JP4653414B2 - 構造伏せ図作成処理装置 - Google Patents
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Description
本発明の構造伏せ図作成処理装置は、木造建築物設計CADを用いてコンピュータ上で木造建築物を設計し、構造伏せ図を作成する構造伏せ図作成処理装置であって、入力された間取りに基づき上記木造建築物の間取り図を作成する基本設計処理部と、上記基本設計処理部により作成された上記間取り図を格納する記憶装置と、上記記憶装置から上記間取り図を読み出して、読み出した上記間取り図に基づき上記木造建築物の構造設計を行い、構造伏せ図を作成する構造設計処理部とを備える。上記基本設計処理部は、作成した上記間取り図において壁量の多いラインを荷重を支える耐力壁と判定し、上記耐力壁に沿って部屋を判定し、当該部屋に構造フレーム区画を設定する。上記構造設計処理部は、上記間取り図に基づく上記木造建築物の上記構造設計において、上記構造フレーム区画の四隅に柱を配置することにより上記間取り図上に柱を配置し、上記構造フレーム区画の四辺に大梁を架け、上記構造フレーム区画の指定方向に小梁を架ける。
(1)木造建築物設計CADを用いてコンピュータ上で木造建築物を設計し、構造伏せ図を作成する自動伏せ図作成処理装置であって、
木造建築物の間取りを設計する基本設計処理部と、設計された間取りに基づき木造建築物の構造を設計し、構造伏せ図を作成する構造設計処理部とを備え、
上記基本設計処理部は、間取りを設計した後、設計した間取りの基本構造を診断し、基本構造に問題が検出されれば間取り設計を修正・変更することにより基本構造の問題を解消して間取り図を作成し、
上記構造設計処理部は、基本構造の問題が解消されている間取り図に基づき構造設計を自動的に行い、構造伏せ図を作成することを特徴とする自動伏せ図作成処理装置の構成。
(2)上記基本設計処理部および構造設計処理部は、コンピュータの記憶装置に置かれたプログラムにより実現されていることを特徴とする前項(1)に記載の自動伏せ図作成処理装置の構成。
(3)上記基本設計処理部は、木造建築物の意匠を設計する意匠設計処理機能をもつものであることを特徴とする前項(1)または(2)に記載の自動伏せ図作成処理装置の構成。
(4)上記基本設計処理部および構造設計処理部は、ネットワークで結合された複数のコンピュータに分散配置されていることを特徴とする前項(1)ないし(3)のいずれかに記載の自動伏せ図作成処理装置の構成。
(5)上記基本設計処理部は、コンピュータの記憶装置に置かれたプログラムの木造建築物の間取りを設計する間取り設計処理手段と、設計された間取りに基づき基本的な構造を診断する基本構造診断処理手段と、診断の結果基本的な構造に問題が検出されたとき間取りの修正・変更処理を行わせる間取り修正処理手段とにより構成されていることを特徴とする前項(1)ないし(4)のいずれかに記載の自動伏せ図作成処理装置の構成。
(6)上記基本設計処理部の基本構造診断処理手段は、間取り図上で耐力壁区画と構造フレーム区画とを自動判定して間取り診断を行うものであることを特徴とする前項(5)に記載の自動伏せ図作成処理装置の構成。
(7)上記耐力壁区画と構造フレーム区画の自動判定による間取り診断では、耐力壁区画の面積と上下階の区画線のずれが制限値を超えているかどうかを検出して行われることを特徴とする前項(6)に記載の自動伏せ図作成処理装置の構成。
(8)上記構造設計処理部は、間取り図に基づき木造建築物の構造を自動設計する際、間取り図上に柱を自動配置し、その上に梁を自動生成することを特徴とする前項(1)に記載の自動伏せ図作成処理装置の構成。
(9)上記柱の自動配置では、まず構造フレーム区画の四隅に柱を配置するのを原則にして行うことを特徴とする前項(8)に記載の自動伏せ図作成処理装置の構成。
(10)上記梁の自動生成では、構造フレーム区画の四辺に大梁を架け、さらに構造フレーム区画の指定方向に小梁を架けるのを原則にして行うことを特徴とする前項(8)に記載の自動伏せ図作成処理装置の構成。
