JP4663452B2 - トナーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真や静電印刷の如き画像形成方法において、静電画像を現像するためのトナー、又はトナージェット方式の画像形成方法におけるトナー像を形成するためのトナー、及び該トナーの製造方法に関し、特にトナーで形成されたトナー像を転写材の如きプリントシートに加熱加圧定着させる定着方式に供されるトナー、及び該トナーの製造方法に関する。
従来、電子写真法は、種々の手段により感光体上に静電荷像を形成し、次いで、該静電荷像をトナーに用いて現像してトナー画像を形成し、必要に応じて紙の如き転写材にトナー画像を転写した後、加熱、圧力、加熱圧力、或いは溶剤蒸気等により定着し、トナー画像を得るものである(例えば、特許文献1参照)。
トナーを用いて現像する方法、或いはトナー画像を定着する方法としては、従来各種の方法が提案され、それぞれの画像形成プロセスに適した方法が採用されている。従来、これらの目的に用いるトナーは、一般に熱可塑性樹脂中に染料及び/又は顔料から成る着色剤を溶融混合し、均一に分散した後、微粉砕装置、分級機により所望の粒径を有するトナーを製造されてきた。
これらの製造方法では、かなり優れたトナーを製造し得るが、ある種の制限がある。例えば、着色剤分散樹脂組成物が十分に脆く、経済的に可能な製造装置で微粉砕し得るものでなければならない。ところが、着色剤分散樹脂組成物を脆くすると、実際に高速で微粉砕した場合に形成された粒子の粒径範囲が広くなり易く、特に、比較的大きな粒子がこれに含まれるという問題が生じる。
更に、このように脆性の高い材料は、現像用に使用する際、更なる微粉砕ないしは粉化を受け易い。この方法では、着色剤等の固体微粒子を樹脂中へ均一に良好に分散することは困難であり、その分散の度合いによっては、カブリの増大、画像濃度の低下、トナーの混色性、或いは透明性の低下の原因となる。トナー粒子の破断面に着色剤が露出することにより、トナーの現像特性の変動を引き起こす場合もある。
一方、これら粉砕法により生成されたトナーの問題点を克服する為に、懸濁重合法によるトナーの製造方法が提案されている。懸濁重合法においては、重合性単量体、着色剤、重合開始剤、更に必要に応じて架橋剤、荷電制御剤、その他添加剤を、均一に溶解又は分散せしめて、単量体組成物とした後、この単量体組成物を分散安定剤を含有する水系媒体へ適当な撹拌機を用いて分散し、重合性単量体を重合し、所望の粒径を有するトナー粒子を得る(例えば、特許文献1、2、3参照)。
この方法は、粉砕工程が含まれていない為に、トナー粒子に脆性が必要ではなく、軟質の材料を使用することが出来、また、トナー粒子表面への着色剤の露出が生じず、均一な摩擦帯電性を有する。分級工程の省略も可能になる為に、エネルギーの節約、製造時間の短縮、工程収率の向上等、コスト削減効果が大きい。
トナー画像を定着する工程としては、熱ローラーによる圧着加熱法(以下、熱ローラー定着法と言う)や、定着フィルムを介して加熱体に被定着シートを密着させながら定着する加熱定着法(以下、フィルム定着法と言う)などが開発されている。
熱ロールやフィルム定着法では、熱ローラー或いは定着フィルムの表面に被定着シート上のトナー画像を、当接する加圧部材により加圧下で接触しながら通過せしめることにより定着を行うものである。該定着法では熱ローラーや定着フィルムの表面と被定着シートのトナー画像とが加圧下で接触するため、該シート上にトナー画像を融着する際の熱効率が極めて高く、迅速で良好な定着を行うことが出きる。
近年の電子写真装置に対して高画質化、小型軽量化、高速高生産性化、省エネルギー化、高信頼性化、低価格化、メンテナンスフリー化など様々の要請を受ける中で、特に定着工程においては更に一層の高速化、省エネルギー化、高信頼性化等を達成できるシステムや材料の開発が重要な技術課題となっている。しかし、熱ローラーやフィルム定着法でこれらの課題を解決するためには、特に材料であるトナーの定着特性能を大幅に改善することが必須であり、より低い温度で充分に被定着シートに定着できる性能(以下、低温定着性能という)の向上と、連続印字時においても画質が低下することなく、安定して高画質画像を形成できる性能(以下、現像安定性能という)の向上が必要である。
加熱加圧定着トナーにおいて、結着樹脂との親和性が大きいワックスを含有せしめたトナーは、特定の定着条件下では良好な耐オフセット性能と低温定着性能とを示す(例えば、特許文献4、5参照)。しかしながら、更なる低温定着性能の向上を目指した場合、現像安定性能が低下しやすかった。
また、ビニル系共重合体とポリオレフィンを含有するトナーの高温オフセット性を向上させる目的で、ポリオレフィンとビニルポリマーのグラフトコポリマーを含有するトナーがある(例えば、特許文献6、7参照)。しかし、トナー形状に関する制御がなされておらず、トナー表面に露出されたポリオレフィンユニットやワックス類のために、連続使用時に現像性が低下し易く、現像性を保持するために定着性を良化することが困難であった。
また、炭素数10〜18のアルキル鎖を有するアクリル酸アルキルエステルを有する重合体を含有するトナーが提案されている(例えば、特許文献8参照)。これは、ワックス成分としてアクリル酸アルキルエステルを使用し、スチレン、及びアクリル酸ブチルと共重合することでトナー粒子中にワックス成分を相溶化させ、光透過性を向上させようというものである。しかし、本発明者の検討よると、上述のスチレン、アクリル酸ブチル、アクリル酸アルキルエステルがランダム共重合することにより、トナーのガラス転移点が低下し、低温定着性と現像安定性、保存安定性の両立は困難であった。
特公昭36−10231号公報 特公昭42−10799号公報 特公昭51−14895号公報 特開平8−50367号公報 特開2001−318484号公報 特開平6−295097号公報 特開平10−254166号公報 特開2000−3074号公報
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点を解決し得るトナーを提供することにある。
即ち、本発明の目的のひとつは、現像性に優れ、複写画像或いはプリンター画像を多数枚出力しても高解像度の画像を維持し得る耐久性に優れたトナー及び該トナーの製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、多量のオイルを塗布することなく、又はオイルを全く塗布することなく、転写材へ良好に加熱加圧定着し得るトナーを提供することにある。
更に本発明の別の目的は、転写性に優れ、転写残トナーが少なく、クリーニング装置を有さずとも、帯電不良を生じることなく、長期にわたって安定した高画質画像が得られるトナーを提供することにある。
更に本発明の別の目的は、定着性を阻害することなく長期にわたってトナー劣化及び帯電部材の汚染を防止できるトナーを提供することである。
更に本発明の別の目的は、透明性に優れた高品位フルカラーOHPフィルム画像を形成し得るカラートナーを提供することである。
上記目的は以下の本発明によって達成される。
即ち、本発明は、少なくとも重合性単量体、着色剤、ワックス、及び、重合体を含有する重合性組成物を調製する工程;水系媒体中において、該重合性組成物を分散させた分散系を形成する工程;該分散系において前記重合成単量体を重合固化した粒子分散系を形成する工程を有し、
該ワックスは、直鎖かつ炭素数10以上の長鎖アルキル基を有するカルボン酸とアルコール成分との縮合物であるエステルワックスであり、
該重合体が、i)下記化学式(2)で示される単量体の単重合体の末端に、アクリロイル基又はメタクリロイル基からなる不飽和二重結合を導入した重合体、或いは、ii)下記化学式(2)で示される単量体の単重合体とスチレン及び/又は炭素数1〜12のアルキル鎖を有する(メタ)アクリル酸アルキルを重合した重合体とをユニットとするブロック共重合体或いはグラフト共重合体であることを特徴とするトナーの製造方法を提供する。
Figure 0004663452
(但し、R2は−H又は−CH3であり、 m 2m+1 は直鎖の炭化水素基であり、mは18〜32である。)
本発明によれば、現像性に優れ、複写画像或いはプリンター画像を多数枚出力しても高解像度の画像を維持し耐久性に優れたトナーが提供される。また、多量のオイルを塗布することなく、又はオイルを全く塗布することなく、転写材へ良好に加熱加圧定着し得るトナーを提供することができる。また、転写性に優れ、転写残トナーが少なく、クリーニング装置を用いなくとも、帯電不良が生じにくく、長期にわたって安定して高画質画像が得られるトナーを提供することができる。更に定着性を阻害することなく長期にわたってトナー劣化及び帯電部材の汚染を防止できるトナーを提供することができる。更に透明性に優れた高品位フルカラーOHPフィルム画像を形成し得るカラートナーを提供することができる。
次に発明の実施の形態を挙げて本発明を更に詳しく説明する。
