JP2011038718A - 人為的操作を許容できる建築物省エネルギーシステム - Google Patents

人為的操作を許容できる建築物省エネルギーシステム Download PDF

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Abstract

【課題】 システムが建築物内の設備機械を直接制御しながら、建築物内の人間の好みや都合による設備機械の操作を許容しつつ、省エネルギー化の方向に自然に誘導することができる建築物省エネルギーシステムを提案する。
【解決手段】 建築物内外の環境計測センサーの出力を受け付けて記憶手段に格納し、環境条件の計測結果に基づいて建築設備を省エネルギー化する制御目標値を設定し、建築設備に対する人為的操作を検知した場合に、環境条件と人為的操作とに基づいて暫定目標値を設定し、暫定目標値に基づいて建築設備を制御し、かつ暫定目標値は、人為的操作が検知された段階では人為的操作により設定された値に略合致すると共に、時間の経過に伴い前記の制御目標値に近づくものである建築物省エネルギーシステム。
【選択図】 図4

Description

本発明は、建築物の省エネルギー化を実現できるシステムに関し、具体的には、必ずしも省エネルギー的ではないが建築物内に居る人間が好ましいと感じる人為的操作を許容しつつ、最終的に省エネルギー化の方向に誘導できる建築物省エネルギーシステムに関する。
事務所、住宅、工場、商業ビル、ホテル、病院等といった建築物の省エネルギー化のためには、窓やドアの開閉状況による換気及びエアコン等による空調、ボイラー等の熱源の稼働状況といった、建築物に備えられた設備機械類やシステム、ブラインドやルーバーなどの建築装置や造作の動作状況を何らかの方法で管理する必要がある。既知の建築物の省エネルギーシステムは、この動作状況の管理方法におおまかに2種類の方法を採用するシステムに分けられる。
一つ目は、システムは建築物に備えられた設備機械の制御を直接には行わず、人為的に操作された設備機械のエネルギー消費を計測し、何らかの方法であらかじめ定めた目標値との解離が大きくなった場合に警告等を出力する方法である。このような方法の例としては、施設監視制御装置からエネルギー消費量の実績値を定期的に取得し、実績値とアラームライン記憶部に記憶された警報値とを比較して、実績値が警報値以上である施設があるか否かを判定し、実績値が警報値以上である施設がある場合に、その施設の施設監視制御装置に対してエネルギー消費量を減少する制御指示を送信するエネルギー管理装置等が開示されている(特許文献1参照)。
しかし、このような方法では、設備機械の操作は人間が行うので、システムからの警告が人間に無視されたり、人によって操作レベルが異なったりする等の問題が生じ、省エネルギー化が不十分になりやすい。
二つ目の方法は、システムが計測した設備機械のエネルギー消費値に基づき、システムが設備機械を直接制御し、人為的な操作を許容しない方法である。例えば、空調に関してあらかじめ定めた空調温度や快適指数(Predicted Mean Vote(PMV))等を目標として用いることで、システムが空調温度を直接制御する。このような方法の例としては、外食店舗を機能毎に分割した複数のエリアにそれぞれ設置され、各エリアの環境状態を計測する環境センサと、複数のエリアにそれぞれ設置され、各エリアの環境状態を調整する設備機器を制御する制御機器と、環境センサから取得した各エリアの環境状態の情報を基に、各エリアの設備機器を制御するための制御信号を生成して制御機器に送信する店舗サーバとを有し、各エリアに特化した制御を行う方法が開示されている(特許文献2参照)。
この方法では、システムが省エネルギー化に好ましい条件を建築物内の人間に一方的に押しつけることになるから、省エネルギー化の観点からは望ましい結果が得られる。しかし、建築物内の個々人にとって、システムが定めた環境条件が好ましいとは限らない。例えば、人間が好む空調温度は性別、体形、体調等によって様々であり、快適指数により一方的に定められた温度を好ましく感じない人もいる。特に室内で比較的少ない人数が長時間すごす事務室等では、システムが設定する空調温度と個々人が好む空調温度とに容易に差異が生じ得るから、統計的には正しい指数であっても必ずしも適切とは限らない。このような場合、往々にしてシステムからの制御を切って個々人に好ましい温度に設定されてしまい、しかも、室内から人間が退出した後も設定を元に戻さずに放置されることが多い。これでは、省エネルギー化の観点から不適切な事態を生じてしまう問題点がある。
特開2005−261050号公報 特開2007−162982号公報
本発明は、システムが建築物内の設備機械を直接制御しながら、建築物内の人間の様々な好みや都合による設備機械の操作を許容し、しかも、省エネルギー化の方向に自然に誘導することができる建築物省エネルギーシステム等を提案することを課題とする。
発明の第1は、建築物の省エネルギー化のための制御システムであって、環境計測手段が建築物内外の環境計測センサーの出力を受け付けて環境条件記憶手段に格納し、目標値設定手段が環境条件の計測結果に基づいて建築設備を省エネルギー化する制御目標値を設定し、操作監視手段が建築物に備えられた建築設備に対する人為的操作を検知した場合に、暫定目標値設定手段が計測された環境条件と人為的操作とに基づいて暫定目標値を設定し、建築設備制御手段が前記の暫定目標値に基づいて建築設備を制御し、かつ前記の暫定目標値は、前記の人為的操作が検知された段階では当該人為的操作により設定された値に略合致すると共に、時間の経過に伴い前記の制御目標値に近づくものであることを特徴とする建築物省エネルギーシステムである。
