JP4654710B2 - 半導体ウェーハの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、たとえば絶縁体上に歪Si層が形成された半導体ウェーハの製造方法に関するものである。
近年、高速の半導体デバイスの需要に応えるため、Si(シリコン)単結晶ウェーハ上にSi1−XGe層(0<X<1、以下単にSiGe層と記載する場合もある)、Si層を順次エピタキシャル成長させ、このSi層をチャネル領域に用いた高速のMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field Effect Transistor:酸化物金属半導体電解効果トランジスター)などの半導体デバイスが提案されている。
この場合、Si1−XGe結晶はSi結晶に比べて格子定数が大きいため、Si1−XGe層上にエピタキシャル成長させたSi層には引っ張り歪みが生じている(以下、このように歪みが生じているSi層を歪Si層と呼ぶ)。その歪み応力によりSi結晶のエネルギーバンド構造が変化し、その結果エネルギーバンドの縮退が解けキャリア移動度の高いエネルギーバンドが形成される。従って、この歪Si層をチャネル領域として用いたMOSFETは通常の1.3〜8倍程度という高速の動作特性を示す。
このような歪Si層を形成する方法として、シリコン単結晶ウェーハ表面に厚いGraded SiGe層と格子歪が緩和したSi1−XGe層を形成したもの(バルクSiGe基板)にさらに歪Si層を形成してボンドウェーハとして、ベースウェーハと貼り合わせ、イオン注入剥離法(あるいはスマートカット(登録商標)法とも呼ばれる)によりSSOI(Strained Silicon On Insulator)構造を有するウェーハを作製する法が提案されている(例えば非特許文献1参照)。ここでGraded SiGe層とは、SiGe層のGe濃度を一定の緩い変化率で増加させながらエピタキシャル成長を行って、SiGe層内の格子歪を緩和させるように形成した層である。
しかし、この方法によりSSOIウェーハを作製する場合、前記のようなバルクSiGe基板は数μmの厚いGraded SiGe層を必要とするため、スループットが悪く、非常に高価になってしまう。
一方、歪Si層の別の形成方法として、シリコン単結晶ウェーハの表面に臨界膜厚以下のSi1−XGe層を形成し、その上に所望厚さのSi層を順次形成した後、その表面から水素イオン等を注入してシリコン単結晶ウェーハの表層部にSi1−XGe層を格子緩和させるためのイオン注入層を形成し、その後に緩和熱処理を行ない、Si1−XGe層を格子緩和させるともにSi層に歪みを導入して歪Si層を形成するという方法が開示されている(例えば特許文献1〜3参照)。この場合、イオン注入層には気泡や亀裂、結晶欠陥等が形成されており、この存在により格子緩和が促進されると考えられている。なお、Si1−XGe層の臨界膜厚とは、シリコン単結晶ウエーハとSi1−XGe層との界面に、それぞれの格子定数の差に起因したミスフィット転位が発生しない最大の膜厚である。
T.A.Langdo et al.,Appl. Phys. Lett.,vol.82,p.4256(2003) 米国特許6464780号明細書 特開2003−7615号公報 特開2003−234289号公報
本発明は、ミスフィット転位が発生せず、十分な歪みを有し、様々な仕様のデバイス設計に対応できる厚さの歪Si層が形成された半導体ウェーハの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明は、半導体ウェーハの製造方法であって、少なくとも、シリコン単結晶ウェーハの表面に層の堆積温度における臨界膜厚以下のSi1−XGe層(0<X<1)及び後の緩和熱処理温度における臨界膜厚以下のSi層を順次形成し、前記Si層を通して水素イオン、希ガスイオン、またはSiイオンの少なくとも一種類を注入することにより前記シリコン単結晶ウェーハ内部に緩和用イオン注入層を形成し、その後緩和熱処理を行なうことにより前記Si1−XGe層を格子緩和させるとともに前記Si層に格子歪を導入して歪Si層を形成した後、前記歪Si層の表面にSiを堆積させて該歪Si層の厚さを増加させることを特徴とする半導体ウェーハの製造方法を提供する
