JP4839246B2 - 建物の構造設計支援システム - Google Patents

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本発明は、耐力壁の配置パターンを自動生成させることによって建物の構造設計を迅速におこなうための建物の構造設計支援システムに関するものである。
従来、設計者によって間取りや耐力壁の位置などの概略の設計がなされたものに対し、詳細な構造計算や部材の拾い出しをおこなうためのデータを生成する設計支援システムが知られている(特許文献1,2など参照)。
例えば特許文献1に開示された住宅性能表示壁量計算システムは、建物の壁のうち強度に寄与するものを選択してその壁量を積算し、建物の性能を表示することを明確かつ容易におこなうものである。
すなわち、この住宅性能表示壁量計算システムでは、建物の図面から柱、梁及び筋交いなどの部材を検出し、壁の中で耐力壁と判定できるものを自動判定し、耐力壁と判定された壁に基づいて壁量計算をおこなうとともに耐力壁の位置を図面に出力し、根拠が明確な壁量計算書を作成している。
特許第3478801号公報 特開2005−165918号公報
しかしながら、前記した住宅性能表示壁量計算システムでは、設計者が柱、梁、筋交い及び壁の位置を決めて作成された設計図(CADデータ)から耐力壁とみなせるものを抽出するシステムであり、耐力壁をどこに配置したらよいかを示してくれるものではない。
また、壁の位置やその壁を耐力壁にするか否かの組み合わせには多くのパターンがあり、それらのパターンの中から構造的にみていずれが最適であるかを判断するには、概略設計を繰り返しおこなわなければならず、時間と手間がかかる。
そこで、本発明は、最適な構造を迅速に抽出することが可能な建物の構造設計支援システムを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の建物の構造設計支援システムは、入力手段からの入力によって建物の建物構法や基準モジュールなどの構造設計方針データを設定する設計方針設定手段と、記憶手段又は入力手段からの入力によって建物の各階の形状データ、各部屋若しくは各空間の形状データ、及び開口位置データを取り込むプラン設定手段と、前記プラン設定手段で取り込まれたデータと、基準の設計寸法となる基準モジュールから壁位置データを設定する壁位置設定手段と、前記設計方針設定手段、プラン設定手段及び壁位置設定手段によって設定されたデータに基づいて入力荷重を算定する荷重算定手段と、前記壁位置データに対して前記構造設計方針データを含むすべての又は所定の条件を満たす耐力壁の配置パターンを複数生成する配置パターン生成手段と、前記配置パターンの中から前記構造設計方針の条件を満たす壁量の配置パターンを抽出する許容配置パターン抽出手段とを備えたことを特徴とする。
ここで、前記許容配置パターンの中から所定の条件により最適パターンを抽出する最適パターン判定手段と、抽出された前記最適パターンから詳細設計データを算出する詳細設計手段と、前記詳細設計手段による算定結果を出力する出力手段とを設けることができる。
また、前記最適パターン判定手段は、前記許容配置パターンのすべてに対して建物の偏心率を算定し、その偏心率が最も小さいものを最適パターンとして抽出するように構成することができる。
また、前記詳細設計手段では、構造計算用データの作成及び耐震性能の検証のための地震応答解析用データの作成の少なくとも一方をおこなうようにする。
このように構成された本発明の建物の構造設計支援システムは、建物の構造設計方針と、各階及び各部屋など形状データと、開口位置とを設定し、壁位置データが設定されると、入力荷重が算定され、所定条件などにあった可能な限りの耐力壁の配置パターンが抽出されるとともに、その中から最適パターンが抽出されて、それに基づいて詳細設計データが生成される。
このため、建物の最適な構造を迅速に抽出することができ、試行錯誤によって耐力壁の配置パターンを決める手間を省くことができる。
また、最適パターンの判定を偏心率の値の大きさによっておこなうことで、地震等によって部分的に過大な応力が発生する可能性の低い構造を客観的な基準によって的確に抽出することができる。
さらに、詳細設計手段によって構造計算用データや耐震性能検証のための地震応答解析用データを生成させることで、抽出された構造の構造計算や耐震解析を容易におこなうことができる。
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照して説明する。
