JP4665588B2 - 培養二重容器および培養方法 - Google Patents

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Description

本発明は、細胞または微生物の培養容器および培養方法に関し、特に培養液の保存、最適培養環境の達成、内容物の抽出の容易性に優れ、浮遊細胞の培養やビーズ、不織布等の担体を用いた付着細胞の培養に適した培養容器およびこの培養容器を用いた培養方法に関する。
従来細胞培養用の培養容器として、ガス透過性の良いプラスチックからなるバッグに培養液を充填した培地入りバッグが知られている。たとえば特許文献1には、可撓性プラスチックシートよりなる袋状本体の上端部の途中に除菌フイルターを配置した溶媒注入チューブと培地導出口を装着し、袋状本体の内部には滅菌された培地が封入されてなる培地入りバッグが開示されている。また特許文献2には、内部に組織培養用培地を収容した通気性の組織培養用密封容器を非通気性材料で包装密封してなり、組織培養時に非通気性材料を除去して使用する保存兼組織培養用容器が開示されている。また特許文献3には、ガス透過率の大なるフイルムからなりγ線で滅菌したカルチャーバッグに、濾過滅菌を施した液体培地を無菌的に充填し、その充填口を無菌的にシールした後、ガス透過率が小さくγ線で滅菌した2次包材を無菌的に包装する液体場培地入りカルチャーバッグの製造方法が開示されている。
実開平2−93999号公報 実開平3−172169号公報 特開平4−71482号公報
細胞培養は通常ガス組成を制御されたインキュベータ内で行われるため、異なるガス濃度を好む複数種類の細胞を同時に培養するときには、従来の培養バッグでは、いずれもガス濃度の異なる複数のインキュベータが必要となり、大きなスペースを要する上に操作も複雑となり手間がかかる。また、培養時には、従来の培養バッグはインキュベータ内の網棚の上に扁平な状態で並べるようにして配置され、重ねたり吊すことができないので、大きなスペースを必要とする。
また、従来の培養バッグは薄肉で形状安定性に欠け、流通過程で破損するおそれが多分にあるので、取扱いに極めて注意を要し面倒である。上記特許文献2、3のように保存時に外側に非通気性の包装材を使用するものであっても、培養バッグは内側で浮いた状態にあり形状が不安定であるか外側包装材に密着していて一重の培養バッグと大差ない状態のいずれかであるので、形状安定性に欠け流通過程で破損のおそれがあることには変わりがない。
さらに、従来の培養バッグは、細胞培養が完了して内容物を取出す際には、培養バッグを吊るして重力により内容物を取出しているので、時間がかかり非能率的である。仮に培養バッグ内に内圧を負荷して取出そうとしても、バッグ自体が膨らんでしまい困難である。
本発明は、従来の培養容器における上記問題点にかんがみなされたものであって、異なるガス濃度を好む複数種類の細胞を同時に培養する場合でも複数の異なるインキュベータを必要とせず、培養時に重ねたり吊るすことが可能であって小スペース化を図ることができ、流通過程で破損するおそれがなく流通容器として優れており、さらに細胞培養が完了した後の内容物の取出しを能率的に行うことができる培養容器を提供することを目的とするものである。
本発明の他の目的は、この培養容器を使用する細胞、微生物の培養方法を提供することである。
上記目的を達成する請求項1記載の培養二重容器は、注入・注出口を有するガス透過性の培養容器と、この培養容器を覆うガスバリアー性容器と、該培養容器と該ガスバリアー性容器との間に空間を形成することができるようにして該培養容器を該ガスバリアー性容器内に保持する培養容器保持手段とを備え、細胞または微生物の培養時に該培養容器と該ガスバリアー性容器との間に形成された空間にガス組成を制御した細胞または微生物培養用ガスを収容する培養二重容器であって、該培養容器と該ガスバリアー性容器との間の空間に連通するガス通口が該ガスバリアー性容器に設けられていることを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、該培養容器保持手段は該培養容器を該ガスバリアー性容器に部分的に接合する手段である培養二重容器である。
