JP4667846B2 - 薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法に係る発明であり、たとえば、ショートリング配線を有する薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法に適用することができる。
マトリクス型液晶表示装置は、通常、2枚の対向する基板の間に液晶やEL(エレクトロルミネセンス)などの電気光学材料が扶持されることにより構成されている。さらに、マトリクス型液晶表示装置において、挟持されている電気光学材料には、選択的に電圧や電流が印加される。
上記2枚の基板のうち少なくとも一方は、薄膜トランジスタを有するマトリクス型アレイ基板(以下、薄膜トランジスタアレイ基板と称する)である。この薄膜トランジスタアレイ基板上には、薄膜トランジスタなどのスイッチング素子に信号を与えるためのソース配線およびゲート配線が、アレイ状に配設されている。
しかし、薄膜トランジスタアレイ基板は、ガラスなどの絶縁性基板であることが多いため、工程途中に当該薄膜トランジスタアレイ基板に静電気が発生する。当該静電気により、ソース配線およびゲート配線において不良(たとえば、ソース配線およびゲート配線相互間での静電気による絶縁破壊短絡などの不良)が発生することがあった。
上記不良が発生するという問題を克服するために、薄膜トランジスタアレイ基板上の周辺部にショートリング配線が配設されていた。
当該ショートリング配線は、低抵抗の配線である。ショートリング配線とソース配線との間、およびショートリング配線とゲート配線との間を、それぞれクロム、アルミニウムなどの金属からなる低抵抗体を用いて導通させる。これにより、ソース配線およびゲート配線が、ショートリング配線を介して同電位となり、これにより、上記問題が克服されていた。
しかし、ソース配線およびゲート配線をショートリング配線を介して短絡させ、故意に同電位にしている。よって、薄膜トランジスタアレイ基板上に配線パターンやスイッチング素子等を形成した後に、これらの動作チェックを行うための検査において、これらソース配線およびゲート配線相互の間の検査(特に、短絡検査)を精度良く行うことが困難であった。
当該検査に関する問題を克服するための方法として、たとえば、特許文献1および特許文献2に記載されている方法がある。
特許文献1に記載されている方法では、ソース配線およびゲート配線の両配線と、外周に配設されているショートリング配線とは、非線形素子である抵抗体により接続されている。ここで、非線形素子とは、複雑な構成を有する素子であり、抵抗特性が非線形性を示す。
ゲート配線等とショートリング配線との間の短絡検査を行う際に印加される数〜数十V程度の電圧に対して、この非線形素子は、数百MΩ〜数GΩ程度の抵抗を示す。すなわちほぼ絶縁状態を示しているので、当該短絡検査においては、良好な検査感度を得ることができる。
同時に、非線形素子は、静電気による不良、たとえば絶縁破壊短絡が発生するような数百V以上の電圧が、ソース配線やゲート配線相互間に発生したときには、数十KΩ以下の抵抗体として働く。このとき、このような数十KΩの抵抗体は、静電気を逃がすのに充分な抵抗体として働く。
また、特許文献2に記載されている方法では、各配線とショートリング配線との間を接続する抵抗体として、比較的高抵抗(数KΩ〜数十KΩの抵抗)の材料を用いている。この方法によれば、ソース配線−ゲート配線間の短絡検査においては、必要な抵抗値が確保される。
特開平3−296725号公報 特開平3−116117号公報
しかし、特許文献1に記載の技術では、非線形素子である抵抗体は、その構造が複雑であるため、製造工程中に、抵抗体自体に短絡などの不具合を生じることもある。このため、特に、ゲート配線とソース配線との間の短絡不良を調べる薄膜トランジスタアレイ基板検査において、誤判定が生じるという問題があった。
また、パネル工程後は、薄膜トランジスタアレイ基板を切断することにより、抵抗体をパネルから切り離すことになる。この際、メタル配線を含む構成の非線形素子を有している場合には、当該非線形素子における切断処理により当該メタル配線膜が剥離して、隣接するソース配線同士およびゲート配線同士が短絡してしまうことがあった。当該短絡の発生より、隣接するソース配線同士等が電気的に導通することとなり、結果として当該短絡の発生は、線欠陥などの表示不良を引き起こす。
また、当該メタル配線膜が剥離して線欠陥不良に至らない場合であっても、当該薄膜トランジスタ基板を電気光学表示装置に搭載した後に、剥離した当該メタル配線膜が移動することにより、当該電気光学表示装置に線欠陥などの表示不良を引き起こすことがある。このため、薄膜トランジスタアレイ基板を電気光学表示装置に搭載する前に、切断箇所におけるメタル配線膜を除去したり被覆したりする必要があった。したがって、当該追加処理により、製造コストが増大するという問題があった。
また、特許文献2に記載の技術では、チャージセンシング法等の検査を実施する上において、ソース配線側に必要とされる抵抗値が小さく不充分である、という問題があった。
さらに、特許文献2に記載の技術では、新たに抵抗材料とその形成工程を追加される必要があるため、製造プロセスが複雑化するという問題があった。
そこで、この発明は、工程途中での静電気による不良発生を抑制することができるショートリング配線を有する薄膜トランジスタアレイ基板において、検査を実施する上で必要な抵抗値を有する抵抗体を、新たな抵抗材料や複雑なプロセスを追加すること無く、簡単なプロセスにより形成でき、抵抗体における切断処理により問題が生じることの無い薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を提供することを目的とする。
また、請求項1に記載の薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法は、(a)第一の半導体膜と不純物がドープされた第二の半導体膜とが当該順に積層された積層体を、薄膜トランジスタが形成される第一領域とショートリング配線と所定の配線との分離構造が形成される第二の領域とを含む領域において、所定のパターンで絶縁基板上に形成する工程と、(b)前記積層体を覆うように、導電性膜を形成する工程と、(c)前記導電性膜上に所定のパターンのレジストを形成する工程と、(d)前記第一の領域の前記積層体上に存する、前記レジストの所定の位置に、開口部を形成する工程と、(e)前記第二の領域の前記積層体上に存する、前記レジストの所定の位置の膜厚を、他の部分より薄くすることにより、薄膜部を形成する工程と、(f)前記工程(d)、(e)後に、前記レジストをマスクとして、前記導電性膜および第二の半導体膜を除去することにより、少なくとも前記第一の領域において、前記薄膜トランジスタを構成するソース電極およびドレイン電極を形成する工程と、(g)前記薄膜部を開口させる工程と、(h)前記工程(g)後に、前記レジストをマスクとして、前記第二の領域の前記積層上の前記導電性膜を除去することにより、前記積層体上における前記ショートリング配線と前記所定の配線との前記分離構造を形成する工程とを、備えている。