図2は、本実施の形態の建物の構造設計支援システム1の概略構成を示した図である。
この構造設計支援システム1は、入力手段として使用される入力装置2と、記憶手段又は出力手段として使用される記憶装置3と、入力装置2又は記憶装置3からデータを取り込んで演算をおこなう演算装置4と、出力手段としての出力装置5とから主に構成される。
この入力装置2は、紙に印刷された平面図などを読み込む際などに使用されるスキャナ21、画面上のポインタを移動させて入力をおこなう際などに使用されるマウス22などのポインティングデバイス、数値や名称を入力する際などに使用されるキーボード23などから構成される。
また、記憶装置3は、ハードディスク31、CD−ROM32、フラッシュメモリ33などの記憶媒体から必要なものを選択して構成すればよい。
この記憶装置3には、プログラム、建物の構造設計方針に関係する法令などで定められた数値、設計モジュールとして一般に選択されることの多い基準モジュール、各種プランの標準的な寸法データなどが記憶されている。
さらに、出力装置5は、プリンタ51やモニタ52などによって構成される。
また、演算装置4は、図2に概略構成を示すように、設計方針設定手段41と、プラン設定手段42と、演算手段43と、構造計算用データ作成手段44と、耐震性能の検証のための地震応答解析用データ作成手段45とから主に構成される。
この設計方針設定手段41は、構造計算をどのような方針でおこなうかを設定する手段である。すなわち、限界耐力設計法によって設計をおこなうのか、許容応力度設計法によって設計をおこなうのか、あるいは床面積に対して必要な耐力壁の長さをある程度簡便化された式で決定する仕様規定で設計をおこなうのかによって、計算方法、材料の強度などの設定値などが変わってくるため、設計方針を設定する必要がある。
また、通常の建築基準法レベルの設計以外にも、要求に応じて倍率を乗じてどの程度の大きさの地震に耐えられるように建物を設計するかも、安全性と経済性とを比較しながら決めるものであるため、任意に設定できるようにしておく。
さらに、設計方針設定手段41では、設計の目標とする偏心率、剛性率、層間変形量などを設定できる。
設計方針の設定方法としては、建物の建物構法や基準モジュールなどの各構造設計方針で使用する構造設計方針データを予め記憶装置3に記憶させておき、モニタ52に構造設計方針を複数表示させて、入力装置2からの入力によって構造設計方針を選択させることができる。
また、モニタ52に表示されるプログラムの入力画面において、入力装置2から直接、構造設計方針で使用するデータを入力したり、一部修正したりすることもできる。
さらに、設計方針設定手段41では、設計に使用する基準の設計寸法を設定する。例えば、在来木造建物などでは、一般的に910mmを基準モジュールとして設計する。
この基準モジュールは、記憶装置3に記憶させた複数の中から選択したり、入力装置2から設計者が使用したい数値を入力したりすることで設定することができる。
さらに、プラン設定手段42では、建物の各階の形状データ、各部屋若しくは各空間の形状データ及び開口位置データなど、建物の形状に関する事項を主に設定する。すなわち、建物の各部屋を配置する間取りデータあるいは建物ユニットなどの各空間の形状のデータによって外壁の位置が決定し、建物空間を機能や用途を指標として幾つかの小部分に分けるゾーニングまでがなされている場合は概略の内壁の位置までが決定し、その内部のどこに耐力壁が配置可能かを決めることができる。また、外壁に開口部がある場合は、耐力壁としての強度が低くなるので、概略の開口位置を設定しておく。
例えば、形状のデータは、最も簡便な方法としては、グリッドを設けた入力画面に対し、マウス22などでグリッドに沿って希望する各部屋の形状や開口位置を指定することで作成することができる。
また、マウス22で各部屋や設備などの目的を指定した建物ユニットなどのユニット的な空間を配置することによって、データを簡便に作成することもできる。
この他にも、角部の座標をキーボード23から入力したり、スキャナ21で平面図を読み込ませたりしたものを取り込むこともできる。また、予め記憶装置3に記憶されているプランの中から選択することもできる。
また、開口位置は、記憶装置3に記憶されたプランの中から位置や大きさを選択して設定することができる。
さらに、間取りデータも、記憶装置3に記憶されたプランの中から位置や大きさを選択して設定することができる。また、部屋の境となる座標をキーボード23から入力したり、スキャナ21で平面図を読み込ませたりしたものを取り込むこともできる。
