JP4653033B2 - 配線基板 - Google Patents

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Description

本発明は、配線基板内蔵用コンデンサを備えた配線基板に関する。
近年、集積回路技術の進歩によりますます半導体チップの動作が高速化している。それに伴い、電源配線等にノイズが重畳されて、誤動作を引き起こすことがある。そこで、半導体チップを搭載する配線基板の上面或いは下面にコンデンサを搭載して、ノイズの除去を図っている。
しかしながら、上記の手法では、配線基板の完成後に、別途コンデンサを搭載する必要があるため、プロセス数が多くなってしまう。また、配線基板にコンデンサを搭載する領域を予め確保する必要があり、他の電子部品の自由度を低下させてしまう。さらに、他の配線等に制限されることによりコンデンサと半導体チップとの配線距離が長くなり、配線が有する抵抗やインダクタンスが大きくなってしまう。
このようなことから、配線基板にコンデンサを内蔵させることが提案されている。ここで、コンデンサは配線基板の中核を成すコア基板の開口に内臓されるが、コンデンサをコア基板に固定するために、コア基板とコンデンサとの間の隙間に樹脂充填材を充填している。
しかしながら、半導体チップの動作時に発生する熱により樹脂充填材のコンデンサ側の隅部に熱応力が集中してしまい、樹脂充填材にクラックが発生してしまうことがある。樹脂充填材のクラックは樹脂充填材上に存在するビルドアップ配線層を劣化させる要因となるので、抑制されることが望ましい。
なお、コンデンサの隣り合う側面間に形成される角部に曲率半径が0.05mm〜0.15mmの丸み加工を施して、ハンドリングによるクラックを抑制するとともに精度良く電極層に突条を形成する技術が開示されている(特許文献1参照)。しかしながら、この技術においては、樹脂充填材のクラックを効果的に抑制することは困難である。なお、ハンドリングによるクラックとは、コンデンサに発生するクラックであり、樹脂充填材に発生するクラックではない。
特開2005−39200号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。即ち、本発明は、配線基板内蔵用コンデンサを配線基板に内蔵し、かつ配線基板内蔵用コンデンサと配線基板との間の隙間に充填材を充填させた場合における充填材のクラックを抑制することができる配線基板内蔵用コンデンサを備えた配線基板を提供することを目的とする。
本発明の一の態様によれば、コンデンサ収容部を有する配線基板本体と、
前記コンデンサ収容部に収容され、第1の電極層と、前記第1の電極層と対向した第2の電極層と、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に介在した誘電体層とを備える配線基板内蔵用コンデンサと、前記配線基板本体と前記配線基板内蔵用コンデンサとの間の隙間に充填された充填材とを具備し、前記誘電体層の線膨張係数は前記配線基板の線膨張係数より小さく、かつ前記配線基板に搭載される半導体チップの半導体基板の線膨張係数より大きく、前記配線基板内蔵用コンデンサの寸法が、面取り処理される部分の寸法よりも大きく、かつ前記配線基板内蔵用コンデンサの外周面の角部の4箇所総てに面取り寸法が0.6mm以上の面取り部及び曲率半径が0.6mm以上の丸み部の少なくともいずれかが形成され、前記コンデンサ収容部は、前記配線基板本体の内側面に4箇所の隅部を有する直方体状の開口であり、前記配線基板内蔵用コンデンサの総ての前記角部と、前記開口の総ての前記隅部とは、それぞれ対向し、前記配線基板内蔵用コンデンサの前記第1の電極層及び前記第2の電極層は、当該配線基板内蔵用コンデンサの外周面において露出していることを特徴とする配線基板が提供される。
本発明の一の態様の配線基板によれば、配線基板内蔵用コンデンサの外周面の4箇所総ての角部に面取り寸法が0.6mm以上の面取り部及び曲率半径が0.6mm以上の丸み部の少なくともいずれかが形成されているので、配線基板内蔵用コンデンサを配線基板に内蔵し、かつ配線基板内蔵コンデンサと配線基板との間の隙間に充填材を充填させた場合における充填材のクラックを抑制することができる。