請求項3記載の発明は、該培養容器と該ガスバリアー性容器との間の空間に連通するガス通口が該ガスバリアー性容器に設けられている培養二重容器である。
請求項4記載の発明は、培養時に該培養容器の容器壁が実質的に円筒状、横断面が正多角形の角筒状、球状および半球状のいずれかに形成されている培養二重容器である。
請求項5記載の発明は、該培養容器に培養液を充填・密封し、該培養容器と該ガスバリアー性容器との間の空間を不活性ガスまたは不活性ガスと炭酸ガスの混合ガスで置換してなる培養二重容器である。
請求項6記載の発明は、該培養容器に培養液を充填・密封し、該培養容器と該ガスバリアー性容器との間の空間を脱気してなる培養二重容器である。
請求項7記載の発明は、該培養容器に培養液を充填・密封し、該培養容器と該ガスバリアー性容器との間の空間に酸素吸収剤を封入してなる培養二重容器である。
請求項8記載の発明は、該ガスバリアー性容器が酸素吸収部または酸素吸収層を有する培養二重容器である。
請求項9記載の発明は、請求項1記載の培養二重容器の該培養容器と該ガスバリアー性容器との間の空間にガス組成を制御した細胞または微生物培養用ガスを注入して培養を行う細培養方法である。
請求項10記載の発明は、ガス組成を制御したガスを該培養容器と該ガスバリアー性容器との間の空間に連通するガス通口から注入・注出する培養方法である。
請求項11記載の発明は、培養過程において、該培養容器と該ガスバリアー性容器との間の空間に圧搾ガスを注入することにより該培養容器の内容物を抽出する培養方法である。
本発明によれば、細胞の培養時に培養容器とガスバリアー性容器との間に形成された空間にガス組成を制御したガスを収容するので、異なるガス濃度を好む複数種類の細胞を同時に培養する場合は、これらの細胞を培養すべき複数の培養二重容器を共通の恒温室に配置し、必要なガス濃度のガスをこれらの培養二重容器に注入することにより、複数のインキュベータを必要とせず、簡単に細胞培養を行うことができる。また、本発明によれば、培養容器とガスバリアー性容器との間に空間を形成することができるようにして培養容器は培養容器保持手段によってガスバリアー性容器に保持されているので、培養時に培養二重容器を積み重ねて配置してもガスは各培養容器に浸透することができ培養に支障をきたすことない。また、培養容器は縦にして吊るしても容器の形状が変わらないので、恒温室内において多数の培養容器を縦に吊るした状態で配置することができ、従来の培養容器にくらべて設置スペースを減少させることができる。
また、本発明によれば、培養後培養容器とガスバリアー性容器の間の空間に圧搾空気等の圧搾ガスを注入することにより、培養容器内の内容物を迅速に取出すことができ、従来の重力による取出し方法に比べて内容物の取出しを能率的に行うことができる。
さらに、本発明の1側面によれば、培養容器は、培養時に容器壁が実質的に円筒状、横断面が正多角形の角筒状、球状および半球状のいずれかに形成されているので、容器内においてガスが拡散する方向が、ほぼ360度の方向から容器の中心部に向かってガスが拡散するので、扁平な袋からなる従来の培養容器に比較して、容器壁近傍と容器壁からもっとも離れた部分でのそれぞれの溶存ガスの濃度差が小さくなる。したがって、培養条件を最適培養条件により近づけることが可能となり、細胞等の培養効率および細胞培養の活度を上げることが可能となる。
さらに、本発明の他の側面によれば、培養容器とガスバリアー性容器との間の空間を不活性ガスまたは不活性ガスと炭酸ガスの混合ガスで置換するか、あるいはこの空間を脱気することにより、培養液の酸化をより完全に防止することが可能となり、培養液の保存期間を延長することができる。同様に、この空間に酸素吸収剤を封入するか、あるいはガスバリアー性容器に酸素吸収部または酸素吸収層を設けることにより同様の効果を挙げることができる。
以下添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図4は本発明に係る培養二重容器の1実施形態を示すもので、図1はその平面図、図2は図1のA−A矢視図、図3は図1のB−B斜視図、図4は培養容器の平面図である。
培養二重容器1は、培養容器2とガスバリアー性容器3からなる。
