JP2004308888A - ワンウェイクラッチ装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】連結柱の強度向上やスプリングの脱落防止等を図り、保持器等の外輪からの脱落防止を図り、保持器の各部品の組付け性向上を図ったワンウェイクラッチ装置とその製造方法とを提供する。
【解決手段】保持器13は、第1フランジ21と第2フランジ23と組み立てたものであり、第1フランジ21から延設された連結柱25と第2フランジ23とがアコーディオンスプリング11を保持している。連結柱25は、外輪部材7の接線方向に略沿う外周部27と、内輪部材3の接線方向に略沿う内周部29と、外周部27と内周部29とを連結する傾斜部31とを有している。外周部27の端面から突設された結合片33が第2フランジ23に形成された貫通孔35に嵌入・加締められ、内周部29の端面から突設された係止片37が第2フランジ23に形成された凹部39に嵌入・係止されている。
【選択図】 図3
【解決手段】保持器13は、第1フランジ21と第2フランジ23と組み立てたものであり、第1フランジ21から延設された連結柱25と第2フランジ23とがアコーディオンスプリング11を保持している。連結柱25は、外輪部材7の接線方向に略沿う外周部27と、内輪部材3の接線方向に略沿う内周部29と、外周部27と内周部29とを連結する傾斜部31とを有している。外周部27の端面から突設された結合片33が第2フランジ23に形成された貫通孔35に嵌入・加締められ、内周部29の端面から突設された係止片37が第2フランジ23に形成された凹部39に嵌入・係止されている。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動二輪車用スタータ装置等に組み込まれるワンウェイクラッチ装置とその製造方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用スタータ装置には、内燃機関始動後における電動モータのオーバランを防止するべく、電動モータ側から内燃機関側へのみトルク伝達を行わせるワンウェイクラッチ装置が付設されている。この種のワンウェイクラッチ装置としては、内輪要素と外輪要素との間にトルク伝達ローラやカム面、スプリング等のクラッチ要素を介装させたものが主流であり、これらクラッチ要素が鋼板や合成樹脂製の保持器(ケージ)によって収納・保持される構成が採られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0003】
また、特許文献4には、弾性変形可能な材料からなる保持器は、筒部とフランジからなり、フランジは、ほぼ円周方向に延びる複数の弾性変形可能な舌片を有し、舌片が外輪に形成されたフランジ受け入れ溝に舌片の弾性変形を利用して組み込まれ、軸方向に固定されるワンウェイクラッチが開示されている。すなわち、フランジには、小径部と、ほぼ円周方向に延び弾性変形可能な舌片が同一平面で形成されている。外輪には、フランジの小径部の径よりも大きく、舌片の径よりも小さい径のフランジ受け入れ溝が形成されている。舌片を撓ませてフランジ受け入れ溝の位置まで移動させると、弾性変形可能な舌片は、もとの形状に戻ろうとしてフランジ受け入れ溝に嵌り込むので、一方向クラッチは、その位置で軸方向に拘束されるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
実用新案登録第2574315号公報 (第3頁、図1)
【特許文献2】
特公昭56−41847号公報 (第3頁、図1)
【特許文献3】
実公昭49−20603号公報 (第2頁、図6)
【特許文献4】
特開平11−117955号公報(特に、図1,図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のワンウェイクラッチ装置は、内燃機関の最高回転数が比較的低い(例えば、6,000rpm程度)四輪自動車用のスタータ装置では不具合無く機能するが、内燃機関の最高回転数が比較的高い(例えば、15,000rpm程度)自動二輪車のスタータ装置に採用された場合には次のような問題が発生する虞があった。例えば、内燃機関の運転中、ワンウェイクラッチ装置の構成部材には回転に伴う遠心力が作用するが、自動二輪車の場合には最高回転数の高さからこの遠心力が非常に大きくなり、保持器の連結柱が外径方向に拡がるかたちに変形することがあった。また、スプリングに作用する遠心力も同様に大きくなるため、保持器からスプリングが外れてしまい、トルク伝達ローラを付勢する機能が果たせなくなることがあった。
【0006】
また、本体(二輪車、自動変速機等)への組付け前の搬送時等に、保持器、及び、保持器に組付けられた部材等は、外輪部材(外輪要素)から、脱落するといった虞れがあった。
【0007】
上記特許文献4に開示したワンウェイクラッチでは、弾性変形可能な舌片は、もとの形状に戻ろうとしてフランジ受け入れ溝に嵌り込むので、一方向クラッチは、その位置で軸方向に拘束されるようになっている。そのため、保持器等の部品の脱落を防止することが可能である。しかしながら、上記特許文献4に開示した構成では、舌片の弾性変形を主体としており、保持器等の脱落防止に必ずしも有益とはいえないといったことがある。
【0008】
さらに、保持器の各部品を組み付けて保持器を完成する際、各部品の組み付け性が必ずしも十分ではなく、例えば、係止片を凹部に嵌め合わせる際に、係止が凹部に引っかかってしまうといったことがある。
【0009】
本発明は、上記状況に鑑みなされたもので、連結柱の強度向上やスプリングの脱落防止等を図り、さらに、保持器等の外輪からの脱落防止を図り、しかも、保持器の各部品の組付け性向上を図ったワンウェイクラッチ装置とその製造方法とを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明では、内輪要素と外輪要素との間に介装され、一方向の相対回転時にのみ当該内輪要素と当該外輪要素との間でのトルク伝達を行う複数のトルク伝達部材と、これらトルク伝達部材を挟持する一対のフランジと、両フランジを連結する複数の連結柱とを有する保持器とを備えたワンウェイクラッチ装置であって、前記保持器の連結柱は、前記フランジの内周側と外周側との少なくとも2箇所に設けられた固着部に固着されたものを提案する。
【0011】
また、請求項2の発明では、請求項1のワンウェイクラッチ装置において、前記固着部の少なくとも一つが孔または凹部であり、前記連結柱の端部に当該孔または凹部に嵌入・加締められる加締部が突設されたものを提案する。
【0012】
また、請求項3の発明では、請求項1のワンウェイクラッチ装置において、前記固着部の少なくとも一つが孔または凹部であり、前記連結柱の端部に当該孔または凹部に嵌入する係止部が突設されたものを提案する。
【0013】
また、請求項4の発明では、請求項3に記載のワンウェイクラッチ装置において、前記係止部に、前記凹部または孔への嵌入を案内する案内部が設けられているものを提案する。
