JP4659228B2 - モータ回転速度制御装置及びモータ回転速度制御方法 - Google Patents
モータ回転速度制御装置及びモータ回転速度制御方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録装置の記録機構を構成しモータ手段によって駆動される移動媒体、あるいは前記移動媒体と同期して移動する補助部材に、予め設定された微少距離量を単位としたパターン形成部と、前記パターン形成部が途切れるパターン途切れ部から成る微少距離検出用パターン手段と、前記微少距離検出用パターン手段を検出し、前記移動媒体の移動量が前記微少距離量を移動する毎に検出パルス信号を発生するセンサ検出手段を有するモータ回転速度制御装置、モータ回転速度制御方法およびモータ回転速度制御プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子写真方式やインクジェット方式などの種々の記録方式による記録装置において、記録紙や感光体ドラムなどの移動媒体の駆動手段としてモータが広く用いられている。
【0003】
従来、記録装置の感光体ドラムなどの移動媒体の移動実行を司るモータの回転速度は、予め設定された装置の仕様に基づき固定回転数で設定制御され、これに応じて移動媒体の移動速度も同様に、動力伝達手段であるギア配列などの伝達係数とモータの設定回転数とで固定的にされるものであった。
【0004】
しかし、たとえモータの回転数を負荷変動に対応できるモータ励磁制御で実行しても、ギア配列によるバックラッシュ等の瞬時的負荷変動の影響により移動媒体の移動速度は一定速度を保てず、移動速度にムラが発生してしまう現象が生じる。
【0005】
特に、電子写真方式においては、感光体ドラムなどの移動媒体の駆動制御は重要であり、移動媒体の回転ムラが生じると、形成される画像の質に大きな影響を与える。
【0006】
そこで、従来のこの種のモータを制御するモータ回転速度制御装置においては、感光体ドラム等の面上、あるいは、感光体ドラムに結合された補助部材に微少距離検出用パターン手段を設け、センサ検出手段により回転に対する微少距離の移動速度を検出して、感光体ドラムの微少距離移動速度を検出、判定し、その結果得られた所定量によりモータの回転速度を補正するモータ回転速度補正手段を用いる構成が知られている。
【0007】
このような従来構成では、感光体ドラム等の回転速度を微少距離量毎に測定し、結果に基づき感光体ドラム等の設定速度に収束補正させるよう、モータの回転速度を補正することにより、画像ラインのピッチムラ発生を抑制していた。
【0008】
さらに、微少距離検出用パターン手段が有する微少距離量の設定を形成画像の1ライン幅距離、あるいは、1ライン幅の整数倍距離を単位にする事により、検出できる微少移動距離量の移動速度を各ライン毎の移動速度に同期を取った状態で速度比較ができ、かつ、画像ラインの移動幅に同期が取れた状態でモータの回転速度補正を実行できるために、感光体ドラムの回転速度ムラを収束補正して、画像ラインのピッチムラ発生を抑制するだけでなく、除去しきれない画像ラインのピッチムラを形成された画像全体を通して目立ちにくくすることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来例では、微少距離検出用パターン手段が有する微少距離量の設定値が、移動媒体である感光体ドラム等の面上の周長に関係無く、1ライン幅の距離量、1ライン幅の整数倍の距離量で構成されているために、以下のような欠点があった。
【0010】
まず、感光体ドラム等の表面の全長は、速度制御系の微少距離量の設定値の整数倍で構成されていないので、微少距離検出用パターン手段は、センサ検出手段で微少距離量の検出が可能なパターン形成部の他にセンサ検出手段で検出が不可能なパターン途切れ部を含むことになってしまう。
【0011】
これにより、感光体ドラム等の回転移動がパターン途切れ部を移動している時は、当然の如く、微少移動距離量に対する移動速度の実測ができない為にモータの回転速度補正は中断されてしまう。
【0012】
通常、感光体ドラム等の回転速度ムラに起因する画像ラインのピッチムラは、モータ自身が有する回転力の慣性が作用して徐々に出現していくもので、モータの回転速度補正が中断される数ライン分の距離量では、画像ラインのピッチムラは目立ちにくいものである。
【0013】
しかし、モータの回転速度補正が中断されている時に突起的な負荷変動が生じてしまえば、やはり、中断によりモータの回転速度補正は実行されないため、形成される画像にはピッチムラ現象が出現してしまい、画像品位を低下させるという潜在的な欠点がある。
【0014】
一方、パターン途切れ部によるモータの回転速度補正の中断を防ぐために、複数の微少距離検出用パターン手段を有し、各々のパターン途切れ部が重複しない位置関係で構成し、検出パルス信号を連続的に継続する制御方法も出現したが、微少距離検出用パターン手段を複数設ける必要があることや、各々が有する微少距離量の交差による違いをキャンセルさせる構成なども必要であり、このような制御方法はコスト的にも構成的にも不利であるという欠点があった。
【0015】
本発明の課題は、上記問題を解決し、微少距離検出用パターン手段のパターン途切れ部による速度実測の不能領域におけるモータの回転速度補正の中断を防ぎ、かつ、微少距離量を単位として連続的かつ継続的に移動体の速度計測を確実に行なえるようにすることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本願発明においては、記録装置の記録機構を構成しモータ手段によって駆動される移動媒体、あるいは前記移動媒体と同期して移動する補助部材に、予め設定された微少距離量を単位としたパターン形成部と、前記パターン形成部が途切れるパターン途切れ部から成る微少距離検出用パターン手段と、前記微少距離検出用パターン手段を検出し、前記移動媒体の移動量が前記微少距離量を移動する毎に検出パルス信号を発生するセンサ検出手段を有するモータ回転速度制御装置において、前記移動媒体の微少距離移動速度判定を行なう微少距離移動速度判定手段と、前記微少距離移動速度判定手段の判定結果に基づき、前記モータ手段の回転速度を予め設定された値に補正するモータ回転速度補正手段と、前記微少距離検出用パターン手段に対して複数設けられた複数のセンサ検出手段が各々発生する検出パルス信号に基づき、前記パターン途切れ部の位置を認識する途切れ位置認識手段と、複数の前記途切れ位置認識手段により前記パターン形成部を移動している前記センサ検出手段が発生するパルス信号のみを選択する検出パルス信号選択手段を有し、前記微少距離移動速度判定手段は、前記検出パルス信号選択手段によって選択される検出パルス信号に基づいて前記比較判定を実行し、前記パターン途切れ部による前記モータ手段の回転速度補正を中断することなく前記モータ回転速度補正手段に継続した速度補正を実行させ、前記移動媒体の移動速度を微少距離量毎に設定移動速度値に収束補正させることを特徴とし、前記途切れ位置認識手段は、前記パターン形成部の予め設定される全長で決まる前記パターンの通過時間ないし検出パルス信号の発生総数を計測するパターン途切れ位置判断手段を含み、少なくとも前記パターン途切れ部の開始タイミングを予知判断することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0018】
(第1の実施形態)
以下の実施形態では、電子写真方式の記録装置の移動媒体として感光体ドラムの駆動制御を例に説明する。
【0019】
本発明が意図する所は、移動媒体の移動を実行するモータの回転速度を予め設定される回転数で維持するものではなく、移動媒体面上、あるいは、それに相当する補助部材面上の移動速度を微少距離検出用パターン手段を用いて、微少距離量毎に測定し、移動媒体の移動速度が設定速度に収束されるようにモータの回転速度を補正するモータ回転速度補正手段を有する構成において、微少距離量を検出できるパターン形成部と微少距離量を検出できないパターン途切れ部とで構成される、微少距離検出用パターン手段の1個のセンサ検出手段がパターン途切れ部を通過している時の微少距離量の測定不能におけるモータ回転速度補正手段の補正中断をなくし、速度補正を継続できるようにしたものである。
