JP4661640B2 - 空調制御システム - Google Patents

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本発明は、空調設備を制御する空調制御システムに関する。
建物の省エネルギーでは、無人時などの無駄な設備稼働を抑えることが重要である。特許文献1の室別空調制御装置では、センサで人間の在不在を把握し、在室時や近い将来に在室が予測されるときには、在室時に利用者が設定してシステムが学習している設定温度を再現し、不在時でかつ近い将来に在室が予測されないときには、エネルギー消費の少ない設定温度としている。
また、特許文献2の空気調和機制御装置では、設備運転に対する利用者の操作と、その時の環境状態(時刻や室温など)とを一緒に学習し、ある環境状態において利用者が期待する操作を自動的に行う。これにより、ユーザのオフ操作を学習して、設備稼働を止めることなどができる。
特許第3598769号公報 特許第2673394号公報
特許文献1の室別空調制御装置のようにセンサを必要とする場合、温度センサなどの他に、さらに人間の在不在を感知するセンサを設置する必要が有る。また、特許文献2の空気調和機制御装置のようにユーザ操作を学習する場合、ユーザが積極的に省エネルギーとなる操作を行わないと、それを学習して再現することができず、省エネルギー効果が小さくなる。
本発明は、上記のような課題を考慮してなされたものであり、空調設備を学習制御により効果的に省エネルギー制御する空調制御システムを提供することを目的とする。
本発明による空調制御システムは、空調設備の状態と環境状態とから空調設備の稼動を必要とする度合い(空調必要度)を表すモデルを学習し、学習したモデルを用いて空調必要度を推測すると共に、学習モデルの妥当性を評価する。そして、空調必要度と学習モデルの妥当性とから、空調設備の制御内容が決定される。
本発明によれば、特殊なセンサを用いなくても、利用者の快適性や利便性を損なわずに、空調機を効果的に省エネルギー制御することができる。
図1は本発明の1実施例である空調制御システムの機能ブロック図を示す。設備状態取得手段100から得られる空調設備の状態(出力量(例えば、消費電力など),オン・オフ,各種設定値など)と、環境計測手段110によって得られる環境状態の計測値(室温,室内湿度,外気温度など)から、設備稼働必要度学習手段120は、ある環境にて建物利用者が空調設備の稼動を必要とする度合い(以下「空調必要度」と記す)を学習する。また、学習モデル妥当性評価手段130は、設備稼働必要度学習手段120の学習モデルの妥当性、すなわち利用者が実際に必要としている程度をどのくらい正確に表現しているかを評価する。設備稼働必要度評価手段140は、環境計測手段110の計測値と設備稼働必要度学習手段120の学習モデルとから、各時点のそのときの空調必要度を評価(推測)する。制御内容決定手段150は、設備稼働必要度評価手段140による空調必要度評価(推測)値と、学習モデル妥当性評価手段130による学習モデル妥当性評価値とを入力として、空調設備に対する制御内容を決定する。制御内容決定手段150が決定した制御内容は、設備制御実施手段170により設備運転に反映されると共に、制御内容表示手段160により利用者に表示される。
ここで、設備状態取得手段100としては消費電力やオン・オフを検出するための電圧または電流検出装置などが適用でき、環境計測手段110としては温度センサなどが適用できる。設備稼働必要度学習手段120,学習モデル妥当性評価手段130,設備稼働必要度評価手段140及び制御内容決定手段150としては、後述する空調機コントローラ
(図2,260),中央監視装置(図6,600)やセンターサーバ(図8,800)が適用でき、これらが備えるCPUやMPUなどの演算処理装置などが各手段の機能を有する。設備制御実施手段170としては、例えば、制御内容決定手段と空調室内外機との間の通信装置(サーバ,ルータ,コントローラ等)やネットワークが適用できる。制御内容表示手段160は利用者に設備運転の設定変更を促すことで、制御内容決定手段150による制御内容は設備に反映される。
制御内容決定手段150が学習モデル妥当性評価手段130による学習モデル妥当性評価値を利用することで、直接計測してはいない在室状態を制御内容に加味することができる。このことは、設備稼働必要度評価手段140が空調必要度の評価に学習モデル妥当性評価値を利用する場合でも同じである。