(11)木造建築物設計CADを用いてコンピュータ上で木造建築物を設計し、構造伏せ図を作成するための自動伏せ図作成処理プログラムであって、
木造建築物の間取りを設計する基本設計処理手段と、設計された間取りに基づき木造建築物の構造を設計し、構造伏せ図を作成する構造設計処理手段とを備え、
上記基本設計処理手段は、間取りを設計した後、設計した間取りの基本構造を診断し、基本構造に問題が検出されれば間取り設計を修正・変更することにより基本構造問題を解消して間取り図を作成し、上記構造設計処理手段は、基本構造問題が解消されている間取り図に基づき構造設計を自動的に行い、構造伏せ図を作成することを特徴とする自動伏せ図作成処理プログラムの構成。
(12)上記基本設計処理手段は、木造建築物の意匠を設計する意匠設計処理機能をもつものであることを特徴とする前項(11)に記載の自動伏せ図作成処理プログラムの構成。
(13)上記基本設計処理手段および構造設計処理手段は、ネットワークで結合された複数のコンピュータに分散配置されていることを特徴とする前項(11)または(12)に記載の自動伏せ図作成処理プログラムの構成。
(14)上記基本設計処理手段は、さらにコンピュータの記憶装置に置かれたプログラムの木造建築物の間取りを設計する間取り設計手段と、設計された間取りに基づき基本的な構造を診断する基本構造診断手段と、診断の結果基本的な構造に問題が検出されたとき間取りの修正・変更処理を行わせる間取り修正手段とにより構成されていることを特徴とする前項(11)ないし(13)のいずれかに記載の自動伏せ図作成処理プログラムの構成。
(15)上記基本設計処理手段の基本構造診断手段は、間取り図上で耐力壁区画と構造フレーム区画とを自動判定して間取り診断を行うものであることを特徴とする前項(14)に記載の自動伏せ図作成処理プログラムの構成。
(16)上記耐力壁区画と構造フレーム区画の自動判定による間取り診断は、耐力壁区画の面積と上下階の区画線のずれが制限値を超えているかどうかを検出して行うものであることを特徴とする前項(15)に記載の自動伏せ図作成処理プログラムの構成。
(17)上記構造設計処理手段は、間取り図に基づき木造建築物の構造を自動設計する際、間取り図上に柱を自動配置し、その上に梁を自動生成するものであることを特徴とする前項(11)に記載の自動伏せ図作成処理プログラムの構成。
(18)上記柱の自動配置では、まず構造フレーム区画の四隅に柱を配置するのを原則にして行うものであることを特徴とする前項(17)に記載の自動伏せ図作成処理プログラムの構成。
(19)上記梁の自動生成では、構造フレーム区画の四辺に大梁を架け、さらに構造フレーム区画の指定方向に小梁を架けるのを原則にして行うものであることを特徴とする前項(17)に記載の自動伏せ図作成処理プログラムの構成。
(S1)建築設計用CADシステムを用いて間取りの設計入力を行い、間取り図を作成する。
(S2)設計された間取りについて、所定の基準にしたがって問題の有無を診断する。問題(エラー)が検出されれば(NO)、処理を(S1)へ戻して間取りを修正・変更させるが、問題がなければ(YES )、次の(S3)へ進む。
(S3)間取り図において、壁量の多いラインを自動検出して、そのラインを荷重を支える耐力壁と判定し、耐力壁に囲まれた区画を耐力壁区画として設定する。
(S4)設定された耐力壁区画について、所定の基準にしたがって問題の有無を診断する。問題(エラー)が検出されれば(NO)、処理を(S1)へ戻して間取りを修正・変更させるが、問題がなければ(YES )、次の(S5)へ進む。
(S5)耐力壁に沿って部屋を自動判定し、そこに構造フレーム区画を設定する。
(S6)設定された構造フレーム区画について、所定の基準にしたがって問題の有無を診断する。問題(エラー)が検出されれば(NO)、処理を(S1)へ戻して間取りを修正・変更させるが、問題がなければ(YES )、基本設計処理部1を終了して、構造設計処理部2の(S7)へ進む。
