JP4045439B2 - 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents
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Description
で示されるオルガノポリシロキサン及び/又は下記一般式(2):
で示されるオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)下記組成式(3):
(RR2 2SiO1/2)a(R2 2SiO)b(R2R3SiO)c(R2SiO3/2)d(R3SiO3/2)e(SiO2)f(O1/2H)g (3)
(式中、Rは炭素原子数1〜10の一価の炭化水素基であり、R2は炭素原子数1〜10の置換もしくは非置換の一価の飽和炭化水素基であり、R3は炭素原子数2〜6の置換もしくは非置換の一価の脂肪族不飽和炭化水素基であり、分子中に含まれる飽和炭化水素基に対する脂肪族不飽和炭化水素基のモル比は0.1以上である。なお、式中の(O1/2H)以外の酸素原子は隣接する構造単位と共有されてシロキサン結合を形成するものであり、(O1/2H)は他の構造の酸素原子と結合してシラノール基(≡SiOH)を形成するものである。また、a+b+c+d+e+f+g=1であり、a,c,fは0より大きく1未満の数であり、gは0より大きく0.4以下の数であり、b,d,eは0以上1未満の数である。)
で示される分岐状オルガノポリシロキサン:5〜30質量部、
(C)下記一般式(4)
R 4 h SiR 5 4-h (4)
(式中、R 4 は炭素原子数1〜10の一価炭化水素基であり、R 5 は加水分解性基である。hは0,1又は2である。)
で示され、ケイ素原子に結合した加水分解性基を1分子中に平均2個以上有するシラン化合物、その部分加水分解物又はこれらの混合物:0.1〜30質量部、
(D)エポキシシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤及びメルカプトシランカップリング剤から選ばれるシランカップリング剤:0〜10質量部
を含有してなることを特徴とする非汚染性に優れた硬化物を与える建築ゴム部材用室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供する。
[(A)成分]
本発明における(A)成分のオルガノポリシロキサンは、下記一般式(1)及び/又は一般式(2)で示されるものである。
本発明における(B)成分のオルガノポリシロキサンは、下記組成式(3)で示される分岐状オルガノポリシロキサンである。
(RR2 2SiO1/2)a(R2 2SiO)b(R2R3SiO)c(R2SiO3/2)d(R3SiO3/2)e(SiO2)f(O1/2H)g (3)
(式中、Rは炭素原子数1〜10の一価の炭化水素基であり、R2は炭素原子数1〜10の置換もしくは非置換の一価の飽和炭化水素基であり、R3は炭素原子数2〜6の置換もしくは非置換の一価の脂肪族不飽和炭化水素基であり、分子中に含まれる飽和炭化水素基に対する脂肪族不飽和炭化水素基のモル比は0.05以上である。なお、式中の(O1/2H)以外の酸素原子は隣接する構造単位と共有されてシロキサン結合を形成するものであり、(O1/2H)は他の構造の酸素原子と結合してシラノール基(≡SiOH)を形成するものである。また、a+b+c+d+e+f+g=1であり、a,c,f,gは0より大きく1未満の数であり、b,d,eは0以上1未満の数である。)
一方、gの値が0.4を超えてしまうと、カートリッジ内での保存性、シーリング材としての耐久性等が低下してしまうおそれがある。
本発明における(C)成分は、ケイ素原子に結合した加水分解性基を1分子中に平均2個以上有するシラン化合物及び/又はその部分加水分解物である。
R4 hSiR5 4-h (4)
(式中、R4は炭素原子数1〜10の一価炭化水素基であり、R5は加水分解性基である。hは0,1又は2であり、好ましくは0又は1であり、特に好ましくは1である。)
(D)成分のシランカップリング剤は、本発明の組成物において接着性付与成分としての作用を有する成分である。シランカップリング剤としては、公知のものが好適に使用され、エポキシシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤、メルカプトシランカップリング剤等が例示され、具体的には、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が例示される。
また、本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物には、上記成分以外に補強等の目的で1種以上の充填剤を用いることが好ましい。このような充填剤としては、例えば、煙霧質シリカ、沈降性シリカ、これらのシリカ表面を有機珪素化合物で疎水化処理したシリカ、ガラスビーズ、ガラスバルーン、透明樹脂ビーズ、透明樹脂バルーン、酸化鉄、煙霧状金属酸化物、湿式シリカ、石英粉末、カーボンブラック、タルク、ゼオライト及びベントナイト等の補強剤、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維及び有機繊維などの繊維質充填剤、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、セライト等の塩基性充填剤、酸化チタンなどの光触媒活性を有する充填剤等が例示される。これらの充填剤のうち、シリカ、炭酸カルシウム、ゼオライト等が好ましく、特に表面を疎水化処理した煙霧質シリカ、炭酸カルシウムが好ましい。
本発明の非汚染性に優れた室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、上記成分の所定量をニーダーミキサー、プラネタリーミキサー、品川ミキサー等の混練り機で混合することにより得ることができる。