本発明においては、培養容器2は、培養時に容器壁が実質的に円筒状、横断面が正多角形の角筒状、球状および半球状のいずれかに形成されていることが好ましい。本明細書において、「実質的に円筒状」とは、断面が図7(a)に示すように真円の円筒ばかりでなく、図7(d)に示すような多少変形した円形断面または楕円形断面等本発明の目的を達成するために妨げとならない程度に真円を変形した断面形状を含む円筒を含むことを意味するものである。同様に、「実質的に横断面が正多角形の角筒状」とは、断面が正三角形、正方形(図7(e)に示す)、正5角形、正6角形(図7(b)に示す)、正8角形(図7(c)に示す)等の正多角形の角筒ばかりでなく、本発明の目的を達成するために妨げとならない程度にこれらの正多角形を多少変形した横断面形状も角筒を含むことを意味するものである。
培養容器2は、ガス透過性に優れたプラスチックからなり、複数本(図示の例では5本)の円筒5をビーチマット状に配置してなる円筒部4と、円筒部4の長手方向両端に連続して形成された端部2a、2bを備える全体として平面視矩形の袋状の容器であり、両端部2a、2bの外端縁はそれぞれ閉じられている。端部2a、2bは平坦な表面形状であり、各円筒5は端部2a、2bを介して相互に連通している。端部2aには培養液、細胞、細胞増殖因子等の各種薬品類などのための注入・抽出口6が設けられており、培養容器2の内部と連通している。
尚、こうした注入・抽出口6は目的に合わせて必要数設けることができ、必要に応じて接続用のチューブやその先端にコネクターなどを設けることができる。
この培養容器2を製造する際は、図9に示すように、矩形の可撓性プラスチックシート7,8を相互間に間隔をおいて対向するように配置し、4辺の端縁部7a、8aにおいてヒートシールにより接合した後対向するシート7、8の対応する長手方向の線7bと8b、7cと8c、7dと8d、7eと8eに沿って両シート7、8を部分的にヒートシールすることにより、5本の円筒5からなる円筒部4を形成することができる。
このように可撓性を有する柔軟な培養容器2の対向する壁面をヒートシールするとともに培養液を一定以上充填することにより、培養容器2に形状保持性を付与でき、培養容器2とガスバリアー性容器3との間での密着を防止乃至は低減させ、培養容器2へのガス拡散を損なうことを防止乃至は低減させることができる。なお、形状保持性を付与する手段としては、ヒートシールの他、冶具やクリップあるいは磁石等の容器押え手段を用いて、対向する可撓性の容器壁を部分的に接触するように押えて行うことができる。また、密着を防止乃至は低減する手段としては、培養容器2とガスバリアー性容器3間の容器壁間に密着を防止するための部材を挟んだり、各容器壁に凹凸部を設けたりしてもよい。
ガス透過性の培養容器2としては、ガス透過性が良くγ線の滅菌に耐える材質のものを使用することが好ましい。たとえば、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレンビニルアセテートコポリマー(EVA)、エチレンエチルアクリレートコポリマー(EEA)、エチレンメチルメタアクリレートコポリマー(EEMA)、スチレンーエチレンーブチレンースチレン(SEBS)とポリプロピレン(PP)またはポリエチレンとのポリマーブレンド等の軟質プラスチックを素材としたフイルムバッグないしブローバッグ等の容器である。その他、滅菌をγ線によらない場合は、テフロン(登録商標)、
シリコーンゴム、4−メチル−1−ペンテンの単独重合体ないし共重合体、ブタジエンの単独重合体ないし共重合体を用いることができる。共重合体の他の単量体としては、たとえば、炭素数2〜24のα―オレフインやスチレン等が用いられ、前記α―オレフインの1種ないし2種以上からなる重合体をブレンドして用いることもできる。
図1の実施形態においては、図3に示すように、ガスは各円筒5の容器壁から矢印C方向すなわち360度の方向から各円筒5の中心部に向けて拡散するので、容器壁近傍と容器壁からもっとも離れた中心部でのそれぞれの溶存ガスの濃度差が小さくなり、培養条件を最適培養条件により近づけることができる。なお、培養時には、必要に応じて、細胞にダメージを与えないレベルで、培養容器2を振盪、揺動あるいは回転運動を与えてもよく、これにより浮遊細胞乃至は微生物の培養の際にみられる細胞乃至は微生物の沈降を防止することができ、かつ培養液の攪拌を促すことができるため、均一性を保持する点からも望ましい。
