JP4659143B2 - 米飯改良剤、それを用いた米飯食品および米飯食品の製造方法 - Google Patents

米飯改良剤、それを用いた米飯食品および米飯食品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、米飯改良剤、それを用いた米飯食品および米飯食品の製造方法に関する。
日本人の嗜好に適した米飯には、適度なつやと粘りを含むジャポニカ種に代表される米が用いられる。このつや、粘りは主に米中のアミロペクチン含量に起因しており、比較的アミロペクチン含量の多いコシヒカリやササニシキなどは日本人の嗜好に適している。
一方、コンビニエンスストアやスーパーマーケット、各種持ち帰り弁当や駅弁など近年の外食、中食産業の発展により、大規模な連続米飯炊飯ラインを用いて、大量に炊飯することが日常となっている。このような連続米飯炊飯ラインにおいて、上記のようなアミロペクチン含量の多いジャポニカ種を炊飯すると、米中のアミロペクチンの溶出による粘りが強く、米飯同士の付着性が強い。このため、炊飯後のほぐし工程や成形工程などで生じる機械負荷により、米飯がつぶれ、団子状になり、ラインに付着したり、成形機に付着しやすかった。また、これにより、一定の重量を供給できなくなったり、成形機に詰まりが生じたりすると、歩留まりが低下したり生産が不安定化する懸念があった。さらにこのような割れ、つぶれの多い米飯(以下、「ご飯」とも呼ぶ。)は、食べたときにべたつきが強く、粒感の弱いものとなり、ご飯本来の品質の劣化にもつながる。
そこで、ご飯同士、またはご飯と機械の間の滑りを向上し、詰まりを抑制し、安定生産をおこなうために、炊飯中に油脂を添加することや、炊飯中の分散性をより高めるために乳化剤を配合した油脂を添加することがおこなわれている。また、ほぐし機や成形機などの、ご飯のつまりが生じやすい箇所に油脂を噴霧することがなされている。
ところが、油脂を配合した米飯では、油脂の添加量が多すぎると油っぽさを感じることがあった。さらに、乳化剤を配合した油脂を用いた場合、米飯に乳化剤起因の異味が生じる場合があった。また、米飯の表面を油がコーティングしてしまうため、米飯本来の粘りが弱くなってしまう場合があった。したがって、このような大量炊飯施設において製造工程における詰まりを解消するために、使用する油脂を減らすこと、さらに油脂の使用を控えてもほぐれがよい米飯や、つや、粘りの高い米飯を得るための改良剤の開発が求められている。
そこで、油脂を使用することなく炊飯時における米飯の付着性を低減し、ほぐれを改善する方法として、特許文献1〜4(特開2000−41598号公報、特開平09−75022号公報、特開平07−135914号公報、特開2000−236825号公報)に記載の技術がある。これらの文献には、デキストリンや環状でん粉に代表される常温において冷水可溶性のでん粉分解物を炊飯前に添加することが開示されている。
また、特許文献5(特開2004−201617号公報)には、DE(Dextrose Equivalent)が2より小さいでん粉分解物とオリゴ糖を併用した米飯用改質剤が記載されている。また、特許文献6(特開2008−92945号公報)には、でん粉を粒状に加工することによって、均一に分散させ、ご飯のつや、粘りを向上させ、食味、風味の改善効果を有する米飯改質剤が記載されている。
また、特許文献7(特開2002−65184号公報)には、エーテル反応および/または酸化処理された加工でん粉を炊飯時に添加し、米飯の釜離れ、ほぐれなどの機械特性を改善することが記載されている。
特開2000−41598号公報 特開平09−75022号公報 特開平07−135914号公報 特開2000−236825号公報 特開2004−201617号公報 特開2008−92945号公報 特開2002−65184号公報
ところが、上記文献記載の技術は、それぞれ、以下の点で改善の余地があった。
まず、特許文献1〜4で用いられているデキストリンとは、でん粉を酸や酵素で加水分解した後、脱色精製し、噴霧乾燥、ドラムドライ乾燥、凍結乾燥などの各種乾燥手段によって乾燥した常温で冷水可溶性のでん粉分解物である。このような低分子のでん粉分解物の米飯への添加により、ある程度のほぐれ改善効果は見られるが、そのほぐれ効果は未だ充分ではなかった。また、米飯本来の美味しさであるつやや粘りの改善効果の点で、改善の余地があった。その理由として、このようなデキストリンはでん粉を酸や酵素で大幅に加水分解することにより、でん粉中のアミロペクチン成分が低分子に分解されてしまう。このため、炊飯時にこれらのアミロペクチン成分のもつつやや粘りの向上効果がほとんど失われ、ひいては、米飯に用いた場合に米飯に好ましいつや、粘りを付与できなくなっていることが推察された。
また、特許文献5および6に記載の技術では、米飯のつや、粘りについては改善されているものの、ほぐれ性の改善効果については、さらに改良が必要であった。
炊飯において、好ましい粘りとほぐれの改善は相反する事象であり、これまでの技術においても、米飯本来の粘りと粒感を維持しながら、大量炊飯ラインに適したほぐれ性も兼ね備えている米飯改良剤に関する技術は未だ実現に至っていないのが実情である。
