JP3710467B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式、静電記録方式等を利用した画像形成装置、例えば、複写機、プリンタ、FAX等の画像形成装置に関する。
従来、複数の画像形成部を備え、各画像形成部においてそれぞれ色の異なったトナー像を形成し、該トナー像を同一記録材上に順次重ねて転写して、カラー画像を得るカラー画像形成装置が種々提案されているが、その中で多用されているのが多色電子写真方式によるカラー複写装置である。
このようなカラー電子写真複写装置の一例を図17に基づいて簡単に説明する。図17は、従来の画像形成装置の概略図である。
図17に示すように、従来のカラー電子写真複写装置は、一対のローラ111,111間に懸架され、図示しない駆動源により矢印c方向に走行される搬送ベルト108を有し、該搬送ベルト108の上方に4個の画像形成部Pa,Pb,Pc及びPdが配設してある。各画像形成部は同様の構成になっているので、以下、第1色目の画像形成部Paを例に採ってその構成を概略的に説明する。
画像形成部Paには、上記の搬送ベルト108に近接して矢印A方向に回転する円筒状の像担持体、即ち感光ドラム101aが配置してあり、その感光ドラム101aの表面の感光層が一次帯電器115aによって一様に帯電された後、これに原稿画像のイエロー成分の光像116aが露光されて、感光ドラム101a上に静電潜像が形成される。
潜像は感光ドラム101aの回転により移動して現像器103aの位置に至り、その位置で現像器103aから供給されるイエロートナーにより現像されて、潜像がイエロートナー像として可視化される。
上記のイエロートナー像は感光ドラム101aの回転に伴い、導電性ブレードを有するブレード状の転写帯電器104aを配置した転写部位に至る。
これにタイミングを合わせて搬送路112から図示しない記録材が搬送ベルト108上に供給され、搬送ベルト108により転写部位に搬送される。
そして転写帯電器104aに転写バイアスが印加されて、感光ドラム101a上のイエロートナー像が記録材上に転写される。
その後、感光ドラム101aは、その上に残った残留トナーをクリーニング装置のクリーニングブレード130により除去され、次の画像形成工程に入り得る状態になる。
一方、イエロートナー像が転写された記録材は、搬送ベルト108による搬送で次の第2色目の画像形成部Pbに進行する。
第2色目の画像形成部Pbは、第1色目の画像形成部Paと同様な構成になっており、上記と同様にして、感光ドラム101b上への潜像形成、マゼンタトナーによる潜像の現像が行なわれ、得られたマゼンタトナー像がその転写部で記録材上にイエロートナー像に重ね合わせて転写される。
同様に、画像形成部Pc,Pdにおいて、感光ドラム101c及び101d上にそれぞれシアントナー像及びブラックトナー像が形成され、転写帯電器104c及び104dによって記録材上に順次重ね合わせて転写されて、記録材上に4色のトナー像を重ね合わせたカラー画像が得られる。
4色のトナー像が転写された記録材は、分離除電器161で除電して搬送ベルト108から分離し、一対の定着ローラ107a及び加圧ローラ107bを備えた定着装置107に送られ、通常、所定温度に加熱されているローラ107a,107bのニップ部で加圧及び加熱して定着される。
これにより記録材は、各色のトナー像の混色及び記録材への固定が行なわれて、フルカラーの永久像とされた後、複写装置の機外に排出される。
搬送ベルト108は記録材の分離後、内側除電器113及び外側除電器114により転写時に受けた帯電電荷を除電し、更に進行方向下流側に設けられたクリーニングブレード120とバックアップローラ121とにより、その表面に付着したカプリトナーや飛散トナー或いは紙粉等のゴミその他が除去され、次の画像形成に備えて表面が清浄にされる。
また、上述したような、多重転写にてカラー画像を形成する画像形成装置においては、転写ベルトとしては記録材をしっかり吸着させるという目的で高抵抗の、具体的には1015Ω・cm以上の体積抵抗値を有するポリエチレンテレフタレート樹脂や、ポリカーボネート樹脂等からなる単層の樹脂ベルトが用いられていた。
転写帯電部材としては、転写時における飛び散り等の画像不良を軽減するために転写エリアにおける転写電界を狭域にすることが可能な転写ブレードが用いられるようになってきている。
ここで用いられている搬送ベルト108には記録材を安定に搬送するために、また、4色のトナー画像を画像不良無く多重転写するために、様々な性能が要求されている。
まず、本例のような多色画像形成装置において上記のような搬送ベルト(以下、転写ベルトともいう。)が多く用いられている第一の要因は、記録材の搬送が安定することに他ならない。
すなわち,複数の画像形成部を通過しながらそれぞれの色の画像を多重転写する画像形成装置においては、記録材の搬送されてくるタイミングに応じて、各色の画像形成部が画像形成を行っており、搬送されてくる記録材に順次転写する構成になっている。
しかしながら、転写ベルトに記録材を静電吸着したり、なんらかの固定手段をもって記録材を搬送しなければ、記録材は複数の画像形成部間を安定して搬送されなくなり、各色の画像がずれて転写されたり、最悪の場合には紙づまりを引き起こすこととなる。
本例で、レジストローラから供給された記録材は転写ベルトと一体となって、第1画像形成部の転写ニップを通過することで、第1画像形成部のトナー像を転写するとともに、記録材と転写ベルトの表裏面に電荷が供給されることにより、記録材と転写ベルトは静電的に吸着する。
この際には転写ベルトの電気抵抗条件が静電吸着性に関わる。一般に静電吸着力とは誘電率の異なる物質に電界が与えられることによって発生するが、電気抵抗が低い転写ベル
トを用いた場合には、転写ベルト面に与えられた電荷が失われやすくなり、吸着力を低下させると考えられる。
従って安定した静電吸着力による搬送性を得るためには、1010Ωcm程度以上の体積抵抗率をもった転写ベルトが用いられることが望ましく、絶縁物が用いられている例もある。
しかしながら、上記のような従来技術の場合には、下記のような問題が生じていた。転写ベルトに絶縁物あるいは抵抗の高い材料が使われることで、4色多重転写の終了した記録材Pを転写ベルトから分離する際においては剥離放電が発生しやすくなり、分離部において、分離除電を積極的に用いるのが好ましい。
次に、転写性についても、転写ベルトの抵抗値条件が大きく関わっている。転写ベルトの抵抗が低い場合には、電気的干渉、小サイズ問題、飛び散りなどが問題となる。また、絶縁体など高抵抗材料を用いた場合には、印加電圧が高圧になり、様々な箇所で異常放電が発生しやすくなり、画像劣化へ繋がる可能性が増大する。
ここで、電気的干渉とは、例えば図17を用いて説明を加えると、図17では4つの画像形成部にて形成されるそれぞれの感光体上のトナー像をそれぞれの転写帯電器によって順次転写する構成になっている。
ここで転写ベルトの抵抗が低い場合には、第1画像形成部に対応する転写帯電器から印加された電界が第2画像形成部やさらには、転写ベルトを掛け回している各ローラや、駆動ローラに漏洩し、第1画像形成部のトナー像を転写することに寄与する電界が阻害される現象を意味する。
この現象は高湿環境下で放置された紙などのマテリアルを用いた場合にも発生する場合がある。
次に、小サイズ問題とは、画像形成装置が画像形成できる最大用紙サイズに対して、それよりも幅方向に小サイズの用紙を用いたときに顕著に表われる問題であり、図18を用いて説明される。
図18は、図17で示された画像形成装置の転写部を記録材の進行方向から見た概略図であり、幅方向の中央部には、感光ドラム、転写ベルト、転写帯電器の画像形成有効長よりも狭い幅(約1/2)の記録材が存在している。
このように転写帯電器の帯電有効長よりも短い幅を持つ記録材が転写部に進入すると、転写部の中で記録材の存在する部分と存在しない部分で記録材の分だけ転写帯電バイアスに対する電気的負荷(電気抵抗)が変化し、帯電能力(印加電流量)もまた変化する。
その変化量を見積もると、それぞれの単位面積あたりの抵抗率を、感光ドラム分Rd、記録材分Rp、転写ベルト分Rb、転写帯電器分Rc(Ωcm)、ニップ幅d(cm)、転写帯電器の有効帯電長をL(cm)、記録材幅をx(cm)とすると、転写帯電器に印加する一定電圧をV(V)とすると記録材の存在するニップ部分の抵抗値R1、記録材の存在しないニップ部分の抵抗値R2はそれぞれ
R1=(Rd+Rb+Rc+Rp)/dx =(R+Rp)/dx
R2=(Rd+Rb+Rc)/{d(L−x)} =R/{d(L−x)}
R=Rd+Rb+Rc
ここで帯電器電圧をV(V)とすると、記録材部に流れる電流i1は
i1=V/R1=Vdx/(R+Rp) (式1)
一方、合成抵抗R0、総電流I(A)の関係は
V=R0I
R0=R1R2/(R1+R2)
=(R+Rp)/d/L×{1+Rp/R(l−x/L)}−1
これらを(式1)に代入して、
i1=xI/L×{1+Rp/R(1−x/L)}−1 (式2)
0<x<L
従って、記録材に対して幅方向の単位長さあたりに印加される電流Inは
In(x)=I/L×{1+Rp/R(1−x/L)}−1 (式3)
0<x<L
(式3)はxについて、単調増加関数であるから、転写帯電器の有効帯電長をLよりも幅の短い記録材を用いた場合には、実効的に印加される電流値は減少する。
しかも関数より、この減少はRp/Rが大きいとき、すなわち、記録材が例えば葉書のように、幅が狭く、かつ厚みが厚く、厚み方向への抵抗率が高いときに顕著になることがわかる。
このように記録材に印加される電流が減少する場合は程度によってはトナー像が記録材に完全に転写されずに転写不良となってしまうことがある。
この現象は、紙の抵抗分Rpを除いた部分の抵抗分R(=Rd+Rb+Rc)がRpに対して十分大きければほとんど問題なくなるが、感光ドラム抵抗分Rd、帯電器抵抗分Rcはもとより、転写ベルト抵抗分Rbが十分高い値であることが必要である。
さらに、飛び散りとは転写部あるいは転写後に転写されたトナー像が白地部へ飛び散る現象である。
転写後のトナー像は記録材と転写ベルトを介して、転写ベルト裏面に転写帯電器により付与された電荷によって静電的に記録材上に保持されているが、転写ベルト抵抗が低い場合には保持力が低下し不安定となる。
また、転写時においても、低抵抗の転写ベルトを用いた場合においては、転写電界が広くなることから、転写ニップ上流側においても転写電界の寄与が発生し、トナー像が転写ニップに侵入する以前に転写電界が印加されることになる。
このように記録材とトナー像が接触する以前に転写電界が印加されると、空中でトナー像が移動し、その結果としてトナー像は飛び散ることも発生する。
また、上述したような、記録材をしっかり吸着させるという目的で高抵抗の転写搬送ベルトを用いるとか記録材の吸着という点では優れた機能を有しているが、低湿環境下、具体的には絶対水分量が1.0g/kg以下、特には0.8g/kg以下であるような環境下において、或いは、近年エコロジーの観点等から増加してきている両面への画像形成を行おうとした時に記録材の含水分量の低下に伴う記録材の抵抗値が上昇すると、記録材と転写搬送ベルトの両方が高抵抗なため感光ドラム上に形成されたトナー画像の記録材への転写時、転写部において非常に大きな転写電界が必要となり、このような大きな転写電界を加えると局所的な異常放電が発生して転写不良が発生するという問題があった。
