JP4668856B2 - 製パン機 - Google Patents

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本発明は、製パン機に関するものである。
本発明の製パン機に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
特開平9−187383号公報
この特許文献に記載の製パン機は、本体の内部に加熱ヒータを配設した焼成室と、該焼成室内に着脱可能に配置するパンケースとを備えている。このパンケースの底には、内部に収容させたパン生地材料を攪拌するとともに混練するための攪拌部材が回転可能に取り付けられている。この攪拌部材は、駆動モータに動力伝達機構を介して着脱可能に連結されている。
そして、ユーザは、焼成室内にパンケースを配置した状態で、希望の製パンコースを選択するとともに、パンケース内に焼き上げるパンに必要な材料を収容させてスタートスイッチを操作する。これにより、制御手段は、選択された製パンコースに応じて設定されたプログラムに従って予熱、混練、発酵および焼成の各工程を実行してパンを焼き上げる。
また、製パン機には、液晶パネルなどの表示手段が設けられ、パンの焼き上げが終了する出来上がり時刻を表示および設定可能な構成としている。さらに、製パン機は、パンの内部に所定の具を入れて焼き上げる具入りコースを有するため、本体の上端開口を閉塞する蓋体の開閉状態を検出する検出手段を設け、蓋体の開放を検出すると攪拌部材を停止させる安全機能を搭載している。
そして、具入りコースでは、具を投入する工程までに投入する具を準備できているか否かにより、蓋体の開放時間が相違する。また、パンを良好な状態で焼き上げるには、各工程の実行時間および温度が重要であるが、これらは前記蓋体の開放時間に大きな影響がある。
しかしながら、パンの焼き上げ状態に殆ど影響がない開放時間であるにも拘わらず、蓋体が開放された時間分、出来上がり時刻を遅延させた場合、ユーザが希望の時刻にパンを食べることができないという問題がある。一方、パンの焼き上げ状態に影響が及ぶ開放時間であるにも拘わらず、出来上がり時刻を遅延させない場合には、良好な焼き上げ状態で製パンすることはできない。
本発明は、従来の問題に鑑みてなされたもので、パンの焼き上げ状態に影響を及ぼすことなく製パンが可能な利便性のよい製パン機を提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するため、本発明の製パン機は、加熱手段を有する焼成室を設けた本体と、前記焼成室内に着脱可能に配置されるパンケースと、該パンケース内に回転可能に装着した攪拌手段と、前記本体の上端開口を開閉可能に閉塞する蓋体と、出来上がり時刻または時間を表示する表示手段と、前記加熱手段および攪拌手段を制御して予熱、混練、発酵および焼成の各工程を予め設定した時間実行してパンを焼き上げる制御手段とを備えた製パン機において、前記蓋体の開閉状態を検出する検出手段と、時間を計測する計測手段とを設け、前記制御手段は前記検出手段によって蓋体の開放を検出すると前記計測手段によって蓋体が閉塞するまでの開放時間を計測し、開放時間が予め設定した許容時間内で、かつ、後工程に発酵工程がある場合には、その発酵工程の実行時間を前記蓋体の開放時間分減算することにより出来上がり時刻または時間を変更せず、開放時間が予め設定した許容時間外である場合、および、後工程に発酵工程がない場合には、後工程の実行時間を変更することなく出来上がり時刻または時間を前記蓋体の開放時間分遅延させる構成としている。
この製パン機では、前記検出手段によって同一工程にて蓋体の開閉を複数回検出すると、その累積開放時間と許容時間とを比較することが好ましい。
また、前記蓋体の開放を検出すると、後工程に前記加熱手段によって加熱を行う発酵工程がある場合には、その発酵工程での加熱温度を高めることが好ましい。