また、特許文献7に記載の技術は、いずれもでん粉を実質的に糊化させることなく、粉のまま炊飯直前に添加することを想定したものである。ところが、このような添加方法では業務用の炊飯ラインにおいては、米を浸漬している間にでん粉が沈降し、炊飯時に沈降したでん粉が先に糊化し、炊飯水が増粘する。その結果、米飯内での均一な熱伝達が妨げられることとなる。このため、米飯釜内の上部に位置する米は芯のある米飯になる一方、炊飯釜内の下部に位置する米は、米粒が潰れかけたべたつきのある米飯となる。また、釜底部にいわゆるオブラート層が多く発生し、米飯歩留まりの低下、清掃の手間などが発生する。このため、でん粉を粉のまま炊飯直後に添加する上記技術は、未だ実用に至っていない。
本発明は上記の実情に鑑み、米飯が有するつやおよび粘りを維持しつつ、ほぐれやすい良質な米飯を提供可能な米飯改良剤を提供するものである。
本発明は、
酸処理ワキシー種でん粉の糊化処理物または酸化処理ワキシー種でん粉の糊化処理物を含む米飯改良剤であって、25℃の純水中での当該米飯改良剤の冷水可溶度が、50%以上であり、当該米飯改良剤中の目開き0.5mm(32メッシュ)の篩上の粒状物の含有量が5重量%未満であって、当該米飯改良剤全体に対する前記酸処理ワキシー種でん粉および前記酸化処理ワキシー種でん粉の含有量の合計が、50重量%以上であり、前記酸処理ワキシー種でん粉および前記酸化処理ワキシー種でん粉の糊化処理物の30重量%水溶液のB型粘度計により測定される粘度が、40℃、30rpmにて30cps以上17400cps以下である、米飯改良剤である。
この構成によれば、酸処理もしくは酸化処理ワキシー種でん粉の糊化処理物を含むとともに、酸処理もしくは酸化処理ワキシー種でん粉を特定の割合で含み、特定の冷水可溶度を有するため、米飯のつやおよび粘りを維持しつつ、ほぐれ性を向上することができる。
また、本発明は、
酸処理ワキシー種でん粉または酸化処理ワキシー種でん粉を含む米飯改良剤であって、当該米飯改良剤中の目開き0.5mm(32メッシュ)の篩上の粒状物の含有量が5重量%以上であって、当該米飯改良剤全体に対する前記酸処理ワキシー種でん粉および前記酸化処理ワキシー種でん粉の含有量の合計が、80重量%より多く、ここで、前記酸処理ワキシー種でん粉および前記酸化処理ワキシー種でん粉は、糊化処理した場合、30重量%水溶液のB型粘度計により測定される粘度が、40℃、30rpmにて30cps以上17400cps以下となる前記酸処理ワキシー種でん粉および前記酸化処理ワキシー種でん粉である、米飯改良剤である。
この構成によれば、酸処理もしくは酸化処理ワキシー種でん粉を特定の割合で含んだ特定の大きさの粒状物であるため、米飯のつやおよび粘りを維持しつつ、ほぐれ性を向上することができる。
さらに、本発明は、前記本発明における米飯改良剤を米に対して0.5重量%以上10重量%以下添加して炊飯する工程を含む、米飯食品の製造方法および前記製造方法により炊飯された米飯食品である。
なお、これらの各構成の任意の組み合わせや、本発明の表現を方法、装置などの間で変換したものもまた本発明の態様として有効である。
たとえば、本発明には、前記本発明における米飯改良剤を米に対して0.5重量%以上10重量%以下添加する、米飯改良方法も包含される。
本発明における米飯改良剤を用いることにより、米飯が有するつやおよび粘りを維持しつつ、そのほぐれ性を向上することができる。
本発明における米飯改良剤は、優れたほぐれ効果とつや、粘り改質効果を併せ持った酸処理もしくは酸化処理されたワキシー種でん粉を、炊飯中に均一に分散しやすいように、冷水可溶化もしくは粒状物に成形することにより、顕著な米飯改良効果を実現するものである。以下、上記構成の技術的意義について説明する。
本発明の米飯改良剤に用いられるでん粉は、酸処理もしくは酸化処理したワキシー種でん粉である。ワキシー種でん粉とは、実質的にアミロペクチン100%のでん粉を指し、具体的にはワキシーコーンでん粉、もち米でん粉、ワキシー馬鈴薯でん粉などのモチ種でん粉が挙げられる。ここでいうワキシー種でん粉とは、加工していないものでも、加工したものでもよく、たとえばエーテル化、エステル化、架橋、およびこれらの加工を組み合わせたものを使用できる。
上記ワキシー種でん粉を原料として、酸処理もしくは酸化処理することにより、酸処理ワキシー種でん粉もしくは酸化処理ワキシー種でん粉が得られる。本明細書において、これらをあわせ「酸処理もしくは酸化処理ワキシー種でん粉」とも呼ぶ。
本発明における酸処理でん粉の製造方法は、一般に知られる方法であれば、特に問わないが、具体的には、でん粉(乾物換算)に対する濃度が0.5〜10%の塩酸や硫酸などの希薄酸溶液にでん粉を懸濁し、20〜60℃の温度で、1〜100時間攪拌を続け、でん粉を低粘度化する。酸により、でん粉粒子の非結晶部が分解され、糊化しやすいが糊液の粘度は低くなるのが特長である。
一方、酸化処理でん粉は、具体的にはでん粉と次亜塩素酸ナトリウムをアルカリ性溶液中で反応させた加工でん粉であり、でん粉分子内にカルボキシル基またはカルボニル基の導入が起こり、さらにでん粉鎖の切断も起こるため、糊液の粘度低下が起こる。
酸化処理条件としては、一般に知られる方法であれば、特に問わないが、具体的には、有効塩素濃度約10%程度の次亜塩素酸ナトリウムをpH8〜11、温度を40〜60℃に調製したでん粉懸濁液に滴下して、30分〜4時間反応をおこなう。