培養容器2の端部2a、2bの培養容器長手方向外側および円筒部4の培養容器幅方向外側、すなわち培養容器2の4辺には、図4から明らかなように、2枚のシートをヒートシールすることによりシール部2c、2d、2e、2fが形成されている。これらシール部の中シール部2dは、後述のガスバリアー性容器3のガス注出口の設置を妨げないように、ガス注出口の部分を切り欠いた形状に形成されている。
ガスバリアー容器3は、内側の培養容器2との間にガスが流通するために十分な空間が形成される大きさの容器であって、全体として平面視矩形に形成され、その4辺は閉じられている。ガスバリアー性容器3は、たとえば2枚のガスバリアー性プラスチックシートを重ね合わせ、中央部が膨出し、かつ4辺にシール部3a、3b、3c、3dが形成されるように熱成形して製造することができる。
ガスバリアー性容器3の一端部にはガス注入口9が、他端部にはガス排出口10が設けられており、容器3の内部と連通している。ガス注入口9、ガス排出口10は本発明のガス通口を構成する。なお、ガス通口は注入口9と排出口10を兼用してもよく、少なくとも一つ、望ましくは2つ以上設ける。また、培養ガスの組成は培養する細胞や微生物に合わせて適宜選択すればよい。更に、培養ガスは間欠的にあるいは連続的に流すことができ、培養ガスの圧力を調整することにより、圧力を負荷した状態での培養や圧力を変動させた状態での培養が可能となる。
ガスバリアー性容器3のシール部3a、3bは、それぞれ培養容器2のシール部2c、2dを挟み込むようにしてこれらシール部2c、2dに融着されており、これによってガスバリアー性容器3と培養容器2の接合部12、13が形成されている。接合部12、13は培養容器2をガスバリアー性容器3との間に空間を形成することができるようにして培養容器2をガスバリアー性容器3内に保持する機能を有し、本発明における培養容器保持手段を構成する。
ガス通口は、図5に示すように、培養二重容器の製造時にガスバリアー性容器3の端部に先付けで形成することもできるし、あるいはガス通口が設けられていない培養二重容器の形で流通させ、培養時に図6に示すように後付けでガスバリアー性容器3のシール部以外の部分にガス通口14を取付けることもできる。
ガスバリアー性容器3としては、単層ないし多層のブローバッグや単層ないし多層のフイルムバッグであってもよく、特に制限はない。単層のブローバッグまたはフイルムバッグの場合には、培養容器の表面層とヒートシールし易く、かつ可撓性を有する材質のフイルムたとえばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレンーオレフイン共重合体、エチレンー酢酸ビニル共重合体(EVA)等からなるプラスチックフイルムであることが好ましい。特に、容器本体の表面積と同一または同系統の材質からなることが好ましく、酸素吸収剤との併用が望ましい。
高いバリアー性を付与する場合には多層フイルムとすることが好ましく、ガスバリアー性を有する材料としては、たとえば、ニ軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム、ニ軸延伸ナイロンフイルム等の単層ないし多層の延伸フイルム、エチレンービニルアルコールコポリマー(EVOH)、ポリグリコール酸、芳香族ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)等からなるフイルム、各種ポリ塩化ビニリデンコートフイルム、アルミナ蒸着ないしシリカ蒸着のポリエステルないしポリアミドフイルム等合成樹脂フイルムと、上記プラスチックフイルムをシーラントとした多層フイルムが好適に用いられる。
これらの多層化には、共押出ブロー成形の他、ドライラミネーション、サンドイッチラミネーション、押出ラミネーション等の公知の任意の積層方法を適用することができる。