【0014】
また、請求項5の発明では、請求項4に記載のワンウェイクラッチ装置において、前記案内部は、前記係止部の先端部を面取りし、若しくは面潰ししたものであるものを提案する。
【0015】
また、請求項6の発明では、請求項3乃至5のいずれか1項に記載のワンウェイクラッチ装置において、前記係止部の先端部は、前記フランジから突出しているものを提案する。
【0016】
また、請求項7の発明では、請求項6に記載のワンウェイクラッチ装置において、前記係止部の突出量は、前記加締部の突出量より小さいものを提案する。
【0017】
また、請求項8の発明では、請求項1〜7のワンウェイクラッチ装置において、前記トルク伝達部材をトルク伝達方向に付勢するスプリングを有し、当該スプリングの固定端が、前記2箇所の固着部の間で、前記フランジと前記連結柱とに挟持されたものを提案する。
【0018】
また、請求項9の発明では、請求項1〜8のワンウェイクラッチ装置において、前記連結柱が前記フランジの一方から延設され、前記フランジの他方に固着されたものを提案する。
【0019】
また、請求項10の発明では、内輪要素と、この内輪要素と同軸かつ相対回動自在に配置された外輪要素と、前記内輪要素の外周面と前記外輪要素の内周面とのいずれか一方に形成された複数のカム面と、前記内輪要素の外周面と前記外輪要素の内周面とのいずれか他方に形成された円筒面と、前記カム面と前記円筒面との間に介装された複数本のトルク伝達ローラと、前記トルク伝達ローラをトルク伝達方向に付勢するスプリングと、前記トルク伝達ローラと前記スプリングとの保持に供される保持器とを有し、前記保持器が、略円環状の2枚の金属板により構成されると共に、一方の金属板から略垂直に曲げ起こされた複数の連結柱が他方の金属板に固着され、更に隣接する連結柱の間に前記トルク伝達ローラと前記スプリングとを保持したワンウェイクラッチ装置において、前記連結柱は、前記外輪要素の接線方向に略沿う外周部と、前記内輪要素の接線方向に略沿う内周部と、当該外周部と当該内周部とを連結する傾斜部とを有し、当該外周部の端面から突設された結合片が前記他方の金属板に固着され、当該内周部の端面から突設された係止片が前記他方の金属板に形成された凹部に嵌入するものを提案する。
【0020】
また、請求項11の発明では、請求項10のワンウェイクラッチ装置において、前記固着が、前記結合片を前記他方の金属板に形成された孔または凹部への嵌入・加締めであるものを提案する。
【0021】
また、請求項12の発明では、請求項10または11のワンウェイクラッチ装置において、前記傾斜部と前記他方の金属板との間に前記スプリングの固定端が挟持されたものを提案する。
【0022】
また、請求項13の発明では、請求項1乃至12に記載のワンウェイクラッチ装置において、同軸上に配置された外内輪と、前記外内輪の間にトルク伝達部材及びこれを付勢する付勢スプリングを配置する保持器と、を備えたワンウェイクラッチにおいて、
前記保持器は、フランジを有しており、当該フランジには、係合突起が設けられ、
前記外内輪のうちの少なくとも一方には、前記係合突起が嵌入する嵌入溝が設けられているものを提案する。
【0023】
また、請求項14の発明では、請求項13に記載のワンウェイクラッチ装置において、前記係合突起は、円周上、等配に複数箇所設けられているものを提案する。
【0024】
また、請求項15の発明では、請求項13又は14に記載のワンウェイクラッチ装置において、前記嵌入溝は、略環状に形成されているものを提案する。
【0025】
また、請求項16の発明では、請求項13乃至15のいずれか1項に記載のワンウェイクラッチ装置において、前記フランジの外周縁に、前記係合突起が設けられ、前記外輪の内周に、前記嵌入溝が形成されているものを提案する。
【0026】
また、請求項17の発明では、請求項13乃至16のいずれか1項に記載のワンウェイクラッチ装置において、前記内輪要素または外輪要素には、前記保持器の組付け時に、前記係合突起の前記嵌入溝への嵌入を案内する案内部が設けられているものを提案する。
【0027】
また、請求項18の発明では、内輪要素と、この内輪要素と同軸かつ相対回動自在に配置された外輪要素と、前記内輪要素の外周面と前記外輪要素の内周面とのいずれか一方に形成された複数のカム面と、前記内輪要素の外周面と前記外輪要素の内周面とのいずれか他方に形成された円筒面と、前記カム面と前記円筒面との間に介装された複数本のトルク伝達ローラと、前記トルク伝達ローラをトルク伝達方向に付勢するスプリングと、前記トルク伝達ローラと前記スプリングとの保持に供される保持器とを有し、前記保持器が、略円環状の2枚の金属板により構成されると共に、一方の金属板から略垂直に曲げ起こされた複数の連結柱が他方の金属板に固着され、更に隣接する連結柱の間に前記トルク伝達ローラと前記スプリングとを保持したワンウェイクラッチ装置を製造する方法であって、前記一方の金属板となる第1のワークを金属板素材から打ち抜く工程と、当該第1のワークにおける連結柱部分を所定の断面形状に曲げる工程と、当該第1のワークにおける連結柱部分を曲げ起こして第1の金属板を得る工程と、前記他方の金属板を固着用の孔または凹部と共に金属板素材から打ち抜く工程と、前記第1の金属板の連結柱に前記スプリングの固定端を組み付ける工程と、当該第1の金属板の連結柱を前記第2の金属板に固着させる工程とを含むものを提案する。
【0028】
また、請求項19の発明では、請求項18のワンウェイクラッチ装置の製造方法において、前記第1の金属板の連結柱を前記第2の金属板に固着させる工程は、前記連結柱の端部に突設された結合片を前記孔または凹部に嵌入・加締めることによりなされるものを提案する。
【0029】
また、請求項20の発明では、請求項18のワンウェイクラッチ装置の製造方法において、前記第1の金属板の連結柱を前記第2の金属板に固着させる工程は、前記連結柱の端部に突設された係止片を前記孔または凹部に嵌入させることによりなされるものを提案する。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づき詳細に説明する。
【0031】
(第1実施形態)
図1は本発明に係るワンウェイクラッチ装置の第1実施形態を示す正面図であり、図2は図1中のA−A断面図である。また、図3は保持器の正面図であり、図4は保持器の要部拡大図である。
【0032】
図1および図2に示したように、本実施形態のワンウェイクラッチ装置1は、内輪部材(内輪要素)3と、内輪部材3と同軸かつ相対回動自在に配置されると共にその内周に複数(本実施形態では、6)のカム面5が形成された外輪部材(外輪要素)7と、内輪部材3と外輪部材7との間に介装された複数本(本実施形態では、6本)のトルク伝達ローラ9と、トルク伝達ローラ9をトルク伝達方向に付勢するアコーディオンスプリング11と、鋼板製の保持器13とから構成されている。
【0033】
