JP4655828B2 - 電磁弁駆動装置 - Google Patents

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本発明は、電磁弁を駆動する装置に関し、特に、コンデンサに充電した高電圧のエネルギーを電磁弁のコイルに放電して、その電磁弁の作動応答性を向上させると共に、コイルへの通電遮断時に生じるフライバックエネルギーをコンデンサへ回収するようにした電磁弁駆動装置に関する。
従来より、例えば車両に搭載された内燃機関の各気筒にそれぞれ燃料を噴射供給する燃料噴射弁としては、コイルへの通電により開弁する電磁弁が使用されている。
そして、このような燃料噴射弁を駆動して燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置は、コイルへの通電時間や通電タイミングを制御することにより、内燃機関への燃料噴射量及び燃料噴射時期を制御している。
そして更に、こうした燃料噴射制御装置としては、昇圧回路により電源電圧を昇圧してコンデンサを充電すると共に、コイルへの通電期間の開始時には、そのコンデンサに充電しておいた高電圧のエネルギーを燃料噴射弁のコイルに放電して所定の大電流(ピーク電流)を流すことにより、燃料噴射弁を速やかに開弁させ、その後は、通電期間が終了するまで、コイルに一定電流を流して、燃料噴射弁を開弁状態に保持し、更に、コイルへの通電遮断時に生じるフライバックエネルギー(逆起電力エネルギー)をダイオードを介して上記コンデンサへ回収するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、この種の燃料噴射制御装置では、コンデンサの充電電圧を監視して、その充電電圧が規定値よりも高くなった異常を検出すると、下記(1)及び(2)の処置を行うようになっていた。
(1)昇圧回路の動作を停止させると共に、コンデンサからコイルへの放電経路を断続させるトランジスタをオフ状態に保持する(即ち、コンデンサの放電経路を遮断する)。
(2)燃料噴射弁を駆動する動作自体も停止する。
以下、この(1)及び(2)の処置が行われる理由を説明する。
まず、コンデンサの充電電圧が規定値よりも高い異常が発生した場合に、コンデンサの充電電圧がそれ以上高くならないように、また、そのような異常な高電圧がコンデンサから他の回路素子や燃料噴射弁のコイルに印加されて、他の部分の故障を招かないように、上記(1)の処置が行われる。
また、上記(1)の処置を行っても、燃料噴射弁を駆動する動作を引き続き行ったとすると、その場合には、燃料噴射弁のコイルにコンデンサの放電によるピーク電流は流せないものの、コイルへ一定電流を流す動作によって燃料噴射弁を開弁作動させることができる。よって、この場合にも、コイルへの通電遮断時に生じるフライバックエネルギーが上記ダイオードを介してコンデンサへ回収されることとなる。しかし、上記(1)の処置により、コンデンサの放電経路は遮断されているため、燃料噴射弁の駆動時毎(詳しくは、コイルへの通電遮断時毎)にコンデンサの電圧がコイルから回収されるフライバックエネルギーにより上昇していってしまう。そこで、上記(1)の処置だけでなく、上記(2)の処置を行うことにより、コンデンサの電圧が上記規定値から更に上昇していかないようにして、回路の高電圧による焼損などを防止しているのである。
特開2001−15332号公報
しかしながら、上記従来の燃料噴射制御装置では、コンデンサの充電電圧が規定値よりも高くなった異常が発生した場合に、上記(2)の処置により、内燃機関が停止することとなるため、車両は走行不能となる。よって、運転者が車両を退避走行(安全な場所に移動させるための最低限の走行)させたくても、それができないという問題が生じる。
そこで、本発明は、電磁弁のコイルにピーク電流を流すためのコンデンサの充電電圧が規定値よりも高い異常が発生した場合に、そのコンデンサの充電電圧を更に上昇させてしまうことなく、電磁弁の駆動制御を継続して実施可能な電磁弁駆動装置の提供を目的としている。
上記目的を達成するためになされた請求項1の電磁弁駆動装置では、電磁弁のコイルに電流を流すための通電経路上において、そのコイルよりも下流側に、主スイッチング素子が直列に設けられており、電源電圧が供給される電源ラインと前記通電経路におけるコイルよりも上流側との間に、副スイッチング素子が直列に設けられている。
また、この電磁弁駆動装置には、電源電圧よりも高い高電圧を生成してコンデンサを充電する充電手段と、そのコンデンサを前記通電経路におけるコイルよりも上流側に接続させる高電圧印加用スイッチング素子と、主スイッチング素子がオンされている状態で副スイッチング素子がオンからオフされた時に、コイルに電流を還流させる還流手段と、コイルへの通電期間を設定する通電期間設定手段とが備えられている。
そして、この電磁弁駆動装置では、電流供給制御手段が、通電期間設定手段により設定された通電期間の間、主スイッチング素子をオンすると共に、通電期間の開始時には、高電圧印加用スイッチング素子もオンすることにより、前記コンデンサに充電されている高電圧を前記通電経路に印加して、そのコイルに電磁弁を速やかに作動させるためのピーク電流を流し、そのピーク電流の供給後は、高電圧印加用スイッチング素子をオフすると共に副スイッチング素子をオン/オフ制御することにより、コイルへ前記ピーク電流よりも小さい一定電流が流れるようにし、通電期間が終了すると、副スイッチング素子のオン/オフ制御を終了して該副スイッチング素子をオフさせる。