二重培養容器1の流通段階においては、培養容器2とガスバリアー性容器3との間の空間を不活性ガスまたは不活性ガスと炭酸ガスの混合ガスで置換するか、あるいはこの空間を脱気することにより、培養液の保存性を高め、保存期間を延長することができる。同様に、この空間に酸素吸収剤を封入するか、あるいはガスバリアー性容器3に酸素吸収部または酸素吸収層を設けることにより同様の効果を挙げることができる。
酸素吸収剤ないし酸素吸収樹脂には公知の任意のものが使用可能である。たとえば、鉄系の酸素吸収剤としては、鉄または鉄系化合物からなる鉄粉およびハロゲン化金属の混合物が好ましい。鉄粉としては、酸素吸収反応を起こすものであれば純度等は特に制限なく、例えば、還元鉄粉、噴霧鉄粉、電解鉄粉等の鉄粉、鋳鉄、鋼材等の各種鉄の粉砕物や研削品や、炭化鉄、鉄カルボニル、酸化第1鉄、水酸化第1鉄、珪酸鉄等の鉄系化合物等が用いられる。一般に粒状のものが好ましく、粒径としては、取扱い性や、酸素吸収層の膜厚を薄くできること、フイルム外観に現れる酸素吸収剤の凹凸を考慮して、1〜80μmの範囲とすることが好ましく、特に1〜50μmの範囲とすることが好ましい。
鉄系酸素吸収剤の助剤であるハロゲン化金属としては、たとえば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物、臭化物またはヨウ化物が用いられ、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム等の塩化物またはヨウ化物が好ましく用いられる。鉄粉100重量部あたりのハロゲン化金属の配合量は、0.1〜20重量部が好ましく、特に0.1〜5重量部が好ましい。ハロゲン化金属は、予め鉄粉と混合して添加することが、それぞれが容易に分離しないことから好ましい。好ましい酸素吸収剤は、鉄粉とハロゲン化金属を含む鉄粉系組成物であり、特に好ましくは、鉄粉にハロゲン化金属を付着させたハロゲン化金属被覆鉄粉系組成物である。
鉄系の酸素吸収剤は、ガス透過性の培養容器2とこれを覆うガスバリアー性容器3との間に形成される空間あるいはこれにつながる空間に、不織布、紙等に漏れないように詰めて用いてもよいし、容器を構成するスパウト、キャップ等の一部の樹脂に混合してもよい。また、ガスバリアー性容器3の任意の層に酸素吸収層として用いることもでき、ガスバリアー性容器3の内部を観察できるようにするために、ガスバリアー性容器3の片面ないし一部とすることが好ましい。
樹脂に対する鉄系酸素吸収剤の配合量は、10〜70重量%の範囲とすることが好ましく、10〜60重量%の範囲がより好ましい。酸素吸収剤の配合量が10重量%よりも低いと、酸素吸収能力が不充分であり、70重量%より高いと、射出成形、圧縮成形、製膜加工等での加工が困難となることがある。酸素吸収層の膜厚は構成材料によらず、10〜100μmの範囲とすることが好ましく、特に好ましくは20〜80μmの範囲である。
酸素吸収層の膜厚が10μmより薄いと、フイルム単位面積あたりの酸素吸収剤量が少なくなり、充分な酸素吸収性能が得られないことがある。また、100μmより厚いと、フイルム総厚みが厚くなり、取扱いに不便を生じる場合があったり、コストに問題が生じる。
酸素吸収樹脂としては、金属系の酸化触媒と酸化性樹脂ないし酸化性有機成分とを含有するもの、ポリフエノール類、アスコルビン酸類等と塩基性物質とを含有するものとが使用される。
酸化性樹脂ないし酸化性有機成分としては、遷移金属系触媒の作用により、空気中の酸素により酸化を受ける樹脂または有機成分である。
酸化性樹脂としては、(1)ポリプロピレンのように3級炭素を有する樹脂、(2)エチレンー一酸化炭素共重合体のようにカルボニル基を有する樹脂、(3)MXD6等ベンゼン環を有するポリアミド樹脂、(4)ポリブタジエン、ポリイソプレンおよびこれらの共重合体のように、主鎖に不飽和二重結合を有する樹脂、(5)シクロヘキセン基等のような不飽和二重結合を側鎖に有する樹脂、(6)ポリシクロヘキサジエン等の環状共役ジエン系樹脂等が使用される。酸化性有機成分としては、(7)アスコルビン酸、(8)システイン等が挙げられ、これらは炭酸ナトリウム、酢酸カリウム等の塩基性物質との共存下で、水分を吸収し、酸素を吸収する。
