JP4659513B2 - 中空柱状物の補強方法。 - Google Patents

中空柱状物の補強方法。 Download PDF

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Description

本発明は、電柱等の中空柱状物を補強する方法に関する。
市街地には、ケーブルや電線等を支持する電柱などの種々の柱状物が設置されている。これらの柱状物の多くは、鉄筋コンクリートや鋼管からなる中空形状の柱状物であり、その端部が地中に埋設された状態で地面に立設されている。このような中空柱状物は、長期間にわたり直射日光や風雨にさらされることから劣化が生じることは避けられず、特に、根元部付近において劣化が生じると、柱状物が倒れる虞がある。また、電線等が架け渡される2本の柱状物の間には、電線等に常時生じている張力により互いに接近する方向に力が作用していることがあるが、この場合には、根元部に大きな曲げ応力が作用することから、根元部に亀裂等が生じやすい。しかし、このような劣化や亀裂が生じた柱状物の全体を別の新しい柱状物と取り替えようとすると、架設されているケーブルや電線等を付け替えるなどの作業が必要であり、非常に手間がかかる。そこで、従来から、このような中空の柱状物を部分的に補強する方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、柱状物の一部に強化繊維のシートを巻き付けてから、エポキシ樹脂等をシートに含浸させて硬化させることにより柱状物を外部から補強する方法が記載されている。また、特許文献2には、中空の柱状物内に、砂利や砕石等からなる骨材と二液反応性硬化樹脂からなる充填材を注入してから、充填材を硬化させることにより柱状物を内部から補強する方法が記載されている。
特開平5−332031号公報 特開2002−276201号公報
しかし、特許文献1に記載された補強方法により、根元部付近を補強する場合には、この根元部の周囲をある程度の深さまで一旦掘り起こし、強化繊維のシートにより補強作業を行った後に、再び根元部を埋め戻す作業が必要になるし、場合によっては、補強作業中に柱状物が倒れないように柱状物を支える仮設材を設置する必要がある。そのため、柱状物を補強するための一連の作業がかなり大がかりなものとなる。また、特許文献2に記載された補強方法では、根元部の内部に充填された骨材と充填材のみで柱状物を補強することから、柱状物の径や高さ、あるいは、柱状物に作用する外力等の条件によっては、根元部の曲げ強度が不足する虞がある。
本発明の目的は、埋設された柱状物の根元部を掘り起こすなどの面倒な作業が不要で、且つ、柱状物を確実に補強することが可能な中空柱状物の補強方法を提供することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
第1の発明の中空柱状物の補強方法は、その端部が地中に埋設された状態で地面に立設された、中空形状の柱状物を補強する方法であって、前記柱状物の内部空間のうちの、少なくとも地上側部分と地中側部分の境界付近に袋体を設置する袋体設置工程と、前記袋体の内部に流動性固化材を注入して前記袋体を膨張させる固化材注入工程と、前記流動性固化材を硬化させる硬化工程とを備えたことを特徴とするものである。
この補強方法においては、まず、柱状物の内部空間のうちの、地上側部分と地中側部分の境界付近、即ち、最も大きな曲げ応力が作用する根元部の内部に袋体を設置してから、この袋体の内部に流動性固化材を注入して袋体を膨張させた後、流動性固化材を硬化させる。すると、袋体と固化物(流動性硬化材が硬化したもの)とからなる補強構造により、柱状物の根元部がその内部から補強される。そのため、外部から補強する方法とは異なり、根元部を掘り起こすなどの面倒な作業が不要であり、施工が容易になる。また、柱状物は、袋体と固化物とからなる補強構造により内部から補強されるために、固化物のみで補強する場合と比較して柱状物全体の強度(特に、曲げ強度)が高くなることから、柱状物をより確実に補強することができる。
