JP2005155720A - ねじ装置及びその製造方法 - Google Patents

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哲弘 西出
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Abstract

【課題】 負荷転走体転走路を転がる転動体を戻す戻し部材を2分割しても、該リターンパイプが分離し難いねじ装置を提供する。
【解決手段】 ねじ装置は、外周面に螺旋状のボール転走溝1aが形成されたねじ軸1と、内周面にボール転走溝1aに対向する螺旋状の負荷ボール転走溝2aが形成されたナット部材2と、ねじ軸1のボール転走溝1aとナット部材2の負荷ボール転走溝との間の負荷ボール転走路の一端と他端を繋ぐパイプ形状のリターンパイプと、負荷ボール転走路及びリターンパイプ内に収容される複数のボールと、を備える。リターンパイプ4は、中央部4bと、中央部4bの両側に設けられる一対の脚部4a,4aと、中央部4bと一対の脚部4a,4aとを接続する一対のコーナ部4c,4cと、を有する。リターンパイプ4は、少なくとも前記コーナ部4cにおいて、内周側の分割部材13と外周側の分割部材12とに2分割される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ねじ軸とナット部材との間に転がり運動可能に転動体を介在させ、転動体を戻し部材によって循環させるねじ装置に関する。
ねじ軸とナット部材との間に転がり運動可能に転動体としてボールを介在させたボールねじは、ナット部材に対してねじ軸を回転させる際の摩擦係数を低減できるので、工作機械の位置決め機構、送り機構、あるいは自動車のステアリングギヤ等に実用化されている。
このボールねじでは、ナット部材に対してねじ軸を相対的に回転させると、複数のボールがねじ軸のボール転走溝及びナット部材の負荷ボール転走溝上を転がる。ナット部材の負荷ボール転走溝の一端まで転がったボールは、ナット部材に設けられたパイプ形状の戻し部材によって掬い上げられ、負荷ボール転走溝の元の位置に戻される。これにより複数のボールが循環する。
パイプ形状の戻し部材は、図11に示されるように、中央部41と中央部の両側に折り曲げられた一対の脚部42を有する。ねじ軸の螺旋状のボール転走溝からそのリードに合わせた方向にボールを掬い上げるべく、一対の脚部42は中央部41に対して互いに逆方向に僅かにねじれている。本出願人は、戻し部材の型成型を容易にするという観点から、戻し部材を左右に2分割、具体的には中央部41の中心と一方の脚部42の中心とを含む第1の分割面43、及び中央部41の中心と他方の脚部42の中心とを含む第2の分割面44によって2分割した戻し部材41を提案している(特許文献1、請求項1参照)。2分割された分割部材は、成型後に接着材等によって接着される。
特開2003−232421号公報
しかしながら、戻し部材を左右に2分割した場合、ねじ軸のボール転走溝から掬い上げられたボールが脚部を上昇し、戻し部材の中央部と脚部を接続するコーナ部分の分割位置にボールがその遠心力によって衝突し、戻し部材が2つに割れてしまうおそれがある。特にボールを高速で移動させると遠心力も大きくなり、この問題が生じる可能性がある。このため、分割部材を接着する接着剤に接着強度の高いものを使用する必要があった。
そこで本発明は、2分割しても戻し部材が分離し難いねじ装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照番号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものでない。