(第1の実施の形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は本実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサの平面図であり、図2は本実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサの縦断面図であり、図3(a)及び図3(b)は本実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサの横断面図であり、図4及び図5は本実施の形態に係る他の配線基板内蔵用コンデンサの平面図である。
図1〜図3(b)に示される配線基板内蔵用コンデンサ1(以下、単に「コンデンサ」と称する。)は、直方体状に形成された積層セラミックコンデンサである。コンデンサ1の縦方向及び横方向の寸法は、パッケージ設計に基づいて適宜に決定する。
コンデンサ1は、複数の第1の電極層2、第1の電極層2と対向し、かつ第1の電極層2と交互に配置された複数の第2の電極層3、第1の電極層2と第2の電極層3との間に介在した誘電体層としての例えばセラミック層4等から構成されている。
第1の電極層2及び第2の電極層3は導電性材料から構成されており、セラミック層4は例えばチタン酸バリウム(BaTiO)のような高誘電率セラミック等から構成されている。第1の電極層2及び第2の電極層3はセラミック層4により互いに電気的に絶縁されている。
セラミック層4の線膨張係数は、後述する配線基板10の線膨張係数より小さく、かつ配線基板10に搭載される後述する半導体チップ100の半導体基板の線膨張係数より大きくなっている。なお、配線基板10がオーガニック基板の場合には室温から300℃での配線基板10の線膨張係数は17〜20ppm/℃程度であり、半導体チップ100の半導体基板がSi基板の場合には室温から300℃での半導体基板の線膨張係数は3ppm/℃程度である。
セラミック層4は、第1の電極層2と第2の電極層3との間のみならず、電極層の最上層(図2では電極層の最上層は第1の電極層2となっている。)を上方から覆うように、また電極層の最下層(図2では電極層の最下層は第1の電極層2となっている。)を下方から覆うように形成されている。セラミック層4は、後述するように積層したセラミックグリーンシートを焼成して形成されるが、焼成を経ると、焼結され一体化される。
コンデンサ1には、第1の電極層2及び第2の電極層3の積層方向に貫通した複数の第1のビア電極5及び第2のビア電極6が形成されている。第1のビア電極5は第1の電極層2に電気的に接続されており、第2のビア電極6は第2の電極層3に電気的に接続されている。
ここで、図3(a)に示されるように第1の電極層2には第2のビア電極6が貫通する領域に窓部2aが形成されており、第1の電極層2と第2のビア電極6とは電気的に絶縁されている。また、同様に図3(b)に示されるように第2の電極層3には第1のビア電極5が貫通する領域に窓部3aが形成されており、第2の電極層3と第1のビア電極5とは電気的に絶縁されている。
第1のビア電極5はコンデンサ1の表面に形成された第1の端子7に電気的に接続されており、第2のビア電極6はコンデンサ1の表面に形成された第2の端子8に電気的に接続されている。なお、第1の端子7及び第2の端子8は、電源供給用端子及びグランド接続用端子として使用される。
コンデンサ1の外周面1aの4箇所の角部には、面取り寸法C1が0.6mm以上の平面状の面取り部1bが形成されている。ここで、コンデンサ1の外周面1aとは、コンデンサ1の表面端子が形成される面以外の側面でもある。また、面取り寸法C1とは、図1に示される長さである。面取り寸法C1は、実際に測定してもよいが、C面長C2から求めることも可能である。C面長C2とは図1に示されるような線分の長さであり、C面長C2を√2で割った値が面取り寸法C1である。
面取り部1bは、コンデンサ1の外周面1aの少なくとも1箇所の角部に形成されていればよいが、後述する樹脂充填材12のクラックを抑制することを考慮すると、面取り部1bは全ての角部に形成されている方が好ましい。