本実施形態の場合、内輪部材3は図示しないスタータモータに連結され、外輪部材7は図示しないジェネレータに連結されている。図中、符号15は外輪部材7とジェネレータとの締結に供されるねじ孔を示している。
【0034】
図3および図4に示したように、保持器13は、共に鋼板プレス成形品である第1フランジ(一方の金属板)21と第2フランジ(他方の金属板)23と組み立てたものであり、第1フランジ21から延設された連結柱25と第2フランジ23とがアコーディオンスプリング11を保持している。
【0035】
連結柱25は、外輪部材7の接線方向に略沿う外周部27と、内輪部材3の接線方向に略沿う内周部29と、外周部27と内周部29とを連結する傾斜部31とを有している。そして、外周部27の端面から突設された結合片33が第2フランジ23に形成された貫通孔35に嵌入・加締められ、内周部29の端面から突設された係止片37が第2フランジ23に形成された凹部39に嵌入・係止されている。
【0036】
図5に示すように、アコーディオンスプリング11は、トルク伝達ローラ9を付勢する押圧部41と、連結柱25に保持される固定端43とを有している。アコーディオンスプリング11の固定端43は、傾斜部31と第2フランジ23とにより挟持されており、結合片33と係止片37とにより径方向への抜け出しが防止されている。
【0037】
以下、本実施形態におけるワンウェイクラッチ装置の製造方法を述べる。
【0038】
製造作業者は、プレス機械によって図6に示したワーク51を鋼板素材から打ち抜く。ワーク51は、第1フランジ21となるフランジ部53の外周側に連結柱25となる6枚の連結柱部55が連結されたものである。
【0039】
製造作業者は、ワーク51の打ち抜きを終えると、図7に示したように、プレス機械によって連結柱部55に曲げ加工を施し、外周部27と内周部29とを連結する傾斜部31とを形成する。尚、外周部27の端面には結合片33が突設され、内周部29の端面には係止片37が突設されている。製造作業者は次に、図8に示したように、プレス機械によって連結柱部55を曲げ起こして、連結柱25を有する第1フランジ21の製造を完了する。
【0040】
一方、製造作業者は、プレス機械によって図9に示した第2フランジ23を鋼板素材から打ち抜く。第2フランジ23には6箇所に貫通孔35が設けられると共に、内周端に12箇所の凹部39が設けられている。
【0041】
第1フランジ21と第2フランジ23とが完成すると、製造作業者は、図10に示したように、連結柱25の傾斜部31にアコーディオンスプリング11の固定端43を差し込んだ状態で、連結柱25の結合片33と係止片37とを第2フランジ23の貫通孔35と凹部39とに嵌入させる。しかる後、製造作業者は、図11に示したように、貫通孔35から突出した結合片33を加締めて保持器13を完成させる。尚、本実施形態では、凹部39が12箇所設けられているため、第2フランジ23の方向性(表裏)が無くなり、組立作業が容易となる。
【0042】
保持器13が完成すると、製造作業者は、トルク伝達ローラ9を保持器13に組み込んだ後、内輪部材3と外輪部材7との間に保持器13を組み付けて製造を完了する。
【0043】
本実施形態の保持器13の連結柱25は、外周部27と内周部29と傾斜部31とからなる略Z字状の断面を有するため、その強度や剛性が非常に高くなる。そのため、自動二輪車のワンウェイクラッチ装置として用いられた場合にも、遠心力によって連結柱25が変形する虞が全く無くなった。また、アコーディオンスプリング11は、その固定端43が傾斜部31と第2フランジ23とにより挟持され、更に結合片33と係止片37とにより径方向への抜け出しが防止されているため、遠心力によって脱落する虞が全く無くなった。
【0044】
(第2実施形態)
図12は、本発明に係るワンウェイクラッチ装置の第2実施形態を示す正面図である。図13は、図12中のB−B線に沿った断面図である。図14は、図12に示した保持器の正面図(一部断面図)である。図15は、図12に示した保持気の要部拡大図である。
【0045】
図16は、保持器(第一フランジ側)の展開図である。図17は、保持器の(第二フランジ側)の正面図である。図18は、付勢スプリング(アコーディオンスプリング)の平面図である。
【0046】
図19は、図13のC部の拡大断面図である。図20は、係止片と凹部の係止部の拡大図(内径側から径方向外方に視た図)である。図21は、係止片と凹部の係止部の拡大図(正面から視た図)である。
【0047】
本第2実施形態は、上述した第1実施形態を改良したものであり、共通の構成、作用等については、その記載を省略し、異なる点についてのみ説明する。
【0048】
上述した第1実施形態では、本体(二輪車、自動変速機等)への組付け前の搬送時等に、保持器13、及び、保持器13に組付けられた部材等は、外輪部材7から、脱落するといった虞れがあった。
【0049】
このようなことから、本第2実施形態では、図13中のC部、及び、図19に示すように、外輪部材7の内周端縁に、略環状であって細溝状の嵌入溝60(円周溝)が設けてある。
【0050】
一方、図14、及び、図17に示すように、保持器13の第2フランジ23の外周端縁には、嵌入溝60に嵌入して係合するための複数の係合突起61が設けてある。
【0051】
図19に示すように、外輪部材7に、保持器13を装着して組み立てる際、即ち、第2フランジ23を軸方向に挿入する際には、これら複数の係合突起61を、嵌入溝60(円周溝)に嵌入して係合するようになっている。
【0052】
尚、この嵌入の際には、第2フランジ23が僅かに撓む。また、図19に示すように、第2フランジ23を軸方向に挿入する際、係合突起61が外輪部材7の内周端面を円滑に移動して嵌入溝60(円周溝)内に案内されるように、外輪部材7の内周端面には、案内部(面取り、面潰し等)62が形成してある。
【0053】
このように、複数の係合突起61が嵌入溝60(円周溝)に嵌入してあることから、保持器13をその位置で軸方向に拘束して、保持器13等の軸方向の移動を制限することができ、また、上記特許文献4に比べて、第2フランジ23や係合突起61の弾性変形も比較的少ないことから、保持器13は、確実にその位置で軸方向に拘束することができ、ひいては、保持器13等の外輪部材7からの脱落防止を図ることができる。
【0054】
また、上述した第1実施形態では、保持器13の各部品を組み付けて保持器13を完成する際、各部品の組み付け性が必ずしも十分ではなく、例えば、係止片37を凹部39に嵌め合わせる際に、係止片37が凹部39に引っかかってしまうといったことがある。
【0055】
このようなことから、本第2実施の形態では、図20、及び、図21に示すように、係止片37の先端部に、凹部39への嵌入を案内する案内部70(面取・面潰し)が設けてある。
【0056】
これによって、係止片37の先端部が凹部39に嵌まりやすくなり、係止片37が凹部39に引っかかることを防止して、保持器の各部品の組み付け性を著しく改善することができる。
【0057】
