JP2009103754A - ベルト管状体、及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

ベルト管状体、及びそれを備えた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】破れが防止され、耐久性に優れたベルト管状体、及び該ベルト管状体を用い、信頼性に優れた画像形成装置を提供すること。
【解決手段】無端状のベルト本体と、該ベルト本体の少なくとも片側の縁部に沿って接着された帯状の凸状部材と、から構成され、前記ベルト本体と前記凸状部材の該ベルト本体に対向する面との間に接着領域及び非接着領域を有し、該非接着領域が当該凸状部材の前記ベルト本体の軸方向における片端部又は両端部に存在することを特徴とするベルト管状体、及び該ベルト管状体を備えることを特徴とする画像形成装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、ベルト管状体、及びそれを用いた画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置としては、例えば、中間転写ベルトを使用した中間転写方式のカラー画像形成装置がある。これは、電子写真プロセス等によりトナー像が形成される像保持体(例えば感光体ドラム)の転写部で接触して回転するような中間転写ベルトを複数のベルト支持ロール間に張架して配設したものであり、その像保持体上に形成される複数のトナー像を一旦中間転写ベルトの同じ位置に重ねあわせるように一次転写した後、その中間転写ベルト上に転写されたトナー像を用紙に一括して転写するものである。そして、用紙上に転写された多重のトナー像は、その後定着装置により定着されてカラー画像となる。
この他、ベルト管状体を備えた画像形成装置としては、複数の画像形成ユニットの転写部を通過させるように用紙を搬送する用紙搬送ベルトを使用した、いわゆるタンデムタイプのカラー画像形成装置もある。これは、各色成分のトナー像を個々に形成するため画像形成ユニットを複数並べて配置し、その各画像形成ユニットの転写部で接触して回転するように用紙搬送ベルトを複数のベルト支持ロール間に張架して配設したものであり、その用紙搬送ベルトに吸着した用紙を各画像形成ユニットの転写部を通過させるように搬送することにより、各画像形成ユニットで形成される各トナー像を同じ用紙に順次重ねあわせるように転写し、最後に定着させてカラー画像とするものである。
ところで、このような中間転写ベルトや用紙搬送ベルト等のベルト管状体を使用したカラー画像形成装置では、そのベルト管状体を張架支持する複数のベルト支持ロールの回転軸の平行度やロール外径がばらつくことや、そのベルト管状体自体の周長変化により張力が不均一となること等が原因となって、ベルト管状体が直進走行せず、ベルト支持ロールの軸方向に変位した状態で走行する、いわゆる片寄り走行や蛇行が発生することがある。このため、そのベルト管状体に直接又はベルト管状体により搬送される用紙に順次転写される各トナー像の位置がずれてしまうことがあり、この場合には、最終的には用紙上に形成されるカラー画像に色ずれや色相変化等がおこる画像欠陥が発生するという不具合がある。
この問題を解決する手段として、凸状部材を備えたベルトが知られている。この凸状部材付きベルトは、例えば、シームレスベルトの内周面の開口両端部側に、弾性帯体からなる凸状部材が周方向に向けてそれぞれ接着されたものが挙げられる。
このような凸状部材付きベルトとしては、以下のものが挙げられる。
即ち、特許文献1には、シームレスベルトの内周面とガイドの少なくとも一端部とを接着剤で接着し、この接着剤で接着層の端部露出面の30%以上を被覆し、この接着剤の曲げ弾性率を1,000MPa以下とした凸状部材付きベルトが記載されている。
また、特許文献2には、フイルム状の基材と凸状部材の接着において、凸状部材の接着面に凹部を形成して凹凸構造として、この凹凸部に反応型接着剤を塗布して接着した凸状部材付きベルトが記載されている。
更に、特許文献3には、ベルト基体の両側縁に凸状部材を接着したエンドレスベルトであって、凸状部材は、熱加硫系ゴム、接着剤を室温硬化系ゴムからなり、この凸状部材の接着面に接着剤が入り込む凹凸を設けた凸状部材付きベルトが記載されている。
加えて、特許文献4には、複数のロールに張架されるシームレスベルトであって、ベルト本体に接着される凸状部材(積層体)の断面形状がV字型、台形、凸型形状である凸状部材付きベルトが記載されている。
特許第3544192号公報 特開平11−339175号公報 特開2000−304102号公報 特開2002−145429号公報
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、以下の内容を課題とする。
即ち、破れが防止され、耐久性に優れたベルト管状体を提供することを課題とする。
更に、前記ベルト管状体を用い、信頼性に優れた画像形成装置を提供することを課題とする。
上記課題は、以下の手段により解決される。
即ち、本発明は、
<1> 無端状のベルト本体と、該ベルト本体の少なくとも片側の縁部に沿って接着された帯状の凸状部材と、から構成され、前記ベルト本体と前記凸状部材の該ベルト本体に対向する面との間に接着領域及び非接着領域を有し、該非接着領域が当該凸状部材の前記ベルト本体の軸方向における片端部又は両端部に存在することを特徴とするベルト管状体である。
<2> 前記凸状部材のデュロメータ硬さがA50以上A80以下であることを特徴とする前記<1>に記載のベルト管状体である。
