JP4666227B2 - 物品保管設備 - Google Patents

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本発明は、例えば、液晶表示装置や半導体製品等の物品を塵埃の少ない清浄な環境において保管するための物品保管設備に関し、詳しくは、複数の収納部を縦横に並べて備えた物品収納棚と、その物品収納棚の前方の移動空間を棚横幅方向に走行自在でかつ物品移載手段を昇降自在に備えた物品搬送装置と、前記複数の収納部及び物品搬出入部を複数の物品移載箇所として、それらの間で物品の搬送を行うべく前記物品搬送装置の作動を制御する運転制御手段と、浄化用空気を前記物品収納棚の後部側から前記収納部を通過させて前記移動空間に流動させ且つ前記移動空間において下向きに流動させる浄化用空気通風手段とが設けられた物品保管設備に関する。
上記物品保管設備は、浄化用空気を物品収納棚の後部側から収納部を通過させて移動空間に流動させ且つ移動空間において下向きに流動させるように浄化用空気を流動させることにより、物品が収納される各収納部が常に清浄な状態に維持されるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。すなわち、物品の搬送を行うために移動空間内を物品搬送装置が走行することにより、移動空間における床面付近に多く存在している塵埃が上方に舞い上がることがあっても、浄化用空気を物品収納棚の後部側から移動空間側に向けて収納部を通過させることにより、その舞い上がった塵埃が収納部に収納されている物品に降りかかることがないようにしている。又、移動空間において浄化用空気を下向きに流動させることにより、移動空間内において上方に舞い上がった塵埃を下方側の床面付近に収束させるようにしているのである。
そして、この種の物品保管設備においては、前記物品搬送装置は、移動空間内の床面に設置された走行レール上を走行自在に設けられ、物品を搬送すべき搬送要求があれば、直ちに物品を搬送すべく走行を開始するように構成され、しかも、走行を開始するときに物品移載手段が低い位置にあってもそのまま低い位置から走行を開始するようにするのが一般的な構成となっていた。
特開2003−81405号公報
上記従来構成では、前記浄化用空気通風手段により浄化用空気が流動することにより、移動空間内において存在している塵埃は、この浄化用空気によって下方側に向かって流動案内されることになり、移動空間の床面に近い箇所には、他の箇所に比べて多くの塵埃が存在することになるが、上述したように物品を搬送するために物品搬送装置が移動空間内を走行すると、その走行に伴って移動空間内を下向きに流動している浄化用空気の流れが乱されることになり、その浄化用空気の流れの乱れに起因して、移動空間の床面に近い箇所に多く存在している塵埃が舞い上がり上方に向けて浮上することがあるので、前記物品収納棚における各収納部は、上述したような物品搬送装置の走行に伴って床面から浮上する塵埃による影響を受け難いように、床面から設定高さ以上の高い位置に設けられることになる。
しかしながら、床面から塵埃が浮上している状態で次回の物品の搬送処理のために物品搬送装置が走行すると、その物品搬送装置の走行によって浄化用空気の流動が乱されて、そのときに空中に浮上している塵埃がさらに上方に向けて大きく舞い上がることがある。このとき、物品搬送装置が低速で走行する場合であれば、空中に浮上している塵埃を上方に浮上させることがあっても大きく上昇させたり、浮上している塵埃を収納部に向けて移動させることはないが、最近では、物品保管設備が大型化して収納部の個数も多くなっており、物品の搬送を効率よく行うために、物品搬送装置が走行するときの走行速度を高速化することが望まれている。
そして、物品搬送装置が走行するときの走行速度を高速化させて、上述したように床面から塵埃が浮上している状態で物品搬送装置が走行させる場合、特に、物品収納棚と移動空間との並び方向に沿って広幅に形成される物品移載手段が床面に近い低い位置にある状態で走行すると、浮上している塵埃を物品収納棚側に向けて強い力で勢いよく押し寄せながら走行することになる。その結果、塵埃が浄化用空間の流動状態に抗して収納部に収納されている物品に向けて降りかかるおそれが大となり、収納部に収納されている物品に塵埃が付着して悪影響を与えるおそれがある。
尚、物品に対する塵埃の降りかかりを防止するために、物品を収納するための収納部を、高速で走行する物品搬送装置の走行に起因して塵埃が降りかかるおそれの少ない高位置に設けることも考えられるが、このような構成では、物品収納棚の下側の空間が物品の収納に利用できないので、物品保管設備全体としての物品の収納効率が低下することになるから採用し難いものである。
本発明の目的は、床面から浮上している塵埃によって物品へ悪影響を与えるおそれが少ない状態で物品搬送装置を走行させることが可能となる物品保管設備を提供する点にある。
本発明に係る物品保管設備は、複数の収納部を縦横に並べて備えた物品収納棚と、その物品収納棚の前方の移動空間を棚横幅方向に走行自在でかつ物品移載手段を昇降自在に備えた物品搬送装置と、前記複数の収納部及び物品搬出入部を複数の物品移載箇所として、それらの間で物品の搬送を行うべく前記物品搬送装置の作動を制御する運転制御手段と、浄化用空気を前記物品収納棚の後部側から前記収納部を通過させて前記移動空間に流動させ且つ前記移動空間において下向きに流動させる浄化用空気通風手段とが設けられたものであって、その第1特徴構成は、前記運転制御手段が、前記移動空間における前記物品搬送装置が走行した走行区間について、前記物品搬送装置が走行した時点からの経過時間を管理して、前記経過時間が空気整流化用の設定時間を経過していない走行区間については、前記物品搬送装置の作動を制御することにより、浄化用空気の流動状態の乱れを抑制する状態で前記物品搬送装置を走行させる気流乱れ抑制処理を実行するように構成されている点にある。