【0020】
本実施形態の基本的構成は、一つの微少距離検出用パターン手段に対し複数のセンサ検出手段を設け、少なくとも一つのセンサ検出手段による微少距離量の測定が可能な位置関係で両者を配置し、また、複数のセンサ検出手段の各々にパターン途切れ部の位置が開始される事を予知認識し、別のセンサ検出手段への切り換えを指示する途切れ位置認識手段と、微少距離量を継続測定できる次のセンサ検出手段を選び出して、切り換えを実行する検出パルス信号選択手段とによって、複数のセンサ検出手段から一つのセンサ検出手段を選び出し、常に継続された微少距離量の測定が可能となるよう制御する補正継続手段を設けたものである。
【0021】
このようにして、移動媒体の微少距離量の測定結果は、複数のセンサ検出手段によりリレーされて、常に継続されるため、モータ回転速度補正手段が実行するモータの回転速度補正はパターン途切れ部で中断することなく継続される。その結果、移動媒体の移動速度は常時、収束、補正されるようになり、画像ラインのピッチムラが抑制される。
【0022】
なお、以下の実施形態では、移動媒体を電子写真装置における感光体ドラムとして、その回転移動速度の補正制御を例に具体的に述べるが、本発明は、移動媒体の移動速度を一様な速度に収束補正する駆動源のモータの回転速度補正に関するものであり、実施形態で述べる電子写真装置や感光体ドラム等に限定されるものではなく、移動媒体の移動速度を一定で、かつ、速度ムラのない移動制御を実行するもの全てに有効である。
【0023】
また、微少距離検出用パターン手段やセンサ手段等の微少移動距離速度情報の測定のための構成、その処理方法についても後述の実施形態に同様に限定されるものではない。
【0024】
したがって、本発明のモータ回転速度制御装置は、感光体ドラム以外にも例えば、感光体ベルトや、カラー画像形成の記録装置が有する転写ドラムや転写ベルトの移動速度制御に利用できる事は言うまでもない。さらに、電子写真装置に限らず、移動媒体の移動速度に精度が要求される移動速度制御や画像記録材の搬送速度制御など、広範囲に渡り移動媒体の移動速度制御に利用できる。
【0025】
一方、本実施形態では、センサ検出手段と移動媒体の微少距離検出用パターン手段に磁気パターンと磁気センサを利用して、移動媒体の実際の微少移動距離量に対する移動速度情報をフィードバックするように構成しているが、光学的センサ等を利用したエンコーダ手段を利用しても良い。
【0026】
また、本実施形態でのモータは、パルスモータを利用した例で述べているが、移動媒体の移動実行を司るモータにおいても同様に、そのモータ種類や、それに応じるモータ回転速度制御に関しても特に限定されたものではなく、利用されるモータ回転速度制御が上記した移動媒体の現状の微少単位距離量に対する移動速度情報がフィードバックされて回転速度を補正できれば良い。
【0027】
また、本実施形態における構成では、理解し易くするために磁気パターンを白黒で表現しているが、全面を単色で構成するものや無色透明で媒体に直接印刷するものでも良い。さらに、この無色透明で移動媒体に直接印刷する構成の場合は、例えば、記録材であるプリント紙に予め印刷しポイントとなる搬送路部分に磁気センサ等を設置するようにすれば、記録材の斜向搬送検出やジャム検出、さらには記録材の位置決め制御等、搬送速度補正制御以外であるプリント紙搬送挙動制御等の目的にも本発明を応用できる余地がある。
【0028】
ここで、本発明で述べる全ての実施形態において共通な基本構成となるモータ回転速度制御装置の機能ブロック図を図1に示す。
【0029】
図1において、符号1は、本発明の移動媒体に相当する感光体ドラム、2はモータ動力伝達手段であるギア配列、3は感光体ドラム1の回転動作を実行させるモータで、本実施形態ではパルスモータを用いている。符号9はパルスモータ3のためのモータドライバーICである。
【0030】
符号4は微少距離検出用パターン手段で、磁気パターンが補助部材に設置された場合を例に示し、磁気パターンを有するパターン形成部4aと磁気パターンが無いパターン途切れ部4bから構成されている。
【0031】
符号5、6、7は、磁気センサ(MRセンサ)で、複数のセンサ検出手段を構成する磁気センサ5〜7は、S極とN極に交互に着磁された磁気パターンに対し、磁力線の方向の違いに応じて、その変化毎の結果を電気信号に変換し、検出パルス信号として発するもので検出パルス信号は、着磁変化毎に反転する。
【0032】
つまり、磁気センサ5〜7により、S極N極の1回で一周期の信号が検出されるが、このS極N極の1回の間隔が検出すべき微少距離量に対応してパターン形成部に着磁されている。
【0033】
符号8は光学箱ユニットで、画像信号に従い点滅させるレーザー光を鏡面で構成されたポリゴンミラーで回転させ、感光体ドラム1に光照射する光走査系のユニットであって、光走査の先頭位置毎に水平方向の画像同期信号(以下ではBD信号と略す)を発生させる。
【0034】
そして、画像情報は、このBD信号に同期して画像データの書き出しを行なうことにより主走査方向(感光ドラム上の左−>右の矢印方向)に画像形成を実行し、さらに、この画像ラインを繰り返し実行する事で副走査方向の画像形成が実行され、感光ドラム1上に画像(静電潜像)が形成される。
【0035】
符号10はCPUであり、本発明による基本的な制御構成を機能ブロック図として示している。なお、CPU10に示す12から18のブロックは、基本的なソフト制御処理を容易に理解するために表現したものであり、具体的な制御動作については後述の各実施形態毎のプログラム処理で詳細に説明をすることとし、ここでは、この制御系の全体について簡単に説明する。
【0036】
感光体ドラム1の微少距離量毎の測定速度は、センサ検出手段5、6、7が発する各々の検出パルス信号をそれに対応した途切れ位置認識手段12、13、14により受信し、各センサ検出手段毎にパターン途切れ部の位置を予知認識できるようにする。
【0037】
そして、検出パルス信号選択手段15は、予め設定される所定条件に従い、各センサ検出手段から発せられる継続可能な検出パルス信号を選択する事で、検出パルス信号は中断されない継続性を有したものとなる。これにより、選択され、継続される検出パルス信号の計測した周期時間が周期量比較手段16に微少距離量毎に伝達される。
【0038】
周期量比較手段16は、予め設定される基準設定値21と、検出パルス信号選択手段15により選択された検出パルス信号の時間周期を比較し、微少距離量毎の速度偏差を割り出してモータ回転速度補正手段17に伝達し、これによりモータ回転速度補正手段17は、設定される回転速度データ値に対し、速度偏差分を演算し、モータへの次励磁周期時間を補正する。
【0039】
その結果、モータ励磁手段18は、補正された次励磁周期でモータへの励磁信号を出力してモータドライバーIC9に伝達し、これによりモータの回転速度は微少距離量毎に補正され、最終的には移動媒体である感光体ドラム1の移動速度が設定速度に収束補正され、感光体ドラム1が一定速度で回転移動する。
【0040】
なお、電子写真装置において、感光体ドラム1の駆動源となるモータは、プリント紙の搬送と共用する構成の場合がある。本実施形態では説明を容易にするために専用のパルスモータ3を用いる構成を示すが、モータやギア配列等の構成については特に限定されるものではない。
【0041】
また、上記では周期量比較手段16は、予め設定された基準設定値21を周期量比較に用いるよう説明したが、図1に示すように、CPU10が光学箱8からのBD信号を入力し、CPU10内部のタイマー機能でその周期時間をその都度計測し、得られた周期時間測定値を周期量比較手段16に入力して周期量比較に用いるようにしてもよい。CPU10内部のタイマー機能は、たとえば時間計測手段22(クロック発振器など)、および、この時間計測手段22のクロックを単位としてBD信号に同期した時間信号(周期位相)を生成する周期時間測定手段23から構成することができる。
