JP4662036B2 - 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents
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Description
(A)下記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)下記一般式(2)で示されるオルガノポリシロキサン:20〜200質量部、
(C)アルキル錫化合物:0.01〜1質量部、
(D)分子中に少なくとも1個のアミノ基を有するシランカップリング剤:0.1〜10質量部、
(E)下記一般式(3)で示されるオルガノポリシロキサン:0〜100質量部
を含有することを特徴とする非汚染性に優れた室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供する。
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、下記一般式(1)で示されるものである。
また、このジオルガノポリシロキサンは、25℃における粘度が25〜1,000,000mPa・sの範囲であることが好ましく、より好ましくは500〜500,000mPa・sの範囲である。25mPa・s未満では流動性が高すぎるため作業性が低下する場合があり、1,000,000mPa・sを超えると混合作業性が悪くなる場合がある。なお、本発明において、粘度は回転粘度計により測定することができる(以下同様)。
(B)成分のオルガノポリシロキサンは、下記一般式(2)で示されるものである。
また、このジオルガノポリシロキサンは、25℃における粘度が、25〜1,000,000mPa・sの範囲であることが好ましく、より好ましくは500〜500,000mPa・sの範囲である。25mPa・s未満では流動性が高すぎるため作業性が低下する場合があり、1,000,000mPa・sを超えると混合作業性が悪くなる場合がある。
(C)成分のアルキル錫化合物は、本発明の組成物において(A)成分と(B)成分の反応触媒として作用するものである。アルキル錫化合物としては、ジオクテート錫等の錫エステル化合物、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクトエート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジオクトエート等のアルキル錫エステル化合物、特にはアルキル錫エステル化合物のアルキル基部位にオクチル基を有するアルキル錫エステル化合物が好適に使用されるが、これらはその1種に限定されず、2種もしくはそれ以上の混合物として使用してもよい。
(D)成分の分子中に少なくとも1個のアミノ基を有するシランカップリング剤は、本発明の組成物において良好な硬化性、接着性付与成分としての作用を有するものである。このようなシランカップリング剤としては公知のものを使用することができ、特に例示すれば、3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキシメチルシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、2−アミノエチルアミノメチルジメトキシメチルシラン、2−アミノエチルアミノメチルトリメトキシシランなどが挙げられる。また加水分解性基としてアルコキシシリル基を有するものが好ましい。
また、(A)成分と(D)成分を予め混合したオルガノポリシロキサン組成物IIIと、(B)成分と(C)成分を予め混合したオルガノポリシロキサン組成物IVとの2液とすることもできるが、オルガノポリシロキサン組成物IVは長期保存した場合に増粘する場合があるため、上記組成物I、IIの2液性とすることが好ましい。
なお、下記(E)成分や充填剤等をオルガノポリシロキサン組成物I乃至オルガノポリシロキサン組成物IVに配合することができる。
また、本発明のシリコーンゴム組成物には、上記成分以外に補強等の目的で1種以上の充填剤を用いることが好ましい。このような充填剤としては、例えば、煙霧質シリカ、沈降性シリカ、これらのシリカ表面を有機ケイ素化合物で疎水化処理したシリカ、ガラスビーズ、ガラスバルーン、透明樹脂ビーズ、透明樹脂バルーン、酸化鉄、煙霧状金属酸化物、湿式シリカ、石英粉末、カーボンブラック、タルク、ゼオライト及びベントナイト等の補強剤、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維及び有機繊維などの繊維質充填剤、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、セライト等の塩基性充填剤、酸化チタンなどの光触媒活性を有する充填剤等が例示される。これらの充填剤のうち、シリカ、炭酸カルシウム、ゼオライト等が好ましく、特に表面を疎水化処理した煙霧質シリカ、炭酸カルシウムが好ましい。
ポリマーAの製造
温度計、撹拌機、冷却器を備えた内容積5リットルの三つ口フラスコに2,4,6,8−テトラビニル−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン2,732g、蒸留水1.8g、水酸化カリウム0.08gを仕込み、150℃で10時間反応させた。反応後80℃まで冷却してエチレンクロロヒドリン4.0gを加え、更に80℃で3時間反応させた後、減圧加熱により低揮発分を留去して粘度54,000mPa・s、不揮発分95.8%の無色透明液体(両末端水酸基封鎖ポリメチルビニルシロキサン、屈折率1.438、式(1)においてY/(X+Y)=1)を2,350g得た。
ポリマーBの製造