前記案内部70は、係止片37の先端部を面取りし、若しくは面潰ししたものであるが、その他の手段が施してあってもよく、形状は、傾斜形状、円弧形状等、特に問うものではなく、先端部が凹部39の端面に引っ掛からなければよい。また、表面粗さ等を適宜変更することにより、同様の効果を得るようにしてもよい。さらに、係止片37と凹部39との係止隙間を適宜設定することにより、先端部が凹部39の端面に引っ掛からないようにすればよい。
【0058】
また、図15、及び、図20に示すように、係止片37は、第2フランジ23から僅かに突出してある。この突出量は、図15に示すように、結合片33(カシメ部、板厚部)より小さくする。このようにするこによって、係止片37と凹部39の充分な当りを確保することができる。
【0059】
尚、この案内部70(面取・面潰し)を第2フランジ23の凹部39へ設けることによっても組付け性は向上すると考えられるが、この場合は係止片37の方をこれに併せた形状にしなければ凹部39と係止片37の当りが減少してしまうため、その分加工が複雑になる。したがって、上記の各図に示した方法のほうが、生産性により優れる。
【0060】
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこれら実施形態に限られるものではない。例えば、上記実施形態は外輪部材側にカム面を有するローラ式のワンウェイクラッチ装置に本発明を適用したものであるが、内輪部材側にカム面を有するものや、トルク伝達部材としてトルク伝達ローラに代えて鋼球を備えたもの等に適用してもよい。また、第1フランジや第2フランジの素材として、黄銅板等、鋼板以外の金属板を採用してもよい。また、本発明を逸脱しない範囲であれば、トルク伝達部材の個数や第1,第2フランジの具体的形状を始め、ワンウェイクラッチ装置の全体構成等についても適宜変更可能である。
【0061】
【発明の効果】
本発明のワンウェイクラッチ装置によれば、保持器の連結柱の強度や剛性が非常に高くなり、自動二輪車のワンウェイクラッチ装置として用いられた場合にも、遠心力によって連結柱が変形する虞が無くなる一方、アコーディオンスプリングも、その固定端が連結柱と第2フランジにより確実に保持されるため、遠心力によって脱落する虞が無くなり、長期間に亘り使用されても安定した機能を維持できる。
【0062】
また、保持器等の外輪からの脱落防止を図ることができ、しかも、保持器の各部品の組付け性向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るワンウェイクラッチ装置の正面図である。
【図2】図1中のA−A断面図である。
【図3】実施形態に係る保持器の正面図である。
【図4】実施携帯に係る保持器の要部拡大図である。
【図5】アコーディオンスプリングの平面図である。
【図6】ワークの正面図である。
【図7】ワークの加工手順を示す説明図である。
【図8】ワークの加工手順を示す説明図である。
【図9】第2フランジの正面図である。
【図10】保持器の組立手順を示す説明図である。
【図11】保持器の組立手順を示す説明図である。
【図12】本発明に係るワンウェイクラッチ装置の第2実施形態を示す正面図である。
【図13】図12中のB−B線に沿った断面図である。
【図14】図12に示した保持器の正面図(一部断面図)である。
【図15】図12に示した保持気の要部拡大図である。
【図16】保持器(第一フランジ側)の展開図である。
【図17】保持器の(第二フランジ側)の正面図である。
【図18】付勢スプリング(アコーディオンスプリング)の平面図である。
【図19】図13のC部の拡大断面図である。
【図20】係止片と凹部の係止部の拡大図(内径側から径方向外方に視た図)である。
【図21】係止片と凹部の係止部の拡大図(正面から視た図)である。
【符号の説明】
1‥‥ワンウェイクラッチ装置
3‥‥内輪部材
5‥‥カム面
7‥‥外輪部材
9‥‥トルク伝達ローラ
11‥‥アコーディオンスプリング(付勢スプリング)
13‥‥保持器
15‥‥ネジ孔(ボルト穴)
21‥‥第1フランジ(一方の金属板)
23‥‥第2フランジ(他方の金属板)
25‥‥連結柱
27‥‥外周部
29‥‥内周部
31‥‥傾斜部
33‥‥結合片
35‥‥貫通孔
37‥‥係止片
39‥‥凹部
41‥‥押圧部
43‥‥固定端
60‥‥嵌入溝(円周溝)
61‥‥係合突起
62‥‥案内部(面取)
70‥‥案内部(面取、面潰し)
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動二輪車用スタータ装置等に組み込まれるワンウェイクラッチ装置とその製造方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用スタータ装置には、内燃機関始動後における電動モータのオーバランを防止するべく、電動モータ側から内燃機関側へのみトルク伝達を行わせるワンウェイクラッチ装置が付設されている。この種のワンウェイクラッチ装置としては、内輪要素と外輪要素との間にトルク伝達ローラやカム面、スプリング等のクラッチ要素を介装させたものが主流であり、これらクラッチ要素が鋼板や合成樹脂製の保持器(ケージ)によって収納・保持される構成が採られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0003】
また、特許文献4には、弾性変形可能な材料からなる保持器は、筒部とフランジからなり、フランジは、ほぼ円周方向に延びる複数の弾性変形可能な舌片を有し、舌片が外輪に形成されたフランジ受け入れ溝に舌片の弾性変形を利用して組み込まれ、軸方向に固定されるワンウェイクラッチが開示されている。すなわち、フランジには、小径部と、ほぼ円周方向に延び弾性変形可能な舌片が同一平面で形成されている。外輪には、フランジの小径部の径よりも大きく、舌片の径よりも小さい径のフランジ受け入れ溝が形成されている。舌片を撓ませてフランジ受け入れ溝の位置まで移動させると、弾性変形可能な舌片は、もとの形状に戻ろうとしてフランジ受け入れ溝に嵌り込むので、一方向クラッチは、その位置で軸方向に拘束されるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
実用新案登録第2574315号公報 (第3頁、図1)
【特許文献2】
特公昭56−41847号公報 (第3頁、図1)
【特許文献3】
実公昭49−20603号公報 (第2頁、図6)
【特許文献4】
特開平11−117955号公報(特に、図1,図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のワンウェイクラッチ装置は、内燃機関の最高回転数が比較的低い(例えば、6,000rpm程度)四輪自動車用のスタータ装置では不具合無く機能するが、内燃機関の最高回転数が比較的高い(例えば、15,000rpm程度)自動二輪車のスタータ装置に採用された場合には次のような問題が発生する虞があった。例えば、内燃機関の運転中、ワンウェイクラッチ装置の構成部材には回転に伴う遠心力が作用するが、自動二輪車の場合には最高回転数の高さからこの遠心力が非常に大きくなり、保持器の連結柱が外径方向に拡がるかたちに変形することがあった。また、スプリングに作用する遠心力も同様に大きくなるため、保持器からスプリングが外れてしまい、トルク伝達ローラを付勢する機能が果たせなくなることがあった。
