JP4657826B2 - 隠蔽部付き伝票 - Google Patents
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Description
そこで、各企業では、必要に応じて「個人情報保護ポリシー」を制定し、社内での不正を防ぐためにコンプライアンス教育を徹底したり、不正を起こさないような仕組みづくりを進めたりしている。
例えば、郵送であれば、「はがき」を「封書」に代えて、外部から簡単に読み取れないようにする動きがある。
しかし、実際には、「はがき」と「封書」とでは郵券代に大きな開き(現時点で、前者は50円、後者は80円)があるため、この差額よりも安価な隠蔽ラベルを添付した「隠蔽ラベル付きはがき」を採用する場合が多い(例えば、特許文献1)。
保険会社では、例えば、1年契約の保険を更新してもらう際には、申込書であっても契約者側の利便性を高めるために、従来と同グレードの保険と、その前後のグレードの保険とをあらかじめ印字しておくようなやり方が一般的である。
最も一般的な方法は、あらかじめ綴じ合わせておいた用紙を、ドットインパクトプリンタで印字する昔ながらの方法である。
ある意味で、最もシンプルなやり方であるものの、ドットインパクトプリンタの弱点である、音がうるさい、速度が遅い、解像度が低いなどの点から、あまり採用されなくなってきている。
この方法であれば、静かで高速、さらに高解像度のNIPを使用することが可能となり、綴じ合わせる設備は別途用意する必要があるものの、『見栄えの良い申込書』を作製することが可能となる。
申込書の『見栄え』が良くても悪くても、保険契約とは直接的に関係ないように思えるが、実際にはこれらの書類も含めて保険会社が選択されている訳であり、見栄えも他社と比較して遜色ないレベルであることが重要となっている。
例えば、印刷加工会社であれば、コレータと呼ばれる設備を使用し、端部をライン糊で綴じ合わせる方法を採用することが多い。
一方、保険会社の計算センターなどで綴じ合わせる場合は、やはり事務機に近いものを求められるため、親展はがきで利用されているような感圧接着剤を端部に設けておき、この部分に圧力を加えて綴じ合わせる方式が一般的である。
また、伝票の種類が多いため、隠蔽ラベルだけを別に作っておくことも簡単ではない。
また、例えば、別に封筒を用意して、この中に申込書などを入れる方法の場合は、ある意味で確実な方法と言え、封入機を購入すれば手作業で隠蔽化を行う必要性がないために生産性は高まるものの、窓開き封筒でないと外部から封入されたものが識別できなくなるため、コストアップや作業性の低下は避けられない。
さらに言えば、例えば、同一契約者が同時期に複数の保険契約を行った場合、名寄せできる仕組みがない限り、複数の封筒に入れられた書類が届くこととなり、コスト面、環境面で望ましくない。
請求項2の発明は、請求項1に記載の隠蔽部付き伝票において、前記印字用基材と前記隠蔽基材とを端部付近で剥離不能に強接着する強接着部を備え、前記強接着部を支点として前記隠蔽基材を折り返し、前記印字領域を隠蔽すること、を特徴とする隠蔽部付き伝票である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の隠蔽部付き伝票において、前記印字領域は、隠蔽印字領域及び非隠蔽印字領域を備え、前記隠蔽基材は、前記非隠蔽印字領域に対応する部分に透視可能部及び/又は窓部を備えること、を特徴とする隠蔽部付き伝票である。
請求項4の発明は、請求項3に記載の隠蔽部付き伝票において、前記透視可能部は、浸透型インキを用いて形成したものであること、を特徴とする隠蔽部付き伝票である。
請求項5の発明は、請求項3に記載の隠蔽部付き伝票において、前記窓部は、くり抜き加工を施したもの、ループ状のカット線を設けて剥離動作によって他の基材にそのカット線の内側の部分が残存するようにしたもの、のうち少なくとも1種を含むこと、を特徴とする隠蔽部付き伝票である。
請求項6の発明は、印字領域を有する印字用基材と、前記印字用基材の裏面に配置され、再剥離再貼付粘着剤層を有する隠蔽部とを備え、前記印字領域に前記再剥離再貼付粘着剤層を粘着させて、前記印字領域を隠蔽すること、前記隠蔽部は、前記印字用基材の裏面に設けられた前記再剥離再貼付粘着剤層と、前記再剥離再貼付粘着剤層の裏面に設けられた隠蔽基材とを備えるものであること、前記隠蔽基材は、ループ状のカット線を備え、そのループ状のカット線によって部分的に剥がし取れること、を特徴とする隠蔽部付き伝票である。