上記課題を解決するために請求項1の発明は、外周面に螺旋状の転動体転走溝(1a)が形成されたねじ軸(1)と、内周面に前記転動体転走溝(1a)に対向する螺旋状の負荷転動体転走溝(2a)が形成されたナット部材(2)と、前記ねじ軸(1)の転動体転走溝(1a)と前記ナット部材(2)の負荷転動体転走溝(2a)との間の負荷転動体転走路(3)の一端と他端を繋ぐパイプ形状の戻し部材(4,26)と、前記負荷転動体転走路(3)及び前記戻し部材(4,26)内に収容される複数の転動体(5)と、を備え、前記戻し部材(4,26)は、中央部(4b)と、中央部(4b)の両側に設けられる一対の脚部(4a,4a)と、中央部(4b)と一対の脚部(4a,4a)とを接続する一対のコーナ部(4c,4c)と、を有し、前記戻し部材(4,26)は、少なくとも前記コーナ部(4c,4c)において、内周側の分割部材(13,28)と外周側の分割部材(12,27)とに2分割されることを特徴とするねじ装置により、上述した課題を解決する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のねじ装置において、前記外周側の分割部材(12,27)には、前記戻し部材(4,26)を前記ナット部材(2)に取り付けるための取付け座(21,29)が形成され、前記内周側の分割部材(13,28)は、前記ナット部材(2)に取り付けられた前記外周側の分割部材(12,27)と、前記ナット部材(2)との間に挟まれることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載のねじ装置において、前記外周側の分割部材(12,27)に対して前記内周側の分割部材(13,28)を位置決めできるように、前記外周側の分割部材(12,27)及び前記内周側の分割部材(13,28)の合せ面に位置決め部(12a,13a)を設けることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし3いずれかに記載のねじ装置において、前記戻し部材(27)はその全長に渡って内周側の分割部材(28)と外周側の分割部材(27)とに2分割されていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1ないし4いずれかに記載のねじ装置において、前記内周側の分割部材(13)の一対の脚部には、2分割されない断面円形状の円筒部(14)が形成され、前記外周側の分割部材(12)の先端及び前記内周側の分割部材(13)の円筒部(14)の一方には、凸部(23)が形成され、他方には該凸部(23)に係合する凹部(24)が形成されることを特徴とする。
請求項6の発明は、外周面に螺旋状の転動体転走溝(1a)が形成されたねじ軸(1)と、内周面に前記転動体転走溝(1a)に対向する螺旋状の負荷転動体転走溝(2a)が形成されたナット部材(2)との間に介在させた転動体(5)を、前記ねじ軸(1)の転動体転走溝(1a)と前記ナット部材(2)の負荷転動体転走溝(2a)との間の負荷転動体転走路(3)の一端と他端を繋ぐパイプ形状の戻し部材(4,26)で循環させるねじ装置の製造方法において、中央部(4b)と、中央部(4b)の両側に設けられる一対の脚部(4a)と、中央部(4b)と一対の脚部(4a)とを接続する一対のコーナ部(4c)とを有する戻し部材(4)を、少なくとも前記コーナ部(4c)において2分割した内周側の分割部材(13,28)と外周側の分割部材(12,27)とを用意する工程と、前記内周側の分割部材(13,28)を前記ナット部材(2)に組み付ける工程と、前記転動体(5)を前記内周側の分割部材(13,28)に挿入する工程と、前記外周側の分割部材(12,27)を前記ナット部材(2)に組み付ける工程とを備え、前記外周側の分割部材(12,27)には、前記戻し部材(4,26)を前記ナット部材(2)に取り付けるための取付け座(21,29)が形成され、前記外周側の分割部材(12,27)を前記ナット部材(2)に組み付けるとき、前記内周側の分割部材(13,28)が前記ナット部材(2)に取り付けられた前記外周側の分割部材(12,27)と、前記ナット部材(2)との間に挟まれることを特徴とする。
