば特に限定されず、例えば、アクリル系、シリコン系、天然または合成のゴム系、ウレタン系、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体等の合成樹脂系などの樹脂系材料を主材料とする接着剤を用いることができる。
具体的には、東洋紡(株)製ポリエステル系接着シートGM−913、GM−920、ソニーケミカル(株)製ポリエステル系接着シートD3600などを挙げることができる。ベルト本体との接着強度よりソニーケミカル(株)製ポリエステル系接着シートD3600、東洋紡(株)製ポリエステル系接着シートGM−920がより好ましくは用いられる。
前記弾性接着剤または感熱性接着シートを用いた接着層の厚みは、0.01mm〜0.3mmが好ましく、より好ましくは0.02〜0.05mmである。前記接着層の厚みが0.01mm未満の場合には、均一な接着強度が得られない場合があり、0.3mmを超える場合には、接着時に加える圧力によって蛇行防止ガイドの位置ずれを起こす場合がある。
前記弾性接着剤または感熱性接着シートを用いたベルト本体への蛇行防止ガイドの貼設は、シート状のベルト本体を用い、まず該ベルト本体に蛇行防止ガイドを貼設して、その後ベルト本体の端部と他端部とを接着して環状に形成してもよいし、まずベルト本体を環状に形成した後に蛇行防止ガイドを貼設してもよい。
尚、図1においては、ベルト本体2の内側面に蛇行防止ガイド3が貼設されているが、蛇行防止ガイド3の貼設面は、エンドレスベルト1の適用される用途に応じて、ベルト本体2の外側面としてもよい。また、蛇行防止ガイド3はエンドレスベルト1の補強効果の点から全周に設けることが好ましい。
<画像形成装置>
本発明の画像形成装置は、本発明のエンドレスベルトを用いた画像形成装置であれば特に限定されるものではなく、該エンドレスベルトは、例えば用紙搬送ベルトや中間転写ベルトとして用いられる。該画像形成装置の態様としては、現像装置内に単色のトナーのみを収容する通常のモノカラー画像形成装置や、感光体ドラム等の像担持体上に担持されたトナー像を中間転写体に順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置、各色毎の現像装置を備えた複数の像担持体を中間転写体上に直列に配置したタンデム型カラー画像形成装置等が挙げられる。
本発明の画像形成装置は、本発明のエンドレスベルトを用いた画像形成装置であれば特に限定されるものではなく、該エンドレスベルトは、例えば用紙搬送ベルトや中間転写ベルトとして用いられる。該画像形成装置の態様としては、現像装置内に単色のトナーのみを収容する通常のモノカラー画像形成装置や、感光体ドラム等の像担持体上に担持されたトナー像を中間転写体に順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置、各色毎の現像装置を備えた複数の像担持体を中間転写体上に直列に配置したタンデム型カラー画像形成装置等が挙げられる。
以下に、本発明の画像形成装置の一例として、一次転写を繰り返すカラー画像形成装置を示す。図5は、本発明のエンドレスベルトを中間転写ベルトとして備えた画像形成装置を示す概略図である。
図5に示す画像形成装置は、像担持体としての感光体ドラム101、中間転写体としての中間転写ベルト102、転写電極であるバイアスローラ103、被転写体である用紙を供給するトレー104、BK(ブラック)トナーによる現像装置105、Y(イエロー)トナーによる現像装置106、M(マゼンタ)トナーによる現像装置107、C(シアン)トナーによる現像装置108、ベルトクリーナー109、剥離爪113、ベルト支持ロール121、123及び124、バックアップローラ122、導電性ローラ125、電極ローラ126、クリーニングブレード131、用紙束141、ピックアップローラ142、並びにフィードローラ143を備えてなり、中間転写ベルト102として本発明のエンドレスベルトが用いられる。
中間転写ベルト102の内側面に備えられた蛇行防止ガイドは、ベルト支持ロール121、123及び124の側縁部に当接するように位置するため、ベルト走行時、中間転写ベルト102は蛇行防止ベルトに案内されるため、中間転写ベルト102はベルト走行時の蛇行問題を起こさない。
図5に示す画像形成装置は、像担持体としての感光体ドラム101、中間転写体としての中間転写ベルト102、転写電極であるバイアスローラ103、被転写体である用紙を供給するトレー104、BK(ブラック)トナーによる現像装置105、Y(イエロー)トナーによる現像装置106、M(マゼンタ)トナーによる現像装置107、C(シアン)トナーによる現像装置108、ベルトクリーナー109、剥離爪113、ベルト支持ロール121、123及び124、バックアップローラ122、導電性ローラ125、電極ローラ126、クリーニングブレード131、用紙束141、ピックアップローラ142、並びにフィードローラ143を備えてなり、中間転写ベルト102として本発明のエンドレスベルトが用いられる。