<3> 前記<1>又は<2>に記載のベルト管状体と、該ベルト管状体を回転可能に支持する複数の支持ロールと、を備え、該複数の支持ロールのうち少なくとも1つが前記ベルト管状体における凸状部材の側面を沿わせるための壁面を有することを特徴とする画像形成装置である。
<4> 像保持体と、該像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、前記像保持体の表面に潜像を形成させる潜像形成手段と、前記潜像をトナーにより現像してトナー像を形成させる現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写させる転写手段と、前記トナー像を記録媒体に定着させる定着手段と、を有することを特徴とする前記<3>に記載の画像形成装置である。
請求項1に記載の発明によれば、本構成を有しないベルト管状体に比べ、破れが防止され、耐久性に優れたベルト管状体を提供することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、耐磨耗性を考慮しない場合に比べ、耐久性により優れたベルト管状体を提供することができる。
更に、請求項3に記載の発明によれば、本構成を有しない画像形成装置に比べ、信頼性に優れた画像形成装置を提供することができる。
<ベルト管状体>
本発明のベルト管状体は、無端状のベルト本体と、該ベルト本体の少なくとも片側の縁部に沿って接着された帯状の凸状部材と、から構成され、前記ベルト本体と前記凸状部材の該ベルト本体に対向する面との間に接着領域及び非接着領域を有し、該非接着領域が当該凸状部材の前記ベルト本体の軸方向における片端部又は両端部に存在することを特徴とする。
本発明において、ベルト本体と凸状部材のベルト本体に対向する面との間の接触領域及び非接着領域は、凸状部材の形状によって変わるものである。以下、本発明のベルト管状体における接触領域及び非接着領域について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明のベルト管状体1の構成を示す概略斜視図である。また、図2〜図5は、本発明のベルト管状体1a〜1dにおける接触領域及び非接着領域を説明するための概略断面図である。
図1に示されるように、本発明のベルト管状体1は、無端状のベルト本体2の少なくとも片側の側縁に沿って、帯状の凸状部材3が図示されない接着層により接着されたベルト管状体である。また、図1に示されるように、本発明のベルト管状体1は、凸状部材3がベルト本体2の内周面に設けられていることが好ましい。
図2は、ベルト本体2の両側縁に沿って、断面形状が四角形の凸状部材3aが接着している態様のベルト管状体1aを示している。なお、図2に示されるように、接着領域は、凸状部材3aのベルト本体2の軸方向の両端部にまで及んでおらず、凸状部材3aのベルト本体2の軸方向における内側の片端部に非接着領域が存在することが分かる。
この態様は、ベルト本体2と凸状部材3aとを接着させる接着層を、所望の接着領域にのみ設けることで形成することができる。
図3(a)は、断面形状が六角形の凸状部材3bを示している。また、図3(b)は、ベルト本体2の両側縁に沿って、図3(a)に示された形状の凸状部材3bが接着している態様のベルト管状体1bを示している。なお、図3(b)に示されるように、凸状部材3bの断面形状に起因して、凸状部材3bのベルト本体2の軸方向における内側の片端部に非接着領域が存在することが分かる。
なお、断面形状が六角形の凸状部材3bを用いて、凸状部材3bのベルト本体2の軸方向における外側の片端部に非接着領域を形成してもよい。
図4(a)は、断面形状が五角形の凸状部材3cを示している。また、図4(b)は、ベルト本体2の両側縁に沿って、図4(a)に示された形状の凸状部材3dが接着している態様のベルト管状体1cを示している。なお、図4(b)に示されるように、凸状部材3cの断面形状に起因して、凸状部材3cのベルト本体2の軸方向における内側の片端部に非接着領域が存在することが分かる。
なお、断面形状が五角形の凸状部材3cを用いて、凸状部材3cのベルト本体2の軸方向における外側の片端部に非接着領域を形成してもよい。
図5は、ベルト本体2の片側縁に沿って、断面形状が四角形の凸状部材3dが接着している態様のベルト管状体1dを示している。なお、図5に示されるように、凸状部材3dは、ベルト本体2の軸方向の外側に突出した状態で接着されており、接着領域は凸状部材3dのベルト本体2の軸方向における両端部にまで及んでいないことが分かる。これにより、凸状部材3dのベルト本体2の軸方向の外側の片端部に非接着領域が存在することが分かる。
この態様は、ベルト本体2と凸状部材3dとを接着させる接着層を、所望の接着領域にのみ設けることで形成することができる。
なお、この図5では、凸状部材3dがベルト本体2の片側の縁に沿って接着しているが、ベルト本体2の両側の縁に沿って凸状部材3dが接着していてもよい。その際、非接着領域は、凸状部材3dのベルト本体2の軸方向における外側の片端部に存在すればよい。
また、本発明においては、凸状部材のベルト本体の軸方向の両端部に非接着領域が存在していてもよい。具体的には、以下のようにして、非接着領域を形成する態様が挙げられる。
例えば、図2に示されるような、断面形状が四角形の凸状部材3aを用いる場合には、凸状部材3aのベルト本体2の軸方向の両端部に接着層がない領域(非接着領域)を形成すればよい。