このように、シリコン単結晶ウェーハの表面に堆積温度における臨界膜厚以下のSi1−XGe層と緩和熱処理温度における臨界膜厚以下のSi層を順次形成し、Si層を通して水素イオン、希ガスイオン、またはSiイオンの少なくとも一種類を注入することによりシリコン単結晶ウェーハ内部に緩和用イオン注入層を形成し、その後緩和熱処理を行なうことによりSi1−XGe層を格子緩和させるとともにSi層に格子歪を導入して歪Si層を形成すれば、緩和熱処理の際に歪Si層にミスフィット転位が発生せず、貫通転位の発生を抑制でき、またクロスハッチの発生による表面粗れを抑制でき、良好な歪Si層を形成できる。そしてその後に歪Si層の表面にSiを堆積させて該歪Si層の厚さを増加させれば、転位や表面粗れが抑制され、Si1−XGe層の格子緩和に対応する十分な歪みを有し、かつ様々な仕様のデバイス設計に対応できる厚さの歪Si層が形成された半導体ウェーハを製造できる。なお、Si層及びSi1−XGe層の臨界膜厚とはそれぞれミスフィット転位が発生しない最大の膜厚である。
この場合、前記厚さを増加させた歪Si層を通して水素イオンまたは希ガスイオンの少なくとも一種類を注入することにより前記シリコン単結晶ウェーハ内部に剥離用イオン注入層を形成し、該シリコン単結晶ウェーハをボンドウェーハとして前記厚さを増加させた歪Si層の表面とベースウェーハの表面とを直接又は絶縁膜を介して密着させて貼り合わせ、その後前記剥離用イオン注入層で剥離を行い、前記剥離によりベースウェーハ側に移設した最表面のSi層及び前記Si1−XGe層を除去することにより前記厚さを増加させた歪Si層を露出させることが好ましい
このように、厚さを増加させた歪Si層を通して水素イオンまたは希ガスイオンの少なくとも一種類を注入することによりシリコン単結晶ウェーハ内部に剥離用イオン注入層を形成し、該シリコン単結晶ウェーハをボンドウェーハとして厚さを増加させた歪Si層の表面とベースウェーハの表面とを直接又は絶縁膜を介して密着させて貼り合わせれば、デバイス作製に十分な厚さを有するとともに、歪Si層にはクロスハッチによる表面粗れがないので、貼り合わせの際のボイド不良が発生しない。そして、その後剥離用イオン注入層で剥離を行い、剥離によりベースウェーハ側に移設した最表面のSi層及びSi1−XGe層を除去することにより歪Si層を露出させれば、転位や表面粗れが防止され、十分な歪みを有し、かつ様々な仕様のデバイス設計に対応できる厚さの歪Si層が形成されたSSOI構造を持つ半導体ウェーハを製造できる。
また本発明は、半導体ウェーハの製造方法であって、少なくとも、シリコン単結晶ウェーハの表面に層の堆積温度における臨界膜厚以下のSi1−XGe層(0<X<1)及び後の緩和熱処理温度における臨界膜厚以下のSi層を順次形成し、前記Si層を通して水素イオン、希ガスイオン、またはSiイオンの少なくとも一種類を注入することにより前記シリコン単結晶ウェーハ内部に緩和用イオン注入層を形成し、その後緩和熱処理を行なうことにより前記Si1−XGe層を格子緩和させるとともに前記Si層に格子歪を導入して歪Si層を形成した後、前記歪Si層を通して水素イオンまたは希ガスイオンの少なくとも一種類を注入することにより前記シリコン単結晶ウェーハ内部に剥離用イオン注入層を形成し、該シリコン単結晶ウェーハをボンドウェーハとして前記歪Si層の表面とベースウェーハの表面とを直接又は絶縁膜を介して密着させて貼り合わせ、その後前記剥離用イオン注入層で剥離を行い、前記剥離によりベースウェーハ側に移設した最表面のSi層及び前記Si1−XGe層を除去することにより前記歪Si層を露出させ、前記歪Si層の表面にSiを堆積させて該歪Si層の厚さを増加させることを特徴とする半導体ウェーハの製造方法を提供する
このように、緩和用イオン注入層の形成と緩和熱処理によりミスフィット転位のない歪Si層を形成した後、剥離イオン注入層の形成、ウェーハの貼り合わせ、剥離、歪Si層の露出等の各工程を行ない、その後にSiを堆積させて歪Si層の厚さを増加させる工程を行なっても、貼り合わせの際にもボイド不良が発生せず、転位や表面粗れが防止され、十分な歪みを有し、かつ様々な仕様のデバイス設計に対応できる厚さの歪Si層が形成されたSSOI構造を持つ半導体ウェーハを製造できる。