【0006】
また、本体(二輪車、自動変速機等)への組付け前の搬送時等に、保持器、及び、保持器に組付けられた部材等は、外輪部材(外輪要素)から、脱落するといった虞れがあった。
【0007】
上記特許文献4に開示したワンウェイクラッチでは、弾性変形可能な舌片は、もとの形状に戻ろうとしてフランジ受け入れ溝に嵌り込むので、一方向クラッチは、その位置で軸方向に拘束されるようになっている。そのため、保持器等の部品の脱落を防止することが可能である。しかしながら、上記特許文献4に開示した構成では、舌片の弾性変形を主体としており、保持器等の脱落防止に必ずしも有益とはいえないといったことがある。
【0008】
さらに、保持器の各部品を組み付けて保持器を完成する際、各部品の組み付け性が必ずしも十分ではなく、例えば、係止片を凹部に嵌め合わせる際に、係止が凹部に引っかかってしまうといったことがある。
【0009】
本発明は、上記状況に鑑みなされたもので、連結柱の強度向上やスプリングの脱落防止等を図り、さらに、保持器等の外輪からの脱落防止を図り、しかも、保持器の各部品の組付け性向上を図ったワンウェイクラッチ装置とその製造方法とを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明では、内輪要素と外輪要素との間に介装され、一方向の相対回転時にのみ当該内輪要素と当該外輪要素との間でのトルク伝達を行う複数のトルク伝達部材と、これらトルク伝達部材を挟持する一対のフランジと、両フランジを連結する複数の連結柱とを有する保持器とを備えたワンウェイクラッチ装置であって、前記保持器の連結柱は、前記フランジの内周側と外周側との少なくとも2箇所に設けられた固着部に固着されたものを提案する。
【0011】
また、請求項2の発明では、請求項1のワンウェイクラッチ装置において、前記固着部の少なくとも一つが孔または凹部であり、前記連結柱の端部に当該孔または凹部に嵌入・加締められる加締部が突設されたものを提案する。
【0012】
また、請求項3の発明では、請求項1のワンウェイクラッチ装置において、前記固着部の少なくとも一つが孔または凹部であり、前記連結柱の端部に当該孔または凹部に嵌入する係止部が突設されたものを提案する。
【0013】
また、請求項4の発明では、請求項3に記載のワンウェイクラッチ装置において、前記係止部に、前記凹部または孔への嵌入を案内する案内部が設けられているものを提案する。
【0014】
また、請求項5の発明では、請求項4に記載のワンウェイクラッチ装置において、前記案内部は、前記係止部の先端部を面取りし、若しくは面潰ししたものであるものを提案する。
【0015】
また、請求項6の発明では、請求項3乃至5のいずれか1項に記載のワンウェイクラッチ装置において、前記係止部の先端部は、前記フランジから突出しているものを提案する。
【0016】
また、請求項7の発明では、請求項6に記載のワンウェイクラッチ装置において、前記係止部の突出量は、前記加締部の突出量より小さいものを提案する。
【0017】
また、請求項8の発明では、請求項1〜7のワンウェイクラッチ装置において、前記トルク伝達部材をトルク伝達方向に付勢するスプリングを有し、当該スプリングの固定端が、前記2箇所の固着部の間で、前記フランジと前記連結柱とに挟持されたものを提案する。
【0018】
また、請求項9の発明では、請求項1〜8のワンウェイクラッチ装置において、前記連結柱が前記フランジの一方から延設され、前記フランジの他方に固着されたものを提案する。
【0019】
また、請求項10の発明では、内輪要素と、この内輪要素と同軸かつ相対回動自在に配置された外輪要素と、前記内輪要素の外周面と前記外輪要素の内周面とのいずれか一方に形成された複数のカム面と、前記内輪要素の外周面と前記外輪要素の内周面とのいずれか他方に形成された円筒面と、前記カム面と前記円筒面との間に介装された複数本のトルク伝達ローラと、前記トルク伝達ローラをトルク伝達方向に付勢するスプリングと、前記トルク伝達ローラと前記スプリングとの保持に供される保持器とを有し、前記保持器が、略円環状の2枚の金属板により構成されると共に、一方の金属板から略垂直に曲げ起こされた複数の連結柱が他方の金属板に固着され、更に隣接する連結柱の間に前記トルク伝達ローラと前記スプリングとを保持したワンウェイクラッチ装置において、前記連結柱は、前記外輪要素の接線方向に略沿う外周部と、前記内輪要素の接線方向に略沿う内周部と、当該外周部と当該内周部とを連結する傾斜部とを有し、当該外周部の端面から突設された結合片が前記他方の金属板に固着され、当該内周部の端面から突設された係止片が前記他方の金属板に形成された凹部に嵌入するものを提案する。
【0020】
また、請求項11の発明では、請求項10のワンウェイクラッチ装置において、前記固着が、前記結合片を前記他方の金属板に形成された孔または凹部への嵌入・加締めであるものを提案する。
【0021】
また、請求項12の発明では、請求項10または11のワンウェイクラッチ装置において、前記傾斜部と前記他方の金属板との間に前記スプリングの固定端が挟持されたものを提案する。
【0022】
また、請求項13の発明では、請求項1乃至12に記載のワンウェイクラッチ装置において、同軸上に配置された外内輪と、前記外内輪の間にトルク伝達部材及びこれを付勢する付勢スプリングを配置する保持器と、を備えたワンウェイクラッチにおいて、
前記保持器は、フランジを有しており、当該フランジには、係合突起が設けられ、
前記外内輪のうちの少なくとも一方には、前記係合突起が嵌入する嵌入溝が設けられているものを提案する。
【0023】
また、請求項14の発明では、請求項13に記載のワンウェイクラッチ装置において、前記係合突起は、円周上、等配に複数箇所設けられているものを提案する。
【0024】
また、請求項15の発明では、請求項13又は14に記載のワンウェイクラッチ装置において、前記嵌入溝は、略環状に形成されているものを提案する。
【0025】
また、請求項16の発明では、請求項13乃至15のいずれか1項に記載のワンウェイクラッチ装置において、前記フランジの外周縁に、前記係合突起が設けられ、前記外輪の内周に、前記嵌入溝が形成されているものを提案する。
【0026】
また、請求項17の発明では、請求項13乃至16のいずれか1項に記載のワンウェイクラッチ装置において、前記内輪要素または外輪要素には、前記保持器の組付け時に、前記係合突起の前記嵌入溝への嵌入を案内する案内部が設けられているものを提案する。
【0027】