金属系の酸化触媒としては、鉄、コバルト、ニッケル等の周期律表第VIII族の金属化合物が好ましいが、他に銅、銀等(第I族)、錫、チタン、ジルコニウム等(第IV族)、バナジウム(第V族)、クロム等(第VI族)、マンガン等(第VII族)の金属化合物を挙げることができる。これらの金属化合物の中、コバルト化合物は、酸素吸収速度が大きく、特に好適である。遷移金属触媒は、上記遷移金属の低価数の無機酸塩あるいは有機酸塩あるいは錯塩の形で一般に使用される。これらの触媒は、樹脂あたり100ないし2000ppmの量で用いるのがよい。
酸化性樹脂ないし酸化性有機成分は、鉄系酸素吸収剤を用いた場合に対し透視性を損なうことなく適用できることが好ましく、ガス透過性の培養容器2とガスバリアー性容器3の一方または双方の任意の部分または全面に酸素吸収層として用いることができる。また、培養容器2とガスバリアー性容器3の間に形成される空間あるいはこれにつながる空間に位置する任意の容器構成部材、たとえば、スパウト、キャップ等の一部の樹脂に混合して用いることもできる。
ガスバリアー性容器3に酸素吸収層を設けた場合の材料構成例としては、これに限定されるわけではないが、
酸素吸収層(単層の場合)
外層/酸素吸収層(2層の場合)
外層/酸素吸収層/シーラント層
外層/ガスバリアー層/酸素吸収層/シーラント層
外層/ガスバリアー層/酸素吸収層/ガスバリアー層/シーラント層
等種々の任意の構成とすることができる。
本実施形態の培養二重容器を製造する場合は、必要に応じ酸素吸収剤を封入した培養二重容器を製造した後γ線滅菌(または紫外線滅菌、電子線滅菌、加熱滅菌)を施し、次いで培養液を無菌充填し、充填口を無菌的に密封して製造を完成する。
従来の容器は、培養時にこれを吊るすと、図8(a)に示すように、形状が変形して容器壁近傍と容器壁からもっとも離れた部分におけるガス拡散の不均一性が甚だしくなり、最適ガス組成が達成できないので、このように吊るすことができないが、上記実施形態の培養二重容器は、図8(b)に示すように培養時に培養二重容器を縦に吊るしても容器の形状が変わらないので、多数の培養二重容器1を縦に吊るした状態で配置することができ、配置スペースを減少させることができる。
図10及び図11は本発明に係る培養二重容器の他の実施形態を示し、本実施形態では、注入・抽出口6a、6bを設けた培養容器2を製造した後、2枚のバリアー材を用いて図11に示すように、培養容器2を覆うようにヒートシールして、バリアー容器3を形成し、培養二重容器1を製造する。
この例では、先ず、注入・抽出口・ガス排出口収納部16、ガス注入口収納部17、及び注入・抽出口収納部18を設けるが、前記注入・抽出口収納部18を含めてC−Cで区画された部分19を未シール部とし、注入・抽出口6a、6b、ガス注入口9、ガス排出口10を、ガスバリアー性容器3を構成するバリアー材によって覆う。このとき、注入・抽出口・ガス排出口収納部16内に酸素吸収剤を封入してもよい。このようにすることにより、ガス排出口10を介して、容器本体内の酸素を除去する機能を付与できるとともに、使用時には酸素吸収剤を除去することもできる。
次に、このように製造した培養二重容器1の一つ乃至複数を滅菌袋に入れ、γ線滅菌を施す。この後、無菌環境下で開梱し、C−Cに沿って開いている未シール部19にある注入・抽出口6aより培養液を無菌充填した後、無菌的に密封する。この後、注入口収納部18を残してヒートシールして培養二重容器とする。
このようにすることにより、注入・抽出口6a、6bがバリアー材により保護されるという利点が得られる。
尚、使用時には、抽出口・ガス排出口収納部16をD−Dに沿って開封し用いるが、注入・抽出口6bはすでにγ線滅菌により滅菌した状態に保たれているので細胞などを注入する際には、外側のみ消毒し抽出口6bは滅菌しなくてもよいという利点がある。
さらに、ガス排出口10をガス注入口9として兼用する場合には、前記ガス排注入口9及びガス注入口収納部17は設けなくても良いし、設けてあっても開封しなければよい。
