JP4657396B2 - アミラーゼ阻害活性物質及びその用途 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、植物、特に日常的に摂取される植物より得られ、糖質分解酵素であるα−アミラーゼに対して阻害活性を示す物質、及びそれを含有するα−アミラーゼに耐性を有する澱粉、澱粉加工品ならびに医薬組成物に関する。本発明の澱粉、澱粉加工品、医薬組成物はα−アミラーゼ活性を阻害し、α−アミラーゼに対して耐性を有するので、ダイエットあるいは糖尿病患者等の食生活を改善する食品、飼料、医薬等として用いられる。
【0002】
【従来の技術】
近年、我が国では食生活が豊かになり、糖尿病をはじめとする代謝性疾患が急増している。飽食、過食、グルメといった食生活からくる肥満は若い女性だけではなく、糖尿病を始めとする生活習慣病との密接な関係から広範囲な年齢層にとって重要な問題となっている。過剰の栄養摂取はインシュリンの大量分泌を誘導することによって間接的に代謝バランス崩壊の原因となり、耐糖機能の低下(高血糖)、糖尿病、高脂血症、動脈硬化などに繋がる。特に糖尿病患者ではインシュリン作用が不足し耐糖機能が低下しているので、食後の血糖値の上昇が著しく、毛細血管の損傷や動脈硬化などの合併症の原因となっている。この肥満を解消する手段としては、脂肪を燃焼させるために運動を行なったり、食事制限を行なうなどの方法が考えられる。しかし、運動は継続して行なうのが難しく、食事制限も精神的苦痛を伴うのみならず、カロリー計算などの負担が大きく、これらの方法で肥満を解消するのは難しい。また肥満と密接な関係がある糖尿病、胆石、動脈硬化などの生活習慣病は、澱粉等の過剰摂取による血糖上昇が誘因となって起こるものが多いと言われる。
【0003】
最近、肥満の簡便な予防・治療方法として、日本人の食生活の中心である米・うどんなどの澱粉食品を食べる際に、α−アミラーゼ阻害剤を利用して、澱粉の消化を阻害し、体内への糖質の供給を抑制しようとする肥満の予防・治療方法が有効な手段として注目を浴び、放線菌の生産するオリゴ糖(特開昭63-48302号公報) の阻害物質が、また植物由来のものでは、小麦より抽出した蛋白性物質 (例えば特開昭61-171431 号公報) 、ビンロウジ(Areca catechu L.) より抽出したフェノール性物質NF-86I、NF-86II(特許第2562884 号明細書) 、コロカシア(Colocasia esculenta)より抽出した蛋白性物質 NSAI-I 、NSAI-II(特許第2753372 号明細書) 、月桂樹 (Laurus nobilis L.) より抽出した粗エキス (特公平6-46944 号公報) 等が報告されている。一方、同様にα−グルコシダーゼを阻害することにより小腸からの少糖類の吸収を抑制する試みもなされ、このような作用を有する物質としてオリゴ糖 (特開平 8-23973号公報) 、アミノ酸誘導体 (特開昭
52-122342号公報) 等が開示されている。
【0004】
しかし、これらの阻害剤はα−アミラーゼ、α−グルタシダーゼに対する阻害作用の有効性及び物質の安定性、保存性などの点で問題を有しており、又使用者の疾病の程度に合わせて阻害剤の摂取量を調整することは不可能なのが現実であり、更に得られたα−アミラーゼ阻害物質を例えば麺類などに添加し澱粉の分解・吸収阻害を期待する場合においては、茹で処理や蒸し処理により添加した物質が茹で湯などに漏出し折角添加したα−アミラーゼ阻害物質が麺類から失われて、麺類と共に摂取出来ないなどの問題があり、その殆どが未だ実用化の段階までに至っていないのが現状である。
【0005】