第1特徴構成によれば、複数の収納部及び物品搬出入部を複数の物品移載箇所として、それらの間で物品の搬送を行う際に、物品搬送装置は物品移載箇所同士の間で移動空間を走行するが、運転制御手段は、移動空間における物品搬送装置が走行した走行区間について、物品搬送装置が走行した時点からの経過時間を管理することになる。
そして、運転制御手段は、物品搬送装置を走行させるにあたり、前記経過時間が空気整流化用の設定時間を経過していない走行区間については、浄化用空気の流動状態の乱れを抑制する状態で物品搬送装置を走行させるように制御する気流乱れ抑制処理を実行する。この気流乱れ抑制処理としては、例えば、前記経過時間が前記空気整流化用の設定時間を経過するまで待機したのちに物品搬送装置を走行させる処理、浄化用空気の流動状態の乱れを抑制することが可能な高さに物品移載手段を位置させて物品搬送装置を走行させる処理、あるいは、浄化用空気の流動状態の乱れを乱さないような極低速で物品搬送装置を走行させる処理等の各種の処理がある。又、前記空気整流化用の設定時間というのは、移動空間の空気が清浄化されるのに要する時間、すなわち、移動空間内における浄化用空気の流動が安定化して物品搬送装置の走行に伴って浮上していた塵埃が床面の近くに収束するのに要する時間である。
すなわち、物品搬送装置が走行した時点からの経過時間が空気整流化用の設定時間を経過していない区間を走行するときには、浄化用空気の流動状態の乱れを抑制する状態で物品搬送装置の作動が制御されるから、物品搬送装置に伴って浮上している塵埃が浄化用空気の流動に抗して収納部に降りかかり、収納部に収納されている物品に悪影響を与える不利を回避することが可能となる。
従って、床面から浮上している塵埃によって物品へ悪影響を与えるおそれが少ない状態で物品搬送装置を走行させることが可能となる物品保管設備を提供できるに至った。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記運転制御手段が、前記気流乱れ抑制処理として、前記経過時間が前記空気整流化用の設定時間を経過するまで待機したのちに前記物品搬送装置を走行させるように構成されている点にある。
第2特徴構成によれば、物品搬送装置を走行させるにあたり、前記経過時間が空気整流化用の設定時間を経過していない走行区間については、前記経過時間が前記空気整流化用の設定時間を経過するまで待機したのちに前記物品搬送装置を走行させるようにしたので、物品搬送装置が走行するときには、移動空間内において浮上していた塵埃が床面上に既に収束しているので、物品搬送装置が走行しても浮上している塵埃を浄化用空間の流動に抗して収納部側に降りかかるおそれは少ない。しかも、搬送対象となる物品を保持した状態で物品搬送装置が走行することがあっても、保持している物品に塵埃が付着するおそれも少ない。
従って、第2特徴構成によれば、塵埃が浮上していない状態で物品搬送装置を走行させることになるので、上方に浮上する塵埃による物品への悪影響を適切に回避することが可能となる。
本発明の第3特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記運転制御手段が、前記気流乱れ抑制処理として、前記浄化用空気の流動状態の乱れを抑制可能な高さに前記物品移載手段を位置させて前記物品搬送装置を走行させるように構成されている点にある。
第3特徴構成によれば、物品搬送装置を走行させるにあたり、前記経過時間が空気整流化用の設定時間を経過していない走行区間については、浄化用空気の流動状態の乱れを抑制可能な高さに物品移載手段を位置させて物品搬送装置を走行させるようにしたから、物品搬送装置を走行させても、広幅の物品移載手段が塵埃が浮上しているおそれがある領域を通過することがないので、浮上している塵埃が収納部に降りかかるおそれは少ないものとなる。
説明を加えると、物品移載手段は、収納部及び物品搬出入部に対して物品を移載するために物品収納棚と移動空間との並び方向に沿って広幅に形成されるものであり、物品搬送装置が走行することによって、物品移載手段が通過する箇所は浄化用空気の流動状態の乱れるおそれが大となるものであるが、物品搬送装置における物品移載手段以外の各部は、物品移載手段に比べて物品収納棚と移動空間との並び方向に沿って幅狭に設けられるのが一般的であり、物品移載手段に比べて、浄化用空気の流動状態の乱れるおそれは少ない。
従って、第3特徴構成によれば、物品移載手段が通過することによって、浮上している塵埃が収納部に降りかかるおそれが少ないものとなり、浮上する塵埃による物品への悪影響を適切に回避することが可能となる。
本発明の第4特徴構成は、第1特徴構成〜第3特徴構成のいずれかに加えて、前記物品搬送装置が前記棚横幅方向に並ぶ状態で複数備えられ、前記運転制御手段が、前記経過時間として、複数の前記物品搬送装置の夫々が走行した前記移動空間における走行区間についての経過時間を管理して、前記気流乱れ抑制処理として、前記経過時間が空気整流化用の設定時間を経過していない走行区間については、複数の前記物品搬送装置のいずれについても、浄化用空気の流動状態の乱れを抑制する状態で走行させるべく制御するように構成されている点にある。
第4特徴構成によれば、前記物品搬送装置が前記棚横幅方向に並ぶ状態で複数備えられ、運転制御手段は、物品の搬送を行うべくそれら複数の物品搬送装置の作動を制御することにより、例えば複数の物品搬送装置を同時に走行させて効率よく物品を搬送させることが可能となるものであるが、1つの物品搬送装置が走行した走行区間と同じ走行区間について別の物品搬送装置を走行させることがある。このような場合においても、複数の物品搬送装置のいずれについても、前記経過時間が空気整流化用の設定時間を経過していない走行区間については、浄化用空気の流動状態の乱れを抑制する状態で走行させるべく制御するようにしたので、複数の物品搬送装置のいずれを走行させるときにも、床面から浮上している塵埃によって物品へ悪影響を与えるおそれが少ないものになる。
従って、第4特徴構成によれば、複数の物品搬送装置を備えることにより、物品の搬送を効率よく行うことが可能なものでありながら、複数の物品搬送装置のいずれを走行させるときにも、床面から浮上している塵埃によって物品へ悪影響を与えるおそれが少ない物品保管設備を提供できるに至った。