上記した実施形態においては、培養容器保持手段は接合部12、13で構成しているが、培養容器保持手段は、このような接合手段に限らず、たとえば、図12の断面図に示すように、剛性のプラスチックからなるガスバリアー性容器3の内側の4隅に培養容器2の外側4隅に当接して培養容器2を支持する培養容器支持アーム15を容器の長手方向に形成することにより培養容器2を保持するようにしてもよく、要は培養容器2とガスバリアー性容器3の間に空間を形成することができるようにして培養容器2をガスバリアー性容器3内に保持することができる手段であればどのような手段でもよい。
上記実施形態においては、培養容器を複数の円筒をビーチマット状に並列に配置して構成しているが、培養容器は単一の円筒からなるものであってもよい。容器壁を角筒状、球状、半球状に形成する場合も同様であり、種々の変更例が考えられる。
培養容器およびガスバリアー性容器は、それぞれ可撓性を有する柔軟なプラスチックからなるパウチ状のものであってもよいし、剛性を有するボトル等の容器であってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。
図13〜図17は本発明の他の実施形態を示す図2と同一断面における断面図である。図3の例では、培養容器2は、対向する壁面にヒートシールが施され、ビーチマット状となっており、形状保持性が付与されているが、図13〜図17は培養容器2にヒートシールが施されてなく、形状保持性が付与されてない場合を例示している。すなわち、本発明においては、培養容器2とガスバリアー性容器3の間に空間を形成することができるようにして、培養容器2へのガス拡散を損なうことを防止乃至は低減させることができ、かつ培養容器2をガスバリアー性容器3内に保持することができる手段であればどのような手段を採用してもよく、図13〜図17はそれらの例を示すもので以下に説明する。なお、図13〜図17において、図1〜図12の実施形態と同一構成要素は同一符号で示し、その説明を省略する。
図13の実施形態においては、ガスバリアー性容器3は剛性を有するプラスチックからなる容器であり、ガス透過性の培養容器2は可撓性のある柔軟なプラスチックからなる容器であって、容器2と3の間には不織布等通気性を有する材料からなる通気性マット17が敷き詰められている。この通気性マット17によって両容器2、3の間にガス組成を制御したガスを収容するための空間が形成されている。細胞培養過程においては、細胞の増殖性を顕微鏡等で観察することがあるため、通気性マット17は必ずしも全面に設ける必要はなく一部が欠けていてもよく、その機能を果たす範囲で設ければよい。また、通気性マット17がずれないようにガスバリアー性容器3に公知の手段で接着乃至は固定してあってもよい。
なお、この実施形態においては、培養液等の注入・抽出口6の内端部6aは培養容器2内に突出していないので、培養液を取り出すときに培養液の一部が培養容器2内に残留することがなく便利である。
図14の実施形態においては、ガスバリアー性容器3、培養容器2の双方がいずれも可撓性のある柔軟なプラスチックからなる容器であり、容器2と3の間には通気性マット17が敷き詰められてガス収容用の空間が形成されている。このニ重容器1を縦方向に吊す場合は、容器の両側を板状または複数本の棒状の部材等剛性を有する部材からなる補強治具18により支持することにより、図8(b)と同様の効果が得られ、培養容器2がビーチマット状となってなくとも、形状保持性を付与した状態とすることができる。
図15(a)の断面図及び図15(a)のE−E断面斜示図(ガスバリアー性容器3を取り除いて示す)である15(b)に示す実施形態においては、ガスバリアー性容器3、培養容器2の双方がいずれも可撓性のある柔軟なプラスチックからなる容器であり、容器3の内側平坦面周縁部と容器2の外側平坦面周縁部の間にはそれぞれ矩形の枠状の剛性を有する部材とこの枠状部材に張られたネット20からなる補強治具19が介装されており、この補強治具19によって両容器2、3の間にガス収容用の空間が形成されている。なお、ガスバリアー性容器3の内側と補強治具19の外側の間には隙間21が形成されるように、ガスバリアー性容器3の内側と補強治具19は固定されてなく、容器2、3の間の空間に圧搾空気等の圧搾ガスを注入することにより培養容器内の内容物を取り出す場合圧搾ガスの流通を妨げないようにしている。