更に栄養源となる澱粉自体の改変による難消化性の向上の試みも盛んになされており、アミロース含有量が25〜60重量%である澱粉質とD−グルコース以外の糖類又は脂肪酸化合物を加熱処理あるいは触媒存在下で接触させることにより得られるα−アミラーゼによる消化吸収率が未改質の澱粉質の95%以下に低減化された食品素材及びその製造法 (特開平 4-63574号公報) 、澱粉を無機酸の存在下で焙焼して得られる焙焼デキストリンに糖化型アミラーゼを作用させて得られる難消化性多糖類 (特開平3-53854 号公報) 、食物線維を40〜60重量%含有する馬鈴薯澱粉の鉱酸化での焙焼デキストリンにα−アミラーゼを作用させ難消化性区分を40〜60重量%含有する食物繊維含有デキストリン、及び該デキストリンに更にグルコアミラーゼを作用させることにより得られる食物繊維を60重量%以上含有する食物繊維含有デキストリン (特開平4-207173号公報) 、コーンスターチ、あるいは馬鈴薯澱粉に塩酸を添加、加熱し焙焼デキストリンとなし、これをα−アミラーゼ、次いでグルコアミラーゼで加水分解することにより得られるグルコース含量が33%以下であり難消化成分の含量が75%以上である難消化デキストリン (特開平5-148301号公報、特開平5-178902号公報) 、更には少なくとも40重量%のアミロース含有率及び約10〜80重量%の水含有率を有する高アミロース澱粉を約60〜160 ℃の温度で加熱することにより、高食物繊維含有率を有する耐性粒状澱粉 (特開平9-12601 号公報) 等により消化酵素 (α−アミラーゼ) に耐性の澱粉、難消化性食品素材及びその製造法が開示されている。これらの開示によると、糖質の消化吸収を遅延させ血糖値の調整を行ない、肥満・糖尿病に有効であるとされている。
【0006】
しかしながらこれらの方法は、澱粉を予め焙焼デキストリンとなす工程、塩酸等の劇薬類、触媒等を必要とし、又加温加圧等の操作を要し、更には高価な酵素を数種類用いるなど調製・製造に際して煩雑な操作を必要としている。又得られた物質に分画の操作を要し、又得られた澱粉は本来の澱粉としての物性を備えていない等簡便性・実用性においても種々の問題を抱えている。
【0007】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものである。従来のα−アミラーゼ阻害剤の実効レベルにおける最大の問題点としては、阻害剤が澱粉より酵素(α−アミラーゼ)に優先的に作用することが挙げられる。即ち、澱粉と酵素が出会う前に、阻害剤が酵素と反応していることが重要であり、十分効果を発揮するためには、澱粉の摂取前に阻害剤を投与し体内のα−アミラーゼと反応させておかなければならない。更にα−アミラーゼは澱粉類の摂取によって、徐々に分泌されると考えられるので、充分な効果を得るためには阻害剤を澱粉類の摂取前に加える必要があるだけではなく、澱粉類の摂取中にも供給する必要がある。本発明によって提供されるα−アミラーゼ阻害活性を有する物質は、基質となる澱粉に対する親和性が極めて高いことから、天然及び化工澱粉に添加することにより、該澱粉がα−アミラーゼによる分解を受けにくくなり、必ずしも予め酵素とα−アミラーゼ阻害活性を示す物質が反応している必要はない。又、本発明のα−アミラーゼ活性阻害物質はα−アミラーゼによる分解量及び分解速度が制御される特徴を持つ。更に本発明のα−アミラーゼ阻害活性物質は澱粉に対して強い親和性を示すため、例えば麺類に添加した場合、特別な麺類の処理を必要とせず、可食状態にまでα化するために100 ℃付近の熱湯による茹で処理や、100 ℃に近い温度又はそれ以上の温度の蒸気が用いられる蒸し処理においても、添加したα−アミラーゼ阻害活性物質が茹で湯に溶けだして失われることなく、高い阻害効果を示すことを特徴とする。
本発明により得られるα−アミラーゼ阻害活性物質は医薬品の成分あるいは食品に添加しても安全性、有効性の点で問題が無く、しかも服用、飲用する場合に味の点でも問題がない。
従って、これらのことからみて、本発明は、澱粉に対して高い親和性を示すα−アミラーゼ阻害活性物質を提供することを課題とする。また、本発明は、このようなα−アミラーゼ阻害活性物質を含有するα−アミラーゼ耐性を有する澱粉、食品、又は動物用飼料を提供することを課題とする。さらに、本発明は、このような澱粉あるいはα−アミラーゼ阻害活性物質を原料とするダイエットあるいは糖尿病患者等のための澱粉加工品及び医薬組成物を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、新規な糖質分解酵素阻害物質を見いだすべく、一般に食品として日常的に摂取されている食材、生薬、香辛料等の植物について鋭意検討を行なった。その結果、ある種の食経験を有する食材、生薬、香辛料等植物の抽出物中に安全性及び有効性に優れ、肥満及び糖尿病の予防及び改善に有用なα−アミラーゼ阻害活性を示す物質を見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は、植物を、水、有機溶媒またはこれらの混合溶液によって抽出することによって得ることのできるα−アミラーゼ阻害活性物質に関する。