中間転写ベルト102の内側面に備えられた蛇行防止ガイドは、ベルト支持ロール121、123及び124の側縁部に当接するように位置するため、ベルト走行時、中間転写ベルト102は蛇行防止ベルトに案内されるため、中間転写ベルト102はベルト走行時の蛇行問題を起こさない。
図5に示す画像形成装置において、感光体ドラム101は矢印F方向に回転し、図示しない帯電装置でその表面が一様に帯電される。帯電された感光体ドラム101にレーザー書込み装置などの画像書き込み手段により第一色(例えば、BK)の静電潜像が形成される。この静電潜像は現像装置105によってトナー現像されて可視化されたトナー像Tが形成される。トナー像Tは感光体ドラム101の回転で導電性ローラ125が配置された一次転写部に到り、導電性ローラ125からトナー像Tに逆極性の電界を作用させることにより上記トナー像Tを静電的に中間転写ベルト102に吸着されつつ中間転写ベルト102の矢印G方向の回転で一次転写される。
以下、同様にして第2色のトナー像、第3色のトナー像、第4色のトナー像が順次形成され中間転写ベルト102において重合せられて、多重トナー像が形成される。
中間転写ベルト102に転写された多重トナー像は、中間転写ベルト102の回転でバイアスローラ103が設置された二次転写部に到る。二次転写部は、中間転写ベルト102のトナー像が担持された表面側に設置されたバイアスローラ103と該中間転写ベルト102の裏側からバイアスローラ103に対向するごとく配置されたバックアップローラ122およびこのバックアップローラ122に圧接して回転する電極ローラ126から構成される。
用紙141は、用紙トレー104に収容された用紙束からピックアップローラ142で一枚ずつ取り出され、フィードローラ143で二次転写部の中間転写ベルト102とバイアスローラ103との間に所定のタイミングで給送される。給送された用紙141には、バイアスローラ103及びバックアップローラ122による圧接搬送と中間転写ベルト102の回転により、該中間転写ベルト102に担持されたトナー像が転写される。
トナー像が転写された用紙141は、最終トナー像の一次転写終了まで退避位置にある剥離爪113を作動せることにより中間転写ベルト102から剥離され、図示しない定着装置に搬送され、加圧/加熱処理でトナー像を固定して永久画像とされる。なお、多重トナー像の用紙141への転写の終了した中間転写ベルト102は、二次転写部の下流に設けたベルトクリーナー109で残留トナーの除去が行われて次の転写に備える。また、バイアスローラ103は、ポリウレタン等からなるクリーニングブレード131が常時当接するごとく取り付けられており、転写で付着したトナー粒子や紙紛等の異物が除去される。
単色画像の転写の場合、一次転写されたトナー像Tを直ちに二次転写して用紙141を定着装置に搬送するが、複数色の重ね合わせによる多色画像の転写の場合、各色のトナー像が一次転写部で正確に一致するように中間転写ベルト102と感光体ドラム101との回転を同期させて各色のトナー像がずれないようにする。上記二次転写部では、バイアスローラ103と中間転写ベルト102を介して対向配置したバックアップローラ122に圧接した電極ローラ126にトナー像の極性と同極性の出圧(転写電圧)を印加することで該トナー像を用紙141に静電反発で転写する。
以上のようにして、画像を形成することができる。
以上のようにして、画像を形成することができる。
次に、本発明の画像形成装置の他の一例を示す。図6は、本発明のエンドレスベルトを用紙搬送ベルトとして備えた画像形成装置を示す概略図である。
図6に示す画像形成装置は、ユニットY、M、C、BKと、用紙搬送ベルト206と、転写ロール207Y、207M、207C、207BKと、用紙搬送ロール208と、定着器209とを備えており、用紙搬送ベルト206として、本発明のエンドレスベルトが用いられる。
用紙搬送ベルト206の内側に備えられた蛇行防止ガイドは、ベルト支持ロール210、及び212の側縁部に当接するように位置するため、ベルト走行時、用紙搬送ベルト206は蛇行防止ベルトに案内される。用紙搬送ベルト206は、蛇行防止ガイドベルトが、支持ロール210に形成された溝を走行することで、ベルト走行時、蛇行する問題を起こさない。