ここで、暫定目標値設定手段は、あらかじめ定められた制御パターンを格納した制御パターン記憶手段から、人為的操作のタイプにより制御パターンを選択して読み出して、暫定目標値を設定するものであることが好ましい。また、暫定目標値設定手段は、人為的操作のタイプを人為的操作がなされた累積回数により判断することが好ましい。また、暫定目標値設定手段は、建築設備制御手段が建築設備の制御値をより制御目標値に近づけるよう変更したあとの人為的操作の有無により、異なる制御パターンを設定しうることが好ましい。また、制御履歴記憶手段が建築設備の制御履歴を格納しており、成績出力手段が、制御履歴記憶手段から建築設備の制御履歴を読み出すと共に、環境条件記憶手段から環境条件の変動履歴を読み出し、制御履歴と変動履歴とから建築物の省エネルギー化の達成度合いを演算して出力することが好ましい。また、環境条件が建築物内の室温と湿度を含んでおり、建築設備が建築物室内の空調機を含んでおり、制御目標値のうちの室温と湿度とが快適指数により定められていることが好ましい。また、環境条件には建築物内の室温と湿度とが含まれており、環境条件には建築物の窓の開閉状態と建築物外の温度と湿度とが含まれており、建築設備には窓や、その自然換気用の開閉装置、さらには、ブラインド及びその上げ下げ装置等の日射抑制装置等が含まれており、制御目標値のうちの室温と湿度とが快適指数により定められていることが好ましい。
発明の第2は、建築物の省エネルギー化のための制御方法であって、環境計測手段が建築物内外の環境条件の計測結果を受け付けて環境条件記憶手段に格納し、目標値設定手段が環境条件の計測結果に基づいて建築設備を省エネルギー化できる制御目標値を設定し、操作監視手段が建築物に備えられた建築設備に対する人為的操作を検知した場合に、暫定目標値設定手段が計測された環境条件と人為的操作とに基づいて暫定目標値を設定し、前記の暫定目標値は、前記の人為的操作が検知された段階では当該人為的操作により設定された値に略合致すると共に、時間の経過に伴い前記の制御目標値に近づくものであり、建築設備制御手段が前記の暫定目標値に基づいて建築設備を制御することを特徴とする建築物省エネルギー化制御方法である。
個々人の好みや都合による設備機械の人為的操作を許容できるから、設備機械を操作した個人は、しばらくは好みの環境条件下で快適に過ごすことができる。また、個々人がシステムの制御を切ってしまう事態を防止できるから、設備機械を操作した人間が室内から退出した後もシステムからの制御が有効なまま維持され、省エネルギー化に反する事態が生じない。また、時間をかけて省エネルギー化の観点から好ましい環境条件に人間を徐々に慣らしていくよう作用するから、当初は好みでない環境条件でも、徐々にかつ無意識のうちに個々人に受け入れさせていくことができる。その結果、建築物全体の省エネルギー化を、建築物内部ですごす個々人の好みや都合を反映しつつ確実に達成することができる。
建築物省エネルギーシステムの一実施形態例の、全体構成の概略を示すブロック図である。 システムが行うメイン処理の概略フローを示したフローチャートである。 図2のS300ステップをさらにブレークダウンしたフローチャートである。 制御パターンの一例を示した図であり、(A)は人為的操作が1回の場合、(B)は人為的操作が2回行われた場合である。 制御パターンの他の例を示した図であり、(A)は人為的操作が1回の場合、(B)は人為的操作が2回行われた場合である。 制御パターン選択のためのテーブルの例である。
図面も参照しながら、発明の実施の形態について説明する。本発明は建築物の省エネルギー化のためのシステムであるが、ここにいう建築物とは、事務所、住宅、工場、商業ビル、ホテル、病院等の、その内部で人間が日中や夜間に様々な活動を定常的に行っている建築物であって、備え付けられた建築装置及び設備機械の動作が人為的に操作可能な建築物を言う。このような建築物では、内部で活動する人間の好みや都合により、必ずしも省エネルギー的には好ましくない人為的操作がなされ得る。
ここで、建築装置とは、建築物の一部として設置され、建築物の外部と内部との物質交換を制御しつつ行うための出入り口となる装置であり、例えば、開閉機構を有する窓・や換気口(以下、代表して単に窓という)、さらには、開閉機構を有するドアやシャッター等の扉類や同様に稼働可能な屋根、庇、ルーバー等(以下、代表して単にドアという)をいう。また、設備機械とは、動作に伴いエネルギーを消費する機械類であって、個々の人間が好みや都合により操作パネル等を介して任意に操作することができると共にシステムによる制御も可能で、エネルギーを直接消費するか又は間接的に建築物のエネルギー消費に影響するものを言う。例えば、空調機、換気機器、照明機器、熱源機器、ボイラー、冷却塔、ヒートポンプエアコン等の設備機器類、給排水ポンプ、給湯機器、燃料電池などの給排水衛生ガス機器、受変電設備、発電機、蓄電池等の電気設備機器及び冷蔵庫、温蔵庫、複写機、コンピューター、プリンタ等の電気エネルギーを利用する機器、ガスコンロ、石油ストーブ等の化石燃料を利用する機器類等が挙げられる。以下、建築装置及び設備機械をまとめて建築設備と言う。
図1は、本発明のシステムの一実施形態例の概略全体構成を示したブロック図である。図1のうち、破線で囲まれた部分1が対象となるシステム、一点鎖線で囲まれた部分のうち、部分1の左に記載された部分2がシステムが設置された建築物内外の環境を意味し、部分1右に記載された部分3が、建築物に設置された建築設備群を意味する。また、矢印は情報の主な流れ方向を意味する。システムは、メインとなるコンピュータに、各種センサー類、建築設備の制御部、プリンタ、外部との通信のそれぞれに関するインターフェイスを組み合わせて構成されている。
室内計測センサー10は、建築物の各室内等の内部空間に設置され、設置場所の温度、湿度等の環境条件を計測して、その計測結果を環境計測手段50に出力する。外部計測センサー11は、建築物の外部に設置され、設置場所の温度、湿度、日照度、気圧等を計測して、その計測結果を環境計測手段50に出力する。環境計測手段20は、計測センサー10、11から出力された計測データを、あらかじめ定めた時間間隔ごとに順次受け付けて環境条件記憶手段30に格納する。また、環境計測手段20は、気象庁他から入手した温度、湿度、雨量、風速、風量等の外部データをインターネット等の通信ラインを経由して随時入手する。
