JP2005170623A - 自動倉庫 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】荷Wを収容する複数の収容部16を有する棚体11と、前記棚体11の正面に沿うように設けられた通路17を往復走行する荷移載機と、入出庫指示に基いて荷移載機を作動させる作動指示手段32と、ろ過された空気を前記各収容部16に送る複数の風量調整自在の送風機13が備えられた自動倉庫10において、前記複数の送風機13を一元的に遠隔制御する遠隔制御手段39が配置され、前記遠隔制御手段39により前記荷移載機の作動に対応して各送風機13の風量調整が行われる。
【選択図】 図4
Description
スタッカクレーン72は、荷Wを棚体71の収容部76に保管したり、棚体71の収容部76に保管されている荷Wを取り出す等、荷Wの移載を入出庫指示に基いて実施するものである。
棚体71とスタッカクレーン72と別に備えられた制御盤79には、図7に示されるように、作動指示手段80が含まれており、スタッカクレーン72の動作を司るものとなっている。
この自動倉庫70における各収容部76と側壁部81との間には、常に作動される送風機74が備えられ、この送風機74にはファン75及び風量つまみ78が備えられている。
そして、収容部76の下方に吸入側フィルタ83が備えられており、この吸入側フィルタ83を通過してろ過された空気は、送風機74により送風側フィルタ82を通過する。
そして、収容部76に送られた空気は通路77を下方に向かい、吸入側フィルタ83に向かい、吸入側フィルタ83と送風側フィルタ82による空気のろ過が繰り返されるようにして、収容部76に常に清浄なろ過された空気が循環して送られることになる。
この風量つまみ78はファン75の回転数を増減するためのものである。
このため、各送風機74の風量を一旦設定すると、送風機74は設定された風量を変更することなく作動し、収容部76へ空気を送り出すとしている。
因みに、この自動倉庫70では、スタッカクレーン72が作動する際に、スタッカクレーン72おける機械的摺動により塵埃が発生する。
従って、この自動倉庫70における各送風機13は、スタッカクレーン72の作動時において、収容部76及び荷Wに塵埃の滞留を防止するために必要な最低限以上の風量を確保している(例えば、特許文献1を参照。)。
このため、スタッカクレーンの待機時には、塵埃の滞留の防止に必要な風量を超える風量を以って送風機が作動している状態にあり、電力の無駄な消費を生じていた。
さらに言うと、従来の自動倉庫では、送風機毎に風量の調整を図る必要があることから、収容部に対する風量を変更する場合、例えば、自動倉庫の稼動を停止させておき、送風機側において個別に送風機の調整作業を実施しなければならない等の煩雑さが存在した。
従って、荷移載機の稼動状態に応じて適切な風量で以ってろ過された空気を収容部へ送ることが可能となる。
請求項2記載の発明によれば、荷移載機の作動開始に対応して遠隔制御手段により各送風機が遠隔制御され、送風機の風量が増大される。
従って、荷移載機の作動開始に対応する増大された風量で以ってろ過された空気を収容部へ送ることができる。
請求項3記載の発明は、荷移載機の作動停止に対応して遠隔制御手段により各送風機が遠隔制御され、送風機の風量が減少される。
従って、荷移載機の作動停止に対応する減少された風量で以ってろ過された空気を収容部へ送ることができる。
以下、第1の実施形態の自動倉庫について図面を参照して説明する。
図1〜図4に示される自動倉庫10は、荷Wを収容する複数の収容部16を備える一対の棚体11、11、一対の棚体11、11の間を往復移動する荷移載機としてのスタッカクレーン12、ろ過された空気を収容部16に送り込む送風機13、制御ユニットととしての制御盤31、送風側フィルタ14、吸引側フィルタ15等から主に構成されている。
さらに、これらの棚体11を囲む複数の側壁部18a、18b、18cと天井部19が備えられており、このため、側壁部18a〜18cと天井部19により囲まれたほぼ閉空間内に両棚体11、11が設置された状態にある。