図6に示す画像形成装置は、ユニットY、M、C、BKと、用紙搬送ベルト206と、転写ロール207Y、207M、207C、207BKと、用紙搬送ロール208と、定着器209とを備えており、用紙搬送ベルト206として、本発明のエンドレスベルトが用いられる。
用紙搬送ベルト206の内側に備えられた蛇行防止ガイドは、ベルト支持ロール210、及び212の側縁部に当接するように位置するため、ベルト走行時、用紙搬送ベルト206は蛇行防止ベルトに案内される。用紙搬送ベルト206は、蛇行防止ガイドベルトが、支持ロール210に形成された溝を走行することで、ベルト走行時、蛇行する問題を起こさない。
ユニットY、M、C、BKは、矢印の時計方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転可能にそれぞれ感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKが備えられる。感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKの周囲には、帯電ロール202Y、202M、202C、202BKと、露光器203Y、203M、203C、203BKと、各色現像装置(イエロー現像装置204Y、マゼンタ現像装置204M、シアン現像装置204C、ブラック現像装置204BK)と、感光体ドラムクリーナー205Y、205M、205C、205BKとがそれぞれ配置されている。
ユニットY、M、C、BKは、用紙搬送ベルト206に対して4つ並列に、ユニットBK、C、M、Yの順に配置されているが、ユニットBK、Y、C、Mの順等、画像形成方法に合わせて適当な順序を設定することができる。
用紙搬送ベルト206は、ベルト支持ロール210、211によって、矢印の反時計方向に感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKと同じ周速度をもって回転可能になっており、用紙搬送ベルト206は、ベルト用クリーニング装置214が備えられている。
転写ロール207Y、207M、207C、207BKは、用紙搬送ベルト206の内側であって、用紙搬送ベルト206と感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKとが接している部分に対向する位置にそれぞれ配置され、感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKと、用紙搬送ベルト206を介してトナー画像を用紙(被転写体)216に転写する転写領域(ニップ部)を形成している。
定着装置209は、用紙搬送ベルト206と感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKとのそれぞれの転写領域(ニップ部)を通過した後に搬送できるように配置されている。
用紙搬送ロール208により、用紙216は用紙搬送ベルト206に搬送される。
図6に示す画像形成装置において、ユニットBKにおいては、感光体ドラム201BKを回転駆動させる。これと連動して帯電ロール202BKが駆動し、感光体ドラム201BKの表面を所定の極性・電位に一様に帯電させる。表面が一様に帯電された感光体ドラム201BKは、次に、露光器203BKによって像様に露光され、その表面に静電潜像が形成される。
続いて該静電潜像は、ブラック現像装置204BKによって現像される。すると、感光体ドラム201BKの表面にトナー画像が形成される。なお、このときのトナーは一成分系のものでもよいし二成分系のものでもよい。
このトナー画像は、感光体ドラム201BKと用紙搬送ベルト206との転写領域(ニップ部)を通過すると同時に、用紙216が静電的に用紙搬送ベルト206に吸着して転写領域(ニップ部)まで搬送され、転写ロール207BKから印加される転写バイアスによって形成される電界により、用紙216の表面に順次転写される。
この後、感光体ドラム201BK上に残存するトナーは、感光体ドラムクリーナ205BKによって清掃・除去される。そして、感光体ドラム201BKは、次の転写サイクルに供される。
以上の転写サイクルは、ユニットC、M及びYでも同様に行われる。
転写ロール207BK、207C、207M及び207Yによってトナー画像を転写された用紙216は、さらに定着装置209に搬送され、定着が行われる。
以上により用紙上に所望の画像が形成される。
以上により用紙上に所望の画像が形成される。
以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、以下において、「部」及び「%」は、特に断りのない限り質量基準である。
<実施例1>
(ポリイミドベルト基材の作製)
−ポリアミド酸溶液(A)の調製−