更に、この電磁弁駆動装置では、主スイッチング素子及び副スイッチング素子のオフに伴い発生するコイルのフライバックエネルギーが、エネルギー回収経路を介してコンデンサへと回収される。また、コンデンサの充電電圧が規定値よりも高くなった異常を、異常検出手段が検出する。そして、その異常検出手段により異常が検出された場合には、高電圧印加禁止手段が、充電手段が作動するのを禁止すると共に、電流供給制御手段が高電圧印加用スイッチング素子をオンさせるのを禁止する。
そして特に、請求項1の電磁弁駆動装置は、エネルギー回収機能無効化手段を備えており、そのエネルギー回収機能無効化手段は、異常検出手段により異常が検出された場合に、エネルギー回収経路によってコイルのフライバックエネルギーが前記コンデンサへと回収されないようにする。
このような請求項1の電磁弁駆動装置において、コンデンサの充電電圧が規定値よりも高い異常が発生した場合には、従来装置と同様に、上記(1)の処置が実施されることとなる。つまり、高電圧印加禁止手段により、充電手段の作動が禁止されると共に、高電圧印加用スイッチング素子のオンが禁止されて、コンデンサの放電経路が遮断される。
そして更に、この状態において、請求項1の電磁弁駆動装置では、エネルギー回収機能無効化手段により、コイルのフライバックエネルギーがコンデンサへと回収されないようになる。
よって、請求項1の電磁弁駆動装置によれば、コンデンサの充電電圧が規定値よりも高い異常が発生した場合に、そのコンデンサの充電電圧を更に上昇させてしまうことなく、電磁弁の駆動制御を継続して実施することができる。尚、この場合、電磁弁のコイルへは、コンデンサの放電によるピーク電流は流せないが、電源ラインの方から副スイッチング素子を介して電流を流すことができ、その電流により電磁弁を作動させることができる。具体的には、通電期間の開始時から副スイッチング素子のオン/オフによりコイルに一定電流を流し、その一定電流により電磁弁を作動させることができる。
また、このため、当該電磁弁駆動装置を、内燃機関に燃料を噴射供給する電磁式燃料噴射弁の駆動制御に用いたならば、コンデンサの充電電圧が規定値よりも高い異常が発生した場合でも、コンデンサの充電電圧を更に上昇させてしまうことなく、燃料噴射弁の駆動制御を継続して実施することができ、内燃機関を運転可能にすることができる。よって、車両の退避走行が可能となり、車両の信頼性を高めることができる。
ここで、請求項1の電磁弁駆動装置におけるエネルギー回収機能無効化手段は、具体的には主スイッチング素子がオフされるタイミングを、通電期間設定手段により設定された通電期間の終了時から遅らせることにより、エネルギー回収経路によってフライバックエネルギーがコンデンサへと回収されないようにする
つまり、通常は、通電期間の終了時に、主スイッチング素子がオフされると共に、副スイッチング素子のオン/オフ制御が終了されて該副スイッチング素子がオフ状態に保持され、その際に、コイルからのフライバックエネルギーが発生するが、請求項の構成では、通電期間が終了しても、ある時間だけ主スイッチング素子をオンしたままにすることで、その時間の間、主スイッチング素子=オン且つ副スイッチング素子=オフという状態を発生させて、還流手段によりコイルに電流を還流させ、その還流により、コイルに蓄積されていたエネルギーを消失させて、主スイッチング素子がオフされた時点では、もはやコイルからのフライバックエネルギーが発生しないようにするのである。
ところで、主スイッチング素子のオフタイミングを通電期間の終了時から遅らせる時間は、固定の一定時間にすることができる。そして、この場合、その一定時間は、還流手段によってコイルに流れる電流が確実に0になる(換言すれば、コイルに蓄積されていたエネルギーが完全に消失される)と設計上考えられる時間に設定しておけば良い。また、主スイッチング素子のオフタイミングを通電期間の終了時から遅らせる時間は、常に一定値ではなく、例えば周囲温度や電源電圧などの環境条件に応じて能動的に変更するように構成することもできる。
一方、請求項の電磁弁駆動装置におけるエネルギー回収機能無効化手段は、請求項に記載のように構成することもできる。
即ち、エネルギー回収機能無効化手段は、主スイッチング素子がオフされるタイミングを、コイルに流れる電流が所定値以下となるまで遅らせるように構成することもできる。換言すれば、通電期間が終了してから還流手段によってコイルに流れる実際の電流が所定値以下となるまで、主スイッチング素子をオンしたままにするのである。
そして、このような請求項の構成によれば、コイルや回路素子の特性ばらつき、或いは電源電圧などに影響されることなく、確実にフライバックエネルギーが発生しないようにすることができる。更に、主スイッチング素子のオフを遅らせる時間を、常に最小限にすることもできる。
次に、請求項3の電磁弁駆動装置は、請求項1の電磁弁駆動装置と比較すると、エネルギー回収機能無効化手段が異なっており、そのエネルギー回収機能無効化手段は、副スイッチング素子のオン/オフ制御が終了されるタイミングを、通電期間設定手段により設定された通電期間の終了時よりも早めることにより、エネルギー回収経路によってフライバックエネルギーがコンデンサへと回収されないようにする