本発明の第5特徴構成は、第1特徴構成〜第4特徴構成のいずれかに加えて、前記運転制御手段が、前記移動空間における前記物品搬送装置が走行した走行空間についての前記経過時間を、単位長さに区分けした単位区間ごとについて、前記物品搬送装置が走行した時点からの経過時間を管理する形態で管理して、前記気流乱れ抑制処理として、前記経過時間が空気整流化用の設定時間を経過していない前記単位区間を処理対象区間として定めて、その定めた処理対象区間については、浄化用空気の流動状態の乱れを抑制する状態で前記物品搬送装置を走行させるべく制御するように構成されている点にある。
第5特徴構成によれば、前記運転制御手段が、単位長さに区分けした単位区間ごとついて、物品搬送装置が走行した時点からの経過時間を管理するようになっており、前記経過時間が空気整流化用の設定時間を経過していない前記単位区間を処理対象区間として定めて、その定めた処理対象区間については、浄化用空気の流動状態の乱れを抑制する状態で物品搬送装置を走行させるべく制御するようにしたから、処理対象区間以外の単位区間については、浄化用空気の流動状態の乱れを考慮する必要がなく、通常の運転状態で物品搬送装置を走行させることができ、極力無駄を少なくして能率よく走行させることができる。
説明を加えると、例えば、前記物品搬送装置が走行した走行空間の全区間を処理対象区間とする場合であれば、その全区間内に前記経過時間が空気整流化用の設定時間を経過している領域があっても、浄化用空気の流動状態の乱れを抑制する状態で物品搬送装置を走行させることを必要以上に長く実行することになり、無駄な走行状態が長くなるおそれがあるが、単位区間ごとに物品搬送装置が走行してからの経過時間を管理するようにして、前記経過時間が空気整流化用の設定時間を経過している単位区間と、前記経過時間が空気整流化用の設定時間を経過していない単位区間とを区別して、設定時間を経過している単位区間だけを処理対象区間として定めて、必要とされる領域だけで、浄化用空気の流動状態の乱れを抑制する状態で物品搬送装置を走行させるようにしたから、極力無駄を少なくして能率よく走行させることができる。
従って、第5特徴構成によれば、物品搬送装置が走行させるときに、床面から浮上している塵埃によって物品へ悪影響を与えるおそれが少ないものでありながら、極力無駄を少なくして能率よく走行させることが可能となる。
本発明の第6特徴構成は、第1特徴構成〜第5特徴構成のいずれかに加えて、前記運転制御手段が、前記物品搬送装置が実際に走行した実走行空間及びその実走行空間の前後に連なる設定長さの隣接空間を、前記移動空間における前記物品搬送装置が走行した走行空間として、前記経過時間を管理するように構成されている点にある。
第6特徴構成によれば、物品搬送装置が実際に走行した実走行空間及びその実走行空間の前後に連なる設定長さの隣接空間を前記走行空間として前記経過時間を管理するのである。すなわち、前記移動空間において物品搬送装置が走行するときには、物品搬送装置が実際に走行した実走行区間だけでなくその実走行区間の前後に連なる空間においても浄化用空気の流動状態が乱されるおそれが大となる。そこで、物品搬送装置が走行することによって浄化用空気の流動状態が乱れるおそれがあると想定される領域である前記隣接空間を含めて、前記気流乱れ抑制処理を実行するときの対象となる走行区間として前記経過時間を管理するようにしている。
つまり、物品搬送装置が走行することによって浄化用空気の流動状態が乱れるおそれがあると想定される全ての領域を対象として前記経過時間を管理するので、浄化用空気の流動についての実際の乱れ状態を考慮して前記気流乱れ抑制処理を実行することができる。
従って、第6特徴構成によれば、物品搬送装置が走行したときに、浄化用空気の流動についての実際の乱れ状態を考慮して前記気流乱れ抑制処理を実行することができ、より適切に、床面から浮上している塵埃によって物品へ悪影響を与えるおそれが少ないものにすることが可能となる。
〔第1実施形態〕
本発明にかかる物品保管設備の第1実施形態について図面に基づいて説明する。
この物品保管設備は、図1〜図4に示すように、クリーンルーム1内に設置されており、収納部2を縦横に並べて複数備えた物品収納棚3と、物品収納棚3の前方の移動空間4を移動して収納部2に対する物品の出し入れを行う物品搬送装置5と、浄化用空気を物品収納棚3の後部側から収納部2を通過させて移動空間4を上方側から下方側に流動させるダウンフロー式の浄化用空気通風手段6とを備えて構成されている。
前記クリーンルーム1は、その床部を通気孔が多数形成された多孔状のグレーティング床7にて構成してあり、その天井に形成された天井吹出部8から浄化用空気を床側に向けて通風させるように構成されている。そして、クリーンルーム1には、ブース11により上部及び側周囲が囲まれた空間が形成され、そのブース11にて囲まれた空間内に物品収納棚3が配設されている。
前記物品収納棚3は、前方側を互いに向かい合わせる状態でグレーティング床7上に間隔を隔てて一対設けられている。そして、一対の物品収納棚3の間に移動空間4を形成している。各物品収納棚3は、棚横幅方向に間隔を隔てて立設された前後一対の支柱9と、前後一対の支柱9の夫々に支持されて棚上下方向に間隔を隔てて設けられた載置支持部10とから構成されている。そして、前後一対の支柱9と左右一対の載置支持部10とにより1つの収納部2が形成され、この収納部2が縦横に複数並べて設けられている。
各収納部2は、棚横幅方向に隣接するもの同士及び棚上下方向に隣接するもの同士が空気流動可能に連通されている。また、最下段の収納部2は、設定高さよりも上方側に位置するように設けられ、その最下段の収納部2の下方には、浄化用空気が流動する流動用空間16が形成されている。ちなみに、最下段の収納部2の高さは、物品搬出入部31にて物品処理装置30との間で板状体12を搬送する高さよりも高くしている。