さらに、大きな転写電界を加える必要のある系では、感光ドラムから記録材への転写時に転写不良が発生するだけでなく、一度、記録材に転写されたトナー像が次の色の転写時に感光ドラム上に再転写されやすいという問題も有していた。
また、この記録材の抵抗値上昇に伴う画像不良を軽減するために上述したよりも低抵抗の転写搬送ベルトを用いるという提案もなされているが、低抵抗の転写搬送ベルトを用いると、今度は、高湿環境下等において記録材の吸着が十分行えなくなり、搬送不良を起こしたり、隣り合う、転写部材間で電気的な干渉が起きて転写不良が発生したり、転写搬送ベルトの進行方向と直角方向、すなわち、ベルトの幅方向において寸法の短い記録材、具体的にはJIS規格のA4サイズ紙を縦方向に通紙した時等において、記録材に比較して搬送ベルトの抵抗が低いと、転写帯電部材により発生させられた転写電流の大部分が記録材へではなく、記録材が無い転写搬送ベルト部のみに流れてしまって、これまた転写不良を発生させたりというさまざまな問題を有していた。
また一方で、転写ベルト抵抗が高い場合、転写帯電器自身に印加する電圧が高電圧になり、異常放電が発生しやすくなる。特に転写ニップ近傍で発生する異常放電はトナー像の転写に影響を及ぼし画像不良を引き起こすことがある。
本発明の目的は、記録材の搬送能力を維持しつつ、画像不良を軽減させる画像形成装置を提供することである。
さらに、本発明の他の目的は、転写不良や再転写の発生による画像不良を防止しつつ、安定した記録材の吸着搬送を行い、さまざまなサイズの記録材に対して常に高品質なカラー画像を得ることを可能とする画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る画像形成装置は、トナー像を担持する複数の像担持体と、前記像担持体に接して、記録材を担持し、移動する記録材担持体と、を備え更に、前記記録材担持体に接し、電源からバイアスが印加されることにより、前記像担持体に担持される前記トナー像を、前記記録材担持体に担持される前記記録材転写する転
写手段を、複数の前記像担持体の各々に対向するように複数備え、前記複数の像担持体に担持されたトナー像が、前記記録材担持体に担持された前記記録材に順次重ね合わせて転写され、前記記録材担持体の移動方向において前記像担持体と前記記録材担持体に担持された前記記録材の接する第1の領域の長さは、前記像担持体に対向する前記転写手段と前記記録材担持体とが接する第2の領域の長さよりも長い画像形成装置において、前記記録材担持体は、前記記録材を担持し、表面抵抗率が10 11 Ω/□から10 14 Ω/□、厚さが20μmから200μmである第1の層と、記転写手段が接し、表面抵抗率が10 15 Ω/□以上、厚さが20μmから200μmである第2の層と、を有することを特徴
とする。
また、前記記録材担持体の搬送方向において、前記記録材担持体と前記転写手段とが接触する領域の長さは0.3mm以上、1.5mm以下である。
また、前記転写手段は、像転写時、前記記録材担持体に接触する板状の転写部材を備える。
また、前記板状の転写部材のエッジ部近傍のみが前記記録材担持体に接触する。
また、前記転写部材に流れる電流は定電流制御される。
また、前記第1の層上に遠心成型装置により前記第2の層を形成した後、前記第1の層
及び前記第2の層を加熱する。
また、前記第2の層はクリーンルーム内に配置された前記遠心成型装置により形成される。
また、前記記録材担持体は前記第1の層と前記第2の層のみを備える。
また、前記記録材担持体の移動方向において、前記転写手段による有効転写領域の長さは、前記像担持体と前記記録材担持体に担持された記録材とが接触する領域の長さ以下である。
また、前記転写手段による有効転写領域は、前記像担持体と前記記録材担持体に担持された記録材とが接触する領域に含まれる。
また、前記記録材担持体の移動方向において、前記記録材担持体と前記転写手段とが接触する領域は、前記像担持体と前記記録材担持体に担持された記録材とが接触する領域に含まれる。
また、前記記録材担持体の前記第1の層を研磨する研磨手段を備える。
また、前記第1の層の体積抵抗率は第2の層の体積抵抗率よりも小さい。
また、前記第1の層は潤滑性のフィラーを含有し、前記第2の層は潤滑性フィラーを含有しない。
また、前記記録材担持体の前記第1の層に接触して前記第1の層をクリーニングするクリーニング手段を備える。
また、前記クリーニング手段は前記第1の層に接触するブレードを備える。
また、前記記録材担持体の前記第2の層に接触して前記記録材担持体に駆動力を伝達する駆動ローラを備える。
また、前記第1の層及び前記第2の層はポリイミド樹脂により構成される。
また、前記像担持体は、電気的に接地される導電層と、前記導電層上に設けられ像を担持する感光層とを備える。
また、像を記録材上に定着する定着手段を備え、前記定着手段により記録材の第1の面に像を定着した後、前記転写手段は、前記像担持体上の像を前記記録材担持体に担持された記録材の前記第1の面とは反対側の第2の面に転写可能である。
また、前記定着手段は加熱することにより像を記録材に定着する。
トナー像を担持する複数の像担持体と、前記像担持体に接し、前記トナー像が転写され、移動する中間転写体と、を備え、更に、前記中間転写体に接し、電源からバイアスが印加されることにより、前記像担持体に担持される前記トナー像を、前記中間転写体転写する転写手段を、複数の前記像担持体の各々に対向するように複数備え、前記複数の像担持体に担持されたトナー像が、前記中間転写体に順次重ね合わせて転写され、前記中間転写体の移動方向において前記像担持体と前記中間転写体の接する第1の領域の長さは、前記像担持体に対向する前記転写手段と中間転写体とが接する第2の領域の長さよりも長い画像形成装置において、前記中間転写体は、前記トナー像が転写され、表面抵抗率が10 11 Ω/□から10 14 Ω/□、厚さが20μmから200μmである第1の層と、前記転写手段が接し、表面抵抗率が10 15 Ω/□以上、厚さが20μmから200μmであ
第2の層と、を有することを特徴とする。
また、前記中間転写体の搬送方向において、前記中間転写体と前記転写手段とが接触する領域の長さは、0.3mm以上1.5mm以下である。
また、前記転写手段は、像転写時、前記中間転写体に接触する板状の転写部材を備える。
また、前記板状の転写部材のエッジ部近傍のみが前記中間転写体に接触する。
また、前記転写部材に流れる電流は定電流制御される。
また、前記第1の層上に遠心成型装置により前記第2の層を形成した後、前記第1の層および前記第2の層が加熱されたものである。
また、前記第2の層が、クリーンルーム内に配置された前記遠心成型装置により形成される。
また、前記中間転写体が前記第1の層および前記第2の層のみを備える。
また、前記中間転写体の移動方向において、前記転写手段による有効転写領域の長さは、前記像担持体と前記中間転写体に担持された記録材とが接触する領域の長さ以下である。
また、前記転写手段による有効転写領域は、前記像担持体と前記中間転写体とが接触する領域に含まれる。
また、前記中間転写体の移動方向において、前記中間転写体と前記転写手段とが接触する領域は、前記像担持体と中間転写体とが接触する領域に含まれる。
また、前記中間転写体の前記第1の層を研磨する研磨手段を備える。
また、前記第1の層の体積抵抗率は第2の層の体積抵抗率よりも小さい。
また、前記第1の層は潤滑性のフィラーを含有し、前記第2の層は潤滑性フィラーを含有しない。
また、前記中間転写体の前記第1の層に接触して前記第1の層をクリーニングするクリーニング手段を備える。
また、前記クリーニング手段は、前記第1の層に接触するブレードを備える。
また、前記中間転写体の前記第2の層に接触して前記中間転写体に駆動力を伝達する駆動ローラを備える。
また、前記第1の層および前記第2の層は、ポリイミド樹脂から構成される。
前記像担持体は、電気的に接地される導電層と、前記導電層上に設けられ像を担持する感光層とを備える。
また、像を記録材上に定着する定着手段を備え、前記定着手段により記録材の第1の面に像を定着した後、前記転写手段は、前記像担持体上の像を前記中間転写体に担持された記録材の前記第1の面とは反対側の第2の面に転写可能である。
以上説明したように、本発明によれば、記録材担持体の移動方向において、記録材担持体と転写手段とが接触する領域の長さは、像担持体と記録材担持体に担持された記録材とが接触する領域の長さよりも小さくし、記録材担持体は、記録材を担持する第1の層と、像転写時、転写手段が接触する第2の層と、を備え、第1の層の表面抵抗率を第2の層の表面抵抗率よりも小さくしたため、記録材の搬送能力を維持しつつ、画像不良の発生を軽減することができる画像形成装置とすることができる。
また、像担持体上に形成したトナー像を搬送体上に担持された記録材上に順次、接触型の転写帯電器を用いて転写して記録材上で複数色のトナー像を重ねあわせてフルカラーが画像を得る画像形成装置において、搬送体を芳香族ポリイミド樹脂、或いは芳香族ポリアミド樹脂からなる2層構成、記録材担持体側を表面抵抗率が1011Ω/□以上、1014Ω/□以下の中抵抗、転写帯電器側の表面抵抗率を1015Ω/□以上、体積抵抗率も1015Ω・cm以上の高抵抗とするとともに、転写帯電器側の高抵抗層の膜厚を20μm以上、200μm以下とすることにより、搬送体の成膜時に高抵抗層に混入するごみの影響による転写不良を防止しつつ、低湿環境、或いは両面画像形成時における2面目画像形成時に発生する局所的な異常放電による転写不良の発生を防止でき、良好な画像形成が可能となった。
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
また、以下の図面において、前述の従来技術の説明で用いた図面に記載された部材、及び既述の図面に記載された部材と同様の部材には同じ番号を付す。
(第1の実施形態)
図1、図2にカラー画像形成装置の概略図を示し、図に従って説明する。図1は、本発明に係る画像形成装置の第1の実施形態の全体構成図、図2は、図1中で特に像形成に関わる画像形成部の詳細図である。
図1及び図2において、1は像担持体としての回転ドラム型の感光ドラムである。この感光ドラム1は中心支軸を中心に所定の周速度(プロセススピード)をもって矢印A方向に回転駆動され、その回転過程において接触帯電手段である磁気ブラシ2により、本例の場合は負極性の一様や帯電処理を受ける。
そして、感光ドラム1の一様帯電面に対して露光装置(LED露光装置)3から画像信号に対応して変調された露光Lがなされることで、感光ドラム1上に画像情報に対応した静電潜像が順次形成される。
感光ドラム1上に形成された静電潜像は現像装置4により順次トナー像として、本例の場合は反射現像される。
一方、図1において、給紙カセット80内に収納された紙などの記録材Pが給紙ローラ81により1枚ずつ給送され、レジストローラ82により所定のタイミングで、感光ドラム1と転写手段である転写装置5に給紙され、記録材Pに感光ドラム1上のトナー画像が転写される。
最後に、トナー像を転写された記録材Pは定着手段である定着装置6を通過することにより、熱と圧力によりトナーを溶融定着し、定着画像として機外に排出される。
