JP4662405B2 - 真正認証シール及び真正認証シールの使用方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写による偽造を困難にし、2層形態を成す主として景品交換や懸賞応募分野に利用される真正認証シール及び真正認証シールの使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、カラーコピー機の性能向上に伴い各種証明書や、保証書、懸賞用に使用されているシール等が偽造され、不正に利用される事件が増加している。
大量に供給される証明書や、懸賞用シールは、偽造し難いデザインが選択され、更に、特殊な印刷手法によって印刷されて使用されるが、小規模に使用される前記証明書、懸賞用シールなどは、簡易デザインで、簡易印刷機によって印刷されて使用されるケースもあり、格好の偽造対象になっている。前述の特殊な印刷手法によって製造されたものでも、カラーコピーによればほとんど正規なものと判別ができないほどに複製されてしまう。このようにコピー機のスキャナーの解像度が向上し、カラートナーの粒子が細かくなってくると、印刷による細線や、網点1個1個まで再現してしまう。
【0003】
例えば、家電製品などの保証書、住宅の抽選申請用紙、協議会や、コンサートなど各種イベントの抽選申請書がよく偽造の対象となる。家電製品は、通常、購入して使用されてから6ヶ月乃至、1年間は故障しても、保証書があれば、メーカーが無償で修理に応じてくれる。そのため、家電製品を購入した消費者は、保証書を大切に保管している。一方、添付されているシールが規定枚数になったら応募葉書や、指定用紙に貼付して発行センターに送付すると抽籤権を獲得できる高額懸賞商品などに使用されるシールなども偽造の対象となり、これらの分野でも不正が横行している。また、パーソナルコンピュータに使用されるソフトウェアに貼付されてくるソフトウェア使用許諾(ライセンス)契約書がやはりコピーされ無償でサービスを受けているケースが跡を絶たない。
【0004】
偽造が困難な光回折構造媒体が安価に供給され、利用されて来てはいるが、複数の分野に共通に使用されていることが多く光回折構造媒体に固有情報が印字されてる場合はほとんど無い。固有情報を印字した光回折構造媒体を使用していても、管理センターが利用者と固有情報のマッチングを取るための入力作業で多大な時間を費やしているのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、偽造を困難にし、真偽判定に時間を必要としない真正認証シール及び真正認証シールの使用方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の真正認証シールは、透明樹脂からなる第1のベースフィルムの片側に、光回折構造体層及び反射層がこの順序で形成された第1の積層体と、透明樹脂からなる第2のベースフィルムに発色層(レーザー発色層)が形成され、前記発色層と逆の面に剥離剤層が形成された第2の積層体と、キャリア基材と、が積層された真正認証シールであって、前記第1の積層体の前記反射層と前記第2の積層体の前記剥離剤層が、第1の粘着剤層を介して積層され、さらに前記第2の積層体の前記発色層と前記キャリア基材が、第2の粘着剤層を介して積層されてなり、
前記反射層は、レーザー光で溶融破壊され、前記発色層は、前記レーザー光で感熱発色することを特徴とすることを特徴とするものである。
【0007】
また、請求項2に記載の真正認証シールは、請求項1に記載の真正認証シールにおいて前記反射層は金属薄膜層で構成され、前記発色層はレーザー光吸収材料及び感熱発色剤で構成されることを特徴とするものである。
【0008】
また、請求項3に記載の真正認証シールは、請求項1又は2に記載の真正認証シールにおいて、コンピュータ制御されたレーザー光の照射により、前記反射層が溶融破壊して情報が印字され、かつ、前記発色層が感熱発色して前記情報と同一の情報が印字されていることを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項4に記載の 真正認証シールの使用方法は、請求項3に記載の真正認証シールの使用方法であって、前記認証シールを貼付対象物に貼付するために、前記第1の積層体及び前記第1の粘着剤層を、前記第2の積層体から剥がすことを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本実施形態の真正認証シール及び真正認証シールの使用方法について説明する。図1は、真正認証シールの断面図、図2は、真正認証シールの使用方法の一例について説明するための図、図3は、真正認証シールの製造フローの一例について説明するための図、図4は、光回折構造体(光回折構造媒体)の製造方法の一例について説明するための図である。