また、請求項3に記載の薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法は、(A)第一の半導体膜と、不純物がドープされた第二の半導体膜と、導電性膜とを、当該順に絶縁基板上に積層させる工程と、(B)前記導電性膜上の、薄膜トランジスタが形成される第一領域およびショートリング配線と所定の配線との分離構造が形成される第二の領域に、所定のパターンのレジストを形成する工程と、(C)前記第一の領域に存する前記レジストの所定の箇所の膜厚を、薄くさせることにより第一の薄膜部を形成する工程と、(D)前記第一の薄膜部よりも厚い膜厚となるように、前記第二の領域に存する前記レジストの所定の箇所の膜厚を薄くさせることにより、第二の薄膜部を形成する工程と、(E)前記工程(C)、(D)の後に、前記レジストをマスクとして、前記導電性膜、前記第一の半導体膜および前記第二の半導体膜を除去する工程と、(F)前記工程(E)の後に、前記第一の薄膜部を開口すると伴に、前記第二の薄膜部の膜厚をさらに薄くさせる工程と、(G)前記工程(F)の後に、前記レジストをマスクとして、前記第一の領域の導電性膜と第二の半導体膜とを除去することにより、少なくとも前記第一の領域において、前記薄膜トランジスタを構成するソース電極およびドレイン電極を形成する工程と、(H)前記工程(G)の後に、前記第二の薄膜部を開口する工程と、(I)前記工程(H)の後に、前記レジストをマスクとして、前記第二の領域の前記導電性膜を除去することにより、前記第一の半導体膜と前記第二の半導体膜とから成る積層体上における前記ショートリング配線と前記所定の配線との前記分離構造を形成する工程とを、備えている。
また、請求項1に記載の薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法は、(a)第一の半導体膜と不純物がドープされた第二の半導体膜とが当該順に積層された積層体を、薄膜トランジスタが形成される第一領域とショートリング配線と所定の配線との分離構造が形成される第二の領域とを含む領域において、所定のパターンで絶縁基板上に形成する工程と、(b)前記積層体を覆うように、導電性膜を形成する工程と、(c)前記導電性膜上に所定のパターンのレジストを形成する工程と、(d)前記第一の領域の前記積層体上に存する、前記レジストの所定の位置に、開口部を形成する工程と、(e)前記第二の領域の前記積層体上に存する、前記レジストの所定の位置の膜厚を、他の部分より薄くすることにより、薄膜部を形成する工程と、(f)前記工程(d)、(e)後に、前記レジストをマスクとして、前記導電性膜および第二の半導体膜を除去することにより、少なくとも第一の領域において、前記薄膜トランジスタを構成するソース電極およびドレイン電極を形成する工程と、(g)前記薄膜部を開口させる工程と、(h)前記工程(g)後に、前記レジストをマスクとして、前記第二の領域の前記積層上の前記導電性膜を除去することにより、前記積層体上における前記ショートリング配線と前記所定の配線との前記分離構造を形成する工程とを、備えているので、余分な工程を追加すること無く一回のレジスト形成により、ソース配線、ショートリング配線等を形成することができると伴に、抵抗体上における配線分離構造も形成することができる。
また、請求項3に記載の薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法は、(A)第一の半導体膜と、不純物がドープされた第二の半導体膜と、導電性膜とを、当該順に絶縁基板上に積層させる工程と、(B)前記導電性膜上の、薄膜トランジスタが形成される第一領域およびショートリング配線と所定の配線との分離構造が形成される第二の領域に、所定のパターンのレジストを形成する工程と、(C)前記第一の領域に存する前記レジストの所定の箇所の膜厚を、薄くさせることにより第一の薄膜部を形成する工程と、(D)前記第一の薄膜部よりも厚い膜厚となるように、前記第二の領域に存する前記レジストの所定の箇所の膜厚を薄くさせることにより、第二の薄膜部を形成する工程と、(E)前記工程(C)、(D)の後に、前記レジストをマスクとして、前記導電性膜、前記第一の半導体膜および前記第二の半導体膜を除去する工程と、(F)前記工程(E)の後に、前記第一の薄膜部を開口すると伴に、前記第二の薄膜部の膜厚をさらに薄くさせる工程と、(G)前記工程(F)の後に、前記レジストをマスクとして、前記第一の領域の導電性膜と第二の半導体膜とを除去することにより、少なくとも第一の領域において、前記薄膜トランジスタを構成するソース電極およびドレイン電極を形成する工程と、(H)前記工程(G)の後に、前記第二の薄膜部を開口する工程と、(I)前記工程(H)の後に、前記レジストをマスクとして、前記第二の領域の前記導電性膜を除去することにより、前記第一の半導体膜と前記第二の半導体膜とから成る積層体上における前記ショートリング配線と前記所定の配線との前記分離構造を形成する工程とを、備えているので、より少ない枚数のレジストマスクを用いて、薄膜トランジスタ基板を形成することができる。
図1は、本発明に係る薄膜トランジスタアレイ基板の一部を示す平面図である。
図1において、透明の絶縁基板(図示せず)上に、複数のゲート配線1が、図面の横方向にストライブ状に配設されている。さらに、複数のソース配線2が、図面の縦方向にストライプ状に配設されている。つまり、ゲート配線1とソース配線2とは、お互いに交差しており、全体としてマトリクスを形成している。ここで、ゲート絶縁膜(図示せず)は、ゲート配線を覆うように形成されており、ゲート配線1とソース配線2とは、当該ゲート絶縁膜を介して交差する。
なお、図1では省略しているが、ゲート配線1とソース配線2との交差部には、薄膜トランジスタが形成されている。
さらに、ショートリング配線3が、上記マトリクスを形成しているゲート配線1とソース配線2とを囲繞するように、配設されている。ここで、各ゲート配線1は、ゲート端子部1aおよび抵抗体4を介して、ショートリング配線3と電気的に接続されている。また、各ソース配線2は、ソース端子部2aおよび抵抗体4を介して、ショートリング配線3と電気的に接続されている。
なお、各ソース配線2、各ゲート配線1を電気的に分離するために、図1のA−A断面に沿って切断処理が施される。
以下、各実施の形態において、薄膜トランジスタアレイ基板の具体的な構成および、その製造方法等を説明する。
<実施の形態1>
図2は、電気光学表示装置に搭載される、本実施の形態1に係る薄膜トランジスタアレイ基板の画素表示部の一部を示す平面図である。
図2において、ゲート配線1が図面の横方向に配設されており、ソース配線2が図面の縦方向に配設されている。また、ゲート配線1とソース配線2とに囲まれるようにして、画素電極6が配設されている。なお、符号5は、保持容量配線5である。
また、各画素電極6毎に、所定の半導体パターンの薄膜トランジスタ11が形成されている。ここで、薄膜トランジスタ11は、後述する第一の半導体膜、第二の半導体膜、ソース電極12およびドレイン電極13を含んで構成されている。さらに、ドレイン電極13と画素電極6とを電気的に接続するためのコンタクトホール10が形成されている。
図3は、電気光学表示装置の表示パネルエリアの外側にあって、本実施の形態に係るゲート端子側の抵抗体4およびゲート端子部1aの周辺構成を示す平面拡大図である。
図3において、ゲート配線1から延在してゲート端子20が配設されている。当該ゲート端子20から表示用の走査信号が入力される。当該操作信号は、ゲート配線1および後述する薄膜トランジスタのゲート電極へと伝播する。
また、下層のゲート端子20まで貫通されたコンタクトホール21a,21bが形成されている。また、下層のショートリング接続配線3aまで貫通されたコンタクトホール22が形成されている。ここで、各ゲート端子20は、コンタクトホール21aを介して上層のゲート端子パッド23に接続されている。また、各ゲート端子20は、コンタクトホール21bを介して上層の接続用配線パターン24に接続されている。さらに、各ショートリング接続配線3aは、コンタクトホール22を介して上層の接続用配線パターン24に接続されている。
上記から分かるように、ゲート端子20は、コンタクトホール21b、接続用配線パターン24およびコンタクトホール22を介して、ショートリング接続配線3aに接続される。
また、図3に示すように、ショートリング接続配線3aは、抵抗体4を介してショートリング配線3に接続されている。