請求項7の発明は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の隠蔽部付き伝票において、前記印字領域の少なくとも一部に対応する部分に隠蔽層を備えること、を特徴とする隠蔽部付き伝票である。
また、印字用基材と隠蔽部とを一体化しているので、隠蔽ラベルだけを別に用意したり、多種類の封筒を用意したりする必要はなく、余計な資材を使用しなくて済む。
図1は、本発明による隠蔽部付き伝票の実施例1を示す図である。
実施例1の隠蔽部付き伝票10は、保険の契約書となる印字可能な隠蔽ラベル付き伝票であって、図1(A)(B)に示すように、印字用基材11と、隠蔽ラベル(隠蔽部)13と、剥離構造部17と、ライン糊(強接着部)18と、折りミシン目19などとを備える。
ライン糊18は、印字用基材11と隠蔽基材14とを右端部で剥離不能に強接着する糊である。
折りミシン目19は、ライン糊18よりも内側の印字用基材11及び隠蔽基材14に設けられ、隠蔽基材14を表面側に折り返すためのミシン目である。
まず、図1(B)に示すように、保険会社から送られてきた隠蔽部付き伝票10を用意し、プリンタで印字領域12に必要事項を印字する。印字領域12上には、印字トナーTが転写される。
契約者は、再剥離再貼付糊15部分で開封し、印字内容を確認する。なお、剥離構造部17は、接着力や層構成を変更することによって、印字用基材11側に残すこともできる。
(1)印字用基材11の裏面に隠蔽ラベル13を配置しているので、隠蔽ラベル13が印字の妨げとなることはなく、現行の印字レイアウトを変更せずに隠蔽ラベル13を内蔵させることができ、保険会社や代理店での処理フローを大きく変更しない。また、印字用基材11のサイズは、自由に変更可能であり、特に、印字用基材11が幅広の場合でも容易に対応できる。
(2)印字用基材11と隠蔽ラベル13とを一体化しているので、隠蔽ラベルだけを別に用意したり、多種類の封筒を用意したりする必要はなく、余計な資材を使用しなくて済む。
(4)保険契約書のように、保険会社から代理店、代理店から契約者、という流れとなる場合、保険会社から代理店までは隠蔽不要であり、代理店から契約者までが隠蔽必要となるため、ある地点までは隠蔽せず、途中から隠蔽したい用途に最適である。
(6)ライン糊18部分を支点として隠蔽基材14を折り返すので、隠蔽時のズレがなく、作業性がよい。
(7)隠蔽ラベル13の貼り込み作業は、手作業となるが、代理店までは隠蔽していなくてもよいことと、代理店での処理は保険会社ほど多くなく、必ずしも機械化した方が利便性が高まるとはいえないことから、あえて手作業での対応に重点をおいた形態となっている。
なお、前述した実施例1と同様な機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に統一した符号を付して、重複する説明や図面を適宜省略する。
実施例2の隠蔽部付き伝票10Aは、透視可能部20や窓部21A,21Bを備えるものである。
印字領域12は、2種類の領域に分かれ、一方は、隠蔽ラベル13で隠蔽する隠蔽印字領域(保険契約者印字欄12a、保険内容印字欄12c)であり、他方は、隠蔽ラベル13で隠蔽しない非隠蔽印字領域(保険契約期間印字欄12b)である。
また、隠蔽基材14は、非隠蔽印字領域12に対応する部分に透視可能部20や窓部21A,21Bを備える。
一方、窓部21Aの場合は、図2(C)に示すように、ループ状のハーフカット(カット線)hcを設けて窓残し部22を形成し、その窓残し部22を印字用基材11に強接着させておく。これにより、隠蔽基材14を剥がすと、その剥離動作によって印字用基材11に窓残し部22が残存し、窓部21Aとなる開口部が形成される。なお、先に剥離紙16を剥がすか、隠蔽基材14を剥がすかは、任意である。
また、図2(D)に示すように、ループ状のハーフカットhcのみであれば、剥離紙16を剥がすと、その剥離動作によって剥離紙16に窓残し部22が残存し、隠蔽基材14に窓部21Bとなる開口部が形成される。
実施例3の隠蔽部付き伝票10Bは、隠蔽ラベルの構成が異なる。
隠蔽ラベル13Bは、印字用基材11の裏面に設けられた再剥離再貼付糊15と、再剥離再貼付糊15の裏面に設けられた剥離紙(隠蔽基材)16とを備えるものである。