ポリマーAの製造
温度計、撹拌機、冷却器を備えた内容積5リットルの三つ口フラスコに、オクタメチルシクロテトラシロキサン2,752g、蒸留水1.8g、水酸化カリウム0.08gを仕込み、150℃で5時間反応させた。これを80℃まで冷却してエチレンクロロヒドリン4.0gを加え、更に80℃で3時間反応させた後、減圧加熱により低揮発分を留去して粘度70,000mPa・s、不揮発分99.8%の無色透明液体(両末端水酸基封鎖ポリジメチルシロキサン、屈折率1.402)を2,400g得た。
ポリマーBの製造
温度計、撹拌機、冷却器を備えた内容積3リットルの三つ口フラスコに、トリメチルクロロシラン250g、ジメチルジクロロシラン284g、テトラクロロシラン374.2g、キシレン500gを仕込み、滴下ロートに仕込んだ水1,000gを徐々に滴下した。滴下終了後、反応容器を加熱し、内液を5時間還流させ、熟成させた。その後、酸性の内液を中和させるため分液ロートに移し、10%水酸化カリウム水溶液を添加し、中性になるまで処理した。得られた上層の溶液に硫酸ナトリウムを添加し、水分を取り除き、粘度6mPa・s、不揮発分51.2%(下記組成式で表されるポリシロキサン、ケイ素結合炭化水素基中のビニル基含有量0モル%)の無色透明液体を921g得た。
ポリマーCの製造
温度計、撹拌機、冷却器を備えた内容積3リットルの三つ口フラスコに、トリメチルクロロシラン250g、メチルビニルジクロロシラン71g、テトラクロロシラン374.2g、ジメチルジクロロシラン130g、キシレン500gを仕込み、滴下ロートに仕込んだ水1,000gを徐々に滴下した。滴下終了後、反応容器を加熱し、内液を5時間還流させ、熟成させた。その後、酸性の内液を中和させるため分液ロートに移し、10%水酸化カリウム水溶液を添加し、中性になるまで処理した。得られた上層の溶液に硫酸ナトリウムを添加し、水分を取り除き、粘度8mPa・s、不揮発分52.1%(下記組成式で表されるポリシロキサン)の淡黄色透明液体を932g得た。
ポリマーDの製造
温度計、撹拌機、冷却器を備えた内容積3リットルの三つ口フラスコに、トリメチルクロロシラン250g、メチルビニルジクロロシラン142g、テトラクロロシラン374.2g、ジメチルジクロロシラン130g、キシレン500gを仕込み、滴下ロートに仕込んだ水1,000gを徐々に滴下した。滴下終了後、反応容器を加熱し、内液を5時間還流させ、熟成させた。その後、酸性の内液を中和させるため分液ロートに移し、10%水酸化カリウム水溶液を添加し、中性になるまで処理した。得られた上層の溶液に硫酸ナトリウムを添加し、水分を取り除き、粘度10mPa・s、不揮発分52.5%(下記組成式で表されるポリシロキサン)の淡黄色透明液体を940g得た。
ポリマーEの製造
温度計、撹拌機、冷却器を備えた内容積3リットルの三つ口フラスコに、トリメチルクロロシラン250g、メチルビニルジクロロシラン284g、テトラクロロシラン374.2g、キシレン500gを仕込み、滴下ロートに仕込んだ水1000gを徐々に滴下した。滴下終了後、反応容器を加熱し、内液を5時間還流させ、熟成させた。その後、酸性の内液を中和させるため分液ロートに移し、10%水酸化カリウム水溶液を添加し、中性になるまで処理した。得られた上層の溶液に硫酸ナトリウムを添加し、水分を取り除き、粘度23mPa・s、不揮発分50.1%(下記組成式で表されるポリシロキサン)の淡黄色透明液体を915g得た。
ポリマーFの製造
温度計、撹拌機、冷却器を備えた内容積2リットルの三つ口フラスコに、ポリマーAを1,000g、テトラメトキシシランを76g仕込み、120℃で24時間反応させた。反応後、減圧加熱によりメタノールと過剰のテトラメトキシシランを留去して粘度75,000mPa・s、不揮発分99.9%の無色透明液体(両末端トリメトキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン)を975g得た。
ポリマーAを100質量部、ポリマーD溶液を30質量部(ポリマーD純分:15.75質量部)と表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(日本アエロジル製、エロジルR972)10質量部を均一に混合し、これにビニルトリメチルエチルケトオキシムシラン6質量部、ジブチルスズジオクトエート0.05質量部、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン1.0質量部を減圧下で均一になるまで混合して組成物を調製した。
実施例1において、ポリマーDの代わりにポリマーE(ポリマーE純分:15.0質量部)を用いた以外は、実施例1と同様の手法で組成物を調製した。
実施例1において、ポリマーDの添加量を9.6質量部(ポリマーD純分:5.0質量部)とした以外は、実施例1と同様の手法で組成物を調製した。
実施例1において、ポリマーDの添加量を57.2質量部(ポリマーD純分:30.0質量部)とした以外は、実施例1と同様の手法で組成物を調製した。
実施例1において、ポリマーDの代わりにポリマーB(ポリマーB純分:15.4質量部)を用いた以外は、実施例1と同様の手法で組成物を調製した。
実施例1において、ポリマーDの代わりにポリマーC(ポリマーC純分:15.6質量部)を用いた以外は、実施例1と同様の手法で組成物を調製した。
実施例1において、ポリマーDの添加量を5質量部(ポリマーD純分:2.6質量部)とした以外は実施例1と同様の手法で組成物を調製した。
ポリマーAを100質量部と表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(日本アエロジル製、エロジルR972)10質量部を均一に混合し、これにビニルトリメチルエチルケトオキシムシラン6質量部、ジブチルスズジオクトエート0.05質量部、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン1.0質量部を減圧下で均一になるまで混合して組成物を調製した。