なお、薄膜トランジスタアレイ基板を表示パネルに組み立てた後、各ゲート配線1を電気的に分離するために、A−A断面に沿って切断処理を施す。
図4は、電気光学表示装置の表示パネルエリアの外側にあって、本実施の形態に係るソース端子側の抵抗体4およびソース端子部2aの周辺構成を示す平面拡大図である。
図4において、ソース配線2から延在してソース端子30が配設されている。当該ソース端子30から表示用の走査信号が入力される。また、下層のソース端子30まで貫通されたコンタクトホール31が形成されている。ここで、各ソース端子30は、コンタクトホール31を介して上層のソース端子パッド32に接続されている。
また、図4に示すように、ソース端子30は、抵抗体4を介してショートリング配線3に接続されている。
なお、薄膜トランジスタアレイ基板を表示パネルに組み立てた後、各ソース配線2を電気的に分離するために、A−A断面に沿って切断処理を施す。
また、後述する製造方法の説明から分かるように、抵抗体4は、第一の半導体膜と不純物がドープされた第二の半導体膜とが、当該順に積層された積層体構造を有している。なお、抵抗体4を介したゲート配線1等の検査等を考慮すると、抵抗体4の抵抗値は、約数十KΩ〜数百KΩ程度であることが望ましい。
次に、本実施の形態に係る薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を、各工程断面図を用いて説明する。当該製造方法では、5回のフォトリソグラフィープロセスを実施する。
ここで、各工程断面図の(a)は、図2のX−X断面の断面図である。また(b)は、図3のY−Y断面の断面図である。また(c)は、図4のZ−Z断面の断面図である。
さて、まずはじめに、透明の絶縁基板100上に、第一の導電性金属薄膜を成膜する。その後、第1回目のフォトリソグラフィープロセスを施し、第一の導電性金属薄膜をパターニングする。これにより、図5(a)〜(c)に示すように、ゲート電極8、補助容量配線5およびゲート端子20を形成する。
当該工程の好適な実施例は、以下の通りである。
第一の導電性金属薄膜としては、電気的比抵抗の低いAl、Moまたは、これらを主成分とする合金を用いることが好ましい。
また、公知のArガスを用いたスパッタリング法により、絶縁基板100上にAl膜等を200nmの厚さで成膜する。続けて、公知のArガスにN2ガスを加えたガスを用いた反応性スパッタリング法により、窒素(N)原子を添加したAIN合金を50nmの厚さで成膜する。
その後、第1回目のフォトリソグラフィプロセスにより、第一の導電性金属膜(例えば、Al膜およびAlN合金膜)上に形成したレジストをパターニングする。その後、公知のリン酸+硝酸を含むエッチング液を用いてエッチング処理を施し、レジストパターンを除去する。これにより、ゲート電極8、補助容量配線5およびゲート端子20等を形成する(図5)。
さて次に、ゲート電極8、補助容量配線5およびゲート端子20等を覆うように、図5で示した絶縁基板100上に、窒化シリコン(SiN)からなる第一の絶縁膜40を形成する。さらに、第一の絶縁膜40上にアモルファスシリコンからなる第一の半導体能動膜(以後、第一の半導体膜と称する)41と、不純物をドープしたn+アモルファスシリコンからなるオーミックコンタクト膜(以後、第二の半導体膜と称する)42とを、当該順に順次成膜する。
その後、第2回目のフォトリソグラフィープロセスにより、第一の半導体膜41と第二の半導体膜42とを所定の連続した形状にパターニングする。
具体的に、第一および第二の半導体膜41,42は、薄膜トランジスタ(当該トランジスタを構成する各半導体膜41,42、ソース電極12とドレイン電極13とを含む)11とソース配線2等が形成される第一の領域および、抵抗体4(当該抵抗体4上に形成されるショートリング配線3と他の配線1,2との分離構造を含む)等が形成される第二の領域に所定の形状で残存するように、パターニングされる。
ここで、第一および第二の半導体膜41,42のパターン形状は、この後のプロセスで形成される、薄膜トランジスタ(当該トランジスタを構成する各半導体膜41,42、ソース電極12とドレイン電極13とを含む)11およびソース配線2のパターンに則した形状(ソース電極12とドレイン電極13との分離形状は有しない)であり、ソース電極12等の大きさよりも少し大きく、かつ連続した形状である(図6(a))。また、第一および第二の半導体膜41,42は、図6(b),(c)が示すように、抵抗体4の形状でパターニングされる。
当該工程の好適な実施例は、以下の通りである。
化学的気相成膜(CVD)法を用いて、第一の絶縁膜40としてSiN膜を400nm成膜する。また、第一の半導体膜41としてアモルファスシリコン膜を150nm成膜する。また、第二の半導体膜42としてリン(P)を不純物としてドープしたn+アモルファスシリコン膜を30nm成膜する。
当該各膜40,41,42の成膜の後、所定の形状のレジストをマスクとして用いて、公知の弗素系ガスを用いたドライエッチングを施す。当該ドライエッチング処理により、第一および第二の半導体膜41,42の所定の箇所をエッチングする。その後、レジストを除去する。すると、絶縁基板100上には、図6(a)に示すように、薄膜トランジスタ11を構成する各半導体膜41,42が形成され、図6(b),(c)に示すように、抵抗体4が形成される。
次に、半導体パターン(図6(a)の符号41,42)と抵抗体4(図6(b),(c))とを覆うように、第一の絶縁膜40上に第二の導電性金属薄膜43を成膜する。その後、第3回目のフォトリソグラフィープロセスにより、レジストパターン44,45,46を形成する(図7(a)〜(c))。
ここで、第一の領域に存するレジストパターン44は、特に、薄膜トランジスタ11を構成するソース電極12、ドレイン電極13、およびソース配線2を形成するためのパターンである(図7(a))。また、第一の領域に存するレジストパターン44には、薄膜トランジスタ11の半導体活性層となるチャネル部を形成するための開口部44aが形成されている(図7(a))。なお、開口部44aは、完全な抜きパターンとなっている。
また、第二の領域に存するレジストパターン45は、特に、抵抗体4における分離パターン(抵抗体4上において電気的に分離した、ショートリング接続配線3aおよびショートリング配線3)を形成するためのパターンである(図7(b))。また、第二の領域に存するレジストパターン46は、特に、抵抗体4における分離パターン(抵抗体4上において電気的に分離した、ソース端子30およびショートリング配線3)を形成するためのパターンである(図7(c))。
なお、第二の領域に存するレジストパターン45,46は、抵抗体4の上部において、他の部分よりもレジスト膜厚が薄くなるように処理されている(膜厚の薄い部分は、薄膜部45a,46aである)。
ここで、当該工程における好適な実施例は、以下の通りである。
まず、第二の導電性金属薄膜43としては、Cr、Moまたはこれらを主成分とする合金膜を用いることが好ましい。これは、第二の導電性金属薄膜43は、電気的比抵抗値が低いこと、第二の半導体膜42との良好な電気的コンタクト特性を示すこと、さらには画素電極6との良好な電気的コンタクト特性を有することが必要だからである。
また、公知のArガスを用いたスパッタリング法により、Cr膜等を300nmの厚さで成膜する。ここで、Cr膜成膜前の第二の半導体膜42の表面状態を清浄にしておいたり、Cr膜成膜時の熱処理温度を高く設定したりすることにより、第二の半導体膜42の表面にCrシリサイド層を形成させても良い。
当該シリサイド層が形成された抵抗体4は、シリサイド層を有しない抵抗体4よりも、数桁低い抵抗を得ることができる。
次に、ノボラック樹脂系のポジ型レジストをスピンコート法により、最大部の膜厚が約1.6μmになるように塗布形成する。その後、上記レジストパターン(薄膜部45a,46aを除く)44,45,46を形成するために、第一の露光を行う。