本発明のトナーにおいて、エチルベンゼン可溶分より形成した膜は、海島構造を有しており、該膜における島部の平均粒径は0.5乃至4.0μmであり、且つ、膜の破断面において島部の少なくとも40個数%以上が破断されていることを特徴としている。
本発明において使用する溶媒キャスト法による製膜試験の方法を以下に示す。
トナーを秤量し(非磁性トナーの場合は2g、磁性トナーの場合は3g)、これを円筒ろ紙(東洋ろ紙社製 No.86Rサイズ 28×100mm)に入れてソックスレー抽出器にかける。溶媒としてはエチルベンゼン200mlを用い、12時間抽出する。このとき、エチルベンゼンの抽出サイクルが約1〜2分に1回になるような還流速度で抽出を行う。
ソックスレー抽出装置の一例を図1に示す。容器1に入っている抽出溶媒2は、ヒーター8で加熱され気化し、気化した抽出溶媒は管7を通って冷却器5に導かれる。冷却器5は、冷却水6で常時冷却されている。冷却器5で冷却されて液化した抽出溶媒は円筒ろ紙3を有する貯留部にたまり、抽出溶媒の液面が中管4よりも高くなると、貯留部から抽出溶液が容器1に排出される。円筒ろ紙に入っているトナーは、循環する抽出溶媒によって抽出処理される。
得られた抽出液を、エバポレーターを用いてエチルベンゼンを留去し、溶液量が20〜22gになるまで濃縮する。この溶液を10g計りとり、直径4cmのアルミ容器に入れ、100℃に保持した温風乾燥機で4日間乾燥して製膜する。さらに、同じ温度に保持した減圧乾燥機で2日間、500〜1000Paで乾燥する。その後、冷却速度1.5℃/分で温度20℃まで冷却した後に、シャーレから剥がして膜を得る。
上述の溶媒キャスト法により得られた膜を、JIS K7171に準拠し、23℃、相対湿度50%の環境下にて膜を破断する。試験速度としては20mm/分とする。その破断面を走査型電子顕微鏡(SEM)(例えば日立製作所(株)製 S−4700)を用い、5000〜2万倍の倍率で撮影する。
上記の撮影により破断面のSEM写真において、島部、或いは、島部が抜けてできた凹部について、その長径と短径とから1個の島部、或いは、凸部の粒径を求める。この測定を、上記SEM写真においてランダムに選択した300個の島部及び凸部について行い、その個数平均粒径を算出して得られた値を、島部の平均粒径とする。
上記により求めた島部、及び、凹部の個数(N0)と、破断されている島部の個数(N1)を求め、下記式1より、破断された島部の存在確率を算出する。
破断された島部の存在確率(個数%)=N1×100/N0 (式1)
図2及び3は溶媒キャスト法による製膜試験結果の模式図である。図2は、破断される粒子の存在確率が大きい場合を示し、破断面において殆どの粒子が破断されている。一方の図3では、破断される粒子の存在確率が小さい場合を示し、破断面において粒子が破断されず、凹凸を形成している。
本発明者等の検討によると、上記トナーのエチルベンゼン可溶分より溶媒キャスト法により形成した膜が海島構造を有し、該膜における島部の平均粒径が0.5乃至4.0μmであり、且つ、破断された島部の存在確率が40個数%以上である場合に、優れた定着性を有し、且つ、十分な保存安定性、耐久安定性が発現される。コア/シェル構造を有するトナーは良好な低温定着性、現像安定性、保存安定性を有するが、更なる低温定着化を目指した場合、現像器内でトナーが割れることにより現像安定性が低下しやすいことが見いだされた。これは、トナーの低温定着性を向上させた場合、コア部とシェル部との接着性が著しく低下するため、コア部とシェル部との界面で割れるものと考えられる。このため、割れたトナーの断面からは、ワックスの如きコア部が露出し、このコア部がトナー断面から遊離することでキャリアや現像部材を汚染し、現像安定性が低下すると考えられる。
本発明によると、島部の平均粒径が0.5乃至4.0μmにあり、且つ、破断された島部の存在確立が40個数%以上である場合に、コア部とシェル部との界面の接着性が良好となり、トナーの低温定着性を損ねることなく現像安定性を向上させることが可能となる。また、ワックスの如きコア部とシェル部との接着性を増大させているため、現像器内でトナーが割れた場合にもワックスが遊離しない。このため、低温定着を目指したトナーとした場合においても、良好な現像安定性、保存安定性が発現される。
本発明において、溶媒キャスト法により形成した膜が有する海島構造は、トナー内部における相分離構造(コア/シェル構造)と密接に関係しているものと考えられる。エチルベンゼンで抽出された成分は、トナーに含有される結着樹脂、及び、ワックスが主成分である。この抽出成分より作製された膜においては、結着樹脂を主成分として形成される海部と、ワックスを主成分とする島部とに相分離して海島構造が形成される。このため、該膜を破断した際に、破断された島部の存在確立を測定することは、トナー内部のコア部とシェル部との接着性を測定することに相当するものと考えられる。
前述の溶媒キャスト法により形成した膜における島部の粒径は、結着樹脂とワックスとの親和性を示す。島部の粒径が大きい場合、結着樹脂とワックスとの親和性が小さいことを示し、島部の粒径が小さい場合、結着樹脂とワックスとの親和性が大きいことを示している。島部の平均粒径が、4.0μmを越える場合には、結着樹脂とワックスとの親和性が小さく、十分な耐久性が得られない。また、島部の平均粒径が0.5μm未満であると結着樹脂とワックス成分との親和性が大き過ぎ、保存安定性が低下するか、定着時にワックスが結着樹脂に溶け込み、高温オフセットが発生しやすくなる。
前記破断された島部の存在確立は40個数%以上と規定しているが、この場合に優れた定着性を有し、且つ十分な現像性、保存安定性、耐久安定性が発現される。好ましくは、60個数%以上であり、70個数%以上であることが特に好ましい。
前記島部の平均粒径としては、1.0乃至3.0μmであることがより好ましい。
本発明において、上記島部の平均粒径、及び破断された島部の存在確率は、結着樹脂のガラス転移点、ワックスの融点、添加剤の種類や、トナーを製造する際の加熱冷却方法などにより制御することが可能である。
尚、本発明において、トナーが有している「コア/シェル構造」とは、以下の規定を満足するものである。
透過型電子顕微鏡(TEM)を用いたトナーの断層面観察において、トナーの重量平均粒径(D)に対し、0.9≦R/D≦1.1の関係を満たす長径R(μm)を呈するトナー断面の写真50個を選出する。選び出したトナーの断層写真において、ワックスに起因する相分離構造がトナー表面に接していない写真が95個数%以上である場合に、該トナーはコア/シェル構造を有するものとする。
トナーの断面の形態を測定する具体的方法としては、常温硬化性のエポキシ樹脂中にトナーを十分分散させた後、温度40℃で2日間放置して硬化させ、得られた硬化物をダイアモンド歯を備えたミクロトームを用いて薄片状のサンプルを切り出し、四酸化ルテニウム及び四酸化オスニウムを用いて染色を施し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて5000倍の倍率で撮影する。
本発明のトナーは、下記化学式(1)
Figure 0004663452
(但し、R1は−H又は−CH3、nは18〜32を示す)
で示される単量体を少なくとも含有する単量体系を重合することにより得られる重合体を、結着樹脂100質量部に対し3乃至30質量部含有することが好ましい。結着樹脂との親和性、及び、前記重合体におけるアルキル基の結晶性のバランスから、トナーの低温定着性を損ねることなく、結着樹脂を主成分とするシェル部と、ワックスを主成分とするコア部との接着性を向上し、耐久安定性能が向上する。上記化学式(1)において、nが18未満の場合、上記重合体とトナーに含有されるワックスとの親和性が不十分となりやすく、耐久安定性が低下する場合がある。nが32を越える場合、上記重合体とトナーに含有される結着樹脂との親和性が不十分となりやすく、耐久安定性が低下する場合がある。化学式(1)におけるnの値は、18〜24であることがより好ましい。前記重合体の含有量が3質量部未満であると、十分な接着性が得られずに耐久安定性が低下する場合がある。前記重合体の含有量が30質量部を越える場合、該重合体に含有されるアルキル基の吸熱量が大きいため、低温定着性が低下する場合がある。
上記重合体は、化学式(1)で示される単量体が5以上連続して結合した重合体を有するブロック又はグラフト共重合体を有することが好ましい。トナー中のコア部及びシェル部と、上記重合体との親和性が向上し、前記破断された島部の存在確立が大きい値となりやすく、トナーの耐久性が向上しやすい。
本発明のトナーは、水系媒体中において、70℃以上に加熱する工程、0.8乃至2.5℃/分の冷却速度で20℃まで冷却する工程を経て形成されることが好ましい。トナーの冷却速度を制御することでワックスの結晶化の程度が制御され、低温定着性と耐久安定性のバランスが良好になる。特に前記重合体を含有するトナーの場合、ワックスの結晶化の速度と、該重合体の結晶化の速度とが異なるため、ある程度早い冷却により、ワックスの結晶に該重合体の一部が取り込まれやすくすることが好ましい。上記冷却速度は、1.0乃至2.0℃/分であることがより好ましい。