本発明の製パン機では、蓋体が許容時間内で開放され、かつ、後工程に発酵工程がある場合には、その発酵工程の実行時間を減算(削減)することにより出来上がり時刻を変更させず、許容時間外で開放された場合、および、後工程に発酵工程がない場合には、後工程の実行時間を変更することなく出来上がり時刻を変更するため、パンの焼き上げ状態に影響を及ぼすことなく製パンすることができる。また、蓋体を開放した場合には、焼成室内の温度が低下するが、発酵工程での加熱温度を高める構成としているため、良好な焼き上げ状態を確実に実現可能である。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は本発明に係る実施形態の製パン機を示す。この製パン機は、上端開口の本体10に蓋体28が着脱かつ開閉可能に装着されるとともに、本体10の内部にパンケース33を着脱可能に装着するものである。
前記本体10は、胴部材11aと底部材11bとからなる外装体11を備えている。この外装体11の内部には、隔壁12および遮熱板13によって、上端開口の焼成室14と、該焼成室14の下部の駆動機構収容室17と、前側の操作基板収容室27とに区画されている。
前記焼成室14は、パンケース33を着脱可能に収容するもので、その内周下部には、前記パンケース33を加熱する手段である加熱ヒータ15が配設されている。この焼成室14の底面中央には貫通孔40が設けられ、この貫通孔40の縁に補強部材16が配設されている。
前記駆動機構収容室17には、前記焼成室14の下部を支持する基体18が配設され、この基体18にパンケース33内の攪拌部材36を駆動するための駆動モータ19と、この駆動モータ19と攪拌部材36とを連結して動力を伝えるための動力伝達機構20とが配設されている。この動力伝達機構20は、基体18において、前記焼成室14の中心と対応する位置に設けた軸受部材21と、該軸受部材21に回転可能に取り付けるとともに攪拌部材36を着脱可能に連結する大径の第1プーリ22と、前記駆動モータ19の出力軸に設けた小径の第2プーリ23と、これらプーリ22,23に巻回したエンドレスベルト24とからなる。また、基体18には、前記加熱ヒータ15や駆動モータ19などに駆動電力を供給する電源回路などを実装した回路基板25が配設されている。さらに、駆動機構収容室17内には、焼成室14の側面に接触するように、温度検知手段としてサーミスタ26が配設されている。
前記操作基板収容室27は、胴部材11aの正面側に位置され、その表面には図2に示す操作パネル39が配設されるとともに、その背部には入力手段であるスイッチ、液晶パネル44およびマイコン48などを実装したパネル基板43が配設されている。なお、操作パネル39およびパネル基板43については後で詳細に説明する。
前記蓋体28は、外装カバー29と、焼成室14の上端開口を閉塞する金属製の内側カバー30とからなり、前記本体10に背部でヒンジ構造により接続されたものである。前記外装カバー29と内側カバー30には、焼成室14の中央に対応する位置に貫通孔40が設けられ、その貫通孔40に耐熱性を有する透明なガラスからなる覗窓31が装着されている。この蓋体28のヒンジ接続部には、蓋体28の開閉状態を検出する手段としてマイクロスイッチ32が配設されている。
前記パンケース33は、その外形が略四角形状をなし、その上端開口の対向位置には一対の軸受部34が設けられ、これら軸受部34に略凹字形状をなすハンドル部材35が回動可能に装着されている。このパンケース33の底面中央には、内部に収容したパン生地材料を攪拌する手段である攪拌部材36が回転可能に装着されている。また、パンケース33の底中央の外面には、攪拌部材36の軸部を回転可能に軸着するとともに、パンケース33をシンクなどに載置するための台座部材37が設けられている。さらに、前記攪拌部材36の軸部には、その下端に前記動力伝達機構20に着脱可能に連結するための連結部材38が設けられている。
図2に示すように、操作パネル39には、パネル基板43に実装した液晶パネル44を露出させるための貫通孔40が設けられている。そして、この貫通孔40の周囲には、調理メニューとして、ドライイーストを使用する通常の「食パン」コース、外周縁の生地まで柔らかい食パンである「ソフト」コース、「早焼き」コース、「フランスパン」コース、および、「パン・ピザ生地」コースと、天然酵母を使用する「生種つくり」コース、「食パン」コース、および、「パン・ピザ生地」コースとがメニュー表示41により表されている。なお、ドライイーストを使用する通常の「食パン」コースは、「もちもち」および「ふんわり」の2種の製パン方法を搭載している。また、図2中、「ふつう」と「うすい」は焼き上げるパンの焼き色を意味する。さらに、操作パネル39には、貫通孔40の周囲に位置するように、パネル基板43に実装したスイッチに対応する操作部42a〜42jが設けられている。