さらに続けて、レジストパターン45,46において、抵抗体4上部における薄膜部45a,46aを形成するために第二の露光を行う。薄膜部45a,46aは、レジスト45,46を完全に貫通するのでは無く、薄い膜厚で残存させる必要があるので、当該第二の露光は、第一の露光の約30〜40%の露光量でハーフ露光を行う。なお、薄膜部45a,46aの膜厚は、約0.4μmである。
当該二段階露光を行った後、有機アルカリ系の現像液を用いて現像を行い、約120℃のポストベークを行う。
以上により、図7に示すようなレジストパターン44〜46が得られる。
なお、上記では、二段階露光の場合について説明したが、たとえば、以下に示すハーフトーンマスクを用いた一括露光によって、上記レジストパターン44,45,46を形成しても良い。ここで、使用されるハーフトーンマスクとしては、たとえば、上記第一の露光の際に使用したマスクと同一パターンのマスクであり、薄膜部45a,46aが形成されるレジスト位置の透過量が約40%になるようなマスクである。
当該ハーフトーンマスクは、露光に用いる波長領域(通常350nm〜450nm)の光の透過量を約40%程度に減じるフィルター膜を薄膜部45a,46aに対応するマスク位置に形成するか、または、スリット形状のパターンから生じる光回折現象を利用して形成することができる。
なお、ハーフトーンマスクを用いた一括露光において、薄膜部45a、46aに対応するマスク位置の透過量は任意に設定でき、100%未満のものであれば、上記40%で無くても良い。
当該ハーフトーンマスクを用いた場合は、1回の露光で図7で示した開口部44aおよび薄膜部45a,46aを有するレジストパターンが44〜46が一括形成できるので、プロセスを簡略化することができる。
さて、図7で示した工程後、次に、公知の硝酸第2セリウムアンモニウム+過塩素酸を含むエッチング液と上記形状のレジストパターン44〜46を用いて、第二の導電性金属薄膜43をエッチングする(図8)。
さらに、HCl+SF6ガスを用いたドライエッチング法により、開口部44aから露出した第二の半導体膜42と第一の半導体膜41の一部をエッチングする(図8(a))。
次に、酸素プラズマを用いて、レジストパターン44〜46をアッシングする。これにより、薄膜部45a,46aのレジストを除去する。つまり、図9(b),(c)に示すように、レジストパターン45,46の薄膜部45a,46aに対応する位置に、開口部45b,46bを形成する。
次に、再び公知の硝酸第2セリウムアンモニウム+過塩素酸を含むエッチング液を用いて、レジストパターン45,46の開口部45b,46bから露出している第二の導電性金属薄膜43をエッチングする(図10(b),(c))。
その後、レジストパターン44〜46を除去する(図11)。図11(a)に示すように、第一の領域には、ソース電極12、ドレイン電極13が形成されている。また、図11(b),(c)に示すように、第二の領域には、ショートリング配線3とショートリング接続配線3a(図11(b))、およびショートリング配線3とソース端子30(図11(c))が形成されている。なお、図示していないが、ソース配線2等も形成されている。
ここで、図11(b)に示すように、ショートリング配線3とショートリング接続配線3aとは、抵抗体4上で分離している(つまり、抵抗体4を介して、ショートリング配線3とショートリング接続配線3aとは、電気的に接続されている)。また、図11(c)が示すように、ソース端子30とショートリング3とは、抵抗体4上で分離している(つまり、抵抗体4を介して、ソース端子30とショートリング3とは、電気的に接続されている)。
次に、図11で示した絶縁基板100上に、窒化シリコン(SiN)からなる第二の絶縁膜47をパッシベーション膜として成膜する。
その後、第4回目フォトリソグラフィープロセスにより、当該第二の絶縁膜47をパターニングし、少なくともドレイン電極13まで貫通するコンタクトホール10と(図12(a))、ゲート端子20まで貫通するコンタクトホール21a,21bと(図12(b))、ショートリング接続配線3aまで貫通するコンタクトホール22と(図12(b))、ソース端子30まで貫通するコンタクトホール31と(図12(c))を同時に形成する。
当該工程の好適な実施例は、以下の通りである。
化学的気相成膜(CVD)法を用いて、第二の絶縁膜47として窒化シリコン膜を300nmの厚さで成膜する。そして、所定の形状のレジストを第二の絶縁膜47に形成した後、公知の弗素系ガスを用いたドライエッチング法を第二の絶縁膜47に対して施す。その後レジストを除去することにより、図12に示すように、第二の絶縁膜47に各コンタクトホール10,21a,21b,22,31が形成される。
次に、図12で示した絶縁基板100上に、透明導電性膜を成膜する。その後、第5回目のフォトリソグラフィープロセスを施し、当該透明導電性膜をパターニングする。これにより、以下に示す部分を形成する。
つまり、コンタクトホール10を介して下層のドレイン電極13と電気的に接続する画素電極6を形成する(図13(a))。また、コンタクトホール21aを介して下層のゲート端子20と電気的に接続するゲート端子パッド23を形成する(図13(b))。
また、コンタクトホール21bを介して下層のゲート端子20と電気的に接続すると伴に、コンタクトホール22を介して下層のショートリング接続配線3aと電気的に接続する接続用配線パターン24を形成する(図13(b))。なお、当該接続用配線パターン24の形成により、ゲート端子20とショートリング接続配線3aとは、電気的に接続される。
さらに、コンタクトホール31を介して下層のソース端子30と電気的に接続するソース端子パッド32を形成する(図13(c))。
なお、当該工程の好適な実施例は、以下の通りである。
まず、透明導電性膜として、酸化インジウム(In2O3)と酸化スズ(SnO2)とを混合したITO膜を、公知のArガスを用いたスパッタリング法により、100nmの厚さで成膜する。
その後、所定のパターンのレジストを透明導電性膜上に形成した後、公知の塩酸+硝酸を含むエッチング液を用いて、透明導電性膜をエッチングする。その後、レジストを除去することにより、図13に示した各パターン6,23,24,32が形成される。
以上までの工程により、本発明の実施の形態に係る薄膜トランジスタアレイ基板が完成する。
本実施の形態によれば、ゲート配線1およびソース配線2と、ショートリング配線との間に介在する抵抗体4として、上記構成の第一の半導体膜41および第二の半導体膜42の積層体を採用している。
したがって、当該抵抗体4の構成は、特許文献1に係る抵抗体と比べて、構成は簡素である。よって、構造の複雑性から生じる、薄膜トランジスタアレイ基板の各電気検査における誤判定が生じることを防止することができる。
また、ゲート配線1やソース配線2に係る各電気検査に必要な抵抗値を確保できる。よって、正確に各電気検査を行うことができる。
また、当該抵抗体4には、メタル配線が含まれていないので、当該抵抗体4の箇所で切断処理を行い、薄膜トランジスタアレイ基板からショートリング配線3を除去すれば、従来問題となっていた、メタル配線の剥がれにより生じるゲート配線1間やソース配線2間等のショート不良を防止することができる。
また、上記構成の第一および第二の半導体膜41,42は、薄膜トランジスタ11を構成する各膜と同一部材のものを採用可能である。したがって、抵抗体4を形成するに当たり、新たな材料を要しない。加えて、当該場合には、薄膜トランジスタ11を構成工程において、抵抗体4も同時に形成できるので、製造プロセスも簡素化される。
なお、本実施の形態に係る抵抗体4により、当該抵抗体4を介してゲート配線1、ソース配線2およびショートリング配線3が同電位となる。したがって、製造工程途中に生じる静電気に起因する、薄膜トランジスタアレイ基板の不良を抑制できることは、言うまでも無い。
