JP4657936B2 - ボールねじ - Google Patents

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Description

本発明は、ボールを循環させるためのリターンパイプが一対のリターンピースにより構成されたボールねじに関するものである。
図9を参照して、従来例に係るボールねじについて説明する。図9は従来例に係るボールねじの一部破断斜視図である。
ボールねじ200は、回転運動を直線運動に変換するための機械要素であり、図示のように、ねじ軸201と、ねじ軸201に螺合するナット202と、ねじ軸201とナット202との間に形成される螺旋状の負荷通路を転動する複数のボール203とを備えている。また、ボールねじ200は、負荷通路を転動するボール203を循環させるために、負荷通路内のボール203を順次取り込み、再び負荷通路にボール203を順次送り出す湾曲形状の無負荷通路を形成するリターンパイプ204を備えている。
このように構成されるボールねじ200によれば、ねじ軸201がナット202に対して相対的に回転すると、ナット202がねじ軸201に対して直線的に移動する。これにより、回転運動を直線運動に変換することができる。また、ねじ軸201がナット202に対して相対的に回転している間、複数のボール203は、負荷通路と無負荷通路により構成される無限循環路を循環する。これら複数のボール203がねじ軸201とナット202との間に介在することによって、ねじ軸201とナット202が直接摺動することはないため、回転運動を直線運動に変換する際の機械的損失を抑制することができる。
ここで、従来、上述したリターンパイプは、金属製の1本のパイプにより構成されるのが一般的であったが、無負荷通路の寸法精度が高いものを比較的簡単に形成可能とするべく、金型成形により成形される一対の樹脂製リターンピースを結合することによって、リターンパイプを構成する技術が開発されている(例えば、特許文献1参照)。図9はそのような例を示したものである。
すなわち、ボールねじ200のリターンパイプ204は、一対の樹脂製のリターンピース204a,204bを結合することにより構成される。これらのリターンピース204a,204bは、互いに接着剤により接着され、かつ複数個所でボルト204cによって固定されている。そして、このように構成されたリターンパイプ204が、ボルト205によって、ナット202の外壁面に固定されている。
このように構成されるリターンパイプ204によれば、1本の金属製のリターンパイプの場合に比べて無負荷通路の寸法精度を高くすることができ、無負荷通路から負荷通路、及び負荷通路から無負荷通路へのボール203の移動をよりスムーズに行わせることが可能となる。しかしながら、ボール203のスムーズな循環移動を常時確実に維持するのは難しく、何らかの原因でボール203の循環が阻害されてしまうことは免れない。ボール203の循環が阻害されると、リターンパイプ204内で複数のボール203が詰まった状態となり、リターンパイプ204内でボール203が蛇行しながら移動してしまうことがある。この場合、一対のリターンピース204a,204bを離間させる方向に力が加わり、この力が大きくなると、これらリターンピース204a,204b間に隙間が生じてしまうことがある。これにより、ボール203の循環移動が更に阻害され、また、リターンパイプ204内のグリース漏れが生じてしまったり、最悪の場合、ボール203が飛び出してしまったりすることがある。また、リターンパイプ204内で複数のボール20
3が詰まった状態になると、リターンパイプ204内に新たに進入してくるボール203によって、詰まった状態にある複数のボール204が押されて、リターンパイプ204が浮き上がってしまうこともある。
その他関連する技術として、特許文献2,3に開示されたものがある。
特開2003−232421号公報 実開平2−124353号公報 特開平10−213203号公報
本発明の目的は、リターンピースの変形の抑制を図ったボールねじを提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明のボールねじは、
ねじ軸と、
該ねじ軸に螺合するナットと、
これらのねじ軸とナットとの間に形成される螺旋状の負荷通路を転動する複数のボールと、
