JP2006348165A - 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 非汚染性に優れた室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供する。
【解決手段】 (A)式(1)で示されるオルガノポリシロキサン:100質量部、
【化1】
Figure 2006348165

(R1は炭素数1〜10の非置換又は置換の一価の飽和炭化水素基、R2は炭素数2〜6の非置換又は置換の一価の不飽和炭化水素基。X、Yは整数、Y/(X+Y)=0.2以上1以下)
(B)式(2)で示されるオルガノポリシロキサン:20〜200質量部、
【化2】
Figure 2006348165

(R1、R2、X、Yは上記の通り、Nは独立に0又は1の整数)
(C)アルキル錫化合物:0.01〜1質量部、
(D)分子中に少なくとも1個のアミノ基を有するシランカップリング剤:0.1〜10質量部、
(E)式(3)で示されるオルガノポリシロキサン:0〜100質量部
【化3】
Figure 2006348165

(R1、R2、X、Yは上記の通り)
を含有する非汚染性に優れた室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、建築用シーリング材、コーティング材等の建築用ゴム部材に好適に使用される非汚染性に優れた硬化物を与える室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物に関するものであり、特に作業時間を非常に長く確保でき、また十分な深部硬化性があり、未硬化時の反応性シラン化合物の揮発が殆どなく、耐候性に優れた硬化物を与える室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物に関するものである。
各種建造物におけるコンクリート、サッシなどのジョイント部、ガラス回りなどは、現在、合成ゴムなどのシーリング材で充填施工する方法が一般的であり、このシーリング材としては、シリコーン系、ポリサルファイド系、ポリウレタン系、アクリル系、SBR系、ブチル系など、各種のものが知られているが、接着性、耐熱耐候性、耐久性という面からは縮合硬化型のシリコーン系シーリング材が広く使用されている。
しかし、従来より外壁目地に使用されているシリコーン系のシーリング材には、目地周辺に汚れが広がるという問題が発生している。この現象は、建物の立地条件(外部環境、方位)、目地設計(形状、接着体)等に大きく依存し、一般に建物周辺の大気汚染度、降雨の流れ具合、降雨後の乾燥度と著しく相関があることが判明している。この対策として、落とし目地や孫目地等の降雨が直接目地に触れないような目地への設計変更、硬化後のシーラントの表面に塗布剤による障壁を作り、汚染を防止する方法等があるが、前者は設計仕様の変更を伴うため建物の意匠上の問題が残り、後者は塗布という工程の増加が総合工賃のアップにつながるため一般的なものとはなっていない。
特開平9−227779号公報 特開2003−119388号公報
本発明は、上記事情を改善するためになされたもので、非汚染性に優れた室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の問題を解決するため、酸化チタン、酸化亜鉛等の光触媒活性を有する粒子が分散、含有された硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物によりシーリング材、コーティング材などの建築用ゴム部材を製造した場合、これに紫外線が照射されることで表面が改質されて親水化され、非汚染性が付与されることを先に提案している(特開平9−227779号公報:特許文献1)。この方法によって従来のシリコーンシーラントに比して汚染性は大幅に改良されたものの、更なる非汚染性の向上が求められている。
このような要求から、特開2003−119388号公報(特許文献2)において、不飽和基が2%以上含有するベースオイルと加水分解性シランを用いることで、飛躍的に汚染性が向上されることを提案している。しかし、加水分解性シランが必須成分であるため、通常の1液型硬化型室温硬化性RTVを得るためには有効であるが、2液型室温硬化性RTVゴムを得るためには、十分な深部硬化性及び加水分解性シランによる臭気という問題があり、また、耐候性試験により物性が変化してしまうという問題もあることが分かった。
そこで、本発明者らは、更なる検討を重ねた結果、(A)下記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン、(B)下記一般式(2)で示されるオルガノポリシロキサン、(C)アルキル錫化合物、(D)分子中に少なくとも1個のアミノ基を有するシランカップリング剤、及び必要により(E)下記一般式(3)で示されるオルガノポリシロキサンを含有する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物が、2液型であっても、作業時間を非常に長く確保でき、また十分な深部硬化性を持ち、未硬化時の反応性シラン化合物の揮発が殆どなく、非汚染性、耐候性に優れた硬化物となり得ることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、
(A)下記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン:100質量部、
Figure 2006348165