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)とからなるポリアミド酸のN−メチルー2ピロリドン(NMP)溶液(宇部興産製ユーワニスS(固形分18%)に、この溶液中のポリイミド系樹脂を形成することが可能な原料の固形分100部に対して、乾燥した酸化処理カーボンブラック(SPECIAL BLACK4、Degussa社製、pH3.0、揮発分:14.0%)を23部になるよう添加して、衝突型分散機(シーナス製GeanusPY)を用い、圧力200MPaで、最小面積が1.4mm2で2分割後衝突させ、再度2分割する経路を5回通過させて、混合して、基材用のカーボンブラック含有ポリアミド酸溶液(A)を得た。
<実施例1>
(ポリイミドベルト基材の作製)
−ポリアミド酸溶液(A)の調製−
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DDE)とからなるポリアミド酸のN−メチルー2ピロリドン(NMP)溶液(宇部興産製ユーワニスS(固形分18%)に、この溶液中のポリイミド系樹脂を形成することが可能な原料の固形分100部に対して、乾燥した酸化処理カーボンブラック(SPECIAL BLACK4、Degussa社製、pH3.0、揮発分:14.0%)を23部になるよう添加して、衝突型分散機(シーナス製GeanusPY)を用い、圧力200MPaで、最小面積が1.4mm2で2分割後衝突させ、再度2分割する経路を5回通過させて、混合して、基材用のカーボンブラック含有ポリアミド酸溶液(A)を得た。
−基材の形成−
前記カーボンブラック含有ポリアミド酸溶液(A)を、円筒状金型内面に、ディスペンサーを介して塗膜の厚みが0.5mmとなるように塗布し、金型を1500rpmで15分間回転させて均一な厚みを有する塗膜を形成した。その後金型を250rpmで回転させながら金型の外側より60℃の熱風を30分間あて、更に150℃で60分間加熱し、その後、室温にまで冷却して皮膜を形成した。
その後、金型の内面に形成された皮膜を剥離して、この皮膜を金属芯体の外周を覆うように被覆して400℃まで2℃/分の昇温速度で昇温し、更に400℃で30分加熱し、皮膜に残留する溶媒及び脱水閉環水を除去すると共に、イミド転化反応を完結させた。その後、金属芯体を室温にまで冷却した後に、金属芯体表面に形成されたポリイミドフィルムを剥離することにより、厚みが0.08mmの無端ベルト状の基材を得た。
得られた基材のヤング率は3,800Mpaであり、体積抵抗率は1×109.5Ωcm、表面抵抗率は1×1012Ω/□であった。
前記カーボンブラック含有ポリアミド酸溶液(A)を、円筒状金型内面に、ディスペンサーを介して塗膜の厚みが0.5mmとなるように塗布し、金型を1500rpmで15分間回転させて均一な厚みを有する塗膜を形成した。その後金型を250rpmで回転させながら金型の外側より60℃の熱風を30分間あて、更に150℃で60分間加熱し、その後、室温にまで冷却して皮膜を形成した。
その後、金型の内面に形成された皮膜を剥離して、この皮膜を金属芯体の外周を覆うように被覆して400℃まで2℃/分の昇温速度で昇温し、更に400℃で30分加熱し、皮膜に残留する溶媒及び脱水閉環水を除去すると共に、イミド転化反応を完結させた。その後、金属芯体を室温にまで冷却した後に、金属芯体表面に形成されたポリイミドフィルムを剥離することにより、厚みが0.08mmの無端ベルト状の基材を得た。
得られた基材のヤング率は3,800Mpaであり、体積抵抗率は1×109.5Ωcm、表面抵抗率は1×1012Ω/□であった。
(蛇行防止ガイドの作製)
ウレタン樹脂には、イソシアネート成分として日本ポリウレタン工業(株)製のコロネート4362(NCO含量5.3%)100部、ポリオール成分として日本ポリウレタン工業(株)製のニッポラン4038(水酸基価1233KOHmg/g)5.4部を用いた。架橋ポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子として、日立電線(株)製のXF32パウダー(体積平均粒径20μm)20部を用意し、架橋ポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子をニッポラン4038に、分散装置((株)エスエムテー製、商品名:ホモジナイザーHG92)を用いて分散させた後、コロネート4362を加えて、120℃で3時間加熱硬化して、厚さ1mm、デュロメータ硬さA79/Sのウレタンシートを得た。これを所望の蛇行防止ガイド形状のビグ型(図7(A)に示す木型にカッターの刃を所望の形状に並べ埋設した型)上に置き、プレス加工して押し切り、所望の蛇行防止ガイドを作製した。該蛇行防止ガイドの動摩擦係数を前述の方法により測定したところ、0.25であった。