【0042】
さらに、本発明では、途切れ位置認識手段でパターン形成部の先頭位置であるホームポジション出しが判断されるまでは、モータ3の回転速度補正は実行しても、しなくてもどちらでも良いが、少なくとも画像形成が実行される時には、既にモータ3の回転速度補正が実行されるものとする。
【0043】
次に本発明の基本構成となる磁気パターン構成についての定義を説明する。
【0044】
本実施形態における磁気パターンは移動媒体面上相当の補助部材に取り付けた例を示しているが、磁気パターンは感光体ドラム1の面上に直接、取り付けても構わないし、また、磁気センサ5〜7についても磁気パターンに隣接する位置であれば、非接触/接触のいずれの方式のものでもよい。
【0045】
さらに、パターン形成部が有する微少距離量の設定距離量は、画像1ライン距離相当、あるいは、数ライン距離相当で構成しても、また、モータ1励磁分による感光体ドラム1の移動量、あるいは、モータ数励磁分で構成しても、本発明では特に、限定されないが、いずれにしても、予め設定される微少距離量に対する整数倍がパターン形成部の全長となる。つまり、感光体ドラム1の移動方向に対して構成されるパターン形成部の全長は、感光体ドラム1の局長に対し等しくなることは殆どなく、端数ができてしまうために、所定量のパターン途切れ部が存在する構成となる。ここで、全ての実施形態で用いられるパターン途切れ部の一位置を予知認識する途切れ位置認識手段について、簡単にその原理を述べておく。
【0046】
センサ検出手段が発する検出パルス信号は、パターン形成部を移動している場合、感光体ドラム1の回転速度(速度偏差も含む)で決まる所定範囲時間の周期で次々に検出できるので、予め設定する十分な所定範囲時間内で検出パルス信号を受信していると判断した場合はパターン途切れ部を移動していないと認識でき、逆に、予め設定する十分な所定範囲時間以上になっても検出パルス信号を受信できないと判断した場合はパターン途切れ部が開始されたと認識できる。また、パターン途切れ部の移動を認識した後、検出パルス信号を最初に受信した場合は、パターン途切れ部が終了し、パターン形成部が開始されたと認識できる。
【0047】
一方、パターン形成部の全長が有する検出パルス信号を発生させる磁気パターンの総数は不変であり、予め設定されたパターン形成部で固定される。つまり、パターン形成部の最初に位置する検出パルス信号を捕らえれば、その後は、受信する検出パルス信号の総数をカウントして、所定のカウント数に達することを認識すれば、パターン途切れ部の開始タイミングを予知認識できる。
【0048】
したがって、途切れ位置認識手段は、モータの回転が実行されると、検出される検出パルス信号の周期時間を監視し、所定時間以上、検出パルス信号が受信されないと判断するとパターン途切れ部に入ったと判断すると共に、次に入力される検出パルス信号をもって、パターン形成部の頭出し位置が認識できる。その後は、受信する検出パルス信号の総数を管理することで、パターン途切れ部の位置を予知認識でき、かつ、その後に受信する検出パルス信号を認識するといった制御を繰り返し実行する事でパターン途切れ部の位置を予知認識することができ、これにより途切れ位置認識手段を実現できる。
【0049】
そして、途切れ位置認識手段が有するカウント手段のカウント値に基づき、切り換えるセンサ検出手段を選択すれば、継続した検出パルス信号を得ることができる。
【0050】
以下、図2〜図5を用いて、第1の実施形態をより詳細に説明する。本発明の基本構成は図1に示した通りであるが、第1の実施形態の構成をより概念的に示すと図2のようになる。以下、図2の構成図を用いて第1の実施形態を説明する。
【0051】
図2において、微少距離検出用パターン手段4の近傍には、2つのセンサ検出手段(磁気センサA、B)5、6を配置している。このセンサ検出手段の取り付け数は2つ以上であれば良く、また、位置関係は少なくとも、一つのセンサ検出手段が微少検出用パターン手段4が有するパターン形成部を移動していることが保証されていれば良い。
【0052】
したがって、図2に示すようにセンサ検出手段(A)5とセンサ検出手段(B)6と取り付け角度の開きは図2のような180°であっても、またこれと異なる片寄った角度であっても良く、特に限定されるものではないが、パターン途切れ部の距離量以上の間隔距離がなければならない。
【0053】
本実施形態の制御手段は、特定のセンサ検出手段(たとえばセンサ検出手段(A)5とする)を途切れ位置認識手段に用いる。そして、特定のセンサ検出手段での検出において、パターン途切れ部を移動する間は、別のセンサ検出手段(たとえばセンサ検出手段Bとする)に切り換える。その後、特定のセンサ検出手段での検出において、パターン途切れ部の移動が終了したと途切れ位置認識手段で認識すると、再び特定のセンサ検出手段に戻す。以上の制御を行なうのが、図2の検出パルス信号選択手段15である。
【0054】
なお、特定のセンサ検出手段により途切れ位置認識を検出するためのパルス数カウント手段は、別のセンサ検出手段に切り換えられても継続してカウントされ続けるようにし、これにより、特定のセンサ検出手段の途切れ位置が常に監視された状態を維持する。
【0055】
このような構成によれば、パターン形成部と特定のセンサ検出手段との位置関係の同期を一度取れれば、特定のセンサ検出手段に対するパターン途切れ部の位置を常に監視可能な状態を維持できる。これにより、特定のセンサ検出手段がパターン途切れ部を移動している時にはもう一方のセンサ検出手段が必ずパターン形成部を移動することが保証される。
【0056】
したがって、検出パルス信号選択手段は、特定のセンサ検出手段がパターン途切れ部を移動している時のみ、別のセンサ検出手段に切り換えて代用することで、常に継続された検出パルス信号を供給することができる。
【0057】
以下、CPU10における具体的な制御を図3、図4、図5のフローチャート図を用いて説明する。
【0058】
なお、本実施形態でのCPU10ソフト処理方法は、タスク形態を有することで並列処理実行が可能になるプログラム処理で、各タスクの少量ステップ毎を単位として実行しながら、さらに、各タスクを定期的にスキャンするようなモニタープログラムにより構成される。したがって、本実施形態におけるタスク内のプログラムは、一つの流れに沿った記述で示すことができ、各タスク毎の記述形態は、一タスク内での閉ループ処理で表現することができる。
【0059】
図3は、モータ3の回転動作を実行するモータ励磁手段18であるモータ回転実行ルーチン20のフローチャート図である。また、図4は、モータ3の回転速度補正を実行する周期量比較手段16、モータ回転速度補正手段17を構成するモータ励磁補正ルーチン30のフローチャート図を示す。
【0060】
以下、図3および図4においてモータ3のモータ回転制御について説明をする。なお、このモータ回転制御部分は、本発明が意図する目的を達成するために用いられるものであり、周期量比較手段16からの比較結果に応じてモータ3の回転速度が予め設定される回転速度値に対して速度補正がなされるように構成されていれば良く、特に限定される処理内容ではない。したがって、図3、図4に示すモータ回転制御部分は、図5に示す本発明の意図する補正継続手段の制御部分を容易に理解できるようにする程度の簡単な説明とする。
【0061】
基本的に、図4に示すモータ励磁補正ルーチン30は、後述する図5の補正継続手段の制御部分である途切れ位置認識手段と検出パルス信号選択手段とで常に継続される検出パルス信号の微少距離量に対する速度時間の測定結果を格納する単位速度時間メモリ手段を利用し、基準設定値となる設定標準値と比較判定する周期量比較手段とさらに、周期量比較手段の判定結果に応じ設定標準値の内容を所定条件に基づき補正するモータ回転速度補正手段を構成する。