(ここで、R1は炭素数1〜10の非置換もしくは置換の一価の飽和炭化水素基、R2は炭素数2〜6の非置換もしくは置換の一価の不飽和炭化水素基である。また、X、Yは整数で、Y/(X+Y)=0.2以上1以下の範囲内である。)
(B)下記一般式(2)で示されるオルガノポリシロキサン:20〜200質量部、
Figure 2006348165
(ここで、R1、R2、X、Yは上記の通りであり、Y/(X+Y)=0.2以上1以下の範囲内である。Nは独立に0又は1の整数である。)
(C)アルキル錫化合物:0.01〜1質量部、
(D)分子中に少なくとも1個のアミノ基を有するシランカップリング剤:0.1〜10質量部、
(E)下記一般式(3)で示されるオルガノポリシロキサン:0〜100質量部
Figure 2006348165
(ここで、R1、R2、X、Yは上記の通りであり、Y/(X+Y)=0.2以上1以下の範囲内である。)
を含有することを特徴とする非汚染性に優れた室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供する。
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、作業時間を非常に長く確保でき、また十分な深部硬化性を持ち、未硬化時の反応性シラン化合物の揮発が殆どなく、非汚染性に優れ、耐候性に優れた硬化物となり得るものであり、建築用シーリング材、コーティング材等の建築用ゴム部材として好適に使用できる。
[(A)成分]
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、下記一般式(1)で示されるものである。
Figure 2006348165
(ここで、R1は炭素数1〜10の非置換もしくは置換の一価の飽和炭化水素基、R2は炭素数2〜6の非置換もしくは置換の一価の不飽和炭化水素基である。また、X、Yは整数で、Y/(X+Y)=0.2以上1以下の範囲内である。)
上記式(1)中、R1は炭素数1〜10の非置換又は置換の一価の飽和炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基;シクロヘキシル基などのシクロアルキル基;及びこれらの基の炭素原子に結合した水素原子が部分的にハロゲン原子などで置換された基、例えば、3,3,3−トリフルオロプロピル基等が挙げられる。R2は炭素数2〜6の非置換もしくは置換の一価の不飽和炭化水素基であり、例えば、ビニル基、アリル基等のアルケニル基などが挙げられる。入手の容易さ、生産性、コストの面からR1がメチル基、R2がビニル基であることが好適である。また、一般式(1)中の複数のR1、R2は同一の基であっても異種の基であってもよい。
X、Yは整数であり、Y/(X+Y)=0.2以上1以下、好ましくは0.4以上1.0以下の範囲内である。0.2未満では非汚染性が低下する。
また、このジオルガノポリシロキサンは、25℃における粘度が25〜1,000,000mPa・sの範囲であることが好ましく、より好ましくは500〜500,000mPa・sの範囲である。25mPa・s未満では流動性が高すぎるため作業性が低下する場合があり、1,000,000mPa・sを超えると混合作業性が悪くなる場合がある。なお、本発明において、粘度は回転粘度計により測定することができる(以下同様)。
[(B)成分]
(B)成分のオルガノポリシロキサンは、下記一般式(2)で示されるものである。
Figure 2006348165
(ここで、R1、R2、X、Yは上記の通りであり、Y/(X+Y)=0.2以上1以下の範囲内である。Nは独立に0又は1の整数である。)
上記式(2)中、R1は炭素数1〜10の非置換又は置換の一価の飽和炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基;シクロヘキシル基などのシクロアルキル基;及びこれらの基の炭素原子に結合している水素原子が部分的にハロゲン原子などで置換された基、例えば、3,3,3−トリフルオロプロピル基等が挙げられる。R2は炭素数2〜6の非置換もしくは置換の一価の不飽和炭化水素基であり、例えば、ビニル基、アリル基等のアルケニル基などが挙げられる。入手の容易さ、生産性、コストの面からR1がメチル基、R2がビニル基であることが好適である。また、一般式(2)中の複数のR1、R2は同一の基であっても異種の基であってもよい。
X、Yは整数で、Y/(X+Y)=0.2以上1以下、好ましくは0.4以上1.0以下の範囲内である。0.2未満では非汚染性が低下する。
また、このジオルガノポリシロキサンは、25℃における粘度が、25〜1,000,000mPa・sの範囲であることが好ましく、より好ましくは500〜500,000mPa・sの範囲である。25mPa・s未満では流動性が高すぎるため作業性が低下する場合があり、1,000,000mPa・sを超えると混合作業性が悪くなる場合がある。
(B)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して20〜200質量部、より好ましくは50〜150質量部の範囲である。20質量部未満では組成物の硬化性及びゴム物性が低下し、150質量部を超えると満足した深部硬化性が得られない。
[(C)成分]
(C)成分のアルキル錫化合物は、本発明の組成物において(A)成分と(B)成分の反応触媒として作用するものである。アルキル錫化合物としては、ジオクテート錫等の錫エステル化合物、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクトエート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジオクトエート等のアルキル錫エステル化合物、特にはアルキル錫エステル化合物のアルキル基部位にオクチル基を有するアルキル錫エステル化合物が好適に使用されるが、これらはその1種に限定されず、2種もしくはそれ以上の混合物として使用してもよい。