つまり、請求項の構成とは逆に、副スイッチング素子のオン/オフ制御の終了タイミングを、通電期間の終了時よりも、ある時間だけ早めることで、その通電期間が終わるまでの間、主スイッチング素子=オン且つ副スイッチング素子=オフという状態を発生させて、還流手段によりコイルに電流を還流させ、その還流により、コイルに蓄積されていたエネルギーを消失させて、主スイッチング素子がオフされる通電期間の終了時では、もはやコイルからのフライバックエネルギーが発生しないようにするのである。
尚、副スイッチング素子のオン/オフ制御の終了タイミングを早める時間は、固定の一定時間にすることができる。そして、この場合、その一定時間は、還流手段によってコイルに流れる電流が確実に0になる(換言すれば、コイルに蓄積されていたエネルギーが完全に消失される)と設計上考えられる時間に設定しておけば良い。また、副スイッチング素子のオン/オフ制御の終了タイミングを早める時間は、常に一定値ではなく、例えば周囲温度や電源電圧などの環境条件に応じて能動的に変更するように構成することもできる。
また、請求項1〜3の何れの構成によっても、エネルギー回収経路を断続させるための電子部品を追加しなくても済む
以下に、本発明が適用された実施形態の燃料噴射制御装置について、図面に従い説明する。尚、本実施形態の燃料噴射制御装置は、車両に搭載された多気筒(この例では4気筒)ディーゼルエンジンの各気筒#1〜#4に燃料を噴射供給する4個の電磁ソレノイド式ユニットインジェクタ(以下単に、電磁弁という)を駆動するものであり、その各電磁弁のコイルへの通電時間及び通電タイミングを制御することにより、ディーゼルエンジンの各気筒#1〜#4への燃料噴射量及び燃料噴射時期を制御する。また、本実施形態において、スイッチング素子として使用しているトランジスタは、MOSFETである。
[第1実施形態]
まず図1は、第1実施形態の燃料噴射制御装置100を示す構成図である。但し、図1では、4個の電磁弁101のうち、例えば第1気筒#1に対応する1つの電磁弁101のみを示しており、以下では、その1つの電磁弁101の駆動に関して説明する。
まず、電磁弁101は、コイル101aを有した常閉式の電磁弁であり、そのコイル101aに通電されると、図示しない弁体がリターンスプリングの付勢力に抗して開弁位置に移動し、燃料噴射が行われる。また、コイル101aの通電が遮断されると、弁体が元の閉弁位置に戻り、燃料噴射が停止される。
そして、燃料噴射制御装置100は、電磁弁101のコイル101aの一端(上流側)が接続される端子CMと、コイル101aの他端(下流側)が接続される端子INJと、その端子INJに一方の出力端子が接続されたトランジスタT10と、そのトランジスタT10の他方の出力端子とグランドラインとの間に接続された電流検出用の抵抗R10と、電源電圧としての車載バッテリの電圧(バッテリ電圧)VBが供給される電源ラインLpに一方の出力端子が接続されたトランジスタT11と、そのトランジスタT11の他方の出力端子にアノードが接続され、カソードが上記端子CMに接続された逆流防止用のダイオードD11と、電磁弁101を速やかに開弁作動させるためのピーク電流をコイル101aに流すためのコンデンサC10と、バッテリ電圧VBを昇圧して、そのバッテリ電圧VBよりも高い電圧を生成しコンデンサC10を充電する充電回路(昇圧回路)50と、コンデンサC10の正極側を端子CMに接続させる放電用のトランジスタT12と、アノードがグランドラインに接続されると共に、カソードが端子CMに接続され、トランジスタT10がオンされている状態でトランジスタT11がオンからオフされた時に、コイル101aに電流を還流させるダイオードD12と、アノードが端子INJに接続されると共に、カソードがコンデンサC10の正極側に接続され、トランジスタT10及びトランジスタT11のオフに伴い発生するコイル101aのフライバックエネルギーをコンデンサC10へと回収させるダイオードD10と、トランジスタT10〜T12と充電回路50を制御する駆動制御回路120と、CPU、ROM、RAMなどからなる周知のマイコン(マイクロコンピュータ)130とを備えている。
尚、実際には、端子CMは、各気筒の電磁弁101のコイル101aについて共通の端子となっており、その端子CMに、各電磁弁101のコイル101aがそれぞれ接続されている。また、端子INJ及びトランジスタT10は、各電磁弁101のコイル101a毎にそれぞれ備えられている。
ここで、マイコン130は、エンジン回転数Ne、アクセル開度ACC、エンジン水温THWなど、各種センサにて検出されるエンジンの運転情報に基づいて、気筒毎に噴射指令信号を生成して駆動制御回路120に出力する。尚、この噴射指令信号は、その信号のレベルがハイの間だけ電磁弁101のコイル101aに通電する(つまり、電磁弁101を開弁させる)、という意味を持っている。このため、マイコン130は、エンジンの運転情報に基づいて、各気筒毎に、電磁弁101のコイル101aへの通電期間を設定し、その通電期間だけ、該当する気筒の噴射指令信号をハイにしていると言える。
一方、充電回路50は、インダクタL00と、トランジスタT00と、トランジスタT00を駆動する充電制御回路110とを備えている。そして、インダクタL00は一端が電源ラインLpに接続され、他端がトランジスタT00の一方の出力端子に接続されている。