図2は、図1の実施例のシステム構成例を示す。建物利用者が執務などをする建物の一区域200にて、空調室内機210a〜210nがあり、空調室外機220とは冷媒管
230並びに空調制御ネットワーク240で接続されている。また、区域200内には空調機リモコン250a〜250mがあり、空調制御ネットワーク240に接続され、空調機の運用状況(オン・オフ,設定温度等)を表示する一方、建物利用者が空調機の運用
(発停や設定温度など)を変更できるようになっている。
空調制御ネットワーク240には空調機コントローラ260が接続され、空調機の監視制御を行っている。空調機コントローラ260は空調室内機210a〜210nそれぞれに対し、推測される空調必要度に応じて制御を行う。
図3は、本実施例の空調制御方法を示すフローチャートである。空調機コントローラ
260がこの処理を行う機能を有する。
ステップ310はデータ初期化であり、空調必要度モデルの学習に必要なデータ領域を確保し、空調必要度モデルのパラメタ初期値を用意する。ステップ320では以降の処理の実行可能性を判断し、可能である場合にはステップ325に進み、不可である場合にはステップ390にて処理を終了する。処理の実行可能性の判定基準は、予め設定された実行期間内にあるか否か、システム異常の有無などが該当する。
ステップ325からステップ385までは、区域200にある空調室内機210a〜
210nのうち、制御対象として設定された機器それぞれについて順に行う。
ステップ330では、空調必要度モデルを更新(学習)する。空調必要度モデルは、空調機ごと・時間帯ごとに用意される。ただし、空調室内機の監視制御が1台ずつではなく複数台纏めて行える場合には、複数台に1つのモデルでもよい。空調必要度モデルの更新は、対象空調機の各時点における設備状態(オン・オフなど)と、そのときの環境状態計測値(室温や外気温度など)とを1つのデータセットとして、前回の更新から今回の更新までに新たに得られたデータセットを入力として、場合によっては前回更新以前のデータセットも用いて、モデルのパラメタを計算し直すことである。室温は専用センサを用意してもよいが、空調室内機の吸込温度で代用可能である。外気温度は空調室外機で計測している。更新に失敗する場合には、モデルのパラメタは更新前の値のままとする。連続して複数回更新に失敗する間は、対象空調機の制御を不可としても良い。
ステップ335では、ステップ330にて更新された空調必要度モデルの妥当性を定量的に評価し、評価値として算出する。
ステップ340では、ステップ330にて更新された空調必要度学習モデルを用いて、環境計測値の現在値を入力とし、空調必要度の推測値を計算する。
ステップ350では、ステップ335にて求めた学習モデル妥当性評価値、およびステップ340にて求めた空調必要度推測値を入力として、制御内容を決定する。制御内容としては、起動停止や設定温度変更,風量変更などが該当する。制御内容決定の入力としては他に、対象空調機の現時点の状態や、環境状態の計測値の現在値などを併用しても良い。例えば、すでに制御内容と同じ状態ならば制御実行しない,外気温度が指定の範囲外ならば制御しない、などが考えられる。
ステップ360では、ステップ350で決定した制御内容を、制御が無い場合も含め、表示する。制御内容の表示には、推測した空調必要度など、制御内容決定までに利用した情報を含む。ステップ370では、ステップ350にて制御が生じた場合にはステップ
380へ、無い場合にはステップ385に進む。
ステップ380では、対象空調室内機へ制御指令を発し、ステップ350で決定した制御内容を実行に移す。制御結果はログに残し、ステップ360で表示した制御内容と共に表示しても良い。
図4は、本実施例の設備稼働必要度学習手段120及びステップ330で用いる空調必要度モデルの説明図である。グラフ400は、ある空調室内機のある時間帯における、稼動状態観測結果を示している。夏季冷房時に、一定期間(例えば1ヶ月)周期的(例えば15分ごと)に稼動状態、ここではオン・オフを観測すると、オン時点は室温・外気温度とも高めの領域410に、オフ時点は室温・外気温度とも低めの領域420に集中する傾向が見られる。冬季暖房時には領域410と領域420が逆になる。
このような傾向があるため、ある空調室内機のある時間帯の稼動(オン・オフ)状態観測データについて、グラフ450のように、オン状態である確率を示す累積分布関数を当てはめることができる。点460が稼動状態観測データ(オンが1、オフが0)、曲線