環境条件記憶手段30は、計測センサーで随時計測されたデータ及び外部から随時入手した気象データ等を格納して環境履歴を格納すると共に、建築物及び各部屋に関する用途、各部屋の大きさ、窓やドアの大きさ・数・方位、階数、日射遮蔽や断熱の程度等の建物情報及び、設備機械類の設置位置及び稼働時の発熱量等の設備情報、また、快適指数を演算するための各部屋の空調機の風量、想定室内収容人員、想定着衣量、想定発熱量等の快適情報、さらに、例えば、部屋が事務室である場合に、そこに通常居ると想定される人間の想定勤務時間及び想定残業時間、昼休みのように人間が不在となるであろう時間帯、各部屋の通常使用で想定されている人数より少人数の利用となる時間帯等の予測情報、等のあらかじめ入力された各種の環境条件情報を格納している。
目標値設定手段40は、環境条件記憶手段30に格納された環境条件情報を用いて、建築設備ごとの制御目標値と必要によりその有効時間とを設定する。制御目標値はそれぞれの建築設備により演算方法が異なる。例えば、設備機械が空調機の例では、温度や湿度等の情報を用いて室内ごとに快適指数(PMV=Predicted Mean Vote)がゼロになる温度と湿度とを求め、空調機の制御目標値とする。なお、快適指数とは、人間が感じる暑さや寒さが、温度、湿度、輻射温度、気流速度、人の活動量、衣服の着衣量(CLO値)や熱抵抗などに左右されることから、これらの要素を加味し、必要によりCO2濃度やCO濃度も活用して、Fangerの開発した快適方程式を用いて計算したものをいう。PMV=0で統計的に95%の人が暑くも寒くもなく快適に感じ、これからプラスマイナス3の範囲内で数字が変動して、PMVがプラスになると95%の人が暑く感じ、マイナスになると寒く感じることを意味する。
また、設備機械が照明器具の例では、各部屋の大きさ、窓の大きさと位置、日照度、収容人員の情報から、各室内で行うと想定されている作業に必要な最低限の照度が得られる照明数とその位置について、部屋ごとにあらかじめ定められた計算式に基づいて制御目標値を設定する。日照により日常作業に十分な照度が得られる場所では、消灯するのが省エネルギーになるからである。また、建築装置が窓の例では、建築物外部の温度、湿度、雨量、風量、風向等の情報と、各室内の温度、湿度、勤務時間内か否か等の情報とから、あらかじめ定められた計算式に基づいて、快適指数を維持しながら空調機の運転エネルギーが小さくなるように、各窓を開いて換気を行うか否かを決定して窓ごとの制御目標値とする。たとえば、外気温が室内温度より低い場合に、空調機を冷房運転するより窓を開けて換気を行った方が省エネルギーになるからである。また、設備機械がパーソナルコンピュータやプリンタ等の事務機器の例では、電源がONであるがあらかじめ定めた一定時間以上にわたって待ち状態を続けている機器を特定して制御目標値とする。このような事務機器は無駄にエネルギーを消費していると考えられるからである。
制御目標値の有効時間とは、いったん設定された制御目標値により建築設備が継続して制御される最大時間であり、建築物や部屋の用途に基づいて、各部屋にいると想定される人間の想定勤務時間及び想定残業時間、昼休みのように人間が不在となると予測される時間帯、各部屋の通常使用で想定されている人数より少人数の利用となると予測される時間帯等の予測情報に基づいて設定される。また、在室人員をCO2センサーや画像センサー、赤外線センサーにより予測する場合もある。多くの人間が部屋内で日常的に作業する事務室等の部屋において、部屋内の人間数がゼロ若しくはごく少数になると予測される時間に、多くの人間が居るときと同じ制御目標値による制御を行うのは、エネルギーの無駄だからである。なお、ある制御目標値の有効時間が経過して制御目標値が無効になると、目標値設定手段40は、次の処理サイクルで、予測された状況に応じた新たな制御目標値を設定する。例えば、事務室内から人間がいなくなると予測される場合は、部屋内の建築設備の運転を停止し、窓を閉める。
このように、それぞれの建築設備ごとに、稼働の必要性を加味した上で省エネルギーの観点からもっとも好ましい理想的な制御目標値と必要によりその有効時間とを定めることができるから、人間や設備機械の作業効率を損なうことなく、建築物全体の省エネルギー化を図ることが可能になる。
目標値設定手段40は、制御履歴記憶手段70から各建築設備の制御履歴を読み出し、過去の一定時間内に設備機械に対する人為的操作がなされているか否かを判断し、人為的操作がなされていない場合に、各建築設備の制御目標値と必要によりその有効時間(以下、制御目標値等という)とを建築設備制御手段50に送る。いずれかの建築設備に対する人為的操作がなされている場合は、暫定目標値設定手段100にその建築設備の情報と制御目標値等とを送る。その後、暫定目標値設定手段100から当該建築設備に関する暫定目標値と制御パターンとを受け付けたら、それらを建築設備制御手段50に送る。
ここで、過去の一定時間とは、建築設備を操作した人間が、自らの操作を覚えていると想定され、かつ継続的に操作した環境条件を維持したいと想定される時間であり、3時間〜1週間程度の範囲で建築物内や部屋内の人間の活動周期を考慮してあらかじめ定めれば良い。この時間は長い方が個々の人間にとって好ましいが、短い方が建築物全体の省エネルギー化にとっては好ましい。なお、後述のフローチャートでは、過去の一定時間が3日間の場合を例にあげて説明する。3日間とすると、事務室における金曜日の操作履歴が土曜日と日曜日をはさんだ翌月曜日の制御に反映されることになる。