【0062】
一方、図3に示すモータ回転実行ルーチン20は、補正された設定標準値が記憶される励磁周期時間メモリから、次の励磁を実行する際にデータ値を取り出し、励磁実行がなされるように制御するものである。その結果、予め設定されたモータの回転速度を微少距離量毎に計測される速度に応じて補正される回転速度制御が実現される。以下、図3および図4の処理を具体的に説明する。
【0063】
図3は、モータ回転実行部分であって、パルスモータ3の回転を実行するモータ励磁手段を構成するものである。通常、パルスモータのモータ励磁手段は、予め設定されるモータ励磁周期時間を固定データ値として、その時間経過毎に次励磁を実行するものであるが、本実施形態の場合は、予め設定されるモータ励磁周期時間を格納したメモリの内容でモータ励磁の次励磁を実行するもので、このメモリの内容を書換えることで、モータ励磁周期時間をフレキシブルにするところに特徴がある。このモータ励磁周期時間をフレキシブルにするところ以外のモータ励磁手段については、極く一般的な方法、手段を用いており、本発明を特に限定するものではない。
【0064】
図3のモータ回転実行ルーチン20に入ると、ステップS21でモータ回転実行の為の各種フラグ類や各種カウンタ、タイマー類等が初期化される。なお、フレキシブルなモータ励磁周期時間を指示する励磁周期時間メモリ手段もこの初期化で、予め設定されるモータ回転数で決定する補正前の設定標準値をそのまま記憶し、モータ回転の補正制御が開始される迄の間、この設定標準値の励磁時間で励磁を実行する。
【0065】
そして、ステップS22でモータ回転の指示の有無を判断し、オン要求が無ければ、モータ回転のオン要求待ちのループ待機を実行する。一方、ここでモータ回転のオン要求が発生するとステップS23に移りモータの回転を立上げ実行するスローアップ励磁を実行する。
【0066】
ステップS23のスローアップ励磁が終了すると、引き続きステップS24で正規回転の実行をすべき、次励磁の為の励磁周期時間量を励磁周期時間メモリ手段から励磁カウンタ手段にデータ値をロードする。そして、ステップS25に移り、特に図示しないがCPU10が有するタイマー機能で励磁カウンタ手段の設定時間が経過するのをループ待機し、タイムアップしたらステップS26で次の励磁パターン出力を設定して、直ちにモータドライバーICに出力指示する。さらに、ステップS27でモータ回転のオフ要求を判断し、オフ指示で無ければ、再びステップS24に戻り、上記の動作を繰り返す。
【0067】
このようにして、モータ回転は常に励磁周期時間メモリ手段に記憶されたデータ値に基づき回転し、励磁周期時間メモリ手段のこのデータ値を書換えることにより回転速度を可変制御することができる。
【0068】
なお、CPU10が有するタイマー機能の処理は、ごく一般的なものであり、設定された所定周期時間で割込みが発生し、これに基づきメモリ手段のデータ値を操作して、時間経過を指示するものである。
【0069】
また、ステップS27でモータ回転のオフ要求を受けると、ステップS28に移りモータ回転の停止動作のためのスローダウン励磁を実行し、モータ回転を停止させてステップS21、22に戻り、モータ回転の指示を受けるまで待機する。
【0070】
以上のモータ回転実行ルーチンは、別のルーチンで設定可能な励磁周期時間メモリ手段でのデータ値に従った周期時間でモータ回転を実行するモータ励磁手段を構成する。
【0071】
次に、図4のモータ励磁補正ルーチンについて述べる。本ルーチンは、モータ3の回転速度の補正時間データを演算算出するもので、単位速度時間メモリ手段に記憶保持された微少距離量毎の周期所要時間と予め設定される設定標準値時間量から、測定される微少距離量の移動速度偏差に基づき、所定条件にしたがって、データ値を補正して励磁周期時間メモリ手段のデータを書換え、補正するモータ回転速度補正手段を構成する。
【0072】
図4のモータ励磁補正ルーチン30に入ると、ステップS31でモータ回転実行中かを判断して、停止ならばループ待機し、回転実行中ならばステップS32に移る。
【0073】
ステップS32では、微少距離量毎に計測された検出パルス信号の周期時間量が記憶保持されている単位速度時間メモリ手段のデータ値と予め設定されるモータの回転速度を示す設定標準値と比較する周期量比較手段を実行する。
【0074】
この比較結果に基づいて、ステップS33で現状のモータ回転速度が早いと判断した場合は、ステップS34で設定標準値に所定値を加算して回転を遅くするようデータ値を演算する。また、現状が回転が遅いとステップS35で判断した場合は、ステップS36で設定標準値に所定値を減算して回転を早めるようにデータ値を演算する。さらに現状が設定標準値に相当するモータ回転速度であれば、ステップS37で設定標準値のままのデータ値を保持したままステップS38に移り、励磁周期時間メモリ手段のデータ値を書換える。そして、再びステップS31に戻り上記の処理を繰り返すことにより、常にモータの回転速度が一定となるようモータ回転速度の補正データ値を算出する。
【0075】
以上のように、本実施形態のモータ励磁補正ルーチンは、微少距離量毎の検出パルス信号の周期時間に基づき、所定条件に従いモータ回転速度値データを補正するモータ回転速度補正手段を実行するものであって、これにより、計測される微少距離量毎の速度偏差に基づき、モータ回転の次励磁時間が補正され、感光体ドラム1の面上速度は、設定標準値に収束されながら補正される。なお、本実施形態において、補正される励磁時間量は、ほんの一例を述べたもので、その補正値の算出手段、並びに、補正値自体は本発明を特に限定するものではない。
【0076】
最後に図5を用いて、本実施形態が意図する補正継続手段である途切れ位置認識手段と検出パルス信号選択手段について説明する。なお、本ルーチンにおいても利用するタイマー処理は、CPU10が有するタイマー割込みを利用するものであって、ごく一般的なものである。
【0077】
図5は、CPUが有するポート割込みルーチンであって、複数の有する検出パルス信号を各々ステップS40、S55で検出し、ポート割込みが発生するように構成され、各検出パルス信号に対応する選択フラグおよび測定期間を決定する頭出しフラグの状態に基づき、パルスカウンタの値をインクリメント(ステップS47)し、パルス長タイマの値を単位速度時間メモリに記憶させる(ステップS53)ようにしたものである。
【0078】
なお、本実施形態においては、検出パルス信号の周期時間量を計測する目的で図5のポート割込みを利用するのであり、ここに示した処理とは別の構成により検出パルス信号の周期時間量を計測するように構成しても良く、図5の検出パルス信号の周期時間計測の手法は特に本発明を限定するものではない。また、ポート割込みを利用することで検出パルス信号との同期取りを容易にできるようにしているが、この同期取りの方法についても、特に本発明を限定するものではないのはいうまでもない。
【0079】
ここでは、本実施形態においては、内容を容易に理解できるために利用されるセンサ検出手段が2個の場合について図5の処理を説明する。
【0080】
本実施形態では、特定のセンサ検出手段をメインにして、特定のセンサ検出手段が計測不能であるパターン途切れ部を移動している時は、サブである別のセンサ検出手段を利用し、再び特定のセンサ検出手段で計測が可能になれば、別のセンサ検出手段から基に戻す。なお、特定のセンサ検出手段は任意であり特に限定されないが、本実施形態では検出パルス信号Aを特定のセンサ検出手段とし、検出パルス信号Bを別のセンサ検出手段として扱うものとする。
【0081】
モータ回転の実行が開始されると、まず途切れ位置認識手段による特定のセンサ検出手段から発せられる検出パルス信号Aにおける同期取りが実行される。なお、検出パルス信号Bによるポート割込み動作は、同期取り処理が完了するまで頭出しフラグで禁止されている為に、割り込まれてもステップS57で何も処理を行なわずにリターンする。