なお、これらアルキル錫化合物の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.01〜1質量部であり、特には0.05〜0.50質量部が好ましい。0.01質量部未満では硬化性が悪くなり、硬化不良となる。1質量部を超えるとオルガノポリシロキサン成分がクラッキングを起こし、硬化物物性が低下する。
[(D)成分]
(D)成分の分子中に少なくとも1個のアミノ基を有するシランカップリング剤は、本発明の組成物において良好な硬化性、接着性付与成分としての作用を有するものである。このようなシランカップリング剤としては公知のものを使用することができ、特に例示すれば、3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキシメチルシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、2−アミノエチルアミノメチルジメトキシメチルシラン、2−アミノエチルアミノメチルトリメトキシシランなどが挙げられる。また加水分解性基としてアルコキシシリル基を有するものが好ましい。
このシランカップリング剤の配合量は、(A)成分100質量部あたり0.1〜10質量部、好ましくは0.3〜5質量部使用される。0.1質量部未満であると十分な硬化性及びゴム物性が得られず、10質量部を超えると十分な作業時間が得られない他、組成物の外観や価格に不利となる。
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、保存安定性の点から、上記(A)〜(D)成分を2つの組成物として分けて保存する(いわゆる2液性とする)ことが好ましく、その場合には(A)成分と(C)成分を予め混合したオルガノポリシロキサン組成物Iと、(B)成分と(D)成分を予め混合したオルガノポリシロキサン組成物IIとし、実際に使用する前にオルガノポリシロキサン組成物Iとオルガノポリシロキサン組成物IIを混合して室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物とすればよい。
また、(A)成分と(D)成分を予め混合したオルガノポリシロキサン組成物IIIと、(B)成分と(C)成分を予め混合したオルガノポリシロキサン組成物IVとの2液とすることもできるが、オルガノポリシロキサン組成物IVは長期保存した場合に増粘する場合があるため、上記組成物I、IIの2液性とすることが好ましい。
なお、下記(E)成分や充填剤等をオルガノポリシロキサン組成物I乃至オルガノポリシロキサン組成物IVに配合することができる。
[(E)成分]
(E)成分のオルガノポリシロキサンは、下記一般式(3)で示されるものである。
Figure 2006348165
(ここでR1、R2、X、Yは上記の通りであり、Y/(X+Y)=0.2以上1以下の範囲内である。)
上記式(3)中、R1は炭素数1〜10の非置換又は置換の一価の飽和炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基;シクロヘキシル基などのシクロアルキル基;及びこれらの基の炭素原子に結合した水素原子が部分的にハロゲン原子などで置換された基、例えば、3,3,3−トリフルオロプロピル基等が挙げられる。R2は炭素数2〜6の非置換もしくは置換の一価の不飽和炭化水素基であり、例えば、ビニル基、アリル基等のアルケニル基などが挙げられる。入手の容易さ、生産性、コストの面からR1がメチル基、R2がビニル基であることが好適である。また、一般式(3)中の複数のR1、R2は同一の基であっても異種の基であってもよい。
また、X、Yは整数で、好ましくはXは0以上の整数、Yは10以上の整数であり、特にX+Yが、このジオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が5〜1,000,000mPa・sの範囲、好ましくは25〜50,000mPa・sの範囲となる数である。また、X、YはY/(X+Y)=0.2以上1以下、好ましくは0.4以上1.0以下の範囲内である。0.2未満では非汚染性が低下する。
(E)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して0〜100質量部であり、配合する場合、10〜70質量部とすることが好ましく、より好ましくは20〜60質量部の範囲である。組成物の粘度が低く、十分な作業性が得られている場合は添加する必要がなく、また100質量部を超えるとゴム物性が低下する。
[その他の成分]
また、本発明のシリコーンゴム組成物には、上記成分以外に補強等の目的で1種以上の充填剤を用いることが好ましい。このような充填剤としては、例えば、煙霧質シリカ、沈降性シリカ、これらのシリカ表面を有機ケイ素化合物で疎水化処理したシリカ、ガラスビーズ、ガラスバルーン、透明樹脂ビーズ、透明樹脂バルーン、酸化鉄、煙霧状金属酸化物、湿式シリカ、石英粉末、カーボンブラック、タルク、ゼオライト及びベントナイト等の補強剤、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維及び有機繊維などの繊維質充填剤、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、セライト等の塩基性充填剤、酸化チタンなどの光触媒活性を有する充填剤等が例示される。これらの充填剤のうち、シリカ、炭酸カルシウム、ゼオライト等が好ましく、特に表面を疎水化処理した煙霧質シリカ、炭酸カルシウムが好ましい。