また、図3に示されるような、断面形状が六角形の凸状部材3bを用いる場合には、その形状により、ベルト本体2の軸方向における一方の片端部に非接着領域を形成し、更に、他方の片端部に接着層がない領域(非接着領域)を形成すればよい。この態様は、図4に示されるような、断面形状が五角形の凸状部材3cを用いる場合も同様である。
更に、図5に示されるように、断面形状が四角形の凸状部材3dをベルト本体2から外側に突出した状態で接着することで、ベルト本体2の軸方向の外側の片端部に非接着領域を形成する態様の場合、更に、その内側の片端部に接着層がない領域(非接着領域)を形成することで、凸状部材3dのベルト本体2の軸方向の両端部に非接着領域を形成することができる。
以上のように、本発明において、ベルト本体と凸状部材のベルト本体に対向する面との間の接触領域及び非接着領域は、凸状部材の形状により適宜決定されるものである。
つまり、例えば、図3及び図4に示されるように、ある面のベルト本体の軸方向の片端部又は両端部が部分的に除去された形状の凸状部材であれば、その面をベルト本体と対向する面とすることで、ベルト本体とは接することができない箇所が存在する態様とすることができるため、その結果として非接着領域を形成することができる。
また、図2及び図5に示されるように、ベルト本体の軸方向の断面形状が四角形(正方形又は長方形)である凸状部材であれば、そのベルト本体と対向する面にベルト本体とは近接していても接着していない領域(接着層がない領域)を形成することで、非接着領域を形成することができる。
本発明のベルト管状体は、後述のように、支持ロールの壁面(溝、凹部)に対する凸状部材の側面の押し当て力によって、蛇行が防止される。そのため、ベルト本体と凸状部材のベルト本体に対向する面との間に非接着領域が存在しない場合(全面に接着された場合)、凸状部材の側面にかかる押し当て力がそのままベルト本体に伝わり、ベルト本体の変形を引き起こし、ベルトの破れが発生する。
本発明は、凸状部材とベルト本体との間に非接着領域を設けることで、凸状部材の側面にかかる押し当て力がその非接着領域で緩和され、ベルト本体へと伝わりにくくなり、ベルト管状体の変形を抑制してベルトの破断を防止することができる。
本発明のベルト管状体において、非接着領域が形成される位置は、ベルト管状体を張架する支持ロールの壁面の形態に応じて、決定される。
例えば、後述の図6(a)に示すように、壁面が支持ロールの外周縁部に存在する際には、図2〜図4に示すように、ベルト本体の両縁部に凸状部材が形成され、更には、ベルト本体の軸方向の内側に非接着領域が形成されたものが好適に用いられる。
また、後述の図7(a)に示すように、壁面が支持ロールの一方の縁部に凹部が形成された態様で存在する際には、図5に示すように、ベルト本体の片縁部に凸状部材が形成され、更には、軸方向の外側に非接着領域が形成されたものが好適に用いられる。
また、本発明における非接着領域は、全周に亘って設けられていることが好ましいが、本発明では、凸状部材が、支持ロールに形成された壁面と接触する際に受ける応力を緩和する効果により耐久性を向上させるものであるため、壁面と接触しない部分には、必ずしも非接着領域が必要とはならない。非接着領域の幅は、ベルト本体の軸方向において幅0.5mm以上2.0mm以下程度であることが好ましい。幅0.5mm未満では、効果が得にくく。一方、2.0mmを越えると、蛇行防止の効果が得にくくなり、画像不良が発生する可能性がある。
以下、本発明のベルト管状体を構成する各部材について説明する。
−ベルト本体−
本発明のベルト管状体を構成するベルト本体2は、ベルト管状体の用途、機能等に応じて、材質、形状、大きさ等が適宜設定される。
なお、ベルト本体はつなぎ目があってもなくてもよい。ベルト本体の厚さは、通常、0.02〜0.2mm程度が好ましい。
ベルト本体を構成する材料としては、例えば、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられる。
なお、ベルト本体の一例として、ベルト管状体が電子写真方式を用いた画像形成装置等における中間転写ベルトや転写搬送ベルトに適用される場合、導電剤が分散された樹脂からなる半導電性ベルトが挙げられる。この場合、半導電性ベルトの材料としては、例えば、ポリアミドイミド樹脂として、東洋紡バイロマックスHR16NN(固形分18質量%)を好適に用いることができる。
また、上述のように、ベルト本体として半導電性ベルトを用いる場合、1×10Ω/□〜1×1014Ω/□の範囲に表面抵抗率を制御するために、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム、銅合金などの金属又は合金、酸化スズ、酸化亜鉛、チタン酸カリム、酸化スズ−酸化インジウム又は酸化スズ−酸化アンチモン複合酸化物などの金属酸化物、又は、ポリアニリンなどの導電性ポリマーなどの導電性フィラー(導電剤)が用いられる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。中でも、導電性フィラーとしては、コストの点でカーボンブラックが好適である。また、必要に応じて分散剤、滑剤などの加工助剤を添加することができる。
ここで、表面抵抗率は、(株)ダイヤインスツルメント製ハイレスタUPMCP−450型URプローブを用いて、22℃、55%RHの環境下で測定し、JIS K 6911に従い測定した。ベルトの24点(幅方向3箇所×周方向8箇所)を測定し、その平均値をベルトの表面抵抗率とした。
−凸状部材−