また、剥離紙16は、ループ状のハーフカットhcを備え、そのハーフカットhcによって部分的に剥がし取れるようになっている。
ついで、図3(C)に示すように、ハーフカットhcの内側の隠蔽ラベル13Bを剥がし取り、隠蔽したい箇所にラベリングする。
また、裏面全面をラベル状としているので、印字適性に優れ、しかも、ハーフカットhcによって、隠蔽ラベル13Bを隠蔽領域のサイズに合わせて剥がし取ることができるので、作業に無駄がなく、作業効率が向上する。
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1)印字用基材11は、1枚の例で説明したが、複数の印字用基材を綴じ合わせ、最終枚目の裏面に隠蔽ラベルを内蔵するようにしてもよい。
(2)実施例2において、窓部は、くり抜き加工で窓開けをしたものや、その窓開け部分に透明基材を貼り合わせたものであってもよい。
(4)実施例3では、ハーフカットhc加工のサイズや数を変更することにより、種々のサイズの隠蔽ラベルを内蔵させることができる。このようにすれば、最適なサイズや形状の隠蔽ラベルを剥がし取り、そのまま隠蔽したい箇所にラベリングできるので、使い勝手がよくなる。
また、地紋印刷した伝票にオーバーレイ印字する場合に、種々のサイズの隠蔽ラベルを内蔵させておけば、様々な用途に柔軟に対応できるようになるので、非常に有効である。
11 印字用基材
12 印字領域
12a 保険契約者印字欄
12b 保険契約期間印字欄
12c 保険内容印字欄
13、13B 隠蔽ラベル(隠蔽部)
14 隠蔽基材
15 再剥離再貼付糊(再剥離再貼付粘着剤層)
16 剥離紙(剥離基材,隠蔽基材)
17 剥離構造部
18 ライン糊(強接着部)
19 折りミシン目
20 透視可能部
21A、21B 窓部
22 窓残し部
hc ハーフカット(カット線)
Claims (7)
- 印字領域を有する印字用基材と、
前記印字用基材の裏面に配置され、再剥離再貼付粘着剤層を有する隠蔽部とを備え、
前記印字領域に前記再剥離再貼付粘着剤層を粘着させて、前記印字領域を隠蔽すること、
前記隠蔽部は、隠蔽基材,前記再剥離再貼付粘着剤層及び剥離基材が順に積層された積層ラベルであり、
前記印字用基材と前記隠蔽基材とを少なくとも一部で剥離可能に擬似接着する剥離構造部を備えること、
を特徴とする隠蔽部付き伝票。 - 請求項1に記載の隠蔽部付き伝票において、
前記印字用基材と前記隠蔽基材とを端部付近で剥離不能に強接着する強接着部を備え、
前記強接着部を支点として前記隠蔽基材を折り返し、前記印字領域を隠蔽すること、
を特徴とする隠蔽部付き伝票。 - 請求項1又は請求項2に記載の隠蔽部付き伝票において、
前記印字領域は、隠蔽印字領域及び非隠蔽印字領域を備え、
前記隠蔽基材は、前記非隠蔽印字領域に対応する部分に透視可能部及び/又は窓部を備えること、
を特徴とする隠蔽部付き伝票。 - 請求項3に記載の隠蔽部付き伝票において、
前記透視可能部は、浸透型インキを用いて形成したものであること、
を特徴とする隠蔽部付き伝票。 - 請求項3に記載の隠蔽部付き伝票において、
前記窓部は、くり抜き加工を施したもの、ループ状のカット線を設けて剥離動作によって他の基材にそのカット線の内側の部分が残存するようにしたもの、のうち少なくとも1種を含むこと、
を特徴とする隠蔽部付き伝票。 - 印字領域を有する印字用基材と、
前記印字用基材の裏面に配置され、再剥離再貼付粘着剤層を有する隠蔽部とを備え、
前記印字領域に前記再剥離再貼付粘着剤層を粘着させて、前記印字領域を隠蔽すること、
前記隠蔽部は、
前記印字用基材の裏面に設けられた前記再剥離再貼付粘着剤層と、
前記再剥離再貼付粘着剤層の裏面に設けられた隠蔽基材とを備えるものであること、
前記隠蔽基材は、ループ状のカット線を備え、そのループ状のカット線によって部分的に剥がし取れること、
を特徴とする隠蔽部付き伝票。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の隠蔽部付き伝票において、
前記印字領域の少なくとも一部に対応する部分に隠蔽層を備えること、
を特徴とする隠蔽部付き伝票。
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