前記パネル基板43は、ドットマトリクス表示方式の液晶パネル44の周囲に前記操作部42a〜42fに対応するスイッチを実装するとともに、制御手段であるマイコン48を実装したものである。なお、操作部42aと対応するスイッチは、処理の実行およびとりけしをするためのものである。操作部42bと対応するスイッチは、タイマー設定時間を増やすためのものである。操作部42cと対応するスイッチは、タイマー設定時間を減らすためものである。操作部42dと対応するスイッチは、酵母としてドライイーストを使用したメニューを選択するためのものである。操作部42eと対応するスイッチは、天然酵母を使用したメニューを選択するためのものである。操作部42fと対応するスイッチは、焼き上げるパンの焼き色を選択するためのものである。操作部42gと対応するスイッチは、クッキー・パスタ生地の調理を選択するためのものである。操作部42hと対応するスイッチは、ケーキの調理を選択するためのものである。操作部42iと対応するスイッチは、ジャムの調理を選択するためのものである。操作部42jと対応するスイッチは、使用する小麦が国外産および国内産のいずれかを選択するためのものである。
表示手段である液晶パネル44は、各操作部42a〜42jを操作することによる入力条件に従って複数のコースの選択状態を表示するとともに、現在時刻などを表示するためのものである。具体的には、液晶パネル44の周囲には、各メニュー表示41に対応する△印の指示部45が設けられている。また、液晶パネル44の中央右側には、現在時刻および入力時に出来上がり時刻を表示するための数値表示部46が設けられている。さらに、指示部45と数値表示部46との間には、製パン機の動作状態などの示す「庫内高温」、「具入り」、「調理中」、「保温中」、「タイマー」、「ねかし」、「コネ」、「発酵」、「焼き」、および、「できあがり」などの文字表示47が設けられている。
前記パネル基板43に実装した制御手段であるマイコン48は、各スイッチの操作部42a〜42jの操作により選択された条件に基づいて、予め設定されたプログラムに従って各負荷部品を制御し、予熱(ねかし)、混練、発酵、焼成の各工程を実行して焼き上げ、続いて保温処理に移行する。
本実施形態では、生地の内部に所定の具を入れて焼き上げる「具入り」コースは勿論、他の製パンコースでも、マイクロスイッチ32により調理中に蓋体28の開放を検出すると、攪拌部材36の回転を停止する安全機能が搭載されている。この際、マイコン48は、蓋体28の開放を検出すると、内蔵したタイマーにより蓋体28が閉塞されるまでの開放時間Tを計測する計測手段の役割をなす。そして、その開放時間Tが予め設定した許容時間Ta内(5分以内)であれば後工程の実行時間Tbを減算することにより出来上がり時刻を変更せず、許容時間Ta外であれば後工程の実行時間Tbを変更することなく出来上がり時刻を遅延させる構成としている。ここで、蓋体28の開放時間Tとは、同一工程において、継続的に蓋体28を開放した時間は勿論、開閉を繰り返した場合の累積開放時間を含む。また、本実施形態では、蓋体28の開放を検出し、かつ、後工程の実行時間Tbを減算する場合、その実行時間Tbを減算する工程での加熱温度を高める構成としている。
具体的には、図3(A),(B)に示すように、具入りを含む製パン処理は、予熱、混練、発酵、ガス抜き、ベンチタイム、まるめ、成形発酵、および、焼成の工程を備え、この焼成工程が終了すると、続いて保温処理を実行する。予熱工程は、加熱ヒータ15を動作させることにより焼成室14内を昇温させるとともに、パンケース33と生地との間の空気層、および、収容形状に伴う流動を安定させるものである。混練工程は、加熱ヒータ15を停止した状態で、攪拌部材36を回転動作させることにより、パンケース33内のパン材料を攪拌した後、混練りするものである。発酵工程は、加熱ヒータ15を動作させて焼成室14内を所定温度に維持し、混練りしたパン材料を発酵させるものである。ガス抜き工程は、生地の内外の温度を均一にするとともに、余分なガスを抜くものである。ベンチタイム工程は、生地を休ませるためのものである。まるめ工程は、攪拌部材36の動作により生地を丸くするためのものである。成形発酵工程は、攪拌部材36の動作により生地の形を整えながら発酵させるものである。焼成工程は、加熱ヒータ15により焼成室14内を高温に維持してパンを焼き上げるものである。