470が当てはめた関数(以降「オン確率関数」と呼ぶ)である。曲線470では、オン確率関数の当てはめとして多項ロジット分析を適用している。多項ロジットの累積分布関数は(1)である。このオン確率関数から、環境計測値(室温・外気温度)の現在値を入力として計算される値を、建物利用者の空調必要度とみなす。
Figure 0004661640
式(1)において、yはオン確率を示し、Xi(i=1,2,…)は説明変数(室温,外気温度など)を示し、aは定数項を示し、bi(i=1,2,…)は係数を示す。ステップ330での空調必要度モデル更新とは、このオン確率関数(1)のパラメタa及び
biを過去の稼動状態観測データから求めることである。多項ロジット分析では、最尤法によりパラメタを求めることができる。オン確率関数学習の入力は、空調機の稼動状態としてオン・オフ(オンが1,オフが0)を目的変数に、環境計測値として室温と外気温度を説明変数に用いる。時間帯の区切りは、1時間ごとなどとする。
しかしながら、グラフ400のようにオン時点領域とオフ時点領域とが明確に分離する場合と、そうでない場合がある。標準的なケースでは、比較的明確に分離するのは昼間、分離が不明瞭で重なってくるのは朝の出勤時,夜の退勤時となる。両領域の分離が明確であるほど、オン確率関数の当てはまりは良くなる。多項ロジット分析でこの当てはまり度に相当するのが、関数(1)の尤度である。関数の当てはまり度は、関数がどれだけ実態と合っているかの妥当性を示しているともいえる。すなわち、尤度が低いと妥当性が低いと評価される。本実施例の学習モデル妥当性評価手段130及びステップ335では、この尤度を用いて、設備稼働必要度学習手段120及びステップ330で学習された、前式(1)によるモデルの妥当性を評価する。
ここで、観測データS(X1,…,Xnのセット)がある場合、事象Xiの起きる確率をf(Xi,θ)、但しθは未知のパラメータであって前記関数(1)ではa,bi、とすると、尤度(Sの起こり易さ)は次式(2)で表すことができる。
Figure 0004661640
また、次式(3)のように対数尤度を用いても良い。
Figure 0004661640
両領域の分離が不明瞭になり、尤度が低下する主要因は、その時間帯の在室状態にバラツキがあることと考えられる。夏季冷房時で室温・外気温度ともに高くても、不在ならばオフが観測され、オン時点領域と重なるからである。つまり、尤度が低い時間帯では、時によって建物利用者が不在か、尤度が高い時間帯より少数である可能性があり(全く無人の時間帯では、ロジット分析は失敗し、オン確率は0となる)、建物利用者が不在か少数であれば、空調必要度は実際より高めに算出されている可能性が高い。
この尤度と在室状態,空調必要度との関係を、制御内容決定に利用する。すなわち、空調必要度が低いときに空調室内機の稼動を、停止や出力低下により抑え、尤度が低いときにはさらに停止・出力低下頻度や出力低下幅を強める。例えば、空調必要度が閾値s1以下であり、かつ尤度が閾値s2以上の場合に、(1−空調必要度)に係数r1を乗じた頻度で空調室内機をオフする。尤度が閾値s2以下の場合には、係数r1をr2(>1)倍する。外部から閾値s1,s2や係数r1,r2を変更すれば、エネルギー消費量を調節することが可能となる。
ただし、同じ尤度が低い時間帯でも、朝の出勤時など時間の経過と共に空調機がより多く使用される時間では、建物利用者の操作が検知された空調機には一定時間制御を行わないようにしたり、ある空調機の一定期間の過去データから計算されるオン時点割合(=オン時点数/全時点数)が上昇していく時間帯ではその空調機に制御を行わないようにしたりすることが好ましい。これにより、空調機が多く利用される時間帯においては、尤度が低くても、建物利用者の利便性・快適性を損なわれることが無い。
上記では、尤度を、学習モデル妥当性評価値として用いたが、空調必要度を計算するときに用いても良い。例えば、尤度が閾値s3以下のときに、オン確率関数の計算値に係数r3(<1)を乗じて低く見積もった値を空調必要度とし、この必要度により制御内容を決定しても良い。
なお、空調必要度の関数の妥当性判断においては、尤度の代わりに、外気温や室温などの環境状態の観測データについてオン時点・オフ時点でそれぞれ分散を計算し、両分散の和や加重平均値が大きいときに妥当性が低いと判断してもよい。
本実施例においては、空調機への制御内容としてオフ制御を取り上げたが、このほか間欠運転や風量減少,送風モードの切り替えなどでも良い。例えば昼間は風量減少、夜間は停止などのように、時間帯ごとに制御内容を設定してもよい。室内機ではなく、室外機の発停や出力を制御対象としてもよい。