本発明において、前記重合体は、吸熱ピーク温度が40乃至100℃であり、該ピークの半値幅が10℃以内であることが好ましい。吸熱ピーク温度が40℃よりも小さい場合は十分な保存安定性、耐久安定性を保持できない場合があり、また、上記重合法においては微粉の副生が増大する場合がある。一方、100℃を超える場合には定着性が低下する場合があり、また、上記重合法においては、粗大粒子の副生が増大する場合がある。また、吸熱ピークの半値幅が10℃を超える範囲であると、トナーの耐久安定性が低下する場合がある。
前記重合体に関し、ワックスとしての機能を求める場合には、吸熱ピーク温度が50〜90℃の範囲にある物を用いることが好ましい。
本発明において、上述の重合体は、不飽和二重結合を有することが好ましい。重合反応中に、結着樹脂を与えるモノマーと、前記重合体の有する不飽和二重結合が結合することにより、結着樹脂と重合体との親和性が高まり、トナーの耐久安定性が向上する。また、結着樹脂を与えるモノマーの未反応分を減らすことができるという効果も得られる。
上記二重結合の含有量は、1×10-5乃至1×10-3mol/gの範囲であることが好ましい。重合体に含有される二重結合は、通常のモノマーに含有される二重結合と比較して反応性が小さいため、1×10-5mol/g未満の範囲では、二重結合を有する効果が得られない場合がある。また、1×10-3mol/gを超える範囲では、トナー中に架橋成分が多くなり、定着性が低下する場合がある。
上記二重結合は、アクリロイル基及び/又はメタクリロイル基として導入されることが好ましく、また分子鎖末端に導入されることが好ましい。これは、結着樹脂を構成する単量体との反応性が増大するためである。
本発明において、前記重合体は、化学式(1)で表される単量体の単重合体であっても良いが、化学式(1)で表される単量体とスチレン及び/又は炭素数1〜12のアルキル鎖を有する(メタ)アクリル酸アルキルとの共重合体であることが好ましい。特に、化学式(1)で表される単量体の単重合体とスチレン及び/又は炭素数1〜12のアルキル鎖を有する(メタ)アクリル酸アルキルとのブロック共重合体であることが好ましい。共重合体である場合には、共重合比がモル比で8:2〜4:6であることが好ましい。共重合体とすることにより、結着樹脂との親和性が増大するため、トナーの耐久安定性が向上する。前記重合体として、不飽和二重結合を有さないものを用いる場合には、共重合体として用いることが、結着樹脂との十分な親和性を得るという観点から好ましい。
前記重合体は、トナー中においては、結着樹脂と重合された状態で存在していても良く、或いは、結着樹脂中に単に含有されていても良い。主に、不飽和二重結合を有する場合には、重合工程において、結着樹脂を形成する単量体との重合が生じるため、結着樹脂成分中に取り込まれて存在するようになり、不飽和二重結合を有さないものを用いる場合には、結着樹脂中に分散されて存在するようになる。
上記重合体は、25℃乃至90℃にガラス転移点を有することが好ましい。25℃よりも小さい場合は十分な保存安定性、耐久安定性を保持できない場合があり、また、上記重合法においては融着による粗大粒子が副生する場合がある。一方、90℃を超える場合には定着性が低下する場合があり、また、上記重合法においては、粗粉の副生が増大する場合がある。このため、上記重合体のガラス転移点は、より好ましくは40乃至70℃の範囲である。
また、前記重合体は、ゲルパーミッションクロマトグラフィー(GPC)によるスチレン換算の重量平均分子量が3000乃至30万の範囲であることが好ましい。3000よりも小さい場合は十分な保存安定性、耐久安定性を保持できない場合があり、30万を超える範囲では定着性が低下する場合がある。また、重合法によってトナーを製造する場合には、3000より小さい場合には、重合の反応率を低下させる場合があり、30万より大きい場合には、溶解性が低下して微粒子や粗粉が副生する場合がある。このため、該重合体の重量平均分子量のより好ましい範囲は、3000乃至3万である。
また、前記重合体は、結着樹脂100質量部に対して、1〜50質量部の範囲で用いることが好ましい。前記重合体にワックスとしての機能を求める場合には、10〜40質量部の範囲で用いることがより好ましくは、ワックスの安定化剤としての機能を主に求める場合には、3〜30質量部の範囲で用いることがより好ましい。
本発明のトナーは、40乃至65℃の範囲にガラス転移点を有しており、吸熱ピーク温度が40乃至100℃であり、該吸熱ピークの吸熱量が0.5乃至70J/gである。ガラス転移点が40℃よりも小さい場合は十分な保存安定性、耐久安定性を保持できず、65℃を超える範囲では定着性が低下する。また、吸熱量が0.5J/g未満では十分な離型性や可塑化による定着性向上効果が得られず、70J/gよりも大きい場合には十分な現像性、耐久安定性が得られない場合がある。
本発明のトナーが非磁性トナーの場合には、吸熱量が5乃至70J/gの範囲であることがより好ましく、本発明のトナーが磁性トナーの場合には、吸熱量が0.5乃至30J/gの範囲であることがより好ましい。
本発明のトナーは、形状係数SF−1が100乃至125の範囲であることが好ましい。125を超えるような凹凸を有するトナーであると、画像形成装置中でトナーが応力を受ける箇所が凸部に集中し、耐久安定性を低下させる場合があるためである。
同様の理由により、本発明のトナーは、形状係数SF−1と形状係数SF−2の比(SF−2/SF−1)の値が0.8乃至1.0の範囲であることが好ましい。
本発明のトナーは、重量平均粒径が2乃至9μmの範囲にあることが好ましい。2μm未満や9μmを超える範囲では、定着性、現像性が低下する場合がある。
本発明のトナーにおいて、結着樹脂としては、下記の如き単量体からなる単重合体又は共重合体が用いられる。使用することができる重合性単量体としては、ビニル系重合性単量体が挙げられる。例えば、スチレン;α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチル、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンの如きスチレン誘導体;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジメチルフォスフェートエチル(メタ)アクリレート、ジエチルフォスフェートエチル(メタ)アクリレート、ジブチルフォスフェートエチル(メタ)アクリレート、2−ベンゾイルオキシエチル(メタ)アクリレートの如き(メタ)アクリレート系重合性単量体(「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及び「メタクリレート」の双方を意味する。);メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、蟻酸ビニルの如きビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトンの如きビニルケトンが挙げられる。
結着樹脂としては、多量の低軟化点物質(ワックス)を内包化できるという点に関して優れているという点で、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)において、分子量4,000〜10万の領域にメインピークを有するものが好ましい。結着樹脂の分子量のメインピークが、4,000未満になると重合体又は共重合体の分子鎖間の相互作用が弱くなり、内部又は中心部を構成する低軟化点物質を十分に被覆しにくくなり、低軟化点物質に起因する現像特性の低下を招き易い。一方、結着樹脂のメインピークが分子量10万を超えると、定着温度が比較的低い場合には、定着不良と低温オフセット現象が生じ易くなる。
更に、結着樹脂として、分子量10,000〜60,000にメインピークがあるスチレン単重合体又はスチレン共重合体を用いると、トナー粒子が十分な強度を有し、優れた摩擦帯電特性を発揮できるので、非常に優れた現像特性を示すようになる。トナー粒子が十分な強度を有することによって、耐久試験後においても、トナーの劣化が生じにくく、安定した転写性や現像特性を維持できる。
本発明においては、トナーの帯電性を制御する目的でトナー粒子中に荷電制御剤を添加しておくことが好ましい。これらの荷電制御剤としては、公知のもののうち、重合阻害性や水相移行性の殆どないものが好ましい。例えば、正荷電制御剤としてニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩、グアニジン誘導体、イミダゾール誘導体、アミン系化合物等が挙げられる。負荷電制御剤としては、サリチル酸金属化合物、含金属モノアゾ系染料化合物、尿素誘導体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体が挙げられる。これらの荷電制御剤の添加量としては、結着樹脂又は重合体単量体の0.1〜10質量%が好ましい。