また、本実施の形態に係る製造方法を採用することにより、上記積層構造の抵抗体4を形成でき、加えて、以下の効果も奏することができる。
すなわち、当該製造方法では、薄膜部45a,46b等を有する上記形状のレジストパターン44〜46を形成している。したがって、余分な工程を追加すること無く一回のレジスト形成により、ソース電極12、ドレイン電極13、ソース配線2、ソース端子30、ショートリング接続配線3aおよびショートリング配線3等を形成することができると伴に、抵抗体4上におけるショートリング接続配線3aとショートリング配線3との分離および、抵抗体4上におけるソース端子30とショートリング配線3との分離も行うことができる。
<実施の形態2>
本実施の形態に係る薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法は、実施の形態1に係る製造方法と、異なる。本実施の形態に係る製造方法では、4回のフォトリソグラフィープロセスを実施する。
なお、当該製造方法の相違に起因して、両実施の形態において、たとえば抵抗体4の構成が若干異なるものの、その構成の相違は本質的な相違では無い。したがって、両実施の形態において、構造はほぼ同一であるので、薄膜トランジスタアレイ基板の構成の説明は、ここでは省略する。
以下、本実施の形態に係る薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を、各工程断面図を用いて説明する。
ここで、各工程断面図の(a)は、図2のX−X断面の断面図である。また(b)は、図3のY−Y断面の断面図である。また(c)は、図4のZ−Z断面の断面図である。
まずはじめに、実施の形態1と同様の方法により、図5に示した構成の透明絶縁基板100を用意する(第1回目のフォトリソグラフィープロセス)。
次に、ゲート電極8、補助容量配線5およびゲート端子20等を覆うように、図5で示した絶縁基板100上に、窒化シリコン(SiN)からなる第一の絶縁膜40を形成する。さらに、第一の絶縁膜40上にアモルファスシリコンからなる第一の半導体能動膜(以後、第一の半導体膜と称する)41と、不純物をドープしたn+アモルファスシリコンからなるオーミックコンタクト膜(以後、第二の半導体膜と称する)42と、第二の導電性金属薄膜43とを、当該順に順次成膜する(図14(a)〜(c))。
その後、第2回目のフォトリソグラフィープロセスにより、第二の導電性金属膜43上に、所定の形状のレジストパターン50,51,52を形成する(図14(a)〜(c))。
ここで、第一の領域に存するレジストパターン50は、特に、薄膜トランジスタ11を構成する各半導体膜41,42、ソース電極12とドレイン電極13、およびソース配線2を形成するためのパターンである(図14(a))。また、第一の領域に存するレジストパターン50には、薄膜トランジスタ11の半導体活性層となるチャネル部を形成するための、薄膜部50aが形成されている(図14(a))。なお、薄膜部50aの膜厚は、レジストパターン50,51,52の他の部分の膜厚と比べて、最も薄くなっている。
また、第二の領域に存するレジストパターン51は、特に、抵抗体4における分離パターン(ゲート端子20、ショートリング接続配線3aおよびショートリング3)を形成するためのパターンである(図14(b))。また、第二の領域に存するレジストパターン52は、特に、抵抗体4における分離パターン(ソース端子30およびショートリング配線3)を形成するためのパターンである(図14(c))。
なお、第二の領域に存するレジストパターン51,52は、抵抗体4の上部において、薄膜部51a,52aを有する。ここで、薄膜部51a,52aの膜厚は、レジストパターン50の薄膜部50aよりも厚い。
ここで、当該工程における好適な実施例は、以下の通りである。
まず、化学的気相成膜(CVD)法を用いて、第一の絶縁膜40としてSiN膜を400nm成膜する。また、第一の半導体膜41としてアモルファスシリコン膜を150nm成膜する。また、第二の半導体膜42としてリン(P)を不純物としてドープしたn+アモルファスシリコン膜を30nm成膜する。
次に、公知のArガスを用いたスパッタリング法により、第二の半導体膜42上にCr膜等(第二の導電性金属薄膜43)を300nmの厚さで成膜する。ここで、Cr膜成膜時や成膜後の工程の熱処理温度を高く設定することにより、第二の半導体膜42の表面にCrシリサイド層を形成させても良い。
当該シリサイド層が形成された抵抗体4は、シリサイド層を有しない抵抗体4よりも、数桁低い抵抗を得ることができる。
また、第二の導電性金属薄膜43としては、Cr、Moまたはこれらを主成分とする合金膜を用いることが好ましい。これは、第二の導電性金属薄膜43は、電気的比抵抗値が低いこと、第二の半導体膜42との良好な電気的コンタクト特性を示すこと、さらには画素電極6との良好な電気的コンタクト特性を有することが必要だからである。
次に、ノボラック樹脂系のポジ型レジストをスピンコート法により、最大部の膜厚が約1.6μmになるように塗布形成する。その後、上記レジストパターン(薄膜部50a〜52aを除く)50,51,52を形成するために、第一の露光を行う。
その後、レジストパターン50において、薄膜トランジスタ11を構成する部分上部における薄膜部50aを形成するために、第二の露光を行う。
さらに続けて、レジストパターン51,52において、抵抗体4上部における薄膜部51a,52aを形成するために第三の露光を行う。
薄膜部50aは、レジスト50を完全に貫通するのでは無く、薄い膜厚で残存させる必要があるので、当該第二の露光は、第一の露光の約50〜60%の露光量で露光を行う。また、薄膜部51a,52aは、レジスト51,52を完全に貫通するのでは無く、薄い膜厚(薄膜部50aの膜厚より厚い膜厚)で残存させる必要があるので、当該第三の露光は、第一の露光の約30〜40%の露光量で露光を行う。
また、本実施の形態では、レジストパターン50における薄膜部50aの膜厚は、約0.2μmである。また、レジストパターン51,52における薄膜部51a,52aの膜厚は、約0.4μmである。
当該三段階露光を行った後、有機アルカリ系の現像液を用いて現像を行い、約120℃のポストベークを行う。
以上により、図14に示すようなレジストパターン50〜52が得られる。
なお、上記では、三段階露光の場合について説明したが、たとえば、以下に示すハーフトーンマスクを用いた一括露光によって、上記レジストパターン50,51,52を形成しても良い。ここで、ハーフトーンマスクは、上記第一の露光の際に使用したマスクと同一パターンのマスクであり、薄膜部50aが形成されるレジスト位置の透過量が約60%になるようなマスクであり、薄膜部51a,52aが形成されるレジスト位置の透過量が約40%になるようなマスクである。
当該ハーフトーンマスクは、露光に用いる波長領域(通常350nm〜450nm)の光の透過量を上記所定量程度に減じるフィルター膜を薄膜部50a〜52aに対応するマスク位置に形成するか、または、スリット形状のパターンから生じる光回折現象を利用して形成することができる。
なお、ハーフトーンマスクを用いた一括露光において、薄膜部50a〜52aに対応するマスク位置の透過量は、各々任意に設定でき、100%未満のものであれば、上記60%や40%で無くても良い。しかし、薄膜部51a,52aに対応するマスク位置の透過量は、薄膜部50aに対応するマスク位置の透過量よりも小さい必要がある。
当該ハーフトーンマスクを用いた場合は、1回の露光で図14に示す各薄膜部50a〜52aを有するレジストパターン50〜52が一括形成できるので、プロセスを簡略化することができる。