本発明のα−アミラーゼ阻害活性物質は、澱粉に高い親和性を有するという点に特徴を有する。
本発明における前記植物としては、通常の食経験を有する豆類、芋類、生薬類、香辛料等を挙げることができる。
更に具体的に例示すれば、本発明に用いられるα−アミラーゼに対して阻害活性を有する物質の抽出原料としては大福豆、金時豆、紫花豆、鶉豆、黒豆等の豆類、薩摩芋等のイモ類、桜皮、肉豆く、山ザ子、草豆く等の生薬類、ナツメグ、オレガノ、和山椒等の香辛料を例示することが出来る。これらは、その種及び産地等は特に限定されるものではない。
【0010】
本発明のα−アミラーゼ阻害活性物質を得る方法には、特に制限はなく、通常の抽出法が採用され、有機溶媒として、例えばメタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール類、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、酢酸エチル等のエステル、アセトン等のケトン類等の有機溶媒及び水等を挙げることができる。しかし、有効成分の抽出効率や抽出溶媒が残留した場合の毒性などを考慮すると、上記の有機溶媒の中でも、特にエタノールあるいは含水エタノールが好ましい。
また、上記原料である食材、生薬あるいは香辛料を加工利用する際に利用されない残渣や副産物から得ることもできる。残渣、あるいは副産物として例えば豆などの洗浄排水、浸漬排水あるいは生薬や香辛料の水蒸気蒸留残渣、有機溶媒抽出残渣等をあけることができる。
【0011】
本発明のα−アミラーゼ阻害活性物質は、抽出溶媒が水、エタノール、含水エタノールなどの非毒性のものである場合は、上記の抽出操作により得られた抽出液をそのまま用いても良く、あるいは希釈液として用いることも出来る。また濃縮エキスとしても良く、濃縮乾固や抽出液を濃縮し、次いで凍結乾燥すること等により乾燥粉末としたり、ペースト状に調製しても良い。そして、必要に応じて、活性を高めるために精製工程を加えても良い。抽出の際の原料と溶剤との比率は特に限定されるものではないが、原料1に対して溶剤2〜1000重量倍、特に抽出操作、効率の点で5〜10重量倍が好ましい。又、抽出温度は室温〜常圧下での溶剤の沸点の範囲とするのがよく、抽出時間は、抽出温度等により異なるが、0.5 〜10時間、特に1〜5時間の範囲とするのが好ましい。更に上記抽出操作は一回でもよいが、2〜5回行なうことが望ましい。このようにして得られる抽出物は、必要であれば更に吸着剤処理法、膜分離法、溶媒分画法に付すことにより、高純度のα−アミラーゼ阻害活性物質を得るたとが出来る。
【0012】
本発明のα−アミラーゼ阻害活性物質は、医薬品、医薬部外品等(以下、本明細書ではこれらを総括して医薬という)に用いられている薬剤及び製剤上許容し得る基剤又は食品等に配合することによって、α−アミラーゼに対して耐性を有する医薬あるいは食品等として利用することが出来る。本発明のα−アミラーゼ阻害活性物質を医薬として利用する場合、例えば賦形剤、着色剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、被覆剤、安定剤、保存剤等を配合することが出来る。この場合、各成分とα−アミラーゼ阻害活性物質との配合割合は特に限定されるものではなく、その製剤化に適した割合を適宜選定することが出来る。又、これらを配合した医薬品の製剤の剤型としては、錠剤、カプセル剤、散剤、細粒剤、顆粒剤等が挙げられる。
【0013】
また、本発明は、前記α−アミラーゼ阻害活性物質を含有する食品又は動物用飼料に関する。
これらは、ダイエット食品、糖尿病予防食品、健康食品としてあるいはこれらと同様の目的のための動物用飼料として用いられる。
さらに、本発明は、前記α−アミラーゼ阻害活性物質を含有する澱粉及びその加工品に関する。このような澱粉あるいは澱粉加工品は、前記食品、動物用飼料あるいはその原料として用いられる。