本発明のトナーにおいて、ワックスとしては、室温で固体の固体ワックスが好ましく用いられる。具体的には、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、フィッシャートロピッシュワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、エステルワックス、及びグラフト化合物、ブロック化合物の如き誘導体が挙げられる。
中でも、エステルワックスやアミドワックスの如き極性を有するワックスが、本発明の化学式(1)で表される単量体を重合することによって得られた重合体との親和性に優れており、シェル部を構成する結着樹脂とコア部を構成するワックスとの良好な接着性が得られるようになるため好ましい。
特に、下記一般構造式で示す炭素数が10以上の長鎖アルキル部分を1個以上有するエステルワックスが、本発明のトナーを用いてOHP画像を形成する際に、OHPの透明性を阻害せずに、耐高温オフセット性に効果を有するので好ましい。
本発明で使用できる好ましい具体的なエステルワックスの代表的化合物の構造式を以下に、一般構造式(I)〜(VI)として示す。
Figure 0004663452
(式中、a及びbは0〜4の整数であり、a+bは4である。R1及びR2は炭素数が1〜40の有機基である。m及びnは0〜40の整数であり、mとnは同時に0になることはない。)
Figure 0004663452
(式中、a及びbは0〜3の整数であり、a+bは1〜3である。R1及びR2は炭素数が1〜40の有機基である。R3は水素原子または炭素数が1以上の有機基である。kは1〜3の整数であり、a+b+k=4である。m及びnは0〜40の整数であり、mとnが同時に0になることはない。)
Figure 0004663452
(式中、R1及びR3は炭素数1〜40の有機基であり、R1とR3は同じものであっても異なっていても良い。R2は炭素数1〜40の有機基を示す。)
Figure 0004663452
(式中、R1及びR3は炭素数1〜40の有機基であり、R1とR3は同じものであってもなくてもよい。R2は炭素数1〜40の有機基を示す。)
Figure 0004663452
(式中、aは0〜4の整数であり、bは1〜4の整数であり、a+bは4である。R1は炭素数1〜40の有機基である。m及びnは0〜40の整数であり、mとnが同時に0になることはない)
Figure 0004663452
(式(4)中、R1及びR2は炭素数が1〜40の炭化水素基を示し、且つR1及びR2は、お互いに同じでも異なる炭素数のものでもよい。)
具体的なワックス成分の例としては、下記の化合物が挙げられる。
CH3(CH220COO(CH221CH3
CH3(CH217COO(CH29OCO(CH217CH3
CH3(CH217COO(CH218OCO(CH217CH3
CH3(CH217COO(CH217CH3
また、本発明において、前記トナーは、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂から選ばれる少なくとも1種の極性樹脂を0.1乃至20質量%の範囲で含有していることが好ましい。これら極性樹脂がトナー粒子の表面近傍に存在することにより、耐久安定性がさらに増大する。また、前述の重合法を用いる場合には、微粉や粗粉の副生を抑制する効果がある。極性樹脂の添加量が0.1質量%未満では、極性樹脂の効果が十分に発揮されない場合があり、20質量%を超える範囲では定着性が低下する場合がある。
本発明において、極性樹脂は、5乃至50mgKOH/gの酸価を有することが好ましい。トナーの帯電特性が安定し、耐久安定性が向上するためである。また、重合法を用いてトナーを製造する場合には、トナー粒子の表面近傍に該極性樹脂が偏在し、微粒子や粗粉の副生を抑制する効果が増大するためである。酸価の値が5mgKOH/g未満では、効果が十分に発揮されない場合があり、50mgKOH/gを超える範囲では、環境安定性が低下する場合があり、またトナーの製造時においては、微粒子や粗粉の副生が増大する恐れがある。
本発明において、極性樹脂は、40乃至90℃にガラス転移点を有することが好ましい。トナーのガラス転移点と同程度のガラス転移点を有することにより、定着性と耐久安定性のバランスが保たれるためである。このため、ガラス転移点が40℃未満であると、耐久安定性が低下する場合があり、90℃を超える範囲では定着性が低下する場合がある。また、前述の重合法を用いる場合には、結着樹脂と同程度のガラス転移点を有することにより、重合過程においてトナー粒子表層に均一な膜を形成することが可能となる。
本発明で用いられる着色剤としては、公知のものを使用することができる。例えば、黒色顔料としては、カーボンブラック、アニリンブラック、非磁性フェライト、マグネタイト等が挙げられる。黄色顔料としては、黄色酸化鉄、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ等が挙げられる。橙色顔料としては、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジRK、インダスレンブリリアントオレンジGK等が挙げられる。
赤色顔料としては、ベンガラ、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドC、レーキッドD、ブリリアントカーミン6B、ブリリアントカーミン3B、エオキシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ等が挙げられる。青色顔料としては、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBG等が挙げられる。
紫色顔料としては、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等が挙げられる。緑色顔料としては、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等が挙げられる。白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等が挙げられる。これらの着色剤は、単独又は混合して、更には固溶体の状態で用いることができる。
本発明のトナーを透光性カラートナーとして用いる場合の着色剤としては、以下に示すような、各種及び各色の顔料も使用することができる。例えば、黄色顔料としてはC.I.10316(ナフトールイエローS)、C.I.11710(ハンザイエロー10G)、C.I.11660(ハンザイエロー5G)、C.I.11670(ハンザイエロー3G)、C.I.11680(ハンザイエローG)、C.I.11730(ハンザイエローGR)、C.I.11735(ハンザイエローA)、C.I.117408(ハンザイエローRN)、C.I.12710(ハンザイエローR)、C.I.12720(ピグメントイエローL)、C.I.21090(ベンジジンイエロー)、C.I.21095(ベンジジンイエローG)、C.I.21100(ベンジジンイエローGR)、C.I.20040(パーマネントイエローNCR)、C.I.21220(バルカンファストイエロー5)、C.I.21135(バルカンファストイエローR)等が挙げられる。
赤色顔料としては、C.I.12055(スターリンI)、C.I.12075(パン−マネントオレンジ)、C.I.12175(リソールファストオレンジ3GL)、C.I.12305(パーマネントオレンジGTR)、C.I.11725(ハンザイエロー3R)、C.I.21165(バルカンファストオレンジGG)、C.I.21110(ベンジジンオレンジG)、C.I.12120(パーマネントレッド4R)、C.I.1270(パラレッド)、C.I.12085(ファイヤーレッド)、C.I.12315(ブリリアントファストスカーレット)、C.I.12310(パーマネントレッドF2R)、C.I.12335(パーマネントレッドF4R)、C.I.12440(パーマネントレッドFRL)、C.I.12460(パーマネントレッドFRLL)、C.I.12420(パーマネントレッドF4RH)、C.I.12450(ライトファストレッドトーナーB)、C.I.12490(パーマネントカーミンFB)、C.I.15850(ブリリアントカーミン6B)等が挙げられる。
青色顔料としては、C.I.74100(無金属フタロシアニンブルー)、C.I.74160(フタロシアニンブルー)、C.I.74180(ファーストスカイブルー)等が挙げられる。
本発明で使用する着色剤は、色相角、彩度、明度、耐候性、OHP透明性及びトナー中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対して1〜20質量部の割合で用いるのが良い。黒色着色剤として磁性体を用いる場合には、他の着色剤と異なり、結着樹脂100質量部に対し30〜150質量部の割合で用いるのが良い。
