JP4663419B2 - ラチェット式螺子キャップ - Google Patents

ラチェット式螺子キャップ Download PDF

Info

Publication number
JP4663419B2
JP4663419B2 JP2005181104A JP2005181104A JP4663419B2 JP 4663419 B2 JP4663419 B2 JP 4663419B2 JP 2005181104 A JP2005181104 A JP 2005181104A JP 2005181104 A JP2005181104 A JP 2005181104A JP 4663419 B2 JP4663419 B2 JP 4663419B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
opening
band
cap
stopper
screw cap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005181104A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007001588A (ja
Inventor
洋一 辻口
修 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Closures Co Ltd
Original Assignee
Nippon Closures Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Closures Co Ltd filed Critical Nippon Closures Co Ltd
Priority to JP2005181104A priority Critical patent/JP4663419B2/ja
Publication of JP2007001588A publication Critical patent/JP2007001588A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4663419B2 publication Critical patent/JP4663419B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、ラチェット式螺子キャップに関するものであり、より詳細には、螺子係合により容器口部に固定されるキャップ本体と、該キャップ本体のスカート部下端に設けられた開封履歴明示バンドとからなり、該バンドの内面に容器口部の外面に形成されている突起部と係合するラチェットが設けられているラチェット式螺子キャップに関するものである。
容器内容物の品質保証やいたずら防止などのために、開封履歴を明示するタンパーエビデントバンド(以下、TEバンドと呼ぶことがある)を備えたキャップが広く使用されている。即ち、この種のキャップでは、キャップを開栓したときには、キャップ本体とTEバンドを連結しているブリッジが破断し、これにより、キャップが開封された事実を明示するようになっている。
このようなキャップにおいて、所謂ラチェット方式を採用したラチェット式螺子キャップが知られている。このタイプの螺子キャップは、例えば、螺子係合により容器口部に固定されるキャップ本体と、キャップ本体のスカート部下端に、破断可能なブリッジ(弱化部)を介して接続されたTEバンドとからなり、該TEバンドの内面には、容器口部の外面に形成されている突起と係合して開栓方向への回転を阻止するラチェットを設けたものであり、キャップ本体を開栓方向に旋回すると、TEバンドとキャップ本体とを繋いでいるブリッジが破断し、TEバンドが切り離され、キャップ本体のみが容器口部から取り外されるというものである。即ち、TEバンドが切り離されている事実により、キャップが開封されたという事実を一般需要者が認識できるのである。
しかしながら、このようなラチェット式螺子キャップは、TEバンドがキャップ本体と完全に切り離されて容器側に残るという問題がある。即ち、容器口部にTEバンドが残っていると、コップ等に容器内容液を移し替える際に、容器内容液の注ぎ出しと同時にTEバンドが落下してしまうおそれがあり、TEバンドとキャップ本体が分離されていると、廃棄に際してのゴミの数が増えるという問題もある。このような問題を回避するため、開栓に際して、TEバンドがキャップ本体から分離しないようなラチェット式螺子キャップも種々提案されている。
例えば、特許文献1には、閉栓方向への回転は許容するが、容器口部の外面に形成されている突起部との当接によって開栓方向への回転を制限するラチェットが内面に設けられているTEバンドを備え、TEバンドは、屈折スリットにより開栓旋回部と開栓抑止部とに分断され、この開栓旋回部と開栓抑止部とがキャップの開栓時に破断するブリッジにより接続されており、且つ該TEバンドの上面が、開栓旋回部の近傍に位置するワイドブリッジによってキャップ本体のスカート部下端に連結されているラチェット式螺子キャップが提案されている(特許文献1)。
特開2004−149156