図4に示されるようにコンデンサ1には、4箇所に存在する面取り部1bのうち、1箇所だけ面取り寸法C1が異なった面取り部1b1が形成されていてもよい。また1箇所だけ面取り寸法C1を変える代わりに1箇所だけ面取り部1bの形状を変えてもよい。
面取り寸法C1は、コンデンサ製作上の観点から0.8mm以上1.2mm以下であることが望ましい。なお、図5に示されるように、面取り部1bの代わりに或いは面取り部1bとともに、曲率半径R1が0.6mm以上の丸み部1cがコンデンサ1の外周面1aの少なくとも1箇所の角部に形成されていてもよい。この場合、丸み部1cの曲率半径R1は、コンデンサ製作上の観点から0.8mm以上1.2mm以下であることが望ましい。また、面取り部1bと同様に複数の丸み部1cのうち1箇所だけ他の丸み部1cと曲率半径R1が異なる丸み部1cを形成してもよい。
コンデンサ1は、例えば、以下のようにして製造することが可能である。まず、第1の電極層2のパターンが形成された正方形状のセラミックグリーンシートと、第2の電極層3のパターンが形成された正方形状のセラミックグリーンシートとを交互に積層する。次いで、この積層体の所定の位置にレーザ等により積層方向に貫通する複数の貫通孔を形成し、この貫通孔に導電ペーストを充填して、第1のビア電極5と第2のビア電極6を形成する。その後、第1のビア電極5及び第2のビア電極6が形成された積層体を焼成する。これにより、外周面1aの角部が略直角状のコンデンサ1が形成される。最後に、コンデンサ1の外周面1aの角部を、面取り寸法が0.6mm以上となるように削り取り或いは切取って、面取り部1bを形成する。これにより、外周面1aの角部に面取り寸法C1が0.6mm以上の面取り部1bを有するコンデンサ1を形成することができる。
コンデンサ1は、配線基板に内蔵されて使用される。以下、コンデンサ1を内蔵した配線基板について説明する。図6は本実施の形態に係る半導体チップが搭載され、かつ配線基板内蔵用コンデンサが内蔵された配線基板の模式的な縦断面図であり、図7は本実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサが内蔵されたコア基板の模式的な平面図である。
図6に示される配線基板10は、直方体状に形成されたオーガニック基板である。配線基板10は、例えばセラミック粒子或いは繊維をフィラーとして強化された高分子材料を主体に構成されている。
配線基板10は、配線基板10の中核を成す配線基板本体としての例えばコア基板11を備えている。コア基板11は、例えばガラス−エポキシ樹脂複合材料等から形成されたコア材11a、及びコア材11aの両面に形成され、所望のパターンが形成された例えばCu等の配線層11bから構成されている。
コア基板11には、コア基板11の上下方向に貫通した複数のスルーホール11cが形成されており、スルーホール11cの内側面には配線層11bに電気的に接続されたスルーホール導体層11dが形成されており、スルーホール導体層11dより内側の領域には例えばエポキシ樹脂等の樹脂充填材11eが充填されている。
コア基板11の中央部には、コンデンサ1を収容するためのコンデンサ収容部としての例えば開口11fが形成されている。開口11fは、コンデンサ1より大きな例えば直方体状に形成されており、開口11fにはコンデンサ1が収容されている。なお、コア基板11のコンデンサ収容部は、開口11fに限らず、凹部であってもよい。
コア基板11の開口径dは、収納すべきコンデンサ1の大きさに依存して決定される。しかしながら、図7に示されるコア基板11とコンデンサ1との間の隙間sが、0.5mm以上2.0mm以下となるようにすることが好ましい。この下限値より小さくなると、隙間sが狭過ぎるようになって、後述するような樹脂充填材12の充填が困難となる場合がある。また、上記上限値よりも大きくなると、隙間sが広すぎるようになってコア基板11の配線スペースが少なくなる場合がある。
また、図7に示されるように、コア基板11の内側面4箇所の隅部には、曲率半径R2が0.1mm以上2mm以下の丸み部11gが形成されている。なお、丸み部11gは形成されていなくともよく、また丸み部11gを形成する場合には丸み部11gはコア基板11の内側面の少なくとも1箇所の隅部に形成されていればよい。丸み部11gの代わりに或いは丸み部11gとともに、面取り寸法が0.1mm以上2mm以下の面取り部をコア基板11の内側面の隅部に形成してもよい。