このように、あらかじめ定めた過去の一定時間内に人為的操作がなされていない場合には、目標設定手段40が自ら省エネルギーの観点から望ましい理想的な制御目標値等を設定して建築設備制御手段50に送るから、建築物全体を最も省エネルギーな状態にすることができる。また、人為的操作がなされた場合には、目標設定手段40は、その操作を行った人間の行動をその後の制御に反映するために、後述の暫定目標値設定手段100に情報を送って、制御目標値等に加えて暫定目標値と制御パターンを設定するように処理する。
暫定目標値は、建築設備を人為的操作が行われた直後から人為的操作の内容に略合致する状態でしばらく維持するように設定される。ここで略合致するとしたのは、体感の範囲内でほぼ同じ内容であれば良く、厳密に人為的操作の内容と同じである必要はないという意味である。暫定目標値をいったんは略合致するようにすることで、人為的操作を行った人間は、自らの要求が満たされた満足を感じる。その後、暫定目標値はあらかじめ定められた制御パターンを介して、省エネルギー的に望ましい制御目標値に、建築設備の制御を徐々にまたは段階的に復帰させるように設定される。暫定目標値が設定されてから制御目標値に復帰するか、又は、新たな人為的操作が行われるまでの時間が、暫定目標値の有効時間となる。このような暫定目標値は、通常、省エネルギーの観点からは必ずしも好ましいものではないが、人為的操作を行った人間の行動を反映し、最終的には省エネルギー化を達成可能にする。なお、暫定目標値と制御パターンの設定に関しても、制御目標値の設定の場合と同様に、部屋内に居る人間に関する予測情報を用いた有効時間が、必要により設定される。
このようにすることで、人為的操作が行われた直後はその操作に従って建築設備が動作するが、一定時間経過後には、システムによる制御により省エネルギー的に好ましい制御目標値をめざして制御を行えるようにする。具体的には後述のフローチャートを用いた説明に関連して説明する。
設備機械制御手段50は、目標値設定手段40から制御目標値等を受け付けた場合に、あらかじめ建築設備ごとに定めた基本制御パターンに従って各設備機械60を制御する。また、目標値設定手段40からある設備機械に関して暫定目標値と制御パターンを受け付けた場合には、該当する建築設備を暫定目標値と制御パターンに従って制御する。また、建築設備制御手段は、各建築設備に対する制御命令を出した時刻と制御内容とを制御履歴記憶手段70に格納する。なお、基本制御パターンとは、もっとも単純な制御パターンであり、制御がスタートした直後に制御目標値となるように制御するものであるが、各建築設備に適した異なるパターンであってもよい。
制御履歴記憶手段70は、建築設備制御手段50と操作監視手段90とから建築設備の操作情報を受け取り、建築設備ごとに操作情報を時系列に沿って格納している。具体的には、建築設備ごとに、建築設備に対する人為的操作とシステムによる制御との履歴を操作・制御がなされた時間順に格納している。例えば、空調機の運転履歴であり、窓やドアの開閉履歴であり、照明器具のON・OFF履歴等であり、人為的操作による設定値やシステムによる制御目標値及び暫定目標値や制御パターンも格納されている。
このような制御履歴記憶手段を備えているのは、人為的操作とシステムによる操作とを判別するためと、また、人為的操作がどのようなタイミングで何回行われたかの履歴を残すことで、操作を行う人間の好みや都合を履歴によってより適格に判定し、建築設備の制御に反映させるためとによる。
操作センサー80は、建築設備ごとに備えられており、建築設備に対して人間または制御システムによる何らかの操作がなされた場合に、操作の内容を操作監視手段90に信号出力する。例えば、空調機であれば、ON−OFF制御がなされたり温度の設定が変更されたりした場合であり、窓であれば、閉じていた窓が開かれたりした状況であり、照明器具であれば、ON−OFF制御がなされた場合であり、事務機器であれば、ON−OFF制御がなされたり印刷ジョブが実行されたりした場合である。
操作監視手段90は、ある建築設備に備えられた操作センサー80が、建築設備に何らかの操作がなされた信号を出力した場合に、制御履歴記憶手段70からその建築設備の建築設備制御手段50による制御履歴を読み出し、建築設備になされた先の操作がシステムによるものか否かを判断する。制御履歴にシステムからの該当する命令がない場合に、操作監視手段90は、操作センサー80が検出した操作は人為的操作であると判定して、その旨とその操作内容とを制御履歴記憶手段70に格納する。システムによる制御履歴に該当する命令があった場合は、操作監視手段90は、操作センサー80が検出した操作は設備機械制御手段50による操作であると判定して、その旨とセンサーが検出した操作内容とを制御履歴記憶手段70に格納する。
このように、建築設備の動作等に対してある変更が加えられた場合に、それがシステムが行った制御による変更か人間が行った操作による変更かを判別することができるので、その後の制御を切り分けて、人間の好みや都合による建築設備の人為的操作を許容しつつ、省エネルギー化の方向に誘導することが可能になる。
暫定目標値設定手段100は、目標値設定部40から、人為的操作がなされた建築設備を特定する情報とその建築設備に関する制御目標値とを受け取った場合に、制御履歴記憶手段70からその設備機械に関する制御履歴を読み出し、以前に設定された暫定目標値等に有効時間が設定されている場合はそれが有効か否か(有効時間内か否か)、直近の人為的操作が処理の1サイクル内で行われたか否か等を判断し、それぞれの条件に応じて、環境条件と制御履歴とから既存の暫定目標値を修正して制御パターンを選択するか、又は、新たな暫定目標値を設定して制御パターンを選択するかの処理を行い、処理結果を目標値設定手段40に返す。なお、暫定目標値の有効時間は、制御目標値の有効時間と同様に、予測情報により必要により設定される。暫定目標値設定手段100における具体的な処理は、後述のフローチャートに関連して説明する。