酸処理ワキシー種でん粉および酸化処理ワキシー種でん粉の糊化処理物の30重量%水溶液のB型粘度計により測定される粘度は、40℃、30rpmにてたとえば35cps以上15000cps以下とする。
酸処理、酸化処理ともに、反応の進行とともにでん粉糊液粘度が低下する。米飯のつや、粘りとほぐれの改良効果のバランスの観点からは、でん粉の30%懸濁液を95℃水浴中で30分間攪拌しながら保持し、完全に糊化させた後40℃で1時間保持したときの粘度をB型粘度計(たとえば、東京計器社製)で測定したときの酸処理または酸化処理でん粉の粘度(40℃、30重量%水溶液のB型粘度)が、たとえば35cps以上15,000cps以下であり、好ましくは35cps以上10,000cps以下、さらに好ましくは35cps以上5,000cps以下、より一層好ましくは200cps以上5,000cps以下である。でん粉の粘度が高すぎると、米飯に過度の粘りが付与され、ほぐれ効果が充分に得られない場合がある。一方、でん粉の粘度が低すぎると、米飯のつや、粘りが充分でない場合があり、ほぐれ性についても効果的に改良されない場合がある。
なお、本明細書において、B型粘度計により測定される粘度を「B型粘度」とも呼ぶ。
なお、酸処理もしくは酸化処理ワキシー種でん粉は、いずれも、でん粉としての結晶構造は維持されており、そのままでは、冷水に不溶性である。一方、デキストリンやでん粉分解物は、酸や酵素ででん粉を冷水に可溶になるまで加水分解したものである。よって、酸処理および酸化処理ワキシー種でん粉とでん粉を酸や酵素で加水分解したもの等とは、冷水への溶解性に関して明らかに異なる。
本発明の米飯改良剤の態様として、具体的には、以下の(i)および(ii)が挙げられる。
(i)酸処理もしくは酸化処理ワキシー種でん粉を予め糊化処理して米飯改良剤中に配合する。
(ii)酸処理もしくは酸化処理ワキシー種でん粉を含む原料を特定の大きさの粒状に加工して米飯改良剤とする。
ここで、未糊化のでん粉を、粒状に加工せず、粉体のまま炊飯直前に添加すると、でん粉のみが、炊飯時の釜底に沈殿し、糊化して粘性が上昇し、均一な熱対流を妨げる。その結果、炊飯釜内の上部に位置する米は芯のある米飯になる。一方、炊飯釜内の下部に位置する米は、米粒が潰れかけたべたつきのある米飯となる。また、釜底部にいわゆるオブラート層が多く発生し、米飯歩留まりの低下、コゲの原因、清掃の手間などが発生する。
そこで、本発明においては、酸処理もしくは酸化処理ワキシー種でん粉を予め糊化処理して配合するか、または、米飯改良剤を特定の大きさの粒状に加工する。こうすることにより、炊飯時の分散性を向上することができる。
以下、それぞれの形態の米飯改良剤を説明する。
(第一の実施形態)
本実施形態における米飯改良剤は、酸処理ワキシー種でん粉の糊化処理物または酸化処理ワキシー種でん粉の糊化処理物を含み、米飯改良剤全体に対する酸処理ワキシー種でん粉または酸化処理ワキシー種でん粉の含有量の合計が50重量%以上である。そして、25℃の純水中での米飯改良剤の冷水可溶度が50%以上であり、米飯改良剤中の目開き0.5mm(32メッシュ)の篩上の粒状物の含有量が5重量%未満である。
ここでいう糊化処理とは、加熱やアルカリ処理により、でん粉の粒状構造を実質的に完全に崩壊させる処理を指し、糊化処理したでん粉は冷水に不溶の未糊化でん粉と異なり、冷水にほとんど溶解する特長を有する。
糊化処理の具体的な方法としては、でん粉の懸濁液を調製し、糊化温度以上に加熱し、でん粉の粒状構造を完全に崩壊させたのち、適当な方法で乾燥、粉砕する。乾燥の方法としては、従来より知られている方法を用いればよく、たとえば、ドラムドライ法、エクストルーダー法、噴霧乾燥法などによる方法が使用できる。
また、本実施形態の米飯改良剤は、酸処理ワキシー種でん粉または酸化処理ワキシー種でん粉を冷水可溶度が50%以上となる処理をして得られるでん粉を含んでもよい。
本明細書においては、糊化状態を表す指標として冷水可溶度を用いる。冷水可溶度の測定方法は以下のとおりである。
(1)試験管に100mgの試料を測り取る。
(2)上記(1)に10mLの25℃の蒸留水(純水)を加えて攪拌し、よく分散させる。
(3)試験管内容物をふたつき遠沈管に移し変える。
(4)遠心分離(3,000rpm、10分)し、上澄み液中の可溶性糖分(全糖量)をフェノール硫酸法で定量する。
(5)冷水可溶度(%)=上澄み中の全糖量(mg)/100(mg)×100
本実施形態において、25℃の純水中での米飯改良剤の冷水可溶度は、50%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは80%以上である。こうすることにより、炊飯中におけるでん粉の沈殿を効果的に抑制し、改良剤を一様に分散させることができるため、炊き上がりのご飯の質のばらつきを抑制できる。なお、米飯改良剤の冷水可溶度の上限に特に制限はなく、100%以下であるが、たとえば吸湿防止の観点から、95%以下としてもよい。
また、本実施形態において用いられる酸処理もしくは酸化処理ワキシー種でん粉の糊化処理物の25℃の純水中での冷水可溶度は、たとえば50%以上100%以下、好ましくは60%以上100%以下、より好ましくは80%以上100%以下である。冷水可溶度が低すぎると、米飯改良剤中のでん粉が炊飯中に沈殿して分散が不均一になってしまい、炊き上がりのご飯の質にばらつきが生じる懸念がある。