前記各工程は、予め設定された実行時間中、加熱ヒータ15および攪拌部材36を制御することにより調理を行うものであるが、その実行時間、確実に制御しなければ焼き上げ状態に影響が及ぶ工程は、混練工程、成形発酵工程および焼成工程であり、他の予熱工程、発酵工程、ガス抜き工程、ベンチタイム工程およびまるめ工程は実行時間Tbを減算しても焼き上げ状態に影響は及ばない。また、具入れ時期は混練工程であり、この工程中に蓋体28が開放される場合が殆どである。因みに、具入りメニューを選択することによる具入り報知は、混練工程の終了5分前に行われる。そのため、本実施形態では、混練工程中に許容時間Ta内の蓋体28の開放を検出すると、焼き上げ状態に影響を及ぼさず、最も実行時間が長い発酵工程の実行時間Tbを減算する構成としている。
例えば、蓋体28が開放されない通常の製パン処理では、予熱工程は18分、攪拌部材36を停止し、加熱ヒータ15を動作させて焼成室14内を25℃まで昇温させる。ついで、混練工程は20分、攪拌部材36を動作させ、加熱ヒータ15を停止する。ついで、発酵工程は60分、攪拌部材36を停止し、加熱ヒータ15を動作させて焼成室14内を25℃に温調する。ついで、ガス抜き工程は1分、攪拌部材36を停止し、加熱ヒータ15を停止する。ついで、ベンチタイム工程は20分、攪拌部材36を停止し、加熱ヒータ15により焼成室14内を25℃に温調する。ついで、まるめ工程は1分、攪拌部材36を動作させ、加熱ヒータ15を停止する。ついで、成形発酵工程は45分、攪拌部材36を動作させ、加熱ヒータ15により焼成室14内を35℃に温調する。最後に、焼成工程は45分、攪拌部材36を停止し、加熱ヒータ15により焼成室14内を180℃に温調する。
これに対して、具入れ時期である混練り工程で3分間(許容時間Ta内)、蓋体28が開放された場合の製パン処理では、予熱工程は18分、攪拌部材36を停止し、加熱ヒータ15を動作させて焼成室14内を25℃まで昇温させる。ついで、混練工程は20分、攪拌部材36を動作させ、加熱ヒータ15を停止する。この際、蓋体28の開放を検出すると、マイコン48は、この混練工程の実行時間の計測を停止し、その開放時間Tを計測する。そして、混練工程中に蓋体28が3分間開放されると、次の発酵工程は、実行時間Tbを開放時間T分減算して57分とし、攪拌部材36を停止し、加熱ヒータ15を動作させて焼成室14内を27℃に温調する。ついで、ガス抜き工程は1分、攪拌部材36を停止し、加熱ヒータ15を停止する。ついで、ベンチタイム工程は20分、攪拌部材36を停止し、加熱ヒータ15により焼成室14内を25℃に温調する。ついで、まるめ工程は1分、攪拌部材36を動作させ、加熱ヒータ15を停止する。ついで、成形発酵工程は45分、攪拌部材36を動作させ、加熱ヒータ15により焼成室14内を35℃に温調する。最後に、焼成工程は45分、攪拌部材36を停止し、加熱ヒータ15により焼成室14内を180℃に温調する。
一方、具入れ時期である混練り工程で10分間(許容時間Ta外)、蓋体28が開放された場合の製パン処理では、予熱工程は18分、攪拌部材36を停止し、加熱ヒータ15を動作させて焼成室14内を25℃まで昇温させる。ついで、混練工程は20分、攪拌部材36を動作させ、加熱ヒータ15を停止する。そして、混練工程中に蓋体28が10分間開放されると、次の発酵工程は、実行時間Tbを開放時間T分減算することなく60分とし、攪拌部材36を停止し、加熱ヒータ15を動作させて焼成室14内を25℃に温調する。ついで、ガス抜き工程は1分、攪拌部材36を停止し、加熱ヒータ15を停止する。ついで、ベンチタイム工程は20分、攪拌部材36を停止し、加熱ヒータ15により焼成室14内を25℃に温調する。ついで、まるめ工程は1分、攪拌部材36を動作させ、加熱ヒータ15を停止する。ついで、成形発酵工程は45分、攪拌部材36を動作させ、加熱ヒータ15により焼成室14内を35℃に温調する。最後に、焼成工程は45分、攪拌部材36を停止し、加熱ヒータ15により焼成室14内を180℃に温調する。その結果、蓋体28が許容時間Taを超えて開放された場合には、その時間T分、出来上がり時刻が遅延される。