第2の発明の中空柱状物の補強方法は、前記第1の発明において、前記流動性固化材が注入される前の前記袋体の、前記柱状物内に設置されたときの前記柱状物の長さ方向と直交する断面における径は、前記柱状物の内径と比べてほぼ同じかそれよりも大きいことを特徴とするものである。従って、流動性固化材が注入されて袋体が膨張したときに袋体が柱状物の内面に密着して、袋体及び固化材からなる補強構造と柱状物が一体化するため、柱状物がより確実に補強される。
第3の発明の中空柱状物の補強方法は、前記第1又は第2の発明において、前記固化材注入工程の後に、前記柱状物の内部空間の前記袋体よりも上側に充填材を注入する充填材注入工程を備えたことを特徴とするものである。このように、柱状物の内部空間において、袋体よりも上側に充填材を注入すると、袋体と柱状物の内面との間に隙間が存在したとしても、この充填材により隙間が埋められて袋体と柱状物の密着性が向上するため、柱状物がより確実に補強される。また、柱状物の、袋体が設置された部分よりも上方の部分が充填材により内側から補強されるため、柱状物の補強効果がさらに高くなる。
第4の発明の中空柱状物の補強方法は、前記第1〜第3の何れかの発明において、前記袋体は筒状布帛からなり、この袋体にはパイプ部材が挿通され、前記パイプ部材の下端部に前記袋体の下端部が固定され、さらに、前記パイプ部材の途中部に前記袋体の上端部が固定されており、前記固化材注入工程において、前記パイプ部材を介して袋体内に流動性固化材を注入することを特徴とするものである。このように、筒状布帛からなる袋体にパイプ部材が袋体の全長に亙って挿通され、パイプ部材の下端部に袋体の下端部に固定されるとともに、パイプ部材の途中部に袋体の上端部が固定されているため、袋体に剛性が出て押し込みやすくなり、柱状物の内部に袋体を挿入して設置することが容易になる。また、柱状物の内部に設置されたときに袋体が弛みにくくなり、パイプ部材を介して袋体の内部に流動性固化材を注入したときに、筒状の袋体が径方向にほぼ均等に膨張してその側面全体に亙って柱状物の内面に沿った状態となるため、柱状物が内側から確実に補強される。
第5の発明の中空柱状物の補強方法は、前記第4の発明において、前記パイプ部材は、前記袋体からさらに上方へ延びており、前記固化材注入工程において、前記パイプ部材を介して袋体内に流動性固化材を注入した後、さらに、前記パイプ部材の袋体よりも上方へ延びる部分にも流動性固化材を充填しておくことを特徴とするものである。このように、パイプ部材を介して袋体の内部に流動性固化材を注入した後に、パイプ部材内にも流動性固化材を充填しておけば、流動性固化材が固化するまでの間、常時、パイプ部材内の流動性固化材によるヘッド圧が袋体内に作用することになるため、その状態のまま放置するだけで流動性固化材を脱水硬化させることができる。また、流動性固化材が脱水して袋体内の容積が減少したときには、その減少分だけパイプ部材内の流動性固化材が供給されるため、袋体を常時膨張させた状態でその内部の流動性固化材を固化させることができ、全体的に組織が緻密で品質の安定した固化物が得られる。
第6の発明の中空柱状物の補強方法は、前記第1〜第5の何れかの発明において、前記固化材注入工程において、前記流動性固化材を、前記柱状物の上端部からそのヘッド圧により袋体内へ注入することを特徴とするものである。この場合には、流動性固化材を注入するためのポンプ等の設備が不要になるため、施工コストを低減できる。
本発明の実施の形態について説明する。本実施形態は、中空柱状物である電柱を補強する場合に本発明を適用した一例である。
まず、電柱10(図2参照)の内部に設置される補強用袋体1について図1を参照して説明する。図1に示すように、袋体1は、小径部8aとこの小径部8aに連なる大径部8bとを有し、円周方向に継ぎ目のない異径筒状布帛8からなる。この筒状布帛8としては、超高強力ポリエチレン繊維やアラミド繊維などの高強力繊維からなる経糸及び緯糸からなるものを使用できる。また、この筒状布帛8は、内部に注入される流動性固化材4(図2参照)が外に漏れ出さない程度に細かな織り組織に織成されており、例えば、繊度1000dで撚り本数2の経糸と、繊度1000dで撚り本数3の緯糸が用いられ、大径部8bにおける密度が、経糸512本/cm、緯糸6本/cmであるものを使用できる。