ウレタン樹脂には、イソシアネート成分として日本ポリウレタン工業(株)製のコロネート4362(NCO含量5.3%)100部、ポリオール成分として日本ポリウレタン工業(株)製のニッポラン4038(水酸基価1233KOHmg/g)5.4部を用いた。架橋ポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子として、日立電線(株)製のXF32パウダー(体積平均粒径20μm)20部を用意し、架橋ポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子をニッポラン4038に、分散装置((株)エスエムテー製、商品名:ホモジナイザーHG92)を用いて分散させた後、コロネート4362を加えて、120℃で3時間加熱硬化して、厚さ1mm、デュロメータ硬さA79/Sのウレタンシートを得た。これを所望の蛇行防止ガイド形状のビグ型(図7(A)に示す木型にカッターの刃を所望の形状に並べ埋設した型)上に置き、プレス加工して押し切り、所望の蛇行防止ガイドを作製した。該蛇行防止ガイドの動摩擦係数を前述の方法により測定したところ、0.25であった。
(蛇行防止ガイド付きベルトの作製)
前記蛇行防止ガイドに弾性接着剤としてセメダイン(株)製スーパ−XNo8008を20μmの厚さで塗布し、ついで前記ポリイミドベルト基材の片側のベルト内面に配置して、0.03Mpaの圧力で加圧して、蛇行防止ガイド付きベルトを作製した。
前記蛇行防止ガイドに弾性接着剤としてセメダイン(株)製スーパ−XNo8008を20μmの厚さで塗布し、ついで前記ポリイミドベルト基材の片側のベルト内面に配置して、0.03Mpaの圧力で加圧して、蛇行防止ガイド付きベルトを作製した。
<実施例2>
(ポリアミドイミドベルトの作製)
ポリアミドイミド樹脂として溶剤可溶型のポリアミドイミド樹脂(東洋紡(株)製:バイロマックスHR16NN、固形分18%、溶剤:メチル−2ピロリドン)を用い、導電剤としてカーボンブラック(デギサ(株)製:スペシャルブラック4、pH3、揮発分14%)を樹脂成分100部あたり25部添加して、高圧衝突分散機(ジーナス(株)製)を用い、150Mpaにて、径0.1mmのオリフイスを通過させるとともに、2分割したスラリーを衝突させることを5回行い分散を行った。この液を外径168mmのアルミ製パイプの外面に塗布し、150℃で30分間回転乾燥後、250℃で1時間加熱して、外径168mmで、幅352mmのポリアミドイミド樹脂ベルトを得た。このベルトの表面抵抗率は1.1×1012Ω/□であった。
(ポリアミドイミドベルトの作製)
ポリアミドイミド樹脂として溶剤可溶型のポリアミドイミド樹脂(東洋紡(株)製:バイロマックスHR16NN、固形分18%、溶剤:メチル−2ピロリドン)を用い、導電剤としてカーボンブラック(デギサ(株)製:スペシャルブラック4、pH3、揮発分14%)を樹脂成分100部あたり25部添加して、高圧衝突分散機(ジーナス(株)製)を用い、150Mpaにて、径0.1mmのオリフイスを通過させるとともに、2分割したスラリーを衝突させることを5回行い分散を行った。この液を外径168mmのアルミ製パイプの外面に塗布し、150℃で30分間回転乾燥後、250℃で1時間加熱して、外径168mmで、幅352mmのポリアミドイミド樹脂ベルトを得た。このベルトの表面抵抗率は1.1×1012Ω/□であった。
(蛇行防止ガイドの作製)
実施例1の蛇行防止ガイドの作製において、架橋ポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子(日立電線(株)製 XF32パウダー)の添加量を20部から30部に変更した以外は、実施例1と同様にして蛇行防止ガイドを作製した。この蛇行防止ガイドのデュロメータ硬さはA82/Sであり、動摩擦係数は0.23であった。
更に、実施例1と同じ様にして、蛇行防止ガイド付きベルトを作製した。
実施例1の蛇行防止ガイドの作製において、架橋ポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子(日立電線(株)製 XF32パウダー)の添加量を20部から30部に変更した以外は、実施例1と同様にして蛇行防止ガイドを作製した。この蛇行防止ガイドのデュロメータ硬さはA82/Sであり、動摩擦係数は0.23であった。
更に、実施例1と同じ様にして、蛇行防止ガイド付きベルトを作製した。
<実施例3>