上記充填剤の配合量は、目的や充填剤の種類により選択すればよいが、(A)成分のジオルガノポリシロキサン100質量部に対して1〜500質量部、特に5〜100質量部であることが好ましい。
また本発明には、非汚染性を損なわない範囲において上記成分以外に一般に知られている添加剤、触媒などを使用しても差し支えない。添加剤としては、チクソ性向上剤としてのポリエーテル、可塑剤としてのシリコーンオイル、イソパラフィンが挙げられ、必要に応じて防かび剤、抗菌剤なども添加される。触媒としては、有機錫キレート化合物、アルコキシチタン化合物、チタンキレート化合物、グアニジル基を有するケイ素化合物などが挙げられる。
更に、本発明のシリコーンゴム組成物には、非汚染性を阻害しない範囲において種々の化合物を添加することは任意であり、例えば、ポリエチレングリコール又はその誘導体からなるチクソトロピー性付与剤、ベンガラ及び酸化セリウムなどの耐熱性向上剤、耐寒性向上剤、脱水剤、防錆剤、γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどの接着性向上剤、トリオルガノシロキシ単位とSiO2単位及び/又はモノオルガノシロキシ単位よりなる網状ポリシロキサンなどの液状補強剤などを必要に応じてその所定量を添加することができる。
また、非汚染性向上の目的で、従来から使用されている光硬化性物質(例えばアクリル基等の不飽和基含有オリゴマー及びポリマーなど)、光崩壊性物質(例えば桐油、亜麻仁油など)等を本発明の目的を損なわない範囲で更に添加してもよい。
なお、これらの任意成分は、上記オルガノポリシロキサン組成物I〜IVのいずれに添加してもよい。
本発明の非汚染性に優れた室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、上述したように2液タイプとすることが好ましく、上記成分の所定量をそれぞれニーダーミキサー、プラネタリーミキサー、品川ミキサー等の混練り機で混合し、使用時にこれらを混合することによりオルガノポリシロキサン組成物を得ることができる。
本発明の非汚染性に優れた室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、建築用ゴム部材として使用することが好適であり、特にシーリング材、コーティング材、ガスケットなどに好適に使用される。
上記非汚染性シリコーンゴム組成物は、室温で放置することにより硬化するが、その成形方法、硬化条件などは、組成物の種類に応じた公知の方法、条件を採用することができる。
以下、合成例、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において、粘度は回転粘度計により測定した25℃における値を示す。
[合成例1]
ポリマーAの製造
温度計、撹拌機、冷却器を備えた内容積5リットルの三つ口フラスコに2,4,6,8−テトラビニル−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン2,732g、蒸留水1.8g、水酸化カリウム0.08gを仕込み、150℃で10時間反応させた。反応後80℃まで冷却してエチレンクロロヒドリン4.0gを加え、更に80℃で3時間反応させた後、減圧加熱により低揮発分を留去して粘度54,000mPa・s、不揮発分95.8%の無色透明液体(両末端水酸基封鎖ポリメチルビニルシロキサン、屈折率1.438、式(1)においてY/(X+Y)=1)を2,350g得た。
[合成例2]
ポリマーBの製造
温度計、撹拌機、冷却器を備えた内容積5リットルの三つ口フラスコにポリマーA1,000g、テトラメトキシシランを76g仕込み、120℃で24時間反応させた。反応後、減圧加熱によりメタノールと過剰のテトラメトキシシランを留去して粘度75,000mPa・s、不揮発分96.9%の無色透明液体(両末端トリメトキシ基封鎖ポリメチルビニルシロキサン、式(2)においてY/(X+Y)=1)を975g得た。
[合成例3]
ポリマーCの製造
温度計、撹拌機、冷却器を備えた内容積5リットルの三つ口フラスコに2,4,6,8−テトラビニル−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン2,732g、ヘキサメチルジシロキサン10g、水酸化カリウム0.08gを仕込み、150℃で5時間反応させた。反応後80℃まで冷却してエチレンクロロヒドリン4.0gを加え、更に80℃で3時間反応させた後、減圧加熱により低揮発分を留去して粘度30,000mPa・s、不揮発分95.8%の無色透明液体(両末端メチル基封鎖ポリメチルビニルシロキサン、屈折率1.438、式(3)においてY/(X+Y)=0.99)を2,350g得た。
[実施例1]
ポリマーA100質量部に、表面を脂肪酸で処理されたコロイド質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム製、カーレックス300)100質量部を均一に混合し、これにジオクチル錫ジオクトエート0.1質量部を減圧下で均一になるまで混合して組成物Iを得た。次に、ポリマーBを90質量部と3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン0.6質量部を混合し、組成物IIを得た。更に組成物Iと組成物IIを混合し、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物1を得た。