請求項7の発明は、外周面に螺旋状の転動体転走溝(1a)が形成されたねじ軸(1)と、内周面に前記転動体転走溝(1a)に対向する螺旋状の負荷転動体転走溝(2a)が形成されたナット部材(2)と、前記ねじ軸(1)の転動体転走溝(1a)と前記ナット部材(2)の負荷転動体転走溝(2a)との間の負荷転動体転走路(3)の一端と他端を繋ぐパイプ形状の戻し部材(35)と、前記負荷転動体転走路(3)及び前記戻し部材(35)内に収容される複数の転動体(5)と、を備え、前記戻し部材(35)は、中央部(35b)と、中央部(35b)の両側に設けられる一対の脚部(35a)と、中央部(35b)と一対の脚部(35a)とを接続する一対のコーナ部(35c)と、を有し、軸線方向に沿って2分割された戻し部材(35)には、周方向に伸びる溝(36)が形成され、前記溝(36)には、断面C字形状の止め部材(37)が嵌め込まれることを特徴とするねじ装置により、上述した課題を解決する。
請求項1の発明によれば、戻し部材が上下に2分割、すなわち内周側と外周側とに2分割されているので、戻し部材の脚部を上昇する転動体がコーナ部の分割位置に衝突することがなく、あたかも転動体を外側の分割部材が器のように受けるようになる。このため分離しにくい戻し部材が得られる。
請求項2の発明によれば、外周側の分割部材と内周側の分割部材の結合と、戻し部材のナット部材への取付けを同時にすることができる。また外周側の分割部材と内周側の分割部材とを接着剤ではなく、機械的に結合することで、戻し部材をナット部材に取り付ける力が外周側のナット部材と内周側のナット部材とを結合する力に利用することができ、戻し部材の分離を効果的に防止することができる。
請求項3の発明によれば、外周側の分割部材に対して内周側の分割部材を位置決めすることができる。
脚部の先端には、転動体を掬い上げる掬い上げ部が形成される。従来の左右割れの戻し部材では、分割位置が掬い上げ部にくることが多く、このため脚部の先端を分割することができず、脚部の先端に円筒部分が形成されることが多かった。脚部の先端に円筒部分が形成されると、円筒部分が形成されない他方の分割部材の繋ぎ目で段差が生じることがあり、転動体の円滑な潤滑を妨げるおそれがある。戻し部材を内周側と外周側とに2分割すると、掬い上げ部を内周側の分割部材のみに配置できる。このため、請求項4の発明のように、戻し部材をその全長に渡って内周側と外周側とに2分割すれば、脚部の先端に円筒部分を形成しなくて済む。
請求項5の発明によれば、外周側の分割部材の先端と内周側の分割部材の円筒部とを凹凸で係合させることで、転動体の外向きの力に対して外周側の分割部材が開くのを防止でき、また成形時の収縮・変形により外周側と内周側の分割部材の継ぎ目で段差が生じるのを防止することができる。
請求項6の発明によれば、外周側の分割部材と内周側の分割部材の結合と、戻し部材のナット部材への取付けを同時にすることができる。また外周側の分割部材と内周側の分割部材とを接着剤ではなく、機械的に結合することで、戻し部材をナット部材に取り付ける力が外周側のナット部材と内周側のナット部材とを結合する力になり、戻し部材の分離を効果的に防止することができる。
請求項7の発明によれば、断面C字形状の止め部材によって2つの分割部材が分離するのを防止することができる。
図1は、本発明の一実施形態におけるねじ装置を示す。転動体としてボールを使用しているねじ装置はボールねじと呼ばれる。ボールねじは、外周面に螺旋状のボール転走溝1aが形成されたねじ軸1と、内周面に前記ボール転走溝1aに対応する螺旋状の負荷ボール転走溝2aが形成されて、ねじ軸1に相対的に回転可能に組み付けられたナット部材2とを備える。ナット部材2には、ねじ軸1のボール転走溝1aとナット部材2の負荷ボール転走溝2aとの間の負荷ボール転走路3の一端と他端を繋ぐパイプ状の戻し部材であるリターンパイプ4が取り付けられる。リターンパイプ4の内部には、断面円形状のボール戻し路が形成される。負荷ボール転走路3及びリターンパイプ4内部のボール戻し路には、複数のボール5が配列・収容される。複数のボール5間には、必要に応じてボール同士の接触を防止するスペーサ6が介在される。