前記収納部2は、物品として、液晶表示装置用のガラス基板等の板状体12を保持可能な板状体保持具13を収納自在に構成されている。この板状体保持具13は、詳述はしないが、上下方向に間隔を隔てて並べる状態で板状体12の複数を保持するように構成されている。
前記浄化用空気通風手段6は、クリーンルーム1内に浄化用空気を循環させる形態で供給するクリーンルーム通風手段14と、ブース11内に設けられた物品収納棚3の各収納部2に浄化用空気を通風する収納部通風手段15と、ブース11内の空気をブース11外のクリーンルーム内1に排気する排気用開口部29とを備えて構成されている。
前記クリーンルーム通風手段14は、グレーティング床7を通過した空気を清浄化して浄化用空気として天井吹出部8から吹き出す形態で浄化用空気をクリーンルーム1に循環させるように構成されている。
前記クリーンルーム通風手段14は、グレーティング床7の下方側に設けられた吸気室17、天井吹出部8の上方側に設けられた空気チャンバ室18、天井吹出部8に並設されたHEPAフィルタなどからなるエアーフィルタ19、吸気室17と空気チャンバ室18とを連通接続する接続流路20、その接続流路20に設けられて吸気室17に吸引作用する循環用送風機21、接続流路20において循環用送風機21の空気吐出側に設けられたプレフィルタ22から構成されている。
前記クリーンルーム1内の空気は、循環用送風機21の通風作用によってグレーティング床7を通して吸気室17に吸い込まれて接続流路20を流動し、プレフィルタ22にて清浄化されて空気チャンバ室18に至る。そして、空気チャンバ室18に到達した空気は、エアーフィルタ19にて清浄化されて浄化用空気として天井吹出部8からクリーンルーム1内に向けて下向きに吹き出される。このようにして、クリーンルーム1内の空気が、プレフィルタ22及びエアーフィルタ19にて清浄化されながら循環されて、浄化用空気を天井吹出部8から下方側に吹き出す形態でクリーンルーム1に常時供給するように構成されている。
前記接続流路20の循環用送風機21の吸い込み側には、外気取入流路23が接続されており、その外気取入流路23に外気取入量調節用ダンパ24が設けられている。また、接続流路20の循環用送風機21の吐出側には、排気流路25が接続されており、その排気流路25に排気量調節用ダンパ26が設けられている。前記外気取入量調節用ダンパ24及び前記排気量調節用ダンパ26の夫々の開度を調節することにより、クリーンルーム通風手段14にて循環されるクリーンルーム1内の空気のうちの所定量が新鮮な空気と交換されるように構成されている。
前記収納部通風手段15は、複数の収納部2の夫々に対応してブース11の側壁部11aに配設されている。そして、収納部通風手段15は、クリーンルーム1内の浄化用空気を清浄化してブース11内に通風させる状態で浄化用空気を収納部2の後部側から収納部2を通過させるように構成されている。説明を加えると、この収納部通風手段15は、塵埃を除去する除塵フィルタ27と、ブース11外の空気を吸引して除塵フィルタ27を通過させる状態でブース11内に取り入れて収納部2の後部側から収納部2を通過させるように浄化用空気を通風させる送風ファン28とから構成されている。
前記送風ファン28によってブース11内に通風される浄化用空気は、収納部2の後部側から前部側に向けて棚前後方向に沿って通風され、収納部2に収納された板状体保持具13に対して上下方向における板状の板状体12の間隙に通過する状態で収納部2を通過する。
このように、浄化用空気通風手段6は、収納部2に収納された保持状態の板状体保持具13に対して上下方向における板状体12の間隙に浄化用空気を通過させる形態で浄化用空気を物品収納棚3の後部側から収納部2を通過させるように構成されている。
前記排気用開口部29は、一対の物品収納棚3のうち、一方の後端部に対向するブース11の側壁部11aのみに設けられている。そして、排気用開口部29は、流動用空間16に対向する状態でブース11の側壁部11の下端部に配設されている。
前記ブース11内では、送風ファン28により浄化用空気が通風されるので移動空間の上方側の圧力が高くなる。それに対して、排気用開口部29により浄化用空気が排気されるので、移動空間の下方側の圧力が低くなる。そして、この圧力差により、ブース11内の空気は、収納部2の後部側から前部側に向けて流動したのち移動空間4を上方側から下方側に向けて流動するダウンフローとなる。移動空間4を上方側から下方側に向けて流動する浄化用空気は、その一部が、排気用開口部29に向けて流動してブース11外に排気されたのち、下方側に向けて流動してグレーティング床7を通して吸気室17に至る。移動空間4を上方側から下方側に向けて流動する浄化用空気の残りの一部は、そのまま下方側に流動してグレーティング床7を通して吸気室17に至る。このように、浄化用空気通風手段6は、浄化用空気を物品収納棚3の後部側から収納部2を通過させて移動空間4を上方側から下方側に流動させるダウンフロー式に構成されている。
前記物品収納棚3の一部には、図2及び図3に示すように、最下段の収納部2に代えて、板状体12に所定の処理を施す物品処理装置30に対する板状体12の搬出入を行う物品搬出入部31が設けられている。この物品搬出入部31では、板状体保持具13から板状体12を1つずつ取り出して物品処理装置30に供給するとともに、物品処理装置30から1つずつ供給される板状体12を板状体保持具13に保持させるように構成されている。
前記物品搬出入部31には、板状体保持具13を昇降自在に載置支持する左右一対の昇降支持体32と、板状体12を載置支持自在で且つ載置支持した板状体12を搬送自在な複数の駆動ローラを備えた搬送体33とが設けられている。搬送体33は、左右一対の昇降支持体32の間に配置されており、板状体保持具13に対して上下方向に挿脱自在に設けられている。そして、物品搬出入部31と物品処理装置30とを連通する連通部分もブース11にて囲まれており、その連通部分に浄化用空気を上方側から下方側に向けて通風させる搬出入用浄化用空気通風手段34が設けられている。