また、請求項18の発明では、内輪要素と、この内輪要素と同軸かつ相対回動自在に配置された外輪要素と、前記内輪要素の外周面と前記外輪要素の内周面とのいずれか一方に形成された複数のカム面と、前記内輪要素の外周面と前記外輪要素の内周面とのいずれか他方に形成された円筒面と、前記カム面と前記円筒面との間に介装された複数本のトルク伝達ローラと、前記トルク伝達ローラをトルク伝達方向に付勢するスプリングと、前記トルク伝達ローラと前記スプリングとの保持に供される保持器とを有し、前記保持器が、略円環状の2枚の金属板により構成されると共に、一方の金属板から略垂直に曲げ起こされた複数の連結柱が他方の金属板に固着され、更に隣接する連結柱の間に前記トルク伝達ローラと前記スプリングとを保持したワンウェイクラッチ装置を製造する方法であって、前記一方の金属板となる第1のワークを金属板素材から打ち抜く工程と、当該第1のワークにおける連結柱部分を所定の断面形状に曲げる工程と、当該第1のワークにおける連結柱部分を曲げ起こして第1の金属板を得る工程と、前記他方の金属板を固着用の孔または凹部と共に金属板素材から打ち抜く工程と、前記第1の金属板の連結柱に前記スプリングの固定端を組み付ける工程と、当該第1の金属板の連結柱を前記第2の金属板に固着させる工程とを含むものを提案する。
【0028】
また、請求項19の発明では、請求項18のワンウェイクラッチ装置の製造方法において、前記第1の金属板の連結柱を前記第2の金属板に固着させる工程は、前記連結柱の端部に突設された結合片を前記孔または凹部に嵌入・加締めることによりなされるものを提案する。
【0029】
また、請求項20の発明では、請求項18のワンウェイクラッチ装置の製造方法において、前記第1の金属板の連結柱を前記第2の金属板に固着させる工程は、前記連結柱の端部に突設された係止片を前記孔または凹部に嵌入させることによりなされるものを提案する。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づき詳細に説明する。
【0031】
(第1実施形態)
図1は本発明に係るワンウェイクラッチ装置の第1実施形態を示す正面図であり、図2は図1中のA−A断面図である。また、図3は保持器の正面図であり、図4は保持器の要部拡大図である。
【0032】
図1および図2に示したように、本実施形態のワンウェイクラッチ装置1は、内輪部材(内輪要素)3と、内輪部材3と同軸かつ相対回動自在に配置されると共にその内周に複数(本実施形態では、6)のカム面5が形成された外輪部材(外輪要素)7と、内輪部材3と外輪部材7との間に介装された複数本(本実施形態では、6本)のトルク伝達ローラ9と、トルク伝達ローラ9をトルク伝達方向に付勢するアコーディオンスプリング11と、鋼板製の保持器13とから構成されている。
【0033】
本実施形態の場合、内輪部材3は図示しないスタータモータに連結され、外輪部材7は図示しないジェネレータに連結されている。図中、符号15は外輪部材7とジェネレータとの締結に供されるねじ孔を示している。
【0034】
図3および図4に示したように、保持器13は、共に鋼板プレス成形品である第1フランジ(一方の金属板)21と第2フランジ(他方の金属板)23と組み立てたものであり、第1フランジ21から延設された連結柱25と第2フランジ23とがアコーディオンスプリング11を保持している。
【0035】
連結柱25は、外輪部材7の接線方向に略沿う外周部27と、内輪部材3の接線方向に略沿う内周部29と、外周部27と内周部29とを連結する傾斜部31とを有している。そして、外周部27の端面から突設された結合片33が第2フランジ23に形成された貫通孔35に嵌入・加締められ、内周部29の端面から突設された係止片37が第2フランジ23に形成された凹部39に嵌入・係止されている。
【0036】
図5に示すように、アコーディオンスプリング11は、トルク伝達ローラ9を付勢する押圧部41と、連結柱25に保持される固定端43とを有している。アコーディオンスプリング11の固定端43は、傾斜部31と第2フランジ23とにより挟持されており、結合片33と係止片37とにより径方向への抜け出しが防止されている。
【0037】
以下、本実施形態におけるワンウェイクラッチ装置の製造方法を述べる。
【0038】
製造作業者は、プレス機械によって図6に示したワーク51を鋼板素材から打ち抜く。ワーク51は、第1フランジ21となるフランジ部53の外周側に連結柱25となる6枚の連結柱部55が連結されたものである。
【0039】
製造作業者は、ワーク51の打ち抜きを終えると、図7に示したように、プレス機械によって連結柱部55に曲げ加工を施し、外周部27と内周部29とを連結する傾斜部31とを形成する。尚、外周部27の端面には結合片33が突設され、内周部29の端面には係止片37が突設されている。製造作業者は次に、図8に示したように、プレス機械によって連結柱部55を曲げ起こして、連結柱25を有する第1フランジ21の製造を完了する。
【0040】
一方、製造作業者は、プレス機械によって図9に示した第2フランジ23を鋼板素材から打ち抜く。第2フランジ23には6箇所に貫通孔35が設けられると共に、内周端に12箇所の凹部39が設けられている。
【0041】
第1フランジ21と第2フランジ23とが完成すると、製造作業者は、図10に示したように、連結柱25の傾斜部31にアコーディオンスプリング11の固定端43を差し込んだ状態で、連結柱25の結合片33と係止片37とを第2フランジ23の貫通孔35と凹部39とに嵌入させる。しかる後、製造作業者は、図11に示したように、貫通孔35から突出した結合片33を加締めて保持器13を完成させる。尚、本実施形態では、凹部39が12箇所設けられているため、第2フランジ23の方向性(表裏)が無くなり、組立作業が容易となる。
【0042】
保持器13が完成すると、製造作業者は、トルク伝達ローラ9を保持器13に組み込んだ後、内輪部材3と外輪部材7との間に保持器13を組み付けて製造を完了する。
【0043】
本実施形態の保持器13の連結柱25は、外周部27と内周部29と傾斜部31とからなる略Z字状の断面を有するため、その強度や剛性が非常に高くなる。そのため、自動二輪車のワンウェイクラッチ装置として用いられた場合にも、遠心力によって連結柱25が変形する虞が全く無くなった。また、アコーディオンスプリング11は、その固定端43が傾斜部31と第2フランジ23とにより挟持され、更に結合片33と係止片37とにより径方向への抜け出しが防止されているため、遠心力によって脱落する虞が全く無くなった。
【0044】
(第2実施形態)
図12は、本発明に係るワンウェイクラッチ装置の第2実施形態を示す正面図である。図13は、図12中のB−B線に沿った断面図である。図14は、図12に示した保持器の正面図(一部断面図)である。図15は、図12に示した保持気の要部拡大図である。
【0045】
図16は、保持器(第一フランジ側)の展開図である。図17は、保持器の(第二フランジ側)の正面図である。図18は、付勢スプリング(アコーディオンスプリング)の平面図である。
【0046】