また、前記歪Si層の表面にSiを堆積させる工程を800℃以下で行なうことが好ましい
ミスフィット転位の発生しない臨界膜厚は温度が低い程大きいので、このように歪Si層の表面にSiを堆積させる工程を800℃以下、特には650℃以下で行なえば、歪Si層に新たなミスフィット転位が生じず、また歪Si層に発生している歪みを維持して、確実に歪Si層を増膜して所望厚さにできる。
また、前記Si1−XGe層をX≧0.1のものとすることが好ましい
このように、Si1−XGe層をX≧0.1のものとすれば、Si層に十分な格子歪みを導入することができる。特にX≧0.2のものとするのがより好適である。
また、前記形成する臨界膜厚以下のSi層の厚さを3nm以上10nm以下とすることが好ましい
このように、形成する臨界膜厚以下のSi層の厚さを3nm以上10nm以下とすれば、緩和熱処理の際にミスフィット転位が発生するのを確実に防止でき、また洗浄時のエッチング作用により除去されてしまうおそれもない十分な厚さとできる。
また、前記最表面のSi層及び/又は前記Si1−XGe層の除去を、研磨、エッチング、酸化性雰囲気下800℃以下の温度での熱酸化後の酸化膜除去のうち少なくとも一つにより行なうことが好ましい
これらの方法によれば、最表面のSi層及びSi1−XGe層を完全に除去でき、かつ平滑な表面を有する歪Si層を露出させることができる。
また、前記ベースウェーハとしてシリコン単結晶ウェーハまたは絶縁性ウェーハを用いることが好ましい
このようにベースウェーハがシリコン単結晶ウェーハであれば、熱酸化や気相成長法等により容易に絶縁膜を形成でき、その絶縁膜を介して歪Si層の表面と密着することができる。また、用途に応じて、石英、炭化珪素、アルミナ、ダイヤモンド等の絶縁性のベースウェーハを用いてもよい。
また、前記緩和熱処理の温度を900℃以下とすることが好ましい
このように、緩和熱処理の温度を900℃以下とすれば、Si1−XGe層からのGeの拡散を抑制することができ、歪みの大きい歪Si層とすることができる。
本発明に従い、シリコン単結晶ウェーハの表面に層の堆積温度における臨界膜厚以下のSi1−XGe層及び後の緩和熱処理温度における臨界膜厚以下のSi層を順次形成し、Si層を通して水素イオン等を注入することによりシリコン単結晶ウェーハ内部に緩和用イオン注入層を形成し、その後緩和熱処理を行なうことによりSi1−XGe層を格子緩和させるとともにSi層に格子歪を導入して歪Si層を形成すれば、緩和熱処理の際に歪Si層にミスフィット転位が発生せず、貫通転位の発生を抑制でき、またクロスハッチの発生による表面粗れを抑制でき、良好な歪Si層を形成できる。そしてその後に歪Si層の表面にSiを堆積させて該歪Si層の厚さを増加させれば、転位や表面粗れが抑制され、Si1−XGe層の格子緩和に対応する十分な歪みを有し、かつ様々な仕様のデバイス設計に対応できる厚さの歪Si層が形成された半導体ウェーハを製造できる。
以下、本発明について詳述する。前述のように、従来、シリコン単結晶ウェーハの表面に臨界膜厚以下のSi1−XGe層を形成し、その上に所望の厚さを有するSi層を順次形成した後、その表面から水素イオン等を注入してシリコン単結晶ウェーハの表層部にSi1−XGe層を格子緩和させるためのイオン注入層を形成し、その後に緩和熱処理を行ない、Si1−XGe層を格子緩和させるとともにSi層に歪みを導入して歪Si層を形成するという方法がある。
本発明者らは、この方法で形成される歪Si層の厚さはSi1−XGe層のGe濃度Xと温度(Si層の堆積温度や、堆積後の熱処理温度)によって決まる臨界膜厚以下の厚さに限定され、デバイス設計上の自由度がないという問題があることを解決することを考えた。すなわち、Si層をデバイス作製に必要な厚さにしてから緩和熱処理等をするとミスフィット転位等が発生してしまう。一方、Si層の厚さを臨界膜厚以下とすれば、ミスフィット転位の発生を抑えられるが、デバイス作製に必要な厚さに満たなくなることがあった。
(実験1)