【0082】
検出パルス信号Aにより、ポート割込みが発生すると、ステップS41で頭出しフラグをチェックする。この頭出しフラグは、特定のセンサ検出手段におけるパターン形成部の先頭位置と終了位置タイミングを捕らえ、パターン途切れ部の位置を予知認識できるとセットされる。つまり、途切れ位置認識手段で認識が可能になるとセットされ、モータ回転開始時の様に未認識状態ではリセットされている。したがって、モータ回転が開始されると、まず途切れ位置認識手段が実行される。特定のセンサ検出手段からの検出パルス信号Aによるポート割込みが生じると、ステップS41からS42に移り選択フラグをリセットして、頭出し終了後に実行する検出パルス信号の選択指示を初期化しておく。そして、ステップS43で検出パルス信号を測定するパルス長タイマーの値をチェックする。
【0083】
このパルス長タイマーは、本割込み処理を終了する際に必ずクリアされるため、割込み周期である検出パルス信号の周期時間量を測定するものである。したがって、このパルス長タイマー値が所定の値以上を示すとパターン途切れ部を移動することに起因する検出パルス信号の検出不可能状態にあると判断することができる。
【0084】
一方、このパルス長タイマー値が所定の値である時は、パターン途切れ部に達してないと判断し、ステップS46でパルス長タイマー値をクリアしてリターンする。やがて、ステップS43で所定値以上を判断すると、ステップS44でパルス数カウンタ手段のデータ値をクリアし、ステップS45で頭出しフラグをセットする。これにより、途切れ位置認識手段によるパターン形成部の頭出しであるホームポジションが決定される。そして、つぎの検出パルス信号Aによる割込みでパターン形成部の先頭位置の同期が取れ、パルス数カウンタ手段による途切れ位置認識が開始される。
【0085】
なお、頭出しフラグがステップS45でセットされる段階では、真の頭出しは完了していないが、次の割込み発生で先頭位置の同期取りが可能である。また、検出パルス信号Bによる割込みは、頭出しフラグチェック(ステップS56)の次の選択フラグチェック(ステップS57)でリターンするため、パターン形成部の先頭位置の同期取りが狂うことはない。
【0086】
そして再び、特定のセンサ検出手段が発する検出パルス信号Aによる割込みが生じると、パターン途切れ部の通過を完了し、パターン形成部の先頭位置の同期取りができた事と認識する。以上が途切れ位置認識手段によるモータの回転動作開始時点の同期取り制御であって、以降は、パルス数カウンタ手段によって、そのカウント値をチェックすることで、特定のセンサ検出手段におけるパターン途切れ部位置の予知判断ができる。
【0087】
次に、パターン途切れ部の移動を完了し、特定のセンサ検出手段が発する検出パルス信号Aによる割込みが生じるとパターン形成部の先頭位置の開始が認識され、ステップS41からステップS47に移りパルス数カウンタ手段によるパターン途切れ部位置を予知判断する途切れ位置認識手段が開始される。つまり、ステップS47でパルス数カウンタの値をインクリメントし、ステップS48で選択フラグをチェックすることで、現在使用されているセンサ検出手段を確認し、ステップS49でパルス数カウント手段の値をチェックすることにより予知判断を行なう。
【0088】
そして、予め設定されるパターン形成部の全長で決まる検出パルス信号総数に達していなければ、ステップS49からステップS53に移り、検出パルス信号Aの周期時間を測定しているパルス長タイマーの値を単位速度時間メモリ手段に記憶し、ステップS54でパルス長タイマー値をクリアして次の割込みまで、同様に検出パルス信号Aの周期時間を測定するようにパルス長タイマーを初期化しておく。
【0089】
以上のような動作を繰り返すことにより、特定のセンサ検出手段が発する検出パルス信号Aをメインにモータの回転速度の微少距離量毎の速度補正を実施できる。その後、途切れ位置認識手段であるパルス数カウンタ手段で、特定のセンサ検出手段が途切れ位置を移動開始したとステップS49のカウント値判断で認識されると、ステップS49からステップS50に移り選択フラグをセットし、特定のセンサ検出手段から別のセンサ検出手段の発する検出パルス信号Bに切り換える指示を行ない、パルス数カウンタ手段の値をステップS51でクリアする。
【0090】
そして、検出パルス信号Aによるパターン形成部最後の周期時間量の処理をステップS53、S54で実行してリターンする。これにより、パターン形成部の先頭から終端迄の間をメインである特定のセンサ検出手段から発する検出パルス信号Aで実行していた回転制御を、サブである別のセンサ検出手段が発する検出パルス信号Bによるものに切り換える検出パルス信号選択が実行されたことになる。
【0091】
したがって、選択フラグがセットされたため、検出パルス信号Bにより割込みが有効になり、ステップS56、S57からステップS53へと制御が移り、ステップS53、S54において上記と同様な処理を今度は検出パルス信号Bによって実行し、これにより、モータの回転速度の微少距離量毎の速度補正が実施される。
【0092】
なお、この検出パルス信号Bによる実行は、特定のセンサ検出手段から発する検出パルス信号Aでの割込みが再開されるまで行われるもので、再びパターン形成部が開始されると、直ちに検出パルス信号Aに切り換え、モータの回転速度への補正を実行させる検出パルス信号選択手段を構成する。
【0093】
つまり、検出パルス信号Bに切り換えられた後に再び検出パルス信号Aによる割込みが再開されると、ステップS41からステップS47に移り、クリアされているパルス数カウンタがインクリメントされ、パターン形成部の先頭からのカウント動作を途切れ位置認識手段が実行することにより、ステップS48で選択されていた検出パルス信号Bを検出パルス信号Aに切り換えるべく選択フラグがチェックされ、これによりステップS52に移り、ここで選択フラグがリセットされ再び検出パルス信号Aが選択されるよう検出パルス信号選択手段が働く。このようにして検出パルス信号Bによる割込み動作は再びステップS57でリターンすることになる。
【0094】
以上のようにして、本実施形態では、センサ検出手段がパターン形成部上を(相対)移動しているか否かを判断する途切れ位置認識手段を特定のセンサ検出手段のみについて設け、特定のセンサ検出手段がパターン形成部を移動している時は、特定のセンサ検出手段が発する検出パルス信号Aで、モータの回転速度補正を実行し、特定のセンサ検出手段がパターン途切れ部を開始すると予知判断し、かつ、パターン途切れ部の移動を完了するまでは、別のセンサ検出手段が発する検出パルス信号Bに切り換え、モータの回転速度補正を実行させる検出パルス信号選択手段を用いることにより、常に継続された微少距離量毎に発生する検出パルス信号を得ることができ、モータの回転速度補正は中断することの無い補正継続手段を実現でき、移動媒体である感光体ドラム1の回転速度に関して常に継続された微少距離量毎の計測速度偏差に応じた収束補正を実行でき、定速で回転ムラのない動作を実現できるので、高品質な画像形成を行なうことができる。
【0095】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について具体的に説明する。
【0096】
本実施形態でも、第1の実施形態同様な途切れ位置認識手段を用いるが、本実施形態では複数のセンサ検出手段と微少距離検出用パターン手段との関係、つまり構成と制御方法が異なる。
【0097】
ただし、図1、図3、図4に示す基本的構成は同じであり、また、最終的に中断する事の無い常に継続される検出パルス信号を途切れ位置認識手段と検出パルス信号選択手段によって維持し、モータの回転速度補正を継続させる補正継続手段を有するところは同じである。
【0098】
以下、図6を参照して第2の実施形態における複数のセンサ検出手段と微少距離検出用パターン手段との関係を、また、図7のフローチャート図を参照して具体的な制御方法について説明する。
【0099】