このように、暫定目標値設定手段100では、過去の一定時間内に何らかの人為的操作がなされた建築設備に関して、必要により有効時間が定められた暫定目標値と制御パターンとを設定する。そして、暫定目標値と制御パターンは、人為的操作を許容しつつ、時間の経過と共に省エネルギー的には理想とする制御目標値に段階的にまたは徐々に移行するように定めているので、建築物内部で活動する人間の好みや都合を反映しつつ、建築物全体として省エネルギー化を実現できるよう誘導することが可能になる。
制御パターン記憶手段は、建築設備ごとに、建築設備に対して人為的操作がなされた場合に、人為的操作がなされた状態から省エネルギー的に理想とする制御目標値等の状態に制御機械を復帰させるための制御パターンを格納している。制御パターンは、建築設備を制御する人間に不快感や不都合を感じさせないように、特に変化を意識しないうちに省エネルギーの方向に誘導しうるようにあらかじめ定めてある。そのためには、人為的操作がなされてから一定時間は、人為的操作での設定通りの状態に建築設備を維持し、その後は、制御目標値に直ちに復帰するようにしたり、また、徐々に時間をかけて制御目標値に復帰したりするようにする。
制御パターンは、建築物や建築設備の種類のみならず、建築設備が設置された部屋の用途に応じて異なるものを用いるのが好ましい。例えば、部屋の用途が事務室の場合では、平日はほぼ毎日、複数の同じ人間が室内で作業することになるので、個人の好みや都合が固定的になりやすく、省エネルギー的に好ましい方向に誘導するためには、比較的長時間をかけて徐々に制御目標値に誘導するようにすることが好ましい。また、例えば、部屋の用途が会議室の場合は、室内に人間がいない時間が比較的長く、また、人間がいても短時間で入れ替わるので、制御目標値への誘導は比較的短時間で行えばよい。
また、制御パターンは、暫定目標値の有効であるうちに何回の人為的操作が繰り返しなされたかの累積回数と、直近の人為的操作とその人為的操作の直前の復帰制御との間の時間間隔とにより、異なる制御パターンを選択可能に用意している。累積回数により制御パターンを変えているのは、累積回数が2回以上の場合は、ある人為的操作がなされた後、省エネルギー的に好ましい制御目標値に復帰したかまたは徐々に復帰する方向に建築設備が制御された場合に、最初に建築設備を操作した人間がその復帰制御を好まないか又は不都合と考えて、再度の人為的操作を行った場合と考えられることから、その意向を制御に反映できるようにするためである。また、複数回の人為的操作が行なわれた場合に、その後にシステムによりどのような制御が行われるかを人間に予想されにくいようにすることで、制御目標値へのシステムによる誘導に対する人間の抵抗感を小さくするためである。
このような制御パターンを用いることで、システムが人間の感覚をある意味だましながら、制御目標値に誘導するように建築設備を時間をかけて制御するから、建築物内の人間が感じる抵抗感を弱めて徐々に慣らしていくことができ、省エネルギー目標を自然に達成できるようになる。
さらに、直近の人為的操作とその直前の復帰制御との間の時間間隔により、異なる制御パターンを用意しているのは、例えば、復帰制御がなされてから直近の人為的操作がなされるまでに1時間以上経過している場合は、制御目標値を室内にいる人間がある程度許容しているか、又は室内にいる人間が入れ替わったためと考えられるから、比較的短時間で制御目標値に復帰させればよいからである。また、例えば、復帰制御がなされてから直近の人為的操作がなされるまでに5分間経過していない場合は、室内にいる人間が制御目標値への復帰制御を許容していないと考えられるから、その後に復帰制御するまでの時間を長くしたり、段階的または徐々に復帰制御するようにする。
このように、建築設備ごとに、建築設備を操作する人間にできるだけストレスを与えないでかつ予想されにくいように、省エネルギー的に望ましい制御目標値に誘導するような制御パターンを用意しているので、システムからの制御を嫌って人間が制御線を外してしまったり、また、外した場合に室内から退去する際に制御線を元に戻すことを忘れてしまうと言うような、省エネルギー的には好ましくない事態の発生をあらかじめ防止することができる。なお、制御パターンに関しては、後述のフローチャートに関連して例を上げて説明する。
成績出力手段120は、一日に一回その日の省エネルギー成績を、建築物全体及び部屋ごと設備機械ごとに演算して成績記憶手段130に格納すると共に出力する。さらに、週に一回その週の成績を建築物全体及び部屋ごと設備機械ごとに演算して出力し、同様に、月に一回と年に一回に建築物全体及び部屋ごと設備機械ごとに省エネルギー成績を演算して定期的に出力する。成績の演算にあたっては、制御履歴記憶手段70から各建築設備の制御履歴を読み出して、あらかじめ定められた計算式に基づいて演算する。また、成績出力手段120は、省エネルギー成績を演算する期間と同期間の環境条件を環境条件記憶手段30から読み出して、省エネルギー成績と一緒に表示して出力する。出力は、プリンタ出力、画面出力、メール送信のいずれでも良く、他の形式であっても良い。
省エネルギー成績は、1分から数分間、1時間、1日、1週間、1か月、1年のそれぞれ毎の、制御目標値等の達成率、未達であった時間、制御目標値等を達成した場合に比して余分に要したエネルギー費用等を表示して、建築物全体及び部屋ごと設備機械ごとに表示して出力する。
このように、成績出力手段120を用いることで、システムによる制御目標値等への誘導をなかなか受け入れない人間や部屋が明らかになるから、それぞれへの省エネルギー化に関する改善勧告を行ったり、他の対策をとったりすることができるようになる。この結果、建築物全体の省エネルギー化へのボトルネックを解消することが容易になる。
