JP4659086B2 - 一方向クラッチ - Google Patents
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Description
<一方向クラッチの全体構成>
図1〜図5を用いて、一方向クラッチ1の構成について説明する。図1は一方向クラッチ1の平面概略図である。図2は一方向クラッチ1の部分拡大図である。図1および図2において、矢印R1が軸部材2の回転方向を示しており、矢印R2がその反対方向を示している。図1の点Oは軸部材2の回転軸を示している。図3はカバープレート9の部分拡大図である。図4は支持部93の斜視図である。図5は図3のV−V断面図である。
外軸3は、軸部材2の半径方向外側に配置されており、他の部材(図示せず)が固定されている。外軸3は、軸部材2の外周側に配置された概ね環状の本体部31と、本体部31から半径方向内側へ突出する複数の突出部32と、を有している。本実施形態では、6つの突出部32が回転方向に等ピッチ(60度ピッチ)で配置されている。以下、このピッチを基準ピッチという。
ローラ6をR1方向へ押圧するために、一方向クラッチ1には複数のアコーディオンばね7が設けられている。アコーディオンばね7は、板状のバネ材が折り曲げられて形成されている。アコーディオンばね7は、R1側に配置された第1端部71と、R2側に配置された第2端部72と、を有している。第1端部71はローラ6と当接しており、第2端部72はカバープレート9の支持部93(後述)と当接している。アコーディオンばね7は予め圧縮された状態でローラ6および支持部93の間に配置されている。
軸部材2および外軸3の間からローラ6が脱落しないように、外軸3の軸方向側方にはカバープレート9が配置されている。具体的には図1〜図5に示すように、カバープレート9は、円板状のプレート本体91と、複数の支持部93と、を有している。本実施形態では、6つの支持部93が回転方向に等ピッチ(基準ピッチ)で配置されている。
図1および図2を用いて、一方向クラッチ1の動作について説明する。
以上に説明した一方向クラッチ1の特徴を以下にまとめる。
この一方向クラッチ1では、アコーディオンばね7の第2端部72を押圧方向(軸線Cに平行な方向)に支持する支持部93をカバープレート9が有しているため、外軸3だけでなくカバープレート9によりアコーディオンばね7の第2端部72を支持することができる。このため、従来よりも外軸3の内周部の凹凸を小さくしても、アコーディオンばね7の第2端部72を支持することができる。これにより、外軸3の加工コストを低減することができ、一方向クラッチ1の製造コストを低減することができる。
この一方向クラッチ1では、第1部分94が外軸3により押圧方向に支持されている。より詳細には、第2端部72と突出部32との間に第1部分94が挟み込まれている。このため、第1部分94がアコーディオンばね7の第2端部72から受ける力をカバープレート9および外軸3に分配することができ、支持部93を簡素な構成にすることができる。
プレート本体91に固定された第2部分95が第1部分94からアコーディオンばね7と反対側に延びているため、第1部分94だけの場合に比べて支持部93の強度を高めることができる。
一方向クラッチ1が軸部材2に取り付けられる前の状態では、アコーディオンばね7の押圧力によりローラ6の位置がR1方向にずれるため、ローラ6が突出部32と当接するようになる(図2の破線で示すローラ6参照)。
支持部93が第4部分96を有しているため、アコーディオンばね7の第2端部72の半径方向内側への移動を規制することができる。これにより、アコーディオンばね7が支持部93から脱落するのを防止できる。
外軸3の孔33が、軸方向から見た場合に開口91aの範囲内に配置されているため、外軸3の孔33に対応する孔をプレート本体91に設ける必要がない。
支持部93が半径方向内側に折り曲げられ形成されているため、開口91aは支持部93の半径方向外側に配置される。支持部93は突出部32の半径方向内側に配置されているため、軸方向から見た場合に開口91aが突出部32と重なり合う位置に配置される。
支持部93を形成するために開口91aを設けることで、プレート本体91の内周部を切り欠くことなく環状に保つことができる。これにより、支持部93を形成してもカバープレート9の強度を保つことができる。
ここで、第2実施形態について説明する。なお、前述の実施形態の構成と実質的に同じ機能を有する構成については、同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