本発明のベルト管状体を構成する凸状部材は、ベルト本体に対して凸部を形成するための部材であり、帯状であればよく、その断面形状は、前述のように、四角形、五角形、六角形などであってもよく、また、これらの角形の角を丸めたものであってもよい。中でも、ベルト管状体における凸状部材の側面を沿わせるための壁面に対する耐磨耗性や強度の観点から、四角形であることが好ましい。
また、本発明における凸状部材は、ベルト本体の縁部の全周に亘って設けられていてもよいし、一部が離間した状態で配設されていてもよい。
また、前述のように、本発明においては、ベルト本体と蛇行防止ベルトとの間に非接着領域が形成されることで、蛇行防止ベルトからベルト本体にかかる応力が緩和されることになる。そのため、凸状部材は非接着領域を形成しない態様よりも硬いものを使用することができる。具体的には、デュロメータ硬さがA50以上A80以下の範囲が好ましく、A65以上A75以下の範囲がより好ましい。
ここで、デュロメータ硬さとは、JIS−K6253(1997年)に準拠し、タイプAデュロメータ(例えば、高分子計器株式会社製:ASKER A型)を用いて測定される値である。
本発明における凸状部材は、弾性材料により構成されることが好ましい。
弾性材料としては、ポリウレタン、ネオプレンゴム、ポリウレタンゴム、シリコーンゴム、ポリエステルエラストマー、クロロプレンゴム、ニトリルゴム等の適度な硬度を有するものを使用することができる。これらの中でも、電気絶縁性、耐湿、耐溶剤、耐オゾン及び耐熱性、耐磨耗性を考慮すると、特にポリウレタンゴムやシリコーンゴムが好ましく用いられる。
本発明において、凸状部材のベルト本体の軸方向の長さ(幅)は、ベルト管状体の使用条件等により適宜定めることができるが、蛇行防止効果、耐久性等の点から、1〜10mmが好ましく、特に4〜7mmが好ましい。厚みは、特に制限されないが、蛇行防止効果や耐久性等の観点から、1〜5mmが好ましく、特に3〜5mmが好ましい。
本発明における凸状部材は、例えば、所望の形状のビグ型を製作し、ビグ型の上に凸状部材の材料を、所望の厚さとなるように置いて、プレス加工して得ることができる。また、凸状部材は、金型を用いた射出成形、押出し成形により得ることもできる。
−接着層−
接着層は、ベルト本体と凸状部材とを接着させるために用いられる層であり、弾性接着剤から構成されていてもよいし、感熱型シート形状の接着剤(感熱性接着剤シート)で構成されていてもよい。
接着層に用いられる弾性接着剤は、硬化反応後のデュロメータ硬さがA30以上A50以下の範囲である接着剤をいい、セメダイン(株)製のアクリル変性シリコンポリマーを主成分とするスーパーXNo8008、コニシ(株)製の特殊変成シリコンポリマーを主成分とするサイフレックス100などを挙げることができ、ベルト本体との接着強度の点から、セメダイン(株)製のアクリル変性シリコンポリマーを主成分とするスーパーXNo8008が好ましく用いられる。
接着層に用いられる感熱性接着剤シートとしては、使用されるベルト本体及び凸状部材との接着性に優れたもので、後述する、スラスト剥離強度、T剥離強度、を得ることができる接着剤であれば、特に限定されない。具体的には、例えば、アクリル系、シリコン系、天然又は合成のゴム系、ウレタン系、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体等の合成樹脂系などの樹脂系材料を主材料とする接着剤を用いることができる。
より具体的には、東洋紡(株)製ポリエステル系接着シートGM−913、GM−920、ソニーケミカル(株)製ポリエステル系接着シートD3600などを挙げることができる。ベルト本体との接着強度よりソニーケミカル(株)製ポリエステル系接着シートD3600、東洋紡(株)製ポリエステル系接着シートGM−920が好ましくは用いられる。
接着層の厚みは、均一な密着強度、位置ズレ発生の観点から、0.01mm以上0.3mm以下が好ましく、より好ましくは、0.02mm以上0.05mm以下である。
接着層を用いたベルト本体への凸状部材の貼設は、帯状のベルト本体と凸状部材を貼設して、その後、ベルト本体の両端部を接着してもよいし、無端状のベルト本体に凸状部材を接着してもよい。
凸状部材をベルト本体へ貼設する方法は、特に制限されないが、一般的には、感熱性接着剤シートによる接着の場合には、感熱性接着剤シートを、凸状部材に加熱加圧して貼り付けたのち、離型紙を剥離してから、ベルト本体に加熱加圧して貼り付ける。
また、弾性接着剤を用いる場合には、弾性接着剤を凸状部材に塗布してから、ベルト本体に相互に圧接して接着する方法が用いられる。
なお、貼り合わせは、気泡を入れずに貼り合わせることが重要で、通常ハンドローラ、ゴムローラ、プレス等での貼り合わせ、減圧下での貼り合わせ、加圧下での貼り合わせ等の方法を用いることができる。また、凸状部材表面又はベルト本体表面は、コロナ処理、プライマー処理又はエージング等を行って接着力を向上させていてもよい。
なお、図1では、ベルト本体2の内側面に凸状部材3が貼設されているが、凸状部材3の貼設面は、ベルト管状体1の適用される用途に応じて、ベルト本体2の外側面であってもよい。
本発明のベルト管状体は、種々のベルト装置に適用可能であり、その用途は特に限定されないが、画像形成装置、特に、電子写真方式を利用した画像形成装置に適用されることが好ましい。
より具体的には、本発明のベルト管状体は、電子写真方式を利用した画像形成装置において、中間転写ベルトや転写搬送ベルトに適用されることが好ましい。
<画像形成装置>
本発明の画像形成装置は、前述の本発明のベルト管状体と、該ベルト管状体を回転可能に支持する複数の支持ロールと、を備え、該複数の支持ロールのうち少なくとも1つが前記ベルト管状体における凸状部材の側面を沿わせるための壁面を有することを特徴とする。