次に、図2〜6を用いて、システムのメインの処理フローを説明する。図2は、処理フローの概略を示したフローチャートである。各ステップでは、システム内の全部の建築設備に関して順次処理を行って次のステップに移る。いったん処理がスタートすると、処理を停止する旨の割り込み命令が無い限り、図2のサイクルを繰り返して処理を行うことになる。なお、環境計測手段20、操作監視手段90、成績出力手段120が行う処理は図2のフローに含まれていない。環境計測手段20と操作監視手段90はメインフローから独立して常時定期的に処理を行っており、また、成績出力手段120は一日に一回あらかじめ定められた時間に、やはりメインフローから独立して動作するようにプログラムされているからである。また、成績出力手段120は、一時間に一回〜必要に応じて数回、一週間に一回、一月に一回、一年に一回〜必要に応じて数回、というように定期的に動作するようにプログラムされている。
図2のフローチャートに従ってメインフローを説明する。処理がスタートすると、まず、目標値設定手段40が、環境条件記憶手段30から環境条件を読み出し(S100ステップ)、次いで、制御履歴記憶手段70から建築設備ごとの制御履歴を読み出す(S200ステップ)。次に、目標値設定手段40が制御目標値等の設定を行うが(S300ステップ)、この詳細を図4を用いて説明する。図4は、S300ステップをさらにブレークダウンしたフローチャートである。
S300ステップでは、まず、制御履歴から3日以内に人為的操作がなされたか否かを判断する(S310ステップ)。ここで、3日は上記の過去の一定期間の一例であり、部屋の用途や建築設備により異なる期間を設定できる。この例では、部屋が事務室であると想定し、金曜日の人為的操作が翌月曜日の制御に反映する例で説明する。3日以内の制御履歴に人為的操作の記録が無かった場合は、システムによる制御が部屋にいる人間に受け入れられていると考えられるから、フローは下に分岐して目標設定手段40が制御目標値の設定を行う(S320ステップ)。そして、設定した制御目標値を建築設備制御手段50に送って(S370ステップ)、S300ステップの処理が終了する。
S310ステップで3日以内に人為的操作がなされていた場合は、フローは右に分岐して、3日以内の人為的操作により設定された暫定目標値が現時点で有効か否かを判断する(S330ステップ)。これは、先に設定された暫定目標値と制御パターンによりすでに復帰制御が完了しているか否かの判断と、暫定目標値に有効時間が設定されている場合には有効時間内か否かの判断とにより行う。復帰制御が完了して暫定目標値が無効となっているか、又は暫定目標値の有効時間が経過して同様に無効となっている場合には、いずれも先に設定された暫定目標値が無効になっているから、フローは下に分岐して、その時点の環境条件と制御履歴とを用いて新たな暫定目標値を設定し、かつ制御パターンを選択する(S340ステップ)。
図4に空調機の温度制御の制御パターンの例を示す。図4(A)は、最初にシステムにより設定されていた制御目標値に対して、設定温度を引き下げる1回目の人為的操作が行われ、その後はX1時間(例えば1時間)にわたって、引き下げられた好みの温度を暫定目標値として制御が行われ、X1時間経過後、システムによる復帰制御が直ちになされて、元の制御目標値に戻された例である。図4(B)は、(A)の復帰制御がなされてから比較的短時間のY1時間(例えば10分)が経過した時に、2回目の人為的操作がなされ、再び好みの温度に設定され直された例である。このような場合は、人為的操作を行った人間に制御目標値による温度設定が受け入れられていないと判断できるから、システムは、X1時間よりも長いX2時間(例えば2時間)にわたって、好みの温度を暫定目標値として空調機を制御する。
その後、X2時間が経過した段階で2回目の復帰制御を行い、制御目標値に戻す。X1時間をX2時間よりも長く設定することで、人為的操作を行う人間のシステム制御に対する予想を外し、システムによる制御を受け入れやすくする。さらに2回目の復帰制御の後、3回目の人為的操作が行われた場合には、X2時間による制御を繰り返しても良いし、X2時間よりさらに長いX3時間(例えば3時間)を設定しても良い。また、X2時間を繰り返しながら暫定目標値を制御目標値と好みの温度の中間値とし、中間値による制御をX2時間経てから制御目標値に戻すようにしても良い。
図5に温度制御の制御パターンの他の例を示す。図5(A)は、最初の制御目標値に対して、設定温度を引き下げる1回目の人為的操作が行われ、その後はX4時間(例えば1時間)は引き下げられた好みの温度を暫定目標値として制御が行われ、X4時間経過後、システムによる復帰制御がなされるが、その後直ちに制御目標値に復帰するのではなく、X5時間(例えば1時間)かけて徐々に制御目標値に戻される例である。このように時間をかけて制御目標値に戻すことで、人間が制御目標値を受け入れやすくなる。
図5(B)は、(A)の復帰制御がなされてからX4時間より短時間のY2時間(例えば30分)が経過した時に2回目の人為的操作がなされ、再び好みの温度に設定され直された例である。この場合は、2回目の復帰制御を人為的操作がなされてからX6時間(例えば30分)で行い、その後、X7時間(例えば1時間)をかけて徐々に制御目標値の復帰させる例である。それぞれの時間はあらかじめ一定値に固定していても良いが、Y2時間の長短により、X6時間とX7時間の長短を調整するようにしても良い。Y2時間が長いほど、制御目標値を受け入れやすいと考えられるから、X6時間とX7時間はより短くするのが省エネルギーの観点から望ましい。
制御パターンは各種考えられるが、いずれも部屋や建築物の用途をふまえ、部屋内にいる人間の行動パターンや予測情報に基づいて、人間にストレスを感じさせることなく、省エネルギー化できるようにあらかじめ用意しておけばよい。図6は、過去の一定時間内における人為的操作の累積回数と、直近の復帰制御から人為的操作がなされるまでの経過時間とにより、異なる制御パターンa〜iのいずれかを選択するためのテーブル例である。制御パターンのその他の選択項目としては、部屋の用途、予測情報、部屋内にいると想定される人数(少数であるほど好みや都合の影響が強くなる)と性別等が上げられる。また、建物のエントランスや廊下などでは、滞在時間がすくない場合に温度的なストレスは比較的小さい。そのため、このような空間ではより省エネルギー方向に速やかに誘導することが可能である。