なお、間取りデータと各部屋の形状データとは、共通する部分が多いので、間取りデータの入力は一部又は全部を省略することもできる。
また、プラン設定手段42では、この他にも部材の基準寸法などを追加で設定することができ、構造部材については選択された材料の重量等を記憶装置3などから読み込んで設定することができる。
また、演算手段43には、壁位置設定手段、荷重算定手段、配置パターン生成手段、許容配置パターン抽出手段、最適パターン判定手段などが設けられる(図1参照)。
そして、壁位置設定手段では、設計方針設定手段41で設定した基準モジュールを使って基本的な柱や梁の間隔、壁の設置位置を決定する。
すなわち、プラン設定手段42で設定される開口位置は概略の位置に過ぎないため、設定した910 mmなどの基準モジュールに合わせた柱の位置を決定し、その後で基準モジュールを単位とした壁の設置位置と開口位置を決定する。
また、荷重算定手段では、壁位置設定手段で生成させた壁、床、天井などの建物自体の重量である固定荷重と、建物に居住するなどしたときに人や設置した家具などによって作用する積載荷重を算定する。
なお、固定荷重や積載荷重は、設計方針設定手段で設定した構造設計方針で適用される法令などの数値を、記憶装置3や入力装置2から取り込んで算定する。また、この取り込む数値は、基準モジュールに合わせて換算されて算定に利用される。
さらに、配置パターン生成手段では、壁位置設定手段で設定した壁の中から、いずれの壁を筋交いなどが入った耐力壁とするか、また、どの種類の耐力壁とするかについて、可能な限りのすべてのパターンの生成をおこなう。
ここで、耐力壁とは、筋交いや梯子状補強材などを入れたり、構造用合板などの剛性の高い壁材を使用したりすることで、通常の壁に比べて耐力を大きくした壁をいう。この耐力壁は、法令などで設定された壁倍率を乗じることによって通常の壁より壁量を多く見積もることができる。
例えば、壁の設定可能個所が多い(すなわち、開口が少ない)プランの場合は、壁倍率の小さい耐力壁を多く取るように設計することができる。また、開口を多く取っているプランの場合は、壁倍率の大きい耐力壁を少量配置する設計にすることができる。
このようにどのような方針で耐力壁を配置するかは、設計方針設定手段41で任意に指定することができ、その方針(条件)が設定された場合は、配置パターン生成手段で抽出される耐力壁の配置パターンは、その条件を満たすものだけが可能な限り抽出されることになる。
本実施の形態の配置パターン生成手段では、例えばすべての壁を耐力壁にする配置パターンから一つの壁のみを耐力壁にする配置パターンまで、設定した壁位置データから想定できるすべての組み合わせを抽出する。
また、許容配置パターン抽出手段では、配置パターン生成手段で抽出された各配置パターンの耐力壁の壁量(壁倍率を乗じたもの)を算定し、設定した構造設計方針の必要壁量を満たしている配置パターンを許容配置パターンとして抽出する。
なお、壁量を算定する際には、耐力壁とした壁だけを対象にすることもできるが、耐力壁より強度が低いが準耐力壁と認められる程度の強度を持つ壁であれば、一般の壁であっても壁量として積算に加えることもできる。
また、最適パターン判定手段では、許容配置パターン抽出手段で抽出した許容配置パターンの中から最適な配置パターンを抽出する。
ここでは、偏心率による判定方法について説明するが、経済性を優先して、許容配置パターンの中から最も壁量の少ないものを最適パターンとして抽出してもよい。
建物の偏心率とは、建物の重心と剛心の距離である偏心距離から算定される値で、偏心率が大きいと地震などの水平荷重が作用した際に部分的に過大な変形が発生して建物が局所的に損傷しやすくなる。なお、建物の重心とは建物の平面形状の図心をいい、剛心とは水平力に対抗する力の中心をいう。
そこで、抽出された許容配置パターンのすべてについて偏心率を算定し、最も偏心率の小さい許容配置パターンを最適パターンと判定して抽出する。
また、壁量と偏心率などの複数の基準を設け、両方の基準値を満たしている許容配置パターンを最適パターンとして抽出してもよい。
そして、上述したように演算手段43によって耐力壁の最適パターンを決定し、図2に示すように、その最適パターン用のデータを構造計算用データ作成手段44と地震応答解析用データ作成手段45によって生成する。
この構造計算用データ作成手段44では、抽出された最適パターンの柱、梁、壁などの座標、荷重算定手段で算定した荷重のデータを構造計算用のデータとして取り込んで出力装置5や記憶装置3に出力させる。