さて次に、公知の硝酸第2セリウムアンモニウム+過塩素酸を含むエッチング液を用いて、第二の導電性金属薄膜43をエッチングする。さらに、HCl+SF6ガスを用いたドライエッチング法により、第二の半導体膜42および第一の半導体膜41をエッチングする。
なお、上記各エッチング処理は、上記レジストパターン50〜52をマスクとして用いて行う。当該各エッチング処理後の様子を図15に示す。当該各エッチング処理により、薄膜トランジスタ11を構成する各半導体膜41,42が形成される(図15(a))。また、各半導体膜41,42からなる抵抗体4も形成される(図15(b)(c))。
次に、酸素プラズマを用いて、レジストパターン50〜52をアッシングする。これにより、薄膜部50aのレジストを除去する。なお、当該アッシング処理において、レジストパターン51,52の薄膜部51a,52aには、さらに所定の膜厚のレジストが残存している。
つまり、当該アッシング処理により、図16(a)に示すように、レジストパターン50に開口部50bを形成し、図16(b),(c)に示すように、レジストパターン51,52の薄膜部51a,52aは、膜厚は減少するものの所定の膜厚のレジストが残存する。
次に、再び公知の硝酸第2セリウムアンモニウム+過塩素酸を含むエッチング液を用いて、レジストパターン50の開口部50bから露出している第二の導電性金属薄膜43をエッチングする(図17(a))。
これに続いて、HCl+SF6ガスを用いたドライエッチング法により、上記開口部50bから露出している、第二の半導体膜42と第一の半導体膜41の一部とをエッチングする(図17(a))。
次に、再び、酸素プラズマを用いて、レジストパターン50〜52をアッシングする。これにより、レジストパターン51,52の薄膜部51a,52aのレジストを除去する。つまり、図18(b),(c)に示すように、レジストパターン51,52に開口部51b,52bを形成する。
次に、再び公知の硝酸第2セリウムアンモニウム+過塩素酸を含むエッチング液を用いて、レジストパターン51,52の開口部51b,52bから露出している第二の導電性金属薄膜43をエッチングする(図19(b),(c))。
その後、レジストパターン50〜52を除去する(図20)。図20(a)に示すように、第一の領域には、ソース電極12、ドレイン電極13が形成されている。また、図20(b),(c)に示すように、第二の領域には、ショートリング配線3とショートリング接続配線3a(図20(b))、およびショートリング配線3とソース端子30(図20(c))とが形成されている。なお、図示していないが、ソース配線2等も形成されている。
ここで、図20(b)に示すように、ショートリング配線3とショートリング接続配線3aとは、抵抗体4上で分離している(つまり、抵抗体4を介して、ショートリング配線3とショートリング接続配線3aとは、電気的に接続されている)。また、図20(c)が示すように、ソース端子30とショートリング配線3とは、抵抗体4上で分離している(つまり、抵抗体4を介して、ソース端子30とショートリング配線3とは、電気的に接続されている)。
次に、図20で示した絶縁基板100上に、窒化シリコン(SiN)からなる第二の絶縁膜47をパッシベーション膜として成膜する。
その後、第3回目フォトリソグラフィープロセスにより、当該第二の絶縁膜47をパターニングし、少なくともドレイン電極13まで貫通するコンタクトホール10と(図21(a))、ゲート端子20まで貫通するコンタクトホール21a,21bと(図21(b))、ショートリング接続配線3aまで貫通するコンタクトホール22と(図21(b))、ソース端子30まで貫通するコンタクトホール31と(図21(c))を同時に形成する。
当該工程の好適な実施例は、実施の形態1で説明した通りである。
次に、図21で示した絶縁基板100上に、透明導電性膜を成膜する。その後、第4回目のフォトリソグラフィープロセスを施し、当該透明導電性膜をパターニングする。これにより、以下に示す部分を形成する。
つまり、コンタクトホール10を介して下層のドレイン電極13と電気的に接続する画素電極6を形成する(図22(a))。また、コンタクトホール21aを介して下層のゲート端子20と電気的に接続するゲート端子パッド23を形成する(図22(b))。
また、コンタクトホール21bを介して下層のゲート端子20と電気的に接続すると伴に、コンタクトホール22を介して下層のショートリング接続配線3aと電気的に接続する接続用配線パターン24を形成する(図22(b))。なお、当該接続用配線パターン24の形成により、ゲート端子20とショートリング接続配線3aとは、電気的に接続される。
さらに、コンタクトホール31を介して下層のソース端子30と電気的に接続するソース端子パッド32を形成する(図22(c))。
なお、当該工程の好適な実施例は、実施の形態1で説明した通りである。
以上までの工程により、本発明の実施の形態に係る薄膜トランジスタアレイ基板が完成する。
このように、本実施の形態に係る薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を採用することにより、以下に示す効果を奏することができる。すなわち、実施の形態1に係る製造方法よりも少ない枚数(1枚少ない)のレジストマスクを用いて、実施の形態1に係る薄膜トランジスタ基板が有する効果(特に、抵抗体4に関連する効果)と、同一の効果を有する薄膜トランジスタアレイ基板を形成することができる。
なお、図23に示すように、本発明に係る抵抗体4(図23では、抵抗体4の上層部分である第二の半導体膜42のみを図示している)の長さ(L)や幅(W)を変更することにより、当該抵抗体4は、任意の抵抗値を得ることができる。また、抵抗体4の表面層を除去することによっても、当該抵抗体4の抵抗値を変化させることができる。
ここで、図24に、抵抗体4の長さ(L)、幅(W)、抵抗値(単位:MΩ)の関係を示す。なお、図24に示す値は、ほんの一例であり、抵抗値が最適となるように、適宜各寸法を変更させれば良い。
上記抵抗体4の形状を変化させることにより、抵抗体4の抵抗値を高抵抗とすることができるので、測定感度や耐圧の見地からの最適化が容易に行える。
なお、前述のように抵抗体4の表面層を除去する場合、除去方法によっては薄膜トランジスタ11のチャネル部の第一の半導体膜41も共に削れてしまう。したがって、チャネル層の厚みが薄くなり、駆動に必要な電流を流せないという問題が生じる。
この不具合を解決するには、たとえば図8に示した工程において、第一の半導体膜41のチャネルエッチング量を予め減らしておき、抵抗体4の表面層を薄く除去した後に最適なチャネル厚になるようにしておけば良い。
また、上述したように、第二の半導体膜42の表面をシリサイド化させることにより、抵抗体4の抵抗値を大幅に低減させることもできる。なお、上記シリサイド化処理において、Cr膜等の成膜前の表面処理、Cr膜等の成膜時の温度、それ以降の熱処理条件を変更することにより、抵抗体4の抵抗値を調整することができる。
さらに、上記各抵抗値を変更させる方法を適宜組み合わせることにより、抵抗体4の抵抗値を、より最適の値とすることもできる。
なお、上記各実施の形態で説明した発明の内容(特に抵抗体4に関する内容)は、液晶構造を有する薄型トランジスタアレイ基板およびその製造方法に適用することができる。また同様に、上記各実施の形態で説明した発明の内容(特に抵抗体4に関する内容)は、有機電界発光層(有機EL)構造を有する薄型トランジスタアレイ基板およびその製造方法に適用することができる。
ここで、有機EL構造を有する薄膜トランジスタアレイ基板の構造、およびその製造方法について言及する。なお、本発明に係るガード抵抗4の構造およびその製造方法は、上記と同じである。
図25は、有機EL構造の薄膜トランジスタアレイ基板完成時の表示部概略構成を示す平面図である。