ねじ軸1のナット部材2に対する相対的な回転に伴って、ナット部材2がねじ軸1に対してねじ軸1の軸線方向に相対的に直線運動する。このときボール5は、ボール転走溝1aと負荷ボール転走溝2aとの間を転がり運動する。負荷ボール転走溝2aの一端まで転がったボール5は、リターンパイプ4内のボール戻し路に導かれ、数巻き前の負荷ボール転走溝2aの他端に戻される。これにより、ボール5が負荷ボール転走路3及びボール戻し路で構成されるボール循環路を循環する。
ねじ軸1の外周には所定のリードを有する螺旋状のボール転走溝1aが形成される。ボール転走溝1aの断面は、単一の円弧からなるサーキュラーアーク溝に形成されてもよいし、2つの円弧を組み合わせたゴシックアーチ溝に形成されてもよい。ねじには一条ねじ、二条ねじ、三条ねじ等様々なものを用いることができる。
略円筒形状のナット部材2の内周には、ねじ軸1のボール転走溝1aに対向する螺旋状の負荷ボール転走溝2aが形成される。負荷ボール転走溝2aの断面も、単一の円弧からなるサーキュラーアーク溝に形成されてもよいし、2つの円弧を組み合わせたゴシックアーチ溝に形成されてもよい。ナット部材2の上面には平面部2bが形成され、この平面部2bにリターンパイプ4の脚部4aが挿入される嵌合穴が形成される。
図2は、本実施形態のリターンパイプ4の内周に形成された無負荷戻し通路8と螺旋状の負荷ボール転走路3との関係を示す。リターンパイプ4の外形を図中2点鎖線で示し、無負荷戻し通路8を図中実線で示し、負荷ボール転走路3におけるボール5の軌道の中心線9を図中一点鎖線で示す。図中(A)はねじ軸の軸線方向からみた状態を示し、図中(B)はねじ軸の上方向からみた平面図を示し、図中(C)は無負荷戻し通路のねじれ状態を示し、図中(D)はねじ軸の側面方向からみた側面図を示す。
リターンパイプ4の一対の脚部4a,4aの内周の中心線10,10は、図中(A)で示されるように、負荷ボール転走路3の中心線9の接線方向に配置され、且つ図中(B)(C)(D)に示されるように、螺旋状の負荷ボール転走路3のリード角に対応するようにリターンパイプ4の中央部4bの中心線を中心として互いに異なる方向に角度α傾けられている。これは、螺旋状の負荷ボール転走路3の接線方向にボール5を掬い上げれば、ボール5が自ら進もうとする方向に方向転換することになるので無理な力が働かないためである。なおボールねじによっては、脚部4aをリード角の方向と異なる方向に傾けたり、また接線方向に配置しなかったりすることもある。
図3ないし図5はリターンパイプを示す。図3はナット部材に取り付けられるリターンパイプの斜視図を示し、図4は様々な角度からみたリターンパイプの斜視図を示し、図5は分割されたリターンパイプの正面図を示す。門型に形成されるリターンパイプ4は、直線状の中央部4bと、中央部4bの両側に設けられる一対の直線状の脚部4a,4aと、中央部4bと一対の脚部4a,4aとを接続する曲線状(例えば円弧状)の一対のコーナ部4c,4cとを有する。一対の脚部4a,4aは数ピッチの間隔を空けてナット部材2の負荷ボール転走溝2aに嵌め込まれる。
リターンパイプ4は、その中央部と一対のコーナ部において、上下に2分割、すなわち無負荷戻し通路8の中心線に沿ってボールの軌道の内周側の分割部材13と外周側の分割部材12とに2分割される(図4(D)参照)。この実施形態では、リターンパイプ4は、直線状の脚部4aの内周の中心線と、直線状の中央部4bの内周の中心線を含む平面では分割されておらず、ねじ軸1の中心線の方向からみて無負荷戻し通路8の中心線上をとおり、かつねじ軸1の中心線と平行な面(図2(A)中1点鎖線10を通り、且つ紙面と直交する面)で2分割される。内周側及び外周側の分割部材12,13は、中央部4bの中心線に沿った直線状の合せ面16,17と、コーナ部4cの中心線に沿って湾曲した曲線状の合せ面18,19を有する(図4中(B),(C)参照)。これら外周側及び内周側の分割部材12,13は例えば樹脂成型により製造される。