コア基板11とコンデンサ1との間の隙間には、充填材としての例えば高分子材料等からなる樹脂充填材12が充填されており、この樹脂充填材12を介してコンデンサ1がコア基板11に対して固定されている。なお、樹脂充填材12は、コンデンサ1とコア基板11との面内方向及び厚さ方向の熱膨張差を自身の弾性変形により吸収する作用をも有する。
コア基板11及びコンデンサ1の表面の上方、及びコア基板11及びコンデンサ1の裏面の下方には、ビルドアップ配線層が形成されている。ビルドアップ配線層は、例えばエポキシ樹脂等から構成された絶縁層13〜17を備えている。絶縁層13,14間、絶縁層14,15間、絶縁層16,17間には、例えばCu等から構成された配線層18〜20が形成されている。
絶縁層15の表面及び絶縁層17の裏面は、例えば感光性樹脂組成物等からなるソルダーレジスト21,22により覆われている。ソルダーレジスト21,22には開口が形成されており、開口から半導体チップ100に電気的に接続するための端子23及び例えば主基板(図示せず)等に接続するための端子24が露出している。端子23にはビア導体25等を介して第1の端子7、第2の端子8、及び配線層11b等が電気的に接続されており、端子24にはビア導体25を介して第1のビア電極5、第2のビア電極6、配線層11b等が電気的に接続されている。
半導体チップ100は配線基板10上に搭載されている。具体的には、半導体チップ100はコンデンサ1上に配置されており、半導体チップ100の半田ボール101と端子23とはフリップチップ接続により電気的に接続されている。これにより、半導体チップ100とコンデンサ1等が電気的に接続される。
本実施の形態では、コンデンサ1の外周面1aの角部に面取り寸法C1が0.6mm以上の面取り部1bが形成されているので、樹脂充填材12のコンデンサ1側の隅部に熱応力が集中し難く、樹脂充填材12のコンデンサ1側の隅部におけるクラックの発生を抑制することができる。なお、コンデンサ1の外周面1aの角部に曲率半径R1が0.6mm以上の丸み部1cが形成されている場合であっても、面取り部1bと同様の効果が得られる。
コア基板11内には半導体チップ100に対して信号を伝達するための信号線が形成されているが、この信号線の近くに比誘電率が高い物質が存在すると、信号遅延が起こり易くなる。このため、コンデンサのセラミック層に高誘電率セラミックを使用した場合には、信号線からコンデンサまでの距離は大きい方が好ましい。本実施の形態では、コンデンサ1の外周面1aの角部に面取り部1bや丸み部1cが形成されているので、面取り部1bや丸み部1cが形成されていない場合に比べて、コンデンサ1の角部付近に存在する信号線からセラミック層4までの距離が大きくなる。これにより、コンデンサ1の角部付近に存在する信号線の信号遅延を低減させることができる。
コンデンサの表面或いは裏面には、コンデンサの実装時にコア基板に対するコンデンサの方向及び位置を認識するための方向・位置認識マークを形成することがあるが、コンデンサの表面及び裏面には、端子が多数存在しているので、これらの面上に方向・位置認識マークを形成すると、端子と方向・位置認識マークとを混同してしまい、方向・認識マークの誤認が生じるおそれがある。これに対し、図4のように複数箇所に存在する面取り部1bのうち、1箇所だけ面取り寸法C1が異なる面取り部1b1を形成した場合には、この面取り寸法C1が異なる面取り部1b1を方向・位置認識マークとして使用することができ、コンデンサ1の表面或いは裏面に方向・位置認識マークを形成しなくとも、コア基板11に対するコンデンサ1の方向及び位置を認識することができる。これにより、方向・認識マークの誤認を解消することができる。
本実施の形態では、セラミック層4の線膨張係数が、配線基板10の線膨張係数より小さく、かつ配線基板10に搭載される半導体チップ100の半導体基板の線膨張係数より大きいので、配線基板10と半導体チップ100の熱膨張差を緩和することができ、配線基板10と半導体チップ100との熱膨張による半導体チップ100の割れを抑制することができる。