【0011】
図1を参照して本実施形態の真正認証シールの積層構成について説明する。図1の上部から第1のベースフィルム21、光回折構造体層22、反射層23、第1の粘着剤層24、剥離剤層30、第2のベースフィルム31、レーザー発色層(発色層)32、第2の粘着剤層34、キャリア基材35のようになっている。キャリア基材35が第2の粘着剤層34と接触している面には剥離処理が施されているか、または、表面強度が極めて高い材料が形成されている。これらキャリア基材35を含めて9層の積層加工は、通常1工程では製造できないため、いくつかの積層体に分けて製造される。
【0012】
例えば、1つの製造ライン上で第1のベースフィルム21、光回折構造体層22、反射層23を積層した第1の積層体、および、剥離剤層30、第2のベースフィルム31、レーザー発色層32を積層した第2の積層体を供給し、第1の積層体と、第2の積層体を粘着剤によって積層した後、キャリア基材35に粘着剤を塗布し、前述の第1、第2の積層体に積層して図1のように最終的な積層体を得る。前述の装置は、粘着剤層を2回塗布するため乾燥装置を2基必要とする。このようにメーカーの保有装置の構造によって様々な製造方法が選択される。
【0013】
通常このような多層構成のもので、しかも、間に粘着剤層を有する積層体の場合は、最終製品をロールでリワインドすることは難しく、シート状にカットすることが多い。上記積層体の製造で使用される材料に関しては、実施例の項で説明する。
【0014】
図2の真正認証シールの使用方法の一例について、図1を参照しながら説明する。図2に示す図は、例えば、ある製品に添付されるシールを12枚集めて送付するとイベントの入場券が送られてくる、または、入場券の抽籤券が送付されてくるようなアプリケーションの例である。例えば、ウイスキーのボトルを買うと図2に示すようなシールの貼付台紙(貼付対象物)1が付いていて、固有情報が印字されたシール(図1に断面を示す真正認証シール)が1枚添付されている。この場合、シールは多くの場合、袋に入れられてボトルに吊り下げられている。図1のキャリア基材35の裏側に両面テープが貼付されてボトルに貼り付けられている場合もある。
また、貼付台紙1は、応募用紙10と切取り部11と応募控え12とからなっている。
【0015】
ボトルを購入した顧客は、1本毎についてくる1枚のシールをボトルを購入する度に応募用紙10に貼付してゆく。まずシールが入っている袋からシールを取り出してシールの裏側のキャリア基材35を剥す。キャリア基材35を剥したシールは図1に示す第2の粘着剤層34が露出するので、貼付枠が印刷されている応募控え12の適当な枠内にシールを貼り込む。更に、貼りこんだシールの上部を剥すと図1に示す剥離剤層30の部分で前述の第1の積層体が第1の粘着剤層24を伴って剥離する。剥離した第1の積層体を、貼付枠が印刷されている応募用紙10の適当な枠内に貼り込む。
【0016】
ここで、応募シール2と、応募シール控え3について説明する。シールの構成上応募シール控え3が先に貼付されるために、応募シール控え3から説明する。応募控え12の最上段左に貼付された応募シール控え3は、剥離剤層30を伴った第2のベースフィルム31の裏側に、レーザー発色層32が形成されていて、レーザーによって「HA130514」の固有情報が印字されている。レーザー発色材料は後述する感熱発色組成物で黒色が通常であるが、不正を防止するために特殊な色に着色しても良い。一方、応募用紙10の最上段左に貼付された応募シール2は、第1のベースフィルム21の裏側に、光回折構造体層22、反射層23が形成されていて、レーザーによって「HA130514」の固有情報が反射層23を破壊して印字されている。反射層材料については後述する極めて薄い金属が蒸着法によって形成されていてレーザーの熱エネルギーで文字状に破壊されている。
【0017】
前記応募控え12に貼付された応募シール控え3と、応募用紙10に貼付された応募シール2に印字された固有情報は、同一字体で同一情報になっている。また、情報が印字されている反射層23と第1のベースフィルム21の間は、光回折構造体層22になっていて通常見る角度によって色彩が変わる光回折構造体が形成されている。光回折構造体層22は透明体なので、前記金属単体、または、合金の薄膜で構成される反射層23から反射された光は、金属光沢を帯びた画像として見える。図2で表示されている実施例のように光回折構造体層22に星のデザインが立体状に形成してある場合には、星がシールの中で立体的に見える。これら応募シール2をカラーコピーで複写して偽造しようとしても、前述のように、見る角度で色を変化させたり、金属光沢状に輝かせたり、立体像を再現させることはできない。