感光ドラム1としては、通常用いられている有機感光体等を用いることができるが、望ましくは、有機感光体上にその抵抗が10Ω・cmから1014Ω・cmの材質を有する表面層を持つものや、アモルファスシリコン感光体などを用いると、電荷注入帯電を実現でき、オゾン発生の防止、ならびに消費電力の低減に効果がある。また、帯電性についても向上させることが可能となる。
感光ドラム1は、本例では、図3に示すように負帯電の有機感光体で、直径30mmのアルミニウム製のドラム基体1A上に下から順に第1から第5の5つの層からなる感光体層1Bを有しており、所定のプロセススピード(例えば120mm/sec)で回転駆動される。図3は、図1に示される画像形成装置に適用される現像装置を示す概略図である。
感光体層1Bの一番下の第1層は下引き層であり、ドラム基体1Aの欠陥等をならすために設けられている厚さ20μmの導電層である。
第2の層は正電荷注入防止層であり、ドラム基体1Aから注入された正電荷が感光ドラム1表面に帯電された負電荷を打ち消すのを防止する役目を果たし、アミラン樹脂とメトキシメチル化ナイロンによって、10Ω・cm程度に抵抗調整された厚さ1μmの中抵抗層である。
第3の層は電荷発生層であり、ジスアゾ系の顔料を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの
層であり、露光を受けることによって正負の電荷対を発生する。第4の層は電荷輸送層であり、ポリカーボネート樹脂にヒドラゾンを分散したものであり、P型半導体である。
従って、感光ドラム1表面に帯電された負電荷はこの層を移動することができず、第3層(電荷発生層)で発生した正電荷のみを感光ドラム1表面に輸送することができる。
最表面の第5層は電荷注入層であり、絶縁性樹脂のバインダーに導電性微粒子としてSnO超微粒子を分散した材料の塗工層である。
具体的には、絶縁性樹脂に光透過性の導電フィラーであるアンチモンをドーピングして低抵抗化(導電化)した粒径約0.03μmのSnO超微粒子を樹脂に対して70重量%分散した材料の塗工層である。
このようにして調合した塗工液をディッピング塗工法、スプレー塗工法、ロールコート塗工法、ビームコート塗工法等の適当な塗工法にて厚さ約3μmに塗工して電荷注入層とした。
接触帯電手段は、図3に示すように磁気ブラシ帯電装置(以下、磁気ブラシ)2であり、磁気ブラシ2は、直径16mmの固定のマグネットローラ2Aと、このマグネットローラ2Aに回転自在に外嵌させた非磁性のSUSスリーブ2Bと、このスリーブ2Bの外周面にマグネットローラ2Aの磁力で付着保持された磁性粒子(磁性キャリア)の磁気ブラシ層2Cからなるスリーブ回転タイプのものである。
磁気ブラシ層2Cを構成する磁性粒子としては、平均粒径10〜100μm、飽和磁化20Am/kg以上、250Am/kg以下、抵抗1×10Ω・cm以上、1×1
10Ω・cm以下のものが好ましく、感光ドラム1にピンホールのような絶縁欠陥が存在することを考慮すると、抵抗が1×10Ω・cm以上のものを用いることが好ましい。
なお、磁性粒子の抵抗値は、底面積が228cmの金属セルに磁性粒子を2g入れた
後、6.6kg/cmで加重し、100Vの電圧を印加して測定した。
また、帯電性能をよくするには、できるだけ抵抗の小さいものを用いるほうが良いので、本実施形態では平均粒径25μm、飽和磁化200Am/kg、抵抗5×10Ω・
cmのものを用い、これをスリーブ2Bの外周面に40g磁気付着させて磁気ブラシ層2Cを形成した。
磁性粒子の構成としては、樹脂中に磁性材料としてマグネットを分散し導電化、及び抵抗調整のためにカーボンブラックを分散して形成した樹脂キャリア、或いはフェライト等のマグネタイト単体表面を樹脂でコーティングし、抵抗調整を行ったものが用いられている。
磁気ブラシ2の磁気ブラシ層2Cは、感光ドラム1表面に接するようにして配設されており、磁気ブラシ層2Cと感光ドラム1との間の接触ニップ部(帯電ニップ部)nの幅を6mmとした。そして、スリーブ2Bに電源より所定の帯電バイアス電圧を印加し、スリーブ2Bを感光ドラム1との接触ニップ部nにおいて、感光ドラム1の回転方向Aとはカウンター方向(逆方向)となる矢印B方向に、例えば感光ドラム1の回転速度120mm/secに対して周速度150mm/secで回転駆動させることで、感光ドラム1表面が帯電バイアスの印加された磁気ブラシ層2Cで摺擦され、感光ドラム1の感光体層1Bの表面が所望の電位に注入帯電方式で一様に一次帯電処理される。
この際、スリーブ2Bの回転速度を速くすることで、感光ドラム1上の転写残トナーと磁気ブラシ2との接触機会が増えるので、磁気ブラシ3への回収性も向上する。
図4は、図1に示される画像形成装置に適用される2成分接触現像装置(2成分磁気ブラシ現像装置)である現像装置4を示す概略構成図である。
この図において41は矢印B方向に回転駆動されるスリーブ、42aは現像スリーブ内に固定配置されたマグネットローラ、43a,44aは攪拌スクリュー、45は現像剤Tを現像スリーブ41の表面に薄層形成するために配置された規制ブレード、46は現像容器である。
現像スリーブ41は、少なくとも現像時においては、感光ドラム1に対し最近接領域が約450μmになるように配置され、現像スリーブ41面に形成された現像剤Tの薄層Taが感光ドラム1に対して接触する状態で現像できるように設定されている。
本実施形態において用いた現像剤Tであるトナーtは、粉砕法によって製造された平均粒径8μmのネガ帯電トナーに対して平均粒径20nmの酸化チタンを重量比1%外添したものを用い、キャリアcとしては飽和磁化が205Am/kgの平均粒径35μmの磁性キャリアを用いた。また、トナーtとキャリアcを重量比6:94で混合したものを現像剤Tとして用いた。
ここで、感光ドラム1表面の静電潜像を、現像装置4を用いて2成分磁気ブラシ法により顕像化する現像工程と現像剤Tの循環系について説明する。
まず、現像スリーブ41の回転に伴いN2極で汲み上げられた現像剤Tは、S2を搬送される過程において、現像スリーブ41に対して垂直に配置された規制ブレード45によって規制され、現像スリーブ41上に現像剤Tの薄層Taが形成される。
薄層Taが形成された現像剤TがN1極に搬送されてくると、磁気力によって穂立ちが形成される。
この穂状に形成された現像剤Tによって前記静電潜像を現像し、その後、N3極、N2極の反発磁界によって現像スリーブ41上の現像剤Tは、現像容器46内に戻される。
現像スリーブ41には電源S2から直流(DC)電圧及び交流(AC)電圧が印加される。
本実施形態では、−500Vの直流電圧と周波数2000Hzで1500Vの交流電圧が印加される。
一般に2成分現像法においては、交流電圧を印加すると現像効率が増し、画像は高品位になるが、逆にかぶりが発生しやすくなるという不具合が生じる。
このため、通常は現像装置4に印加する直流電圧と感光ドラム1の表面電位間に電位差を設けることによって、かぶりを防止することを実現している。
図1で示すように、本例の転写装置はベルト転写装置であり、記録材担持体としての無端状の転写ベルト71を駆動ローラ72及び従動のローラ73の間に懸架し、矢印f方向に感光ドラム1の回転周速度とほぼ同じ周速度で回転駆動させる。
転写ベルト71のベルト部分の上行側ベルト部分には図3で示される感光ドラム1表面下側を接触させる。
記録材Pは、転写ベルト71の上行側ベルト部分の上面に載って転写ニップ70に搬送される。
転写手段の転写部材としての転写ブレード74に転写バイアス印加電源から所定の転写バイアスが給電されることで、記録材Pの裏面からトナーtと逆極性の帯電がなされて感光ドラム1表面のトナー画像が記録材Pの上面に転写されていく。
ここで、本発明の特徴である転写ベルト71の構成について詳述する。図5に、図1に示される画像形成装置において用いた転写ベルト71の断面図を示す。
この断面図に示したように転写ベルト71は記録材が担持される側の第1の層としての表層71aと、トナー像転写時、各転写帯電ブレードが当接する側の第2の層としての裏層71bの2層から構成される。
表層71aは抵抗調整剤としてカーボンを分散し、表面抵抗率が1011Ω/□以上、1015Ω/□未満(例えば1014Ω/□以下)に調整した熱硬化性のポリイミド樹脂にて形成してある。
裏層71bはベースとなる樹脂は表層71aと同じく熱硬化性のポリイミド樹脂であるが、特に抵抗調整剤を用いずその表面抵抗率を1015Ω/□以上、体積抵抗率も1015Ω・cm以上であるものを用いた。
即ち、表層71aの表面抵抗率は表層71aの表面抵抗率よりも小さく設定されている。2層を合わせた体積抵抗率も1015Ω・cm以上となっている。表面抵抗率、体積抵抗率の測定は、JIS K−6911にのっとり、印加電圧1kV、1分値を用いた。
転写ベルト71の材質としては、同様の製法で作成される芳香族ポリアミドや、芳香族ポリイミドを用いてもよい。
また、使用する導電剤も本実施形態においてはカーボンを用いたが、導電性を付与できるものであればカーボンに限定されるものではなく、例えば金属粉や金属酸化物粒子やフィラーを用いることができる。
上記ポリイミド樹脂は、例えばテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを略等モルで有機溶媒中で反応させることによりポリアミド酸を作製し、これを加熱によりイミド化することで得られる。
上記テトラカルボン酸二無水物としては、下記の一般式で表されるものがあげられる。
Figure 0003710467
[式中、Rは4価の有機基であり、芳香族、脂肪族、環状脂肪族、芳香族と脂肪族とを組み合わせたもの、またはそれらの置換された基である。]
例えば、ピロメリツト酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3′,4−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2′−ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)スルホン二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフエニル)エーテル二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物等があげられる。