また、トランジスタT00の他方の出力端子とグランドラインとの間には、電流検出用の抵抗R00が接続されている。そして、トランジスタT00のゲート端子には充電制御回路110が接続され、この充電制御回路110の出力に応じてトランジスタT00がオン/オフされる。尚、充電制御回路110としては、詳しくは自励式の発振回路が使用されている。
更に、インダクタL00とトランジスタT00との接続点に、逆流防止用のダイオードD13を介してコンデンサC10の一端(正極側)が接続されている。そして、コンデンサC10の他端(負極側)は、トランジスタT00と抵抗R00との接続点に接続されている。
このような充電回路50においては、トランジスタT00がオン/オフされると、インダクタL00とトランジスタT00との接続点に、バッテリ電圧VBよりも高いフライバック電圧(逆起電圧)が発生し、そのフライバック電圧によりダイオードD13を通じてコンデンサC10が充電される。これにより、コンデンサC10がバッテリ電圧VBよりも高い電圧に充電される。
そして、充電制御回路110は、駆動制御回路120からの充電許可信号がアクティブレベル(例えばハイレベル)になると、トランジスタT00をオン/オフさせるが、その際に、コンデンサC10の正極側の電圧(以下、コンデンサ電圧という)VCをモニタすると共に、コンデンサC10の充電電流を抵抗R00に生じる電圧によりモニタして、コンデンサC10が効率の良い周期で充電されるようにトランジスタT00をオン/オフさせ、コンデンサ電圧VCが予め設定された目標値(>VB)になるか、駆動制御回路120からの充電許可信号が非アクティブレベルになると、トランジスタT00をオフのままにして、コンデンサC10の充電を止める。
次に、上記のように構成された燃料噴射制御装置100の作用を、図2のタイムチャートを用いて説明する。尚、前述したように、駆動制御回路120には、マイコン130から各気筒の噴射指令信号がそれぞれ入力されるが、ここでは、第1気筒#1に関してのみ説明する。
まず、燃料噴射の開始前において、駆動制御回路120は、上記充電制御回路110への充電許可信号をアクティブレベルにして充電回路50を作動させ、コンデンサC10を、コンデンサ電圧VCが目標値になるまで充電させている。
そして、図2に示すように、マイコン130から駆動制御回路120への第1気筒#1の噴射指令信号S#1が、コイル101aへの通電オフ(噴射停止)を示すローから通電オン(噴射実施)を示すハイになると、駆動制御回路120は、トランジスタT10をオンし、それと同時にトランジスタT12もオンさせる。
すると、コンデンサ電圧VCが、コイル101aへの通電経路をなす端子CMに印加されて、コンデンサC10に充電されていたエネルギーがコイル101aに放出され、これにより、そのコイル101aへの通電が開始される。そして、このとき、コイル101aには、コンデンサC10の放電により、電磁弁101を速やかに開弁させるための大電流(ピーク電流)が流れる。また、このようなコンデンサC10の放電に際し、高電位となる端子CM側から電源ラインLp側への回り込みは、ダイオードD11によって防止される。尚、図2において、「インジェクタ電流I」とは、コイル101aに流れる電流である。
そして、駆動制御回路120は、トランジスタT12をオンした後において、コイル101aに流れる電流Iを抵抗R10に生じる電圧により検出し、その電流Iがピーク電流の目標電流値ipになると、トランジスタT12をオフする。尚、電流Iの検出値の代わりに、コンデンサ電圧VCを検出し、そのコンデンサ電圧VCに基づいてトランジスタT12のオン/オフを制御してもよい。
このようにして、コイル101aへの通電期間の開始時には、トランジスタT12がオンされて、コンデンサC10の蓄積エネルギーがコイル101aに放出され、これにより、そのコイル101aに大電流が流れて、電磁弁101の開弁応答が早まる。
また、駆動制御回路120は、トランジスタT12をオンさせている間は、コンデンサC10からの放電電流を安定させるために、上記充電制御回路110への充電許可信号を非アクティブレベルにして、充電回路50によるコンデンサC10の充電動作(即ち、トランジスタT00のオン/オフ)を禁止する。
そして、駆動制御回路120は、トランジスタT12をオフした後は、抵抗R10に生じる電圧により検出されるコイル101aの電流Iが、上記ipよりも小さい一定電流となるように、トランジスタT11のオン/オフ制御を行う。
具体的に説明すると、駆動制御回路120は、噴射指令信号がハイになっている間、コイル101aに一定電流を流すための定電流制御として、コイル101aの電流Iが下側閾値icL以下になるとトランジスタT11をオンさせ、コイル101aの電流Iが上側閾値icH以上になるとトランジスタT11をオフさせる、という制御を行う。尚、下側閾値icLと、上側閾値icHと、ピーク電流の目標電流値ipとの関係は、「icL<icH<ip」である。また、こうした定電流制御を行うための回路部分は、抵抗R10に生じる電圧を入力としたウィンドウコンパレータによって構成することができる。
このため、コイル101aの電流Iがピーク電流の目標電流値ipから低下して下側閾値icL以下になると、以後は、トランジスタT11のオン/オフが繰り返されて、コイル101aの電流Iの平均値が、上側閾値icHと下側閾値icLとのほぼ中間の一定電流に制御されることとなる。