そこで本発明者らは、上記の方法を用いてシリコン単結晶ウェーハ上にSi1−XGe層及び歪Si層を形成したウェーハ(サンプル1〜3)を作製し、その特性を調べるために、Si1−XGe層の緩和率を顕微ラマン測定法により測定した。この測定は、顕微ラマン法を用いた装置である堀場製作所製RS−3000を用いて実施した。ここで緩和率とは、Si1−XGe層の格子定数がSiの格子定数と同じである場合を0%、Ge濃度により定まる本来の格子定数である場合を100%として、相対的に格子緩和の程度を表す量である。ウェーハの作製条件と測定結果を表1に示す。なお、いずれのサンプルにおいても、Si1−XGe層についてはX=0.2とし、水素イオン注入のドーズ量を3.0×1016/cmとし、Si1−XGe層及びSi層の堆積温度を650℃、緩和熱処理を900℃で7分間行なった。
Figure 0004654710
表1に示すように、Si1−XGe層の厚さが厚い程緩和率が高くなることや、水素イオン注入層の位置がSi1−XGe層に近いほど緩和率が高くなることが判った。このように緩和率が高いほど、その上に形成されるSi層に大きな歪を導入する事ができる。
一方、サンプル3の様にSi1−XGe層を堆積する際に、その堆積温度における臨界膜厚を超えたSi1−XGe層を形成するとミスフィット転位が発生し、その表面にクロスハッチと呼ばれる凹凸が発生するため、その上にSi層を形成してもそのクロスハッチは維持され、これをボンドウェーハとしてベースウェーハと貼り合わせる際のボイド不良の原因となってしまう。従って、形成するSi1−XGe層はシリコン単結晶ウエーハの表面に堆積する際の堆積温度における臨界膜厚以下でできるだけ厚いものが最適であることが判った。
(実験2)
次に、歪みを導入するSi層の厚さと歪量との関係を調べるために、実験1と同様な方法で厚さの異なるSi層を有するウェーハを作製し、これをボンドウェーハとしてベースウェーハと貼り合わせ、前述の従来法と同様にSSOIウェーハ(サンプル4〜6)を作製し、その歪Si層の歪量を顕微ラマン測定法により測定した。ここで歪量とは、歪Si層の格子定数が、Siの格子定数に対してどの程度伸張または縮小しているかを表す量である。本明細書においては、伸張している場合は正の値とした。その結果を表2に示す。なお、いずれのサンプルにおいても、Si1−XGe層の厚さを100nmとし、水素イオンのドーズ量を3.0×1016/cmとし、緩和熱処理を900℃で7分間行なった。また、X=0.2の場合のSi層の900℃における臨界膜厚は約12nmである。従って、サンプル4のみがSi層の膜厚が緩和熱処理温度における臨界膜厚以上である。
Figure 0004654710
表2において歪Si層の厚さが貼り合わせ前のSi層の厚さよりも若干薄くなっているが、これは貼り合わせ前に歪Si層を洗浄したときのエッチング作用等に起因するものである。表2に示すように、サンプル4ではSi層の厚さが臨界膜厚以上であるためミスフィット転位が発生し、歪量が低下したものと考えられる。従って、Si層に十分な歪みを導入するためには、Si層の厚さはSi/SiGe界面のミスフィット転位を抑制するために臨界膜厚以下、例えば10nm以下にする必要があることを確認した。
しかし、前述のように、このようにSi層の厚さが制限されていると、デバイス設計上の自由度が小さくなり、所望の厚さに満たない場合があるという問題が発生する。
そこで本発明者らは、実験を繰り返したところ、このようにSi層の厚さが制限されていても、緩和熱処理行なってSi層に歪みを導入して歪Si層を形成した後に、その表面にSiを堆積すれば、追加して堆積した部分においてもSi1−XGe層の緩和に相当する歪みが得られることを見出した。特に、Siの堆積を緩和熱処理温度より低い800℃以下、さらには650℃以下の低温で行なえば、堆積して増膜された歪Si層に新たにミスフィット転位が発生するのを確実に防止できる。そしてこれにより転位や表面粗れが防止された、所望の厚さを有する歪Si層が得られることに想到し、本発明を完成させた。
以下では、本発明の実施の形態について図を用いて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1(a)〜(i)は、本発明に従った半導体ウェーハの製造工程の一例を示す図である。