(実験例)
以下、本発明の実験例について説明する。本実験例では、コンデンサの外周面の角部における面取り部の面取り寸法と樹脂充填材のクラックとの相関関係について調べた。
実験条件について説明する。まず、コア基板におけるコンデンサ収容部の開口径とコア基板の内側面隅部に形成された丸み部の曲率半径が異なる複数のコア基板を複数用意した。
具体的には、コア基板としては、開口径が13.5mm、溝幅(チップとの隙間s)が0.75mm及び曲率半径が0.5mmのもの、開口径が13.5mm、溝幅(チップとの隙間s)が0.75mm及び曲率半径が1.5mmのもの、開口径が14.0mm、溝幅(チップとの隙間s)が1.00mm及び曲率半径が0.5mmのもの、開口径が14.0mm、溝幅(チップとの隙間s)が1.00mm及び曲率半径が1.5mmのもの、開口径が15.0mm、溝幅(チップとの隙間s)が1.50mm及び曲率半径が0.5mmのもの、並びに開口径が15.0mm、溝幅(チップとの隙間s)が1.50mm及び曲率半径が1.5mmのものをそれぞれ複数用意した。
そして、これらのコア基板の開口にそれぞれ面取り寸法が異なるコンデンサを収容するとともにコア基板とコンデンサとの間の隙間に樹脂充填材を充填させた。コンデンサは縦方向及び横方向の寸法がそれぞれ12mmのものであり、コンデンサの面取り部は切削機で削り取られることにより形成された。このような配線基板について樹脂充填材にクラックが発生するか否かを評価した。
具体的には、米国MIL規格883Dに規定された熱衝撃試験に準じ、前記規格の条件Cで90サイクル実施した。そいて、コア基板とセラミックチップとの間の隙間s(樹脂充填材の形成肉厚)がセラミックチップの角部を起点とした前記樹脂充填材中へのクラック発生に対してどのような影響を及ぼすかについて検討した。この際、隙間sは0.75mm〜1.50mmの間で変化させた。
なお、上記値及び以下の表中に示される値は、図8に示された概略図における各部位の寸法を示すものである。
実験結果について述べる。
Figure 0004653033
Figure 0004653033
Figure 0004653033
表1〜3に示されるように、コンデンサの面取り部の面取り寸法が0.6mm未満では、樹脂充填材にクラックが発生することがあった。これに対し、コンデンサの面取り部の面取り寸法が0.6mm以上では、全ての樹脂充填材にクラックは発生しなかった。この結果から、コンデンサの外周面の角部に面取り寸法が0.6mm以上の面取り部を形成した場合には、樹脂充填材におけるクラックの発生を抑制できることが確認された。なお、コンデンサの外周面の角部に曲率半径が0.6mm以上の丸み部を形成した場合も同様の効果が得られると考えられる。
また、セラミックチップの寸法Dに対してs/Dなる値が0.040以上0.100以下(例えば、s=0.8mm,s/D=0.067)に調整される場合に、上記クラック発生の抑制効果が最も顕著に発揮されることが判明した。なお、本実験により、隙間sが上記設定範囲である0.75mm〜1.50mm、さらには0.75mm〜1.25mmとすることにより、上記クラックの発生を比較的効果的に抑制できることが判明した。
なお、本例では、セラミック層はチタン酸バリウムを主体とする高誘電率セラミックから構成している。しかしながら、前記セラミック層はチタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸鉛などの、その他のペロブスカイト型複合酸化物を主体とする高誘電率セラミックから構成するようにすることもできる。
(第2の実施の形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第2の実施の形態を説明する。なお、図面において、第1の実施の形態と同じ部材については同一の符号が付してある。本実施の形態では、コンデンサ本体部と誘電体部を有するコンデンサについて説明する。図9は本実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサの模式的な縦断面図である。