図19は、図13のC部の拡大断面図である。図20は、係止片と凹部の係止部の拡大図(内径側から径方向外方に視た図)である。図21は、係止片と凹部の係止部の拡大図(正面から視た図)である。
【0047】
本第2実施形態は、上述した第1実施形態を改良したものであり、共通の構成、作用等については、その記載を省略し、異なる点についてのみ説明する。
【0048】
上述した第1実施形態では、本体(二輪車、自動変速機等)への組付け前の搬送時等に、保持器13、及び、保持器13に組付けられた部材等は、外輪部材7から、脱落するといった虞れがあった。
【0049】
このようなことから、本第2実施形態では、図13中のC部、及び、図19に示すように、外輪部材7の内周端縁に、略環状であって細溝状の嵌入溝60(円周溝)が設けてある。
【0050】
一方、図14、及び、図17に示すように、保持器13の第2フランジ23の外周端縁には、嵌入溝60に嵌入して係合するための複数の係合突起61が設けてある。
【0051】
図19に示すように、外輪部材7に、保持器13を装着して組み立てる際、即ち、第2フランジ23を軸方向に挿入する際には、これら複数の係合突起61を、嵌入溝60(円周溝)に嵌入して係合するようになっている。
【0052】
尚、この嵌入の際には、第2フランジ23が僅かに撓む。また、図19に示すように、第2フランジ23を軸方向に挿入する際、係合突起61が外輪部材7の内周端面を円滑に移動して嵌入溝60(円周溝)内に案内されるように、外輪部材7の内周端面には、案内部(面取り、面潰し等)62が形成してある。
【0053】
このように、複数の係合突起61が嵌入溝60(円周溝)に嵌入してあることから、保持器13をその位置で軸方向に拘束して、保持器13等の軸方向の移動を制限することができ、また、上記特許文献4に比べて、第2フランジ23や係合突起61の弾性変形も比較的少ないことから、保持器13は、確実にその位置で軸方向に拘束することができ、ひいては、保持器13等の外輪部材7からの脱落防止を図ることができる。
【0054】
また、上述した第1実施形態では、保持器13の各部品を組み付けて保持器13を完成する際、各部品の組み付け性が必ずしも十分ではなく、例えば、係止片37を凹部39に嵌め合わせる際に、係止片37が凹部39に引っかかってしまうといったことがある。
【0055】
このようなことから、本第2実施の形態では、図20、及び、図21に示すように、係止片37の先端部に、凹部39への嵌入を案内する案内部70(面取・面潰し)が設けてある。
【0056】
これによって、係止片37の先端部が凹部39に嵌まりやすくなり、係止片37が凹部39に引っかかることを防止して、保持器の各部品の組み付け性を著しく改善することができる。
【0057】
前記案内部70は、係止片37の先端部を面取りし、若しくは面潰ししたものであるが、その他の手段が施してあってもよく、形状は、傾斜形状、円弧形状等、特に問うものではなく、先端部が凹部39の端面に引っ掛からなければよい。また、表面粗さ等を適宜変更することにより、同様の効果を得るようにしてもよい。さらに、係止片37と凹部39との係止隙間を適宜設定することにより、先端部が凹部39の端面に引っ掛からないようにすればよい。
【0058】
また、図15、及び、図20に示すように、係止片37は、第2フランジ23から僅かに突出してある。この突出量は、図15に示すように、結合片33(カシメ部、板厚部)より小さくする。このようにするこによって、係止片37と凹部39の充分な当りを確保することができる。
【0059】
尚、この案内部70(面取・面潰し)を第2フランジ23の凹部39へ設けることによっても組付け性は向上すると考えられるが、この場合は係止片37の方をこれに併せた形状にしなければ凹部39と係止片37の当りが減少してしまうため、その分加工が複雑になる。したがって、上記の各図に示した方法のほうが、生産性により優れる。
【0060】
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこれら実施形態に限られるものではない。例えば、上記実施形態は外輪部材側にカム面を有するローラ式のワンウェイクラッチ装置に本発明を適用したものであるが、内輪部材側にカム面を有するものや、トルク伝達部材としてトルク伝達ローラに代えて鋼球を備えたもの等に適用してもよい。また、第1フランジや第2フランジの素材として、黄銅板等、鋼板以外の金属板を採用してもよい。また、本発明を逸脱しない範囲であれば、トルク伝達部材の個数や第1,第2フランジの具体的形状を始め、ワンウェイクラッチ装置の全体構成等についても適宜変更可能である。
【0061】
【発明の効果】
本発明のワンウェイクラッチ装置によれば、保持器の連結柱の強度や剛性が非常に高くなり、自動二輪車のワンウェイクラッチ装置として用いられた場合にも、遠心力によって連結柱が変形する虞が無くなる一方、アコーディオンスプリングも、その固定端が連結柱と第2フランジにより確実に保持されるため、遠心力によって脱落する虞が無くなり、長期間に亘り使用されても安定した機能を維持できる。
【0062】
また、保持器等の外輪からの脱落防止を図ることができ、しかも、保持器の各部品の組付け性向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るワンウェイクラッチ装置の正面図である。
【図2】図1中のA−A断面図である。
【図3】実施形態に係る保持器の正面図である。
【図4】実施携帯に係る保持器の要部拡大図である。
【図5】アコーディオンスプリングの平面図である。
【図6】ワークの正面図である。
【図7】ワークの加工手順を示す説明図である。
【図8】ワークの加工手順を示す説明図である。
【図9】第2フランジの正面図である。
【図10】保持器の組立手順を示す説明図である。
【図11】保持器の組立手順を示す説明図である。
【図12】本発明に係るワンウェイクラッチ装置の第2実施形態を示す正面図である。
【図13】図12中のB−B線に沿った断面図である。
【図14】図12に示した保持器の正面図(一部断面図)である。
【図15】図12に示した保持気の要部拡大図である。
【図16】保持器(第一フランジ側)の展開図である。
【図17】保持器の(第二フランジ側)の正面図である。
【図18】付勢スプリング(アコーディオンスプリング)の平面図である。
【図19】図13のC部の拡大断面図である。
【図20】係止片と凹部の係止部の拡大図(内径側から径方向外方に視た図)である。
【図21】係止片と凹部の係止部の拡大図(正面から視た図)である。
【符号の説明】
1‥‥ワンウェイクラッチ装置
3‥‥内輪部材
5‥‥カム面
7‥‥外輪部材
9‥‥トルク伝達ローラ
11‥‥アコーディオンスプリング(付勢スプリング)
13‥‥保持器
15‥‥ネジ孔(ボルト穴)
21‥‥第1フランジ(一方の金属板)
23‥‥第2フランジ(他方の金属板)
25‥‥連結柱
27‥‥外周部
29‥‥内周部
31‥‥傾斜部
33‥‥結合片