上記のようなラチェット式螺子キャップは、ワイドブリッジが開栓によっては破断しないため、TEバンドがキャップ本体に連なって容器口部から取り除かれるものであるが、開栓時に屈折スリットに設けられているブリッジが破断するため、TEバンドの開栓旋回部と開栓抑止部とが分離し、これにより、キャップが開栓されたという事実を認識することができるというものである。
しかしながら、上記のような構造のラチェット式螺子キャップでは、容器口部から取り外されたキャップ本体にはTEバンドが連なっているため、キャップ本体を再び容器口部に装着したとき、開栓旋回部と開栓抑止部とが再び近接する状態でキャップ本体とともに容器口部に装着されてしまうおそれがある。この結果、一般の需要者には、開栓旋回部と開栓抑止部とが分離した状態であること(即ち、キャップが一旦開封されたものであること)が目視で判りにくい場合がある。
従って本発明の目的は、開栓に際してはTEバンドがキャップ本体に連なって容器口部から取り除かれるとともに、一旦開封されたキャップを再び容器口部に装着した場合にも、開封の事実を容易に視認することが可能なラチェット式螺子キャップを提供することにある。
本発明によれば、螺子係合により容器口部に固定されるキャップ本体と、該キャップ本体のスカート部下端に設けられ且つ内面に、閉栓方向への回転は許容するが容器口部の外面に形成されている突起部との当接によって開栓方向への回転を制限するラチェットが少なくとも1個設けられている開封履歴明示バンドとからなる螺子キャップにおいて、
開封履歴明示バンドには、その上端から下端に至る分割スリットによって、キャップの開栓に際して開栓方向側に移動する開栓旋回部と開栓方向側への移動が抑制される開栓抑止部とに区画された領域が形成されており、該開栓旋回部と開栓抑止部とは、開栓に際して破断可能な連結部により接続されており、且つ該開栓旋回部は、キャップ本体の開栓方向への回転に際して破断しない連結ブリッジにより、前記分割スリット近傍のスカート部下端に連結されており、
前記ラチェットは、前記分割スリットに対して閉栓方向側の近傍に設けられているとともに、
前記分割スリットの閉栓方向側の近傍において、前記スカート部の下端面には、複数個の係合用凹部が周方向に小間隔をおいて配列されており、前記開封履歴明示バンドの上端面には、前記係合用凹部の数よりも少ない数のストッパー片が形成されており、該ストッパー片は、前記係合用凹部に収容されているが、最も閉栓方向側に位置する係合用凹部は、該ストッパー片が収容されておらず空洞となっていることを特徴とする螺子キャップが提供される。
本発明の螺子キャップにおいては、
(1)前記ストッパー片は、開栓方向側の側面が実質上直立し且つ閉栓方向側の側面が閉栓方向に向かって上方から下方に傾斜した形状を有しているとともに、前記係合用凹部は、該ストッパー片に対応する形状を有していること、
(2)前記分割スリットは、TEバンド上端から下方に降下し、途中から周方向を開栓方向側に延び、次いで下方に降下してTEバンド下端まで延びており、これにより、前記開栓旋回部と前記開栓抑止部とは、開栓旋回部を上部側として互いに上下に対峙する部分を有していること、
(3) 前記分割スリットは、TEバンドの途中から周方向を開栓方向に向かって上方に延びており、これにより、前記開栓旋回部と前記開栓抑止部とは、傾斜面の部分で上下に対峙していること、
が好ましい。
本発明においては、開封履歴明示バンド(TEバンド)は、キャップ本体の開栓方向への回転に際して破断しない連結ブリッジによってキャップ本体に接続されており、従って、開栓に際しては、TEバンドは、キャップ本体と分離せずに、キャップ本体とともに容器口部から取り除かれる。また、開栓に際しては、TEバンドの開栓旋回部と開栓抑止部とを繋ぐ連結部が破断し、開栓旋回部と開栓抑止部とが完全に分断されるため、開封履歴が明示される。
また、一旦開封されたキャップを再び容器口部に閉栓したときには(即ち、リシールしたとき)、TEバンドのストッパー片が、初期閉栓時には該ストッパー片とは係合しておらず空洞となっている閉栓方向側の係合用凹部と係合し、このため、開栓旋回部と開栓抑止部との間に大きな間隔が形成され、この結果として、開栓旋回部と開栓抑止部とが分離していることを容易に視認することができ、開封履歴明示性(TE性)の大幅な向上が達成される。
本発明を、以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の螺子キャップの側面図であり、
図2は、図1の螺子キャップの底面図であり、
図3は、図1の螺子キャップの側断面図であり、
図4は、図1の螺子キャップの側断面を、容器口部とともに示す部分断面図であり、
図5は、初期閉栓状態にある図1の螺子キャップについて、スカート部下端の係合用凹部とTEバンドのストッパー片との係合状態を拡大して示す図であり、
図6は、図1の螺子キャップにおいて、開栓が進行したときの係合用凹部とTEバンドのストッパー片との位置関係を拡大して示す図であり、
図7は、図1の螺子キャップを開栓した後、再び閉栓したときの係合用凹部とTEバンドのストッパー片との係合状態及びTEバンドの開栓旋回片と開栓抑止片との位置関係を拡大して示す図である。