本発明では、前記のようにα−アミラーゼ阻害活性物質が食品に含有されている場合は、共存する澱粉あるいは摂取された澱粉が、α−アミラーゼ阻害活性物質と結合し、澱粉の消化速度をコントロールすることができる。すなわち、α−アミラーゼ阻害活性物質の添加量を変えることにより、澱粉の消化速度(分解速度)を変化させることができ、その結果、糖質の吸収速度、さらには、インスリンの分泌量をコントロールすることができる。このような澱粉質が主体となった食品としては、米飯、パスタ類、うどん、そばなどの麺類、パン類、クッキー類、その他の菓子類、あるいはさらに米と一緒に摂取できるふりかけ、ハム、ソーセージ、カマボコその他の副食が挙げられる。またこれらの食品においては、製造工程においてα−アミラーゼ阻害活性物質を添加してもよく、澱粉あるいは澱粉質を原料とする場合は、α−アミラーゼ阻害活性物質を澱粉あるいは澱粉質に加えてこれを原料として食品を製造してもよい。
【0014】
本発明におけるこれらの食品は、健康食品、糖尿病患者用食品、ダイエット( 痩身用) 食品とすることができる。
また、本発明においては、前記α−アミラーゼ阻害活性物質あるいはこれを含有する澱粉は飼料に添加することもできる。これらの飼料はα−アミラーゼ耐性を有するので家畜、ペットなどのダイエット、糖尿病予防に用いることができる。
本発明におけるα−アミラーゼ阻害活性物質は、粗抽出物固形物として0.05〜5 %を澱粉あるいは添加するとよい。また、医薬組成物として用いる場合は、成人一人1日当り粗抽出物固形物として 5mg〜5gを1日数回に分けて摂取するとよい。もちろんこれらは精製物として利用しても何等問題はない。
【0015】
次に本発明のαアミラーゼ阻害活性物質及びその用途の実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等に何等制約されるものではない。
【実施例1】
種々の材料を用いてα−アミラーゼ阻害活性をもつ物質を検討した。それぞれの材料に対して20倍量の50%エターノルを添加した後、50℃で一晩抽出し、濾紙濾過により濾液を得た。別に、1%可溶性澱粉液 100mlを加熱・糊化した後、上記のエタノールに溶解した試料 5ml添加し、室温で1時間静置した。反応終了液に同量の99%エタノールを加えて生成した沈殿をグラスフィルター3G4 に移して吸引濾過し集めた後、澱粉に親和性の弱い物質の除去を目的として再び加熱糊化した。糊化した澱粉液に99%エタノール液を加え生成した沈殿をグラスフィルター3G4 に移し回収した。その後澱粉と親和しない物質を除去するために50%と99%エタノールで各1回、エチルエーテルで2回洗浄し、塩化カルシウムデシケーター中で減圧乾燥した後、瑪瑙乳鉢で粉末化して保存した。
【0016】
上記物質のα−アミラーゼ阻害活性を次の方法で測定した。
▲1▼ 0.5 重量%可溶性澱粉 (上記物質無添加・添加) 、20mM CaCl2, 100mM NaClを含む50mM酢酸緩衝液 (pH6.5)に適当量のα−アミラーゼ (人唾液由来又は豚膵臓由来) を加え、全量を0.5 mlとした (氷浴中) 。
▲2▼ 37℃で15分間インキュベートして反応を行ない、直ちに氷浴中にて反応を停止させた。
▲3▼ ヨウ素溶液(0.17mM ヨウ素、1.67mMヨウ化カリウム、1.67mM 塩酸) 5ml を加え、700nm における吸光度を測定した。対照として、酵素を入れないもの (対照I)、及び酵素を入れたもの (対照II) を同時に測定した。
▲4▼ 抑制率は下記式から算出した。
抑制率 (%) = (検体−対照II) ÷ (対照 I−対照II) ×100
【0017】
【表1】
Figure 0004657396
【0018】
【実施例2】
実施例1で得られたα−アミラーゼに対して阻害効果を示した材料のうち、桜皮についてα−アミラーゼ阻害物質の各種抽出溶媒に対する抽出効果を試験した。なお、α−アミラーゼの阻害活性は、実施例1と同様の方法で測定した(以下の実施例でも同様である)。
【0019】
【表2】
Figure 0004657396
【0020】
【実施例3】