まず、図1(a)のように、気相成長法等により、シリコン単結晶ウェーハ1の表面にSi1−XGe層2及びSi層3を順次エピタキシャル成長させる。これによりSi単結晶との格子定数の差によりSi1−XGe層2には格子歪み(圧縮歪み)が発生する。この時、Si1−XGe層2の厚さは、その層の堆積温度においてミスフィット転位の発生しない臨界膜厚以下とする。この場合の臨界膜厚はGeの濃度Xと堆積温度により定まるが、例えばX=0.2の層を650℃で堆積する場合には、約100nmである。
一方、Si1−XGe層2の表面に形成するSi層3の厚さは、後の工程で行う緩和熱処理温度においてミスフィット転位の発生しない臨界膜厚以下とする。Si層3の堆積時の臨界膜厚は、Si1−XGe層2と同様にGeの濃度XとSi層3の堆積温度により定まるが、その後の工程においてSi層3の堆積温度よりも高温での緩和熱処理が予定されているので、この緩和熱処理温度においてミスフィット転位の発生しない臨界膜厚以下とする必要がある。従って、Si1−XGe層2の表面に形成するSi層3の厚さは、Si1−XGe層2のGeの濃度Xと緩和熱処理温度により定まり、例えばX=0.2とし、緩和熱処理を900℃で行なう場合には、約12nmである。
これらの臨界膜厚と、Geの濃度Xおよび熱処理温度との関係は実験的に求めることができる。
尚、臨界膜厚は熱処理温度が高い程小さくなるので、臨界膜厚以下で堆積したSi1−XGe層2が、その堆積温度より高温の緩和熱処理を受けると新たにミスフィット転位が発生してしまうが、その場合のミスフィット転位の発生は、シリコン単結晶ウエーハの表面とSi1−XGe層2の界面付近であるため、Si層3への影響は抑制される。
また、この場合、Si層の厚さを3nm以上10nm以下とすることが好ましい。そうすれば、Si層の厚さは確実に臨界膜厚以下であり、後に行なう緩和熱処理の際にミスフィット転位が発生するのを確実に防止でき、また洗浄時のエッチング作用により除去されてしまうおそれもない十分な厚さとできる。
さらに、Si1−XGe層2をX≧0.1のものとすることが好ましく、特にX≧0.2のものとするのが特に好適である。これによって、後に行なう緩和熱処理の際にSi層に十分な歪みを導入することができる。
なお、気相成長は、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学蒸着)法やMBE(Molecular Beam Epitaxy:分子線エピタキシー)法などにより行うことができる。CVD法の場合は、例えば、原料ガスとしてSiH又はSiHClとGeHとの混合ガスを用いることができる。キャリアガスとしてはHが用いられる。成長条件としては、例えば温度400〜1,000℃、圧力100Torr(1.33×10Pa)以下とすればよい。
次に、図1(b)に示すように、Si層3を通して水素イオン、アルゴンやヘリウム等の希ガスのイオン、またはSiイオンの少なくとも一種類を注入することによりシリコン単結晶ウェーハ1の内部に緩和用イオン注入層4を形成する。このように形成された緩和用イオン注入層4には、気泡や亀裂、結晶欠陥等が形成されており、この存在により後の緩和熱処理においてSi1−XGe層2の格子緩和が促進される。イオン注入量は、1×1016〜4×1016/cmが好適である。この時のイオン注入量は、その後の緩和熱処理で剥離が生じてしまわない程度に抑えるようにする。また、イオン注入深さは注入エネルギーの大きさに依存するので、所望の注入深さになるように注入エネルギーを設定すればよいが、緩和用イオン注入層4をシリコン単結晶ウェーハ1の表面近傍に形成した方がSi1−XGe層2の緩和がより促進されるので好ましい。
次に、図1(c)に示すように、緩和熱処理を行なうことによりSi1−XGe層2を格子緩和させるとともにSi層3に格子歪を導入して歪Si層5を形成する。この時、Si層3は、緩和熱処理温度における臨界膜厚以下の厚さとされているので、歪Si層5にミスフィット転位が発生せず、貫通転位の発生を抑制でき、またクロスハッチの発生による表面粗れを抑制でき、良好な歪Si層を形成できる。さらにミスフィット転位により歪Si層5の歪みが緩和されず、十分な歪みが発生し、維持される。
緩和熱処理は、Si層3が薄い場合には、アルゴン、窒素、水素、あるいはこれらの混合ガス等の非酸化性ガス雰囲気下で行なうことが好ましい。また熱処理温度、時間については、Si1−XGe層2からのGeの拡散を抑制するためには900℃以下、7分以下が好適であり、Si1−XGe層2に十分な格子緩和を与えるためには、800℃以上、7分以上が好適である。