図1乃至図4を参照して、本発明の螺子キャップは、大まかに言って、キャップ本体1と、筒状形状の開封履歴明示バンド(TEバンド)2とから成る。
キャップ本体1は、頂板部5と、頂板部5の周縁部から垂下しているスカート部6とから成っている。
頂板部5の内面には、スカート部6とは間隔を置いて下方に延びているインナーリング7が形成されており、且つインナーリング7とスカート部6との間の部分に小突起9、9が形成されている。また、スカート部6の内面には、螺条10が形成されており、図4に示されているように、この螺条10は、容器口部70の外面に形成されている螺条71と係合する。即ち、スカート部6の内面の螺条10と容器口部70の外面の螺条71とが螺子係合することにより、キャップ本体1は容器口部70に装着される。この状態において、容器口部70の上端は、インナーリング7とスカート部6との間の空間内に侵入し、且つその上端面が頂板部5の内面に形成されている小突起9、9に圧接されることにより、良好なシールが確保されるようになっている。
また、スカート部6の内面の上方部分には、適当な間隔で軸方向に延びている縦リブ12が設けられている。この縦リブ12は、容器口部70にキャップ本体1を装着する際のセンタリングとして作用し、キャップ本体1の斜め被りを防止するためのものである。
さらに、スカート部6の外面には、滑り止め用のローレット15が形成されており、キャップ本体1の閉栓方向及び開栓方向への旋回をスムーズに行い得るようになっている。
本発明において、TEバンド2には、その上端から下端に延びている分割スリット17が設けられており、この分割スリット17により、開栓旋回部20と開栓抑止部21とに区画された領域が形成されている。このキャップは、開栓に際してはXで示される方向に旋回され、閉栓に際してはYで示される方向に旋回され、分割スリット17に対して、開栓方向(X)側が開栓旋回部20となり、閉栓方向(Y)側が開栓抑止部21となる。この例では、分割スリット17は、対称位置に2箇所形成されており(図2参照)、それぞれの分割スリット17により開栓旋回部20と開栓抑止部21とに区画されている。
また、分割スリット17は、一直線状に上端から下端まで伸びていてもよいが、図1等に示されているように、上端から下方に延びており(この部分を17aで示す)、途中で周方向且つ上方に延び(この部分を17bで示す)、さらに降下して下端まで延びている(この部分を17cで示す)ことが好ましい。図2等では、このような分割スリット17が形成されている領域がPで示されている。即ち、分割スリット17が、このように屈折した形状となっているため、開栓旋回部20には、細長い上方バンド部20aが形成され、開栓抑止部21には、細長い下方バンド部21aが形成され、上方バンド部20aと下方バンド部21aとは、分割スリット17(17b)を間に挟んで上下に対峙したものとなっており、これにより、開栓旋回部20と開栓抑止部21とが分離したときに、分離状態を視認することが容易となる。(開栓旋回部20と開栓抑止部21との分離については後述する。)
上記の開栓旋回部20と開栓抑止部21とは、分割スリット17を跨ぐようにして設けられている小幅のブリッジ23,23によって互いに連結されている。このブリッジ23,23は、開栓時に破断するものである。以下、このブリッジ23を破断ブリッジと呼ぶ。
また、図1等に示されているように、開栓旋回部20(上方バンド部20a)の上面には、分割スリット17の上端近傍位置に、連結ブリッジ(以下、ワイドブリッジと呼ぶ)25が設けられており、このワイドブリッジ25により、TEバンド2は、キャップ本体1のスカート部6の下端に連結されている。このワイドブリッジ25は、開栓操作によっては破断しないものである。
一方、TEバンド2の開栓抑止部21の内面で、分割スリット17aの近傍部分の内面には、それぞれ、ラチェット27、27が設けられている(図2参照)。即ち、これらのラチェット27は、閉栓方向Yへの回転は許容するが、容器口部70の外面に形成されている突起部72(図4参照)との当接によって開栓方向への回転を制限するような形状を有している。
また、図5から理解されるように、分割スリット17の周方向に延びている部分17bは、開栓方向に向かって上方に傾斜して延びていることが好ましい。即ち、周方向に延びている部分17bを傾斜させることにより、開栓旋回部20に形成されている上方バンド部20aの下面は傾斜面20bとなり、開栓抑止部21に形成されている下方バンド部21aの上面も傾斜面21bとなり、両者は、傾斜面で対峙することとなり、後述する開栓に際して、破断ブリッジ23を速やかに破断することができる。
尚、TEバンド2の上面には、偏平状の突部30が設けられており、これにより、スカート部6の下端面とTEバンド2の上面との間に一定のクリアランスを確保し、閉栓する際に、両者の密着による破断ブリッジ23やワイドブリッジ25の破断を回避するようになっている。