図25において、薄膜トランジスタアレイ基板上には、ドレイン電極13と電気的に接続された、反射膜を兼ねる陽極電極137と、当該陽極電極137の上層に形成された有機電解発光層(以下、有機EL層と称する)139と、有機EL層139の上層に形成された陰極電極(図25では、図示せず)が形成されている。ここで、陽極電極137、有機EL139および陰極電極が形成されている領域を、画素領域Gと称する。
図26は、有機EL構造の薄膜トランジスタアレイ基板の表示部の断面図である。
図26において、透明の絶縁性基板100上に、ゲート電極8、第一の絶縁膜40等が設けられている。ゲート電極8上には第一の絶縁膜40を介して、第一の半導体膜41、第二の半導体膜42が設けられ、全体として画素を駆動するスイッチング素子を形成している。
また、ソース電極12、ドレイン電極13、および陰極接地(カソードグラウンド)用電極135の上層には、第二の絶縁膜47および層間絶縁膜136が形成されている。
画素領域Gには、反射膜を兼ねる陽極電極137、隣接する画素と画素の間を土手形状に分離する額縁層138、有機材料からなる有機EL層139、および陰極電極140が積層されて形成されている。また、封止材41は、有機EL層139を水分や不純物から遮断するための部材であり、ガラスなどから構成されている。
次に、電界発光型表示装置用の薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を、以下に示す工程断面図を用いて説明する。
まず、図27〜図29に示す製造工程については、実施の形態1にて説明した図5〜11に示した方法と、ほぼ同じであり、以下の点において相違する。つまり、図27〜図29に示す工程では、有機EL構造を構成する陰極接地用電極135がパターン形成されている(図29)。
次に、図30に示すように、第二の絶縁膜47として化学的気相成膜(CVD)法を用いてSiN膜を100nmの膜厚で成膜する。続いて、層間絶縁膜136としてたとえば、アクリル系の感光性樹脂膜(例えば、JSR製の製品名PC335)を、約2μmの膜厚となるようにスピンコート法を用いて塗布形成する。その後、フォトリソグラフィープロセスを施し、陰極接地用電極135まで貫通するコンタクトホール142と、ドレイン電極13まで貫通するコンタクトホール10、および図12で示した、コンタクトホール21a,21b,22,31を同時に形成する。
次に、図31に示すように、透明導電性膜としてITO膜143をスパッタリング法を用いて、100nmの厚さで成膜する。その後、フォトリソグラフィープロセスで陰極接地用電極135上にITO膜143を端子パッドパターンとして形成する。また、ITO膜143の形成と同時に、図13で示した、ゲート端子パッド23、接続配線パターン24、およびソース端子パッド32を形成する。
次に、図32に示すように、陽極電極137として反射膜となるAl合金をスパッタリング法を用いて形成する。ここで、陽極電極137の厚さは、300nm程度である。その後、フォトリソグラフィープロセスでパターニングすることにより、画素領域Gを形成する。
次に、ポリイミド有機樹脂膜を約2μmの膜厚で塗布し、その後フォトリソグラフィープロセスを施し、図33に示すように、領域144を確保するために、画素間に土手状の額縁層138を形成する。
次に、図34に示すように、蒸着などの方法を用いて有機EL層139を、上述の領域144に形成する。
次に透明導電性膜としてITO膜をスパッタリング法を用いて、100nmの厚さで成膜する。その後、フォトリソグラフィープロセスを施し、、図35に示すように、陰極電極140を形成する。当該陰極電極140は、領域144において有機EL層139に接続されると同時に、コンタクトホール142を介して陰極接地用電極135にも接続される。
最後に、図36に示すように、水分や不純物による表示パネルの発光特性の劣化を防止するために、Ar等の不活性ガス、またはN2ガス雰囲気で封止材141を形成する。封止材141は、有機EL層139を含む画素領域G全体を封止している。
以上により、有機EL構造を有する薄膜トランジスタアレイ基板が完成する。
なお、上記各実施の形態で説明した薄膜トランジスタアレイ基板は、電気光学表示装置に搭載される。そして搭載後、抵抗体4の箇所にて切断処理が施され、結果として、薄膜トランジスタアレイ基板からショートリング配線3を除去する。ここで、ショートリング配線3が除去された薄膜トランジスタ基板には、構成要素のゲート配線1、ソース配線2の端部において、上記で説明した積層構造の抵抗体4が残存している。
したがって、抵抗体4の箇所で切断された本発明に係る薄膜トランジスタ基板を電気光学表示装置に搭載することにより、当該切断処理の際の不良(メタル線が剥がれることにより生じるゲート配線1等の短絡不良)が発生し難い薄膜トランジスタ基板を搭載しているので、当該切断箇所のメタル配線を除去したり、被覆したりすることなく、不良率(たとえば、線不良などの表示不良が発生する率)の少ない電気光学表示装置を提供することができる。
薄膜トランジスタアレイ基板の構成の一部を示す平面図である。 薄膜トランジスタアレイ基板の画素表示部を示す平面図である。 薄膜トランジスタアレイ基板のゲート端子部付近を示す平面図である。 薄膜トランジスタアレイ基板のソース端子部付近を示す平面図である。 実施の形態1に係る薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 実施の形態1に係る薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 実施の形態1に係る薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 実施の形態1に係る薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 実施の形態1に係る薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 実施の形態1に係る薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 実施の形態1に係る薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 実施の形態1に係る薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 実施の形態1に係る薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 実施の形態2に係る薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 実施の形態2に係る薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 実施の形態2に係る薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 実施の形態2に係る薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 実施の形態2に係る薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 実施の形態2に係る薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 実施の形態2に係る薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 実施の形態2に係る薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 実施の形態2に係る薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 抵抗体4の拡大図である。 