(S7)基本設計処理部1で作成された間取り図と、設定された耐力壁区画および構造フレーム区画とに基づいて、柱を自動配置し、さらに配置した柱に対して必要な箇所に梁を自動生成して配置する。柱と梁を配置する際、部材の太さ、あるいは接合部の構造などの細部構造も設定する。
(S8)柱と梁の配置について構造計算を行い、問題の有無を診断する。問題が検出されれば(NO)、処理を(S7)へ戻して柱と梁の配置等を修正・変更させるが、問題がなければ(YES )、次の(S9)へ進む。
(S9)柱と梁の配置を確定させ、梁伏せ図等の構造伏せ図を作成する。
(S10 )最終チェックを行い、問題がなければ(YES )終了し、何か問題が発見されれば(NO)、問題のレベルに応じて(S1)あるいは(S7)へ戻り、必要な手直しを行う。
(S102) 意匠設計画面に間取りを入力する。
(S103) 意匠設計画面に開口部を入力する。
(S104) 意匠設計画面に壁を入力する。
(S105) 入力された間取りについて診断を行う。たとえば部屋の辺長について短辺の長さが初期設定された最大制限長を超えていないか、突出部の縦横比は適正か、オーバーハングが初期設定値の範囲内か、くびれや吹抜けが制限を超えていないか、などをチェックする。
(S106) 診断結果について間取り変更が不要かどうかを判定する。間取り変更が必要ならば(NO)から(S102)へ戻って間取り設計の手直しをし、不要ならば(YES )から次の(S107)へ進む。
(S107) 意匠設計された建築物の外壁線を耐力壁線として扱い、外壁線で囲まれた範囲を耐力壁区画としてその区画面積を計算する。
(S108) 計算した耐力壁区画の面積が初期設定された最大制限面積の値の範囲内かどうかを判定する。範囲内ならば(YES )から(S109)へ進み、範囲を超えているならば(NO)から(S111)へ進む。
(S109) 耐力壁区画の構造を診断し、問題箇所について警告を出す。構造上の問題箇所としては、横架材の卍チェックや上下階のずれなどがある。
(S110) 問題箇所修復のために間取り修正が不要かどうかを判定する。その結果修正が必要ならば(NO)から(S102)へ戻って間取りの修正入力を行い、修正不必要ならば(YES )から図3の(S116)へ進む。
(S111) その耐力壁区画内で、特定面積以上の部屋が接する内部の通りを算出する。
(S112) 部屋内で壁の占める割合(%)が多い通りを算出する。
(S113) 外壁の入り隅を含む通りを算出する。
(S114) 以上の算出された通りに基づき、新たな耐力壁線を採用して耐力壁区画を分割する。新たな耐力壁線にする通りは、たとえば、
・壁量%が多くて外壁に入り隅を含む大きな部屋の接する通り
・壁量%が多くて大きな部屋の接する通り
・壁量%が多い通り
(S115) 分割された耐力壁区画中で最大面積の区画を判定して(S108)へ戻り、最初の耐力壁区画の場合と同様に、その判定した最大面積の分割区画について、区画面積が初期設定された最大制限面積の値の範囲内かどうかを判定する。範囲内ならば(YES )から(S109)へ進み、範囲を超えているならば(NO)から(S111)へ進む。
(S116) 図2の処理フローで分割した耐力壁区画の各々について、確認と必要な場合の修正処理を行う。
(S117) 分割されたm個の耐力壁区画をそれぞれ構造フレームとして扱い、順次、サイズの確認判定を行う。耐力壁区画を選択する変数をnとする(n=1,2,・・・,m)。
(S118) n番目の耐力壁区画を選択する。nの初期値を1とし、順次+1更新する。
(S119) 耐力壁区画を選択するnの値が最後のmを超えた(n>m)かどうかを判定する。mを超えていない(n≦m)ならば(NO )で(S120)へ進んでn番目の耐力壁区画について確認判定を行う。他方、nの値がmを超えた(n>m)ならば全耐力壁区画の確認判定が終了したことになり、(YES)から(S124)へ進む。