また、この構造計算用データ作成手段44で生成されたデータは、ボードなどの各部材の詳細設計に利用することができる。
一方、耐震安全性を検証するために詳細設計として応答解析をおこなう場合は、地震応答解析用データ作成手段45において応答解析に必要な柱、梁の接合部の位置と剛性、それを繋ぐ部材と断面の種類、その間に設定された耐力壁の剛性と復元力特性などのデータを作成する。
なお、木材の接合部の剛性や復元力特性などは、記憶装置3のデータベースなどに記憶された数値を取り込んで、各部に関連付けるものであってもよい。
次に、本実施の形態の建物の構造設計支援システム1の処理の流れについて説明する。
図1は、この構造設計支援システム1の処理の流れを示したフローチャートである。
まず、構造設計支援システム1を起動して、複数の構造設計方針の名称をモニタ52に表示させ、その中から設計者が実施したい構造設計方針を選択するためにキーボード23又はマウス22を操作する(ステップS11)。
そして、この入力装置2からの指示を受けた演算装置4の設計方針設定手段41では、ハードディスク31などに記憶された選択された構造設計方針の各種データを取り込み、設計方針を設定する(ステップS1)。
この際、予め記憶された構造設計方針の数値を、キーボード23からの入力によって修正したり、追加したりすることもできる。
また、同様に設計に使用する基準モジュールを選択するために、キーボード23又はマウス22を操作し(ステップS11)、基準モジュールとして設定する(ステップS1)。
続いて、ステップS21において、図3(a)に示すような建物6の1階61の外壁71の位置を形状データとして入力したり、図3(b)に示すような建物6の2階62の外壁71の位置を形状データとして入力したりする。この入力は、キーボード23で角部の座標値を入力したり、スキャナ21で平面図を読み込んでマウス22で座標を取り込むポイントを指示したりすることでおこなうことができる。
また、窓や出入り口などの開口72位置も、図3(a),(b)に示した平面図などから取り込むことができる。
さらに、各部屋の形状データは、グリッドを設けた入力画面に対し、マウス22などでグリッドに沿って各部屋の形状や開口位置を指定することで作成することができる。
そして、このような入力によって設計をおこなうプランを設定する(ステップS2)。なお、形状データ等は、建物ユニットの大きさが規定されているユニット建物の場合、いくつかのプランを決めて提示することができるので、記憶装置3に保存されたプランデータを取り込んでプランを設定することもできる。
また、ステップS3では、ステップS1で設定した基準モジュールを使用して壁の設置位置を決定する。
この壁の設置位置は、図3(a),(b)に示した壁位置8から各部屋の形状データに整合するように選択される。
そして、ステップS4において、ステップS3で設定された壁位置データでの固定荷重及び積載荷重を算定する。
続いて、ステップS5では、ステップS3で設定した壁位置データの中から、いずれの壁を耐力壁にするかの組み合わせで、耐力壁の配置パターンとして可能なものをすべて抽出する。図4は、配置パターンの一例で、X状の筋交いを表示した壁が耐力壁91となる。
一方、組み合わせとしては成立しても、構造設計方針で決められている壁量を満たさない配置パターンは、採用することができない。例えば、建築基準法では、建物や屋根の重さ、1階か2階などの階数によって、単位面積当たりの必要な壁の長さが決められており、その必要壁量を満たさない配置パターンは最適パターンとして選択されることがないので排除する。
すなわち、ステップS6では、抽出された配置パターンのすべてについて耐力壁の壁量を算定し、必要壁量を満たしたものを許容配置パターンとして抽出する。
そして、ステップS7において、各許容配置パターンの偏心率を算定し、最も偏心率の小さい許容配置パターンを最適パターンとして抽出する。
このようにして選択された最適パターンの耐力壁の位置から、ステップS81で構造計算用のデータを作成する。例えば、図4は、最適パターンの構造計算用のデータによって図示した建物6の構造モデル図で、耐力壁91、梁92、柱93の位置が確認できる。
このようにステップS81で生成した構造計算用データは、ステップS9で出力装置5や記憶装置3に出力して、構造計算や部材の詳細設計に利用する。
また、応答解析をおこなう場合にも、図4と同様の耐力壁91、梁92、柱93の位置データを含んだ地震応答解析用データを生成する。