このように、人間の状況に応じて、制御目標値をもっとも受け入れやすくなるように、暫定目標値を設定するとともに制御パターンを選択して制御するので、人間にストレスをあまり感じさせることが無く、システムによる制御を切ってしまうようなことも生じにくく、かつ、徐々に制御目標値での制御に慣れさせることができるから、省エネルギー的に好ましい方向に誘導することができる。
ここで、図3のS340ステップに戻り、暫定目標値と制御パターンを選択したら、目標値設定手段40に処理結果を送信してS370ステップに戻り、目標値設定手段40は、制御目標値等を設備機械制御手段50に送って処理を終了する。
次に、S330ステップで、先に設定された暫定目標値と制御パターンが未だ有効である場合、具体的には、先に設定された暫定目標値と制御パターンによる復帰制御が完了しておらず、かつ、暫定目標値に有効時間が設定されていない(有効時間は無限大)かまたは設定されていても有効時間内の場合であるが、フローは右に分岐して、図2に示した処理の直近の1サイクル内において人為的操作がなされたか否かを判断する(S350ステップ)。人為的操作が直近の1サイクル内でなされている場合は、フローは下に分岐して、その人為的操作の内容を暫定目標値と制御パターン選択に反映し(S360ステップ)、S370ステップに戻る。一方、直近の1サイクル内において人為的操作がなされていない場合は、すでにその前のサイクルにおいて暫定目標値と制御パターンの設定が完了しているので、そのままS370ステップに戻る。これでS300ステップの処理が終了する。
図2に戻って、設備機械制御手段50は、建設設備ごとに送られた制御目標値と、場合により送られる暫定目標値と制御パターンとを用い、各建設設備の制御部60を介して各建築設備を制御する(S400ステップ)。次に、設備機械制御手段50は、実行した制御の時間と内容を、建築設備ごとに制御履歴記憶手段70に格納して(S500ステップ)、S100ステップに戻る。以下、システムに対する停止命令が割り込むまで継続して処理を行う。
このようにして処理を行うので、個々人の好みや都合による設備機械の人為的操作を許容できるから、設備機械を操作した個人は、しばらくは好みの環境条件下で快適に過ごすことができる。また、個々人がシステムの制御を嫌がって切ってしまう事態を防止できるから、設備機械を操作した人間が室内から退出した後もシステムからの制御が有効なまま維持され、省エネルギー化に反する事態が生じない。また、時間をかけて省エネルギー化の観点から好ましい環境条件に人間を徐々に慣らしていくよう誘導することができるから、当初は好みでなかったり不都合だったりした環境条件でも、徐々にかつ無意識のうちに個々人に受け入れさせていくことができる。その結果、建築物全体の省エネルギー化を、建築物内部ですごす個々人に大きなストレスを感じさせることなく確実に達成することができる。
以上、本発明のシステムの一実施形態例について図面を参照しながら説明してきたが、本発明は上記の具体的態様に限定されるものではなく、様々な変型が可能である。例えば、建築設備の一部に、システムにより制御できない建築設備を含んでいると省エネルギーの観点からは好ましくないが、例えば、病院では必ず稼働していなければならない機器が存在するから、システム内にそのような建築設備を含んでいてもよい。
また、図2の各ステップでは、全部の建築設備に関してステップ内の処理を行ってから次のステップに移行するようにしているが、1サイクルを1つの建築設備に関して行い、全部の建築設備にわたって同じサイクルを順次繰り返すようにしても良い。また、上記では、人為的操作がなされた場合にいったん制御履歴にその情報を格納し、しかるのち制御履歴を読み出して制御する例で説明しているが、人為的操作がなされた段階でメインフローに割り込みをかけ、人為的操作に伴う一連の処理が完了した段階で、割り込み前により中断して処理を継続するようにしても良い。また、図2のサイクルは、連続的にほぼリアルタイムで処理しているが、タイマー手段を用いて、例えば1分ごとや3分ごとに1サイクルを行うというように、建築設備ごとに異なる時間間隔で1サイクルを行ってもよい。例えば、空調に関しては1分ごとに1サイクルがなされれば十分であるし、窓の開閉処理に関しては5分ごとに1サイクルを行うくらいで十分である。また、照明設備や事務機器に関してはほぼリアルタイムで処理することが望ましい。なお、このようにしても随時の人為的操作等の制御履歴は記憶手段に格納されているので処理上の問題は生じない。
上記で説明した制御パターンは例示であり、建設設備を操作する人間の心理を考慮した他の制御パターンを用意しても良い。例えば、上記では暫定目標値を人為的操作の設定値にしばらくは維持する例で説明しているが、人為的操作がなされた直後は、人為的操作による設定値におよそ近い暫定目標値を設定するものの、直ちに復帰制御を開始して徐々に時間をかけて制御目標値に近づけるようにしても良い。つまり、図5(A)におけるX4時間がほぼゼロの場合である。また、例えば、空調機の制御目標値としての温度が28℃の場合に人為的操作により25℃に設定されていたとして、一定時間経過後にシステムが動作温度を28℃に戻す復帰制御を行ったところ、それから10分以内の人為的操作により、動作温度を前の人為的操作よりさらに低くする23℃にする操作が行われたような場合は、操作を行った人間が、復帰制御が行われたことを知らずに、前回の25℃の設定では暑く感じたのでさらに温度を低く設定したことが考えられるので、23℃という人為的操作による設定を維持せずに短時間で25℃に戻す制御パターンが考えられる。同様に、最終的に省エネルギーを実現できるような、上記以外の様々な制御パターンを用いても良いことは言うまでもない。また、S300ステップの具体的な制御に人工知能を用いるようにしてもよい。