次に、図1(d)に示すように、歪Si層5の表面にSiを堆積させて厚さを増加させる。このように厚さを増加させた歪Si層6の厚さは、緩和熱処理温度における臨界膜厚よりも大きくすることができ、デバイスの仕様に応じて厚さを自由に設定することができる。しかも、追加して堆積した部分においてもSi1−XGe層2の格子緩和に相当する歪みが得られる。
このSiの堆積も、CVD法やMBE法などの気相成長により行うことができる。この時、新たにミスフィット転位を発生させることなく、歪Si層の歪みを維持するため、堆積温度を800℃以下、より好ましくは650℃以下とすることが好ましい。
次に、図1(e)に示すように、厚さを増加させた歪Si層6を通して水素イオンまたはアルゴンやヘリウム等の希ガスのイオンの少なくとも一種類を注入することによりシリコン単結晶ウェーハ1の内部に剥離用イオン注入層7を形成する。イオン注入深さは緩和用イオン注入層4と同じでもよいし、異なってもよい。イオン注入量は剥離に必要な注入量(5×1016/cm程度)以上とする。しかし、緩和用イオン注入層4と同じ注入深さとする場合には、緩和用及び剥離用イオン注入量の総和が剥離に必要な注入量以上となればよい。
次に、図1(f)に示すように、シリコン単結晶ウェーハ1をボンドウェーハとして歪Si層6の表面とベースウェーハ8の表面とを絶縁膜であるシリコン酸化膜9を介して室温にて密着させて貼り合わせる。ベースウェーハ8として、シリコン単結晶ウェーハや、石英、炭化珪素、アルミナ、ダイヤモンド等の絶縁性ウェーハを用いることができる。絶縁性ウェーハの場合は絶縁膜を介さずに直接貼り合わせを行なってもよい。この際、室温での貼り合わせを行う前には、通常、貼り合わせ面を十分に清浄化する必要がある。そのため、例えば、通常のSiウェーハに対して行なわれるNHOHとHの混合水溶液(SC−1:Standard Cleaning1)による洗浄を行なうが、本発明では、貼り合わせ前の最表面にはSi1−XGe層が露出していないので、このような通常のSiウェーハに対して行なわれる洗浄を行なっても表面の面粗れは起こらない。なお、図1(f)ではシリコン酸化膜9をベースウェーハ8の表面に形成する場合を示したが、これを歪Si層6の表面とベースウェーハ8の表面のいずれか一方、あるいは両方に形成してもよい。
次に、図1(g)に示すように、剥離用イオン注入層7で剥離を行う。この場合、例えば400〜600℃程度の熱処理(剥離熱処理)を加えることにより剥離用イオン注入層7を劈開面として剥離することができる。これにより、Si1−XGe層2とシリコン単結晶ウェーハ1の一部であったSi層10がベースウェーハ側に移設され、シリコン層10が最表層となる。
なお、図1(f)に示す歪Si層6の表面とベースウェーハ8の表面とを密着させる工程の前処理として、両ウェーハの密着に供される面をプラズマ処理することにより密着強度を高めれば、密着後の剥離熱処理を行なうことなく剥離用イオン注入層7で機械的に剥離することも可能である。
次に、図1(h)及び(i)に示すように、ベースウェーハ側に移設された最表面のSi層10及びSi1−XGe層2を除去することにより歪Si層6を露出させる。
この除去を、研磨、エッチング、酸化性雰囲気下800℃以下の温度での熱酸化後の酸化膜除去のうち少なくとも一つにより行なえば、最終的に露出させる歪Si層6の表面を平滑なものとできるので好ましい。特に研磨によれば、Si層10の表面に残留する剥離時に発生した面粗れを改善しながらSi層10及びSi1−XGe層2を除去できるので好ましい。この研磨は、例えば従来のCMPを用いることができる。
また、エッチングの場合は、Si層10に対してはNHOHとNHNOとの混合水溶液、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)、又はNHOH水溶液をエッチング液として用いることができる。これらのエッチング液によれば、Si層10が除去されエッチング液がSi1−XGe層2に達したときにはエッチング液の選択性によりエッチングが停止する、すなわちエッチストップが起こる。また、Si1−XGe層2に対してはHFとHとCHCOOHとの混合水溶液、NHOHとHとの混合水溶液、又はHFとHNOとの混合水溶液をエッチング液として用いることができる。この場合エッチング液が歪Si層6に達したときにエッチストップが起こる。このようなエッチストップ法によりSi層10及Si1−XGe層2を完全に除去でき、露出する歪Si層6の表面は平滑なものとなるので好ましい。