また、消費エネルギーを抑える制御だけではなく、推測した空調必要度が高い場合には空調機を起動するように、建物利用者の利便性を高める制御を行っても良い。この場合には、空調必要度関数の妥当性の指標(尤度など)が高いときにより高い頻度で制御を実施する。
オン確率関数すなわち空調必要度の関数としては、多項ロジットの他にも、重回帰曲線を適用して0以下を0,1以上を1と修正するなど、オン状態の確率を連続数値で表現できる関数であれば良い。重回帰曲線の場合には、妥当性の指標として決定係数を用いることができる。また、決定係数の代わりに、上述した、環境状態の分散によって妥当性を判定しても良い。
扱う空調機状態がオン・オフのような2値ではなく、風量のように多値や、出力量のように連続値である場合には、空調必要度を示す関数もその状態値を扱えるものにする。例えば室外機の出力量を扱う場合に、出力量に関係のある入力量を消費電流値などで計測して目的変数とし、空調必要度モデルの関数としてロジスティック回帰を適用し、非線形最小二乗であてはめる。ロジスティック関数で得られる値は最大入力値で除して[0−1]として扱う。
図5は制御内容を含む空調機運用状態の表示例である。空調機コントローラ260が空調機リモコン250a〜250mに表示させる。空調機リモコンの表示・操作面500に、対応する空調機についての発停や設定温度変更などの操作ボタンや、液晶画面などで構成される空調機状態表示領域510がある。空調機のオン・オフ状態は、オン・オフ表示ボタン520の点灯・消灯で示す。空調必要度表示530では、現在の空調必要度推定値が表示されており、建物の利用者や管理者らが本実施例による空調制御の様子を知ることができる。空調必要度はわかりやすいように、%単位に変換されている。また、空調必要度が低いときに空調機に対して制御を掛けた後の状態が続いているとき、例えばオフ制御を掛けて依然停止している間は、その旨が省エネ制御実施表示540のように表示され、現在の空調機状態が本実施例の省エネルギー制御によるものであることが表示される。
本システムから制御を掛けた後の設備稼働状態は、新たな空調必要度学習用データとなる。例えば制御として空調室内機を停止した後、ユーザが空調停止をそのままにすれば空調必要度は下がり、起動し直せば空調必要度は上がる。
ユーザ操作と設備稼働状態とは密接な関係にある。ユーザ操作の結果として設備稼働状態があり、設備稼働状態の変化からユーザ操作を知ることができる。これに対し、ユーザ操作を学習対象とする場合には、ユーザ操作が無いと学習が難しくなるため、空調必要度が実際よりも高く推測されたり、学習が進むのが遅くなったりするなどの現象が生じる。従って、設備稼働状態を学習対象とする方が好ましい。
本実施例によれば、空調コントローラを空調制御ネットワークに接続するだけで、空調必要度に基づく省エネルギー制御が可能となり、工事が簡単で安価となり、既存ビルの既設空調設備にも省エネルギー制御を導入しやすくなる。
図6に本発明の第2の実施例となる空調制御システムを示す。BA(Building
Automation)の中央監視装置600が建物内にあり、BAネットワーク610と接続している。BAネットワーク610にはフィールドコントローラ620が接続しており、フィールドコントローラ620は空調機コントローラ260から空調機状態の情報を取得して中央監視装置600へ送り、また中央監視装置600から送られる制御指令を、空調機コントローラ260を介して空調機に反映させる。
このシステムでは、図3の空調制御方法を中央監視装置600が実行する。基本的な処理は実施例1と同様だが、中央監視装置600の処理・記憶能力を活用し、幾つかの点で制御方法が異なる。
空調必要度モデルを構築するための過去の空調機状態および環境計測データは、検知したユーザ操作などと共に、中央監視装置600内のデータベース(DB)に記録しておく。1日1回DBからデータを引き出して、各時間帯・空調機の空調必要度モデルを更新し、空調必要度モデルのパラメタをDBに記録しておく。各時間帯で現在の空調必要度を計算する際には、DBから対象時間帯・空調機のパラメタを検索して利用する。各時間帯で計算した空調必要度もDBに記録しておく。
制御内容の表示は、実施例1と同じく壁などに設置された空調機リモコン250a〜