実施例1の蛇行防止ガイドの作製において、架橋ポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子(日立電線(株)製 XF32パウダー)に変えてフッ素原子で置換されたアクリレート樹脂として、綜研科学(株)製のケミトリーLF−700を25部添加した以外は、実施例1と同様にして蛇行防止ガイドを作製した。この蛇行防止ガイドのデュロメータ硬さはA70/Sであり、動摩擦係数は0.26であった。
更に、実施例1で作製したポリイミドベルト基材を用い、実施例1と同様にして蛇行防止ガイド付きベルトを作製した。
実施例1の蛇行防止ガイドの作製において、架橋ポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子(日立電線(株)製 XF32パウダー)に変えてフッ素原子で置換されたアクリレート樹脂として、綜研科学(株)製のケミトリーLF−700を25部添加した以外は、実施例1と同様にして蛇行防止ガイドを作製した。この蛇行防止ガイドのデュロメータ硬さはA70/Sであり、動摩擦係数は0.26であった。
更に、実施例1で作製したポリイミドベルト基材を用い、実施例1と同様にして蛇行防止ガイド付きベルトを作製した。
<実施例4>
実施例1の蛇行防止ガイドの作製において、架橋ポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子(日立電線(株)製 XF32パウダー)に変えて平均粒子径0.2μmのフッ素樹脂粉末(ルブロンL−5:ダイキン工業(株)製)を30部添加した以外は、実施例1と同様にして蛇行防止ガイドを作製した。この蛇行防止ガイドのデュロメータ硬さはA80/Sであり、動摩擦係数は0.23であった。
更に、実施例1で作製したポリイミドベルト基材を用い、実施例1と同様にして蛇行防止ガイド付きベルトを作製した。
実施例1の蛇行防止ガイドの作製において、架橋ポリテトラフルオロエチレン樹脂粒子(日立電線(株)製 XF32パウダー)に変えて平均粒子径0.2μmのフッ素樹脂粉末(ルブロンL−5:ダイキン工業(株)製)を30部添加した以外は、実施例1と同様にして蛇行防止ガイドを作製した。この蛇行防止ガイドのデュロメータ硬さはA80/Sであり、動摩擦係数は0.23であった。
更に、実施例1で作製したポリイミドベルト基材を用い、実施例1と同様にして蛇行防止ガイド付きベルトを作製した。
<実施例5>
実施例3の蛇行防止ガイドの作製において、フッ素原子で置換されたアクリレート樹脂として添加した綜研科学(株)製のケミトリーLF−700の添加量を25部から30部に変更した以外は、実施例3と同様にして蛇行防止ガイドを作製した。この蛇行防止ガイドのデュロメータ硬さはA70/Sであり、動摩擦係数は0.26であった。
更に、実施例1で作製したポリイミドベルト基材を用い、実施例3と同様にして蛇行防止ガイド付きベルトを作製した。
実施例3の蛇行防止ガイドの作製において、フッ素原子で置換されたアクリレート樹脂として添加した綜研科学(株)製のケミトリーLF−700の添加量を25部から30部に変更した以外は、実施例3と同様にして蛇行防止ガイドを作製した。この蛇行防止ガイドのデュロメータ硬さはA70/Sであり、動摩擦係数は0.26であった。
更に、実施例1で作製したポリイミドベルト基材を用い、実施例3と同様にして蛇行防止ガイド付きベルトを作製した。
<比較例1>
(蛇行防止ガイドの作製)
厚さ1mm、デュロメータ硬さA70/Sの熱硬化性ウレタンシート(タイガースポリマー(株)タイプレン TR100−70)を用い、ビグ型にて蛇行防止ガイドを作製した。この蛇行防止ガイドの動摩擦係数は0.46であった。
更に、実施例1で作製したポリイミドベルト基材を用い、実施例1と同様にして蛇行防止ガイド付きベルトを作製した。
(蛇行防止ガイドの作製)
厚さ1mm、デュロメータ硬さA70/Sの熱硬化性ウレタンシート(タイガースポリマー(株)タイプレン TR100−70)を用い、ビグ型にて蛇行防止ガイドを作製した。この蛇行防止ガイドの動摩擦係数は0.46であった。
更に、実施例1で作製したポリイミドベルト基材を用い、実施例1と同様にして蛇行防止ガイド付きベルトを作製した。
[評価』
−摩耗量の測定−
実施例及び比較例の蛇行防止ガイド付きベルトを、それぞれ図5に示す構成の画像形成装置DocuColor1250Cpに中間転写ベルトとして装着し、ベルト支持ロールの軸のアライメントを0.2mmずらした走行となるようにして、低温低湿環境(10℃/15%RH)で200Kcycle、常温常湿環境(22℃/55%RH)で200Kcycle、高温高湿環境(28℃/85%RH)で200Kcycleの走行テストを行ない、蛇行防止ガイドの摩耗量を計測した。