この袋体1には、小径部8a側の端部から、その全長に亙って鋼管2が挿通されている。そして、鋼管2の下端部に袋体1の下端部が固定され、鋼管2の上端部に袋体1の上端部が固定されている。また、この鋼管2の上端部には、金具6を介して塩化ビニル製のパイプ3が接続されている。尚、鋼管2とパイプ3とが本願発明のパイプ部材に相当しており、後述するように、これら鋼管2及びパイプ3を介して袋体1内にモルタル等の流動性固化材4が注入される。また、鋼管2には、流動性固化材4を袋体1側へ流出させるための多数の孔2aが形成されている。尚、図1においては、複数の孔2aは鋼管2の途中部においてその長手方向に沿って適当間隔空けて配置されているが、複数の孔2aは鋼管2の全長に亙って配置されていてもよく、あるいは、鋼管2の周方向に複数の孔2aが配置されていてもよい。
次に、この袋体1を用いて電柱10を補強する方法について図2を参照して説明する。ここで、本実施形態では、補強対象である電柱10は鋼管からなる中空柱状物(鋼管柱)であり、先細り形状に形成されている。また、その下端部が地中に埋設された状態で電柱10は地上に立設されている。尚、この電柱10の地上高さは8m、埋設深さは約1.3mである。また、電柱10の上端の径は8cm、下端の径は約19cmである。
まず、図2(a)に示すように、電柱10の上端の開口部から、鋼管2及びパイプ3が取り付けられた袋体1を電柱10の内部に挿入して、図2(b)に示すように、袋体1を、電柱10の内部空間の、地上側部分と地中側部分の境界付近(根元部10aの内部)に設置する(袋体設置工程)。ここで、前述したように、筒状布帛8からなる袋体1に鋼管2が袋体1の全長に亙って挿通されており、さらに、鋼管2の下端部に袋体1の下端部が固定され、鋼管2の上端部に袋体1の上端部が固定されているため、袋体1を弛ませることなく電柱10の内部に容易に挿入することができる。そして、筒状の袋体1は、その側面が電柱10の内面に沿った状態で設置される。尚、袋体1としては、その大径部8bの径が電柱10の内径と比べてほぼ同じかそれよりも大きい(例えば、20cm程度)ものを用いる(この理由は後述する)。また、パイプ3は、袋体1を電柱10内に設置したときに、その先端が電柱10から突出しない程度の長さのものを用いる。
次に、図2(b)に示すように、電柱10の上端付近に位置するパイプ3の端から漏斗11を用いて流動性固化材4を流し込むことにより、パイプ3及び鋼管2を介して、鋼管2に設けられた複数の孔2a(図1参照)から袋体1の内部に流動性固化材4を注入していき、図2(c)に示すように、電柱10内で袋体1を膨張させる(固化材注入工程)。ここで、本実施形態では、流動性固化材4を電柱10の上端付近から注入することにより、その注入位置の高さから生じるヘッド圧により流動性固化材4を袋体1内へ注入する。そのため、流動性固化材4を加圧注入するためのポンプ等の設備は不要であり、施工コストを低減できる。尚、流動性固化材4としては、ポンプ等を用いずにヘッド圧だけで袋体1の内部に注入しやすくなるように、流動性の高いモルタルなどを使用することが好ましい。
ここで、筒状の袋体1は、その側面が電柱10の内面に沿った状態で配置されていることから、袋体1の内部に流動性固化材4を注入していくにつれて、図2(c)に示すように、袋体1は押し広げられて径方向に均等に膨張していく。さらに、袋体1の大径部8bの径は電柱10の内径と比べてほぼ同じかそれよりも大きいことから、膨張した袋体1の側面が電柱10の内面にほぼ全面的に密着することになる。尚、袋体1の側面が電柱10の内面に密着するまで袋体1の内部に流動性固化材4を注入した後に、さらに、鋼管2及びパイプ3内にも流動性固化材4を充填しておく。
次に、図2(d)に示すように、電柱10の上端の開口部から袋体1の上側の空間に、流動性を有する充填材5を注入する(充填材注入工程)。すると、袋体1と電柱10の内面との間に隙間が存在しても、注入された充填材5が入り込んでこの隙間を埋めていくため、袋体1と電柱10の内面の密着性がより向上する。この充填材5としては、常温で硬化するものであって、さらに、筒状布帛8からなる袋体1と、鋼管製の電柱10の内面との接着性に優れたものを用いることが好ましく、例えば、二液常温硬化型エポキシ樹脂などを使用することができる。