前記物品搬出入部31にて物品処理装置30に板状体12を1つずつ供給するときには、左右一対の昇降支持体32にて板状体保持具13を下降させることにより、搬送体13が板状体保持具13内に入り込み板状体保持具13から1つの板状体12を搬送体33に載置支持させる。その後、搬送体33にて板状体12を載置支持して物品処理装置30に搬送する。このような動作を繰り返すことによって、板状体保持具13から板状体12を1つずつ取り出して物品処理装置30に供給する。
前記物品処理装置30から1つずつ供給される板状体12を物品搬出入部31にて板状体保持具13に保持させるときには、左右一対の昇降支持体32にて板状体保持具13を搬送体33に入り込ませた状態で載置支持しておく。その後、搬送体33が1つの板状体12を板状体保持具13にて保持可能な位置まで搬送して、左右一対の昇降支持体32にて板状体保持具13を上昇させることにより、1つの板状体12を板状体保持具13に保持させる。このような動作を繰り返すことによって、物品処理装置30から1つずつ供給される板状体12を板状体保持具13に上下方向に並べる状態で順次保持させる。
前記物品搬送装置5は、移動空間4のグレーティング床7に設けられたガイドレール35及びブース11の上部に設けられた天井側ガイドレール36により案内されて、走行用電動モータ37Aの駆動により走行する走行台車37と、その走行台車37に立設された昇降マスト38に沿って昇降用電動モータ39Aの駆動により昇降自在な昇降台39と、その昇降台39に装備されて収納部2に対する板状体保持具13の出し入れを行う物品移載手段としての物品移載装置40とを備えたスタッカークレーンにて構成されている。
そして、このようなスタッカークレーン5が、図2に示すように、同一のガイドレール35、36にて案内されるように前記棚横幅方向に並ぶ状態で2台備えられている。
前記物品移載装置40は、図5及び図6に示すように、上下軸芯P1周りに旋回自在な旋回台41、及び、その旋回台41上に設けられた載置部42を出退移動自在に支持するリンク機構43から構成されている。そして、物品移載装置40は、旋回台41及びリンク機構43により載置部42を旋回移動可能でかつ出退移動可能に構成されている。
前記リンク機構43は、その基端部が上下軸芯P2周りで回動自在に旋回台41に連結された一対の操作リンク44と、操作リンク44の先端部に対して上下軸芯P3周りで回動自在に連結されかつ載置部42に対して上下軸芯P4周りで回動自在に連結された揺動リンク45とから構成されている。図外の移載用電動モータにより一対の操作リンク44を連動して上下軸芯周りに揺動操作することにより、載置部42を昇降台39に対して突出させる突出状態(図6参照)と載置部42を昇降台39に対して引退させる引退状態(図5参照)とに切り換えて、収納部2との間で板状体保持具13を移載するように構成されている。そして、物品移載装置40は、突出状態と引退状態とに切り換えることによって、収納部2との間及び物品搬出入部31の昇降支持体32との間で板状体保持具13を移載するように構成されている。
図7に示すように、前記2台のスタッカークレーン5の作動を制御する運転制御手段としての運転制御部46が無線式の通信手段47を介して2台のスタッカークレーン5と情報を通信可能な状態で地上側に設けられ、この運転制御部46が各スタッカークレーン5の作動を制御するように構成されている。具体的には、無線式の通信手段47を介して、運転制御部46からの制御情報に基いて、スタッカークレーン5側に備えられたクレーン制御部48が、走行用電動モータ37Aの作動を制御して走行台車37の走行を制御し、且つ、昇降用電動モータ39Aの作動を制御して昇降台39の昇降を制御するとともに、物品移載装置40の作動を制御して、スタッカークレーン5の作動を制御するように構成されている。
そして、図2及び図7に示すように、スタッカークレーン5が移動空間を走行するときの走行経路Lの長手方向両側端部の基準位置には、夫々、その基準位置からレーザ光を照射してスタッカークレーン5に設けられた図示しない光反射体にて反射する反射光を受光することにより、基準位置からスタッカークレーン5までの離間距離を検出してスタッカークレーン5の現在の走行位置を検出する走行位置検出器49が備えられ、これら一対の走行位置検出器49の検出情報が運転制御部46に入力され、運転制御部46は、各走行位置検出器49の検出結果に基いて2台のスタッカークレーン5の移動空間4内の位置を検出するように構成されている。
前記運転制御部46は、収納部2に板状体保持具13を移載するときには、前記走行位置検出器49の検出情報に基づいて走行経路L上における移載対象の収納部2に対応する走行位置にスタッカークレーン5を移動させるべく走行台車37の走行を制御し、且つ、図示しない昇降位置検出器の検出情報に基づいて移載対象の収納部2に対応する移載位置に位置するように昇降台39の昇降を制御し、その後、移載対象の収納部2との間で板状体保持具13を移載すべく、物品移載装置40の作動を制御するように構成されている。
又、運転制御部46は、物品搬出入部31の昇降支持体32との間で板状体保持具13を移載するときには、走行経路L上における昇降支持体32に対応する走行位置にスタッカークレーン5を移動させるべく走行台車37の走行を制御し、且つ、昇降支持体32に対応する移載位置に昇降台39を移動させるべく昇降台39の昇降を制御し、その後、昇降支持体32との間で板状体保持具13を移載すべく、物品移載装置40の作動を制御するように構成されている。
そして、運転制御部46は、物品取出保持部31に板状体保持具13を搬送する搬送要求があると、複数の収納部2から搬送すべき板状体保持具13が収納された収納部2を移載対象の収納部2として選択し、その移載対象の収納部2から板状体保持具13を取り出してその取り出した板状体保持具13を物品搬出入部31の昇降支持体32に収納するように、スタッカークレーン5の作動を制御するように構成されている。また、物品取出保持部31から収納部2に板状体保持具13を収納する搬送要求があると、複数の収納部2から板状体保持具13を収納すべき収納部2を移載対象の収納部2として選択し、物品搬出入部31の昇降支持体32から板状体保持具13を取り出してその取り出した板状体保持具13を移載対象の収納部2に収納するように、スタッカークレーン5の作動を制御するように構成されている。