尚、図2の3段目に示すように、噴射指令信号がハイレベルになってから少しの間だけトランジスタT11がオンされているのは、この定電流制御によるものである。つまり、トランジスタT11は、噴射指令信号がハイレベルになってからコイル101aの電流Iが上側閾値icHに到達するまではオンされ続けるが、図2の場合、コンデンサ電圧VCの方が電源ラインLpの電圧(バッテリ電圧VB)よりも高いため、コイル101aへはコンデンサC10によって電流が流れている。
このような定電流制御により、トランジスタT12のオフ後は、電源ラインLpから、トランジスタT11及びダイオードD11を介して、コイル101aに一定電流を流し、その一定電流により、電磁弁101を開弁状態に保持するのである。尚、ダイオードD12は、このような定電流制御のための還流用ダイオードであり、トランジスタT11のオフ時にコイル101aに流れる電流は、そのダイオードD12を介して還流される。
その後、マイコン130からの噴射指令信号S#1がハイからローになると、駆動制御回路120は、トランジスタT10がオフすると共に、トランジスタT11のオン/オフ制御(即ち、定電流制御)を終了して、そのトランジスタT11もオフ状態に保持する。すると、コイル101aへの通電が停止して電磁弁101が閉弁し、その電磁弁101による燃料噴射が終了される。
また、噴射指令信号S#1がローになって、トランジスタT10及びトランジスタT11がオフされると、コイル101aにフライバックエネルギーが発生するが、そのフライバックエネルギーは、エネルギー回収経路をなすダイオードD10を通じてコンデンサC10へ、電流の形で回収される。
一方また、駆動制御回路120は、トランジスタT12をオフした後、上記充電制御回路110への充電許可信号をアクティブレベルに戻して、充電回路50によるコンデンサC10の充電動作(トランジスタT00のオン/オフ)を再開させる。これは、次回の電磁弁駆動に備えるためである。
尚、第1気筒#1以外の電磁弁101についても、上記と同様の手順で駆動される。
次に、駆動制御回路120にて実施される異常検出処理について、図3のフローチャートに従い説明する。尚、この異常検出処理は、駆動制御回路120に備えられたCPU又は専用の論理回路によって実施される。
図3に示すように、駆動制御回路120は、コンデンサ電圧VCを検出すべき検出タイミングになると(S110:YES)、コンデンサ電圧VCを測定し(S120)、その測定したコンデンサ電圧VCが規定値よりも高いか否かを判定する(S130)。
尚、上記規定値は、充電回路50によるコンデンサC10の充電目標値よりも高く、且つ、コンデンサC10の耐圧よりは低い値である。また、コンデンサ電圧VCの検出タイミングは、例えば、トランジスタT12をオフさせてから一定時間が経過したタイミング、或いは、何れかの気筒の噴射指令信号がローになってから一定時間が経過したタイミングなどであり、何れにしても、コンデンサ電圧VCが目標値にまで十分充電されると設計上考えられ、且つ、次の気筒の電磁弁駆動開始タイミング(燃料噴射開始タイミング)よりは前となるタイミングに設定されている。また例えば、マイコン130と駆動制御回路120とが1つのマイコンによって構成される場合のように、次の気筒の電磁弁駆動開始タイミングが事前に分かる構成の場合には、コンデンサ電圧VCの検出タイミングを、電磁弁駆動開始タイミングの直前に設定することもできる。
そして、駆動制御回路120は、測定したコンデンサ電圧VCが規定値より高くなければ(S130:NO)、正常であると判断して、正常処理を行う動作モードに設定する(S140)。つまり、図2に沿って説明した正常時の動作を行うように設定する。
また、駆動制御回路120は、測定したコンデンサ電圧VCが規定値よりも高ければ(S130:YES)、充電回路50に異常が生じていると判断し、上記充電制御回路110への充電許可信号を非アクティブレベルにして、トランジスタT00のオンを禁止する(即ち、充電回路50の作動を禁止する)と共に、トランジスタT12のオンを禁止する設定を行う(S150)。そして更に、エネルギー回収機能無効化処理を実施する動作モードに設定する(S160)。
このエネルギー回収機能無効化処理は、コイル101aのフライバックエネルギーがコンデンサC10へと回収されないようにするための処理であるが、その処理を行う理由について説明する。
まず、コンデンサ電圧VCが規定値よりも高い異常が発生した場合には、コンデンサ電圧VCがそれ以上高くならないように、また、そのような異常な高電圧がコンデンサC10から他の回路素子や電磁弁101のコイル101aに印加されて、他の部分の故障を招かないように、トランジスタT00,T12のオン禁止という上記S150の処置が行われる。
ここで、上記S150の処置を行っても、正常時と同様に電磁弁101を駆動する動作(即ち、トランジスタT10をオンさせる動作と、定電流制御の動作)を引き続き行ったとすると、その場合には、図4に示すように、電磁弁101のコイル101aにコンデンサC10の放電によるピーク電流は流せないものの、定電流制御による一定電流を流すことによって電磁弁101を開弁作動させることができる。よって、この場合、エネルギー回収機能無効化処理を行わなければ、コイル101aへの通電遮断時に生じるフライバックエネルギーがダイオードD10を介してコンデンサC10へ回収されることとなる。