部屋内にいる個人が特定されうる場合は、制御目標値や暫定目標値が設定された場合に、その旨を、システムの目標値設定手段等から個人へのメール、警報音その他の方法で知らせるようにしても良い。また、人為的操作があらかじめ定めた一定基準より多くなされていたり、または人為的操作による設定値が制御目標値からかけ離れている場合に、成績出力手段等から、その建築設備を特定したレポートを出力するようにしても良い。このようにすることで、なかなか制御目標値を受け付けない人間に対して、その理由を確認して新たな対策を探ることが可能になる。
上記のシステムは、コンピュータに格納されたソフトウェアにより動作する例であるが、ソフトウェアの各動作を行う専門のハードウェアを組み合わせて構成してもよい。システムは、プログラムとして表現することができ、これらをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に格納してもよい。ここで、記録媒体とは、フレキシブルディスク、光磁気ディクス、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記録装置のことを言う。また、プログラムは、任意の適当な部分に分割し、分割したものをそれぞれに記憶媒体に格納することも可能である。また、コンピュータには、上記以外に周辺機器として入力装置、ディスプレイ、プリンタ等が接続される。ここで、入力装置とはキーボード、マウスなどの入力デバイスをいう。ディスプレイとは、CRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示装置などを言う。記憶手段は、処理を行うコンピュータに内蔵するものであってもよいし、他の装置内にあり、通信によりアクセスするものであってもよい。記憶手段は、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリや、CD−ROM等の読み出しのみが可能な記録媒体、RAMのような揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成される。
各種建築物の省エネルギー化に利用できる。

Claims (8)

  1. 建築物の省エネルギー化のための制御システムであって、環境計測手段が建築物内外の環境計測センサーの出力を受け付けて環境条件記憶手段に格納し、目標値設定手段が環境条件の計測結果に基づいて建築設備を省エネルギー化する制御目標値を設定し、操作監視手段が建築物に備えられた建築設備に対する人為的操作を検知した場合に、暫定目標値設定手段が計測された環境条件と人為的操作とに基づいて暫定目標値を設定し、建築設備制御手段が前記の暫定目標値に基づいて建築設備を制御し、かつ前記の暫定目標値は、前記の人為的操作が検知された段階では当該人為的操作により設定された値に略合致すると共に、時間の経過に伴い前記の制御目標値に近づくものであることを特徴とする建築物省エネルギーシステム。
  2. 暫定目標値設定手段は、あらかじめ定められた制御パターンを格納した制御パターン記憶手段から、人為的操作のタイプにより制御パターンを選択して読み出して、暫定目標値を設定するものであることを特徴とする請求項1に記載の建築物省エネルギーシステム。
  3. 暫定目標値設定手段は、人為的操作のタイプを人為的操作がなされた累積回数により判断することを特徴とする請求項2に記載の建築物省エネルギーシステム。
  4. 暫定目標値設定手段は、建築設備制御手段が建築設備の制御値をより制御目標値に近づけるよう変更したあとの人為的操作の有無により、異なる制御パターンを設定しうることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の建築物省エネルギーシステム。
  5. 制御履歴記憶手段が建築設備の制御履歴を格納しており、成績出力手段が、制御履歴記憶手段から建築設備の制御履歴を読み出すと共に、環境条件記憶手段から環境条件の変動履歴を読み出し、制御履歴と変動履歴とから建築物の省エネルギー化の達成度合いを演算して出力することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の建築物省エネルギーシステム。
  6. 環境条件が建築物内の室温と湿度を含んでおり、建築設備が建築物室内の空調機を含んでおり、制御目標値のうちの室温と湿度とが快適指数により定められていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の建築物省エネルギーシステム。
  7. 環境条件には建築物内の室温と湿度とが含まれており、環境条件には建築物の窓の開閉状態と建築物外の温度と湿度とが含まれており、建築設備には窓の開閉装置が含まれており、制御目標値のうちの室温と湿度とが快適指数により定められていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の建築物省エネルギーシステム。
  8. 建築物の省エネルギー化のための制御方法であって、環境計測手段が建築物内外の環境条件の計測結果を受け付けて環境条件記憶手段に格納し、目標値設定手段が環境条件の計測結果に基づいて建築設備を省エネルギー化できる制御目標値を設定し、操作監視手段が建築物に備えられた建築設備に対する人為的操作を検知した場合に、暫定目標値設定手段が計測された環境条件と人為的操作とに基づいて暫定目標値を設定し、前記の暫定目標値は、前記の人為的操作が検知された段階では当該人為的操作により設定された値に略合致すると共に、時間の経過に伴い前記の制御目標値に近づくものであり、建築設備制御手段が前記の暫定目標値に基づいて建築設備を制御することを特徴とする建築物省エネルギー化制御方法。
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