このように、本発明の製パン機では、蓋体28が許容時間Ta内で開放された場合には、後工程においてパンの焼き上げに影響を及ぼさない工程の実行時間Tbを減算(削減)することにより出来上がり時刻を変更させず、許容時間Ta外で開放された場合には、後工程の実行時間Tbを変更することなく出来上がり時刻を変更するため、パンの焼き上げ状態に影響を及ぼすことなく製パンすることができる。また、蓋体28を開放した場合には、焼成室14内の温度が低下するが、後工程での加熱温度を高める構成としているため、発酵不足などの問題の発生を防止し、良好な焼き上げ状態を確実に実現可能である。
なお、前述した製パン制御の一例は、操作部42jの操作により使用する小麦として国外産を選択した場合である。この場合、前記混練工程は、粉状の生地を攪拌してコネるステップ(10分)を実行した後、休止するねかしステップ(20分)を実行する。その後、塊状になった生地をコネるステップ(10分)を実行するものである。
これに対して、本実施形態では、操作部42jの操作により使用する小麦として国産を選択した場合、前記混練工程は、粉状の生地を攪拌してコネるステップ(15分)を実行した後、ねかしステップおよびコネステップは実行しない。即ち、国産小麦は、国外産小麦と比較して、タンパク質が少ないうえ含有量が不安定であり、脹らみ難いものであるが、混練工程中のねかしステップおよびコネステップを削減することにより、グルテンの破壊を防ぎ、良好なパンを焼き上げることができるようにしている。因みに、発酵工程の実行時間を更に短縮してもよい。
なお、本発明の製パン機は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、液晶パネル44の数値表示部46により出来上がり時刻を表示する構成としたが、出来上がりまでに必要な時間を表示する構成としてもよい。
また、成形発酵および焼成のように、後に焼き上げに影響が及ばない工程が存在しない工程で蓋体28の開放を検出した場合には、開放時間が許容時間内であっても出来上がり時刻または時間を遅延させることが好ましい。
本発明の実施形態に係る製パン機を示す断面図である。 操作パネルを含む製パン機の構成を示すブロック図である。 製パン時の各工程の制御を示し、(A)は図表、(B)はタイムチャートである。 (A)は国外産小麦を使用した場合、(B)は国内産小麦を使用した場合の制御を示すタイムチャートである。
符号の説明
10…本体
14…焼成室
15…加熱ヒータ(加熱手段)
26…サーミスタ(温度検出手段)
28…蓋体
32…マイクロスイッチ(蓋体開閉検出手段)
33…パンケース
36…攪拌部材(攪拌手段)
44…液晶パネル(表示手段)
46…数値表示部
48…マイコン(制御手段、計測手段

Claims (3)

  1. 加熱手段を有する焼成室を設けた本体と、前記焼成室内に着脱可能に配置されるパンケースと、該パンケース内に回転可能に装着した攪拌手段と、前記本体の上端開口を開閉可能に閉塞する蓋体と、出来上がり時刻または時間を表示する表示手段と、前記加熱手段および攪拌手段を制御して予熱、混練、発酵および焼成の各工程を予め設定した時間実行してパンを焼き上げる制御手段とを備えた製パン機において、
    前記蓋体の開閉状態を検出する検出手段と、時間を計測する計測手段とを設け、
    前記制御手段は
    前記検出手段によって蓋体の開放を検出すると前記計測手段によって蓋体が閉塞するまでの開放時間を計測し
    開放時間が予め設定した許容時間内で、かつ、後工程に発酵工程がある場合には、その発酵工程の実行時間を前記蓋体の開放時間分減算することにより出来上がり時刻または時間を変更せず
    開放時間が予め設定した許容時間外である場合、および、後工程に発酵工程がない場合には、後工程の実行時間を変更することなく出来上がり時刻または時間を前記蓋体の開放時間分遅延させるようにしたことを特徴とする製パン機。
  2. 前記検出手段によって同一工程にて蓋体の開閉を複数回検出すると、その累積開放時間と許容時間とを比較することを特徴とする請求項1に記載の製パン機。
  3. 前記蓋体の開放を検出すると、後工程に前記加熱手段によって加熱を行う発酵工程がある場合には、その発酵工程での加熱温度を高めるようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の製パン機。
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