中でも、本発明の画像形成装置としては、像保持体と、該像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、前記像保持体の表面に潜像を形成させる潜像形成手段と、前記潜像をトナーにより現像してトナー像を形成させる現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写させる転写手段と、前記トナー像を記録媒体に定着させる定着手段と、を有するものが好ましい。
本発明の画像形成装置の構成は特に限定されず、例えば、現像装置内に単色のトナーのみを収容する通常のモノカラー画像形成装置や、感光体ドラム等の像保持体上に保持されたトナー像を中間転写体に順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置、各色毎の現像装置を備えた複数の像保持体を中間転写体上に直列に配置したタンデム型カラー画像形成装置が挙げられる。
まず、図6及び図7を参照して、画像形成装置と本発明のベルト管状体との関係について説明する。なお、図6(a)は、壁面を有する支持ロールの第1の態様を示す概略断面図であり、図6の(b)は、図6(a)の壁面を有する支持ロールに対して本発明のベルト管状体を沿わせた状態を示す一部欠き斜視図である。また、図7(a)は、壁面を有する支持ロールの第2の態様を示す概略断面図であり、図7の(b)は、図7の(a)の壁面を有する支持ロールに対して本発明のベルト管状体が嵌め込まれた状態を示す一部欠き斜視図である。
本発明の画像形成装置において、前述の本発明のベルト管状体が、図6(a)及び図7(a)に示されるような、壁面20aを有する支持ロール10a、又は、壁面20bを有する支持ロール10bにより張架されることを要する。
この壁面は、本発明のベルト管状体の凸状部材を沿わせる(規制する)ためのものであり、図6(b)に示すように、支持ロール10aの縁部にある壁面20aに対し凸状部材を外接するようにして張架される。この場合、凸状部材が支持ロールの側端部(縁部)の壁面20aにより規制されることにより、ベルト管状体の片寄り走行や蛇行を防止することができる。
また、図7(b)に示すように、支持ロール10bに形成された凹部22の壁面20bに対し、本発明のベルト管状体における凸状部材が嵌め込まれた状態で張架されてもよい。これにより、ベルト管状体の動きが規制されることで、ベルト管状体の片寄り走行や蛇行を防止することができる。
以下、図面を参照して、本発明の画像形成装置の一例として、本発明のベルト管状体を用いた用紙搬送ベルト方式の画像形成装置、及び、本発明のベルト管状体を用いた中間転写体方式の画像形成装置について説明する。
まず、本発明の画像形成装置の1例として、一次転写を繰り返すカラー画像形成装置を示す。図8は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
図8に示す画像形成装置は、像保持体としての感光体ドラム101、中間転写体としての中間転写ベルト102、転写電極であるバイアスローラ103、被転写体である用紙を供給するトレー104、BK(ブラック)トナーによる現像装置105、Y(イエロー)トナーによる現像装置106、M(マゼンタ)トナーによる現像装置107、C(シアン)トナーによる現像装置108、ベルトクリーナー109、剥離爪113、ベルト支持ロール121、123及び124、バックアップローラ122、導電性ローラ125、電極ローラ126、クリーニングブレード131、用紙(束)141、ピックアップローラ142、並びにフィードローラ143を備えてなり、中間転写ベルト102として本発明のベルト管状体が用いられる。
中間転写ベルト102の内側に備えられた凸状部材は、ベルト支持ロール121、123、及び124に設けられた溝に沿うように位置する、若しくはベルト支持ロール121、123、及び124の側縁部に接触するように位置するため、ベルト走行時、中間転写ベルト102は凸状部材に案内される。そのため、中間転写ベルト102は、ベルト走行時、蛇行する問題を防止することができる。
図8に示す画像形成装置において、感光体ドラム101は矢印F方向に回転し、図示しない帯電装置でその表面が一様に帯電される。帯電された感光体ドラム101にレーザー書込み装置などの画像書き込み手段により第一色(例えば、BK)の静電潜像が形成される。この静電潜像は現像装置105によってトナー現像されて可視化されたトナー像Tが形成される。トナー像Tは感光体ドラム101の回転で導電性ローラ125が配置された一次転写部に到り、導電性ローラ125からトナー像Tに逆極性の電界を作用させることにより上記トナー像Tを静電的に中間転写ベルト102に吸着されつつ中間転写ベルト102の矢印G方向の回転で一次転写される。
以下、同様にして第2色のトナー像、第3色のトナー像、第4色のトナー像が順次形成され中間転写ベルト102において重ね合せられて、多重トナー像が形成される。
中間転写ベルト102に転写された多重トナー像は、中間転写ベルト102の回転でバイアスローラ103が設置された二次転写部に到る。二次転写部は、中間転写ベルト102のトナー像が保持された表面側に設置されたバイアスローラ103と該中間転写ベルト102の裏側からバイアスローラに対向するごとく配置されたバックアップローラ122及びこのバックアップローラ122に圧接して回転する電極ローラ126から構成される。