図16および図17の実施形態においては、ガスバリアー性容器3は片面のみが剛性を有するプラスチックからなり、他面は可撓性のある柔軟なプラスチックからなる容器であり、ガス透過性の培養容器2は可撓性のある柔軟なプラスチックからなる容器であって、ガスバリアー性容器3の剛性側に面する培養容器3の側はガスバリアー性容器3の内側に密着しており、その反対側の面とガスバリアー性容器3の柔軟な側の内側との間にのみガス収容用の空間が形成されている。なお、これらの実施形態ではガスバリアー性容器3の両面の容器壁は必要に応じて可撓性のある柔軟なものや剛性のあるものを採用することができる。
本発明の1実施形態にかかる培養二重容器の平面図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面斜視図である。 培養容器の平面図である。 先付けのガス通口を示すためにガスバリアー性容器の一部を切り欠いて示す斜視図である。 後付けのガス通口を示す培養二重容器の断面図である。 容器壁の各種形状を示す断面図である。 従来の容器と本発明の培養二重容器をそれぞれ縦に吊るした状態を示す側断面図である。 培養容器の製造方法を示す断面図である。 本発明の他の実施形態にかかる培養二重容器における培養容器の平面図である。 本発明の他の実施形態にかかる培養二重容器の平面図である。 培養容器保持手段の他の例を示す断面図である。 本発明の他の実施形態を示す断面図である。 本発明の他の実施形態を示す断面図である。 本発明の他の実施形態を示す図で、(a)は断面図、(b)は(b)のE−E断面斜視図である。 本発明の他の実施形態を示す断面図である。 本発明の他の実施形態を示す断面図である。
符号の説明
1 培養二重容器
2 培養容器
3 ガスバリアー性容器
5 円筒
12、13 接合部

Claims (11)

  1. 注入・注出口を有するガス透過性の培養容器と、この培養容器を覆うガスバリアー性容器と、該培養容器と該ガスバリアー性容器との間に空間を形成することができるようにして該培養容器を該ガスバリアー性容器内に保持する培養容器保持手段とを備え、細胞または微生物の培養時に該培養容器と該ガスバリアー性容器との間に形成された空間にガス組成を制御した細胞または微生物培養用ガスを収容する培養二重容器であって、該培養容器と該ガスバリアー性容器との間の空間に連通するガス通口が該ガスバリアー性容器に設けられていることを特徴とする培養二重容器。
  2. 該培養容器保持手段は、該培養容器を該ガスバリアー性容器に部分的に接合する手段である請求項1記載の培養二重容器。
  3. 該培養容器と該ガスバリアー性容器との間の空間に連通するガス通口が該ガスバリアー性容器に設けられている請求項1または2記載の培養二重容器。
  4. 培養時に該培養容器の容器壁が実質的に円筒状、横断面が正多角形の角筒状、球状および半球状のいずれかに形成されている請求項1〜3のいずれかに記載の培養二重容器。
  5. 該培養容器に培養液を充填・密封し、該培養容器と該ガスバリアー性容器との間の空間を不活性ガスまたは不活性ガスと炭酸ガスの混合ガスで置換してなる請求項1〜4のいずれかに記載の培養二重容器。
  6. 該培養容器に培養液を充填・密封し、該培養容器と該ガスバリアー性容器との間の空間を脱気してなる請求項1〜4のいずれかに記載の培養二重容器。
  7. 該培養容器に培養液を充填・密封し、該培養容器と該ガスバリアー性容器との間の空間に酸素吸収剤を封入してなる請求項1〜6のいずれかに記載の培養二重容器。
  8. 該ガスバリアー性容器が酸素吸収部または酸素吸収層を有する請求項1〜7のいずれかに記載の培養二重容器。
  9. 請求項1記載の培養二重容器の該培養容器と該ガスバリアー性容器との間の空間にガス組成を制御した細胞または微生物培養用ガスを注入して培養を行う培養方法。
  10. ガス組成を制御したガスを該培養容器と該ガスバリアー性容器との間の空間に連通するガス通口から注入・注出する請求項9記載の培養方法。
  11. 培養過程において、該培養容器と該ガスバリアー性容器との間の空間に圧搾ガスを注入することにより該培養容器の内容物を抽出する請求項9または10記載の培養方法。
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