上記ジアミンとしては、4,4′−ジアミノジフエニルエーテル、4,4′−ジアミノジフエニルメタン、3,3′−ジアミノジフエニルメタン、3,3′−ジクロロベンジジン、4,4′−アミノジフエニルスルフイド−3,3′−ジアミノジフエニルスルホン、1,5−ジアミノナフタレン、m−フエニレンジアミン、p−フエニレンジアミン、3,3′−ジメチル−4,4′−ビフエニルジアミン、ベンジジン、3,3′−ジメチルベンジジン、3,3′−ジメトキシベンジジン、4,4′−ジアミノフエニルスルホン、4,4′−ジアミノジフエニルスルフイド、4,4′−ジアミノジフエニルプロパン、2,4−ビス(β−アミノ−第三ブチル)トルエン、ビス(p−β−アミノ−第三ブチルフエニル)エーテル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノフエニル)ベンゼン、ビス−p−(1,1−ジメチル−5−アミノ−ペンチル)ベンゼン、1−イソプロピル−2,4−m−フエニレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、ジ(p−アミノシクロヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ジアミノプロピルテトラメチレン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11−ジアミノドデカン、1,2−ビス−3−アミノプロポキシエタン、2,2−ジメチルプロピレンジアミン、3−メトキシヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘプタメチレンジアミン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,11−ジアミノドデカン、2,17−ジアミノエイコサデカン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,10−ジアミノ−1,10−ジアミノ−1,10−ジメチルデカン、1,12−ジアミノオクタデカン、2,2−ビス[4−(4−アミノフエノキシ)フエニル]プロパン、ピペラジン、HN(CHO(CHO(CH)NH、HN(CHS(CHNH、HN(CHN(CH)(CHNH等が挙げられる。
さらに、ポリアミド酸の合成時に用いられる上記有機極性溶媒は、その官能基がテトラカルボン酸二無水物またはジアミンと反応しない双極子を有するものである。そして、系に対し不活性であり、かつ生成物であるポリアミド酸に対して溶媒として作用すること以
外に反応成分の少なくとも一方、好ましくは両者に対して溶媒として作用しなければならない。特に、上記有機極性溶媒としては、N,N−ジアルキルアミド酸が有用であり、例えばこれらの低分子量のものであるN,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド酸等があげられる。これらは蒸発、置換または拡散によりポリアミド酸およびポリアミド酸成形品から容易に除去することができる。
また、上記以外の有機極性溶媒として、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N―ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ピリジン、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン等があげられる。これらは単独で使用してもよいし、併せて用いても差し支えない。
さらに、上記有機極性溶媒にクレゾール、フエノール、キシレノール等のフエノール類、ベンゾニトリル、ジオキサン、プチロラクトン、キシレン、シクロヘキサン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等を単独でもしくは併せて混合することもできるが、水の添加は好ましくない。すなわち、水の存在によってポリアミド酸が加水分解して低分子量化するため、ポリアミド酸の合成は実質上無水条件下で行なう必要がある。
上記のテトラカルボン酸二無水物(a)とジアミン(b)とを有機極性溶媒中で反応させることによりポリアミド酸が得られる。
本実施形態では繰り返し単位が下記の構造式であらわされるポリイミド樹脂を用いたが、これらの実施形態に限定されるものではない。
Figure 0003710467
この2層ベルトの成膜方法としては転写ベルト71の外周長と成膜時の収縮を考慮した内径を有する円筒の内面に、まず、表面抵抗率が1011Ω/□以上1015Ω/□未満に調整されたポリイミドを所謂、遠心成型法により表層71aを成膜した後、この成膜されたポリイミド面に、さらに、抵抗調整剤を用いないポリイミドを同じく遠心成型法により裏層71bを成膜するようにしている。
そして、2層の成膜が終了した後、最終的に高温(350℃以上の高温)で焼成して転写ベルト71を得ることができる。
このように、表層71a及び裏層71bを同じポリイミド樹脂にて形成するので互いの結合状態が強化され、経時的に両者が剥れ画像不良等が生じるのを有効に防止することができる。
また、この2層ベルトの各層、特に裏層71bの膜厚を以下に述べる値に作成することが好ましい。
即ち、裏層71bについては略20μm以上、200μm以下の膜厚にて作成するのが好ましい。
好ましくは30μm以上、50μm以下の膜厚が良い。この理由として、上記方法にてベルトを成膜する際に雰囲気中に存在するわずかなごみG(埃等)が裏層71b内に混入し、最終的に高温で焼成する際に膜内に混入したごみGが酸化、炭化して低抵抗化してしまう。
そうすると、このごみGの存在する部分だけ絶縁性が損なわれる。雰囲気中に存在するごみGの大きさはさまざまであるが、このようなベルトを成膜する際にベルトの中に混入するごみGの大きさとしては略10〜20μm程度のものが多い。20μmよりも大きなものは雰囲気を、いわゆる簡易なクリーンルームとすることで取り除くことが容易である。
なお、クリーンルームとは、フィルターを通した空気を循環させることにより、埃の数を減らした特殊な部屋のことである。
本転写ベルトを成膜するための遠心成型装置が設置されたクリーンルームのクリーン度を示す値、即ち、クラス(1立方フィート(約28.3リットル)中に存在する0.5μmの埃の数)が10万以下であるのが好ましい。
ここで図6を参照しながら説明するが、図6は、図5に示される裏層71bを20μmの膜厚で、表層71aを30μmの膜厚で作成した2層ベルトの断面図である。
図6に示すように裏層71bの膜厚が略20μmを下回ると、ごみGの混入した部分だけ裏層71bの絶縁性が損なわれ、中抵抗に抵抗調整された表層71aとの間、すなわち、接触タイプの転写帯電ブレードと転写ベルト71上に担持された記録材との間に電気的なパスが生じ、この部分が周囲よりも極端に抵抗が低いため画像転写時に転写特性が周囲部と極端に異なり点状の転写不良が生じてしまう。
次に図7は、図5に示される裏層71bを40μmの膜厚で、表層71aを30μmの膜厚で作成した2層ベルトの断面図である。
図7に示すように裏層71bの膜厚を略20μmを超えて形成しておけば、ごみGが混入しても裏層71bの絶縁性がすべて損なわれ、中抵抗に抵抗調整された表層71aとの間、すなわち、各転写帯電器(転写帯電ブレード)と転写ベルト71上に担持された記録材との間に電気的なパスを生じることがない。
この結果ごみG混入した部分においてもこの部分が周囲よりも極端に抵抗が低くなってしまうことがなくなり、画像転写時に転写特性が周囲部と極端に異なり点状の転写不良が生じてしまうことを防止できるようになった。
また、成膜時にピンホール等の膜欠陥なく膜を作成するという点においても最低でも20μm以上の膜厚とすることが好ましく、前述のごみの問題とあわせ好ましくは30μm以上の膜厚を有することが好ましい。
一方、絶縁性である裏層71bの膜厚を厚くしていけばいくほど電気的な負荷、すなわちインピーダンスが大きくなり転写電源による高圧出力は大きなものとならざるを得ない。
通常、周囲の部材へのリークや異常放電を比較的簡易な方法で回避するためにはこの高圧出力を略10kV以下にしておくのが好ましく、この出力以下とするためには絶縁性を有する裏層71bの膜厚は200μm以下とすることが好ましい。好ましくは50μm以下が良い。
次に、表層71aの膜厚については前述の裏層71bでもふれたが成膜が安定するという理由から最低でも20μmの膜厚が必要となる。
また、以下に述べる転写特性を安定して得るようにするためには200μm以下としておくことが必要である。
あまり膜厚を厚くすると中抵抗層の部分で転写電界が転写ニップの上、下流両方向に広がりすぎ、転写ニップ上流側でのギャップ放電を引き起こしやすくなり飛び散りや異常放電による転写不良といった画像不良を引き起こす。
従って、表層71aにおいてもその膜厚は30μm以上、50μm以下にすることが好ましい。
さて、この2層構成からなる転写ベルト71を用いた時の転写特性についての本出願人らの研究結果を説明する。
図8は、図1に示される画像形成装置における、低湿環境下、具体的には23℃/5%、絶対水分量では0.8g/kgの環境下における転写帯電器に印加した転写帯電バイアス(転写電流)と感光ドラム1上の現像トナーを記録材に転写することができた率、すなわち転写効率の関係を示すグラフである。
この時、感光ドラム1上に現像されたトナーは単位重量あたりの帯電量が約−30mC/kg、単位面積当たりののり量が8g/mであった。
図8において○印でグラフをプロットしたのが、本発明の2層構成の転写ベルト71を用いた時の転写効率vs転写電流特性で、転写電流が約18μAに達した時点で転写効率が95%を超え、転写効率がサチュレートした。
転写効率が95%でサチュレートしたのは残り5%のトナーというのは静電気的な力で感光ドラム1に付着しているのではなく、ファンデルワールス力等の非電気的な力で付着しているためと考えられる。
一方、図8において×印でグラフをプロットしたのが、従来例に示した高抵抗の単層転写ベルトを用いた時の転写効率vs転写電流特性で、転写電流が約25μAに達した時点で転写効率が95%を超え、転写効率がサチュレートした。
従って、転写効率がサチュレートするのに必要な転写電流を比較すると、従来使用してきた高抵抗の転写ベルトと比較し、本実施形態に用いた2層構造の転写ベルトにおいては
18÷25=0.72
すなわち、72%の電流出力で十分なトナー転写が行なわれるようになった。
このように、必要転写電流を低減することが可能となったのは、次のような理由によるものと考えられる。
転写ベルト71の記録材当接側の表面抵抗率を1011Ω/□以上、10Ω/□未満(例えば1014Ω/□以下)としたので実質的な転写帯電ニップ(有効転写領域)が広がり、実質的に転写帯電を行っている時間を稼ぐことができるようになるためと考えられる。
ただし、放電やトナーの飛び散りを防止するために、有効転写領域は感光体と記録材が接触する領域に含まれているのが好ましい(同じ長さでも良い)。
なお、有効転写領域が感光体と記録材とが接触する領域に含まれているかどうか検証する方法としては以下の方法を用いた。
まず、感光体上にベタ画像を形成し、このベタ画像が転写部と対向するように感光体を回転させてから停止させる。
次に、転写ベルトに吸着された記録材を上記転写部に対向させた状況において、転写ベルトを感光体に向けて通常の転写時と同様な状態に移動させる。
この状態において転写ベルトに転写電圧を印加し、記録材に転写されたトナー像の長さ(記録材の搬送方向)を測定する。
この長さと、予め測定された感光体と記録材とが接触する長さとを比較することで検証することができる。
本実施形態では、低湿環境下時や、記録材の両面に画像を形成するモードにおいて記録材の1面目にトナー像を定着するために一度定着器を通過した記録材の2面目(1面目とは反対側の面)への画像形成時においても転写に要する転写電界(電圧)を抑制することが可能となり、局所的な異常放電の発生を抑制することが可能となったので転写不良の無い良好な画像形成が行えるようになった。
転写ベルトの記録材担持側は中抵抗化したが、転写帯電器側は高抵抗のままとしたので、転写ベルト全体を中抵抗、或いは低抵抗化した時に生じたような記録材の吸着、搬送性という問題や、電気的な干渉が発生することによる転写不良という問題や、転写ベルトの幅方向において寸法の短い記録材通紙時における画像不良等の問題を防止することが可能となった。