250mにて行うほか、中央監視装置600に空調機状態表示領域510(図5)や図7のような表示をすることができる。属性表示700には、ユーザが表示対象として画面上で選択した日付や空調機の名称が表示されている。空調機状態履歴表示710には、1日の空調機状態の記録が表示されており、ここで扱う項目はオン・オフ状態である。制御・操作履歴表示720には、空調機状態を変えた制御や操作の記録が、リモコン操作によるものか、中央監視装置での操作によるものか、本実施例の空調必要度に基づく制御であるかの区別がつくように表示されている。空調必要度履歴グラフ730には1日の空調必要度計算値が時系列で表示され、空調機状態や制御・操作の履歴と並べて見ることができる。グラフ詳細は凡例750にある。
このような空調機ごとの情報を複数台分並べて表示しても良いし、稼動台数合計や平均空調必要度を時系列で表示するなど、複数台分の情報を1つに纏めて表示しても良い。
空調機コントローラ260からは空調必要度に基づく制御を、装置制約や運用制約上行えない場合、中央監視装置に空調必要度表示530(図5)と共に、「空調の必要性が少ないので停止して下さい」などの操作要求を管理員に促し、省エネルギーを図ることもできる。操作要求は、操作が行われたり、空調必要度が変化したりして必要がなくなれば、表示を消す。
本実施例によれば、中央監視装置にて空調必要度モデルの学習に使用する大量のデータを記録して処理することが可能になり、データの学習対象期間などモデル構築の自由度が増す。また、通常のビル管理システムで用いられる監視制御機能と併せて、一括して空調機の運用状況を管理することが可能となり、管理効率が向上する。
図8に本発明の第3の実施例となる空調制御システムを示す。センタサーバ800がファイアウォール810,ルータ820を介してインターネット830に接続している。またBAネットワーク610も、ゲートウェイ850,ファイアウォール860,ルータ
870を介してインターネット830に接続しており、センタサーバ800とBAネットワーク610とは情報を相互に送受信可能である。
このシステムでは、図3の空調制御方法をセンタサーバ800が実行する。各時点の空調必要度推測・制御内容決定をセンタサーバ800で行い、BAネットワーク610へ制御実施指令・制御内容表示指令を送る。空調機監視制御の処理内容は、基本的に実施例2と同じであるが、センタサーバ800は複数ビルの複数制御対象区域を扱う点が異なる。空調必要度学習のための周期的なデータ取得や、空調必要度モデルの更新,各時点における空調必要度計算とそれに基づく制御判断および制御実施は、センタサーバ800に登録された制御対象区域に対して順に実施する。空調必要度計算の度に環境計測値の現在値をBAネットワーク610から取得する処理能力のない場合には、DBに記録された前回取得値を利用すればよい。外気温度には、各ビルで計測した値ではなく、インターネット
830上の外部サーバで提供される値を利用しても良い。
図3の空調制御処理のいくつかを、センタサーバ800でなくビル側で行うことで、負荷分散やシステム安定性向上を図ることもできる。例えば、空調必要度モデルの更新はセンタサーバ800で行い、パラメタをフィールドコントローラ620に送信し、各時点の空調必要度推測および制御内容決定はフィールドコントローラ620で行う。
空調機運用状態の表示は、センタサーバ800が持つWebサーバ機能によりHTML(Hyper Text Markup Language)画面として提供する。空調機状態表示領域510や図7のような表示が可能であり、その他の表示例を図9に示す。属性表示900には、ユーザ画面上で選択した表示対象日付が、凡例990には選択した表示対象物件(制御対象区域)の名称が表示されている。表示対象物件として、異なるビルの制御対象区域を選択することができる。空調必要度比較グラフ910には、選択した制御対象区域ごとに、空調機間の平均空調必要度が、1日の時系列で表示されている。原単位比較グラフ950には、選択した制御対象区域ごとに、日平均空調必要度に対する空調エネルギー消費量(ここでは電力消費量)が表示されている。いずれのグラフでも、物件間の比較が可能になっている。
本実施例によれば、センタサーバにて複数ビルの複数制御対象区域を一括して扱うことができ、コストダウンや管理効率向上を図ることができる。運用状況を見ながらの設定変更や、ソフトウェアの修正・機能向上にかかる手間・費用が削減される。また、センタサーバにデータが集約されるので、物件間比較や、指定条件に該当する物件の検索とその運用状況の閲覧が可能になる効果がある。
以上の実施例では、空調機としてパッケージエアコンのように室外機と室内機からなる機器を想定したが、セントラル型の空調設備でも実施可能であり、同様の効果を期待できる。