負荷通路を転動するボールを循環させるために、負荷通路内のボールを順次取り込み、再び負荷通路にボールを順次送り出す湾曲形状の無負荷通路を形成するリターンパイプと、を備えたボールねじであって、
前記リターンパイプは、平面状に縦割りした分割面を含む分割面によって分割された一対のリターンピースが結合されることにより構成されると共に、
これら一対のリターンピースは、
前記ナットの外壁面に固定される台座部と、
無負荷通路の内壁面となる断面半円形状の溝を備えた胴体部と、
該胴体部の外径側の端縁に沿って設けられ、外径側に向かって突出する板状フランジ部と、
をそれぞれ備えたボールねじにおいて、
前記ナットの外壁面との間で前記台座部を挟み込むように該ナットの外壁面側にねじ締結により固定される土台部と、前記板状フランジ部に平面的に接触し、かつ該板状フランジ部と胴体部の外壁面との境界部に沿って接触することによってリターンピースを位置決め支持する支持部とを有するリターンピース位置決め部材を備えたことを特徴とする。
本発明のボールねじによれば、リターンピースは、台座部がリターンピース位置決め部材の土台部によってナットの外壁面に固定された状態で、板状フランジ部と胴体部の外壁面との境界部がリターンピース位置決め部材の支持部によって位置決め支持される。これにより、リターンピースの外径側への変形が効果的に抑制される。また、リターンピースは、台座部がリターンピース位置決め部材の土台部によってナットの外壁面に固定された状態で、板状フランジ部がリターンピース位置決め部材の支持部によって位置決め支持される。これにより、リターンピースの開き方向(リターンピース同士が離れる方向)への変形が効果的に抑制される。このように、リターンピース位置決め部材によって、リターンピースの外径側への変形と開き方向への変形が同時に抑制することにより、リターンピースの変形を相乗的に抑制することができる。そして、リターンピース位置決め部材の支持部が板状フランジ部に平面的に接触することで、リターンピースの軸方向への変形を抑制するため、高い加工精度が要求されることなく、適切にリターンピースの軸方向への変
形を抑制できる。つまり、仮に曲面同士の接触によって変形を抑制しようとすると、面接触させるために曲率半径も影響するため高い加工精度が要求されるのに対して、平面同士であれば高い加工精度が要求されることなく面接触させることができる。更に、胴体部を直接支持することなく、リターンピースの変形を抑制するため、無負荷通路に悪影響をもたらすこともない。つまり、仮に胴体部を支持することでリターンピースの変形を抑制しようとすると、胴体部に直接力が加わり、胴体部が部分的に変形してしまうおそれがあり、無負荷通路の断面形状が変形してしまうおそれがあるのに対して、本願発明の場合にはそのようなおそれがない。
前記一対のリターンピースにおける板状フランジ部同士が重ね合わされて、重ね合わさった状態の板状フランジ部が、これらの両側にそれぞれ設けられたリターンピース位置決め部材の各支持部によって挟み込まれるとよい。
これにより、リターンピース間に隙間が生じてしまうことをより確実に防止できる。
前記リターンピースは樹脂材から構成されており、
前記リターンピース位置決め部材は金属から構成されているとよい。
以上説明したように、本発明によれば、リターンピースの変形の抑制を図ることができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例)
<ボールねじの概要>
図1及び図2を参照して、ボールねじ全体の概要を説明する。図1は本発明の実施例に係るボールねじの一部破断斜視図である。なお、図1においては、説明の便宜上、後述するリターンピース位置決め部材を取り付ける前の状態であって、内部構造が分かるようにナットの一部を破断した状態を示している。図2は本発明の実施例に係るボールねじにおけるボールの循環構造を示す図である。なお、図2(A)は軸心方向から見た循環構造を示す図であり、図2(B)は側面側から見た循環構造を示す図である。
ボールねじ100は、回転運動を直線運動に変換するための機械要素であり、図示のように、ねじ軸10と、ねじ軸10に螺合するナット20と、ねじ軸10とナット20との間に形成される螺旋状の負荷通路を転動する複数のボール31とを備えている。なお、本実施例では、前後のボール同士が衝突したり相互摩擦したりすることを防止するために、各ボール31間には、それぞれボールリテーナ32が設けられている。