冷水可溶度の高いでん粉、すなわち酸処理もしくは酸化処理ワキシー種でん粉の糊化処理物の米飯改良剤への配合量は、米(乾物換算)に対する当該でん粉の配合量の合計がたとえば0.5重量%以上10重量%以下になるように調製できる。これは、酸処理もしくは酸化処理ワキシー種でん粉の糊化処理物の配合量が多すぎると、ご飯の表面に、過剰なでん粉糊が付着して水っぽいご飯になり、食感に違和感を生じる場合があるためである。一方、米飯改良剤への当該でん粉の配合量を多くすれば、米飯改良剤として、より少ない添加量で効果を発現できるし、米飯改良剤への当該でん粉の配合量を低くした場合は、米飯改良剤の添加量を多くする。コストや米飯の品質に与える影響の観点からは、米飯改良剤の添加量はより少ないほうが好ましい。また、こうした観点からは、米飯改良剤中の冷水可溶度の高いでん粉の配合量はできる限り多くすることが好ましい。
また、米(乾物換算)に対する当該でん粉の配合量が低すぎると、ほぐれ効果が充分に得られない場合がある。こうした観点から、米飯改良剤全体に対する酸処理ワキシー種でん粉および酸化処理ワキシー種でん粉の含有量の合計は、50重量%以上100重量%以下、好ましくは75重量%以上100重量%以下、より好ましくは80重量%以上100重量%以下とする。
なお、本実施形態において、酸処理もしくは酸化処理ワキシー種でん粉の少なくとも一部が糊化していればよい。また、本実施形態における米飯改良剤が、酸処理もしくは酸化処理ワキシー種でん粉として、糊化処理物と未糊化処理物とを含んでもよい。このとき、米飯改良剤全体に対する酸処理もしくは酸化処理ワキシー種でん粉の配合量は、糊化処理物と未糊化処理物との合計であり、米(乾物換算)に対してたとえば上記同様0.5重量%以上10重量%以下になるように調製できる。
本実施形態における米飯改良剤の形態は主として粉体から構成され、JIS規格における目開き0.5mm(32メッシュ)の篩上の粒状物の含有量が5重量%未満である。このような形態とすることにより、炊飯時の釜中での分散が良好になり、釜内での米飯の品質のばらつきを効果的に抑制できる。なお、目開き0.5mm(32メッシュ)の篩上の粒状物の含有量の下限に特に制限はなく、0重量%以上、さらに具体的には1重量%以上とする。
本実施形態においては、酸処理もしくは酸化処理ワキシー種でん粉を予め糊化処理して米飯改良剤中に配合する。このため、米飯のもつ本来のつやおよび粘りを維持しつつほぐれやすくすることができる。また、たとえば、大量炊飯ラインにおいても、つぶれや壊れが少なく、べたつきのない粒感を保った米飯を安定的に得ることができる。
(第二の実施形態)
本実施形態では、酸処理もしくは酸化処理ワキシー種でん粉を含む原料を粒状に加工して用いる。たとえば、本実施形態における米飯改良剤は、粒状に加工した酸処理もしくは酸化処理ワキシー種でん粉から主として構成される。
本実施形態における粒状とは、具体的にはJIS規格における目開き0.5mm(32メッシュ)篩上5重量%以上100重量%以下の粒状物を指し、その形状は問わない。分散や米飯改良効果の安定性の観点からは、目開き0.5mm(32メッシュ)篩上の粒状物の含有量が80重量%以上とすることが好ましい。
本実施形態における米飯改良剤は、酸処理もしくは酸化処理ワキシー種でん粉を含む原料を、大きさが目開き0.5mm(32メッシュ)篩上5重量%以上100重量%以下の粒状物になるように造粒して得られる。米飯改良剤を粒状に加工する装置に特に制限はなく、パン型造粒機などに代表される振動、転動、攪拌混合、流動、解砕型造粒機、圧縮成形、湿式、乾式押出造粒機など、一般に用いられる造粒装置、整粒装置を用いることができる。その中でも、製造効率や粒の結着性などの観点から、二軸エクストルーダーなどによる押出造粒機を用いる方法が好ましい。この方法によれば、粒子の少なくとも表面近傍が糊化した米飯改良剤が得られるため、炊飯時の米飯改良剤の分散性をより一層向上させることができる。エクストルーダー処理する場合は通常、でん粉を含む原料に加水して水分含量を10〜50重量%程度に調製した後、20〜200℃程度の温度で、たとえばスクリュー回転数100〜1,000rpm、熱処理時間5〜60秒の条件で押出造粒する。
本実施形態における米飯改良剤の形状は、米飯に添加しやすく、炊飯時に速やかに溶解する形状であれば特に問わない。造粒装置の吐出口(ダイ)の形状を変えることにより、球状、円柱状、米粒状などさまざまな形状にすることが可能である。
本実施形態における粒状の米飯改良剤中、酸処理もしくは酸化処理ワキシー種でん粉の配合量は、米(乾物換算)に対する当該でん粉の配合量がたとえば0.5重量%以上10重量%以下になるように調製できる。たとえば、米飯改良剤への当該でん粉の配合量を多くすれば、米飯改良剤として、より少ない添加量で効果を発現できるし、米飯改良剤に当該でん粉の配合量を低くした場合は、米飯改良剤の添加量を多くする。通常、コストや米飯の品質に与える影響を考えると、米飯改良剤の添加量はより少ないほうが好ましい。こうした観点から、米飯改良剤中の当該でん粉の配合量はできる限り多くすることが好ましく、米飯改良剤全体に対する酸処理もしくは酸化処理ワキシー種でん粉の含有量の合計を80重量%より多く100重量%以下、好ましくは90重量%以上100重量%以下とする。酸処理もしくは酸化処理ワキシー種でん粉が少なすぎると、充分なほぐれ効果を発揮することができない場合がある。