入荷される荷Wは入庫用コンベア14により搬送されてスタッカクレーン12に移載され、また、出庫される荷Wはスタッカクレーン12から出庫用コンベア15に移載されて出庫用コンベア15により自動倉庫10外へ送り出される。
スタッカクレーン12は、入出庫指示に基いて棚体11の収容部16への荷の保管、あるいは棚体11に収容されている荷Wの取り出しを行なうためのものである。
この実施形態では、棚体11の間に設けられた通路17にはレール20が敷設されており、スタッカクレーン12はレール20に案内されて通路17を往復走行するものとなっている。
走行台車21には一対のマスト22、22が前後に立設されており、両マスト22、22間において昇降自在のキャリッジ23が備えられ、マスト22、22の頂部は案内体25により互いに連結されており、この案内体25は天井部19に設置されているガイド26により案内されるものとなっている。
一方、マスト22、22に対して昇降自在のキャリッジ23には、スライドフォーク24が、棚体11の収容部16へ向けて進退自在に備えられている。
なお、スタッカクレーン12は、棚体11及びスタッカクレーン12と別に設けられた制御ユニットとしての制御盤31に含まれる作動指示手段32の指示を受けて作動されるものである。
従って、制御盤32とスタッカクレーン12は電気的に接続されている状態にあり、この実施形態では図示しない通信ケーブルにより両者12、32は接続されている。
送風機13はファン33の回転により空気を棚体11の収容部16へ送るためのものであり、図示しない電動モータによりファン33が常に回転されるものとなっている。
従って、送風機13は棚体11における収容部16の背面側に備えられ、ファン33の回転により収容部16の背面側から通路17側へ空気が常に送られることになる。
この送風側フィルタ14は、収容部16に送る空気を予めろ過するためのものである。
そして、送風側フィルタ14は送風機13と収容部16との間に設置されるものであり、送風側フィルタ14により各収容部16の背面は覆われた状態にある。
ところで、棚体11における最下段の収容部16の下方には通気路としての空間部36が、また、棚体11の背面と側壁部18aとの間には通気路としての空間部37が形成されている。
そして、スタッカクレーン12の通路17と空間部36との間に吸引側フィルタ15が備えられている。
なお、この実施形態では、送風側フィルタ14及び吸引側フィルタ15は、HEPAフィルタ(ハイ・エフィシャンシー・パーティクル・エア・フィルタ)が採用されており、このHEPAフィルタは極微細な塵埃をほぼ完全に捕集することができるものとなっている。
この制御盤31には、作動指示手段32とは別に、各送風機13の風量調整を行なうようにする遠隔制御手段39が備えられている。
遠隔制御手段39は、スタッカクレーン12の作動状況に対応させて各送風機13の風量調整を行なうように、送風機13を一元的に遠隔制御するものである。
そして、遠隔制御手段39による送風機13に対する遠隔制御は、具体的には遠隔制御手段39が通信回線40を通じて送風機13のファン33の回転数を増減させることにより、送風機13の風量調整を行なうようにしている。
このため、ファン33を回転させるための送風機13の電動モータは、回転数の変更を可能とするものとなっている。
スタッカクレーン12が待機中の場合には、送風機13の風量が収容部16に塵埃の滞留を招くことのないような風量となるように、送風機13のファン33が回転制御される。
一方、スタッカクレーン12が作動中の場合には、待機中の場合と比較して、スタッカクレーン12の機械的摺動部分から生じる塵埃が多くなる。
従って、作動中のスタッカクレーン12から生じる塵埃が収容部16に滞留することを防止するため、送風機13による風量は待機中の場合の風量よりも増大される。
また、作動中のスタッカクレーン12が作動停止した場合には、送風機13のファン33の回転数を下げ、送風機13による風量を減少させるように、送風機13を遠隔制御するものとなっている。
遠隔制御手段39は、具体的には、予めスタッカクレーン12の作動状況に対応して送風機13の電動モータの回転数を増減させるようにするプログラム、プログラムを実行するCPU、プログラムを格納するメモリ、時間設定のためのタイマ等を含んでいる。