上記各実施例によれば、在室時でも無駄な空調を抑えるなど、不在時に抑制する制御より大きな省エネ効果を期待できる。空調の必要性が小さいと思われる場所・時間帯から抑制するので、利用者の利便性・快適性への影響は大幅に低減する。必要な設備としては壁などに設置されている空調機リモコンなど標準的なものを利用できるので、人感センサなど在室状態を把握するための特別な装置を用いなくても良いので、装置・システムを安価に構成できる。
本発明の1実施例である空調制御システムの機能ブロック図を示す。 図1の実施例のシステム構成例を示す。 実施例の空調制御方法を示すフローチャート。 空調必要度モデルの説明図。 空調機運用状態の表示例。 本発明の第2の実施例となる空調制御システムを示す。 中央監視装置での空調機運用状態表示例。 本発明の第3の実施例となる空調制御システムを示す。 センタサーバによる空調機運用状態表示例。
符号の説明
100…設備状態取得手段、110…環境計測手段、120…設備稼働必要度学習手段、130…学習モデル妥当性評価手段、140…設備稼働必要度評価手段、150…制御内容決定手段、160…制御内容表示手段、170…設備制御実施手段、210a〜210n…空調室内機、220…空調室外機、230…冷媒管、240…空調制御ネットワーク、250a〜250m…空調機リモコン、260…空調機コントローラ、500…空調機リモコンの表示・操作面、510…空調機状態表示領域、520…オン・オフ表示ボタン、
530…空調必要度表示、540…省エネ制御実施表示、600…中央監視装置、610…BAネットワーク、620…フィールドコントローラ、700…属性表示、710…空調機状態履歴表示、720…制御・操作履歴表示、730…空調必要度履歴グラフ、750,990…凡例、800…センタサーバ、810,860…ファイアウォール、820,
870…ルータ、830…インターネット、850…ゲートウェイ、900…属性表示、910…空調必要度比較グラフ、950…原単位比較グラフ。

Claims (9)

  1. 空調設備を制御する空調制御システムにおいて、
    空調設備の状態と環境状態とから、前記空調設備の稼動を必要とする度合いを表すモデルを学習する設備稼働必要度学習手段と、
    学習された前記モデルの妥当性を評価する学習モデル妥当性評価手段と、
    学習された前記モデルを用いて、前記環境状態から前記空調設備の稼動を必要とする前記度合いを推測する設備稼働必要度評価手段と、
    推測された前記度合いと前記妥当性を入力して前記空調設備の制御内容を決定する制御内容決定手段と、
    を有し、
    前記モデルは時間帯ごとに用意され、
    前記制御内容決定手段は、前記度合いが所定の閾値よりも低いときには、前記度合いが低いほど前記空調設備の停止頻度が高くなるような所定の頻度で前記空調設備を停止するとともに、前記度合いが所定の閾値よりも低く、かつ前記妥当性が所定の閾値よりも低いときには、前記妥当性が所定の閾値よりも高い場合に比べて前記空調設備の停止頻度がさらに高くなるように前記所定の頻度を調整することを特徴とする空調制御システム。
  2. 請求項1において、前記モデルとして多項ロジットの累積分布関数を用いることを特徴とする空調制御システム。
  3. 請求項2において、前記学習モデル妥当性評価手段は、多項ロジットの前記累積分布関数の尤度によって前記モデルの妥当性を評価することを特徴とする空調制御システム。
  4. 請求項1において、前記モデルとして重回帰曲線を用いることを特徴とする空調制御システム。
  5. 請求項4において、前記学習モデル妥当性評価手段は、前記重回帰曲線の決定係数によって前記モデルの妥当性を評価することを特徴とする空調制御システム。
  6. 請求項1,請求項2及び請求項4のいずれか1項において、前記学習モデル妥当性評価手段は、環境状態の分散によって前記モデルの妥当性を評価することを特徴とする空調制御システム。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項において、さらに、推測された前記度合いを表示する表示手段を備えることを特徴とする空調制御システム。
  8. 請求項7において、前記表示手段は、推測された前記度合いの時間的履歴を表示することを特徴とする空調制御システム。
  9. 請求項7において、前記表示手段は、推測された前記度合いを時系列で表示することを特徴とする空調制御システム。
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