用紙141は、用紙トレー104に収容された用紙束からピックアップローラ142で一枚ずつ取り出され、フィードローラ143で二次転写部の中間転写ベルト102とバイアスローラ103との間に所定のタイミングで給送される。給送された用紙141には、バイアスローラ103及びバックアップローラ122による圧接搬送と中間転写ベルト102の回転により、該中間転写ベルト102に保持されたトナー像が転写される。
トナー像が転写された用紙141は、最終トナー像の一次転写終了まで退避位置にある剥離爪113を作動せることにより中間転写ベルト102から剥離され、図示しない定着装置に搬送され、加圧/加熱処理でトナー像を固定して永久画像とされる。なお、多重トナー像の用紙141への転写の終了した中間転写ベルト102は、二次転写部の下流に設けたベルトクリーナー109で残留トナーの除去が行われて次の転写に備える。また、バイアスローラ103は、ポリウレタン等からなるクリーニングブレード131が常時接触する如くとりつけられており、転写で付着したトナー粒子や紙紛等の異物が除去される。
単色画像の転写の場合、一次転写されたトナー像Tを直ちに二次転写して定着装置に搬送するが、複数色の重ね合わせによる多色画像の転写の場合、各色のトナー像が一次転写部で正確に一致するように中間転写ベルト102と感光体ドラム101との回転を同期させて各色のトナー像がずれないようにする。上記二次転写部では、バイアスローラ103と中間転写ベルト102を介して対向配置したバックアップローラ122に圧接した電極ローラ126にトナー像の極性と同極性の出圧(転写電圧)を印加することで該トナー像を用紙141に静電反発で転写する。
以上のようにして、画像を形成することができる。
次に、本発明の画像形成装置の他の一例を示す。
図9に示す画像形成装置は、感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKを含む画像形成ユニットY、M、C、BK(図示せず)と、用紙搬送ベルト206と、転写ロール207Y、207M、207C、207BKと、ベルト支持ロール210及び211と、用紙搬送ロール(図示せず)と、定着器(図示せず)とを備えている。用紙搬送ベルト206として、本発明のベルト管状体が用いられる。
ここで、感光体ドラム201Y、201M、201C、201BK、及び転写ロール207Y、207M、207C、207BKは、用紙搬送ベルト206に対し、略鉛直方向に配置されている。
用紙搬送ベルト206は、その内側(内周側)に備えられた凸状部材が、ベルト支持ロール210及び211の側縁部に接触する、又は、ベルト支持ロール210及び211に形成された溝にはめ込まれることで、ベルト走行時に、蛇行する問題を防止することができる。
本発明のベルト管状体を用紙搬送ベルト206に適用する場合、ベルトを支持するベルト支持ロールの少なくとも1つの外径が14〜20mmである場合でも、凸状部材が剥離する問題なく使用することができる。
感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKは、所定の周速度(プロセススピード)をもって回転可能であり、その周囲には、例えば、コロトロン帯電器(図示せず)と、露光器(図示せず)と、各色現像装置(図示せず)と、感光体ドラムクリーナー(図示せず)と、がそれぞれ配置されていることが好ましい。
また、感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKは、用紙搬送ベルト206に対して4つ並列に、Y、M、C、BKの順に配置されているが、その順序等は、画像形成方法に合わせて適当な順序を設定することができる。
用紙搬送ベルト206は、ベルト支持ロール210、211によって、反時計方向に、感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKと、同じ周速度をもって回転可能になっている。この用紙搬送ベルト206は、ベルト用クリーニング装置(図示せず)が備えられていてもよい。
転写ロール207Y、207M、207C、207BKは、用紙搬送ベルト206の内側であって、用紙搬送ベルト206と感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKとが接している部分に対向する位置にそれぞれ配置され、トナー画像を用紙(被転写体)に転写する転写領域を形成している。
用紙搬送ロール(図示せず)は、用紙(被転写体)を用紙搬送ベルト206へと搬送するものである。
用紙搬送ベルト206へと搬送された用紙(被転写体)は、用紙搬送ベルト206と感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKとの間の転写領域を通過した後、
定着装置(図示せず)へと搬送される。
図9に示す画像形成装置における転写サイクルについて、感光体ドラム201BKを有する画像形成ユニットBKを一例として説明する。回転する感光体ドラム201BKの表面を、コロトロン帯電器(図示せず)を用いて、所定の極性・電位に一様に帯電させる。表面が一様に帯電された感光体ドラム201BKは、次に、露光器(図示せず)によって像様に露光され、その表面に静電潜像が形成される。
続いて該静電潜像は、ブラック現像装置(図示せず)によって現像されることで、感光体ドラム201BKの表面にトナー画像が形成される。なお、このときのトナーは一成分系のものでもよいし二成分系のものでもよい。
一方、用紙(被転写体)は静電的に用紙搬送ベルト206に吸着して、感光体ドラム201BKと用紙搬送ベルト206との間の転写領域まで搬送される。この転写領域において、感光体ドラム201BKの表面に形成された