尚摩耗量の計測は、走行テスト終了後の蛇行防止ガイドの断面形状を光学顕微鏡で観察し、まず、試験前後の蛇行防止ガイドの断面形状の変化より、摩耗により減少した体積を求める。摩耗量(mg)は、摩耗量(mg)=摩耗により減少した体積×蛇行防止ガイドの比重の式から求めた。結果を表1に示す。
−摩耗量の測定−
実施例及び比較例の蛇行防止ガイド付きベルトを、それぞれ図5に示す構成の画像形成装置DocuColor1250Cpに中間転写ベルトとして装着し、ベルト支持ロールの軸のアライメントを0.2mmずらした走行となるようにして、低温低湿環境(10℃/15%RH)で200Kcycle、常温常湿環境(22℃/55%RH)で200Kcycle、高温高湿環境(28℃/85%RH)で200Kcycleの走行テストを行ない、蛇行防止ガイドの摩耗量を計測した。
尚摩耗量の計測は、走行テスト終了後の蛇行防止ガイドの断面形状を光学顕微鏡で観察し、まず、試験前後の蛇行防止ガイドの断面形状の変化より、摩耗により減少した体積を求める。摩耗量(mg)は、摩耗量(mg)=摩耗により減少した体積×蛇行防止ガイドの比重の式から求めた。結果を表1に示す。
−総合評価−
以下の基準により、実施例及び比較例より得られた蛇行防止ガイド付きベルトを評価した。
◎:摩耗量が、0.10mg以下である
○:摩耗量が、0.10mgを超えて0.30mg以下である
△:摩耗量が、0.30mgを超えて、0.50mg以下である
×:摩耗量が、0.50mgを越えている
以下の基準により、実施例及び比較例より得られた蛇行防止ガイド付きベルトを評価した。
◎:摩耗量が、0.10mg以下である
○:摩耗量が、0.10mgを超えて0.30mg以下である
△:摩耗量が、0.30mgを超えて、0.50mg以下である
×:摩耗量が、0.50mgを越えている
実施例の各蛇行防止ガイド付きベルトは、動摩擦係数が小さい為、走行テスト時に走行テスト後の摩耗量はいずれも0.30mgに達しておらず、なんら耐久性に問題がなかった。これに対し、比較例の蛇行防止ガイド付きベルトは、走行テスト後の摩耗量が0.60mgであり耐久性に問題があった。
1 エンドレスベルト
2,2A,2B,2C ベルト本体
3,3A,3B,3C 蛇行防止ガイド
4 接着層
102 中間転写ベルト
206 用紙搬送ベルト
2,2A,2B,2C ベルト本体
3,3A,3B,3C 蛇行防止ガイド
4 接着層
102 中間転写ベルト
206 用紙搬送ベルト
Claims (2)
- ベルト本体と、該ベルト本体の少なくとも片方の側縁に沿って設けられた蛇行防止ガイドとを有するエンドレスベルトであって、
前記蛇行防止ガイド全体に潤滑性成分が分散されてなることを特徴とするエンドレスベルト。 - 請求項1に記載のエンドレスベルトを備えることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005342736A JP2007145510A (ja) | 2005-11-28 | 2005-11-28 | エンドレスベルトおよび画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005342736A JP2007145510A (ja) | 2005-11-28 | 2005-11-28 | エンドレスベルトおよび画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007145510A true JP2007145510A (ja) | 2007-06-14 |
Family
ID=38207386
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005342736A Pending JP2007145510A (ja) | 2005-11-28 | 2005-11-28 | エンドレスベルトおよび画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007145510A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009025631A (ja) * | 2007-07-20 | 2009-02-05 | Fuji Xerox Co Ltd | 無端状ベルト、ベルト張架装置および画像形成装置 |
JP2009157376A (ja) * | 2007-12-26 | 2009-07-16 | Toshiba Corp | 転写部材、転写ベルト及び画像形成装置 |