ポリマーAを100質量部とポリマーDを30質量部と表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(日本アエロジル製、エロジルR974)10質量部を均一に混合し、これにメチルトリアセトキシシラン5質量部、ジオクチルスズジラウレート0.05質量部、イソパラフィン(ハイドロシールG400H)10質量部を減圧下で均一になるまで混合して組成物を調製した。
実施例5において、ポリマーDを添加しない以外は実施例5と同様の手法で組成物を調製した。
実施例5において、ポリマーDの代わりにポリマーBを用いた以外は実施例5と同様の手法で組成物を調製した。
ポリマーAを100質量部とポリマーDを30質量部と表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(日本アエロジル製、エロジルR974)10質量部を均一に混合し、これにメチルトリメトキシシラン6質量部、ジイソプロピルチタンビスアセチルアセトネート2.5質量部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1.0質量部を減圧下で均一になるまで混合して組成物を調製した。
ポリマーAを100質量部とポリマーDを30質量部と表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(日本アエロジル製、エロジルR974)10質量部を均一に混合し、これにビニルトリイソプロペノキシシラン6質量部、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン0.7質量部、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン1.0質量部を減圧下で均一になるまで混合して組成物を調製した。
ポリマーFを100質量部とポリマーDを30質量部と表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(日本アエロジル製、エロジルR974)10質量部を均一に混合し、これにメチルトリメトキシシラン3質量部、ジイソプロピルチタンビスアセチルアセトネート2.5質量部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1.0質量部を減圧下で均一になるまで混合して組成物を調製した。
実施例8において、ポリマーDを添加しない以外は実施例8と同様の手法で組成物を調製した。
実施例8において、ポリマーDの代わりにポリマーBを用いた以外は実施例8と同様の手法で組成物を調製した。
Claims (5)
- (A)下記一般式(1):
で示されるオルガノポリシロキサン及び/又は下記一般式(2):
で示されるオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)下記組成式(3):
(RR2 2SiO1/2)a(R2 2SiO)b(R2R3SiO)c(R2SiO3/2)d(R3SiO3/2)e(SiO2)f(O1/2H)g (3)
(式中、Rは炭素原子数1〜10の一価の炭化水素基であり、R2は炭素原子数1〜10の置換もしくは非置換の一価の飽和炭化水素基であり、R3は炭素原子数2〜6の置換もしくは非置換の一価の脂肪族不飽和炭化水素基であり、分子中に含まれる飽和炭化水素基に対する脂肪族不飽和炭化水素基のモル比は0.1以上である。なお、式中の(O1/2H)以外の酸素原子は隣接する構造単位と共有されてシロキサン結合を形成するものであり、(O1/2H)は他の構造の酸素原子と結合してシラノール基(≡SiOH)を形成するものである。また、a+b+c+d+e+f+g=1であり、a,c,fは0より大きく1未満の数であり、gは0より大きく0.4以下の数であり、b,d,eは0以上1未満の数である。)
で示される分岐状オルガノポリシロキサン:5〜30質量部、
(C)下記一般式(4)
R 4 h SiR 5 4-h (4)
(式中、R 4 は炭素原子数1〜10の一価炭化水素基であり、R 5 は加水分解性基である。hは0,1又は2である。)
で示され、ケイ素原子に結合した加水分解性基を1分子中に平均2個以上有するシラン化合物、その部分加水分解物又はこれらの混合物:0.1〜30質量部、
(D)エポキシシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤及びメルカプトシランカップリング剤から選ばれるシランカップリング剤:0〜10質量部
を含有してなることを特徴とする非汚染性に優れた硬化物を与える建築ゴム部材用室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。 - 前記式(1)、(2)及び(3)で示されるオルガノポリシロキサンのR1、R2がメチル基、R3がビニル基であることを特徴とする請求項1に記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- 更に、充填剤として、炭酸カルシウム又は表面を疎水化処理したシリカを含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- シーリング材用であることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
- コーティング材用であることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
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