(S120) 選択した耐力壁区画内の構造フレーム区画の方向を決定し、構造フレーム区画の辺の長さをセットする。
(S121) 構造フレーム区画の各辺の長さが、構造フレーム区画について初期設定されている最大制限サイズの値の範囲内にあるかどうかを判定する。制限値の範囲内にあれば(YES)から(S118)へ戻って、次のn+1番目の構造フレームを選択し、同様な処理を繰り返す。しかし、構造フレーム区画の各辺のいずれかの長さが、制限値を超えているときは、(NO )から(S122)へ進んで、区画を分割する処理を行う。
(S122) 区画内の壁の位置と辺長の制限値とを考慮して、許容できる区画を切り出す実際の分割線を決定する。
(S123) 区画を切り出した残りの部分を新たな構造フレーム区画としてその長さをセットし、(S121)へ戻って再び辺長を判定する。以下、分割の必要がなくなるまで、同様の処理を繰り返す。これにより、最初の外壁線からなる耐力壁区画は、制限サイズ以下の構造フレーム区画のみによって分割されたことになる。
(S124) 各構造フレーム区画について強度に影響する構造を診断し、警告する。たとえば、卍チェック、上下階の構造フレーム区画のずれ、母屋下がり、小屋裏収納、勾配天井などの有無と構造について診断する。
(S125) 診断の結果、最初の耐力壁区画の修正が不要かどうかを判定する。修正が必要な場合、(NO )から(S116)へ戻って耐力壁区画を修正し、修正が不要な場合、(YES)から(S126)へ進む。
(S126) 各構造フレーム区画を確認し、問題が見付かれば修正する。以上で、基本設計された間取り図上に構造フレームを生成する処理が終了し、以下の構造設計段階へ移る。
(S127) 基本設計された間取り図上に柱を自動配置する。構造フレームごとに、原則としてその四隅に柱を配置する。
(S128) 配置された柱に対して、横架材(梁)を設計ルールにしたがって自動生成する。梁掛けの方向は、床版や配管を考慮して決定する。
(S129) 柱と梁からなる細部構造について構造計算を行い、強度を診断する。
(S130) 診断結果に問題があるかどうかを判定し、問題があれば、(YES )から(S127)へ戻って柱や梁の配置を修正し、診断結果に問題がなければ、(NO )から(S131)へ進む。
(S131) 診断結果に問題がなければ構造伏せ図を作成し、確認して出力する。
2:構造設計処理部
Claims (2)
- 木造建築物設計CADを用いてコンピュータ上で木造建築物を設計し、構造伏せ図を作成する構造伏せ図作成処理装置であって、
入力された間取りに基づき上記木造建築物の間取り図を作成する基本設計処理部と、
上記基本設計処理部により作成された上記間取り図を格納する記憶装置と、
上記記憶装置から上記間取り図を読み出して、読み出した上記間取り図に基づき上記木造建築物の構造設計を行い、構造伏せ図を作成する構造設計処理部とを備え、
上記基本設計処理部は、作成した上記間取り図において壁量の多いラインを荷重を支える耐力壁と判定し、上記耐力壁に沿って部屋を判定し、当該部屋に構造フレーム区画を設定し、
上記構造設計処理部は、上記間取り図に基づく上記木造建築物の上記構造設計において、上記構造フレーム区画の四隅に柱を配置することにより上記間取り図上に柱を配置し、上記構造フレーム区画の四辺に大梁を架け、上記構造フレーム区画の指定方向に小梁を架ける
ことを特徴とする構造伏せ図作成処理装置。 - 上記基本設計処理部は、作成した上記間取り図に基づき、上記間取り図上で上記耐力壁に囲まれた区画である耐力壁区画の面積が制限値を超えているかを検出することにより作成した上記間取り図の基本構造を診断し、上記診断において上記耐力壁区画の面積が制限値を超えている場合に、上記耐力壁区画の修正を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の構造伏せ図作成処理装置。
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