さらに、転写帯電器側の高抵抗層の膜厚を20μmよりも大きくなるよう構成したので成膜時におけるごみの混入による絶縁性の低下を防止することも可能となり、このようなごみの問題によって生じる転写不良の発生を防止しながら上述したような良好な画像形成が行えるようになった。
本例においては、転写ベルト71の表層71aとして、厚さ35μm、カーボンブラックを分散したポリイミド樹脂を使用し表面抵抗率は1013Ω/□に抵抗調整されている。
裏層71bとして、厚さ40μm、抵抗調整剤を含有しないポリイミド樹脂の絶縁層からなり、表面抵抗率は1015Ω/□である。
上記方法により、各々の層はポリイミド樹脂の前駆体(ポリアミド樹脂)の段階で重ねられ、一体となってイミド化し成形される。
なお、転写ベルト71の材質としてはポリイミド樹脂に限定されるものではなく、これ以外にも、例えばポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリウレタン樹脂などのプラスチックや、フッ素系、シリコン系のゴムを好適に用いることができる。
さらに、転写ブレード74としては体積抵抗が1×10Ω・cm以上、1×10Ω・cm以下で、板厚2mm、長さ(スラスト幅)306mmのものを用いた。
本例では、電源として定電流電源を用いることにより転写ブレード74に印加する電流を15μAに定電流制御して転写を行った。
このようにして感光ドラム1表面に形成されたトナー画像は、転写ブレード74によって記録材P上に転写される。
また、転写ベルト71は、転写ニップ70から定着装置6への記録材Pの搬送手段を兼ねさせてあり、転写ニップ70を通過した記録材Pは、感光ドラム1表面から分離されて転写ベルト71で定着装置6へ搬送される。
次に上記した画像形成装置の動作について説明する。画像形成時には、感光ドラム1は駆動手段(不図示)により矢印A方向に回転駆動され、磁気ブラシ2により表面が均一に帯電される。
そして、帯電された感光ドラム1上に露光装置(LED走査装置)3により画像露光が与えられて、入力される画像情報に応じた静電潜像が形成され、この静電潜像は現像装置4によりトナー像として現像される。
そして、感光ドラム1上のトナー画像が転写装置の転写ベルト71との間の転写ニップ70に到達すると、このタイミングに合わせて給紙カセット80内の紙などの記録材Pが給紙ローラ81によって給紙されてレジストローラ82により搬送され、転写バイアスが印加された転写ブレード74により記録材Pの裏側にトナーtと逆極性の電荷が付与されて、表面側に感光ドラム1上のトナー画像が転写される。
そして、トナー画像が転写された記録材Pは転写ベルト71により定着装置6へ搬送され、定着装置6によりトナー画像が表面に永久固着画像として定着されて排出される。
一方で記録材Pを剥離された転写ベルト71は接地した導電性ファーブラシによって構成される転写ベルト除電器10と接地された転写ベルト駆動ローラ72との対による表裏面電荷の除去、ウレタンゴム製のクリーニングブレード20によって構成される転写ベルトクリーナ11aによる表面の残トナー、紙粉などの異物を排除されて、次の画像形成に備える。
ここで、本実施形態では、クリーニングブレード20の当接圧(当接力、カウンター当接)は、下限は3.92N以上、上限は総圧14.7Nである。
すなわち、3.92N未満でも、14.7Nを超えてもクリーニング不良が発生してしまう。
これは、3.92N未満では圧力が不十分であり、14.7Nを超えると、いわゆる腹当たりとなるため、クリーニングブレード20のエッジが当接しなくなるためである。
また、クリーニングのための構成は以下のように決定される。まず、クリーニングするトナーの種類、一度にクリーニングするトナー量により目標値が決まり、その後、このトナーをクリーニングするクリーニング構成を決定する。ここで、本実施形態では、7μmトナーを用いた。
また、転写ベルト71にA3サイズと同等な面積に0.7mg/cmのトナー量を直接画像形成した場合に完全にクリーニングできる構成とした。
このような状況はジャム等によって、記録材が搬送されないまま、画像形成を行なった場合である。
従って、トナーを6μmにした場合はさらに当接圧を高くし、クリーニングするトナー量が増えた場合はさらに当接圧を高くするのが好ましい。また、クリーニングブレード20の硬度を上げて、当接圧を高く設定した構成としても良い。
また一方で転写ニップ70を通過した後の感光ドラム1上には転写ニップ70で紙上に転写しきれなかったトナー(転写残トナー)が微量ながら存在している。
これら転写残トナーは磁気ブラシ2によって、静電的に物理的に掻き取られ、一旦は磁気ブラシ2に吸収されることになる。
磁気ブラシ2内部では転写残トナーが累積してくると磁気ブラシ自身の抵抗が増大し、感光ドラム1を十分帯電できなくなる。
この効果によって、磁気ブラシ2と感光ドラム1表面に電位差が生じ、磁気ブラシ2に含まれている転写残トナーは感光ドラム1上に静電的に転移する。感光ドラム1上に転移した転写残トナーは現像装置4に静電的に取り込まれ、次の画像形成に消費されることになる。
次に上記した2層構成の転写ベルト71の効果について説明する。既に従来例で示した通りに、上記示したような画像形成装置においては、転写ベルト71の抵抗条件を選択することが重要であり、従来例で述べられた問題点について全てを安定に満足する抵抗条件を求めることは困難であった。
しかしながら、本例のように転写ベルト71を抵抗値の異なる2層構成にすることでより安定して、記録紙の搬送・トナー像の転写が実現される。
まず、記録材の静電吸着搬送に関しては、高抵抗側の裏面層が絶縁物であり体積抵抗率で1015Ω・cm程度と比較的高い抵抗率であり、2層を重ねた厚み方向の体積抵抗率も1015Ω・cm以上と高い抵抗率であるため、静電吸着に関しては本転写ベルトはほぼ絶縁物に等しい力を示している。
さらに若干ではあるが記録材の接する表面側の表面抵抗率が低いため、転写ベルトからの分離時に剥離放電による異常画像も緩和される方向にある(本例の転写ベルトにおいては、分離帯電器90により積極的に除電するのが望ましい)。
次に転写性については、表層が低抵抗化された本例の2層の転写ベルト71を用いることによって、大きな改善効果が得られている。
まず、表面の低抵抗層が存在することによって、電気的な転写ニップが増加する傾向がある。以下この現象について、図9に従って説明する。図9は、本発明に係る画像形成装置の第1の実施形態、従来例、比較例に係る電気的ニップの概略図である。
図9の(a)は、従来の単層の絶縁性転写ベルトを用いた例を示す。転写ブレード74から印加される電界は接地されている感光体の最下層であるアルミ基体に向かって電気力線がのび、感光ドラムと転写ベルトに吸着された記録材とが接触する領域の長さLに対して有効な電界の及ぶ範囲はL0のような狭い範囲(有効転写領域)となる。
そして、図9の(b)のように、本実施形態の2層の転写ベルトで表面が低抵抗に配置したものについては、表面が低抵抗であるが故にその有効な電界の及ぶ範囲、即ち、有効転写領域(以下、電気的ニップ)は図のように拡大されて、転写ブレード74による有効転写領域は、感光ドラムと転写ベルトに担持された記録材とが接触する領域に含まれると共に、転写ベルトの移動方向において、転写ベルトと転写ブレード74とが接触する領域は、感光ドラムと転写ベルトに担持された記録材とが接触する領域に含まれる。
このように電気的ニップが拡大することによって、電界の及ぶ時間が長くなるため、より少量の電荷付与をもって、同量の電荷量のトナーを転写することが可能となる。
以上のような現象は、裏面が低抵抗でも、すなわち、本実施形態で紹介している転写ベルト71と裏表が逆であっても実現されることが予想されるが(図9の(c))、転写ブレード74が当接する裏面側が低抵抗であると、本実施形態のような図9の(b)で示される表面が低抵抗の転写ベルトに対して、転写電源に接続された転写ブレードに近いので、より高い電圧で電気的ニップが拡大していることになる。このことにより、従来例でも述べた飛び散りなどが発生しやすく、好ましくない。
さらに、従来例であけた転写ベルト抵抗にかかる諸問題について各々述べると、まず、転写時の電気的干渉については転写ベルト71の各々の層において、表面の表面抵抗率1013Ω/□、裏面の表面抵抗率1015Ω/□と双方ともに比較的高抵抗であり、特に記録材としての紙などの表面抵抗率10〜1011Ω/□に比較して十分に高いために問題とならない。
次に、小サイズ問題については、高抵抗層(裏面層)が存在するために、従来例の(式3)において転写ベルト抵抗分Rが記録材の抵抗分Rpより十分大きくなるため、大きな問題とはならない。
さらに、飛び散りについては、記録材の静電吸着と同様に、転写ベルトの総抵抗が高いため、電荷保持能力は十分高く問題とはなりにくい。
最後に異常放電については、上述のように、転写電界が低く抑えられたことによって、異常放電自体が発生しにくい構成となっている。
本例の2層の転写ベルトに対して、従来例で紹介した単総構成のポリイミド樹脂(以下、PI)の転写ベルト(絶縁性)、また、ポリイミドにカーボンを分散し抵抗制御を行った、単層ポリイミド転写ベルト(体積抵抗率〜1013Ωcm)の3者を比較してみる。
Figure 0003710467
上記表における○,△,×印は、それぞれ、○:問題発生せず、△:問題が発生するが実用レベル、×:問題が無視できない程に発生する、という意味を表している。
このように、従来例,比較例に対して本例の転写ベルトは問題の発生がなく良好な画像形成が可能なことが分かる。
また、表層71aに潤滑性フィラーとして、フッ素樹脂を約10%含有させ、裏層71bに潤滑性フィラーを含有させない構成としても良い。即ち、表層71aにのみ潤滑性フィラーを含有させることとしたものである。
これにより、金属に対する静止摩擦係数は、フッ素樹脂を約10%含有させた表面は0.2、潤滑性フィラーを含まない面は0.4であった。フッ素樹脂の添加量を増やすと摩擦係数は下がるが機械的な強度が減少してしまう。
潤滑性フィラーは、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、若しくはポリオレフィン樹脂又はこれらの組み合わせでもよい。
転写ベルト71の材質としては同様の製法で作成される芳香族ポリアミドや芳香族ポリイミドでもよい。
このような構成において、まず本発明に対する比較例とし、潤滑性フィラーを含まない単層構成の転写ベルトを用いて連続で画像形成を行った場合の転写ベルトの負荷トルクを図19に示す。
図19は、従来の画像形成装置における、潤滑性フィラーを含まない単層構成の転写ベルトを用いて連続で画像形成を行った場合の転写ベルトの負荷トルクのグラフである。
図19に示すように、約3000枚画像形成して負荷が約0.78N・mとなり転写ベルト71に対して転写ベルトに回転駆動力を伝達する駆動ローラ72がスリップしてしまった。
そこで、本発明の特徴である上記の2層構成の転写ベルト71を用いて実験を行ったところ5万枚画像形成を行ってもスリップは発生しなかった。
一方で、耐久時の負荷トルクの推移を調べてみると、初期は約0.59N・mであった負荷トルクが耐久が進むに連れて上昇して5万枚画像形成を行った後では約0.69N・mであった。