トナー画像が、転写ロール207BKから印加される転写バイアスにより形成される電界により、用紙(被転写体)の表面に転写される。
この後、感光体ドラム201BK上に残存するトナーは、感光体ドラムクリーナ(図示せず)によって清掃・除去される。そして、感光体ドラム201BKは、次の転写サイクルに供される。
以上の転写サイクルは、画像形成ユニットC、M、及びYでも同様に行われる。
つまり、上記のような転写サイクルにより、転写ロール207BK、207C、207M、及び207Yによって、各色のトナー画像が順次転写された用紙(被転写体)は、定着装置(図示せず)に搬送され、定着が行われる。
以上により用紙(被転写体)上に所望の画像が形成される。
以上、ベルト管状体の一例として中間転写ベルト、用紙搬送ベルトに関して説明したが、これに限らず、例えば、前記像保持体に代えて像保持体ベルトを用いる画像形成装置のように、他の手段にも本発明を適用することができる。また、本発明の画像形成装置は、ベルト本体の破れを防止した本発明のベルト管状体を用いているので、ベルト管状体の片寄り走行や蛇行を、長期にわたって簡単、確実に防止することができる。その結果、本発明の画像形成装置の信頼性を向上させることができる。
以下、本発明を、実施例を用いて更に詳細に説明するが、本発明は下記実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
<ベルト本体の作製>
本発明におけるベルト本体は、ポリアミドイミド樹脂として、溶剤可溶型のポリアミドイミド樹脂:東洋紡(株)製、バイロマックスHR16NN(固形分18質量%、溶剤:メチル−2−ピロリドン)を用い、更に、導電剤として、カーボンブラック(デギサ(株)製スペシャルブラック4:pH3.揮発分14質量%)を樹脂成分100質量部あたり25質量部添加して、分散機(ジーナス(株)製)を用いて分散を行い塗布液を得た。この塗布液を外径168mmのアルミ製パイプの外面に塗布し、150℃で30分間回転乾燥後、250℃で1時間加熱して、外径168mm、幅368mmのポリアミドイミド樹脂ベルト(無端状のベルト本体2)を得た。このベルトの表面抵抗率は1.1×1012Ω/□であった。
<凸状部材>
凸状部材の材料として、厚さ1mm、幅6mm、デュロメータ硬さA70の熱硬化性ウレタンシート(タイガースポリマー株式会社製、タイプレンTR100−70)を用いた。
<ベルト管状体の作製>
図2に示すように、上記ベルト本体の両縁部に上記凸状部材を、接着領域及び非接着領域を有するように接着して、ベルト管状体を作製した。
なお、凸状部材の接着領域は、ベルト本体の軸方向において幅5.0mmであり、凸状部材の非接着領域は、ベルト本体の軸方向において幅1.0mmであった。
なお、接着領域は、弾性接着剤としてセメダイン(株)製のアクリル変性シリコンポリマーを主成分とするスーパーXNo8008を20μmの厚さで塗布することで形成した。また、接着剤を塗布した後、ベルト本体の内面に凸状部材を配置して、0.03Mpaの圧力で加圧してベルト管状体を作製した。
(実施例2)
凸状部材として、厚さ1mm、幅6mm、デュロメータ硬さA50の熱硬化性ウレタンシート(タイガースポリマー株式会社製、タイプレンTR100−50)を用いた以外は、実施例1と同様にして、図2に示される態様のベルト管状体を作製した。
(実施例3)
凸状部材として、厚さ1mm、幅6mm、デュロメータ硬さA80の熱硬化性ウレタンシートを用いた以外は、実施例1と同様にして、図2に示される態様のベルト管状体を作製した。
(実施例4)
凸状部材として、厚さ1mm、幅6mm、デュロメータ硬さA70の熱硬化性ウレタンシート(タイガースポリマー株式会社製、タイプレンTR100−70)を、図3(a)に示される六角形の断面形状に成形したものを用いた。
この凸状部材と実施例1と同様のベルト本体とを用い、図3(b)に示すように、接着領域及び非接着領域を有するように接着して、ベルト管状体を作製した。
なお、凸状部材の接着領域は、ベルト本体の軸方向において幅5.5mmであり、凸状部材の非接着領域は、軸方向において幅0.5mmであった。
(実施例5)
凸状部材として、厚さ1mm、幅6.0mm、デュロメータ硬さA70の熱硬化性ウレタンシート(タイガースポリマー株式会社製、タイプレンTR100−70)を、図4(a)に示される五角形の断面形状に成形したものを用いた。
この凸状部材と実施例1と同様のベルト本体とを用い、図4(b)に示すように、接着領域及び非接着領域を有するように接着して、ベルト管状体を作製した。
なお、凸状部材の接着領域は、ベルト本体の軸方向において幅5.5mmであり、凸状部材の非接着領域は、ベルト本体の軸方向において幅0.5mmであった。
(実施例6)
実施例1と同様のベルト本体の片側の縁部に、凸状部材である、厚さ1mm、幅6.0mm、デュロメータ硬さA70の熱硬化性ウレタンシート(タイガースポリマー株式会社製、タイプレンTR100−70)を、図5に示すように、接着領域及び非接着領域を有するように接着して、ベルト管状体を作製した。
なお、凸状部材の接着領域は、ベルト本体の軸方向において幅5.0mmであり、凸状部材の非接着領域は、ベルト本体の軸方向の外側に突出した箇所からなり、幅1.0mmであった。
(実施例7)
実施例1と同様のベルト本体の片側の縁部に、凸状部材である、厚さ1mm、幅6.0mm、デュロメータ硬さA70の熱硬化性ウレタンシート(タイガースポリマー株式会社製、タイプレンTR100−70)を、接着領域及び非接着領域を有するように接着して、ベルト管状体を作製した。