また、ボールねじ100は、負荷通路を転動するボール31を循環させるために、負荷通路内のボール31を順次取り込み、再び負荷通路にボール31を順次送り出す湾曲形状の無負荷通路を形成するリターンパイプ40を備えている。
このように構成されるボールねじ100によれば、ねじ軸10がナット20に対して相対的に回転すると、ナット20がねじ軸10に対して直線的に移動する。これにより、回転運動を直線運動に変換することができる。また、ねじ軸10がナット20に対して相対
的に回転している間、複数のボール31は、負荷通路と無負荷通路により構成される無限循環路を循環する。図2はボール31を循環させる循環構造を示したものである。本実施例では、ボール31は螺旋状の負荷通路を2周半転動すると、リターンパイプ40内の無負荷通路に入り(図2(A)中矢印参照)、無負荷通路を通って、再び負荷通路に戻される。このようにして、ボール31は無限循環路を循環する。
このように、無限循環路を循環する複数のボール31がねじ軸10とナット20との間に介在することによって、ねじ軸10とナット20が直接摺動することはないため、回転運動を直線運動に変換する際の機械的損失を抑制することができる。
<リターンパイプ>
特に、図1及び図3を参照して、リターンパイプ40について更に詳細に説明する。図3は本発明の実施例に係るリターンパイプを構成する一対のリターンピースを結合する前の状態を示す斜視図である。
本実施例に係るリターンパイプ40は、一対の樹脂製のリターンピース41,42を結合することにより構成される。これらのリターンピース41,42は、金型成形により成形される。本実施例では、成形コストを抑えると共に寸法精度を良くするために、リターンピース41とリターンピース42は同一部品を用いており、両者を反対向きにして結合することで、リターンパイプ40が形成されるように構成されている。なお、リターンパイプ40は、図1及び図3から明らかなように、平面状に縦割りした分割面(後述する円筒部41bの部分を除く分割面)を含む分割面によって分割された一対のリターンピース41,42が結合されることにより構成される。
リターンピース41,42は、それぞれ、胴体部41a,42aと、円筒部41b,42bと、板状フランジ部41c,42cと、台座部41d,42dと、を備えている。
弓なりに湾曲した胴体部41a,42aは無負荷通路を形成する部分であり、無負荷通路の内壁面となる断面半円形状の溝をそれぞれ備えており、リターンピース41とリターンピース42を結合することで、これらの胴体部41a,42aによって、断面が円形状の湾曲形状の無負荷通路が形成される。
円筒部41b,42bは、胴体部41a,42aの一端部にそれぞれ設けられている。これらの円筒部41b,42bは、図2に示すように、ナット20の壁面を貫くように、ナット20の内部に差し込まれ、無負荷通路と負荷通路を結合する役割を担っている。
板状フランジ部41c,42cは、それぞれ胴体部41a,42aの外径側の端縁に沿って外径側に向かって突出するように設けられている。なお、これらの板状フランジ部41c,42cには、それぞれ複数の貫通孔41e,42eが設けられている。これらの貫通孔41e,42eは、リターンピース41とリターンピース42をねじ締結するために、ボルトやねじを挿通させるための孔である。なお、ナットを用いることなくねじのみで締結させる場合には、貫通孔41e,42eの内面にメねじを形成しておく必要があることは言うまでもない。
台座部41d,42dは、それぞれ胴体部41a,42aの内径側の端縁から、軸方向外側に向かって伸びるように設けられている。これらの台座部41d,42dは平板状に構成されており、ナット20の外壁面に固定される。また、これらの台座部41d,42dには、ナット20にリターンピース41,42を固定するためのボルト70を通すための溝または貫通孔が形成されている。図3に示すリターンピース及び図1に示す複数のリターンピースのうち軸方向両端以外のリターンピースには溝が形成され、図1に示すリタ
ーンピースのうち軸方向両端のリターンピースには貫通孔が形成されている。なお、成形時においては、リターンピースの台座部には貫通孔が形成されており、図1に示すリターンピースのうち軸方向両端以外の部分に配置させるリターンピースについては、台座部の先端をニッパなどで切断することで、溝を形成するようにしている。そして、リターンピースが複数並んだ状態において、隣接するリターンピースにおける台座部に形成された一対の溝によって、図1に示すように、ボルト70を通すための貫通孔が形成される。