このようにして、運転制御部46は、収納部2に板状体保持具13が収納されているか否か、及び、どの収納部2にどの板状体保持具13を収納しているかの収納状態を管理しながら、スタッカークレーン5の作動を制御して、物品取出保持部31と収納部2との間で板状体保持具13を搬送するように構成されている。しかも、板状体保持具13を収納部2に収納させるにあたり、板状体12を保持している保持状態の板状体保持具13Aを板状体12を保持していない非保持状態の板状体保持具13Bよりも上方側に収納させる形態で板状体保持具13を収納部2に収納すべく、スタッカークレーン5の作動を制御するように構成されている。
説明を加えると、複数の収納部2のうち、最下段から設定段までの収納部2を非保持状態の板状体保持具13Bを収納する非保持状態用の収納部2bに設定し、且つ、設定段よりも上方の収納部2を保持状態の板状体保持具13Aを収納する保持状態用の収納部2aに設定している。この実施形態では、収納部2が4段設けられており、最下段の収納部2を非保持状態用の収納部2bに設定し、下から2段目〜4段目の収納部2を保持状態用の収納部2aに設定している。運転制御部46は、保持状態の板状体保持具13Aを保持状態用の収納部2aに収納し且つ非保持状態の板状体保持具13Bを非保持状態用の収納部2bに収納させる形態で板状体保持具13を収納部2に収納すべく、スタッカークレーン5の作動を制御するように構成されている。
そして、運転制御部46は、上述したような物品取出保持部31に板状体保持具13を搬送したり、物品取出保持部31から収納部2に板状体保持具13を搬送するような搬送処理を実行するにあたり、移動空間4におけるスタッカークレーン5が走行した走行区間について、スタッカークレーン5が走行した時点からの経過時間を管理して、前記経過時間が空気整流化用の設定時間を経過していない走行区間については、浄化用空気の流動状態の乱れを抑制する状態でスタッカークレーン5を走行させるように制御する気流乱れ抑制処理を実行するように構成されている。すなわち、運転制御部46は、前記気流乱れ抑制処理として、前記経過時間が前記空気整流化用の設定時間を経過するまで待機したのちにスタッカークレーン5を走行させるように構成されている。
又、運転制御部は、前記経過時間として、2台のスタッカークレーン5の夫々が走行した移動空間4における走行区間についての経過時間を管理して、前記気流乱れ抑制処理として、前記経過時間が空気整流化用の設定時間を経過していない走行区間については、2台のスタッカークレーンのいずれについても、浄化用空気の流動状態の乱れを抑制する状態で走行させるべく制御するように構成されている。
説明を加えると、2台のスタッカークレーン5の夫々について、移動空間4内を走行させた場合に、走行を開始した位置から走行を終了する位置までの走行区間において、走行位置検出器49の検出結果により走行してからの経過時間を管理するようになっており、スタッカークレーン5を走行させたのちに、その走行に伴って床面から塵埃が浮上している状態で再度スタッカークレーン5が走行することがないように、スタッカークレーン5の運転を制御するようにしている。
図8のフローチャートに基づいて運転制御部46の走行制御の内容について説明する。
運転制御部46は、スタッカークレーン5についての走行要求があると、後述したようにして管理されているスタッカークレーン5が走行してからの経過時間の管理情報に基づいて、スタッカークレーン5の走行を停止してからの経過時間が空気整流化用の設定時間Tjが経過しているか否かを判別する(ステップ1、2)。この空気整流化用の設定時間Tjは、スタッカークレーン5の走行に伴って床面から舞い上がって浮上した塵埃が、移動空間4を上方側から下方側に流動する浄化用空気によって床面上に収束するのに要する時間であって、本出願人が実験結果により求めた時間であり、例えば30秒間が設定される。この空気整流化用の設定時間Tjとしては、30秒間に限らず、浄化用空気の流動状態によって適宜変更して設定することができる。
スタッカークレーン5の走行を停止してからの経過時間が空気整流化用の設定時間Tjが経過している場合、及び、空気整流化用の設定時間Tjが経過していなくても今回の予定走行区間と前回走行区間とが重なっていない場合には、今回の予定走行区間は塵埃が浮上していない領域であるからスタッカークレーン5の予定走行区間の全域での走行を許可する(ステップ2、3、4)。
このとき、運転制御部46は、スタッカークレーン5が実際に走行した実走行空間及びその実走行空間の前後に連なる設定長さの隣接空間を移動空間4におけるスタッカークレーン5が走行した走行空間として、前記経過時間を管理するように構成されている。つまり、図9に示すように、スタッカークレーン5が実際に走行した実走行区間だけではなく、その走行に伴って浄化用空気の流動が乱されるおそれがあると想定される領域を含める状態で前記経過時間を管理するのである。しかも、このとき、走行方向終端側の隣接区間の距離a2が走行方向始端側の隣接区間の距離a1よりも長く設定されている。
図9に示すように予定走行区間と前回走行区間とが重なっているときは、その重なっている領域におけるスタッカークレーン5の走行を牽制し、重なっていない領域におけるスタッカークレーン5の走行を許可する(ステップ5、6)。尚、予定走行区間と前回走行区間とが重なっているときであっても、スタッカークレーン5の走行を停止してからの経過時間が空気整流化用の設定時間Tjが経過すると予定走行区間の全域について走行を許可する(ステップ4)。