【0018】
図2のようにシール2が12枚たまると、切取り部11の部分で応募控え12と、応募用紙10が切り離されて、応募用紙10が封筒4に入れられてシール2の運用会社に郵送される。封筒4には、送り人の住所氏名が記入されている。送付され、真正が証明された応募シール2は、保管され、入場券の抽選券が前記送り人の住所に送付される。また、利用分野によっては、応募用紙10と、応募控え12を同時に送付させて両者の一致を確認して商品との引換券に変えて送り人に郵送する場合もある。
【0019】
図3を参照して、真正認証シールの製造フローの一例について説明する。本実施例では、光回折構造体について最も一般的なホログラムの例で説明する。更に、本実施例では、真正認証シールを3つの積層体に分けて別々に製造し、最後に3つの積層体を1つに積層して、シート状にカットして固有情報印字を行い、一枚単位のシールにしてメーカー例えば前述のウィスキーメーカーに納入する。
【0020】
第一の工程でホログラム積層体(第1の積層体)を作製する。まず、ホログラム原版を作製する(ステップ301)。次に、ホログラム原版から複製用の版を複数作成する。複数作成する理由は、複製用の1版でホログラムを大量に複製すると、徐々にシャープネスが落ちてきて最初の製品と、最後の製品では若干の品質の差が生じてしまうからである。この複製用の版によって、透明な第1のベースフィルム21にホログラムを複製する(ステップ302)。ホログラムの複製が完了したら、ホログラム面に真空状態の元で金属蒸着を行い反射層23を形成する(ステップ303)。この工程は通常オフラインで行う。反射層23を形成したホログラム多面付きロールフィルム(第1の積層体)は一時巻き取り状態で保管される(ステップ304)
【0021】
第二の工程でレーザー発色層32の積層体(第2の積層体)を作製する。透明な第2のベースフィルム31の片側にレーザー発色層32用のレーザー発色剤をコーティング法によって形成する(ステップ321)。次に、レーザー発色剤の逆側に剥離剤(剥離剤層30)をコーティングする(ステップ322)。剥離剤のコーティング処理が終ったら一旦巻き取りの状態で保管し、前述の第一の工程で作製し、保管していたホログラム多面付きロールフィルム(第1の積層体)と積層する(ステップ312)。前記ホログラム多面付きロールフィルムと、レーザー発色剤・剥離剤コーティングフィルム(第2の積層体)の積層に際しては、第2のベースフィルム31の剥離剤層30側に粘着剤をコーティングしても良いし、図3に示しているように第1のベースフィルム21の反射層23側に粘着剤を塗布(ステップ311)して積層しても良い。
【0022】
第三の工程でキャリア基材35に剥離剤を塗布(ステップ332)し、巻き取りの状態で一時保管する。次に、前述のステップ312によって積層加工された第1のベースフィルム21の積層体(第1の積層体)と第2のベースフィルム31の積層体(第2の積層体)の重合フィルムに、上記キャリア基材35の積層体の剥離剤塗布面を積層する(ステップ313)。
【0023】
ラミネートコーター(フィーダー部、コーティングユニット、乾燥機、加圧ローラを備えた塗布装置)によっては図3のように、ステップ311、312、313をインラインで処理することもできる。
【0024】
ステップ313によって積層加工されたシートは、粘着剤層が2層になっているために、ロール状にリワインドすると、巻き芯近くの製品はカールが残るため、好ましくはシート状にカットする。次の工程でレーザー印字を行うために、保有しているレーザー印字設備が、ロール状でしかできない場合は、縦に一列状に連接したロールフィルム状にスリットする。従って図3に示す「型抜き処理」(ステップ341)は、メーカーが保有するラミネートコーター、レーザー印字装置の設備によって前述のように各種方法が選択される。
【0025】
前述のようにレーザー印字を最終工程で行う理由は、ホログラムへの印字と、レーザー発色層32への印字を同時に行うためである。
【0026】
次に、レーザ印字について説明する。レーザー光によって印字される反射層23の金属薄膜層は、前述のアルミニウム、スズ、ニッケルの他に、亜鉛などの単体金属、もしくはそれらの合金で構成されている。また、これら金属による薄膜の形成方法は、真空蒸着法、スパッタリング法などが一般的に利用される。前記方法によって形成される前記金属の薄膜は、10nm〜1000nm、好ましくは100〜500nmの厚さに形成される。
【0027】