初期閉栓状態にあるキャップについて、スカート部6の下端とTEバンド2とを拡大して示す図5を参照して、TEバンド2の上面には、分割スリット17aに対して閉栓方向(Y)側の近傍の領域に、ストッパー片31が1個設けられている。このストッパー片31は、図5に示されているように、開栓方向X側の側面が実質上直立した面31aとなっており、且つ閉栓方向Y側の側面が閉栓方向に向かって上方から下方に傾斜した傾斜面31bとなっている。
更に、スカート部6の下端面には、該ストッパー片31に対応する形状を有している係合用凹部33(33a,33b)が2個形成されており、ストッパー片31は、開栓方向側に位置している係合用凹部33a内に収容されて係合している状態となっている。即ち、本発明においては、ストッパー片31の数が係合用凹部33の数よりも少なく、且つ複数の係合用凹部33の内、閉栓方向側に位置している係合用凹部(閉栓側係合用凹部)33bは、空洞となっている点が顕著な特徴である。この機能については後述する。
上述した構造を有する螺子キャップは、キャップ本体1を容器口部70に被せ、閉栓方向(Y)に回転していくことにより容器口部70に装着することができる。この際、キャップ本体1の閉栓方向の回転は、ワイドブリッジ25によりTEバンド2の開栓旋回部20に伝達されるとともに、ストッパー片31の垂直面31aとスカート部6の下端面の係合用凹部33の垂直面との当接により、開栓抑止部21に伝達されるため、TEバンド2もキャップ本体1と一体的に容器口部70に装着される。勿論、ラチェット27により、TEバンド2の閉栓方向への回転が制限されることはない。
かかる螺子キャップの開栓は、概説すると以下のようにして行われる。
即ち、キャップ本体1を開栓方向(X)に開栓させると、TEバンド2の開栓旋回部20は、ワイドブリッジ25によってキャップ本体1に連結されているため、キャップ本体1とともに開栓方向に回転する。また、TEバンド2の開栓抑止部21は、ラチェット27と容器口部70外面の突起部72との当接により、開栓方向の回転が抑制される。これにより、分割スリット17を跨ぐように形成されている破断ブリッジ23に応力が集中する。
さらに、キャップ本体1の開栓方向への開栓に伴って、分割スリット17の閉栓方向側近傍に配置されているストッパー片31の傾斜面31bと、スカート部6下端面に形成されている係合用凹部33の傾斜面との当接によって、ストッパー片31は下方に押圧される。従って、分割スリット17に対して閉栓方向側に位置する開栓抑止部21は降下する。一方、開栓旋回部20は降下することなく、そのままの状態で開栓方向に移動するが、開栓旋回部20に形成されている上方バンド部20aの傾斜面20bと開栓抑止部21に形成されている下方バンド部21aの傾斜面21bとが当接するため、開栓抑止部21の下方バンド21aは、開栓旋回部20aの上方バンド20aによって下方に押圧される。即ち、これらの下方への押圧によっても破断ブリッジ23に応力が集中する。
従って、上述した応力集中によって2つの分割スリット17、17の少なくとも一方において、破断ブリッジ23は速やかに破断され、図6に示されているように、分割スリット17で開栓旋回部20と開栓抑止部21とは完全に切り離され(即ち、開栓旋回部20の上方バンド20aと開栓抑止部21の下方バンド部21aが切り離される)、これにより、ラチェット27と容器口部70外面の突部72との係合力は失われ、スムーズに開栓が行われる。
尚、開栓旋回部20(上方バンド部20a)はワイドブリッジ25によってキャップ本体1に連なっており、開栓抑止部21(下方バンド部21a)は、一方のスリット17で開栓旋回部20と切り離されてはいるが、他方のスリット17で形成されている開栓旋回部20とは一体に連続しているものであるから、TEバンド2は、互いに分割された開栓旋回部20と開栓抑止部21とを備えたまま、ワイドブリッジ25を介してキャップ本体1とともに容器口部70から取り外されることとなる。
上記のような構造のキャップでは、一旦、開封されたキャップでは、TEバンド2の開栓旋回部20と開栓抑止部21とが、分割スリット17で完全に切り離されていることにより開封履歴が明示されることとなるのであるが、TEバンド2自体がキャップ本体1とは切り離されていないため、このようなキャップ本体1をTEバンド2が繋がっているまま再び容器口部70に閉栓(即ち、リシール)したときのTE性を確保する必要がある。即ち、キャップ本体1がリシールされた状態で、開栓旋回部20と開栓抑止部21とが分割スリット17を間に挟んで初期の閉栓状態と同じ位置関係で対峙してしまうと、開栓旋回部20と開栓抑止部21とが完全に分離していることを目視で判断し難く、開封されたものであるとの事実を認識し難くなるからである。本発明では、このような不都合は、前述したTEバンド2の上面に形成されているストッパー片31と、スカート部6の下端の係合用凹部33との係合関係により回避される。
即ち、図6において、本発明のキャップを開栓したときには、破断ブリッジ23が破断し、開栓旋回部20と開栓抑止部21とが分離すると同時に、スカート部6の下端の係合用凹部33(開栓側係合用凹部33a)とTEバンド2のストッパー片31との係合が解除され、係合用凹部33は、ストッパー片31に対して相対的に開栓方向に移動する。この結果、図6に示されているように、キャップが開栓された状態では、複数の係合用凹部33a,33bの内、閉栓方向側に位置する閉栓側係合用凹部33bの下方(或いは閉栓側係合用凹部33bよりもさらに閉栓方向側の下方)にストッパー片31が位置するようになる。