35‥‥貫通孔
37‥‥係止片
39‥‥凹部
41‥‥押圧部
43‥‥固定端
60‥‥嵌入溝(円周溝)
61‥‥係合突起
62‥‥案内部(面取)
70‥‥案内部(面取、面潰し)
Claims (20)
- 内輪要素と外輪要素との間に介装され、一方向の相対回転時にのみ当該内輪要素と当該外輪要素との間でのトルク伝達を行う複数のトルク伝達部材と、
これらトルク伝達部材を挟持する一対のフランジと、両フランジを連結する複数の連結柱とを有する保持器と
を備えたワンウェイクラッチ装置であって、
前記保持器の連結柱は、前記フランジの内周側と外周側との少なくとも2箇所に設けられた固着部に固着されたことを特徴とするワンウェイクラッチ装置。 - 前記固着部の少なくとも一つが孔または凹部であり、前記連結柱の端部に当該孔または凹部に嵌入・加締められる加締部が突設されたことを特徴とする、請求項1記載のワンウェイクラッチ装置。
- 前記固着部の少なくとも一つが孔または凹部であり、前記連結柱の端部に当該孔または凹部に嵌入する係止部が突設されたことを特徴とする、請求項1記載のワンウェイクラッチ装置。
- 前記係止部に、前記凹部または孔への嵌入を案内する案内部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のワンウェイクラッチ装置。
- 前記案内部は、前記係止部の先端部を面取りし、若しくは面潰ししたものであることを特徴とする請求項4に記載のワンウェイクラッチ装置。
- 前記係止部の先端部は、前記フランジから突出していることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載のワンウェイクラッチ装置。
- 前記係止部の突出量は、前記加締部の突出量より小さいことを特徴とする請求項6に記載のワンウェイクラッチ装置。
- 前記トルク伝達部材をトルク伝達方向に付勢するスプリングを有し、
当該スプリングの固定端が、前記2箇所の固着部の間で、前記フランジと前記連結柱とに挟持されたことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のワンウェイクラッチ装置。 - 前記連結柱が前記フランジの一方から延設され、前記フランジの他方に固着されたことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載のワンウェイクラッチ装置。
- 内輪要素と、この内輪要素と同軸かつ相対回動自在に配置された外輪要素と、前記内輪要素の外周面と前記外輪要素の内周面とのいずれか一方に形成された複数のカム面と、前記内輪要素の外周面と前記外輪要素の内周面とのいずれか他方に形成された円筒面と、前記カム面と前記円筒面との間に介装された複数本のトルク伝達ローラと、前記トルク伝達ローラをトルク伝達方向に付勢するスプリングと、前記トルク伝達ローラと前記スプリングとの保持に供される保持器とを有し、
前記保持器が、略円環状の2枚の金属板により構成されると共に、一方の金属板から略垂直に曲げ起こされた複数の連結柱が他方の金属板に固着され、更に隣接する連結柱の間に前記トルク伝達ローラと前記スプリングとを保持したワンウェイクラッチ装置において、
前記連結柱は、前記外輪要素の接線方向に略沿う外周部と、前記内輪要素の接線方向に略沿う内周部と、当該外周部と当該内周部とを連結する傾斜部とを有し、当該外周部の端面から突設された結合片が前記他方の金属板に固着され、当該内周部の端面から突設された係止片が前記他方の金属板に形成された凹部に嵌入することを特徴とするワンウェイクラッチ装置。 - 前記固着が、前記結合片を前記他方の金属板に形成された孔または凹部への嵌入・加締めであることを特徴とする、請求項10記載のワンウェイクラッチ装置。
- 前記傾斜部と前記他方の金属板との間に前記スプリングの固定端が挟持されたことを特徴とする、請求項10または11記載のワンウェイクラッチ装置。
- 同軸上に配置された外内輪と、前記外内輪の間にトルク伝達部材及びこれを付勢する付勢スプリングを配置する保持器と、を備えたワンウェイクラッチにおいて、
前記保持器は、フランジを有しており、当該フランジには、係合突起が設けられ、
前記外内輪のうちの少なくとも一方には、前記係合突起が嵌入する嵌入溝が設けられていることを特徴とする請求項1乃至12に記載のワンウェイクラッチ装置。 - 前記係合突起は、円周上、等配に複数箇所設けられていることを特徴とする請求項13に記載のワンウェイクラッチ装置。
- 前記嵌入溝は、略環状に形成されていることを特徴とする請求項13又は14に記載のワンウェイクラッチ装置。
- 前記フランジの外周縁に、前記係合突起が設けられ、前記外輪の内周に、前記嵌入溝が形成されていることを特徴とする請求項13乃至15のいずれか1項に記載のワンウェイクラッチ装置。
- 前記内輪要素または外輪要素には、前記保持器の組付け時に、前記係合突起の前記嵌入溝への嵌入を案内する案内部が設けられていることを特徴とする請求項13乃至16のいずれか1項に記載のワンウェイクラッチ装置。
- 内輪要素と、この内輪要素と同軸かつ相対回動自在に配置された外輪要素と、前記内輪要素の外周面と前記外輪要素の内周面とのいずれか一方に形成された複数のカム面と、前記内輪要素の外周面と前記外輪要素の内周面とのいずれか他方に形成された円筒面と、前記カム面と前記円筒面との間に介装された複数本のトルク伝達ローラと、前記トルク伝達ローラをトルク伝達方向に付勢するスプリングと、前記トルク伝達ローラと前記スプリングとの保持に供される保持器とを有し、
前記保持器が、略円環状の2枚の金属板により構成されると共に、一方の金属板から略垂直に曲げ起こされた複数の連結柱が他方の金属板に固着され、更に隣接する連結柱の間に前記トルク伝達ローラと前記スプリングとを保持したワンウェイクラッチ装置を製造する方法であって、
前記一方の金属板となる第1のワークを金属板素材から打ち抜く工程と、
当該第1のワークにおける連結柱部分を所定の断面形状に曲げる工程と、
当該第1のワークにおける連結柱部分を曲げ起こして第1の金属板を得る工程と、
前記他方の金属板を固着用の孔または凹部と共に金属板素材から打ち抜く工程と、
前記第1の金属板の連結柱に前記スプリングの固定端を組み付ける工程と、
当該第1の金属板の連結柱を前記第2の金属板に固着させる工程と
を含むことを特徴とするワンウェイクラッチ装置の製造方法。 - 前記第1の金属板の連結柱を前記第2の金属板に固着させる工程は、前記連結柱の端部に突設された結合片を前記孔または凹部に嵌入・加締めることによりなされることを特徴とする、請求項18記載のワンウェイクラッチ装置の製造方法。
- 前記第1の金属板の連結柱を前記第2の金属板に固着させる工程は、前記連結柱の端部に突設された係止片を前記孔または凹部に嵌入させることによりなされることを特徴とする、請求項18記載のワンウェイクラッチ装置の製造方法。
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