このようにして充填材5をある程度の高さまで充填した後に電柱10の上端の開口部を塞いで放置し、流動性固化材4及び充填材5を硬化させる(硬化工程)。前述したように、鋼管2及びパイプ3内にも流動性固化材4が充填されているため、流動性固化材4が硬化するまでの間、パイプ3内の流動性固化材4によるヘッド圧が常時袋体1内に作用し、その内部の流動性固化材4が自然脱水される。つまり、流動性固化材4及び充填材5の注入が終了すれば、後はその状態のまま放置するだけで流動性固化材4及び充填材5が自然に硬化していくため、注入工程の完了により実質的な作業は終了することから、施工期間が短くなる。また、流動性固化材4が脱水して袋体1内の容積が減少しても、その減少分だけ鋼管2及びパイプ3内の流動性固化材4が袋体1内に供給されるため、常に袋体1を膨張させた状態でその内部の流動性固化材4を硬化させることができ、全体的に組織が緻密で品質の安定した固化物が得られる。尚、流動性固化材4が充填されたパイプ3は電柱10から突出しておらず、電柱10の内部に収容されているため、放置期間中に電柱10の外観が損なわれることがない。
そして、流動性固化材4及び充填材5が完全に硬化したときに、流動性固化材4により膨張した袋体1が充填材5を介して電柱10の根元部10a付近の内面に接着された、電柱10を内側から補強する構造が完成する。この補強構造は、モルタル等の固化物のみからなる場合と比較して、超高強力ポリエチレン繊維やアラミド繊維等の高強力繊維が用いられている袋体1が含まれている分だけ、補強構造自体の強度(特に、曲げ強度)は高い。その上、袋体1を介して電柱10の内面に密着しており密着性が高いことから、電柱10と一体化してこの電柱10を確実に内側から補強することができる。また、充填材5は袋体1の上側にもある程度の高さまで充填されており、電柱10の根元部10aよりも上側の部分が充填材5により内側から補強されることから、補強効果がさらに向上する。また、充填材5は、電柱10の内面と袋体1の何れにもよく接着することから、補強効果がさらに向上する。
以上説明した電柱10の補強方法によれば次のような効果が得られる。
袋体1と固化物からなる補強構造により、電柱10の根元部10aがその内部から補強されるため、電柱10を外部から補強する方法とは異なり、根元部10aを掘り起こすなどの面倒な作業が不要であり、補強作業が容易になる。また、電柱10を内側から固化物のみで補強する場合と比較して補強構造の強度が高いことから、電柱10を確実に補強することができる。
流動性固化材4が注入されて膨張した袋体1の径は、電柱10の内径と比べてほぼ同じかそれよりも大きいため、膨張時に袋体1は電柱10の内面に密着する。従って、流動性固化材4が注入された袋体1と電柱10とが一体化するために、電柱10が確実に補強される。また、流動性固化材4の注入後に、さらに、袋体1の上側から充填材5が注入されるため、充填材5により袋体1と電柱10の内面の密着性がさらに向上する。
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1]袋体1の内部に注入された流動性固化材4が硬化した後における、補強構造全体の曲げ強度を高めるために、例えば、超高強力ポリエチレン繊維やアラミド繊維などの高強力繊維で織られたベルトを袋体1に一体化させてもよい。あるいは、流動性固化材に前述のような高強力繊維材料の短繊維を混ぜることにより、高靭性の流動性固化材としたものを使用してもよい。
2]袋体1の内部に挿通される部分(前記実施形態では鋼管2)と袋体1から上方へ延びる部分(前記実施形態ではパイプ3)がそれぞれ別々のパイプ部材で構成されている必要はなく、1本のパイプ部材で構成されていてもよい。
3]袋体1を弛ませることなく電柱10内に挿入しやすくするという観点からは、パイプ部材は、前記実施形態のような剛直な鋼管2やパイプ3であることが好ましいが、ある程度の可撓性を有するホースやチューブでも袋体1を弛ませずに挿入することは可能である。