また、2層が剥がれているといった部分は無く、画像も初期と同様に現像不良は発生し
なかった。
そこで、転写ベルト71の寿命は5万枚として、交換部品とした。トナーの融着現象は現像品の飛散状況やクリーニングブレード20の当接条件によって変化するため、それらの構成により転写ベルト71の寿命も変化する。
上記のように、本実施形態においては、転写ベルト71のクリーニングブレード20が当接する層に潤滑性フィラーを含有させることで、クリーニングブレード20と転写ベルト71との摩擦力が減少して、転写ベルト71と駆動ローラ72のスリップが発生しない画像形成装置が提供できる。
(第2の実施形態)
以下、本発明に係る画像形成装置の第2の実施形態について説明する。本実施形態の構成は、研磨ローラにて転写ベルトを研磨する構成を除いてほぼ実施形態1と同様であるので詳細な説明は省略する。
本実施形態は、図10に示すように、記録材担持体としての転写ベルト71に、対向部材43と対向する、研磨手段としての研磨ローラ42を設置した。図10は、本発明に係る画像形成装置の第2の実施形態の全体構成図である。
この研磨ローラ42により転写ベルトに強固に付着したトナー、紙粉等を除去することができ、転写ベルトの表層71aをリフレッシュすることができる。
研磨ローラ42は、当接位置にて、転写ベルトの移動方向と逆方向に移動、摺動(カウンター方向)する構成となっており、例えば1万枚の記録材に画像形成する毎に作動される構成となっている。
即ち、通常の画像形成時は研磨ローラ42及び対向部材43は転写ベルトより離間状態にあり、作動時、研磨ローラは転写ベルトに当接し回転駆動され、対向部材43は転写ベルトに当接される。
上述したように転写ベルトの表層71aにトナーが融着したり紙粉が付着していると、表層71aに潤滑性フィラーを10%含有した効果が減少してしまう(表層には潤滑性フィラーが含有されていない)。
そこで、表面を研磨することで対策を行うと、転写ベルト71の厚みの変化によって抵抗値が変化してしまい画像不良転写不良が発生するといった新たな問題が発生する可能性があった。
しかしながら、本例のように2層構成で、かつ、表層71aの電気抵抗(体積抵抗及び表面抵抗)が裏層71bの電気抵抗(体積抵抗及び表面抵抗)よりも小さい転写ベルトを用いているので、表層の厚みが多少変動しても上記画像不良を抑制することができた。
また、本実施形態で用いた研磨ローラ42は直径20mmの金属ローラの表面にラッピングフィルム(樹脂シートにアルミナ系の研磨剤を接着したもの)を巻き付けている。本実施形態では住友3M社製ラッピングフィルム#320を用いた。
当接圧は総圧9.8Nとした。当接動作は、画像形成動作を行わないときに、回転している転写ベルトに約3分当接して、転写ベルト71に融着してしまったトナーや紙粉を取り除くようにした。
この様な転写ベルト71を用いて、研磨ローラ42を動作させたところ、1回の動作で転写ベルト71の表面の10点平均粗さRzは約3μmとなった。
そこで、1万枚画像形成毎に1回、研磨ローラ42及び対向部材43を動作させる構成とした。
上記の様な構成において、耐久時の負荷トルクの推移を調べてみると、初期は約0.539N・mであった。
そして、1万枚画像形成を行った後、転写ベルト71を研磨する前の負荷トルクは、約0.6174N・mであり、研磨ローラ42を動作させたところ負荷トルクは約0.539N・mに戻った。
そして、10万枚画像形成後の負荷トルクは、約0.637N・mであり、この時の転写ベルト71の膜厚は約45μmであった。これは、研磨ローラ42によって、表層が削られたためであると考えられる。
また、この時は転写ベルト71の2層合わせた体積抵抗率は、約1015Ω・cmであり、初期と変化が無かった。
また、2層が剥がれているといった部分は無く、画像も初期と同様に画像不良は発生しなかった。そこで、転写ベルト71の寿命は10万枚とした。
トナーの融着現象は現像器の飛散状況や転写ベルトのクリーニング部材としてのクリーニングブレード20の当接条件等によって変化するため、それらの構成により転写ベルト71の寿命も変化する。
表層の抵抗値(体積抵抗率、表面抵抗率)は裏層に対して、2桁以上小さいことが好ましい。
本実施形態はカラープリンタ・複写機の場合を示したが、白黒プリンタ・複写機であっても良い。
またアナログ式の複写機であっても良い。また、トナー像を直接記録に転写するものではなく図11に示すような中間転写体としての中間転写ベルト200を用いて、感光体上のトナー像を一旦中間転写体に1次転写し、その後、記録材に2次転写する中間転写方式における中間転写ベルト200を、上記転写ベルト71の代わりに本発明を適用することができる。図11は、本発明に係る画像形成装置の第2の実施形態の変形例の全体構成図である。
上記のように、本発明に係る画像形成装置においては、転写ベルト71や中間転写ベルト200のクリーニングブレード20が当接する層に潤滑性フィラーを含有することで、クリーニングブレード20と転写ベルト71や中間転写ベルト200との摩擦力が減少して、転写ベルト71や中間転写ベルト200と駆動ローラ72のスリップが発生しない画像形成装置が提供できる。
さらに、転写ベルト71や中間転写ベルト200の表面を研磨した場合においても、転写ベルト71や中間転写ベルト200全体の体積抵抗率が変化せず、画像不良の発生しない画像形成装置が提供できる。
また、転写ベルト71や中間転写ベルト200を構成する層が2層とも同一の材料をベースとしているため、長期間使用しても剥がれや、空隙等が発生しない画像形成装置が提供できる。
上記実施形態においては、記録材担持体として転写ベルトを用いた画像形成装置について説明したがこれに限らず図に示す転写ドラムを用いた画像形成装置についても本発明は適用できる。
即ち、図12に示すような1つの感光体に順次異なる色のトナー像を形成し、転写ドラム上に静電吸着された記録材に繰り返し転写するような画像形成装置においても同じ効果が得られる。図12は、本発明に係る画像形成装置の第2の実施形態において適用される画像形成部の概略図である。
図12において、像担持体としての感光ドラム1の周囲に帯電手段としての1次帯電器2、露光装置(図示せず)、現像器群、クリーナ9が配置されている。
現像器群はマゼンタ現像器4m、シアン現像器4cy、イエロー現像器4y、ブラック現像器4kからなる。また、感光ドラム1の斜め下方には記録材担持体である転写ベルトを円筒状に張架した転写ドラム7dが配置される。
この転写ドラム7dの内部には吸着用帯電ブレード7q、転写ブレード74を備える。
この転写ドラム7dには装置本体の下部に設置された記録材カセット80から記録材がレジストローラ82等を介して搬送される。
本実施形態においてもこの転写ドラム7dの記録材担持部には、記録材担持面にカーボンブラックを分散し表面抵抗率を1013Ω/□に抵抗調整した35μmの層と、吸着帯電器または転写帯電器接触面に絶縁性のポリイミドからなる40μmの層の2層構成からなる層が用いられている。
このような構成の画像形成装置では、第1の実施形態のように平面になっている箇所ではなく、転写ドラム7dが曲面を形成している箇所に静電吸着させるため、厚手の用紙など堅い記録材を使う場合には、より強固な静電吸着力が必要とされる。
しかしながら、本構成の転写ドラム7dでは、既に説明されているように、静電吸着力を犠牲にすることなく、異常放電など高抵抗な転写ドラムを採用する場合にありがちな問題を発生することなく良好な画像を形成することが可能となった。
さらに、前述の第1の実施形態と同様に成膜時におけるごみの混入により転写不良を防止しつつ、低湿環境、或いは両面画像形成時における記録材の2面目への画像形成時に発生する局所的な異常放電による転写不良の発生を防止でき、良好な画像形成が可能となった。
(第3の実施形態)
次に、本発明に係る画像形成装置の第3の実施形態について説明する。図13に、本発明に係る画像形成装置の第3の実施形態の全体構成図である。
なお、同図に示す画像形成装置は、4色フルカラーのレーザビームプリンタであり、同図は、その概略構成を示す縦断面図である。
同図に示す画像形成装置は、一対のローラ11,11間に懸架され、図示しない駆動源により矢印c方向に走行される記録材担持体としての搬送ベルト8を有し、該搬送ベルト8の上方に4個の画像形成部Pa,Pb,Pc及びPdが配設してある。
各画像形成部は同様の構成になっているので、以下、第1色目の画像形成部Paを例に採ってその構成を概略的に説明する。
画像形成部Paには、上記の搬送ベルト8に近接して矢印A方向に回転する円筒状の像担持体としてドラム型の電子写真感光体(感光ドラム)1aが配置してある。
感光ドラム1aの周囲には、その回転方向に沿ってほぼ順に帯電ローラ35a、露光装置16a、現像器3a、転写帯電ブレード4a、クリーニング装置30a等が配置されている。
また、記録材の搬送方向に沿って搬送ベルト8の下流側には定着装置7が配設されている。
カラー画像を形成するには、まず、感光ドラム1aを矢印A方向に所定の周速度(プロセススピード)、本実施形態においては200mm/秒をもって回転駆動する。
その感光ドラム1aの表面を帯電ローラ35aにより所定の極性、所定の電位に、本実施形態においては約−550Vに一次帯電し、露光装置16aによりレーザビームLを走査露光して、感光ドラム1a上に第1色目(イエロー)の静電潜像を形成し、その静電潜像を転写手段としての転写帯電ブレード4aにより現像する。
上述のようにデジタル方式で静電潜像を形成する場合、所謂反転現像方式と呼ばれる現像方式が最近では多く採用されている。
この反転現像方式というのは、例えば上述の一次帯電時にマイナス極性で感光ドラム1a表面を帯電した後、画像部を露光してその部分の帯電電荷を減少させ、この露光部に一次帯電された極性と同極性に帯電されたトナーを現像すると言うものである。
上述のイエロートナー像は感光ドラム1aの回転に伴い、転写帯電ブレード4aを配置した転写部位にいたる。
転写帯電ブレード4aは、図14に示すように基材401a、この基材をバックアップするバックアップ部材402a、基材の搬送ベルト当接側、当接部近傍に設けられた潤滑性を有するコート層403aから構成される。図14は、図13に示される画像形成装置の転写帯電ブレードの構成図である。
基材401aの素材としてはイソプレンゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、ヒドリンゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム、フッ素ゴム等のゴム材、またはそれらを合成した合成ゴム、或いはナイロン、ウレタン、ポリエステル等の合成樹脂に、酸化錫、カーボンブラック等の導電剤を配合したものを用いることができる。
また、基材401aの厚みは約1.5〜2.5mm、バックアップ部材402aは、厚み約500μmのポリエチレンテレフタレート樹脂で、コート層403aは厚み約15μ
mのフッ素樹脂により構成した。
感光ドラム1a上に形成された現像にタイミングを合わせて搬送路12から図示しない記録材が搬送ベルト8上に供給され、搬送ベルト8により転写部位に搬送される。
そして転写帯電ブレード4aに制御装置50aによって制御される転写バイアス電源51aからの転写バイアスが印加されて、感光ドラム1a上のイエロートナー像が記録材上に転写される。