また、800℃以下の熱酸化とその後の酸化膜除去によれば、低温の熱処理であるのでミスフィット転位が確実に発生せず好ましい。熱酸化は酸化性雰囲気下、例えばウェット酸素100%の雰囲気下で行なうことができる。また酸化膜除去は例えば15%のHF水溶液にウェーハを浸漬することにより行なうことができる。そして、これらの異なる方法での除去工程を適宜組み合わせれば、露出する歪Si層の表面をより平滑にできる。
なお、図1に示す実施形態では、歪Si層の厚さを増加させてから剥離用イオン注入層の形成等を行なったが、図1(c)に示すように歪Si層を形成した後、図1(e)〜(i)に示すものと同様な方法で、シリコン単結晶ウェーハ内部に剥離用イオン注入層を形成し、該シリコン単結晶ウェーハをボンドウェーハとして歪Si層の表面とベースウェーハの表面とを直接又は絶縁膜を介して密着させて貼り合わせ、その後剥離用イオン注入層で剥離を行い、剥離によりベースウェーハ側に移設した最表面のSi層及びSi1−XGe層を除去することにより緩和熱処理温度における臨界膜厚以下の歪Si層を露出させ、その後に、歪Si層6上にSiを堆積させて歪Si層の厚さを増加させる工程を行なうこともできる。
これらの工程によって、転位や表面粗れが防止され、かつ様々な仕様のデバイス設計に対応できる所望の厚さを有する歪Si層が形成されたSSOIウェーハを製造できる。
以下、本発明の実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1、2、比較例1、2)
図1に示す工程に従い、SSOIウェーハを作製した(実施例1、2)。また、歪Si層の厚さを増加させる工程を行なわない以外は図1に示す工程に従い、SSOIウェーハを作製した(比較例1、2)。そして、これらのSSOIウェーハの歪Si層の歪量を測定した。なお、歪量測定は、顕微ラマン法を用いた装置である堀場製作所製RS−3000を用いて実施した。また、実施例1、2、比較例1ではSi1−XGe層上に形成するSi層の厚さを緩和熱処理温度(900℃)における臨界膜厚以下の10nmとし、比較例2では臨界膜厚以上の25nmとした。その他の作製条件及び歪量の測定結果を表3に示す。
Figure 0004654710
表3に示されるように、実施例1、2のSSOIウェーハの歪Si層は緩和熱処理温度(900℃)における臨界膜厚以上の十分な厚さであり、しかも臨界膜厚以下の歪Si層を有する比較例1のSSOIウェーハのものと同等レベルの歪量を有しており、十分な大きさの歪量を有するものであることが確認された。また、比較例2のSSOIウェーハは、緩和熱処理温度における臨界膜厚以上の厚さのSi層をSi1−XGe層上に形成したので歪Si層にミスフィット転位が発生し、歪量が低下した。
なお、最終的な歪Si層の厚さが堆積するSi層の膜厚の総和よりも若干薄くなっているが、これは貼り合わせ前に歪Si層をSC−1洗浄したときのエッチング作用、およびSi1−XGe層をエッチング除去した時のオーバーエッチングに起因するものである。
(実施例3)
比較例1のSSOIウェーハの歪Si層の表面にSiを堆積させて該歪Si層の厚さを20nmだけ増加させた。なおこのときの堆積温度は650℃である。そして再度歪Si層の歪量を測定したところ0.52%であり、実施例1〜2と同等レベルの十分な歪量となっていることが確認された。また歪Si層の厚さについても、22.5nmと十分な厚さとなった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
本発明に従った半導体ウェーハの製造工程の一例を示す図である。
符号の説明
1…シリコン単結晶ウェーハ、 2…Si1−XGe層、 3…Si層、
4…緩和用イオン注入層、 5…歪Si層、 6…厚さを増加させた歪Si層、
7…剥離用イオン注入層、 8…ベースウェーハ、 9…シリコン酸化膜、
10…最表層のSi層。

Claims (8)