前述のように反射層23は極めて薄い金属層であるために文字を表現するためのレーザー光も低エネルギーのレーザー光が選択でき、効率も極めて良い。さらに、前記金属薄膜層で構成される反射層23に照射するレーザー光は、連続光よりも、ごくわずかな時間高出力を有するパルス光であることが望ましい。また、パルス光は、基材などに熱が蓄積しないため、その部分での変形、変質等のダメージを起こさずに文字の描写等を行うことができる。ここで使用するパルスレーザーには、CWのレーザー光を外部変調して出力を制御する方法や、Qスイッチをレーザー共振器内に挿入し、Qスイッチのスイッチングによってレーザー媒質に蓄積されたエネルギーを瞬時に出力させる方法がある。上記レーザーには、アルゴンレーザー、He−Neレーザー、YAGレーザー、半導体レーザーなどがある。また、外部変調器として、メカニカルシャッター、A/O変調素子、E/O変調素子などをQスイッチとして挿入し、共振器のQ値をコントロールすることにより50〜600nsec時間幅のパルス光を発生させることができる。
【0028】
光回折構造体が形成されたシールはレーザー印字専用装置にセットされ、光回折構造体が形成されたシールに固有情報が印字される。印字はコンピュータで制御されたレーザー光線によって、前述の反射層23を形成している金属の薄膜部を(光回折構造体層22を通過して)文字の形状に溶融破壊する。溶融された金属は微細な球形となって印字の周辺に残る。微細であるために人間の目は破壊された部分しか見えなく、固有情報として見える。
【0029】
次に、レーザー発色層32用のレーザー発色剤について説明する。レーザー発色剤は、レーザー光を吸収して発熱する材料と、その熱で発色する発色剤で構成される。前記レーザー光吸収材料としては、ミアニン色素、チオニールニッケル錯体、ビス−〔ミス1,2トルイル〕エチレン−1,2ジチオレートニッケル、ビス−〔1クロロ−3,4ジチオレート〕ニッケル・テトラブチルアンモニウム等の金属錯体等が挙げられる。発色剤としては、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、ジアゾスルホネート化合物、ジアゾアミノ化合物等の芳香族ジアゾ化合物と、カプラーとの組合せ、または、塩基性染料前駆体とフェノール化合物、有機酸もしくはその金属塩、オキシ安息香酸エステル等の顕色剤との組合せ等が挙げられる。
【0030】
次に、図4を参照して光回折構造体の代表例、ホログラムの一般的な作製方法について簡単に説明する。ホログラムは、光の干渉を利用して物体の情報を記録したもので、できあがったホログラムに再生光を照射すると回折によって被写体となった物体の形を再現することができる。例えば前述の物体が立体であれば、再生光によって立体を再現することができる。
【0031】
まずホログラムの作製には、原版を作製してこれを元に複数の複版を作製し、複版から製品を複製する方法が一般的である。上述のホログラム原版20を作製するには、レーザー光源201からレーザー光を発生させ、ハーフミラー202を介して半分はレンズ203によって被写体204に照射し、反射光である物体光205を生成させる。一方、ハーフミラーによって得られた残り半分のレーザー光をレンズ203を介して参照光206とし、前述の物体光205に重ねる。その結果生じる干渉縞207を感光材料(20)に焼き付けて記録する。焼き付けた感光材料を原版として復版を作製しホログラムを作製する。このようにホログラムを作製するためには、特殊な装置と、特殊な環境と、特殊な技術が必要なため簡単に模造品を作製することができず、偽造防止媒体としてクレジットカードや、特殊な証明書に利用されている。ホログラムには、見る角度によって虹色に変化し、立体感も再現できるレインボーホログラム、強力な立体感と重厚感を表現できるリップマンホログラムがあるが、本発明のように印刷物に転写して利用されるものとして、比較的安価なレインボーホログラムが利用される。
【0032】
(実施例)第一の工程でホログラム積層体を作製した。まず、ホログラム専用撮影装置でホログラム原版を作製、次に、ホログラム原版から複製用の版を複数作成した。この複製用の版のベースフィルムとして、50μmの厚さの透明なポリエチレンテレフタレートフィルムを使用した。ホログラムの複製には、透明な25μmの厚さの第1のベースフィルム21に熱硬化性樹脂であるウレタンメタアクリレート樹脂をリバースコータで塗布しながら、複版から複製した。反射面の形成は真空状態の元で20nmの厚さにアルミニウム蒸着を行い巻き取って保管した。
【0033】