また、本実施形態における米飯改良剤の25℃における冷水可溶度に特に制限はないが、分散性をさらに向上させる観点からは、たとえば1%以上としてもよく、好ましくは5%以上、さらに好ましくは50%以上としてもよい。
本実施形態においても、米飯のもつ本来のつやおよび粘りを維持しつつほぐれやすくすることができる。また、たとえば、大量炊飯ラインにおいても、つぶれや壊れが少なく、べたつきのない粒感を保った米飯を安定的に得ることができる。
また、本実施形態においては、酸処理もしくは酸化処理ワキシー種でん粉を含む原料を、特定の大きさの粒状に加工し炊飯中に添加することにより、炊飯中の分散性が向上するため、冷水可溶度の低い当該でん粉を使用した場合にも、分散性を向上することができる。
以上の実施形態に記載の米飯改良剤は、いずれも、でん粉以外の種々の食品、添加剤を含んでいてもよい。
たとえば、本発明に係る米飯改良剤は糖類を含んでいてもよい。こうすることにより、改良剤であるでん粉の老化を抑え適度なつやと粘りを維持することができる。本発明に用いられる糖類としては食品に供するのであれば特に限定されず、グルコース、スクロース、フルクトース、マルトース、ラクトース、トレハロース、またキシリトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール等の糖アルコール類、糖類の転化糖、さらには以上を構成成分とする還元糖を有する物質や混合物である水あめ、粉末水あめなども同様に使用できる。これら糖類は1種、または2種以上を組み合わせて使用できるが、好ましくはトレハロース、またはトレハロースと上記の糖類の組み合わせである。これら糖類の米飯改良剤への添加量は、米飯改良剤100重量部に対して好ましくは0.1〜60重量部、より好ましくは10〜50重量部とする。
以上の実施形態に記載の米飯改良剤は、油脂を含んでいてもよい。改良剤内部に油脂を配合することにより炊飯米の釜離れを向上させ、作業性が改善する。本発明に用いられる油脂としては通常食品に供するのであれば特に限定されず、あまに油、サフラワー油、かや油、くるみ油、けし油、ひまわり油、綿実油、なたね油、大豆油、からし油、カポック油、米糠油、ごま油、とうもろこし油、落花生油、オリーブ油、つばき油、茶油、ひまし油、やし油、パーム油などの植物性油脂や、牛脂、魚油、鯨油、豚脂、羊油などの動物性油脂などが挙げられる。また、これらの原料をエステル交換したものや、硬化油、分別油の他、MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)、ジグリセリド等のように化学的あるいは酵素的に処理して得られる油脂などを用いることも可能である。また炊飯中に分散しやすいように乳化剤などを配合した油脂であるいわゆる炊飯専用油を用いることも可能である。これら油脂の米飯改良剤への添加量は米飯改良剤100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.1〜8重量部である。
以上の実施形態において、必要に応じて、一般に賦形剤として用いられているショ糖脂肪酸エステルや脂肪酸エステルなどの乳化剤、結晶セルロース、酵素分解デキストリン、難消化性デキストリン、クラスターデキストリン、シクロデキストリン、マルトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖などを用いることができる。
さらに以上の実施形態に記載の米飯改良剤の分散性を利用して、カルシウム、鉄分などのミネラル類、ビタミン類、食物繊維などの栄養機能成分を一緒に練りこんでおくことにより手軽に栄養補強機能のある炊飯米を調整することができる。
本発明の米飯改良剤は、米を浸漬する前や浸漬と同時に添加しても、浸漬した米に添加してもよいが、いずれの場合も、米飯改良剤の改質成分をより均一に分散させるためには、改良剤を添加後、軽く米を攪拌するとよい。米飯改良剤の添加量は、米飯全体に対して、好ましくは0.5重量%以上10重量%以下、より好ましくは1重量%以上5重量%以下である。添加量が少なすぎると充分な米飯改良効果が得られないことがある。また、添加量が多すぎると、米飯のほぐれ効果が強すぎて、ご飯を供給する際に、空回りするなど作業性が低下することがある。
本発明の米飯改良剤は、通常の米以外にもひえ、粟、麦などの雑穀類、グルコマンナンやカルシウム、鉄などの栄養機能成分を練りこみ米状に成形加工した米類似物などにも同様に使用することができる。
本発明に係る米飯食品は、米飯改良剤を米に対して0.5重量%以上10重量%以下添加して炊飯されたものである。これにより、炊飯工程による米粒の割れ、つぶれを抑え、ほぐれのよい粒感のある米飯食品を提供することが可能である。そのため、コンビニエンスストアやスーパーストアに陳列するようなお弁当用のご飯、おにぎり、炊き込みご飯、炒飯、パエリア、リゾット、寿司飯など幅広い米飯食品に利用することができる。
本発明による米飯改良剤を用いることにより、たとえば以下の作用効果を得ることが可能となる。
(1)炊飯中に均一に分散し、安定した品質のご飯が得られる。