その後、感光ドラム1aは、その上に残った残留トナーをクリーニング装置30aのクリーニングブレードにより除去され次の画像形成工程に入りうる状態になる。
一方、イエロートナー像が転写された記録材は、搬送ベルト8による搬送で次の第2色目の画像形成部Pbに進行する。
第2色目の画像形成部Pbは、第1色目の画像形成部Paと同様な構成になっており、上記と同様にして、感光ドラム1b上への潜像形成、マゼンタトナーによる潜像の現像が行なわれ、得られたマゼンタトナー像がその転写部で記録材上にイエロートナー像に重ね合わせて転写される。
同様に、画像形成部Pc,Pdにおいて、感光ドラム1c及び1d上にそれぞれシアントナー像及びブラックトナー像が形成され、転写帯電ブレード4c及び4dによって記録材上に順次重ね合わせて転写されて、記録材上に4色のトナー像を重ね合わせたカラー画像が得られる。
4色のトナー像が転写された記録材は、分離除電器61で除電して搬送ベルト8から分離し、一対の定着ローラ7a及び加圧ローラ7bを備えた定着装置7に送られ、通常、所定温度に加熱されているローラ7a,7bのニップ部で加圧及び加熱して定着される。
これにより記録材は、各色のトナー像の混色及び記録材への固定が行なわれて、フルカラーの永久像とされた後、画像形成装置の機外に排出される。
上記の定着ローラ7a及び加圧ローラ7bは、トナー像の定着によりトナーが付着したときは、それらのトナーをそれぞれのクリーニングウエブ40によって拭い取るようにしている。
一方、搬送ベルト8は記録材の分離後、内側除電器13及び外側除電器14により転写時に受けた帯電電荷を除電し、更に進行方向下流側に設けられたクリーニングブレード20とバックアップローラ21とにより、その表面に付着したカブリトナーや飛散トナー或いは紙粉等のゴミその他が除去され、次の画像形成に備えて表面が清浄にされる。
ここで、本発明の特徴である搬送ベルト8の構成について詳述する。図15に、図13に示される画像形成装置において用いた搬送ベルト8の断面図を示す。
この断面図に示したように搬送ベルト8は記録材が担持される側の第1の層としての表層81aと転写帯電ブレード4a,4b,4c,4dが当接される側の第2の層としての基層81b(前述の第1の実施形態における裏層71bに該当する。)の2層から構成される。
表層81aは抵抗調製材としてカーボンを混ぜ、表面抵抗率が1011Ω/□以上、1
14Ω/□以下に調整した熱硬化性のポリイミド樹脂にて形成してある。
基層81bはベースとなる樹脂は表層81aと同じく熱硬化性のポリイミド樹脂であるが、特に抵抗調整剤を用いずその表面抵抗率が1015Ω/□以上、体積抵抗率も1015Ω・cm以上であるものを用いた。
表面抵抗率、体積抵抗率の測定は、JIS K−6911にのっとり、印加電圧1kV、1分値を用いた。搬送ベルト8の材質としては、同様の製法で作成される芳香族ポリアミドや、芳香族ポリイミドを用いてもよい。
また、使用する導電剤も本実施形態においてはカーボンを用いたが、導電性を付与できるものであればカーボンに限定されるものではなく、例えば金属粉や金属酸化物粒子やフィラーを用いることができる。
この2層ベルトの成膜方法は、前述の第1の実施形態と同様であるためその説明を省略する。
また、この2層ベルトの各層の膜厚等の構造及び特性についても、前述の図5、図6、図7及び図8を参照して説明した場合と同様であるため省略する。例えば図5,6,7に示される表層71aが本実施形態の表層81aに該当し、裏層71bが本実施形態の基層81bに該当する。
従って、本実施形態では、前述の第1の実施形態と同様に、低湿環境下や両面画像形成時における2面目の画像形成時においても転写に要する転写電界を抑制することが可能となり、局所的な異常放電の発生を抑制することが可能となったので転写不良の無い良好な画像形成が行えるようになった。
また、搬送ベルトの記録材担持側は中抵抗化したが、転写帯電器側は高抵抗のままとしたので、搬送ベルト全体を中抵抗、或いは低抵抗化した時に生じたような吸着における問題や、電気的な干渉が発生することによる転写不良、搬送ベルトの幅方向において寸法の短い記録材通紙時における画像不良等の弊害も防止することが可能となった。
さらに、転写帯電器側の高抵抗層の膜厚を20μm以上となるよう構成したので成膜時におけるごみの混入による絶縁性の低下を防止することも可能となり、このようなごみの問題によって生じる転写不良の発生を防止しながら上述したような良好な画像形成が行えるようになった。
(第4の実施形態)
次に、本発明に係る画像形成装置の第4の実施形態について説明する。本実施形態は、図16に示すような1つの感光ドラムと1つの転写ドラムを有するような画像形成装置である。
このような画像形成装置においても、前述の第1乃至第3の実施形態と同様の効果を発揮する。図16は、本発明に係る画像形成装置の第4の実施形態の概略構成図である。
図16において、像担持体として感光ドラム201が配置され、この感光ドラム201の周囲に1次帯電器202、光源装置(図示せず)、現像器群203、クリーナ205が配置されている。現像器はマゼンタ現像器203a、シアン現像器203b、イエロー現像器203c、ブラック現像器203dからなる。
また、感光ドラム201の斜め下方には記録材担持体である転写ドラム208が配置される。
この転写ドラムの内部には吸着用帯電ブレード212、転写用帯電ブレード204を備える。
この転写ドラム208には装置本体の下部に設置された記録材カセット260から記録材Pがレジストローラ213等を介して搬送される。
本実施形態においてもこの転写ドラム208の記録材担持部には芳香族ポリイミド樹脂或いは芳香族ポリアミド樹脂からなる2層構成の樹脂フィルムを用いた。
この樹脂フィルムの層構成としては前述実施形態1と同じく記録材が担持される側は抵抗調製材としてカーボンを混ぜ、表面抵抗率が1011Ω/□以上、1014Ω/□以下に調整した熱硬化性のポリイミド樹脂にて、その膜厚が略20μm以上、200μm以下、好ましくは30μm以上、50μm以下になるように形成してある。
また、接触型の転写帯電器に接する側は特に抵抗調整材を用いないその表面抵抗率を1015Ω/□以上、体積抵抗率も1015Ω・cm以上である熱硬化性のポリイミド樹脂を用い、その膜厚が略20μm以上、200μm以下、好ましくは30μm以上、50μm以下になるように成膜した。
このような構成としたところ前述の第3の実施形態と同様に成膜時におけるごみの混入による転写不良を防止しつつ、低湿環境、或いは両面画像形成時における2面目画像形成時に発生する局所的な異常放電による転写不良の発生を防止でき、良好な画像形成が可能となった。
本発明に係る画像形成装置の第1の実施形態の全体構成図である。 図1中で特に像形成に関わる画像形成部の詳細図である。 図1に示される画像形成装置に適用される現像装置を示す概略図である。 図1に示される画像形成装置に適用される2成分接触現像装置(2成分磁気ブラシ現像装置)である現像装置4を示す概略構成図である。 図1に示される画像形成装置において用いた転写ベルト71の断面図である。 図5に示される裏層71bを20μmの膜厚で、表層71aを30μmの膜厚で作成した2層ベルトの断面図である。 図5に示される裏層71bを40μmの膜厚で、表層71aを30μmの膜厚で作成した2層ベルトの断面図である。 図1に示される画像形成装置における、低湿環境下、具体的には23℃/5%、絶対水分量では0.8g/kgの環境下における転写帯電器に印加した転写帯電バイアス(転写電流)と感光ドラム1上の現像トナーを記録材に転写することができた率、すなわち転写効率の関係を示すグラフである。 本発明に係る画像形成装置の第1の実施形態、従来例、比較例に係る電気的ニップの概略図である。 本発明に係る画像形成装置の第2の実施形態の全体構成図である。 本発明に係る画像形成装置の第2の実施形態の変形例の全体構成図である。 本発明に係る画像形成装置の第2の実施形態において適用される画像形成部の概略図である。 本発明に係る画像形成装置の第3の実施形態の全体構成図である。 図13に示される画像形成装置の転写帯電ブレードの構成図である。 図13に示される画像形成装置において用いた搬送ベルト8の断面図である。 本発明に係る画像形成装置の第4の実施形態の概略構成図である。 従来の画像形成装置の概略図である。 図17で示された画像形成装置の転写部を記録材の進行方向から見た概略図である。 従来の画像形成装置における、潤滑性フィラーを含まない単層構成の転写ベルトを用いて連続で画像形成を行った場合の転写ベルトの負荷トルクのグラフである。
符号の説明
1 感光ドラム
1A ドラム基体
1B 感光体層
1a,1b,1c 感光ドラム
2 磁気ブラシ
2A マグネットローラ
2B スリーブ
2C 磁気ブラシ層
3 露光装置
3a 現像器
4 現像装置
4a,4b,4c,4d 転写帯電ブレード
4cy シアン現像器
4k ブラック現像器
4m マゼンタ現像器
4y イエロー現像器
5 転写装置
6,7 定着装置
7a 定着ローラ
7b 加圧ローラ
7d 転写ドラム
7q 吸着用帯電ブレード
8 搬送ベルト
9 クリーナ
10 転写ベルト除電器
11 ローラ
11a 転写ベルトクリーナ
12 搬送路
13 内側除電器
14 外側除電器
16a 露光装置
20 クリーニングブレード
21 バックアップローラ
30a クリーニング装置
35a 帯電ローラ
40 クリーニングウエブ
41 現像スリーブ
42 研磨ローラ
42a マグネットローラ
43 対向部材
43a,44a 攪拌スクリュー
45 規制ブレード
46 現像容器
50a 制御装置
51a 転写バイアス電源
61 分離除電器
70 転写ニップ
71 転写ベルト
71a 表層
71b 裏層
72 駆動ローラ
73 ローラ
74 転写ブレード
80 給紙カセット
81 給紙ローラ
81a 表層
81b 基層
82 レジストローラ
90 分離帯電器
101a,101b,101c 感光ドラム
103a 現像器
104a,104b,104c 転写帯電器
107 定着装置
107a 定着ローラ
107b 加圧ローラ
108 搬送ベルト
111 ローラ
112 搬送路
113 内側除電器
114 外側除電器
115a 一次帯電器
116a 光像
120 クリーニングブレード
121 バックアップローラ
130 クリーニングブレード
161 分離除電器
200 中間転写ベルト
201 感光ドラム
202 一次帯電器
203a マゼンタ現像器
203b シアン現像器
203c イエロー現像器
203d ブラック現像器
204 転写用帯電ブレード
205 クリーナ
208 転写ドラム
212 吸着用帯電ブレード
213 レジストローラ
260 記録材カセット
401a 基材
402a バックアップ部材
403a コート層
L レーザビーム
P 記録材
Pa,Pb,Pc,Pd 画像形成部

Claims (41)

  1. トナー像を担持する複数の像担持体と、
    前記像担持体に接して、記録材を担持し、移動する記録材担持体と、を備え
    更に、前記記録材担持体に接し、電源からバイアスが印加されることにより、前記像担持体に担持される前記トナー像を、前記記録材担持体に担持される前記記録材転写する転写手段を、複数の前記像担持体の各々に対向するように複数備え、