そして、走行を許可した領域についてスタッカークレーン5を走行させ(ステップ7)、スタッカークレーン5が走行用の目標位置に到達すると走行を停止する(ステップ8、9)。停止したのちは、例えば物品移載装置5を対象となる搬送位置まで昇降させて物品移載装置5による移載作動を実行したり、停止した位置で待機させることになる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態を説明する。この第2実施形態は、運転制御部46によるスタッカークレーン5を制御するための制御構成が異なるが、それ以外の構成は第1実施形態と同じであるから、ここでは異なる点について説明し、同じ構成については説明は省略する。
すなわち、この実施形態では、運転制御部46が、移動空間4におけるスタッカークレーン5が走行した走行空間についての前記経過時間を単位長さに区分けした単位区間ごとについて、スタッカークレーン5が走行した時点からの経過時間を管理する形態で管理して、前記気流乱れ抑制処理として、前記経過時間が空気整流化用の設定時間を経過していない単位区間を処理対象区間として定めて、その定めた処理対象区間については、浄化用空気の流動状態の乱れを抑制する状態で前記スタッカークレーンを走行させるべく制御するように構成されている。
図10のフローチャートに基づいて運転制御部の走行制御の内容について説明する。
この実施形態では、運転制御部46は、スタッカークレーン5を走行させるとき、走行位置検出器49にて検出されるスタッカークレーン5の走行位置の計測値を単位距離を走行する毎に逐次計測して時刻と対応つけた状態で記憶する処理(ステップ19)を実行するようになっており、又、図11に示すように、前記移動空間において前記スタッカークレーンの走行対象となる全領域を複数の単位区間(1、2、3…m)に区分けして、各単位区間毎に各別にスタッカークレーン5が走行してからの経過時間を管理するようになっている。
前記運転制御部46は、スタッカークレーン5についての走行要求があると、前記経過時間の管理情報に基づいて、スタッカークレーン5の走行を停止してからの経過時間が空気整流化用の設定時間Tjが経過しているか否かを判別する(ステップ10、11)。スタッカークレーン5の走行を停止してからの経過時間が空気整流化用の設定時間Tjが経過している場合、及び、空気整流化用の設定時間Tjが経過していなくても予定走行区間と前回走行区間とが重なっていない場合には、スタッカークレーン5の予定走行経路全域での走行を許可する(ステップ11、12、13、)。
図11に示すように、予定走行区間と前回走行区間とが重なっているときは、その重なっている領域(図11に示す例では、単位区間3〜n)のうち、各単位区間毎に各別に管理されている前記経過時間(t3、t4、…tn)のうち空気整流化用の設定時間Tjが経過していない単位区間があれば、その単位区間を前記処理対象区間として定めてスタッカークレーン5の走行を牽制する(ステップ14、15)。予定走行区間と前回走行区間とが重なっていない領域、並びに、重なっている領域のうち前記経過時間(t3、t4、…tn)が空気整流化用の設定時間Tjが経過している単位区間についてスタッカークレーン5の走行を許可する(ステップ16)。
図11では、単位区間3〜9は、スタッカークレーン5の走行を牽制し、単位区間10〜nは、スタッカークレーン5の走行を許可する状態を例示している。尚、予定走行区間と前回走行区間とが重なっているときであっても、スタッカークレーン5の走行を停止してからの経過時間が空気整流化用の設定時間Tjが経過すると予定走行区間の全域について走行を許可する(ステップ13)。
そして、走行用の目標位置に到達するまで、走行を許可した区間についてスタッカークレーン5を走行させる(ステップ17、18)。そのとき、走行位置検出器49にて検出されるスタッカークレーン5の走行位置の計測値を単位距離を走行する毎に逐次計測して時刻と対応付けた状態で記憶する記憶処理を実行する(ステップ19)。スタッカークレーン5が走行用の目標位置に到達すると走行を停止する(ステップ20)。停止したのちは、例えば物品移載装置40を対象となる搬送位置まで昇降させて物品移載装置40による移載作動を実行したり、停止した位置で待機させることになる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態を説明する。この第3実施形態は、運転制御部によるスタッカークレーン5を制御するための制御構成が異なるが、それ以外の構成は第1実施形態と同じであるから、ここでは異なる点について説明し、同じ構成については説明は省略する。
すなわち、この実施形態では、運転制御部46が、前記気流乱れ抑制処理として、前記浄化用空気の流動状態の乱れを抑制可能な高さに物品移載装置40を位置させてスタッカークレーン5を走行させるように構成されている。
図12のフローチャートに基づいて運転制御部46の走行制御の内容について説明する。
運転制御部46は、スタッカークレーン5についての走行要求があると、スタッカークレーン5の走行を停止してからの経過時間が空気整流化用の設定時間Tjが経過しているか否かを判別する(ステップ30、31)。スタッカークレーン5の走行を停止してからの経過時間が空気整流化用の設定時間Tjを経過していない場合に、今回の予定走行区間と前回走行区間とが重なっているときは(ステップ32)、物品移載装置40が走行用上昇位置よりも低い位置にあれば走行用上昇位置にまで上昇させる上昇処理を行ったのちに予定走行区間を走行するようにスタッカークレーン5を走行させる(ステップ33、34)。
前記走行用上昇位置というのは、前記浄化用空気の流動状態の乱れを抑制可能な高さ、つまり、スタッカークレーン5の走行に伴って床面から浮上している塵埃がさらに浮上するように浄化用空気の流動状態の乱れが発生しないような高さのことであり、具体的には、最上段の収納部2の高さと同じ高さが設定されている。この走行用上昇位置は、最上段の収納部2の高さに限らず、下から3段目の収納部2と同じ高さでもよく、要するに、スタッカークレーン5が走行したときに、物品移載装置40によって床面から浮上している塵埃がさらに浮上するように浄化用空気の流動状態の乱れが発生しないような高さであればよい。