なお、凸状部材の接着領域はベルト本体の軸方向において幅4.0mmであった。また、凸状部材の非接着領域は、凸状部材のベルト本体の軸方向の両端部に幅1.0mmずつ(計2.0mm)存在し、外側は、図5に示すように、ベルト本体の軸方向の外側に突出した箇所からなり、また、内側は、接着層がない領域を形成してなる。
(比較例1)
実施例1において、図10に示すように、非接着領域を形成しないように接着した以外は、実施例1と同様にして、ベルト管状体(ベルト管状体1’a)を作製した。
(比較例2)
実施例4において、図11に示すように、非接着領域を形成しないように接着した以外は、実施例4と同様にして、ベルト管状体(ベルト管状体1’b)を作製した。
(比較例3)
厚さ1mm、幅6.0mm、デュロメータ硬さA90の熱硬化性ウレタンシート(タイガースポリマー株式会社製、タイプレンTR100−90)を用いた以外は、比較例1と同様にして、ベルト管状体を作製した。
(比較例4)
厚さ1mm、幅6.0mm、デュロメータ硬さA90の熱硬化性ウレタンシート(タイガースポリマー株式会社製、タイプレンTR100−90)を用いた以外は、比較例2と同様にして、ベルト管状体を作製した。
(評価)
図9に示すように、ベルト駆動による外径18mmの金属ロール(ベルト支持ロール)210と外径28mmの金属ロール211(ベルト支持ロール)の2本の金属ロールの間に、外径25mmの2本の金属ロールを設け、これら4本の金属ロールに、実施例1〜5、及び、比較例1、3のベルト管状体をそれぞれ50Nの張力をかけて懸架し、回転速度を15回転/分として回転させ、凸状部材付きベルトの耐久性を試験した。なお、金属ロール(ベルト支持ロール)210及び211には、図6に示されるように、凸状部材を規制するための壁面20aが設けられている。
試験は、凸状部材付きベルトに破断が生じない場合には、10000K回転で終了した。
また、図9に示すように、ベルト駆動による外径18mmの金属ロール(ベルト支持ロール)210と外径28mmの金属ロール211(ベルト支持ロール)の2本の金属ロールの間に、外径25mmの2本の金属ロールを設け、これら4本の金属ロールに、実施例6、7、及び、比較例2、4のベルト管状体をそれぞれ50Nの張力をかけて懸架し、回転速度を15回転/分として回転させ、凸状部材付きベルトの耐久性を試験した。なお、金属ロール(ベルト支持ロール)210及び211には、図7に示されるように、凸状部材を規制するための凹部22及び壁面20bが設けられている。
試験は、凸状部材付きベルトに破断が生じない場合には、10000K回転で終了した。
実施例1〜7のベルト管状体は、10000K回転させても、なんら耐久性に問題がないのを確認した。これに対し、比較例1の凸状部材付きベルトは481K回転で、比較例2の凸状部材付きベルトは366K回転で、比較例3の凸状部材付きベルトは、256K回転で、比較例4の凸状部材付きベルトは162K回転で、ベルト管状体の破断が観察された。
このことより、本発明のベルト管状体は、ベルトの寿命低下を招くことなく、長期に亘って片寄り走行や蛇行を防止することができる。また、このベルト管状体を用いることで、信頼性に優れた画像形成装置を提供しうることが分かる。
本発明のベルト管状体1の構成概略図である。 本発明のベルト管状体1aにおける接触領域及び非接着領域を説明するための概略断面図である。 本発明のベルト管状体1bにおける接触領域及び非接着領域を説明するための概略図である。 本発明のベルト管状体1cにおける接触領域及び非接着領域を説明するための概略図である。 本発明のベルト管状体1dにおける接触領域及び非接着領域を説明するための概略断面図である。 (a)は、壁面を有する支持ロールの第1の態様を示す概略断面図であり、(b)は、(a)の壁面を有する支持ロールに対して本発明のベルト管状体を沿わせた状態を示す一部欠き斜視図である。 (a)は、壁面を有する支持ロールの第2の態様を示す概略断面図であり、(b)は、(a)の壁面を有する支持ロールに対して本発明のベルト管状体が嵌め込まれた状態を示す一部欠き斜視図である。 本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の画像形成装置の他の例の要部を示す概略構成図である。 比較例1のベルト管状体を説明するための概略断面図である。 比較例2のベルト管状体を説明するための概略断面図である。
符号の説明
1、1a〜1d ベルト管状体
2 ベルト本体
3、3a〜3d 凸状部材
10a、10b 支持ロール
20a、20b 壁面
22 凹部
102 中間転写ベルト
206 用紙搬送ベルト

Claims (3)

  1. 無端状のベルト本体と、該ベルト本体の少なくとも片側の縁部に沿って接着された帯状の凸状部材と、から構成され、
    前記ベルト本体と前記凸状部材の該ベルト本体に対向する面との間に接着領域及び非接着領域を有し、該非接着領域が当該凸状部材の前記ベルト本体の軸方向における片端部又は両端部に存在することを特徴とするベルト管状体。
  2. 前記凸状部材のデュロメータ硬さがA50以上A80以下であることを特徴とする請求項1に記載のベルト管状体。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のベルト管状体と、該ベルト管状体を回転可能に支持する複数の支持ロールと、を備え、該複数の支持ロールのうち少なくとも1つが前記ベルト管状体における凸状部材の側面を沿わせるための壁面を有することを特徴とする画像形成装置。
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