なお、第2の実施形態において、第1の実施形態と同様な部分である図1、図3、及び図4の説明は省略する。また、第1の実施形態と同様なものは、同符号を用いて表すと共にその説明は簡略に行なうかあるいは省略するものとする。
【0100】
第2の実施形態における特徴を示す具体的な構成は、図6に示すものであり、同図において、微少距離検出用パターン手段4の近傍には、4等分した距離量間隔で4つのセンサ検出手段A〜Dが配置されている。なお、センサ検出手段の取り付け数は2つ以上であれば良く、位置関係は少なくとも、使用されるセンサ検出手段の数で、移動媒体等の測定物の局長を等分割した配置であれば、特に限定されるものではなく、例えば、図中の変形例に示す如く、移動媒体の円周の1/2、1/3…1/Nなどの位置に配置しても良い。さらに、微少距離検出用パターン手段の全長は、図示のようにセンサ検出数で等分割される距離量の間隔にパターン形成部が存在し、かつ、いずれか一つのセンサ検出手段によって、微少距離量を測定する為の検出パルス信号を発せられるように構成すれば良い。
【0101】
すなわち、図6の構成では微少距離検出用パターン手段4にN個のセンサ検出手段を1/Nの等分割で予め設定した順番に配置して、かつ、パターン形成部の全長を少なくとも、1/Nで等分割された距離量、あるいは、それ以上有し、少なくとも、一つのセンサ検出手段による微少距離量に対する検出パルス信号が検出できるよう保証する構成であれば良いということになる。
【0102】
したがって、図6に示すように各々のセンサ検出手段の取り付け角度は、使用されるセンサ検出手段の数で決まり、また、パターン形成部の全長はいずれか一つのセンサ検出手段が検出できるように構成されていれば良く、取り付け角度やパターン形成部の全長は、特に本発明を限定するものではない。
【0103】
本実施形態においては、パターン形成部の回転方向に対し、各々取り付けられた複数のセンサ検出手段を用いてそれぞれにパターン途切れ部の位置を認識する途切れ位置認識手段を構成し、その時選択されているセンサ検出手段について、パターン途切れ部の移動を予知判断すると、次にパターン形成部を捕らえる順番に位置するセンサ検出手段に切り換える。これが本実施形態の検出パルス信号選択手段である。
【0104】
つまり、各々のセンサ検出手段で、パターン途切れ部の位置認識を実行しつつ、選択されるセンサ検出手段において、そのセンサ検出手段が構成する途切れ位置認識手段によりパターン途切れ部が開始されると認識すると、予め設定されるセンサ検出手段の配列順番に従い、次に位置するセンサ検出手段に切り換え、パターン途切れ部をスキップし、次に位置するセンサ検出手段にリレーすることにより、常にパターン形成部を移動するセンサ検出手段から検出パルス信号を継続して得ることができる。
【0105】
このようにして、検出パルス信号選択手段によりリレーされるセンサ検出手段から常に継続される検出パルス信号を供給し、モータの微少距離量毎の回転速度補正は中断する事なく継続実行される補正継続手段を構成することができる。
【0106】
次に、図7により、本実施形態が意図する補正継続手段である途切れ位置認識手段と検出パルス信号選択手段について説明する。本ルーチンにおいても利用するタイマー処理は、第1の実施形態同様であるため、説明は省略する。
【0107】
さらに、図7に示すポート割込みルーチンも第1の実施形態同様に複数の検出パルス信号が各々接続される構成である。本実施形態では、センサ検出手段を4個利用し、かつ、パターン形成部を1/4分割した長さで構成した例について説明する。さらに、本実施形態では、各センサ検出手段の配列順番を図6に示した如く、A,B,C,Dの順番でセンサ検出手段が配置されるものとする。
【0108】
なお、図7では、図4と同一のステップには同一のステップ番号(S40〜S50番台)を付し、その詳細な説明は省略するものとする。
【0109】
図7において、モータ回転の実行が開始されると、まず検出パルス信号選択手段により、任意のセンサ検出手段での途切れ位置認識手段におけるパターン形成部の頭出し同期取りが第1の実施形態同様に実行される。なお、本実施形態の説明では、上記の任意のセンサ検出を検出パルス信号Aにて実行する場合で述べているが、例えば、モータ回転開始時に検出パルス信号を認識するセンサ検出手段で設定しても、また、予め特定のセンサ検出手段に設定して、検出パルス信号が認識されるまでモータを回転した後にターゲットとするように設定しても良い。
【0110】
本実施形態において、任意のセンサ検出手段は検出パルス信号Aにて実行するため、残りの検出パルスB,C,Dによる検出パルス信号のポート割込みは、検出パルス信号Aによるパターン形成部の頭出しが完了するまで、ステップS57の頭出しフラグで禁止され、リターンされて無視される。
【0111】
一方、モータが回転し始めてから、パターン形成部がセンサ検出手段Aに移動されると、検出パルス信号Aによるポート割込みが発生する。なお、特に図示していないが、パルス長タイマーのカウント動作は、タイマー処理ルーチンでターゲットとなる検出パルス信号Aのポート割込みが開始されるまで、停止状態を維持する。
【0112】
検出パルス信号Aのポート割込みが開始されると、まず、途切れ位置認識手段でパターン形成部のセンサ検出手段Aにおける同期取り処理が実行される。つまり、ステップS41からステップS62に移り、選択コードと称されるコードカウンタ値をゼロリセットし、現在選択されるセンサ検出手段をAに設定する。この選択コードは、予めセンサ検出手段の配列順番に基づき割り振られるもので、センサ検出手段毎にコード化されている。つまり、この選択コードをチェックすることで、現在選択される検出パルス信号を判断する。そして、第1の実施形態同様にステップS43からステップS46でパルス長タイマーに対する値でパターン形成部の終了した事を判断する途切れ位置認識手段が実行される。
第1の実施形態同様に、所定値以上と判断する事で検出パルス信号Aによるパターン形成部の終端位置を認識すると、以降のパターン形成部の終端位置を予知判断する為のパルス数カウンタ手段をクリアして、頭出しが完了した事を意味する頭出しフラグをセットして、ステップS63で選択コードカウンタの値を次に位置するセンサ検出手段に切り換えること(検出パルス信号選択手段による切り換え)が実行されて、時間計測による途切れ位置認識手段を終了する。
【0113】
なお、本実施形態では、検出パルス信号選択手段は、カウンタ手段を用いて常にカウントアップすることで、繰り返されるカウンタ値の下位2ビットを利用して指定するため、単にインクリメント動作で対応できるように構成しているが、この手法は、極く一般的なものであり、選択コードの手法が特に本発明を限定するものではない。
【0114】
続く検出パルス信号によるポート割込みは、検出パルス信号Aの配列順番の次に位置する検出パルス信号Bによるポート割込みが発生する。なお、その他の各検出パルス信号による割込みの発生は、本実施形態における構成上、パターン形成部の全長が一つのセンサ検出手段にしか存在しないために生じないが、仮に発生するような構成であっても、選択コードカウンタ値の判断(ステップS64)で選択すべきでない検出パルス信号による割込みは、リターンされて無視される。
【0115】
そして、次の配列順番に位置するパルス信号Bによるポート割込みが発生すると、ステップS57からS64に移り選択コードの値を判断し、一致した検出パルス信号の割込み時のみステップS65に移る。ステップS65では、現在選択されるセンサ検出手段におけるパターン形成部の移動状態を判断するパルス数カウンタをインクリメントして、ステップS66でその値を判断することでパターン形成部の終端位置を認識する(途切れ位置認識手段)。
【0116】
そして、ステップS66でパルス数カウンタが所定値に達していなければ、第1の実施形態同様に、パルス長タイマーの値を単位速度時間メモリ手段に記憶させて、パルス長タイマー値をクリアする。それによって、第1の実施形態同様に、モータの回転速度が補正される。