外軸3が突出部32を有していない場合も考えられる。具体的には、図9および図10に示す一方向クラッチ201は、外軸3に相当する外軸203と、カバープレート9に相当するカバープレート209と、を有している。この一方向クラッチ201では、前述の基準ピッチが45度ピッチ(以下、第2基準ピッチという)となっている。
本発明の具体的構成は、前述の実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更および修正が可能である。
弾性部材はアコーディオンばね7に限定されない。例えば、コイルばねなどを弾性部材として用いてもよい。
前述の第1実施形態では、支持部93が第2部分95、第3部分97および第4部分96を有しているが、支持部93が第1部分94のみを有している場合であっても、アコーディオンばね7の第2端部72を支持することは可能である。また、支持部93が第1部分94および第2部分95のみを有している場合であっても、支持部93が第2端部72を支持することは可能である。さらに、支持部93が第1部分94、第2部分95および第4部分96のみを有している場合であっても、支持部93が第2端部72を支持することは可能である。
前述の基準ピッチおよび第2基準ピッチは、60度および45度に限定されず、他のピッチであってもよい。
2 軸部材
3、103、203 外軸
31 本体部
32 突出部
139 凹部
6 ローラ
7 アコーディオンばね(弾性部材の一例)
71 第1端部
72 第2端部
9、109、209 カバープレート(プレート部材の一例)
91 プレート本体
92 筒状部
93 支持部
94 第1部分
95 第2部分
96 第4部分
97 第3部分
198 位置決め部
Claims (7)
- 軸部材に設けられた一方向クラッチであって、
前記軸部材の半径方向外側に配置された外軸と、
前記軸部材と前記外軸との前記半径方向間に配置されたローラと、
前記軸部材と前記外軸との前記半径方向間に配置され前記ローラに対して押圧力を付与する弾性部材と、
前記外軸に装着されたプレート本体と、前記プレート本体から軸方向に突出し前記弾性部材が前記ローラを押し付ける押圧方向に前記弾性部材の端部を支持する支持部と、を有するプレート部材と、を備え
前記支持部は、前記弾性部材の端部と前記押圧方向に当接する主面を有する板状の第1部分と、前記第1部分を前記プレート本体に連結し前記第1部分から前記弾性部材と反対側に延びる板状の第2部分と、前記第2部分の前記第1部分と反対側の端部から前記半径方向内側に延び前記ローラとは別のローラと当接可能な第3部分と、を有しており、
前記外軸は、環状の本体部と、前記本体部から前記半径方向内側に突出する突出部と、を有しており、
前記第1部分の半径方向外側の端部は、前記弾性部材の端部と前記突出部との間に挟み込まれており、
前記第2部分は、前記突出部の半径方向内側に配置され前記突出部と前記半径方向に隙間を介して配置されており、
前記軸部材がない状態で、前記他のローラは、前記弾性部材とは別の弾性部材により前記第3部分および前記突出部に押し付けられており、前記第3部分と前記突出部とにより保持されている、
一方向クラッチ。 - 前記第1部分の半径方向内側の端部は、前記突出部よりも前記半径方向内側に配置されている、
請求項1に記載の一方向クラッチ。 - 前記第2部分は、前記第1部分の前記半径方向内側の端部に連結されている、
請求項1または2に記載の一方向クラッチ。 - 前記支持部は、前記弾性部材の端部の前記半径方向内側への移動を規制する第4部分をさらに有している、
請求項1から3のいずれかに記載の一方向クラッチ。 - 前記プレート本体は、前記支持部の前記半径方向外側に配置された開口を有している、
請求項1から4のいずれかに記載の一方向クラッチ。 - 前記外軸は、軸方向から見た場合に前記開口と重なり合う位置に配置された孔を有している、
請求項5に記載の一方向クラッチ。 - 前記支持部は、前記プレート部材と前記外軸との相対回転を規制する位置決め部をさらに有しており、
前記外軸の前記本体部は、前記突出部に隣接して配置され前記半径方向外側に向かって窪んだ凹部を有しており、
前記位置決め部は、前記第1部分から前記半径方向外側に突出し前記凹部に嵌め込まれている、
請求項1から6のいずれかに記載の一方向クラッチ。
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