第二の工程でレーザー発色層32の積層体を作製した。38μmの厚さの透明なポリエステルフィルムを第2のベースフィルム31の材料とし、片側に、チオニールニッケル錯体と芳香族ジアゾ化合物と、カプラーとの組合せによって調合したレーザー発色剤をグラビアコート法によって10μmの厚さにコーティングした。次に、レーザー発色層32の逆側にポリメタクリレート樹脂により調合した剥離剤(剥離剤層30)をグラビアコート法によって1〜2μmの厚さにコーティングした。剥離剤のコーティング処理が終ったら第2のベースフィルム31は、一旦巻き取りの状態で保管した。
【0034】
前記ホログラム多面付き第1のベースフィルム21と、レーザー発色剤、剥離剤30をコーティング処理した第2のベースフィルム31の積層に際しては、第2のベースフィルム31の剥離剤層30にアクリル系の粘着剤をリバースコータで10μmの厚さにコーティングし、乾燥した後、第1のベースフィルム21の反射層23側と積層し、巻き取りの状態で保管した。
【0035】
第三の工程で、75μmの厚さの紙ベースのキャリア基材35にアクリル樹脂と塩化ビニル樹脂の混合樹脂を剥離剤としてグラビアコート法にて塗布し、巻き取りの状態で一時保管した。上記キャリア基材35の剥離剤面にアクリル系の粘着剤をリバースコータで10μmの厚さにコーティングし、乾燥した後前述の第1のベースフィルム21、第2のベースフィルム31の積層体のレーザー発色層32と積層し、排紙部でシート状にカットした。縦10面、横10面付けされた100面付けの真正認証シールが出来あがった。
【0036】
前記100面付けの真正認証シールをレーザー印字装置のフィーダーに装填した。シートがレーザー印字装置にフィードされ、印字ヘッドの下に駆動されるとヘッドが横方向に間欠移動しシールに固有情報を印字する。横一列の印字が終了すると装置はシール一枚分前進し二列目の印字が開始する。このようにして1シート100面の印字を終了し、次のシートがフィードされる。レーザーには、半導体レーザーを使用した。
【0037】
【発明の効果】
本発明の真正認証シールは、シール本体が光回折構造体であるために偽造が極めて困難であること、また、反射層を有するためにカラーコピーされても本物との違いがはっきり判り、悪用を防止することができる。また、レーザー光で真正認証シールに固有情報を印字した後、2つの積層体に分離すると、反射層を伴う光回折構造体、および、レーザー発色層に同一の固有情報が印字されているので、例えば、郵送用、控え用として使用することができ悪用を防止することができる。本発明により材料面、運用面から悪用することが極めて困難な真正認証シールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】真正認証シールの断面図
【図2】真正認証シールの使用方法の一例について説明するための図
【図3】真正認証シールの製造フローの一例について説明するための図
【図4】光回折構造体(光回折構造媒体)の製造方法の一例について説明するための図
【符号の説明】
1 貼付台紙
2 応募シール
3 応募シール控え
4 封筒,送付物
10 応募用紙
11 切取り部
12 応募控え
21 第1のベースフィルム
22 光回折構造体層
23 反射層
24 第1の粘着剤層
30 剥離剤層
31 第2のベースフィルム
32 レーザー発色層(発色層)
34 第2の粘着剤層
35 キャリア基材
Claims (4)
- 透明樹脂からなる第1のベースフィルムの片側に、光回折構造体層及び反射層がこの順序で形成された第1の積層体と、透明樹脂からなる第2のベースフィルムに発色層が形成され、前記発色層と逆の面に剥離剤層が形成された第2の積層体と、キャリア基材と、が積層された真正認証シールであって、
前記第1の積層体の前記反射層と前記第2の積層体の前記剥離剤層が、第1の粘着剤層を介して積層され、さらに前記第2の積層体の前記発色層と前記キャリア基材が、第2の粘着剤層を介して積層されてなり、
前記反射層は、レーザー光で溶融破壊され、
前記発色層は、前記レーザー光で感熱発色することを特徴とする真正認証シール。 - 前記反射層は金属薄膜層で構成され、
前記発色層はレーザー光吸収材料及び感熱発色剤で構成されることを特徴とする請求項1に記載の真正認証シール。 - コンピュータ制御されたレーザー光の照射により、前記反射層が溶融破壊して情報が印字され、かつ、前記発色層が感熱発色して前記情報と同一の情報が印字されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の真正認証シール。
- 請求項3に記載の真正認証シールの使用方法であって、
前記認証シールを貼付対象物に貼付するために、前記第1の積層体及び前記第1の粘着剤層を、前記第2の積層体から剥がすことを特徴とする真正認証シールの使用方法。
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