実施例1で得た紫花豆、桜皮、および草豆くの抽出物を、固形物として0.5 %を小麦粉と練り合わせてうどんを作成し、沸騰浴中で5分間ゆがいた。このうどんを実施例1 で用いた緩衝液(pH6.5) で2%の懸濁液としたものに人唾液又は豚膵臓由来のα−アミラーゼを作用させて澱粉分解の抑制率を実施例1で示した方法で調べた。
結果は表3に示す。表3に示したように、無添加の対象(抑制率0%とする)に比べて、本発明のα−アミラーゼ阻害活性をもつ物質を含んだ抽出物を添加したうどんは、澱粉の分解が有意に抑制された。
【0021】
【表3】
Figure 0004657396
【0022】
【実施例4】
実施例1で得た和山椒、オレガノ、肉豆く、草豆く、桜皮、紫花豆の抽出物を用いて親和性に関する以下のような試験をした。また、比較例として月桂樹及びビンロウジの80%エタノールで20時間抽出した抽出物を用いて同様の試験をした。
(試験方法)
反応系1:0.5 %の加熱糊化した可溶性澱粉 0.5mlと、固形物濃度を0.5 %に調整した抽出物0.1 mlを加えて十分混合後4℃で20時間おき、その後豚膵臓由来のα−アミラーゼ(pH6.5、600 ユニット/ml)を0.5 ml添加し、37℃で15分反応させた後氷冷して反応を停止させ、速やかに直接還元糖をSchales 法によって測定した。
反応系2:固形物濃度を0.5 %に調整した抽出物 0.1mlと、豚膵臓由来のα−アミラーゼ(pH6.5、600 ユニット/ml)を 0.5ml添加を加えて十分混合後4℃で20時間おき、その後0.5 %の加熱糊化した澱粉を0.5 ml添加し、以下反応系1と同様にし行なった。
対照として、抽出物の代わりに50%エタノール0.1 mlを添加して、上記と同様の可溶性澱粉にα−アミラーゼを反応させて得られた直接還元糖量を 100%として、それぞれの試験の結果を表した〔表4〕。表中の数値が小さいほどα−アミラーゼによる澱粉の分解が強く抑制されていることを示す。
【0023】
【表4】
Figure 0004657396
【0024】
表に見られるように、本発明に係わる抽出物は、澱粉と予め混合しておくことによって、α−アミラーゼによる澱粉の分解をより強く抑制した。一方、比較例として用いた試料の抽出物は、澱粉と混合した後α−アミラーゼを添加すると殆ど澱粉分解を抑制しなかったが、α−アミラーゼと混合しておくことによって、澱粉の分解を強く抑制した。この結果から、本発明のα−アミラーゼ阻害活性物質は、従来のアミラーゼ阻害物質と違って、澱粉と高い親和性を示すことが伺われる。
【0025】
【実施例5】
(桜皮からα−アミラーゼ阻害活性物質の製造)
桜皮100gに対して、50%エタノールを1000mlを加え、50℃で24時間抽出を行ない、濾紙濾過により固形物と抽出液に分離した。固形物には再び50%エタノール1000ml添加し同様に50℃で減圧濃縮を行ない濃縮乾固した。これに少量の水を加えて溶解した部分を、陽イオン交換樹脂によるカラムクロマトを行ない活性物質を0.5Nアンモニウム水にて回収した。α−アミラーゼ阻害活性を実施例1で用いた方法に準じて調製した澱粉を用いて試験し、得られた活性画分を濃縮した後、陰イオン交換樹脂によるカラムクロマトを行ない、活性画分を水による溶出にて回収した。更に、活性画分を濃縮し少量のエタノールで溶解した後、予めエタノールで平衡化したシリカゲルカラムクロマトを行なった。活性画分は50%エタノール及び25%エタノール溶出区において認められた。特に活性の高い25%溶出画分を濃縮した後、少量の水で溶解し、予め水で充填・平衡化したODS カラムに通塔し、水−エタノールの濃度勾配法により溶出を行なった。強い阻害活性が認められた画分を濃縮乾固し物質0.4gを得た。
【0026】
実施例1〜5から理解できるように、本発明のα−アミラーゼ阻害活性を持つ物質は、澱粉との親和性が極めて高いものであった。
【0027】
【実施例6】
(本発明のα−アミラーゼ阻害物質を用いた各種食品及び飼料用澱粉の調製)
本発明で得られた物質の澱粉に及ぼす添加効果を確認するため、種々の澱粉に対して、実施例5で得られた物質により確認を行なった。起源の異なる米澱粉、馬鈴薯澱粉、トウモロコシ澱粉、小麦澱粉、及び市販の化工澱粉に、実施例5で得られた物質を0%又は1%添加し十分混和した。この澱粉を0.5 %液として加熱、糊化したものに人唾液由来又は豚膵臓由来のα−アミラーゼを作用させ分解試験を行なった。結果を表5に示した。無添加区は全て分解されたのに対し、本発明により得られた物質を澱粉に添加することにより、人唾液及び豚膵臓由来のα−アミラーゼに対して優れた抵抗性を持つ澱粉の作出が可能である。