4]前記実施形態では、袋体1は、根元部10a付近の内部にのみ設置されているが、電柱10の全長に亙って設置されていてもよい。
5]前記実施形態の袋体1は、その内部に注入された流動性固化材4が漏れ出さない程度の細かな織り組織に織成されているが、袋体が、流動性固化材4がある程度漏れ出すような粗い織り組織で織成されていてもよい。この場合には、袋体内に注入された流動性固化材4の一部は、袋体から外側へ漏れ出し、電柱10の内面に直接接触するため、前記実施形態における補強構造と比べると、袋体と電柱10の内面との間の密着性が多少低下する。しかし、固化物のみからなる補強構造(例えば、前述の特許文献2に記載の補強構造)と比べると、布帛からなる袋体が含まれている分、その強度(特に、曲げ強度)が高くなるため、確実に電柱10を補強することができる。また、漏れ出した固化材により、補強構造との付着をとることができる。尚、この場合には、流動性固化材4が袋体から外に漏れ出すことから、前記実施形態のように、袋体と電柱10の内面とを密着させるために袋体の径を電柱10の内径とほぼ同じかあるいは大きくする必要は特にない。
6]前記実施形態は、鋼管製の電柱を補強する場合に本発明を適用した一例であるが、コンクリート製の電柱を補強する場合にも本発明を適用できる。さらに、本発明の適用対象は電柱に限られるものではなく、地面に立設されたものであれば、その他の用途に用いられる種々の中空の柱状物に対しても本発明を適用することは可能である。
本実施形態に係る鋼管及びパイプが組み付けられた状態の袋体の正面図である。 電柱の補強工程を示す図であり、(a)は袋体の設置途中の状態、(b)は流動性固化材の注入中の状態、(c)は流動性固化材の注入完了状態、(d)は充填材の注入完了状態をそれぞれ示す。
符号の説明
1 袋体
2 鋼管
3 パイプ
4 流動性固化材
5 充填材
8 筒状布帛
10 電柱

Claims (6)

  1. その端部が地中に埋設された状態で地面に立設された、中空形状の柱状物を補強する方法であって、
    前記柱状物の内部空間のうちの、少なくとも地上側部分と地中側部分の境界付近に袋体を設置する袋体設置工程と、
    前記袋体の内部に流動性固化材を注入して前記袋体を膨張させる固化材注入工程と、
    前記流動性固化材を硬化させる硬化工程と、
    を備えたことを特徴とする中空柱状物の補強方法。
  2. 前記流動性固化材が注入される前の前記袋体の、前記柱状物内に設置されたときの前記柱状物の長さ方向と直交する断面における径は、前記柱状物の内径と比べてほぼ同じかそれよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の中空柱状物の補強方法。
  3. 前記固化材注入工程の後に、前記柱状物の内部空間の前記袋体よりも上側に充填材を注入する充填材注入工程を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の中空柱状物の補強方法。
  4. 前記袋体は筒状布帛からなり、
    この袋体にはパイプ部材が挿通され、
    前記パイプ部材の下端部に前記袋体の下端部が固定され、さらに、前記パイプ部材の途中部に前記袋体の上端部が固定されており、
    前記固化材注入工程において、前記パイプ部材を介して袋体内に流動性固化材を注入することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の中空柱状物の補強方法。
  5. 前記パイプ部材は、前記袋体からさらに上方へ延びており、
    前記固化材注入工程において、前記パイプ部材を介して袋体内に流動性固化材を注入した後、さらに、前記パイプ部材の袋体よりも上方へ延びる部分にも流動性固化材を充填しておくことを特徴とする請求項4に記載の中空柱状物の補強方法。
  6. 前記固化材注入工程において、前記流動性固化材を、前記柱状物の上端部からそのヘッド圧により袋体内へ注入することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の中空柱状物の補強方法。
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