本発明のトナーを磁性トナーとして用いる場合には、その中に磁性粉を含有せしめてもよい。このような磁性粉としては、磁場の中におかれて磁化される物質が用いられ、例えば、鉄、コバルト、ニッケルの如き強磁性金属の粉末、若しくはマグネタイト、フェライトの如き磁性酸化鉄の粉末が挙げられる。
本発明のトナーには、ポリフッ化エチレン粉末,ステアリン酸亜鉛粉末,ポリフッ化ビニリデン粉末の如き滑剤粉末;酸化セリウム,炭化硅素,チタン酸ストロンチウムの如き研磨剤;シリカ,酸化チタン,酸化アルミニウムの如き流動性向上剤;ケーキング防止剤;カーボンブラック,酸化亜鉛,酸化錫の如き導電性付与剤等を外添することが好ましい。
特に、無機微粉体としては、ケイ酸微粉体,酸化チタン,酸化アルミニウム等の無機微粉体が好ましい。該無機微粉体は、シランカップリング剤,シリコーンオイル,又はそれらの混合物の如き疎水化剤で疎水化されていることが好ましい。
外添剤は、通常、トナー粒子100質量部に対して0.1〜5質量部使用される。
本発明のトナーは、一成分系現像剤又は二成分系現像剤用トナーとして使用できる。
二成分系現像剤の場合には、本発明のトナーと共に、キャリアを用いる。使用されるキャリアとしては特に限定されるものではないが、主として、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、コバルト、マンガン又はクロムを単独で用いて製造した磁性キャリア、又は混合して製造した磁性フェライトキャリアが好ましい。キャリアにおいては、飽和磁化、電気抵抗を広範囲にコントロールできる点から形状のコントロールも重要であり、たとえば球状、扁平、不定形などを選択して用いられる。
更にキャリア表面の微細構造(たとえば表面凸凹性)をもコントロールすることが好ましい。一般的には、上記の如き金属を焼成、造粒することにより、あらかじめ、キャリアコア粒子を生成し、その後、樹脂をコーティングして表面特性を改良する方法が用いられている。キャリアのトナーへの負荷を軽減する意味合いから、マグネタイトの如き金属酸化物と樹脂を混練後、粉砕、分級して低密度分散キャリアを得る方法や、直接金属酸化物とモノマーとの混練物を水系媒体中に分散させ懸濁重合せしめ、真球状の磁性体分散型重合キャリアを得る方法なども利用することが可能である。
キャリア粒子の表面を樹脂で被覆する被覆キャリアは、特に好ましい。その方法としては、樹脂を溶剤中に溶解もしくは懸濁せしめて塗布しキャリアに付着せしめる方法、単に粉体で混合する方法等が適用できる。
キャリア粒子表面への被覆樹脂或いは固着物質としては、トナー材料により異なるが、例えばポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ニグロシン、アミノアクリレート樹脂などを単独または複数で用いるのが適当である。
上記被覆樹脂或いは固着物質の使用量は、一般には総量でキャリアに対し0.1〜30質量%(好ましくは0.5〜20質量%)が好ましい。
これらキャリアの平均粒径は10〜100μm、好ましくは20〜50μmであることが好ましい。
例えば、Cu−Zn−Feの3元系のフェライト粒子の表面をフッ素系樹脂とスチレン系樹脂の如き樹脂を組み合せた樹脂(例えばポリフッ化ビニリデンとスチレン−メチルメタアクリレート樹脂;ポリテトラフルオロエチレンとスチレン−メチルメタアクリレート樹脂、フッ素系共重合体とスチレン系共重合体などを90:10〜20:80、好ましくは70:30〜30:70の比率)で処理したものが好ましい。その処理量としては、0.01〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜1質量%である。
また、本発明のキャリアの粒度分布として、メッシュ法による20μm以下のキャリア粒子の含有率が0.01〜10質量%であり、74μm以上の含有率が0.1〜20質量%であることが望ましい。20μm以下のキャリア粒子の含有率が0.01質量%以下であった場合、現像剤が密に詰まりやすくなり、剤劣化を起こしやすくなる。20μm以下のキャリア粒子の含有率が10質量%以上であった場合、キャリア粒子微粉によるキャリア付着を生じる傾向がある。74μm以上のキャリア粒子の含有率が0.1質量%以下であった場合に関しても、高密度による剤劣化を引き起こしやすく、20質量%以上であった場合には、トナーに適当な帯電量を与えるために必要な表面積が十分に得られなくなってしまうことがある。
さらに、メッシュ法による20μm以下のキャリア粒子の1000/4πにおける磁気特性σ1000は30〜80Am2/kgであることがキャリア付着の観点から好ましい。
なお、磁性体分散型樹脂キャリアの体積平均粒径及び粒度分布は、キャリア粒子の製造条件や、篩いや種々の分級装置によるキャリア粒子の分級、及び分級品の混合等によって調整することが可能である。
本発明の磁性体分散型樹脂キャリアの体積平均粒径は、例えばレーザー回折式粒度分布計(堀場製作所株式会社製)により測定することができる。
また、メッシュ法による20μm以下の微粉量及び74μm以上の粗粉量の測定は、各目開きのメッシュを用意し、例えば電磁式実験用ふるい振とう機(フリッチェ・ジャパンアナリセット3型)を用いて測定することができる。この振とう機を用いる場合の測定方法としては、Timer=5min、Amplitude強度=2とし、試料は200gを用いる。
該フッ素系共重合体としてはフッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体(10:90〜90:10)が例示され、スチレン系共重合体としてはスチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル(20:80〜80:20)、スチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル−メタクリル酸メチル(20〜60:5〜30:10〜50)が例示される。
上記コートフェライトキャリアは、本発明のトナーに対し好ましい摩擦帯電性が得られ、さらに電子写真特性を向上させる効果がある。
トナーとキャリアとを混合して二成分系現像剤を調製する場合、その混合比率は現像剤中のトナー濃度として、2〜15質量%、好ましくは4〜13質量%とすると通常良好な結果が得られる。
磁性キャリアの磁性特性は以下のものが良い。磁気的に飽和させた後の79.6kA/m(1000エルステッド)における磁化の強さ(σ1000)は30乃至300Am2/kgであることが好ましい。さらに高画質化を達成するために、好ましくは100乃至250Am2/kgであることがよい。300Am2/kgより大きい場合には、高画質なトナー画像が得られにくくなる。30Am2/kg未満であると、磁気的な拘束力が減少するためにキャリア付着を生じやすい。
次に、本発明のトナーの製造方法に関して述べる。
本発明のトナーは、公知のトナー製法で製造することができる。好ましくは懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法、或は会合重合法の如き重合法を用いて製造する。特に好ましくは懸濁重合法である。
懸濁重合法では、少なくともワックス、着色剤、重合性単量体、及び、前記重合体を含有する重合性組成物を調製し、これを分散媒体中に分散させ、そして重合し、重合の進行に伴ってコア/シェル構造を有するトナー粒子を形成する。
本発明において分散媒体を使用してトナーを製造する場合、分散安定剤を有する分散媒体を使用することが好ましい。分散媒としては、水を用いることが好ましく、水の表面張力により、コア/シェル構造の形成が確実となり得られるトナーの耐久安定性が向上する。好ましい分散安定剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、ポリ(メタ)アクリル酸、及びその塩、澱粉の如き有機化合物が挙げられる。また、無機化合物の分散安定剤としては、例えば、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタ珪酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ等が挙げられる。これらの分散安定剤は、重合性単量体100質量部に対して0.2〜20質量部を使用することが好ましい。
分散媒として水を用いる場合には、分散安定剤としては、特に、難水溶性の無機微粉体を用いることが好ましい。その場合、市販のものをそのまま用いてもよいが、細かい粒子を得るために、水系分散媒体中にて該無機化合物を生成させてもよい。例えば、リン酸カルシウムの場合、高撹拌下においてリン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液とを混合するとよい。
分散安定剤の微細な分散のために、重合性単量体100質量部に対して0.001〜0.1質量部の界面活性剤を使用してもよい。これは、上記分散安定剤の初期の作用を促進するためのものである。具体例としては、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、オクチル酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸カルシウム等が挙げられる。