しかし、上記S150の処置により、トランジスタT12のオンが禁止されてコンデンサC10の放電経路は遮断されているため、図4に示すように、電磁弁101の駆動時毎(詳しくは、コイル101aへの通電遮断時毎)にコンデンサ電圧VCがコイル101aから回収されるフライバックエネルギーにより上昇していってしまう。
そこで、従来装置では、上記S150の処置を行うだけでなく、電磁弁101の駆動動作自体も止めてしまうことで、コンデンサ電圧VCが上記規定値から更に上昇していかないようにして、回路の高電圧による焼損などを防止していたが、そのようにすると、エンジンが停止することとなり、車両の走行が不能となってしまう。
そこで、本第1実施形態では、コンデンサ電圧VCが規定値よりも高くなった場合に、エネルギー回収機能無効化処理により、コイル101aのフライバックエネルギーがコンデンサC10へと回収されないようにすることで、コンデンサ電圧VCを更に上昇させてしまうことなく、トランジスタT10,T11による電磁弁101の駆動制御を継続して行うようにしている。
具体的に説明すると、エネルギー回収機能無効化処理としては、図5に示すように、トランジスタT10をオフさせるタイミングを、噴射指令信号がローに変化したタイミング(即ち、通電期間の終了時)から一定時間Taだけ遅らせる、という処理を行う。
つまり、マイコン130からの噴射指令信号が通電期間の終了を示すローになっても、一定時間TaだけトランジスタT10をオンしたままにすることで、その一定時間Taの間、トランジスタT10=オン且つトランジスタT11=オフという状態を発生させて、ダイオードD12によりコイル101aに電流を還流させ、その還流により、コイル101aに蓄積されていたエネルギーを消失させて、トランジスタT10がオフされた時点では、もはやコイル101aからのフライバックエネルギーが発生しないようにしている。
このため、本第1実施形態において、上記一定時間Taは、ダイオードD12によりコイル101aに還流する電流が確実に0になる(換言すれば、コイル101aに蓄積されていたエネルギーが完全に消失される)と設計上考えられる時間に設定している。尚、トランジスタT10のオフタイミングを遅らせる時間Taは、常に一定値ではなく、例えば周囲温度やバッテリ電圧VBなどの環境条件に応じて能動的に変更するように構成することもできる。
以上のような第1実施形態の燃料噴射制御装置100によれば、コンデンサ電圧VCが規定値よりも高い異常が発生していることを検知した場合に、コイル101aからのフライバックエネルギーがコンデンサC10へと回収されないようにするエネルギー回収機能無効化処理を行うため、コンデンサ電圧VCを更に上昇させてしまうことなく、トランジスタT10,T11による電磁弁101の駆動制御を継続して実施することができ、エンジンの運転を可能にすることができる。よって、車両の退避走行が可能となり、車両の信頼性を高めることができる。
尚、本第1実施形態では、トランジスタT10が主スイッチング素子に相当し、トランジスタT11が副スイッチング素子に相当し、充電回路50が充電手段に相当し、トランジスタT12が高電圧印加用スイッチング素子に相当し、マイコン130が通電期間設定手段に相当し、そのマイコン130から出力される噴射指令信号がハイになっている期間が通電期間に相当し、駆動制御回路120が電流供給制御手段に相当し、ダイオードD10及びそのダイオードD10のカソードとコンデンサC10とを結ぶ配線とが、エネルギー回収経路に相当している。また、図3におけるS120及びS130の処理が、異常検出手段に相当し、図3におけるS150の処理が、高電圧印加禁止手段に相当している。そして、駆動制御回路120にて、図5に示すエネルギー回収機能無効化処理を実施する部分が、エネルギー回収機能無効化手段に相当している。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の燃料噴射制御装置について説明する。尚、第2実施形態の燃料噴射制御装置は、第1実施形態の燃料噴射制御装置100とハードウェア構成は同じであるため、以下では、第1実施形態と同じ符号を用いて説明する。
第2実施形態の燃料噴射制御装置は、第1実施形態と比較すると、駆動制御回路120が実施するエネルギー回収機能無効化処理の内容だけが異なっている。
そして、本第2実施形態において、駆動制御回路120は、エネルギー回収機能無効化処理として、図6に示すように、トランジスタT10をオフさせるタイミングを、噴射指令信号がローに変化しても、コイル101aに流れる電流Iが所定値ith以下となるまで遅らせる、という処理を行う。つまり、噴射指令信号がローになってからもダイオードD12によってコイル101aに還流する電流Iが所定値ith以下となるまで、トランジスタT10をオンしたままにするのである。尚、上記所定値ithは、トランジスタT10がオフされた際に、もはやコイル101aからフライバックエネルギーが発生しないと設計上考えられる値に設定している。
このような第2実施形態の燃料噴射制御装置によれば、コイル101aや回路素子の特性ばらつき、或いはバッテリ電圧VBなどに影響されることなく、確実にコイル101aからコンデンサC10へエネルギーが回収されないようにすることができる。更に、トランジスタT10のオフを遅らせる時間を、常に最小限にすることもできる。