温度計、撹拌機、冷却器を備えた内容積5リットルの三つ口フラスコにポリマーA1,000g、テトラメトキシシランを76g仕込み、120℃で24時間反応させた。反応後、減圧加熱によりメタノールと過剰のテトラメトキシシランを留去して粘度75,000mPa・s、不揮発分96.9%の無色透明液体(両末端トリメトキシ基封鎖ポリメチルビニルシロキサン、式(2)においてY/(X+Y)=1)を975g得た。
ポリマーCの製造
温度計、撹拌機、冷却器を備えた内容積5リットルの三つ口フラスコに2,4,6,8−テトラビニル−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン2,732g、ヘキサメチルジシロキサン10g、水酸化カリウム0.08gを仕込み、150℃で5時間反応させた。反応後80℃まで冷却してエチレンクロロヒドリン4.0gを加え、更に80℃で3時間反応させた後、減圧加熱により低揮発分を留去して粘度30,000mPa・s、不揮発分95.8%の無色透明液体(両末端メチル基封鎖ポリメチルビニルシロキサン、屈折率1.438、式(3)においてY/(X+Y)=0.99)を2,350g得た。
ポリマーA100質量部に、表面を脂肪酸で処理されたコロイド質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム製、カーレックス300)100質量部を均一に混合し、これにジオクチル錫ジオクトエート0.1質量部を減圧下で均一になるまで混合して組成物Iを得た。次に、ポリマーBを90質量部と3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン0.6質量部を混合し、組成物IIを得た。更に組成物Iと組成物IIを混合し、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物1を得た。
ポリマーAを100質量部、ポリマーCを50質量部、表面を脂肪酸で処理されたコロイド質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム製、カーレックス300)170質量部を均一に混合し、これにジオクチル錫ジオクトエート0.1質量部を減圧下で均一になるまで混合して組成物Iを得た。次に、ポリマーBを90質量部、3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン0.6質量部を混合し、組成物IIを得た。更に組成物Iと組成物IIを混合し、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物2を得た。
実施例1において、ポリマーAの代わりに両末端水酸基封鎖ポリジメチルシロキサン(25℃の粘度54,000mPa・s)を用いた以外は、実施例1と同様の手法で組成物3を調製した。
実施例1において、ポリマーBの代わりに両末端トリメトキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン(25℃の粘度75,000mPa・s)を用いた以外は、実施例1と同様の手法で組成物4を調製した。
実施例1において、3−アミノプロピルジメトキシメチルシランを除いた以外は、実施例1と同様の手法で組成物5を調製した。
実施例1において、ジオクチル錫ジオクトエートの代わりにジイソプロポキシビス(アセト酢酸エチル)チタンを用いた以外は、実施例1と同様の手法で組成物6を調製した。
更に、これらの混合物を白ガラス板上に30×30×2mm厚に塗布し、室温下に放置してゴム弾性体とし、これを2年間屋外暴露したところ、表1に示した結果が得られた。
Claims (7)
- (A)下記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)下記一般式(2)で示されるオルガノポリシロキサン:20〜200質量部、
(C)アルキル錫化合物:0.01〜1質量部、
(D)分子中に少なくとも1個のアミノ基を有するシランカップリング剤:0.1〜10質量部、
(E)下記一般式(3)で示されるオルガノポリシロキサン:0〜100質量部
を含有することを特徴とする非汚染性に優れた室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。 - 前記一般式(1)、(2)及び(3)で示されるオルガノポリシロキサンのR1がメチル基、R2がビニル基であることを特徴とする請求項1に記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- (C)成分のアルキル錫化合物のアルキル基が、オクチル基であることを特徴とする請求項1又は2に記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- 更に、充填剤として、炭酸カルシウム又は表面を疎水化処理したシリカを含有することを特徴とする請求項1,2又は3に記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- (A)成分と(C)成分と必要により(E)成分及び/又は充填剤を含有するオルガノポリシロキサン組成物I、及び(B)成分と(D)成分を含有するオルガノポリシロキサン組成物IIからなる2液型であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- 建築ゴム部材用である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- シーリング材、コーティング材用であることを特徴とする請求項6記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
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