トナーを重合法で製造する際に用いる重合開始剤としては、2,2’−アゾビス−(2,4−ジバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルの如きアゾ系、又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシドの如き過酸化物系重合開始剤が挙げられる。これらの重合開始剤は、重合性単量体の0.5〜20質量%の添加が好ましく、単独でも又は併用してもよい。トナー粒子の結着樹脂の分子量をコントロールするために、架橋剤や連鎖移動剤を添加してもよい。好ましい添加量としては、重合性単量体の0.001〜15質量%である。
本発明において、トナーを重合法で製造する場合、トナー粒子の製造工程中、重合反応後半に昇温してもよく、更にトナー定着時の臭いの原因となる未反応の重合性単量体又は副生成物を除去するために、反応後半又は重合反応終了後に一部水系媒体を反応系から留去してもよい。反応終了後、生成したトナー粒子を洗浄、回収し、乾燥する。懸濁重合法においては、重合性単量体組成物100質量部に対して、水300〜3,000質量部を分散媒体として使用するのが好ましい。
本発明における各種物性値の測定方法について以下に説明する。
(吸熱ピーク温度、吸熱量、ガラス転移点の測定)
本発明において、吸熱ピーク温度、吸熱量及びガラス転移点は、示差走査熱量測定(DSC)装置(M−DSC TAインストルメンツ社製)を用いて測定する。測定条件としては、試料を約6mg精秤し、これをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを用い、測定温度範囲−40℃〜200℃で、窒素雰囲気下、昇温速度4℃/分、モジュレーション振幅±0.6℃、周波数1/分で測定する。得られるヒートフロー曲線の吸熱ピーク頂点の温度を吸熱ピーク温度とし、吸熱ピーク面積より吸熱量を求め、また、リバーシングヒートフロー曲線からガラス転移点を求める。
(形状係数SF−1、SF−2の測定方法)
日立製作所製FE−SEM(S−4700)を用い、倍率1000倍〜10000倍に拡大した写真を撮影し、トナー像200個を無作為にサンプリングする。その画像情報はインターフェースを介してニレコ社製画像解析装置(Luzex III)を用いて解析され、下記式よりSF−1、SF−2を算出する。SF−1は粒子の丸さの度合いを示し、SF−1が100に近いほど真球状であることを意味する。形状係数SF−2は粒子表面の凹凸の度合いを示し、SF−2の値が100に近いほどトナー粒子表面が平滑であることを意味する。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(π/4)×100
(式中、MXLNGはトナー粒子の絶対最大長を示し、AREAはトナー粒子の投影面積を示す。)
SF−2={(PERIME)2/AREA}×(1/4π)×100
(式中、PERIMEはトナー粒子の周囲長を示し、AREAはトナー粒子の投影面積を示す。)
(THF不溶分の測定方法)
トナーを秤量し(非磁性トナーの場合は5g、磁性トナーの場合は15g)、これを円筒ろ紙(東洋ろ紙社製 No.86Rサイズ 28×100mm)に入れて再び秤量し、ソックスレー抽出器にかける。溶媒としてTHF200mlを用いて、約6時間抽出する。このとき、THFの抽出サイクルが約4〜5分に1回になるような還流速度で抽出を行う。抽出終了後、円筒ろ紙を取り出して乾燥し、秤量し、その重量減少より算出する。
(トナー及び重合体の重量平均分子量の測定方法)
本発明において、トナー及び重合体の分子量は、ゲルパミェーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される。
40℃のヒートチャンバ中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHF(テトラヒドロフラン)を毎分1mlの流速で流し、THF試料溶液を100μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば、東ソー社製或いは、昭和電工社製の分子量が102〜107程度のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。カラムとしては、市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせるのが良く、例えば昭和電工社製のshodex GPC KF−801,802,803,804,805,806,807,800Pの組み合わせや、東ソー社製のTSKgelG1000H(HXL),G2000H(HXL),G3000H(HXL),G4000H(HXL),G5000H(HXL),G6000H(HXL),G7000H(HXL),TSKguardcolumnの組み合わせが挙げられる。
GPC装置に用いる試料は以下のようにして作製する。
テトラヒドロフラン(THF)可溶成分、或いは、酢酸エチル可溶成分をTHF中に入れて十分に混合し、18時間静置する。その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.45〜0.5μm、例えば、マイショリディスクH−25−5 東ソー社製、エキクロディスク25CR ゲルマン・サイエンス・ジャパン社製などが利用できる)を通過させたものを、GPCの試料とする。THF可溶成分、及び、酢酸エチル可溶成分のTHFに対する濃度は5mg/mlとする。
(トナー粒子径の測定方法)
測定装置としては、コールターカウンターのマルチサイザーII(コールター社製)を用いる。電解液は、1級塩化ナトリウムを用いて、約1%NaCl水溶液を調製する。例えば、ISTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。測定方法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、粒径2.00乃至40.30μmのトナーを各チャンネルごとに測定して、トナーの体積分布と個数分布とを算出する。それから、トナー粒子の体積分布から求めた重量基準のトナー粒子の重量平均粒径(D4)(各チャンネルの中央値をチャンネル毎の代表値とする)、個数平均粒子径(D1)を求める。チャンネルとしては、2.00〜2.52μm;2.52〜3.17μm;3.17〜4.00μm;4.00〜5.04μm;5.04〜6.35μm;6.35〜8.00μm;8.00〜10.08μm;10.08〜12.70μm;12.70〜16.00μm;16.00〜20.20μm;20.20〜25.40μm;25.40〜32.00μm;32.00〜40.30μmの13チャンネルを用いる。
(酸価の測定方法)
基本操作はJIS K−0070に準ずる。
1)試料は予め重合体成分以外の添加物を除去して使用するか、重合体以外の成分の酸価、含有量を予め求めておく。試料0.5〜2.0(g)を精秤し、重合体成分の重さをW(g)とする。
2)300(ml)のビーカーに試料を入れ、トルエン/エタノール(4/1)の混合液150(ml)を加え溶解する。
3)0.1mol/lのKOHのエタノール溶液を用いて、電位差滴定装置を用いて滴定する(例えば、京都電子株式会社製の電位差滴定装置AT−400(win workstation)とABP−410電動ビュレットを用いての自動滴定が利用できる)。
4)この時のKOH溶液の使用量をS(ml)とし、同時にブランクを測定し、この時のKOH溶液の使用量をB(ml)とする。
5)次式により酸価を計算する。fはKOHのファクターである。
酸価(mgKOH/g)={(S−B)×f×5.61}/W
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
<重合体の合成例1>
・ステアリルアクリレート 330質量部
・チオグリコール酸 4.5質量部
・4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸) 1.5質量部
・トルエン 2000質量部
からなる混合物を、窒素雰囲気下、60℃で20時間重合した。再沈殿により精製し、回収、乾燥してプレポリマーを得た。
・上記プレポリマー 120質量部
・メタクリル酸グリシジル 3.1質量部
・クロロベンゼン 1000質量部
からなる混合物を120℃で6時間反応させた。再沈殿により精製し、回収、乾燥して、ステアリルアクリレートのホモポリマーであり、末端にメタクリロイル基を有する重合体1を得た。
得られた重合体1は、ポリスチレン換算の重量平均分子量が8200、メタクリロイル基の含有量は1.6×10-4mol/gであり、吸熱ピーク温度が50℃であり、該ピークの半値幅は6℃であった。
<重合体の合成例2>
ステアリルアクリレートをドコシルアクリレート(CH2=CHCOOC2245)に変更した以外は、重合体の合成例1と同様にして、ドコシルアクリレートのホモポリマーであり、末端にメタクリロイル基を有する重合体2を得た。