  1. 半導体ウェーハの製造方法であって、少なくとも、シリコン単結晶ウェーハの表面に層の堆積温度における臨界膜厚以下のSi1−XGe層(0<X<1)及び後の緩和熱処理温度における臨界膜厚以下のSi層を順次形成し、前記Si層を通して水素イオン、希ガスイオン、またはSiイオンの少なくとも一種類を注入することにより前記シリコン単結晶ウェーハ内部に緩和用イオン注入層を形成し、その後緩和熱処理を行なうことにより前記Si1−XGe層を格子緩和させるとともに前記Si層に格子歪を導入して歪Si層を形成した後、前記歪Si層の表面に前記緩和熱処理温度より低い800℃以下の温度でSiを堆積させて該歪Si層の厚さを増加させることを特徴とする半導体ウェーハの製造方法。
  2. 請求項1に記載の半導体ウェーハの製造方法において、前記厚さを増加させた歪Si層を通して水素イオンまたは希ガスイオンの少なくとも一種類を注入することにより前記シリコン単結晶ウェーハ内部に剥離用イオン注入層を形成し、該シリコン単結晶ウェーハをボンドウェーハとして前記厚さを増加させた歪Si層の表面とベースウェーハの表面とを直接又は絶縁膜を介して密着させて貼り合わせ、その後前記剥離用イオン注入層で剥離を行い、前記剥離によりベースウェーハ側に移設した最表面のSi層及び前記Si1−XGe層を除去することにより前記歪Si層を露出させることを特徴とする半導体ウェーハの製造方法。
  3. 半導体ウェーハの製造方法であって、少なくとも、シリコン単結晶ウェーハの表面に層の堆積温度における臨界膜厚以下のSi1−XGe層(0<X<1)及び後の緩和熱処理温度における臨界膜厚以下のSi層を順次形成し、前記Si層を通して水素イオン、希ガスイオン、またはSiイオンの少なくとも一種類を注入することにより前記シリコン単結晶ウェーハ内部に緩和用イオン注入層を形成し、その後緩和熱処理を行なうことにより前記Si1−XGe層を格子緩和させるとともに前記Si層に格子歪を導入して歪Si層を形成した後、前記歪Si層を通して水素イオンまたは希ガスイオンの少なくとも一種類を注入することにより前記シリコン単結晶ウェーハ内部に剥離用イオン注入層を形成し、該シリコン単結晶ウェーハをボンドウェーハとして前記歪Si層の表面とベースウェーハの表面とを直接又は絶縁膜を介して密着させて貼り合わせ、その後前記剥離用イオン注入層で剥離を行い、前記剥離によりベースウェーハ側に移設した最表面のSi層及び前記Si1−XGe層を除去することにより前記歪Si層を露出させ、前記歪Si層の表面に前記緩和熱処理温度より低い800℃以下の温度でSiを堆積させて該歪Si層の厚さを増加させることを特徴とする半導体ウェーハの製造方法。
  4. 請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の半導体ウェーハの製造方法において、前記Si1−XGe層をX≧0.1のものとすることを特徴とする半導体ウェーハの製造方法。
  5. 請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の半導体ウェーハの製造方法において、前記形成する臨界膜厚以下のSi層の厚さを3nm以上10nm以下とすることを特徴とする半導体ウェーハの製造方法。
  6. 請求項乃至請求項のいずれか一項に記載の半導体ウェーハの製造方法において、前記最表面のSi層及び/又は前記Si1−XGe層の除去を、研磨、エッチング、酸化性雰囲気下800℃以下の温度での熱酸化後の酸化膜除去のうち少なくとも一つにより行なうことを特徴とする半導体ウェーハの製造方法。
  7. 請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の半導体ウェーハの製造方法において、前記ベースウェーハとしてシリコン単結晶ウェーハまたは絶縁性ウェーハを用いることを特徴とする半導体ウェーハの製造方法。
  8. 請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の半導体ウェーハの製造方法において、前記緩和熱処理の温度を900℃以下とすることを特徴とする半導体ウェーハの製造方法。
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