尚、本第2実施形態では、駆動制御回路120にて、図6に示すエネルギー回収機能無効化処理を実施する部分が、エネルギー回収機能無効化手段に相当している。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態の燃料噴射制御装置は、第1実施形態の燃料噴射制御装置100と比較すると、マイコン130と駆動制御回路120とが、1つのマイコン(以下、統合マイコンという)に置き換えられている。つまり、その統合マイコンが、各種センサにて検出されるエンジンの運転情報に基づいて、各気筒毎に、電磁弁101のコイル101aへの通電期間を設定すると共に、正常時には、図2に示した手順で充電回路50及びトランジスタT10〜T12を制御する。
そして、本第3実施形態において、統合マイコンは、図3の異常検出処理を実施すると共に、エネルギー回収機能無効化処理としては、図7に示すように、トランジスタT11のオン/オフ制御(定電流制御)を終了させるタイミングを、通電期間の終了タイミングよりも一定時間Tbだけ早める、という処理を行う。
つまり、第1及び第2実施形態とは逆に、トランジスタT11のオン/オフ制御の終了タイミングを、通電期間の終了時よりも一定時間Tbだけ早めることで、その通電期間が終わるまでの一定時間Tbの間、トランジスタT10=オン且つトランジスタT11=オフという状態を発生させて、ダイオードD12によりコイル101aに電流を還流させ、その還流により、コイル101aに蓄積されていたエネルギーを消失させて、トランジスタT10がオフされる通電期間の終了時では、もはやコイル101aからのフライバックエネルギーが発生しないようにするのである。
このため、上記一定時間Tbは、ダイオードD12によりコイル101aに還流する電流が確実に0になる(換言すれば、コイル101aに蓄積されていたエネルギーが完全に消失される)と設計上考えられる時間に設定している。尚、トランジスタT11のオン/オフ制御の終了タイミングを早める時間は、常に一定値ではなく、例えば周囲温度やバッテリ電圧VBなどの環境条件に応じて能動的に変更するように構成することもできる。
そして、以上のような第3実施形態の燃料噴射制御装置によっても、第1実施形態の燃料噴射制御装置100と同様の効果が得られる。
尚、本第3実施形態では、上記統合マイコンにて、図7に示すエネルギー回収機能無効化処理を実施する部分が、エネルギー回収機能無効化手段に相当している。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態の燃料噴射制御装置について説明する。尚、この第4実施形態は参考例として開示するものである。
図8に示すように、第4実施形態の燃料噴射制御装置103は、第1実施形態の燃料噴射制御装置100と比較すると、ダイオードD10のカソードとコンデンサC10とを結ぶ配線を断続させるスイッチ素子105が追加されており、そのスイッチ素子105は、駆動制御回路120によってオン/オフされるようになっている。尚、スイッチ素子105としては、例えばMOSトランジスタやバイポーラトランジスタを用いることができる。
そして、駆動制御回路120は、エネルギー回収機能無効化処理として、そのスイッチング素子105をオフさせる、という処理を行う。
つまり、本第4実施形態では、コイル101aからコンデンサC10へのエネルギー回収経路を遮断することにより、そのエネルギー回収経路によってフライバックエネルギーがコンデンサC10へと回収されないようにしている。
このような第4実施形態の燃料噴射制御装置103によれば、コンデンサC10へのフライバックエネルギーの回収機能を確実に無効化することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、本発明は、ディーゼルエンジンに限らず、ガソリンエンジンのインジェクタ制御にも適用することができる。また、駆動対象の電磁弁は、インジェクタ以外の電磁弁でも良い。
一方、前述した第1、第2及び第4実施形態において、マイコン130と駆動制御回路120は、第3実施形態と同様に、1つのマイコンによって構成しても良い。
第1実施形態の燃料噴射制御装置を示す構成図である。 燃料噴射制御装置の正常時の動作を表すタイムチャートである。 異常検出処理を表すフローチャートである。 コンデンサの電圧が電磁弁の駆動時毎に上昇していくことを説明するタイムチャートである。 第1実施形態のエネルギー回収機能無効化処理を表すタイムチャートである。 第2実施形態のエネルギー回収機能無効化処理を表すタイムチャートである。 第3実施形態のエネルギー回収機能無効化処理を表すタイムチャートである。 第4実施形態の燃料噴射制御装置を示す構成図である。
符号の説明
50…充電回路、100,103…燃料噴射制御装置、101…電磁弁(インジェクタ)、101a…コイル、105…スイッチング素子、110…充電制御回路、120…駆動制御回路、130…マイコン、T00,T10,T11,T12…トランジスタ、
C10…コンデンサ、D10,D11,D12,D13…ダイオード、L00…インダクタ、Lp…電源ライン、R00,R10…抵抗

Claims (3)

  1. 電磁弁のコイルに電流を流すための通電経路上において、前記コイルよりも下流側に直列に設けられた主スイッチング素子と、