(2)米粒の表面をオネバ成分が均一にコーティングし、米のほぐれ性を改善する。
(3)米のほぐれ性を改善することにより、機械による米のつぶれ、割れを少なくする。
(4)米のつぶれ、割れが減ることにより、ご飯に粒感がでて、美味しいおにぎりや箸どおりのよいご飯を提供することが可能となる。
(5)ご飯の味に影響を与える炊飯油の添加量を減らすことができる。
(6)改良剤を添加することにより、炊飯水の粘度が減少、分散、対流が向上し、カニ穴ができ、ご飯のつや、照り、食味も向上する。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明の趣旨はこれらに限定されるものではない。
なお、以下の例では、B型粘度の測定に、東京計器社製ビスコメーターBMを用い、回転数30rpmで測定した。
(試験例1)(酸処理ワキシーコーンでん粉の製造)
ワキシーコーンでん粉「AP−Y」(J−オイルミルズ社製、水分14.2%)150部に水170部を加えて懸濁液とした。これに6%塩酸水溶液80部(乾燥でん粉に対する塩酸濃度;3.73%)を攪拌しながら加えて、24時間40℃攪拌しながら反応させた。反応後、でん粉を洗浄、減圧ろ過により回収した後、乾燥し酸処理ワキシーコーンでん粉(試料1)を得た。
得られた酸処理ワキシーコーンでん粉の30%スラリーを調製し、95℃で30分間撹拌保持後、40℃で1時間保持した後のB型粘度を測定した。その結果、220cpsであった。また、試料1の冷水可溶度は0%であった。
(試験例2)(酸化処理ワキシーコーンでん粉の製造方法)
ワキシーコーンでん粉「AP−Y」(J−オイルミルズ社製)150部に水314部を加えて懸濁液とした。これに有効塩素量12.1%次亜塩素酸ナトリウムを62部攪拌しながら加えてpH8、40℃、2時間攪拌しながら反応させた。反応後、でん粉を洗浄、減圧ろ過により回収した後、乾燥し酸化処理ワキシーコーンでん粉を得た。得られた酸化処理ワキシーコーンでん粉のB型粘度は、試験例1の方法に準じて測定した。その結果120cpsであった。また冷水可溶度は0%であった。
(試験例3)(冷水可溶度の異なる酸処理もしくは酸化処理ワキシーコーンでん粉の調製方法)
試験例1、2記載の酸処理もしくは酸化処理ワキシーコーンでん粉の20重量%スラリーを調製した。これらのスラリーをオンレーター(出口温度100℃)で糊化させた後、ドラムドライヤー(表面温度130℃)で乾燥し、粉砕して、目開き0.5mm(32メッシュ)の篩下を回収し、糊化済酸処理ワキシーコーンでん粉(試料2)、糊化済酸化処理ワキシーコーンでん粉(試料3)を得た。得られた糊化済でん粉のB型粘度は、試験例1の方法に準じて測定した。その結果、糊化済酸処理ワキシーコーンでん粉が220cps、糊化済酸化処理ワキシーコーンでん粉が120cpsであった。また、糊化済酸処理ワキシーコーンでん粉および糊化済酸化処理ワキシーコーンでん粉の冷水可溶度は、ともに100%であった。
(実施例1〜5、比較例1)(分散性の評価)
試料1〜3を表1に示す配合どおりに混合し、目開き0.5mm(32メッシュ)の篩下を回収し、冷水可溶度の異なる米飯改良剤を調製した。
得られた米飯改良剤を用いて炊飯をおこなった。まず、炊飯釜に196gの米を投入し、続いて水260mLを加え、1時間浸漬した。その後、表1に記載の米飯改良剤を4g(生米に対して2%添加)ずつ投入し、攪拌した。その後通常の条件において、炊飯をおこなった。得られた米飯は攪拌することなく、炊飯器からバットに移し、改良剤成分の分散性を目視で評価した。改良剤が均一に分散しており、全く違和感がない場合は◎、殆ど違和感がない場合は○、改良剤が一部炊飯米中に溶解せずに残っており、若干の違和感を覚える場合は△、改良剤が局在化しており、違和感を覚える場合は×とし、その結果を表1に示す。
Figure 0004659143
表1に示したように、酸処理もしくは酸化処理でん粉を粉体として米飯に添加する場合は、米飯改良剤の冷水可溶度が低すぎると、炊飯中の改良剤成分の分散性が悪く、釜底に糊液がたまり、コゲも生じる結果となった。一方、糊化させ、冷水可溶度を高めたでん粉を使用することにより、炊飯中にその成分を均一に分散させることができた。
(実施例6〜11)
糊化済酸処理ワキシーコーンでん粉(試料2)を生米に対し、表2に示す配合で添加、炊飯した。得られた米飯は、真空冷却機で冷却し、冷却直後の米飯のほぐれ性、ご飯のべたつきについて10名のパネラーにより官能評価をおこなった。対照例としては、米飯改良剤を添加せず、炊飯した米飯を用いた。その結果を表2に示す。表2における評価基準は以下の通りである。
ほぐれ性
◎:対照例と比較して明らかに好ましい。
○:対照例と比較して好ましい。
△:対照例と比較してやや好ましい。
×:対照例と有意差なし。
ご飯のべたつき
◎:ご飯にべたつきはなく、違和感がない。
○:ご飯にべたつきはほとんどなく、違和感がない。
△:ややご飯がべたついている。
×:ご飯がべたついている。
Figure 0004659143
表2において、生米に対する米飯改良剤の添加量を0.5重量%以上とすることにより、ほぐれ性が安定的に向上した。一方、生米に対する米飯改良剤の添加量を10重量%以下とすることにより、ご飯表面のオネバの流動性を適度な大きさにし、食感がべたつくことによる違和感が安定的に抑制された。
(実施例12〜16、比較例2、3)