次いで、再び閉栓したときの係合用凹部33とストッパー片31との係合状態及び開栓旋回部20と開栓抑止部21との位置関係を拡大して示す図7を参照されたい。即ち、一旦容器口部70から取り外したキャップを再び容器口部70に閉栓したときには(即ち、リシールしたとき)、既に述べたように、スカート部6の下端と、スカート部6に連なるTEバンド2とは一体的に閉栓方向に旋回するため、スカート部下端に形成されている閉栓側係合用凹部33bの下方(或いはそれよりも閉栓方向側)にストッパー片31が位置したままの状態でキャップが閉栓方向に旋回し、螺子係合によりスカート部6は降下していく。従って、キャップが容器口部70に再び閉栓されたときには、閉栓側の係合用凹部33bとストッパー片31との係合を生じ、開栓方向側の係合用凹部33aはストッパー片31と係合せず、空洞状態となっている。このことから理解されるように、TEバンド2の開栓旋回部20は、ワイドブリッジ25によりスカート部6と一体的に連結されているため、初期閉栓状態と同じ箇所に位置しているが、分割スリット17の閉栓方向側に形成されている開栓抑止部21は、ストッパー片31と閉栓側の係合用凹部33bとの係合により、初期閉栓状態に比して相対的に閉栓方向側に移動した箇所に位置することとなる。この結果、リシール時では、開栓旋回部20の先端部(上方バンド部20aの閉栓側端面)と開栓抑止部21の下方バンド部21aの付け根部との間に大きな間隔tが形成され、上方バンド部20aと下方バンド部21aとが大きく離れて分離することとなる。しかも、TEバンド2の径が初期閉栓時の径よりも大きくなっており、TEバンド2自体も歪んだ形状となっている。従って、一旦開封されたキャップを再び容器口部に装着したときには、TEバンド2の開栓抑止部21と開栓旋回部20との間に形成された大きな間隔t及びTEバンド2自体の歪みを容易に視認することができ、該キャップが一旦開封されたものであるとの開封履歴を一層容易に認識することができるのである。
尚、上述した図5等の例においては、スカート部6の下端に2つの係合用凹部33a,33bが形成されており、また、TEバンド2には、1個のストッパー片31が形成されているが、本発明は、このような態様に限定されるものではない。例えば、3個以上の係合用凹部33を設け、ストッパー片31を複数設けることも可能である。但し、この場合には、ストッパー片31の数を係合用凹部33の数よりも少なくし、初期閉栓状態において、最も閉栓方向側に位置する係合用凹部33にはストッパー片31が係合しておらず、空洞部としておく。このようにしておけば、リシール時には、この閉栓方向側の係合用凹部33にストッパー片31が係合し、開栓抑止部21が初期状態に比して相対的に閉栓方向側に移動したものとなり、分離している開栓抑止部21と開栓旋回部20との間に大きな間隔tを形成することができ、視認性の向上、即ちTE性の向上を図ることができる。
尚、上述した本発明においては、図5に示されているように、開栓抑止部21(分割スリット17に対して閉栓方向側近傍)に、開栓時に破断する小幅な補強ブリッジ59を設け、この補強ブリッジによりTEバンド2をキャップ本体1のスカート部6の下端に接続することが好ましい。即ち、TEバンド2は、前述したワイドブリッジ25によりスカート部6の下端に接続されているが、このようなワイドブリッジ25は、分割スリット17に対して開栓方向側近傍に設けられているのに対して、TEバンド2のラチェット27は、分割スリット17に対して閉栓方向側近傍(開栓抑止部21)に設けられている。従って、開栓に際してラチェット27に対応するTEバンド2が外方に広がり、ラチェット27と容器口部70の突起部72との係合力が低下し、破断ブリッジ23が破断せずにTEバンド2がスカート部6と一体に外れてしまうという不都合を生じることがある。しかるに、上記のように補強ブリッジ59を設けておくことにより、このような不都合を有効に防止することができる。
本発明の螺子キャップの側面図。 図1の螺子キャップの底面図。 図1の螺子キャップの側断面図。 図1の螺子キャップの側断面を、容器口部とともに示す部分断面図。 初期閉栓状態にある図1の螺子キャップについて、スカート部下端の係合用凹部とTEバンドのストッパー片との係合状態を拡大して示す図。 図1の螺子キャップにおいて、開栓が進行したときの係合用凹部とTEバンドのストッパー片との位置関係を拡大して示す図。 図1の螺子キャップを開栓した後、再び閉栓したときの係合用凹部とTEバンドのストッパー片との係合状態及びTEバンドの開栓旋回片と開栓抑止片との位置関係を拡大して示す図。
符号の説明
1:キャップ本体 2:TEバンド
6:スカート部 17:分割スリット
20:開栓旋回部 20a:上方バンド部
21:開栓抑止部 21a:下方バンド部
23:破断ブリッジ 25:ワイドブリッジ
27:ラチェット 31:ストッパー片
33:係合用凹部 70:容器口部
72:容器口部の突部