    電源電圧が供給される電源ラインと前記通電経路における前記コイルよりも上流側との間に直列に設けられた副スイッチング素子と、
    前記電源電圧よりも高い高電圧を生成してコンデンサを充電する充電手段と、
    前記コンデンサを前記通電経路における前記コイルよりも上流側に接続させる高電圧印加用スイッチング素子と、
    前記主スイッチング素子がオンされている状態で前記副スイッチング素子がオンからオフされた時に、前記コイルに電流を還流させる還流手段と、
    前記コイルへの通電期間を設定する通電期間設定手段と、
    前記通電期間設定手段により設定された通電期間の間、前記主スイッチング素子をオンすると共に、前記通電期間の開始時には、前記高電圧印加用スイッチング素子もオンすることにより、前記コンデンサに充電されている高電圧を前記通電経路に印加して、前記コイルに前記電磁弁を速やかに作動させるためのピーク電流を流し、そのピーク電流の供給後は、前記高電圧印加用スイッチング素子をオフすると共に前記副スイッチング素子をオン/オフ制御することにより、前記コイルへ前記ピーク電流よりも小さい一定電流が流れるようにし、前記通電期間が終了すると、前記副スイッチング素子のオン/オフ制御を終了して該副スイッチング素子をオフさせる電流供給制御手段と、
    前記主スイッチング素子及び前記副スイッチング素子のオフに伴い発生する前記コイルのフライバックエネルギーを、前記コンデンサへと回収させるエネルギー回収経路と、
    前記コンデンサの充電電圧が規定値よりも高くなった異常を検出する異常検出手段と、
    前記異常検出手段により異常が検出された場合に、前記充電手段が作動するのを禁止すると共に、前記電流供給制御手段が前記高電圧印加用スイッチング素子をオンさせるのを禁止する高電圧印加禁止手段と、
    を備えた電磁弁駆動装置において、
    前記異常検出手段により異常が検出された場合に、前記エネルギー回収経路によって前記フライバックエネルギーが前記コンデンサへと回収されないようにするエネルギー回収機能無効化手段を備え
    前記エネルギー回収機能無効化手段は、前記主スイッチング素子がオフされるタイミングを、前記通電期間の終了時から遅らせることにより、前記エネルギー回収経路によって前記フライバックエネルギーが前記コンデンサへと回収されないようにすること、
    を特徴とする電磁弁駆動装置。
  2. 請求項1に記載の電磁弁駆動装置において、
    前記エネルギー回収機能無効化手段は、前記主スイッチング素子がオフされるタイミングを、前記コイルに流れる電流が所定値以下となるまで遅らせること、
    を特徴とする電磁弁駆動装置。
  3. 電磁弁のコイルに電流を流すための通電経路上において、前記コイルよりも下流側に直列に設けられた主スイッチング素子と、
    電源電圧が供給される電源ラインと前記通電経路における前記コイルよりも上流側との間に直列に設けられた副スイッチング素子と、
    前記電源電圧よりも高い高電圧を生成してコンデンサを充電する充電手段と、
    前記コンデンサを前記通電経路における前記コイルよりも上流側に接続させる高電圧印加用スイッチング素子と、
    前記主スイッチング素子がオンされている状態で前記副スイッチング素子がオンからオフされた時に、前記コイルに電流を還流させる還流手段と、
    前記コイルへの通電期間を設定する通電期間設定手段と、
    前記通電期間設定手段により設定された通電期間の間、前記主スイッチング素子をオンすると共に、前記通電期間の開始時には、前記高電圧印加用スイッチング素子もオンすることにより、前記コンデンサに充電されている高電圧を前記通電経路に印加して、前記コイルに前記電磁弁を速やかに作動させるためのピーク電流を流し、そのピーク電流の供給後は、前記高電圧印加用スイッチング素子をオフすると共に前記副スイッチング素子をオン/オフ制御することにより、前記コイルへ前記ピーク電流よりも小さい一定電流が流れるようにし、前記通電期間が終了すると、前記副スイッチング素子のオン/オフ制御を終了して該副スイッチング素子をオフさせる電流供給制御手段と、
    前記主スイッチング素子及び前記副スイッチング素子のオフに伴い発生する前記コイルのフライバックエネルギーを、前記コンデンサへと回収させるエネルギー回収経路と、
    前記コンデンサの充電電圧が規定値よりも高くなった異常を検出する異常検出手段と、
    前記異常検出手段により異常が検出された場合に、前記充電手段が作動するのを禁止すると共に、前記電流供給制御手段が前記高電圧印加用スイッチング素子をオンさせるのを禁止する高電圧印加禁止手段と、
    を備えた電磁弁駆動装置において、
    前記異常検出手段により異常が検出された場合に、前記エネルギー回収経路によって前記フライバックエネルギーが前記コンデンサへと回収されないようにするエネルギー回収機能無効化手段を備え、
    前記エネルギー回収機能無効化手段は、前記副スイッチング素子のオン/オフ制御が終了されるタイミングを、前記通電期間の終了時よりも早めることにより、前記エネルギー回収経路によって前記フライバックエネルギーが前記コンデンサへと回収されないようにすること、
    を特徴とする電磁弁駆動装置
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