表1記載の糊化済酸処理ワキシーコーンでん粉(試料2)と冷水溶解性デキストリンFZ−100(J-オイルミルズ社製)を表3の割合で配合した米飯改良剤(表3中「試料」)を調製し、それぞれを生米に対し、表3の配合で添加、炊飯した。得られた米飯は、真空冷却機で冷却し、冷却直後の米飯のほぐれ性、ご飯のべたつき、つや、粘りについて10名のパネラーにより官能評価をおこなった。対照例としては、米飯改良剤を添加せず、炊飯した米飯を用いた。その結果を表3に示す。表3における評価基準は以下の通りである。
ほぐれ性
◎:対照例と比較して明らかに好ましい。
○:対照例と比較して好ましい。
△:対照例と比較してやや好ましい。
×:対照例と有意差なし。
ご飯のべたつき
◎:ご飯にべたつきはなく、違和感がない。
○:ご飯にべたつきはほとんどなく、違和感がない。
△:ややご飯がべたついている。
×:ご飯がべたついている。
つや
◎:対照例と比較して明らかに好ましい。
○:対照例と比較して好ましい。
△:対照例と比較してやや好ましい。
×:対照例と有意差なし。
粘り
◎:対照例と比較して明らかに好ましい。
○:対照例と比較して好ましい。
△:対照例と比較してやや好ましい。
×:対照例と有意差なし。
Figure 0004659143
表3のように、米飯改良剤中の酸処理ワキシーコーンでん粉の割合が50%以上、好ましくは75%以上で優れたほぐれ性、つや、粘りが得られることを確認した。
(試験例4)(酸処理でん粉の粘度によるほぐれ性の違い)
表4に示すように、酸処理における各反応条件を変化させて、試験例1の方法に準じて様々な粘度を示す酸処理でん粉を作成した。表4に、得られたでん粉のB型粘度の測定結果をあわせて示した。
Figure 0004659143
(試験例5)
試料4〜9の酸処理でん粉(表4)および試料1を試験例3の方法に準じて糊化させ冷水可溶度を高めた糊化済酸処理でん粉を調製した。
(実施例17〜23、比較例4)
試験例5で得られた糊化済酸処理でん粉について、実施例1の方法に準じて炊飯時に添加し、炊飯をおこなった。対照例としては、米飯改良剤を添加せず、炊飯した米飯を用いた。また、比較例として、酸処理ワキシーコーンでん粉の代わりに、冷水溶解性デキストリンFZ−100(J-オイルミルズ社製)を用いた。
得られた米飯は、真空冷却機で冷却し、冷却直後の米飯のほぐれ性、食味について10名のパネラーにより官能評価をおこなった。その結果を表5に示す。
ほぐれ性
◎:対照例と比較して明らかに好ましい。
○:対照例と比較して好ましい。
△:対照例と比較してやや好ましい。
×:対照例と有意差なし。
食味
◎:対照例と比較して明らかに好ましい。
○:対照例と比較して好ましい。
△:対照例と比較してやや好ましい。
×:対照例と有意差なし。
Figure 0004659143
表5より、分解程度が大きくB型粘度の値が小さいデキストリンのようなでん粉分解物ではほぐれ性の向上効果は得られなかった(比較例4)。
(実施例24〜30)
表4記載の試料4〜9および試料1を使用し、表6の配合どおりに原材料を混合し、2軸エクストルーダー(幸和工業製KEI−45)を用いてバレル温度100℃、出口温度60℃、加水33%、スクリュー回転200rpmの条件でエクストルーダー処理した。得られた粒状物を、乾燥機で最終水分が10%以下になるように乾燥(40℃24時間)し、目開き0.5mm(32メッシュ)の篩いを通し、篩上を回収し、粒状の米飯改良剤を得た。
こうして得られた米飯改良剤を実施例1と同様の条件で炊飯時に添加し、炊飯をおこなった。対照例としては、米飯改良剤を添加せず、炊飯した米飯を用いた。得られた米飯は、真空冷却機で冷却し、冷却直後の米飯のほぐれ性、食味について、実施例17に準じて10名のパネラーにより官能評価をおこなった。その結果を表6に示す。
Figure 0004659143
(実施例31〜34、比較例5〜7)
試料1および冷水溶解性デキストリンFZ−100(J-オイルミルズ社製)を用いて、表7の配合により、実施例24に準じて、2軸エクストルーダーを用いて粒状の米飯改良剤を得た。
こうして得られた米飯改良剤を実施例1と同様の条件で炊飯時に添加し、炊飯をおこなった。対照例としては、米飯改良剤を添加せず、炊飯した米飯を用いた。得られた米飯は、真空冷却機で冷却し、冷却直後の米飯のほぐれ性、つや、粘りについて10名のパネラーにより官能評価をおこなった。その結果を表7に示す。
ほぐれ性
◎:対照例と比較して明らかに好ましい。
○:対照例と比較して好ましい。
△:対照例と比較してやや好ましい。
×:対照例と有意差なし。
つや
◎:対照例と比較して明らかに好ましい。
○:対照例と比較して好ましい。
△:対照例と比較してやや好ましい。
×:対照例と有意差なし。
粘り
◎:対照例と比較して明らかに好ましい。
○:対照例と比較して好ましい。
△:対照例と比較してやや好ましい。
×:対照例と有意差なし。
Figure 0004659143
表7より、酸処理ワキシーコーンでん粉を80%より多く含有する粒状米飯改良剤は、ほぐれ性、つや、粘りとも良好な結果を得た。
(実施例35、比較例8)
特開2002−65184号公報(特許文献7)記載の方法に準じて、ヒドロキシプロピル基を付加させたエーテル化ワキシーコーンでん粉を酸性水溶液に浸漬させて酸処理を行い、加工でん粉を得た(酸処理エーテル化ワキシーコーンでん粉)。