    前記複数の像担持体に担持されたトナー像が、前記記録材担持体に担持された前記記録材に順次重ね合わせて転写され、前記記録材担持体の移動方向において前記像担持体と前記記録材担持体に担持された前記記録材の接する第1の領域の長さは、前記像担持体に対向する前記転写手段と前記記録材担持体とが接する第2の領域の長さよりも長い画像形成装置において、
    前記記録材担持体は、
    前記記録材を担持し、表面抵抗率が10 11 Ω/□から10 14 Ω/□、厚さが20μmから200μmである第1の層と、
    記転写手段が接し、表面抵抗率が10 15 Ω/□以上、厚さが20μmから200μ
    mである第2の層と、を有する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記記録材担持体の搬送方向において、前記記録材担持体と前記転写手段とが接触する領域の長さは、0.3mm以上1.5mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記転写手段は、像転写時、前記記録材担持体に接触する板状の転写部材を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記板状の転写部材のエッジ部近傍のみが前記記録材担持体に接触することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記転写部材に流れる電流は定電流制御されることを特徴とする請求項3または4に記載の画像形成装置。
  6. 前記第1の層上に遠心成型装置により前記第2の層を形成した後、前記第1の層及び前記第2の層を加熱することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記第2の層はクリーンルーム内に配置された前記遠心成型装置により形成されることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  8. 前記記録材担持体は前記第1の層と前記第2の層のみを備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記記録材担持体の移動方向において、前記転写手段による有効転写領域の長さは、前記像担持体と前記記録材担持体に担持された記録材とが接触する領域の長さ以下である請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記転写手段による有効転写領域は、前記像担持体と前記記録材担持体に担持された記録材とが接触する領域に含まれる請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記記録材担持体の移動方向において、前記記録材担持体と前記転写手段とが接触する領域は、前記像担持体と前記記録材担持体に担持された記録材とが接触する領域に含まれることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記記録材担持体の前記第1の層を研磨する研磨手段を備える請求項1乃至11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  13. 前記第1の層の体積抵抗率は第2の層の体積抵抗率よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 前記第1の層は潤滑性のフィラーを含有し、前記第2の層は潤滑性フィラーを含有しないことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  15. 前記記録材担持体の前記第1の層に接触して前記第1の層をクリーニングするクリーニング手段を備えることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  16. 前記クリーニング手段は前記第1の層に接触するブレードを備えることを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
  17. 前記記録材担持体の前記第2の層に接触して前記記録材担持体に駆動力を伝達する駆動ローラを備えることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  18. 前記第1の層及び前記第2の層はポリイミド樹脂により構成されることを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  19. 前記像担持体は、
    電気的に接地される導電層と、
    前記導電層上に設けられ像を担持する感光層と
    を備えることを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  20. 像を記録材上に定着する定着手段を備え、
    前記定着手段により記録材の第1の面に像を定着した後、前記転写手段は、前記像担持体上の像を前記記録材担持体に担持された記録材の前記第1の面とは反対側の第2の面に転写可能であることを特徴とする請求項1乃至19のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  21. 前記定着手段は加熱することにより像を記録材に定着することを特徴とする請求項20に記載の画像形成装置。
  22. トナー像を担持する複数の像担持体と、
    前記像担持体に接し、前記トナー像が転写され、移動する中間転写体と、を備え、
    更に、前記中間転写体に接し、電源からバイアスが印加されることにより、前記像担持体に担持される前記トナー像を、前記中間転写体転写する転写手段を、複数の前記像担持体の各々に対向するように複数備え、
    前記複数の像担持体に担持されたトナー像が、前記中間転写体に順次重ね合わせて転写され、前記中間転写体の移動方向において前記像担持体と前記中間転写体の接する第1の領域の長さは、前記像担持体に対向する前記転写手段と中間転写体とが接する第2の領域の長さよりも長い画像形成装置において、
    前記中間転写体は、
    前記トナー像が転写され、表面抵抗率が10 11 Ω/□から10 14 Ω/□、厚さが20μmから200μmである第1の層と、
    前記転写手段が接し、表面抵抗率が10 15 Ω/□以上、厚さが20μmから200μ
    mである第2の層と、を有する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  23. 前記中間転写体の搬送方向において、
    前記中間転写体と前記転写手段とが接触する領域の長さは、0.3mm以上1.5mm以下であることを特徴とする請求項22に記載の画像形成装置。
  24. 前記転写手段は、像転写時、前記中間転写体に接触する板状の転写部材を備えることを特徴とする請求項22または23に記載の画像形成装置。
  25. 前記板状の転写部材のエッジ部近傍のみが前記中間転写体に接触することを特徴とする請求項24に記載の画像形成装置。
  26. 前記転写部材に流れる電流は定電流制御されることを特徴とする請求項24または25に記載の画像形成装置。
  27. 前記第1の層上に遠心成型装置により前記第2の層を形成した後、前記第1の層および前記第2の層が加熱されたものであることを特徴とする請求項22乃至26のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  28. 前記第2の層が、クリーンルーム内に配置された前記遠心成型装置により形成されることを特徴とする請求項27に記載の画像形成装置。
  29. 前記中間転写体が前記第1の層および前記第2の層のみを備えることを特徴とする請求項22乃至28のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  30. 前記中間転写体の移動方向において、前記転写手段による有効転写領域の長さは、前記像担持体と前記中間転写体に担持された記録材とが接触する領域の長さ以下であることを
    特徴とする請求項22乃至29のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  31. 前記転写手段による有効転写領域は、前記像担持体と前記中間転写体とが接触する領域に含まれることを特徴とする請求項22乃至30のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  32. 前記中間転写体の移動方向において、前記中間転写体と前記転写手段とが接触する領域は、前記像担持体と中間転写体とが接触する領域に含まれることを特徴とする請求項31に記載の画像形成装置。
  33. 前記中間転写体の前記第1の層を研磨する研磨手段を備えることを特徴とする請求項22乃至32のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  34. 前記第1の層の体積抵抗率は第2の層の体積抵抗率よりも小さいことを特徴とする請求項22乃至33のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  35. 前記第1の層は潤滑性のフィラーを含有し、前記第2の層は潤滑性フィラーを含有しないことを特徴とする請求項22乃至34のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  36. 前記中間転写体の前記第1の層に接触して前記第1の層をクリーニングするクリーニング手段を備えることを特徴とする請求項22乃至35のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  37. 前記クリーニング手段は、前記第1の層に接触するブレードを備えることを特徴とする請求項36に記載の画像形成装置。
  38. 前記中間転写体の前記第2の層に接触して前記中間転写体に駆動力を伝達する駆動ローラを備えることを特徴とする請求項22乃至37のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  39. 前記第1の層および前記第2の層は、ポリイミド樹脂から構成されることを特徴とする請求項22乃至38のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  40. 前記像担持体は、電気的に接地される導電層と、前記導電層上に設けられ像を担持する感光層とを備えることを特徴とする請求項22乃至39のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  41. 像を記録材上に定着する定着手段を備え、
    前記定着手段により記録材の第1の面に像を定着した後、前記転写手段は、前記像担持体上の像を前記中間転写体に担持された記録材の前記第1の面とは反対側の第2の面に転写可能である請求項22乃至40のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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