このように構成された本発明の建物の構造設計支援システム1は、建物の構造設計方針と、各階及び各部屋の形状と、開口位置とを設定し、壁位置データが設定されると、入力荷重が算定され、可能な限りの耐力壁の配置パターンが抽出されるとともに、その中から最適パターンが抽出されて、それに基づいて詳細設計データが生成される。
このため、建物の最適な構造を迅速に抽出することができ、試行錯誤によって耐力壁の配置パターンを決める手間を省くことができる。
また、最適パターンの判定を偏心率の値の大きさによっておこなうことで、地震等によって部分的に過大な応力が発生する可能性の低い構造を、コンピュータによって的確に抽出することができる。
さらに、詳細設計手段によって構造計算用データや耐震性能検証のための地震応答解析用データを生成させることで、抽出された最適パターンの構造によって、建物6の構造計算や耐震解析を容易におこなうことができる。
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、プラン設定手段において各部屋の形状データを取り込んだが、これに限定されるものではなく、建物ユニットなどの空間の形状データを取り込むこともできる。
また、前記実施の形態では、壁位置データに対して耐力壁のすべての配置パターンを抽出したが、これに限定されるものではなく、「耐力壁の配置は隅角部を優先する」などの設計方針にしたがって、その条件に該当しないものは配置パターンとして抽出しないようにすることもできる。
さらに、本発明は、ユニット建物だけでなく、在来の木造建物にも適用することができる。また、外壁や内壁に限らず、間仕切り壁などを耐力壁とすることもできる。
本発明の最良の実施の形態の構造設計支援システムの処理の流れを示したフローチャートである。 本発明の最良の実施の形態の構造設計支援システムの概略構成を示した図である。 (a)は設計をおこなう1階の外形及び壁の設置可能位置を示した平面図、(b)は設計をおこなう2階の外形及び壁の設置可能位置を示した平面図である。 構造計算用データとして出力されるデータに基づいて作成した建物の構造モデル図である。
符号の説明
1 構造設計支援システム
2 入力装置(入力手段)
3 記憶装置(記憶手段、出力手段)
4 演算装置
41 設計方針設定手段
42 プラン設定手段
43 演算手段
44 構造計算用データ作成手段
45 地震応答解析用データ作成手段
5 出力装置(出力手段)
6 建物
61 1階
62 2階
71 外壁(各階の形状)
72 開口
8 壁位置
91 耐力壁

Claims (4)

  1. 入力手段からの入力によって建物の構造設計方針データを設定する設計方針設定手段と、
    記憶手段又は入力手段からの入力によって建物の各階の形状データ、各部屋若しくは各空間の形状データ、及び開口位置データを取り込むプラン設定手段と、
    前記プラン設定手段で取り込まれたデータと、基準の設計寸法となる基準モジュールから壁位置データを設定する壁位置設定手段と、
    前記設計方針設定手段、プラン設定手段及び壁位置設定手段によって設定されたデータに基づいて入力荷重を算定する荷重算定手段と、
    前記壁位置データに対して前記構造設計方針データを含むすべての又は所定の条件を満たす耐力壁の配置パターンを複数生成する配置パターン生成手段と、
    前記配置パターンの中から前記構造設計方針の条件を満たす壁量の配置パターンを抽出する許容配置パターン抽出手段とを備えたことを特徴とする建物の構造設計支援システム。
  2. 前記許容配置パターンの中から所定の条件により最適パターンを抽出する最適パターン判定手段と、
    抽出された前記最適パターンから詳細設計データを算出する詳細設計手段と、
    前記詳細設計手段による算定結果を出力する出力手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の建物の構造設計支援システム。
  3. 前記最適パターン判定手段は、前記許容配置パターンのすべてに対して建物の偏心率を算定し、その偏心率が最も小さいものを最適パターンとして抽出することを特徴とする請求項2に記載の建物の構造設計支援システム。
  4. 前記詳細設計手段では、構造計算用データの作成及び耐震性能の検証のための地震応答解析用データの作成の少なくとも一方をおこなうことを特徴とする請求項2又は3に記載の建物の構造設計支援システム。
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