以上のように構成されるリターンピース41,42を、それぞれの板状フランジ部41c,42cが密着するように結合させることで、リターンパイプ40が構成される。本実施例では、板状フランジ部41cと板状フランジ部42cの密着面、及び胴体部41a,42aの内外周の密着面に接着剤を塗布することにより、リターンピース41とリターンピース42を接着すると共に、ねじ43によって貫通孔41e,42eの部分でねじ止めすることで、リターンピース41とリターンピース42を固定している。
<リターンピースの位置決め構造>
上記の通り、リターンピース41とリターンピース42は、接着剤により接着され、かつ、ねじ43によって締結されており、両者は比較的に強固に固定されている。しかしながら、リターンピース41,42は樹脂製であるため、本来的に変形し易い性質を持っており、循環するボール31から受ける力が大きな場合には、上記の固定方法のみでは、リターンピース41,42の変形を確実に防止することは難しい。そこで、本実施例においては、リターンピース41,42を位置決め固定するための専用部材であるリターンピース位置決め部材50,60を用いて、リターンピース41,42の変形をより確実に防止する構成を採用している。
以下、これらリターンピース位置決め部材50,60、及びリターンピース位置決め部材50,60によるリターンピース41,42の位置決め構造について、特に、図4〜図8を参照して詳細に説明する。図4は本発明の実施例に係るボールねじの一部破断斜視図である。なお、図4においては、リターンピース位置決め部材を配置した状態(ボルトで固定する前の状態)であって、内部構造が分かるように、ナットの一部とリターンピース位置決め部材の一部を破断した状態を示している。図5は本発明の実施例に係るボールねじの平面図である。なお、図5では、リターンピース位置決め部材を取り付けた状態の様子を示している。図6及び図7は本発明の実施例に係るリターンピース位置決め部材の外観図である。本実施例では、2種類のリターンピース位置決め部材を用いており、図6と図7に別々に示している。なお、いずれの図においても(A)が平面図で、(B)が側面図である。図8は本発明の実施例に係るリターンピースの位置決め構造を示す模式的断面図である。なお、図8は図5におけるXX断面に相当する図である。
まず、リターンピース位置決め部材50,60について説明する。本実施例では、リターンピース位置決め部材50とリターンピース位置決め部材60の2種類の金属製のリターンピース位置決め部材を用いている。
リターンピース位置決め部材50は、図6に示すように、平面形状が菱形の板状の支持部51と、支持部51に一体的に設けられる土台部52とを備えている。土台部52は、ナット20の外壁面との間で、リターンピース41,42の台座部41d,42dを挟み込むように、ナット20の外壁面側に固定される部分である。この土台部52は筒状構造であり、ボルト70の軸部を挿通させるための貫通孔52aと、ボルト70の頭部が着座する段差部52bが設けられている。
以上のように構成されるリターンピース位置決め部材50は、隣接するリターンパイプ40間に配置される。本実施例では、図4及び図5に示すように、3つのリターンパイプ
40が軸方向に並べて設けられ、2箇所にリターンピース位置決め部材50が配置される。
リターンピース位置決め部材60は、図7に示すように、平面形状が台形の板状の支持部61と、支持部61に一体的に設けられる土台部62とを備えている。この土台部62も、ナット20の外壁面との間で、リターンピース41,42の台座部41d,42dを挟み込むように、ナット20の外壁面側に固定される部分である。そして、この土台部62も筒状構造であり、ボルト70の軸部を挿通させるための貫通孔62aと、ボルト70の頭部が着座する段差部62bが設けられている。
以上のように構成されるリターンピース位置決め部材60は、軸方向の両端に設けられるリターンパイプ40の外側に配置される。すなわち、図4及び図5に示すように、軸方向両端のリターンパイプ40の外側の2箇所にリターンピース位置決め部材60は配置される。
次に、位置決め構造について詳細に説明する。なお、基本的には、リターンピース位置決め部材50による位置決め構造と、リターンピース位置決め部材60による位置決め構造は基本的に同一であるので、リターンピース位置決め部材50による位置決め構造を中心に説明する。