Claims (4)

  1. 螺子係合により容器口部に固定されるキャップ本体と、該キャップ本体のスカート部下端に設けられ且つ内面に、閉栓方向への回転は許容するが容器口部の外面に形成されている突起部との当接によって開栓方向への回転を制限するラチェットが少なくとも1個設けられている開封履歴明示バンドとからなる螺子キャップにおいて、
    開封履歴明示バンドには、その上端から下端に至る分割スリットによって、キャップの開栓に際して開栓方向側に移動する開栓旋回部と開栓方向側への移動が抑制される開栓抑止部とに区画された領域が形成されており、該開栓旋回部と開栓抑止部とは、開栓に際して破断可能な連結部により接続されており、且つ該開栓旋回部は、キャップ本体の開栓方向への回転に際して破断しない連結ブリッジにより、前記分割スリット近傍のスカート部下端に連結されており、
    前記ラチェットは、前記分割スリットに対して閉栓方向側の近傍に設けられているとともに、
    前記分割スリットの閉栓方向側の近傍において、前記スカート部の下端面には、複数個の係合用凹部が周方向に小間隔をおいて配列されており、前記開封履歴明示バンドの上端面には、前記係合用凹部の数よりも少ない数のストッパー片が形成されており、該ストッパー片は、前記係合用凹部に収容されているが、最も閉栓方向側に位置する係合用凹部は、該ストッパー片が収容されておらず空洞となっていることを特徴とする螺子キャップ。
  2. 前記ストッパー片は、開栓方向側の側面が実質上直立し且つ閉栓方向側の側面が閉栓方向に向かって上方から下方に傾斜した形状を有しているとともに、前記係合用凹部は、該ストッパー片に対応する形状を有している請求項1に記載の螺子キャップ。
  3. 前記分割スリットは、TEバンド上端から下方に降下し、途中から周方向を開栓方向側に延び、次いで下方に降下してTEバンド下端まで延びており、これにより、前記開栓旋回部と前記開栓抑止部とは、開栓旋回部を上部側として互いに上下に対峙している部分を有している請求項1または2に記載の螺子キャップ。
  4. 前記分割スリットは、TEバンドの途中から周方向を開栓方向に向かって上方に延びており、これにより、前記開栓旋回部と前記開栓抑止部とは、傾斜面の部分で上下に対峙している請求項3に記載の螺子キャップ。
JP2005181104A 2005-06-21 2005-06-21 ラチェット式螺子キャップ Expired - Fee Related JP4663419B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005181104A JP4663419B2 (ja) 2005-06-21 2005-06-21 ラチェット式螺子キャップ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005181104A JP4663419B2 (ja) 2005-06-21 2005-06-21 ラチェット式螺子キャップ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007001588A JP2007001588A (ja) 2007-01-11
JP4663419B2 true JP4663419B2 (ja) 2011-04-06