図3に示されるように、外周側の分割部材12には、リターンパイプ4をナット部材2に取り付けるための取付け座21が形成される。取付け座21にはボルト等が挿通される通し溝21aが形成される。外周側の分割部材12をボルト等でナット部材2に取り付けると、内周側の分割部材13がナット部材2と外周側の分割部材12との間に挟まれる。これにより、内周側の分割部材13を接着等により外周側の分割部材12に結合しなくても、外周側の分割部材12と内周側の分割部材13とを結合できる。なおこの実施形態では取付け座21が中央部4bに形成されているが、ボールがコーナ部4cに衝突することを考慮するとコーナ部4cに取付け座21を形成してもよい。
図5に示されるように、内周側の分割部材13の一対の脚部4aには、2分割されない断面円形状の円筒部14,14が形成され、この円筒部14,14の先端には、負荷ボール転走路3を転がるボールをリターンパイプ4内に掬い上げる掬い上げ部15が形成される。円筒部14は、リターンパイプ4を内周側と外周側に分割したときに分割位置が掬い上げ部15にくるのを避けたり、脚部4aの先端部分の強度を上げたりするために形成される。従来のようにリターンパイプを左右に分割すると、円筒部14を形成するに当たって成形金型にスライド構造が必要になるが、本実施形態のように内周側と外周側とに分割することで、円筒部14を形成するのに当たって成形金型にスライド構造が必要なくなる。このため、円筒部14の寸法管理がし易くなり、円筒部が形成されない外周側の分割部材12との継ぎ目で生じる段差を少なくすることができる。また、内周側の分割部材13と外周側の分割部材12の形状が異なるので、2つの型が必要になるが、2つの型のうちのどちらか一方の型を修正することで段差をなくすことができるので、従来の左右割のリターンパイプのように同一の形状の分割部材を1つの型で成型する場合に比べて段差をなくし易くなる。
内周側の分割部材13に円筒部14が形成されている分、外周側の分割部材12はその軸線方向の長さが短くされる。そして、外周側の分割部材12の先端には凸部23,23が形成され、内周側の分割部材13の円筒部14,14には、前記凸部23,23に係合する凹部24,24が形成される。また外周側の分割部材12には、リターンパイプ4の軸線方向に伸び、且つリターンパイプ4の半径方向に突出する補強リブ25が形成される。外周側の分割部材12の先端と、内周側の分割部材13の円筒部14とを凹凸で係合させ、また外周側の分割部材12に補強リブ25を形成することで、ボールの外向きの力に対して外周側の分割部材12が開くのを防止できる。また成形時の収縮・変形により外周側と内周側の分割部材12,13の継ぎ目で段差が生じるのを防止することができる。
図6に示されるように、外周側の分割部材12に対して内周側の分割部材13を位置決めできるように、外周側の分割部材12及び内周側の分割部材13の合せ面には、段差からなる位置決め部12a,13aが形成される。
図7はナット部材2に取り付けられたリターンパイプ4の断面図を示す。ねじ軸1のボール転走溝1aから掬い上げられたボールは、脚部4aを上昇し、遠心力によってリターンパイプのコーナ部4cに衝突する。このときリターンパイプ4には図中矢印で示す力が働く。本実施形態によれば、リターンパイプ4が内周側と外周側とに2分割されているので、リターンパイプ4の脚部4aを上昇するボール5がコーナ部4cの分割位置に衝突することがなく、また外側の分割部材12がボール5を器のように受けるようになる。このため分離しにくいリターンパイプ4が得られる。また、ボルト等で機械的に内周側の分割部材13と外周側の分割部材12とを結合していることになるので、リターンパイプ4を接着のみで結合させる場合に比べ、分離しにくいリターンパイプが得られる。なお本実施形態では、内周側の分割部材13と外周側の分割部材12とを接着、超音波溶着、かしめ等で結合していないが、よりリターンパイプ4を割れ難くするために、内周側の分割部材13と外周側の分割部材12とを接着等してもよい。