図8に示すように、リターンパイプ40(リターンピース41,42)をナット20の外壁面上の所定の位置に配置する。そして、リターンピース41,42の台座部41d,42d上に、リターンピース位置決め部材50,60を配置する。このとき、ナット20に設けられたメねじ21と、リターンピース位置決め部材50,60における土台部52,62の貫通孔52a,62aを一致させる(図8には、リターンピース位置決め部材50についてのみ示している)。この状態で、メねじ21にボルト70を締め付ける。これにより、リターンピース41,42の台座部41d,42dは、ナット20の外壁面とリターンピース位置決め部材50,60における土台部52,62の下端部によって挟み込まれるようにして固定される。なお、本実施例においては、ナット20の外壁面のうち、リターンピース41,42の台座部41d,42dが配置される部分は平面状になっており、ナット20の外壁面とリターンピース41,42の台座部41d,42dは平面同士が接触する。
リターンピース位置決め部材50がナット20の外壁面側に固定されると、リターンピース位置決め部材50の支持部51における一対の平行な側面51a,51bが、それぞれリターンピース42の板状フランジ部42c,リターンピース41の板状フランジ部41cに平面的に接触する。また、支持部51の側面51aにおける下端が、板状フランジ部42cと胴体部42aの外壁面との境界部に沿って接触し、支持部51の側面51bにおける下端が、板状フランジ部41cと胴体部41aの外壁面との境界部に沿って接触する。
リターンピース位置決め部材60の支持部61についても同様であるが、上記の支持部51の場合には、一対の側面51a,51bがリターンピース41,42を支持しているのに対して、支持部61の場合には、1つの側面61aのみがリターンピース41,42を支持する。この支持部61の場合にも、側面61aがリターンピース41,42の板状フランジ部41c,42cに平面的に接触し、その下端が板状フランジ部42cと胴体部42aの外壁面との境界部または板状フランジ部41cと胴体部41aの外壁面との境界部に沿って接触する。なお、図8では支持部61によってリターンピース42を支持する場合についてのみ示されている。
以上のように、リターンパイプ40は、リターンパイプ40を構成するリターンピース41,42の台座部41d,42dが、ナット20の外壁面とリターンピース位置決め部材50,60における土台部52,62の下端部によって挟み込まれるように固定される。そして、リターンピース41の板状フランジ部41cとリターンピース42の板状フランジ部42cが重ね合わされた状態で、これらがリターンピース位置決め部材50,60における支持部51,61によって挟み込まれるようにして位置決め固定される。
<本実施例の優れた点>
本実施例に係るボールねじ100によれば、リターンピース41,42は、その台座部41d,42dがリターンピース位置決め部材50,60の土台部52,62によってナット20の外壁面に固定された状態で、板状フランジ部41cと胴体部41aの外壁面との境界部及び板状フランジ部42cと胴体部42aの外壁面との境界部が、リターンピース位置決め部材50,60の支持部51,61によって位置決め支持される。これにより、リターンピース41,42の外径側への変形が効果的に抑制される。
また、リターンピース41,42は、その台座部41d,42dがリターンピース位置決め部材50,60の土台部52,62によってナット20の外壁面に固定された状態で、板状フランジ部41c,42cがリターンピース位置決め部材50,60の支持部51,61によって位置決め支持される。これにより、リターンピース41,42の開き方向(リターンピース同士が離れる方向)への変形が効果的に抑制される。
このように、リターンピース位置決め部材50,60によって、リターンピース41,42の外径側への変形と開き方向への変形が同時に抑制することにより、リターンピース41,42の変形を相乗的に抑制することができる。
そして、リターンピース位置決め部材50,60の支持部51,61が板状フランジ部41c,42cに平面的に接触することで、リターンピース41,42の軸方向への変形を抑制するため、高い加工精度が要求されることなく、適切にリターンピース41,42の軸方向への変形を抑制できる。つまり、仮に曲面同士の接触によって変形を抑制しようとすると、面接触させるために曲率半径も影響するため高い加工精度が要求されるのに対して、平面同士であれば高い加工精度が要求されることなく面接触させることができる。