抵抗体4の各寸法と抵抗値との関係を示す図である。 有機EL構造の薄膜トランジスタアレイ基板の拡大平面図。 有機EL構造の薄膜トランジスタアレイ基板の拡大断面図。 有機EL構造の薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 有機EL構造の薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 有機EL構造の薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 有機EL構造の薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 有機EL構造の薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 有機EL構造の薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 有機EL構造の薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 有機EL構造の薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 有機EL構造の薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。 有機EL構造の薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法を説明するための工程断面図である。
符号の説明
1 ゲート配線、2 ソース配線、3 ショートリング配線、4 抵抗体、5 保持容量配線、6 画素電極、8 ゲート電極、10,21a,21b,22,31 コンタクトホール、11 薄型トランジスタ、12 ソース電極、13 ドレイン電極、20 ゲート端子、23 ゲート端子パッド、24 接続配線パターン、30 ソース端子、32 ソース端子パッド、40 第一の絶縁膜、41 第一の半導体膜、42 第二の半導体膜、43 第二の導電性金属薄膜、44〜46,50〜52 レジストパターン、47 第二の絶縁膜、100 絶縁基板、135 陰極接地用電極、136 層間絶縁膜、137 陽極電極、138 額縁層、144 領域、139 有機EL層、140 陰極電極、141 封止材、143 ITO膜、1a ゲート端子部、2a ソース端子部、3a ショートリング接続配線、44a,45b,46b,50b〜52b 開口部、45a,46a,50a〜52a 薄膜部、G 画素領域。

Claims (6)

  1. (a)第一の半導体膜と不純物がドープされた第二の半導体膜とが当該順に積層された積層体を、薄膜トランジスタが形成される第一領域とショートリング配線と所定の配線との分離構造が形成される第二の領域とを含む領域において、所定のパターンで絶縁基板上に形成する工程と、
    (b)前記積層体を覆うように、導電性膜を形成する工程と、
    (c)前記導電性膜上に所定のパターンのレジストを形成する工程と、
    (d)前記第一の領域の前記積層体上に存する、前記レジストの所定の位置に、開口部を形成する工程と、
    (e)前記第二の領域の前記積層体上に存する、前記レジストの所定の位置の膜厚を、他の部分より薄くすることにより、薄膜部を形成する工程と、
    (f)前記工程(d)、(e)後に、前記レジストをマスクとして、前記導電性膜および第二の半導体膜を除去することにより、少なくとも前記第一の領域において、前記薄膜トランジスタを構成するソース電極およびドレイン電極を形成する工程と、
    (g)前記薄膜部を開口させる工程と、
    (h)前記工程(g)後に、前記レジストをマスクとして、前記第二の領域の前記積層上の前記導電性膜を除去することにより、前記積層体上における前記ショートリング配線と前記所定の配線との前記分離構造を形成する工程とを、備えている、
    ことを特徴とする薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法。
  2. 前記レジストはポジ型であり、
    前記工程(c)ないし(e)は、
    前記薄膜部の位置に対応する部分の透過量が100%未満である、所定のパターンのハーフトーンマスクを用いることにより、同一工程にて、前記開口部および前記薄膜部を有する所定のパターンの前記レジストを形成する工程である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法。
  3. (A)第一の半導体膜と、不純物がドープされた第二の半導体膜と、導電性膜とを、当該順に絶縁基板上に積層させる工程と、
    (B)前記導電性膜上の、薄膜トランジスタが形成される第一領域およびショートリング配線と所定の配線との分離構造が形成される第二の領域に、所定のパターンのレジストを形成する工程と、
    (C)前記第一の領域に存する前記レジストの所定の箇所の膜厚を、薄くさせることにより第一の薄膜部を形成する工程と、
    (D)前記第一の薄膜部よりも厚い膜厚となるように、前記第二の領域に存する前記レジストの所定の箇所の膜厚を薄くさせることにより、第二の薄膜部を形成する工程と、
    (E)前記工程(C)、(D)の後に、前記レジストをマスクとして、前記導電性膜、前記第一の半導体膜および前記第二の半導体膜を除去する工程と、
    (F)前記工程(E)の後に、前記第一の薄膜部を開口すると伴に、前記第二の薄膜部の膜厚をさらに薄くさせる工程と、
    (G)前記工程(F)の後に、前記レジストをマスクとして、前記第一の領域の導電性膜と第二の半導体膜とを除去することにより、少なくとも前記第一の領域において、前記薄膜トランジスタを構成するソース電極およびドレイン電極を形成する工程と、
    (H)前記工程(G)の後に、前記第二の薄膜部を開口する工程と、
    (I)前記工程(H)の後に、前記レジストをマスクとして、前記第二の領域の前記導電性膜を除去することにより、前記第一の半導体膜と前記第二の半導体膜とから成る積層体上における前記ショートリング配線と前記所定の配線との前記分離構造を形成する工程とを、備えている、
    ことを特徴とする薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法。
  4. 前記レジストはポジ型であり、
    前記工程(B)ないし(D)は、
    前記第一の薄膜部の位置に対応する部分の透過量が100%未満である第一の透過量であり、前記第二の薄膜部の位置に対応する部分の透過量が前記第一の透過量より小さい
    、所定のパターンのハーフトーンマスクを用いることにより、同一工程にて、前記第一の薄膜部および前記第二の薄膜部を有する所定のパターンの前記レジストを形成する工程である、
    ことを特徴とする請求項3に記載の薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法。
  5. 前記工程(h)または(I)において、
    前記導電性膜を除去することにより、前記第一の領域において、少なくともショートリング配線と複数のソース配線とを形成する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項3に記載の薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法。
  6. (X)前記第二の半導体膜をシリサイド化させる工程を、さらに備えている、
    ことを特徴とする請求項1または請求項3に記載の薄膜トランジスタアレイ基板の製造方法。
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