得られた重合体2は、ポリスチレン換算の重量平均分子量が6800、メタクリロイル基の含有量は1.5×10-4mol/gであり、吸熱ピーク温度が62℃であり、該ピークの半値幅は7℃であった。
<重合体の合成例3>
ステアリルアクリレートをメリシルアクリレート(CH2=CHCOOC3061)に変更した以外は、重合体の合成例1と同様にして、メリシルアクリレートのホモポリマーであり、末端にメタクリロイル基を有する重合体3を得た。
得られた重合体3は、ポリスチレン換算の重量平均分子量が5100、メタクリロイル基の含有量は2.1×10-4mol/gであり、吸熱ピーク温度が75℃であり、該ピークの半値幅は8℃であった。
<重合体の合成例4>
・合成例1で得られた重合体1 100質量部
・スチレン 50質量部
・n−ブチルアクリレート 15質量部
・2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.8質量部
・トルエン 800質量部
からなる混合物を60℃で12時間反応させた。回収、乾燥し、主鎖にスチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体、側鎖にステアリルメタクリレート重合体を有する重合体4を得た。
得られた重合体4は、ポリスチレン換算の重量平均分子量が18400、スチレン含有率が47mol%であり、ガラス転移点が57℃であり、吸熱ピーク温度が49℃であり、該ピークの半値幅は6℃であった。
<重合体の合成例5>
重合体1を重合体2に変更した以外は、重合体の合成例4と同様にして重合体5を得た。
得られた重合体5は、ポリスチレン換算の重量平均分子量が16800、スチレン含有率が51mol%であり、ガラス転移点が57℃であり、吸熱ピーク温度が61℃であり、該ピークの半値幅は7℃であった。
<重合体の合成例6>
・スチレン 78質量部
・n−ブチルアクリレート 22質量部
・トルエン 850質量部
・4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸) 3質量部
からなる混合物を、90℃で20時間重合した。再沈により精製し、乾燥してプレポリマーを得た。
・上記プレポリマー 120質量部
・メタクリル酸グリシジル 2質量部
・クロロベンゼン 900質量部
からなる混合物を120℃で6時間反応させた。再沈殿により精製し、回収、乾燥して末端にメタクリロイル基を有するプレポリマーを得た。ポリスチレン換算の重量平均分子量が5100、メタクリロイル基の含有量は2.1×10-4mol/gであった。
・上記プレポリマー 100質量部
・ドコシルアクリレート 120質量部
・2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.8質量部
・トルエン 800質量部
からなる混合物を80℃で6時間加熱した。再沈精製及び乾燥して、重合体6を得た。
得られた重合体6は、ポリスチレン換算の重量平均分子量が43700、スチレン含有率が56mol%であり、ガラス転移点が66℃であり、吸熱ピーク温度が60℃であり、該ピークの半値幅は7℃であった。
<重合体の合成例7>
・スチレン 160質量部
・n−ブチルアクリレート 40質量部
・アクリル酸ステアリル 25質量部
・2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 5質量部
・キシレン 600質量部
からなる混合物を70℃で10時間重合した。再沈殿により精製し、回収、乾燥して重合体7を得た。
得られた重合体7は、ポリスチレン換算の重量平均分子量が32800であり、ガラス転移点は50℃であった。また、吸熱ピークはみられなかった。
<重合体の合成例8>
・ステアリルアクリレート 330質量部
・2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 5質量部
・トルエン 2000質量部
からなる混合物を、窒素雰囲気下、60℃で20時間重合した。再沈殿により精製し、回収、乾燥して重合体8を得た。
得られた重合体8は、ポリスチレン換算の重量平均分子量が34900であり、吸熱ピーク温度が51℃であり、該ピークの半値幅が6℃であった。
<重合体の合成例9>
ステアリルアクリレートをスチレンに変更した以外は、重合体の合成例1と同様にして重合体9を得た。
得られた重合体9は、ポリスチレン換算の重量平均分子量が41300、メタクリロイル基の含有量は5.2×10-5mol/gであり、91℃にガラス転移点を有していた。また、吸熱ピークはみられなかった。
〔実施例1〕
四つ口容器中にイオン交換水800質量部と0.1モル/リットルのNa3PO4水溶液450質量部を添加し、高速撹拌装置TK−ホモミキサーを用いて12,000rpmで撹拌しながら、60℃に保持した。ここに1.0モル/リットル−CaCl2水溶液70質量部を徐々に添加し、微細な難水溶性無機微粒子Ca3(PO42を含む水系分散媒体を調製した。
・スチレン 80質量部
・n−ブチルアクリレート 20質量部
・銅フタロシアニン顔料 6質量部
・ジビニルベンゼン 0.01質量部
・飽和ポリエステル樹脂(テレフタル酸−プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA共 重合体、重量平均分子量16400、酸価23mgKOH/g) 4質量部・負荷電性制御剤(ジターシャリーブチルサリチル酸のアルミ化合物) 2質量部
・前記重合体1 10質量部
・ワックス(ペンタエリスリトールテトラベヘネート、融点79℃) 10質量部
アトライターを用い上記混合物を6時間分散させた後、重合開始剤である2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)4質量部を添加した重合性単量体組成物を水系分散媒体中に投入し、撹拌機の回転数を10,000rpmに維持しつつ5分間造粒した。その後、高速撹拌装置をプロペラ式撹拌器に代えて、内温を70℃に昇温させ、ゆっくり撹拌しながら12時間反応させた。
次いで、容器内を温度90℃に昇温して300分間維持し、その後毎分1℃の冷却速度で徐々に30℃まで冷却した。容器内に希塩酸を添加して分散安定剤を除去せしめた。更に洗浄、回収、及び乾燥してシアン色のトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子に疎水性酸化チタン微粒子2質量%を外添してシアントナーを得た。
上記トナーはシェルで被覆されたコア/シェル構造を有していた。
上記トナーのエチルベンゼン可溶分を、溶媒キャスト法により製膜し、該膜の破断面をSEMで観察したところ、破断面は海島構造を形成していた。島部の平均粒径は1.7μmであり、92個数%の島部が破断されていた。
次に、得られたシアントナー6質量部と、平均粒径35μmのシリコーン樹脂コートしたフェライトキャリア94質量部とを混合して二成分系現像剤を調製した。
上記二成分系現像剤を用いて、OPC感光体を有するデジタルフルカラー複写機(CLC−5000:キヤノン製)によって、シアンカラーモードで1000枚の画出しを行い、下記ドット再現性の評価、及び、ベタ均一性の評価を行った。また、下記に示す低温定着性の評価を行った。トナーの物性値、及び、これらの評価結果を表1及び表2に示す。
<低温定着性の評価>
転写紙(カラーレーザーコピア紙:キヤノン製)上にトナー量が1.5mg/cm2となるように未定着画像を形成した。次いで、デジタルフルカラー複写機(CLC−5000:キヤノン製)から定着ユニットを取り出し、オイル塗布機構を除去し、定着ローラーの温度調整とプロセススピードの調整とができるように改造した定着器によって未定着トナー画像を加熱加圧し、転写紙に定着画像を形成した。
定着スピード300mm/secの条件で、100〜240℃の温度範囲を10℃間隔で定着試験を行った。
低温定着性は、50g/cm2の荷重をかけたシルボン紙(Lenz Cleaning Paper “dasper(R)”:Ozu Paper Co.Ltd.)で、定着画像を2回擦り、擦り前後の濃度低下率が10%未満になる温度を定着開始温度とした。
<耐ブロッキング性の評価>
トナー5gを容量100mlのポリエチレン製カップに入れ、温度45℃の乾燥器中に14日間静置する。次に静置後のトナーの凝集度を、パウダーテスター(ホソカワミクロン社製)の振動ふるい機を用いて測定し、耐ブロッキング性の評価を行う。
耐ブロッキング性の評価基準
A:凝集物が全く見られない
B:凝集物がわずかに見られる
C:凝集物がやや多く見られるが容易に崩れる
D:殆どが凝集し、容易には崩れない
<ドット再現性の評価>
初期と耐久後において、3ドット3スペースの画像についてそれぞれ以下の評価基準に基づいて評価した。
A:ドットの乱れがなく、微小ドットまで再現し非常に良好。
B:飛び散りはなく、ドット形状はややばらつきがあるが、良好。