リターンパイプの組み付け方法について、図3を参照しつつ説明する。まず、内周側の分割部材13と外周側の分割部材12とを用意する。次に、内周側の分割部材13のみをナット部材2に組み付ける。この段階で内周側の分割部材13とナット部材2との位置決めを外側から治具で行う。次に、ボール5を内周側の分割部材13に挿入する。次に、外周側の分割部材12をボルト等でナット部材2に組み付ける。外周側の分割部材12には取付け座21が形成されているので、外周側の分割部材12をナット部材2に組み付ける際にはこの取付け座21を利用する。
図8は、リターンパイプの他の実施形態を示す。この実施形態のリターンパイプ26は、その全長に渡って内周側の分割部材28と外周側の分割部材27とに2分割されている。外周側の分割部材27には、リターンパイプ26をナット部材2に取り付けるための取付け座29が形成される。外周側の分割部材27をボルト等でナット部材2に取り付けると、内周側の分割部材28がナット部材2と外周側の分割部材27との間に挟まれる。
図9の従来例に示されるように、分割された一方の脚部の先端に円筒部32が形成されると、円筒部32が形成されない他方の分割部材との繋ぎ目33で段差34が生じる可能性があり、ボール5の円滑な潤滑を妨げるおそれがある。図8に示されるように、リターンパイプ26を内周側と外周側とに2分割すると、掬い上げ部31を内周側の分割部材28のみに配置できることが多くなる。このため脚部の先端に円筒部を形成せずに、リターンパイプ4をその全長に渡って内周側と外周側とに2分割することができる。
図10は、リターンパイプのさらに他の実施形態を示す。この実施形態のリターンパイプ35も、中央部35bと、中央部35bの両側に設けられる一対の脚部35a,35aと、中央部35bと一対の脚部35a,35aとを接続する一対のコーナ部35c,35cと、を有する。リターンパイプ35の分割位置は特に限定されるものではないが、この実施形態では従来の左右割れのリターンパイプと同様に、リターンパイプ35が軸線方向に沿って左右に2分割、具体的には中央部35bの内周の中心と一方の脚部35aの内周の中心とを含む第1の分割面、及び中央部35bの内周の中心と他方の脚部35aの内周の中心とを含む第2の分割面によって2分割されている。2分割されたリターンパイプ35には、周方向に伸びる溝36が形成される。この溝36に断面C字形状の止め部材37が嵌め込まれる。このリターンパイプ35によれば、接着剤による強度に頼ることなく、断面C字形状の止め部材37によって2つの分割部材が分離するのを防止することができる。
なお本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々変更可能である。例えば、リターンパイプのコーナ部のみを内周側と外周側とに2分割してもよい。また、転動体としてはボールの替わりにローラも使用することができる。
本発明の一実施形態におけるボールねじを示す斜視図。 リターンパイプの内周に形成された無負荷戻し通路と螺旋状の負荷ボール転走路との関係を示す図(図中(A)はねじ軸の軸線方向からみた状態を示し、図中(B)はねじ軸の上方向からみた平面図を示し、図中(C)は無負荷戻し通路のねじれ状態を示し、図中(D)はねじ軸の側面方向からみた側面図を示す)。 ナット部材に取り付けられるリターンパイプの斜視図。 様々な角度からみたリターンパイプの斜視図(図中(A)〜(C)は斜視図を示し、図中(D)は断面図を示す)。 分割されたリターンパイプの正面図。 ナット部材を示す図(図中(A)は正面図を示し、図中(B)は断面図を示す)。 ナット部材に取り付けられたリターンパイプの断面図。 リターンパイプの他の実施形態を示す斜視図(図中(A)は斜視図を示し、図中(B)は分解斜視図を示す)。 従来例のリターンパイプを示す図(図中(A)は分解斜視図を示し、図中(B)はA矢視図を示す)。 リターンパイプの他の実施形態を示す図(図中(A)は正面図を示し、図中(B)は断面図を示す)。 従来のパイプ形状の戻し部材を示す斜視図。
符号の説明
1a…ボール転走溝(転動体転走溝)
1…ねじ軸
2…ナット部材
2a…負荷ボール転走溝(負荷転動体転走溝)
3…負荷ボール転走路(負荷転動体転走路)
4,26,35…リターンパイプ(戻し部材)
4a…脚部
4b…中央部
4c…コーナ部