得られた加工でん粉の冷水可溶度は0%であった。
また、得られた加工でん粉の5%水溶液500gを95℃で攪拌しながら、30分加熱し、30分放冷した後、B型粘度計で粘度を測定した結果、粘度は100cpsであった。
さらに、得られた加工でん粉の30%水溶液について、試験例1に準じてB型粘度を測定した結果、18500cpsであった。
なお、得られた加工でん粉は、目開き0.5mm(32メッシュ)の篩上の粒状物の含有量が5重量%未満であった。
得られた加工でん粉を実施例2の方法に準じて炊飯時に添加して米飯を調製し、分散性、ほぐれ性および食味を評価した(比較例8)。結果を表8に示す。
さらに当該加工でん粉を、試験例3に準じて、糊化処理し、冷水可溶性を100%とした後、米飯に添加、炊飯し、分散性、ほぐれ性および食味を評価した(実施例35)。結果を表8に示す。
Figure 0004659143
表8より、比較例8において、酸処理エーテル化ワキシーコーンでん粉を冷水可溶度の低い未糊化状態の粉末で添加、炊飯した場合には、分散性が悪く、改良成分がご飯に均一にいきわたらなかった。
(実施例36、37)
表9に示す配合で、表1記載の糊化済酸処理ワキシーコーンでん粉(試料2)、または表6記載の酸処理ワキシーコーンでん粉の粒状物(実施例28)を、グルコマンナンを粒状化した米類似物(市販名:マンナンヒカリ、大塚食品社製)を配合した米類似物含有米飯の乾燥重量に対して、2%添加して炊飯をおこなった。対照例としては、米飯改良剤を添加せず、炊飯した米類似物含有米飯を用いた。得られた米飯は真空冷却機で冷却し、冷却直後の米飯の粘り、食味について10名のパネラーにより官能評価をおこなった。その結果を表9に示す。
粘り
◎:対照例と比較して明らかに好ましい。
○:対照例と比較して好ましい。
△:対照例と比較してやや好ましい。
×:対照例と有意差なし。
食味
◎:対照例と比較して明らかに好ましい。
○:対照例と比較して好ましい。
△:対照例と比較してやや好ましい。
×:対照例と有意差なし。
Figure 0004659143
(実施例38、39)
表10に示す配合で、表1記載の糊化済酸処理ワキシーコーンでん粉(試料2)、または表6記載の酸処理ワキシーコーンでん粉の粒状物(実施例28)を、市販の押し麦を配合した押し麦含有米飯の乾燥重量に対して、2%添加して炊飯をおこなった。対照例としては、米飯改良剤を添加せず、炊飯した押し麦含有米飯を用いた。得られた米飯は真空冷却機で冷却し、冷却直後の米飯の粘り、食味について、実施例36および37に準じて10名のパネラーにより官能評価をおこなった。その結果を表10に示す。
Figure 0004659143

Claims (7)

  1. 酸処理ワキシー種でん粉の糊化処理物または酸化処理ワキシー種でん粉の糊化処理物を含む米飯改良剤であって、
    25℃の純水中での当該米飯改良剤の冷水可溶度が、50%以上であり、
    当該米飯改良剤中の目開き0.5mm(32メッシュ)の篩上の粒状物の含有量が5重量%未満であって、
    当該米飯改良剤全体に対する前記酸処理ワキシー種でん粉および前記酸化処理ワキシー種でん粉の含有量の合計が、50重量%以上であり、
    前記酸処理ワキシー種でん粉および前記酸化処理ワキシー種でん粉の糊化処理物の30重量%水溶液のB型粘度計により測定される粘度が、40℃、30rpmにて30cps以上17400cps以下である、米飯改良剤。
  2. 当該米飯改良剤全体に対する前記酸処理ワキシー種でん粉および前記酸化処理ワキシー種でん粉の含有量の合計が、75重量%以上である、請求項1に記載の米飯改良剤。
  3. 前記酸処理ワキシー種でん粉および前記酸化処理ワキシー種でん粉の糊化処理物の30重量%水溶液のB型粘度計により測定される粘度が、40℃、30rpmにて35cps以上15000cps以下である、請求項1または2に記載の米飯改良剤。
  4. 酸処理ワキシー種でん粉または酸化処理ワキシー種でん粉を含む米飯改良剤であって、
    当該米飯改良剤中の目開き0.5mm(32メッシュ)の篩上の粒状物の含有量が5重量%以上であって、
    当該米飯改良剤全体に対する前記酸処理ワキシー種でん粉および前記酸化処理ワキシー種でん粉の含有量の合計が、80重量%より多く、
    ここで、前記酸処理ワキシー種でん粉および前記酸化処理ワキシー種でん粉は、糊化処理した場合、30重量%水溶液のB型粘度計により測定される粘度が、40℃、30rpmにて30cps以上17400cps以下となる前記酸処理ワキシー種でん粉および前記酸化処理ワキシー種でん粉である、米飯改良剤。
  5. 前記酸処理ワキシー種でん粉および前記酸化処理ワキシー種でん粉の糊化処理物の30重量%水溶液のB型粘度計により測定される粘度が、40℃、30rpmにて35cps以上15000cps以下である、請求項4に記載の米飯改良剤。
  6. 請求項1乃至5いずれか1項に記載の米飯改良剤を米に対して0.5重量%以上10重量%以下添加して炊飯する工程を含む、米飯食品の製造方法。
  7. 請求項6に記載の製造方法により炊飯された、米飯食品。
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