JP7362473B2 - 架構データ判断装置、架構データ判断方法及び架構データ判断プログラム - Google Patents
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報が対応付けられた教師データを用いて機械学習を行うため、建築物の規模に対して好ましいスパン割りを提案できるようになる。すなわち、機械学習を利用して好ましい架構形状を提案するための技術を提供することができるようになる。
図1は、本発明に係る架構形状判断装置の一例を示すブロック図である。架構形状判断装置1は、一般的なコンピュータであり、建築物の複数の架構形状をユーザが評価したデータを教師データとして機械学習を行い、学習済みモデルを生成する。また、架構形状判断装置1は、建築物の平面形状、高さ、階数等の条件が入力された場合に、学習済みモデルを用いて架構形状を出力する。このようにして、例えば経験を積んだ設計者であるユーザが評価した好ましい架構形状を機械学習し、利用することができる。
ログラムを実行することにより本実施の形態に係る各処理を行う。具体的には、プロセッサ14は、評価取得部141、学習処理部142、条件取得部143、架構形状生成部144、形状判断部145、及び躯体概算部146として機能する。
行う建築物について、平面形状、高さ及び階数を含む初期的な条件の入力を受け付ける。また、条件取得部143は、さらに建物の用途の入力を受け付けるようにしてもよい。
図2は、架構形状判断装置が実行する処理の一例を示す処理フロー図である。架構形状判断装置1は、主として学習処理(図2:S1)と、運用処理(図2:S2)とを実行する。なお、学習処理と運用処理とは異なる装置によって実行されてもよく、学習処理によって生成された学習済みモデルを用いて運用処理のみを提供するようにしてもよい。
図3は、学習処理の一例を示す処理フロー図である。架構形状判断装置1の評価取得部141は、複数の架構形状データに対する評価を示すデータを取得する(図3:S11)。本ステップでは、評価を示すデータとして、入出力I/F13を介してユーザが順位を付けたデータを取得し、記憶装置12に記憶させる。
変形角」のフィールドには、当該架構形状の情報から算出される最大層間変形角の値が登録される。1つの階の層間変形角rは、地震時における当該階の水平変位を階高で除した値であり、次の式(1)で求められる。
r=δ/h ・・・(1)
なお、δは層間変位、hは階高である。最大層間変形角は、各階の層間変形角のうち、最も大きな値として求められる。ピース数のフィールドには、当該架構形状の情報から算出される、建築物に使用される部材数の値が登録される。また、「剛性率」のフィールドには、例えば、各階のX方向及びY方向について剛性率を算出し、X方向及びY方向の各々について複数の階における最小値が登録される。また、「偏心率」のフィールドには、重心と剛心の差の大きさを示す偏心率が登録される。偏心率も、例えば、各階のX方向及びY方向について算出し、X方向及びY方向の各々について複数の階における最大値を求める。また、「均等性」のフィールドには、大梁にかかる荷重の分布を表す均等性の値が登録される。例えば、均等性の値として、X方向及びY方向の各々について、大梁にかかる応力の標準偏差を階ごとに平均し、X方向及びY方向の各々について複数の階における平均値を求める。応力は、例えば大梁の両端部にかかる長期荷重のうち大きい方を用いる。また、大梁にかかる応力は、符号ごとに求めるようにしてもよい。すなわち、短大梁、標準大梁、長大梁など、スパンの同じ大梁には同一の符号を付しておく。そして、各大梁にかかる応力を求め、これらの標準偏差を方向ごと、階ごと、同一の符号が付された大梁ごとに求める。そして、階ごとに標準偏差の平均を求め、複数の平均の平均値をX方向及びY方向について求め、均等性の値とする。そして、「判断(ランク)」のフィールドには、図3のS1において、ユーザが、架構形状データの順位を示す情報を登録する。なお、「入力条件」、「パラメータ解析」、及び「構造計算結果」のフィールドには、過去に設計された複数の建物の情報、又はコンピュータによって機械的に生成された建物の複数のバリエーションの情報が予め登録されているものとする。
図5は、架構形状を評価する運用処理の一例を示す処理フロー図である。架構形状判断装置1の条件取得部143は、入出力I/F13を介してユーザから、建物の形状及び用途を取得する(図5:S21)。本ステップでは、ユーザから、例えばこれから設計する建物の形状と用途の入力を受ける。
図7は、躯体数量の精度を向上させる概算処理の一例を示す処理フロー図である。図5のS24においては、例えば図7に示すような処理が行われる。躯体概算部146は、運用処理のS23(図5)で選択された架構形状データを読み出す(図7:S41)。また、躯体概算部146は、架構形状データを構造解析モデルに変換し、変換後の構造解析モデルを記憶装置12に記憶させる(S42)。構造解析モデルとは、建築物の構造躯体を表す3Dモデル等の設計情報をいうものとする。
ついても同一の符号を付し、同一の符号が付された柱については後述する処理において断面を統一するようにしてもよい。
Qun=Ds×Fes×Qud ・・・(2)