5…ボール(転動体)
8…無負荷戻し通路
12,27…外周側の分割部材
13,28…内周側の分割部材
14…円筒部
21,29…取付け座
23…凸部
24…凹部

Claims (7)

  1. 外周面に螺旋状の転動体転走溝が形成されたねじ軸と、内周面に前記転動体転走溝に対向する螺旋状の負荷転動体転走溝が形成されたナット部材と、前記ねじ軸の転動体転走溝と前記ナット部材の負荷転動体転走溝との間の負荷転動体転走路の一端と他端を繋ぐパイプ形状の戻し部材と、前記負荷転動体転走路及び前記戻し部材内に収容される複数の転動体と、を備え、
    前記戻し部材は、中央部と、中央部の両側に設けられる一対の脚部と、中央部と一対の脚部とを接続する一対のコーナ部と、を有し、
    前記戻し部材は、少なくとも前記コーナ部において、内周側の分割部材と外周側の分割部材とに2分割されることを特徴とするねじ装置。
  2. 前記外周側の分割部材には、前記戻し部材を前記ナット部材に取り付けるための取付け座が形成され、
    前記内周側の分割部材は、前記ナット部材に取り付けられた前記外周側の分割部材と、前記ナット部材との間に挟まれることを特徴とする請求項1に記載のねじ装置。
  3. 前記外周側の分割部材に対して前記内周側の分割部材を位置決めできるように、前記外周側の分割部材及び前記内周側の分割部材の合せ面に位置決め部を設けることを特徴とする請求項2に記載のねじ装置。
  4. 前記戻し部材はその全長に渡って内周側の分割部材と外周側の分割部材とに2分割されていることを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載のねじ装置。
  5. 前記内周側の分割部材の一対の脚部には、2分割されない断面円形状の円筒部が形成され、
    前記外周側の分割部材の先端及び前記内周側の分割部材の円筒部の一方には、凸部が形成され、他方には該凸部に係合する凹部が形成されることを特徴とする請求項1ないし4いずれかに記載のねじ装置。
  6. 外周面に螺旋状の転動体転走溝が形成されたねじ軸と、内周面に前記転動体転走溝に対向する螺旋状の負荷転動体転走溝が形成されたナット部材との間に介在させた転動体を、前記ねじ軸の転動体転走溝と前記ナット部材の負荷転動体転走溝との間の負荷転動体転走路の一端と他端を繋ぐパイプ形状の戻し部材で循環させるねじ装置の製造方法において、
    中央部と、中央部の両側に設けられる一対の脚部と、中央部と一対の脚部とを接続する一対のコーナ部とを有する戻し部材を、少なくとも前記コーナ部において2分割した内周側の分割部材と外周側の分割部材とを用意する工程と、
    前記内周側の分割部材を前記ナット部材に組み付ける工程と、
    前記転動体を前記内周側の分割部材に挿入する工程と、
    前記外周側の分割部材を前記ナット部材に組み付ける工程とを備え、
    前記外周側の分割部材には、前記戻し部材を前記ナット部材に取り付けるための取付け座が形成され、
    前記外周側の分割部材を前記ナット部材に組み付けるとき、前記内周側の分割部材が前記ナット部材に取り付けられた前記外周側の分割部材と、前記ナット部材との間に挟まれることを特徴とするねじ装置の製造方法。
  7. 外周面に螺旋状の転動体転走溝が形成されたねじ軸と、内周面に前記転動体転走溝に対向する螺旋状の負荷転動体転走溝が形成されたナット部材と、前記ねじ軸の転動体転走溝と前記ナット部材の負荷転動体転走溝との間の負荷転動体転走路の一端と他端を繋ぐパイプ形状の戻し部材と、前記負荷転動体転走路及び前記戻し部材内に収容される複数の転動体と、を備え、
    前記戻し部材は、中央部と、中央部の両側に設けられる一対の脚部と、中央部と一対の脚部とを接続する一対のコーナ部と、を有し、
    軸線方向に沿って2分割された戻し部材には、周方向に伸びる溝が形成され、
    前記溝には、断面C字形状の止め部材が嵌め込まれることを特徴とするねじ装置。
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