図9に示されるように、コンデンサ1は、セラミックから構成された誘電体部としてのセラミック部1dと、セラミック部1d上に形成され、コンデンサとして機能するコンデンサ本体部1eとから構成されている。
セラミック部1dには第1のビア電極5a及び第2のビア電極6aが形成されている。コンデンサ本体部1eは、図1に示されるコンデンサ1とほぼ同様の構造となっているとともにセラミック部1dに接合されている。第1のビア電極5bは第1のビア電極5aに接続されており、第2のビア電極6bは第2のビア電極6aに接続されている。
本実施の形態におけるコンデンサ1においても、第1の実施の形態で説明したコンデンサ1と同様にコンデンサ1の外周面1aの少なくとも1つの角部に面取り寸法C1が0.6mm以上の面取り部1b及び曲率半径R1が0.6mm以上の丸み部1cの少なくともいずれかが形成されている。なお、本実施の形態における面取り部1b及び丸み部1cの詳細等は、第1の実施の形態と同様であるので、省略する。
コンデンサ1は、例えば、以下のようにして製造することが可能である。図10(a)〜図10(d)及び図11(a)〜図11(d)は本実施の形態に係るコンデンサの製造工程を模式的に示した図である。まず、セラミック部1dを形成する。具体的には、セラミックグリーンシートにビアホールを形成し、そしてビアホール内に導電ペーストを充填する。次いで、ビアホール内に導電ペーストが充填されたセラミックグリーンシートを積層し、焼成する。これにより、セラミック部1dが形成される。
次に、セラミック部1d上にコンデンサ本体部1eを形成する。具体的には、まず、セラミック部1d上に金属層31を形成する(図10(a))。金属層31を形成した後、フォトリソグラフィー工程により第1のビア電極形成予定位置の金属層31が残るようにこの位置周辺の金属層31をドーナツ状にエッチングして、第1層目の第2の電極層3、及び第2の電極層3から離間した第1のビア電極5bの一部となるビア部5b1を形成する(図10(b))。
次いで、第2の電極層3上及びビア部5b1上に例えばゾルゲル法により第1層目のセラミック層4を形成する(図10(c))。ゾルゲル法でセラミック層4を形成する場合には、セラミック原料を溶解させた溶液を第2の電極層3上及びビア部5b1上に塗布し、乾燥し、焼成する。なお、ゾルゲル法に代えて、スパッタリング法及びCVD法等によりセラミック層4を形成することも可能である。また、セラミック層4は第2の電極層3とビア部5b1との間の隙間にも埋め込まれる。
セラミック層4を形成した後、ビア部5b1及び第2のビア電極形成予定位置の第2の電極層3が露出するようにセラミック層4をエッチングして、ビアホール4aを形成する(図10(d))。
その後、ビアホール4a内にも埋め込まれるようにセラミック層4上に金属層32を形成する(図11(a))。金属層32を形成した後、フォトリソグラフィー工程により第2のビア電極形成予定位置の金属層32が残るようにこの位置周辺の金属層32をドーナツ状にエッチングして、第1層目の第1の電極層2、及び第1の電極層2から離間した第2のビア電極6bの一部となるビア部6b1を形成する(図11(b))。
次いで、第1の電極層2上及びビア部6b1上に例えばゾルゲル法により第2層目のセラミック層4を形成する(図11(c))。セラミック層4を形成した後、ビア部6b1及び第1のビア電極形成予定位置の第1の電極層2が露出するようにセラミック層4をエッチングして、ビアホール4aを形成する(図11(d))。このような手順を順次繰返すことにより、コンデンサ本体部1eが形成される。
最後に、コンデンサ1の外周面1aの角部を、面取り寸法が0.6mm以上となるように削り取り或いは切取って、面取り部1bを形成する。これにより、外周面1aの角部に面取り寸法C1が0.6mm以上の面取り部1bを有するコンデンサ1を形成することができる。
なお、本例でも、セラミック層はチタン酸バリウムを主体とする高誘電率セラミックの他、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸鉛などの、その他のペロブスカイト型複合酸化物を主体とする高誘電率セラミックから構成するようにすることもできる。