Family

ID=37687543

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005181104A Expired - Fee Related JP4663419B2 (ja) 2005-06-21 2005-06-21 ラチェット式螺子キャップ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4663419B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011162256A (ja) * 2010-02-15 2011-08-25 Toppan Printing Co Ltd キャップ
JP5982643B2 (ja) * 2012-08-31 2016-08-31 三笠産業株式会社 バージンキャップ

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH092505A (ja) * 1995-06-22 1997-01-07 Toyo Seikan Kaisha Ltd ピルファープルーフ特性を備えたキャップ及び該キャ ップと容器との係合構造
JP2003012017A (ja) * 2001-04-25 2003-01-15 Yoshino Kogyosho Co Ltd 合成樹脂製ネジキャップ
JP2004149156A (ja) * 2002-10-30 2004-05-27 Japan Crown Cork Co Ltd 開封履歴明示機能に優れた螺子キャップ

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH092505A (ja) * 1995-06-22 1997-01-07 Toyo Seikan Kaisha Ltd ピルファープルーフ特性を備えたキャップ及び該キャ ップと容器との係合構造
JP2003012017A (ja) * 2001-04-25 2003-01-15 Yoshino Kogyosho Co Ltd 合成樹脂製ネジキャップ
JP2004149156A (ja) * 2002-10-30 2004-05-27 Japan Crown Cork Co Ltd 開封履歴明示機能に優れた螺子キャップ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007001588A (ja) 2007-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2478542C2 (ru) Выполненная из синтетической смолы крышка контейнера
IL116937A (en) Lid for container closure
JP6634228B2 (ja) 中栓と外蓋とを具備する容器蓋
JP2007045485A (ja) ラチェット式螺子キャップ
JP4413071B2 (ja) 合成樹脂製容器蓋
JP4663419B2 (ja) ラチェット式螺子キャップ
JP5991838B2 (ja) 複合容器蓋
JP6691804B2 (ja) 螺子キャップ
JP4704785B2 (ja) ラチェット式螺子キャップ
JP4018508B2 (ja) 開封履歴明示機能に優れた螺子キャップ
EP2256057B1 (en) Capsule for bottle stopper
JP5202189B2 (ja) 分別廃棄性に優れた合成樹脂製打栓キャップ
JP4698090B2 (ja) 金属製ピルファープルーフキャップ
JP5317387B2 (ja) 中栓、中栓付複合容器蓋及びワンピースキャップ
JP5171011B2 (ja) 中栓付きキャップ
JP5918977B2 (ja) 開封履歴明示バンドを備えた螺子キャップ
JP2012214230A (ja) 開封履歴明示バンドを備えた螺子キャップ
JP2011162256A (ja) キャップ
JP2013252874A (ja) 口栓
JP5684624B2 (ja) 打栓式樹脂製キャップ
JP5714386B2 (ja) 開封履歴明示バンドを備えたラチェット式螺子キャップ
JP5744616B2 (ja) 開封防止機能付き注出キャップ
JP5518640B2 (ja) 注出キャップ
JP4502830B2 (ja) 液状内容物飛散防止ヒンジキャップ。
JPH0237710Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080411

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101111

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101214

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4663419

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140114

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees