JPH0133352Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

本考案は複写伝票に関するものであり、感圧複
写部と被複写部との各複写部を対向させてそれぞ
れに設けた上部シートと下部シート（紙、合成樹
脂シート等よりなる）の少くとも１組を具備して
なり、該下部シートの側縁に折線またはミシン目
を介して少くとも上記感圧複写部に重さなる形状
の部分には迷彩パターンを有する透明窓を有する
シートを接続せしめたことを要点とするものであ
る。 カーボン紙や伝票の一部にカーボン複写層を形
成してある感圧記録体は、記録された情報を手軽
に複写できるので種々の形式のものが開発され、
様々な分野で利用されている。しかしこれらのカ
ーボン紙や感圧記録体には複写紙上に複写された
複写情報が容易に改ざんされるという欠点があ
り、様々な偽造、改ざん防止策が検討されてい
る。 このような情報洩れを防止するために伝票の必
要個所には例えば上葉紙の複写部下面には感圧複
写インキ層が設けられ、下葉紙の対向面に前記感
圧複写インキ層との色と目視でほゞ同一色に見え
るがフイルターを通じて見ると異つた視感度をも
つて識別できる色のベタもしくは地絞からなる隠
蔽用印刷層が設けられている伝票類や、上記の上
葉紙の複写部に螢光物質を含有するインキ層やメ
タメリツクのペアインキ層が設けられたものもあ
る。いずれにしても上記のような複写伝票類のす
べての場合において本考案のように下部シートの
側縁に折線またはミシン目を介して少くとも上記
複写部に重なる形状の迷彩パターン部を施した透
明窓を有するシートを接続せしめて複写部上に折
重さねることにより、これまでのような伝票（暗
証不可視伝票を含む）における摩擦、薬品、汚れ
等により複写された情報が読み取れにくくなるこ
とを防止できるようにしたものである。 第１図は本考案の複写伝票の１例を示す説明図
であり、１は上部シート、２は下部シートであ
る。３は上部シートの下面に設けた感圧複写部
（裏カーボン部）で４は複写される部分（被複写
部）であり、筆圧によつて生ずる部分での判読を
防止するためのシボ加工が施されている部分であ
る。さらに少くとも下部シートにはその側縁に折
線またはミシン目ａを介して折返しシート５を接
続させこの折返しシート５の周囲には窓枠部６を
具え粘着層または粘着テープが付いている。７は
透明フイルム等の透明部分であり、８は複写され
た部分（被複写部）４に重なる様に形成された迷
彩印刷パターン部である。折返しシート５は下部
シートの下縁に設けてもよい（これに対向する迷
彩パターン部８は勿論上部シートの対応位置に設
ける）。 第２図は感圧複写部に必要事項を記入して上部
シートを除去した状態を示す説明図であり、第３
図は折返しシート５を折返した状態の説明図であ
る。裏カーボン部のインキと迷彩パターン部形成
用インキの組合せは下表の通り２通り(1)、(2)があ
る。

【表】 また情報の判別を容易にするために裏カーボン
部と迷彩パターン部を砂目パターン状にしてもよ
い。被複写部に所望の複写情報を複写したら折返
しシートを折返し、粘着層またはテープでシール
して保存するが識別には、螢光インキの吸収波長
帯の光線を照射するか、充分な光量の白色光下で
特殊なフイルターを使用することで、判読し得る
ものである。 本考案の伝票は上記のような構成となつている
ので従来の伝票のような暗証不可視伝票では摩
擦、薬品、汚れ等によつて複写された情報が読み
とりにくくなる虞があつたが、被複写部に重さな
る形状部が迷彩パターン部をもつ透明な材料の窓
をもつシートが折返して重ねられてシールされる
ので本考案の複写伝票によつてその心配は解消さ
れた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の複写伝票の１例を示す説明
図、第２図は上部シートを切り離した状態の説明
図、第３図は下部シートの折返しシートを折重ね
てシールした状態の説明図である。 １……上部シート、２……下部シート、３……
感圧複写部（裏カーボン部）、４……下部シート
の被複写部（シボ加工されている）、５……折返
しシート、６……窓枠部（接着部）、７……透明
部、８……迷彩パターン部、ａ……折線またはミ
シン目。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 感圧複写部と被複写部との各複写部を対向さ
   せてそれぞれに設けた上部シートと下部シート
   の１側縁に折線またはミシン目を介して少くと
   も上記被複写部に重さなる形状の部分には迷彩
   パターン部を有する透明窓をもつ折返しシート
   を接続せしめてなる複写伝票。 (2) 感圧複写部は螢光物質を含有し、しかも感圧
   複写部と迷彩パターン部とは所望のフイルター
   を介して観察するか、所望の光を照射して観察
   することによりその差異が識別できるように調
   整してあることを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の複写伝票。 (3) 感圧複写部と迷彩パターン部とはメタメル性
   を呈するように調整してあり、上記各部は所望
   のフイルターを介して観察するか、所望の光を
   照射して観察することによりその差異が識別で
   きるようにした実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の複写伝票。