スタッカークレーン5の走行を停止してからの経過時間が空気整流化用の設定時間Tjを経過している場合、及び、経過時間が空気整流化用の設定時間Tjを経過していなくても、今回の予定走行区間と前回走行区間とが重なっていない場合には、物品移載装置40の上昇処理を行うことなく、通常の運転処理形態、つまり、物品移載装置40が低い位置にあってもその低い位置にある状態から走行を開始させる形態で、予定走行区間を走行するようにスタッカークレーン5を走行させる(ステップ31、32、34)。スタッカークレーン5が走行用の目標位置に到達すると走行を停止する(ステップ36)。走行を停止したのちは、例えば物品移載装置40を対象となる移載位置まで昇降させて物品移載装置40による移載作動を実行したり、停止した位置で待機させることになる。
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を説明する。
(1)上記第1実施形態では、前記気流乱れ抑制処理として、前記経過時間が前記空気整流化用の設定時間を経過するまで待機したのちに前記物品搬送装置を走行させる構成とし、第3実施形態では、前記気流乱れ抑制処理として、浄化用空気の流動状態の乱れを抑制可能な高さに前記物品移載手段を位置させて前記物品搬送装置を走行させる構成としたが、このような構成に代えて、前記気流乱れ抑制処理として、浄化用空気の流動状態の乱れを乱さないような極低速で物品搬送装置を走行させるようにしてもよい。
(2)上記各実施形態では、前記物品搬送装置が前記棚横幅方向に並ぶ状態で2台備えられ、複数の前記物品搬送装置の夫々が走行した前記移動空間における走行区間についての経過時間を管理するようにしたが、このような構成に限らず、物品搬送装置を3台以上並べて備える構成としたり、あるいは、1台の物品搬送装置を備える構成としてもよい。
(3)上記各実施形態では、前記運転制御手段が、前記物品搬送装置が実際に走行した実走行空間及びその実走行空間の前後に連なる設定長さの隣接空間を、前記移動空間における前記物品搬送装置が走行した走行空間として、前記経過時間を管理するように構成したが、このような隣接空間を考慮しないで実走行空間だけの状態で前記経過時間を管理するようにしてもよい。
物品保管設備の断面図 物品保管設備の平面図 図2のA−A断面図 物品保管設備の側面図 引退状態におけるスタッカークレーンの平面図 突出状態におけるスタッカークレーンの平面図 制御ブロック図 制御動作を示すフローチャート 予定走行区間と前回走行区間との関係を示す図 制御動作を示すフローチャート 予定走行区間と前回走行区間との関係を示す図 制御動作を示すフローチャート
符号の説明
2 収納部
3 物品収納棚
4 移動空間
5 物品搬送装置
6 浄化用空気通風手段
40 物品移載手段
46 運転制御手段

Claims (6)

  1. 複数の収納部を縦横に並べて備えた物品収納棚と、
    その物品収納棚の前方の移動空間を棚横幅方向に走行自在でかつ物品移載手段を昇降自在に備えた物品搬送装置と、
    前記複数の収納部及び物品搬出入部を複数の物品移載箇所として、それらの間で物品の搬送を行うべく前記物品搬送装置の作動を制御する運転制御手段と、
    浄化用空気を前記物品収納棚の後部側から前記収納部を通過させて前記移動空間に流動させ且つ前記移動空間において下向きに流動させる浄化用空気通風手段とが設けられた物品保管設備であって、
    前記運転制御手段が、
    前記移動空間における前記物品搬送装置が走行した走行区間について、前記物品搬送装置が走行した時点からの経過時間を管理して、前記経過時間が空気整流化用の設定時間を経過していない走行区間については、前記物品搬送装置の作動を制御することにより、浄化用空気の流動状態の乱れを抑制する状態で前記物品搬送装置を走行させる気流乱れ抑制処理を実行するように構成されている物品保管設備。
  2. 前記運転制御手段が、
    前記気流乱れ抑制処理として、前記経過時間が前記空気整流化用の設定時間を経過するまで待機したのちに前記物品搬送装置を走行させるように構成されている請求項1記載の物品保管設備。
  3. 前記運転制御手段が、前記気流乱れ抑制処理として、
    前記浄化用空気の流動状態の乱れを抑制可能な高さに前記物品移載手段を位置させて前記物品搬送装置を走行させるように構成されている請求項1記載の物品保管設備。
  4. 前記物品搬送装置が前記棚横幅方向に並ぶ状態で複数備えられ、
    前記運転制御手段が、
    前記経過時間として、複数の前記物品搬送装置の夫々が走行した前記移動空間における走行区間についての経過時間を管理して、
    前記気流乱れ抑制処理として、前記経過時間が空気整流化用の設定時間を経過していない走行区間については、複数の前記物品搬送装置のいずれについても、浄化用空気の流動状態の乱れを抑制する状態で走行させるべく制御するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の物品保管設備。
  5. 前記運転制御手段が、前記移動空間における前記物品搬送装置が走行した走行空間についての前記経過時間を、単位長さに区分けした単位区間ごとについて、前記物品搬送装置が走行した時点からの経過時間を管理する形態で管理して、
    前記気流乱れ抑制処理として、前記経過時間が空気整流化用の設定時間を経過していない前記単位区間を処理対象区間として定めて、その定めた処理対象区間については、浄化用空気の流動状態の乱れを抑制する状態で前記物品搬送装置を走行させるべく制御するように構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の物品保管設備。
  6. 前記運転制御手段が、前記物品搬送装置が実際に走行した実走行空間及びその実走行空間の前後に連なる設定長さの隣接空間を、前記移動空間における前記物品搬送装置が走行した走行空間として、前記経過時間を管理するように構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の物品保管設備。
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