[実施例2]
ポリマーAを100質量部、ポリマーCを50質量部、表面を脂肪酸で処理されたコロイド質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム製、カーレックス300)170質量部を均一に混合し、これにジオクチル錫ジオクトエート0.1質量部を減圧下で均一になるまで混合して組成物Iを得た。次に、ポリマーBを90質量部、3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン0.6質量部を混合し、組成物IIを得た。更に組成物Iと組成物IIを混合し、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物2を得た。
[比較例1]
実施例1において、ポリマーAの代わりに両末端水酸基封鎖ポリジメチルシロキサン(25℃の粘度54,000mPa・s)を用いた以外は、実施例1と同様の手法で組成物3を調製した。
[比較例2]
実施例1において、ポリマーBの代わりに両末端トリメトキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン(25℃の粘度75,000mPa・s)を用いた以外は、実施例1と同様の手法で組成物4を調製した。
[比較例3]
実施例1において、3−アミノプロピルジメトキシメチルシランを除いた以外は、実施例1と同様の手法で組成物5を調製した。
[比較例4]
実施例1において、ジオクチル錫ジオクトエートの代わりにジイソプロポキシビス(アセト酢酸エチル)チタンを用いた以外は、実施例1と同様の手法で組成物6を調製した。
これらの実施例、比較例の組成物について透明性を目視で確認した。また、組成物を2mm厚のシート状に成形し、23±2℃、50±5%RHの雰囲気で7日間硬化してそのゴム物性(硬さ、伸び、引張強さ)をJIS−K6249に準じて測定した。同時に25×100×5mm厚のアルミ板を用いて、接着厚み1mm、接着面積2.5cm2の剪断接着試験体を作製し、上記と同様の硬化条件にて硬化させて剪断接着力、凝集破壊率を測定した。これらの結果を表1に示す。
更に、これらの混合物を白ガラス板上に30×30×2mm厚に塗布し、室温下に放置してゴム弾性体とし、これを2年間屋外暴露したところ、表1に示した結果が得られた。
Figure 2006348165
○:汚染なし、△:若干汚染あり、×:汚染あり

Claims (7)

  1. (A)下記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン:100質量部、
    Figure 2006348165
    (ここで、R1は炭素数1〜10の非置換もしくは置換の一価の飽和炭化水素基、R2は炭素数2〜6の非置換もしくは置換の一価の不飽和炭化水素基である。また、X、Yは整数で、Y/(X+Y)=0.2以上1以下の範囲内である。)
    (B)下記一般式(2)で示されるオルガノポリシロキサン:20〜200質量部、
    Figure 2006348165
    (ここで、R1、R2、X、Yは上記の通りであり、Y/(X+Y)=0.2以上1以下の範囲内である。Nは独立に0又は1の整数である。)
    (C)アルキル錫化合物:0.01〜1質量部、
    (D)分子中に少なくとも1個のアミノ基を有するシランカップリング剤:0.1〜10質量部、
    (E)下記一般式(3)で示されるオルガノポリシロキサン:0〜100質量部
    Figure 2006348165
    (ここで、R1、R2、X、Yは上記の通りであり、Y/(X+Y)=0.2以上1以下の範囲内である。)
    を含有することを特徴とする非汚染性に優れた室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  2. 前記一般式(1)、(2)及び(3)で示されるオルガノポリシロキサンのR1がメチル基、R2がビニル基であることを特徴とする請求項1に記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  3. (C)成分のアルキル錫化合物のアルキル基が、オクチル基であることを特徴とする請求項1又は2に記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  4. 更に、充填剤として、炭酸カルシウム又は表面を疎水化処理したシリカを含有することを特徴とする請求項1,2又は3に記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  5. (A)成分と(C)成分と必要により(E)成分及び/又は充填剤を含有するオルガノポリシロキサン組成物I、及び(B)成分と(D)成分を含有するオルガノポリシロキサン組成物IIからなる2液型であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  6. 建築ゴム部材用である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  7. シーリング材、コーティング材用であることを特徴とする請求項6記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
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