【0028】
【表5】
Figure 0004657396
【0029】
【実施例7】
(本発明のα−アミラーゼ阻害物質を用いて調製した食品及び飼料用澱粉の特定試験)
本発明で得られた物質が澱粉への添加量に伴ない、消化酵素 (α−アミラーゼ) による分解を調節できるか否かの確認を行なった。馬鈴薯澱粉5g/100mlに対して実施例5で得られた物質を0〜0.1gまで添加して十分混合した後、スプレードライにより粉末澱粉を調製した。この澱粉を 0.5%液とし、加熱、糊化したものを用いて、人唾液由来又は豚膵臓由来のα−アミラーゼによる分解試験を行なった。結果を表6及び表7に示し。なお、表7は無添加対照区の反応時間15分における分解率を100 %とし、各反応時間での分解率を示したものである。澱粉に添加する本発明で得られた物質の添加量を変えることにより、人唾液及び豚膵臓由来の消化酵素に対して添加量に応じた分解抑制効果を示し、又反応速度も調節することが可能であった。このことより、本発明で得られた物質の澱粉への添加量を任意に調製することにより、α−アミラーゼの活性を任意に調節することが出来た。
【0030】
【表6】
Figure 0004657396
【0031】
【表7】
Figure 0004657396
【0032】
【実施例8】
ダイエット食品
実施例2で得られた桜皮抽出エキス末300g、ビタミンB1 20g、ビタミンB2 20 g 、ビタミンB6 20g、パインフロー (基材) 500g、第三リン酸カルシウム (基材) 40g を配合機に入れ、10分間攪拌した後、直打ち式打錠機にかけて直径6mm 、長さ5 mm、重量150 mgのペレットを作り製品とした。このペレットは一個当たり桂皮エキス末60mgを含有する。なお、このペレットは、造粒機にかけて顆粒にしてもよい。
【0033】
【実施例9】
カプセル剤
実施例2で得られた桜皮抽出エキス末30mgを精製ゴマ油100 ml及びステアリン酸アルミニウムゲル100 mgに混合し密封した上、窒素、ヘリウム等の不活性ガスを注入して冷暗所に保存し0.5 mlずつカプセルに分注して経口用カプセル剤とした。
【0034】
【実施例10】
腸溶性錠剤
以下の成分組成で腸溶性錠剤で1000個を調製した。
Figure 0004657396
A及びBの成分をよく混合した後直接に加圧するか、またはよく練合したのち、押し出し型製粒機のスクリーンを通して、顆粒成形を行ない、十分によく乾燥したものを加圧して錠剤を製造した。この錠剤について日本薬局法崩壊試験法、腸溶性製剤の人口胃液(pH 1.2) 試験を行なったところ、1時間振盪しても崩壊せず、人工腸液(pH 7) 試験においては5〜6分で崩壊した。
【0035】
【発明の効果】
本発明のα−アミラーゼ阻害活性物質及びこの物質を添加した澱粉を含有する食品は健康な人には、肥満、糖尿病を含む生活習慣病の予防に役立つことが出来、また肥満者や糖尿病患者には従来の食事からの糖類の摂取を制限可能な、食事療法に適した幅広い食品の提供が可能となる。又、添加量に応じて消化の程度や速度の調節が可能であり、肥満や成人病の治療・予防に有効である。本発明のα−アミラーゼ阻害活性物質及びこの物質を添加した澱粉を含有する食品は、急激な血糖値の上昇を抑制しインシュリン分泌を低く抑えることができるので、長期的な摂取により痩身効果が期待できる。又本発明のα−アミラーゼ阻害活性物質及びこの物質を添加した澱粉を含有する飼料は、肥満傾向を緩和するので、ペットの肥満防止あるいは糖尿病予防用飼料として有用である。

Claims (2)

  1. 黒豆、薩摩芋、桜皮、山ザ子、草豆く、ナツメグ、オレガノ、和山椒、または紫花豆から選択される植物の少なくとも1種類を水とアルコールとの混合液で抽出することによって得ることができるα−アミラーゼ活性阻害剤
  2. 請求項1に記載のα−アミラーゼ活性阻害剤と医薬担体とよりなるα−アミラーゼ活性阻害用医薬組成物。
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