まず、スタッカクレーン12が待機している状態について説明する。
各送風機13は、制御盤31に含まれる遠隔制御手段39により一元的に遠隔制御され、送風機13の風量が収容部16や荷Wに滞留しない程度の一定の風量となるように、送風機13のファン33が連続して回転されている状態にある。
従って、通路17における空気は吸引側フィルタ15へ向かい、吸引側フィルタ15により通路17における空気に含まれる塵埃が捕集される。
そして、吸引側フィルタ15を通過した空気は送風機13により送風側フィルタ14を通過し収容部16へ送られる。
このとき、送風側フィルタ14により空気に含まれる塵埃が捕集され、送風側フィルタ14を通過してろ過された空気は、収容部16を通過して通路17に向かう。
このように、棚体11の収容部16には、清浄なろ過された空気が常に送られることになる。
スタッカクレーン12は、制御盤31における作動指示手段32による入出庫指示に基いて作動される。
このスタッカクレーン12が作動を開始すると、遠隔制御手段39が通信回線40を通じて送風機13を遠隔制御し、送風機13のファン33の回転数をスタッカクレーン12の待機時の回転数よりも上昇させる。
ファン33の回転数の上昇により、送風機13の風量は増大され、棚体11の収容部16にはろ過された空気が強く送り込まれる。
そして、スタッカクレーン12の作動中は、スタッカクレーン12の待機中と比較して送風機13による風量が増大された状態が保たれるように、遠隔制御手段39が送風機13を遠隔制御し、これにより収容部16への塵埃の滞留の抑制が図られる。
スタッカクレーン12は作動指示手段32による入出庫指示を完了すると作動停止される。
スタッカクレーン12が作動停止され、数分程度の待機時間を経ると、遠隔制御手段39が通信回線40を通じて送風機13を遠隔制御し、送風機13のファン33の回転数をスタッカクレーン12の作動時の回転数よりも低下させる。
ファン33の回転数の低下により、送風機13の風量は減少され、このとき、送風機13の風量は、スタッカクレーン12が待機中のときに棚体11の収容部16に送り込まれる空気の風量になるように調整される。
なお、スタッカクレーン12が作動停止されてから遠隔制御手段39が送風機13を遠隔制御するまでに数分程度の待機時間を設定する理由は、スタッカクレーン12の作動直後では、通路17における空気にはスタッカクレーン12の作動により生じた塵埃が浮遊しており、こうした塵埃を十分に捕集するためである。
(1)スタッカクレーン12の作動開始に対応する増大された風量で以ってろ過された空気を収容部16へ送るほか、スタッカクレーン12の作動停止に対応する減少された風量で以ってろ過された空気を収容部16へ送る等、スタッカクレーン12の作動状態に応じた適切な風量で以ってろ過された空気を収容部16へ送ることが可能となる。
(2)スタッカクレーン12の作動状況に応じて送風機13による風量調整が行なわれるから、塵埃の滞留を抑制する以上の風量となるように送風機13を作動させることがなく、電力の無駄な消費を防止することができる。
(3)各送風機13と遠隔制御手段39が通信回線40により接続されていることから、各送風機13におけるファン33の回転数の増減させるように、一元的に送風機13を遠隔制御することができ、個別に送風機13の風量調整を図る必要がない。
(4)複数の送風機13に対する風量調整と、スタッカクレーン12の動作指示を同じ位置から実施することが可能であるから、例えば、納入時における試運転中の自動倉庫10の運転条件を変更する場合に調整作業が容易となる。
次に、第2の実施形態に係る自動倉庫50について図5に基づき説明する。
この実施形態では、説明の便宜上、先に説明した第1の実施形態で用いた符号を一部共通して用い、共通する構成についてはその説明を省略し、第1の実施形態の説明を援用する。
この実施形態に係る自動倉庫50は、棚体11が一つである点で先の実施形態の自動倉庫50と異なる。
また、棚体11における最下段の収容部16の下方と、棚体11と側壁部51との間には、通気路としての空間部54、55が形成されており、通路53側からの空気を通すように図られている。