更に、リターンピース位置決め部材50,60の支持部51,61は、リターンピース41,42の胴体部41a,42aを直接支持することなく、リターンピース41,42の変形を抑制するため、無負荷通路に悪影響をもたらすこともない。つまり、仮に胴体部を支持することでリターンピースの変形を抑制しようとすると、胴体部に直接力が加わり、胴体部が部分的に変形してしまうおそれがあり、無負荷通路の断面形状が変形してしまうおそれがあるのに対して、本実施例の場合にはそのようなおそれがない。
また、本実施例においては、一対のリターンピース41,42における板状フランジ部41c,42c同士が重ね合わされて、重ね合わさった状態の板状フランジ部41c,42cが、リターンピース位置決め部材50,60の支持部51,61によって挟み込まれるので、リターンピース41,42間に隙間が生じてしまうことをより確実に防止できる。
図1は本発明の実施例に係るボールねじの一部破断斜視図である。 図2は本発明の実施例に係るボールねじにおけるボールの循環構造を示す図である。 図3は本発明の実施例に係るリターンパイプを構成する一対のリターンピースを結合する前の状態を示す斜視図である。 図4は本発明の実施例に係るボールねじの一部破断斜視図である。 図5は本発明の実施例に係るボールねじの平面図である。 図6は本発明の実施例に係るリターンピース位置決め部材の外観図である。 図7は本発明の実施例に係るリターンピース位置決め部材の外観図である。 図8は本発明の実施例に係るリターンピースの位置決め構造を示す模式的断面図である。 図9は従来例に係るボールねじの一部破断斜視図である。
符号の説明
10 ねじ軸
20 ナット
21 メねじ
31 ボール
32 ボールリテーナ
40 リターンパイプ
41,42 リターンピース
41a,42a 胴体部
41b,42b 円筒部
41c,42c 板状フランジ部
41d,42d 台座部
41e,42e 貫通孔
43 ねじ
50,60 リターンピース位置決め支持部材
51,61 支持部
51a,51b,61a 側面
52,62 土台部
52a,62a 貫通孔
52b,62b 段差部
70 ボルト
100 ボールねじ

Claims (3)

  1. ねじ軸と、
    該ねじ軸に螺合するナットと、
    これらのねじ軸とナットとの間に形成される螺旋状の負荷通路を転動する複数のボールと、
    負荷通路を転動するボールを循環させるために、負荷通路内のボールを順次取り込み、再び負荷通路にボールを順次送り出す湾曲形状の無負荷通路を形成するリターンパイプと、を備えたボールねじであって、
    前記リターンパイプは、平面状に縦割りした分割面を含む分割面によって分割された一対のリターンピースが結合されることにより構成されると共に、
    これら一対のリターンピースは、
    前記ナットの外壁面に固定される台座部と、
    無負荷通路の内壁面となる断面半円形状の溝を備えた胴体部と、
    該胴体部の外径側の端縁に沿って設けられ、外径側に向かって突出する板状フランジ部と、
    をそれぞれ備えたボールねじにおいて、
    前記ナットの外壁面との間で前記台座部を挟み込むように該ナットの外壁面側にねじ締結により固定される土台部と、前記板状フランジ部に平面的に接触し、かつ該板状フランジ部と胴体部の外壁面との境界部に沿って接触することによってリターンピースを位置決め支持する支持部とを有するリターンピース位置決め部材を備えたことを特徴とするボールねじ。
  2. 前記一対のリターンピースにおける板状フランジ部同士が重ね合わされて、重ね合わさった状態の板状フランジ部が、これらの両側にそれぞれ設けられたリターンピース位置決め部材の各支持部によって挟み込まれることを特徴とする請求項1に記載のボールねじ。
  3. 前記リターンピースは樹脂材から構成されており、
    前記リターンピース位置決め部材は金属から構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のボールねじ。
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