【0117】
一方、ステップS66でパルス長タイマーの値が所定値に達したと判断したら、ステップS67で選択コードをインクリメントして、次に配列されるセンサ検出手段を指示する検出パルス信号選択手段が実行されて、次のセンサ検出手段のパターン形成部との同期を取るためにステップS51でパルス数カウンタ手段をクリアする。そして、ステップS54およびS55で同様な処理を実行してリターンする。
【0118】
以上のように、第2の実施形態は、検出パルス信号選択手段が選択する、センサ検出手段に付随して、途切れ位置認識手段によるパターン形成部の同期取りを実行することにより、予め設定された配列順番に従いリレーされるセンサ検出手段による検出パルス信号がパターン途切れ位置認識手段によって次々と切り換えられ継続されるよう構成される。
【0119】
したがって、第2の実施形態では、パターン形成部を移動していることを判断する途切れ位置認識手段を選択されるセンサ検出手段に順次適用して、選択されるセンサ検出手段がパターン形成部を移動している時は、そのセンサ検出手段が発する検出パルス信号で、モータの回転速度補正を実行する。そして、選択されるセンサ検出手段がパターン途切れ部を開始すると予知判断すると、パターン形成部の移動を捕らえる予め設定された配列順番に位置する次のセンサ検出手段に切り換え、検出パルス信号を継続させる(検出パルス信号選択手段)ようにしているので、モータの回転速度補正を実行させる検出パルス信号を常に継続させ、微少距離量毎のモータの回転速度補正を中断させない、補正継続手段を提供することができ、これにより、移動媒体である感光体ドラム1の回転速度は、常に継続された微少距離量毎の計測速度偏差に応じて収束補正され、一定速で回転ムラのない動作を実現できる。
【0120】
(第3の実施形態)
最後に、第3の実施形態について説明をする。第3の実施形態も第1、第2の実施形態同様な途切れ位置認識手段を有するが、複数のセンサ検出手段と微少距離検出用パターン手段との関係構成と制御方法が上記各実施形態と異なる。但し、図1に示す基本的構成や最終的に中断する事なく常に継続される検出パルス信号を途切れ位置認識手段と検出パルス信号選択手段によって維持してモータの回転速度補正を継続させる補正継続手段を有するところは同じである。
【0121】
また、本第3の実施形態は、第2の実施形態同様、モータの回転速度補正を継続させるための検出パルス信号を常に継続させる目的で、検出パルス信号に対するセンサ検出手段のポート割込み処理のルーチンを変更した補正継続手段を提供するものである。この補正継続手段は、第2の実施形態同様な割込みルーチンとして実際の手法に関しては、特に限定されないために、本実施形態では、図8のみを用いて、それがどのように構成され、制御すべきかを述べることにする。
【0122】
第3の実施形態の特徴的な構成と制御方法を図8に示す。微少距離検出用パターン手段4の近傍には、パターン途切れ部を通過するセンサ検出手段(A〜C)が必ず一つしか存在しないような位置関係で、少なくとも2つ以上の複数のセンサ検出手段を用いて構成される。なお、上記位置関係を満足していれば、各センサ検出手段の取り付け角度やパターン形成部の周長に対する全長については任意であり、特に本発明を限定する事項ではない。
【0123】
本実施形態の検出パルス信号選択手段15は、パターン形成部の回転方向に対し、各々取り付けられた複数のセンサ検出手段(A〜C)には、それぞれにパターン途切れ部の位置を認識する途切れ位置認識手段を有し、各々のセンサ検出手段が独立したパターン形成部の頭出し同期を取り、かつ、独立したパルス数カウント手段によるパターン途切れ部の位置認識を予知判断するよう制御される。
【0124】
その上で任意のセンサ検出手段が選択され、パターン形成部を移動中は検出パルス信号によるモータの回転速度補正を微少距離量毎に実行する。その後、選択されるセンサ検出手段の途切れ位置認識手段でパターン途切れ部の移動を予知判断すると、別の任意のセンサ検出手段に切り換える、検出パルス信号選択手段を有して、別の任意のセンサ検出手段から得る検出パルス信号でモータの回転速度補正を継続させて実行させる。なお、切り換えられた別のセンサ検出手段のパルス数カウント手段の値は、必ずしもゼロスタートするものではなく、個別に監視している途切れ位置認識手段が実行しているパルス数カウント手段の値を継続させるものである。
【0125】
したがって、任意に切り換えられた別のセンサ検出手段の残りの継続量は、パルス数カウント手段の値の所定値で、次に切り換えられる。
【0126】
以上のようにして、各々のセンサ検出手段は、独自に途切れ位置認識手段を作動させ、パターン途切れ部の位置認識を各々の配置上で常に実行させることで、センサ検出手段を任意に選択してもパターン形成部を移動していれば、そのまま切り換えられ、また、パターン途切れ部が移動する事になれば、次の任意のセンサ検出手段に切り換えていく。
【0127】
つまり、選択されるセンサ検出手段の移動状態が、途切れ位置認識手段でパターン途切れ部を移動すると予知判断すると、任意の別のセンサ検出手段に切り換え、同様に切り換えられたセンサ検出手段の移動状態が、途切れ位置認識手段でパターン途切れ部を移動すると予知判断すると、さらに、任意の別のセンサ検出手段に切り換える動作を繰り返す。したがって、検出パルス信号は、パターン形成部を移動するいずれかの任意のセンサ検出手段から途切れることなく、継続して得られるようになり、これにより、モータの微少距離毎の回転速度補正の実行を中断する事なく継続して動作可能な補正継続手段を構成することができる。
【0128】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、途切れることなく連続的かつ継続的なモータの回転速度補正を実行でき、前記移動媒体の移動速度を微少距離量毎に設定移動速度値に収束補正させ、正確に感光ドラムなどの移動媒体を駆動でき、これに基づき高品位の画像形成を行なえる、という優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が対象とするモータ回転速度制御装置を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るセンサ手段の構成とその制御概要を示す説明図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るモータ回転実行処理を示すフローチャート図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るモータ励磁補正処理を示すフローチャート図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るポート割込み処理を示すフローチャート図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係るセンサ手段の構成とその制御概要を示す説明図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るポート割込み処理を示すフローチャート図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係るセンサ手段の構成とその制御概要を示す説明図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム
2 モータギア配列
3 パルスモータ
4 磁気パターン
5〜7 磁気センサ
8 走査光学箱
9 モータドライバーIC
10 CPU
15 検出パルス信号選択手段
16 周期量比較手段
17 モータ回転速度補正手段
18 モータ励磁手段
20 モータ回転実行ルーチン
Claims (13)