本発明は上記実施の形態の記載内容に限定されるものではなく、構造や材質、各部材の配置等は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
第1の実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサの平面図である。 第1の実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサの縦断面図である。 (a)及び(b)は第1の実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサの横断面図である。 第1の実施の形態に係る他の配線基板内蔵用コンデンサの平面図である。 第1の実施の形態に係る他の配線基板内蔵用コンデンサの平面図である。 第1の実施の形態に係る半導体チップが搭載され、かつ配線基板内蔵用コンデンサが内蔵された配線基板の模式的な縦断面図である。 第1の実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサが内蔵されたコア基板の模式的な平面図である。 上記実施例において、各寸法値が相当するセラミックチップの部分を示す概略構成図である。 第2の実施の形態に係る配線基板内蔵用コンデンサの模式的な縦断面図である。 (a)〜(d)は第2の実施の形態に係るコンデンサの製造工程を模式的に示した図である。 (a)〜(d)は第2の実施の形態に係るコンデンサの製造工程を模式的に示した図である。
符号の説明
1…配線基板内蔵用コンデンサ、1a…外周面、1b…面取り部、1c…丸み部、2…第1の電極層、3…第2の電極層、4…セラミック層、5,5a,5b…第1のビア電極、6,6a,6b…第2のビア電極、10…配線基板、11…コア基板、11f…開口、12…樹脂充填材。

Claims (5)

  1. コンデンサ収容部を有する配線基板本体と、
    前記コンデンサ収容部に収容され、第1の電極層と、前記第1の電極層と対向した第2の電極層と、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に介在した誘電体層とを備える配線基板内蔵用コンデンサと、
    前記配線基板本体と前記配線基板内蔵用コンデンサとの間の隙間に充填された充填材とを具備し、
    前記誘電体層の線膨張係数は前記配線基板の線膨張係数より小さく、かつ前記配線基板に搭載される半導体チップの半導体基板の線膨張係数より大きく、
    前記配線基板内蔵用コンデンサの寸法が、面取り処理される部分の寸法よりも大きく、かつ前記配線基板内蔵用コンデンサの外周面の角部の4箇所総てに面取り寸法が0.6mm以上の面取り部及び曲率半径が0.6mm以上の丸み部の少なくともいずれかが形成され、
    前記コンデンサ収容部は、前記配線基板本体の内側面に4箇所の隅部を有する直方体状の開口であり、前記配線基板内蔵用コンデンサの総ての前記角部と、前記開口の総ての前記隅部とは、それぞれ対向し
    前記配線基板内蔵用コンデンサの前記第1の電極層及び前記第2の電極層は、当該配線基板内蔵用コンデンサの外周面において露出していることを特徴とする配線基板。
  2. 前記面取り部の面取り寸法及び前記丸み部の曲率半径は、0.8mm以上1.2mm以下であることを特徴とする請求項1記載の配線基板。
  3. 前記面取り部は複数箇所に形成されており、複数の前記面取り部のうち1つの前記面取り部は他の前記面取り部と前記面取り寸法が異なることを特徴とする請求項1又は2記載の配線基板。
  4. 前記丸み部は複数箇所に形成されており、複数の前記丸み部のうち1つの前記丸み部は他の前記丸み部と前記曲率半径が異なることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の配線基板。
  5. 前記配線基板内蔵用コンデンサは、積層セラミックコンデンサであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の配線基板。
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