なお、Dsは、各階の構造特性係数、Fesは各階の形状特性係数、Qudは地震力によって各階に生じる水平力である。ステップS62では、必要保有水平耐力よりもS61で求めた保有水平耐力が大きいか判断するようにしてもよいし、安全のために必要保有水平耐力に所定の係数を乗じた値を基準として、当該基準よりもS61で求めた保有水平耐力が大きいか判断するようにしてもよい。
る。
本実施形態に係る学習処理及び運用処理によれば、機械学習を利用して好ましい架構形状を提案するための技術を提供することができるようになる。建築物の平面形状、高さ及び階数を含む建築物の条件ごとに主架構のスパン割りを異ならせた複数の架構形状について、当該架構形状の各々の評価を示す情報が対応付けられた教師データを用いて機械学習を行うため、建築物の規模に対して好ましいスパン割りを提案できるようになる。また、評価を示す情報は、上述したスパン割りを異ならせた複数の架構形状の各々について、部材数量、層間変形角、又はピース数を算出してユーザに提示し、ユーザが順位付けした値である。このようにすれば、例えば経験を積んだ設計者であるユーザが多くの架構形状データを評価する際に評価基準として利用することができる。
なお、実施形態は例示であり、本発明は上述した構成には限定されない。実施形態ではS造の建築物を設計するものとして説明したが、RC造の建築物に適用し、柱や梁の断面形状、鉄筋の数や配置も提案できるようにしてもよい。また、本発明の対象は、上述した処理を実行するコンピュータプログラムや、当該プログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体を含む。当該プログラムが記録された記録媒体は、プログラムをコンピュータに実行させることにより、上述の処理が可能となる。
11 :通信I/F
12 :記憶装置
13 :入出力I/F
14 :プロセッサ
141 :評価取得部
142 :学習処理部
143 :条件取得部
144 :架構形状生成部
145 :形状判断部
146 :躯体概算部
Claims (6)
- 設計する建築物の平面形状、高さ及び階数を含む前記建築物の条件の入力を受ける条件取得部と、
前記建築物の条件の下で、主架構のスパン割りを異ならせた複数の候補の架構形状データを生成する架構形状生成部と、
建築物の平面形状、高さ及び階数を含む建築物の条件ごとに主架構のスパン割りを異ならせた複数の架構形状であって、当該架構形状の各々の評価を示す情報が対応付けられた教師データの架構形状を用いて、前記教師データの架構形状と前記評価を示す情報との関係を学習した学習済みモデルを用いて、前記候補の架構形状データから評価が高いと予測される架構形状データを選択して出力する形状判断部と、
を備える架構データ判断装置。 - 前記評価を示す情報は、前記スパン割りを異ならせた複数の架構形状の各々について、部材数量、層間変形角、ピース数、剛性率、偏心率、又は荷重に対する応力の均等性を算出して提示し、ユーザが順位付けした値である
請求項1に記載の架構データ判断装置。 - 前記条件取得部は、前記建築物の積載荷重又は当該積載荷重を決定するための情報の入力をさらに受け、前記層間変形角、前記剛性率、前記偏心率、又は前記荷重に対する応力の均等性を算出するために用いる
請求項2に記載の架構データ判断装置。 - 前記学習済みモデルは、前記教師データの架構形状及び前記部材数量、前記層間変形角、前記ピース数、又は前記剛性率、前記偏心率、若しくは前記荷重に対する応力の均等性と前記評価を示す情報との関係に基づいてパラメータが調整された所定の関数である
請求項2又は3に記載の架構データ判断装置。 - 設計する建築物の平面形状、高さ及び階数を含む前記建築物の条件の入力を受けるステップと、
前記建築物の条件の下で、主架構のスパン割りを異ならせた複数の候補の架構形状データを生成するステップと、
建築物の平面形状、高さ及び階数を含む建築物の条件ごとに主架構のスパン割りを異ならせた複数の架構形状であって、当該架構形状の各々の評価を示す情報が対応付けられた教師データの架構形状を用いて、前記教師データの架構形状と前記評価を示す情報との関係を学習した学習済みモデルを用いて、前記候補の架構形状データから評価が高いと予測される架構形状データを選択して出力するステップと、
をコンピュータが実行する架構データ判断方法。 - 設計する建築物の平面形状、高さ及び階数を含む前記建築物の条件の入力を受けるステップと、
前記建築物の条件の下で、主架構のスパン割りを異ならせた複数の候補の架構形状データを生成するステップと、
建築物の平面形状、高さ及び階数を含む建築物の条件ごとに主架構のスパン割りを異ならせた複数の架構形状であって、当該架構形状の各々の評価を示す情報が対応付けられた教師データの架構形状を用いて、前記教師データの架構形状と前記評価を示す情報との関係を学習した学習済みモデルを用いて、前記候補の架構形状データから評価が高いと予測される架構形状データを選択して出力するステップと、
をコンピュータに実行させるための架構データ判断プログラム。
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JP2019237295A JP7362473B2 (ja) | 2019-12-26 | 2019-12-26 | 架構データ判断装置、架構データ判断方法及び架構データ判断プログラム |
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