- 記録装置の記録機構を構成しモータ手段によって駆動される移動媒体、あるいは前記移動媒体と同期して移動する補助部材に、予め設定された微少距離量を単位としたパターン形成部と、前記パターン形成部が途切れるパターン途切れ部から成る微少距離検出用パターン手段と、前記微少距離検出用パターン手段を検出し、前記移動媒体の移動量が前記微少距離量を移動する毎に検出パルス信号を発生するセンサ検出手段を有するモータ回転速度制御装置において、
前記移動媒体の微少距離移動速度判定を行なう微少距離移動速度判定手段と、前記微少距離移動速度判定手段の判定結果に基づき、前記モータ手段の回転速度を予め設定された値に補正するモータ回転速度補正手段と、
前記微少距離検出用パターン手段に対して複数設けられた複数のセンサ検出手段が各々発生する検出パルス信号に基づき、前記パターン途切れ部の位置を認識する途切れ位置認識手段と、
複数の前記途切れ位置認識手段により前記パターン形成部を移動している前記センサ検出手段が発生するパルス信号のみを選択する検出パルス信号選択手段を有し、
前記微少距離移動速度判定手段は、前記検出パルス信号選択手段によって選択される検出パルス信号に基づいて前記比較判定を実行し、前記パターン途切れ部による前記モータ手段の回転速度補正を中断することなく前記モータ回転速度補正手段に継続した速度補正を実行させ、前記移動媒体の移動速度を微少距離量毎に設定移動速度値に収束補正させることを特徴とし、前記途切れ位置認識手段は、前記パターン形成部の予め設定される全長で決まる前記パターンの通過時間ないし検出パルス信号の発生総数を計測するパターン途切れ位置判断手段を含み、少なくとも前記パターン途切れ部の開始タイミングを予知判断することを特徴とするモータ回転速度制御装置。 - 前記検出パルス信号選択手段は、前記センサ検出手段のうち特定のセンサ検出手段の前記途切れ位置認識手段により前記パターン途切れ部の通過開始が予知判断されると、別のセンサ検出手段が発生する検出パルス信号に切り換え、かつ前記特定のセンサ検出手段が前記パターン途切れ部の通過完了を判断すると、前記特定のセンサ手段を復帰させる特定センサ切り換え手段を有し、検出パルス信号を連続的に継続させることを特徴とする請求項1に記載のモータ回転速度制御装置。
- 前記パルス信号選択手段は、前記センサ検出手段のうち選択されたセンサ検出手段の前記途切れ位置認識手段により前記パターン途切れ部の通過開始が予知判断されると、予め設定された前記センサ検出手段の配置の順番に基いて次に位置する前記センサ検出手段が発生する検出パルスへ切り換える配列順番切り換え手段を有し、検出パルス信号を連続的に継続させることを特徴とする請求項1に記載のモータ回転速度制御装置。
- 前記検出パルス信号選択手段は、前記センサ検出手段のうち選択されたセンサ検出手段の前記途切れ位置認識手段により前記パターン途切れ部の通過開始が予知判断されると、任意の別のセンサ検出手段が発生する検出パルス信号に切り換える任意切り換え手段を有し、検出パルス信号を連続的に継続させることを特徴とする請求項1に記載のモータ回転速度制御装置。
- 前記微少距離移動速度判定手段は、前記センサ検出手段が発する検出パルス信号の周期量を所定時間量と比較判定するか、あるいは、記録装置の特定の信号の周期位相と比較判定することにより前記移動媒体の微少距離移動速度判定を行なうことを特徴とする請求項1に記載のモータ回転速度制御装置。
- 前記微少距離検出用パターン手段の前記パターン形成部は、任意の長さで構成され、かつ前記複数のセンサ検出手段が少なくとも一つのセンサ検出手段による検出パルス信号を継続して検出可能な任意の角度で配置されることを特徴とする請求項1に記載のモータ回転速度制御装置。
- 前記記録装置が電子写真装置であり、前記移動媒体が電子写真装置における感光体ドラムあるいは感光体ベルトに相当し、前記センサ手段は磁気センサであって、前記微少距離検出用パターン手段の該パターン形成部は、前記感光体ドラムに形成される画像ライン距離の整数倍に相当する微少距離に応じて着磁された磁気パターンにより構成されることを特徴とする請求項1に記載のモータ回転速度制御装置。
- 前記モータ手段のモータ回転速度補正手段は、前記記録装置の前記移動媒体に形成された画像を一時的に記録保持する転写媒体の所定移動速度制御や、前記記録装置が出力する記録材等の搬送のための所定移動速度制御など前記記録装置が有する移動媒体のためのモータ回転速度制御に対するモータ回転速度補正手段として用いられることを特徴とする請求項1に記載のモータ回転速度制御装置。
- 記録装置の記録機構を構成しモータ手段によって駆動される移動媒体、あるいは前記移動媒体と同期して移動する補助部材に、予め設定された微少距離量を単位としたパターン形成部と、前記パターン形成部が途切れるパターン途切れ部から成る微少距離検出用パターン手段と、前記微少距離検出用パターン手段を検出し、前記移動媒体の移動量が前記微少距離量を移動する毎に検出パルス信号を発生するセンサ検出手段を有するモータ回転速度制御装置のモータ回転速度制御方法において、
前記移動媒体の微少距離移動速度判定を行なう微少距離移動速度判定ステップと、
前記微少距離移動速度判定ステップの判定結果に基づき、前記モータ手段の回転速度を予め設定された値に補正するモータ回転速度補正ステップと、
前記微少距離検出用パターン手段に対して複数設けられた複数のセンサ検出手段が各々発生する検出パルス信号に基づき、前記パターン途切れ部の位置を認識する途切れ位置認識ステップと、
複数の前記途切れ位置認識ステップにより前記パターン形成部を移動している前記センサ検出手段が発生するパルス信号のみを選択する検出パルス信号選択ステップを有し、
前記微少距離移動速度判定ステップは、前記検出パルス信号選択ステップによって選択される検出パルス信号に基づいて前記比較判定を実行し、前記パターン途切れ部による前記モータ手段の回転速度補正を中断することなく前記モータ回転速度補正ステップに継続した速度補正を実行させ、前記移動媒体の移動速度を微少距離量毎に設定移動速度値に収束補正させることを特徴とし、前記途切れ位置認識ステップは、前記パターン形成部の予め設定される全長で決まる前記パターンの通過時間ないし検出パルス信号の発生総数を計測するパターン途切れ位置判断ステップを含み、少なくとも前記パターン途切れ部の開始タイミングを予知判断することを特徴とするモータ回転速度制御方法。 - 前記検出パルス信号選択ステップは、前記センサ検出手段のうち特定のセンサ検出手段の前記途切れ位置認識ステップにより前記パターン途切れ部の通過開始が予知判断されると、別のセンサ検出手段が発生する検出パルス信号に切り換え、かつ前記特定のセンサ検出手段が前記パターン途切れ部の通過完了を判断すると、前記特定のセンサ手段を復帰させる特定センサ切り換えステップを有し、検出パルス信号を連続的に継続させることを特徴とする請求項9に記載のモータ回転速度制御方法。
- 前記パルス信号選択ステップは、前記センサ検出手段のうち選択されたセンサ検出手段の前記途切れ位置認識ステップにより前記パターン途切れ部の通過開始が予知判断されると、予め設定された前記センサ検出手段の配置の順番に基いて次に位置する前記センサ検出手段が発生する検出パルスへ切り換える配列順番切り換えステップを有し、検出パルス信号を連続的に継続させることを特徴とする請求項9に記載のモータ回転速度制御方法。
- 前記検出パルス信号選択ステップは、前記センサ検出手段のうち選択されたセンサ検出手段の前記途切れ位置認識ステップにより前記パターン途切れ部の通過開始が予知判断されると、任意の別のセンサ検出手段が発生する検出パルス信号に切り換える任意切り換えステップを有し、検出パルス信号を連続的に継続させることを特徴とする請求項9に記載のモータ回転速度制御方法。
- 前記微少距離移動速度判定ステップは、前記センサ検出手段が発する検出パルス信号の周期量を所定時間量と比較判定するか、あるいは、記録装置の特定の信号の周期位相と比較判定することにより前記移動媒体の微少距離移動速度判定を行なうことを特徴とする請求項9に記載のモータ回転速度制御方法。
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