US7738825B2 (en) * | 2007-02-21 | 2010-06-15 | Oki Data Corporation | Endless belt having deformation prevention qualities, and image forming apparatus that uses the endless belt |
JP2015166831A (ja) * | 2014-03-04 | 2015-09-24 | 富士ゼロックス株式会社 | ベルト搬送装置及び画像形成装置 |
-
2005
- 2005-11-28 JP JP2005342736A patent/JP2007145510A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7738825B2 (en) * | 2007-02-21 | 2010-06-15 | Oki Data Corporation | Endless belt having deformation prevention qualities, and image forming apparatus that uses the endless belt |
JP2009025631A (ja) * | 2007-07-20 | 2009-02-05 | Fuji Xerox Co Ltd | 無端状ベルト、ベルト張架装置および画像形成装置 |
JP2009157376A (ja) * | 2007-12-26 | 2009-07-16 | Toshiba Corp | 転写部材、転写ベルト及び画像形成装置 |
JP2015166831A (ja) * | 2014-03-04 | 2015-09-24 | 富士ゼロックス株式会社 | ベルト搬送装置及び画像形成装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5899852B2 (ja) | 画像形成装置用ベルト、及びそれを用いた画像形成装置 | |
JP2015068874A (ja) | ベルト搬送装置及び画像形成装置 | |
JP6693315B2 (ja) | 中間転写ベルト、画像形成装置、及び画像形成方法 | |
JP2009086530A (ja) | ガイド部材、無端ベルト、無端ベルトの製造方法、無端ベルトを用いた画像形成装置 | |
JP2010217530A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2007145510A (ja) | エンドレスベルトおよび画像形成装置 | |
JP6627234B2 (ja) | 蛇行抑制部材、転写ベルト、転写ユニット及び画像形成装置 | |
JP2008076999A (ja) | 無端ベルト及びそれを備える画像形成装置 | |
JP3605007B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JPH1195567A (ja) | 画像形成装置 | |
JP5428304B2 (ja) | 中間転写体、及び画像形成装置 | |
JP2012194223A (ja) | 中間転写体、及びそれを用いた画像形成装置 | |
JP5157190B2 (ja) | エンドレスベルト及び画像形成装置 | |
JP6961375B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2007225689A (ja) | エンドレスベルトおよびそれを用いた画像形成装置 | |
JP5245310B2 (ja) | 無端状ベルト、ベルト張架装置および画像形成装置 | |
JP6859664B2 (ja) | ベルト部材、ベルト部材ユニット、及び画像形成装置 | |
JP4670415B2 (ja) | エンドレスベルト及びそれを用いた画像形成装置 | |
JP6103362B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP4730466B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP5835648B2 (ja) | 転写ベルト及びこれを用いた画像形成装置 | |
JP2009103754A (ja) | ベルト管状体、及びそれを備えた画像形成装置 | |
JP3710467B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2009109577A (ja) | 画像形成装置用の無端状ベルト、画像形成装置用のベルト張架装置および画像形成装置 | |
JPH1184913A (ja) | 画像形成装置 |