C:飛び散り、ドット形状にばらつきがあるが、実用上問題なし。
D:飛び散り、ドット形状にばらつきが顕著。
E:ドットのあるべきところに現像されていない、或いは、飛び散りがひどい。
<ベタ均一性の評価>
紙上のベタ画像を目視で観察することにより、初期と耐久後においてそれぞれ評価した。
A:画像濃度が十分であり、画像全面にわたり均一である。
B:画像濃度は十分であるが、若干濃度ムラがある。
C:画像濃度がやや薄く、濃度ムラがあるが、実用上問題なし。
D:画像濃度が不十分、又は、濃度ムラが著しい。
E:画像剥がれや中抜けなどの画像不良が発生。
<帯電量の測定>
初期と耐久後において、現像スリーブ上のトナーの帯電量を測定した。
〔実施例2〜6及び比較例1〜3〕
用いる材料を表1に示すものとすること以外は、実施例1と同様にしてトナー粒子を生成した。次いで二成分系現像剤を調製し、実施例1と同様の評価試験を行った。結果を表1及び表2に示す。
〔比較例4〕
四つ口容器中にイオン交換水800質量部と0.1モル/リットルのNa3PO4水溶液450質量部を添加し、高速撹拌装置TK−ホモミキサーを用いて12,000rpmで撹拌しながら、60℃に保持した。ここに1.0モル/リットル−CaCl2水溶液70質量部を徐々に添加し、微細な難水溶性無機微粒子Ca3(PO42を含む水系分散媒体を調製した。
・スチレン 120質量部
・n−ブチルアクリレート 40質量部
・銅フタロシアニン顔料 13質量部
・ジビニルベンゼン 0.05質量部
・飽和ポリエステル樹脂(テレフタル酸−プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA共 重合体、重量平均分子量16400、酸価23mgKOH/g) 8質量部
・負荷電性制御剤(ジターシャリーブチルサリチル酸のアルミ化合物) 2質量部
・ワックス(ペンタエリスリトールテトラベヘネート、融点79℃) 10質量部
・ステアリルアクリレート 10質量部
アトライターを用い、上記混合物を6時間分散させた後、重合開始剤である2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)4質量部を添加した重合性単量体組成物を水系分散媒体中に投入し、撹拌機の回転数を10,000rpmに維持しつつ5分間造粒した。その後、高速撹拌装置をプロペラ式撹拌器に代えて、内温を70℃に昇温させ、ゆっくり撹拌しながら12時間反応させた。
次いで、容器内を温度90℃に昇温して300分間維持し、その後毎分1℃の冷却速度で徐々に30℃まで冷却した。容器内に希塩酸を添加して分散安定剤を除去せしめた。更に洗浄、回収、乾燥してシアン色のトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子に疎水性酸化チタン微粒子2質量%を外添してシアントナーを得た。
実施例1と同様にして二成分系現像剤を調製し、実施例1と同様の評価試験を行った。結果を表1及び表2に示す。
Figure 0004663452
Figure 0004663452
<実施例7>
・スチレン 80質量部
・n−ブチルアクリレート 20質量部
・疎水化された磁性酸化鉄 100質量部
平均粒径=0.24μm
10kエルステッド(796kA/m)下で
飽和磁化=65 Am2/kg
残留磁化=12 Am2/kg
保磁力 =115 エルステッド(9.15kA/m)
・飽和ポリエステル樹脂(テレフタル酸−プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA共 重合体、重量平均分子量14600、酸価17mgKOH/g) 4質量部
・ジビニルベンゼン 0.02質量部
・ジターシャリーブチルサリチル酸のアルミ化合物 1質量部
・ステリン酸ステアリルエステル 10質量部
・重合体1 10質量部
上記処方を60℃に加温し、TK式ホモミキサーを用いて、12000rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)7.5質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
一方、イオン交換水650質量部に、0.1M−Na3PO4水溶液510質量部を投入し、60℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rpmにて撹拌した。これに1.0M−CaCl2水溶液75質量部を徐々に添加し、Ca3(PO42を含む水系媒体を調製した。
前記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、60℃,N2雰囲気下において、TK式ホモミキサーにて10000rpmで10分間撹拌し、重合性単量体組成物を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、80℃に昇温し、10時間反応させた。
次いで、容器内を温度90℃に昇温して300分間維持し、その後毎分1℃の冷却速度で徐々に30℃まで冷却した。容器内に希塩酸を添加して分散安定剤を除去せしめた。更に洗浄、回収、乾燥して黒色のトナー粒子を得た。
トナー粒子100質量部と、疎水性乾式シリカ(BET=200m2/g)1.0質量部とを混合して磁性トナーを調製した。
電子写真複写機(NP−8582:キヤノン社製)を用いて連続1000枚の画出しを行い、耐ブロッキング性、ドット再現性,ベタ均一性を評価した。評価基準は実施例1と同様にした。低温定着性は、上記複写機を用い、転写紙(カラーレーザーコピア紙:キヤノン製)上にトナー量が1.5mg/cm2となるように未定着画像を形成した。次いで、実施例1と同様にして定着性評価を行った。トナーの物性、及び、評価結果を表3、及び、表4に示す。
〔実施例8〜10〕
実施例7において、重合体1の代わりに、用いる材料と添加量を表3に示すものとすること以外は、実施例7と同様にしてトナー粒子を生成した。次いでトナーを調製し、同様の評価試験を行った。トナーの物性、及び、評価結果を表3、及び、表4に示す。
Figure 0004663452
Figure 0004663452
ソックスレー抽出装置の一例を示す概略図である。 溶媒キャスト法による製膜試験結果(破断される粒子の存在確率が大きい場合)の模式図である。 溶媒キャスト法による製膜試験結果(破断される粒子の存在確率が小さい場合)の模式図である。

Claims (5)

  1. 少なくとも重合性単量体、着色剤、ワックス、及び、重合体を含有する重合性組成物を調製する工程;水系媒体中において、該重合性組成物を分散させた分散系を形成する工程;該分散系において前記重合成単量体を重合固化した粒子分散系を形成する工程を有し、
    該ワックスは、直鎖かつ炭素数10以上の長鎖アルキル基を有するカルボン酸とアルコール成分との縮合物であるエステルワックスであり、
    該重合体が、i)下記化学式(2)で示される単量体の単重合体の末端に、アクリロイル基又はメタクリロイル基からなる不飽和二重結合を導入した重合体、或いは、ii)下記化学式(2)で示される単量体の単重合体とスチレン及び/又は炭素数1〜12のアルキル鎖を有する(メタ)アクリル酸アルキルを重合した重合体とをユニットとするブロック共重合体或いはグラフト共重合体であることを特徴とするトナーの製造方法。
    Figure 0004663452
    (但し、R2は−H又は−CH3であり、Cm2m+1は直鎖の炭化水素基であり、mは18〜32である。)
  2. 前記粒子分散系を形成する工程の後に、該粒子分散系を70℃以上に加熱する工程、及び、0.8乃至2.5℃/分の冷却速度で冷却する工程を有することを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 前記重合体は、50乃至90℃に最大吸熱ピークを有し、該吸熱ピークの半値幅が10℃以内である請求項1又は2に記載のトナーの製造方法。
  4. 前記重合体が、化学式(2)で示される単量体の単重合体とスチレン及び/又は炭素数1〜12のアルキル鎖を有する(メタ)アクリル酸アルキルを重合した重合体とをユニットとするブロック共重合体或いはグラフト共重合体であって、化学式(2)で示される単量体を40乃至80モル%とスチレンを20乃至60モル%とを用いて重合させたブロック共重合体、又は、グラフト共重合体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  5. 前記重合体が、化学式(2)で示される単量体の単重合体の末端に、アクリロイル基又はメタクリロイル基からなる不飽和二重結合を導入した重合体であって、前記不飽和二重結合の含有量が、重合体を基準として1×10-5乃至1×10-3mol/gの範囲であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナーの製造方法。
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