そして、先の実施形態と同様に、床面にはレール56が敷設されているほか、天井部52にはガイド57が備えられ、棚体11の長手方向に沿ってスタッカクレーン58が往復移動されるものとなっている。
なお、送風側フィルタ59及び吸引側フィルタ63は先の実施形態と同一であり、制御ユニットとしての制御盤(図示せず)は、スタッカクレーン58に対する作動指示手段(図示せず)及び送風機61に対する遠隔制御手段(図示せず)を含むものとなっている。
そして、遠隔制御手段と各送風機61は、先の実施形態と同様に通信ケーブル等の通信回路により互いに接続されている。
また、この実施形態では、スタッカクレーン58の作動時には送風機61のファン62の回転数を増大させ、スタッカクレーン58が待機中にはファン62の回転数を減少させるようにしており、これにより送風機61による風量調整が行なわれる。
各送風機61に対する遠隔制御は、制御盤に含まれる遠隔制御手段により一元的に行なわれる。
○ 上記の第1、第2の実施形態では、通信回線を有線としたが、無線による通信回線としてもよく、この場合、通信ケーブルが不要となることから、自動倉庫の設置時における配線作業が不要あるいは軽減される。なお、各機器から生じるノイズの影響を受けにくい通信回線を構築することが望ましい。
○ 上記の第1、第2の実施形態では、制御ユニットとしての制御盤に作動指示手段と遠隔制御手段が含まれるとしたが、例えば、棚体及びスタッカクレーンと別に設けられる制御盤を2台とし、一方の制御盤に作動指示手段を含むようにし、他方の制御盤に遠隔制御手段を含むようにしてもよい。
○ 上記の第1、第2の実施形態では、棚体における最下段の収容部の下方に空空間部を設け、通路における空気を空間部に向かうように下方へ送るようにしたが、例えば、最上段の収容部の上方における天井部との間に空間部を設け、通路における空気を空間部に向かうように上方へ送るようにしてもよい。この場合、棚体の背面側では空気が下方へ向かう流れとなる。
第1の技術的事項としては、請求項1〜3のいずれか一項記載の自動倉庫において、動作指示手段を備える制御ユニットが、棚体及び荷移載機と別に配置され、遠隔制御手段が制御ユニットに含まれることを特徴とする点にある。
この場合、遠隔制御手段による複数の送風機に対する風量調整と、作動制御手段による荷移載機の動作指示が制御ユニットにおいて実施され、複数の送風機に対する風量調整と、荷移載機の動作指示を同じ位置から実施することが可能である。
この場合、送風機のファンの回転数が増減されることにより、送風機の風量が調整され、回転数を増減させるという遠隔制御は比較的簡単である。
11、71 棚体
12、58、72 スタッカクレーン
13、61、74 送風機
14、59、82 送風側フィルタ
15、63、83 吸引側フィルタ
16、76 収容部
17、53、77 通路
31、79 制御盤
32、80 作動指示手段
33、62、75 ファン
39 遠隔制御手段
40 通信回線
W 荷
Claims (3)
- 荷を収容する複数の収容部を有する棚体と、前記棚体の正面に沿うように設けられた通路を往復走行する荷移載機と、入出庫指示に基いて荷移載機を作動させる作動指示手段と、ろ過された空気を前記各収容部に送る複数の風量調整自在の送風機が備えられた自動倉庫において、
前記複数の送風機を一元的に遠隔制御する遠隔制御手段が配置され、前記遠隔制御手段により前記荷移載機の作動に対応して送風機の風量調整が行われることを特徴とする自動倉庫。 - 前記遠隔制御手段は、前記荷移載機の作動開始に対応して前記送風機の風量を増大させるように、送風機を遠隔制御することを特徴とする請求項1記載の自動倉庫。
- 前記遠隔制御手段は、荷移載機の作動停止に対応して前記送風機の風量を減少させるように、送風機を遠隔制御することを特徴とする請求項1又は2のいずれか一項記載の自動倉庫。
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2003
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