JP4652850B2 - トラクション方式かつ下部懸架方式エレベータの主ロープ取り替え方法 - Google Patents
トラクション方式かつ下部懸架方式エレベータの主ロープ取り替え方法 Download PDFInfo
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Description
そこで、スラック式非常止め装置を備えたトラクション方式かつ下部懸架方式エレベータにこの従来の主ロープ取り替え方法を適用した場合、かごを昇降路上部付近に移動させ、吊り上げ具でかごを吊り上げて既設の主ロープに弛みを発生させると、スラック式非常止め装置が作動してしまう。そして、かごが昇降路付近に位置しているので、スラック式非常止め装置の作動を解除できない、という不具合が発生する。
さらに、スラック式非常止め装置13が、かご7の下部両側にそれぞれ設置され、作動時に、かご側ガイドレール(図示せず)を把持してかご7の落下を防止するようになっている。このスラック式非常止め装置13は、例えばスラックロープセーフティが用いられ、主ロープ6の弛みを検出して作動する。そして、スラック式非常止め装置13の作動は、主ロープ6に張力がかかることで解除される。
この吊り板14は、主ロープ6をロープ把持溝17a内に納めるようにし、ボルト19により可動側ロープクワエ18を固定側ロープクワエ17に締着固定して、取り付けられる。これにより、各主ロープ6は、ロープ把持溝17a,18aの各対内に位置し、固定側および可動側ロープクワエ17,18により加圧挟持される。
まず、かご7を最下階若しくは最下階近傍に停止させる。そして、作業者は、かご7の上に登り、2本の既設の主ロープ6aに吊り板14を取り付ける。この時、2本の既設の主ロープ6aは、2対のロープ把持溝17a,18a内に納められ、固定側および可動側ロープクワエ17,18により加圧挟持される。そして、吊り具としてのチェーンブロック22の一端を吊り板14のチェーンブロック取付穴16に連結し、他端をかご7に連結して、吊り上げ具としてのチェーンブロック22を取り付ける。この状態が図1の(a)に示される。
ついで、図1の(d)に示されるように、駆動綱車3を駆動し、かご7を最上階若しくは最上階近傍に移動させ、停止させる。
ついで、チェーンブロック22により吊り板14を吊り上げ、綱止め梁11と吊り板14との間の新設の主ロープ6bの部位に張力を発生させる。そこで、既設の主ロープ6aをかご側返し車4と綱止め梁11(仮綱止め板20)との間で切断する。この時、スラック式非常止め装置13は、新設の主ロープ6bに張力がかかっているので、作動状態とはならない。そして、かご側返し車4から垂れている2本の既設の主ロープ6aの切断端と、かご7の上に置いてある2本の新設の主ロープ6bの他端とをそれぞれ新旧ロープ接続治具23で連結する。この状態が図2の(b)に示される。
ついで、新設の主ロープ6bの他端がつり合いおもり8まで到達すると、新旧ロープ接続治具23を取り外し、シャックル(図示せず)を取り付ける。そして、シャックルをつり合いおもり8に連結する。この状態が図2の(d)に示される。
ついで、作業者が、ピット2内で、ナット12を外して、2本の既設の主ロープ6aのシャックル9を仮綱止め板20から取り外す。さらに、ナット12を外して、仮綱止め板20を2本の新設の主ロープ6bから取り外し、主ロープ6の取り替え作業が完了する。これにより、図3の(b)に示されるように、既設の主ロープ6aが新設の主ロープ6bに取り替えられたエレベータが得られる。
また、かご7は新設の主ロープ6bを介して返し車梁に支持されており、既設の主ロープ6aの仮綱止め板20側の切断が可能となる。そこで、既設の主ロープ6aの切断端と新設の主ロープ6bの他端とを連結し、かご側返し車4、駆動綱車3およびおもり側返し車5を介してつり合いおもり8に至る主ロープ6の敷設経路に敷設されている既設の主ロープ6aをつり合いおもり8側に牽引することにより、新設の主ロープ6bがかご側返し車4、駆動綱車3およびおもり側返し車5を介してつり合いおもり8に至る主ロープ6の敷設経路に簡易に敷設される。
さらに、新設の主ロープ6bの他端にシャックル9を取り付けて、つり合いおもり8に取り付けた後、チェーンブロック22による吊り板14の吊り上げを解除する。つまり、チェーンブロック22を徐々に緩めて吊り板14を徐々に下降させる。これにより、新設の主ロープ6bの吊り板14と綱止め梁11との間の部位のテンションを緩めることなく、つり合いおもり8から綱止め梁11に至る新設の主ロープ6bの全体にテンションを発生させることができ、スラック式非常止め装置13の作動を回避して、かご7をピット2側に下降運転できる。
このように、この実施の形態によれば、スラック式非常止め装置の作動を回避して、既設の主ロープ6aを新設の主ロープ6bに簡易に取り替えることができる。
また、上記実施の形態では、スラック式非常止め装置13が装備されているエレベータに適用するものとしているが、本主ロープの取り替え方法は、調速機と連動して作動する非常止め装置が装備されているエレベータに適用してもよいことは言うまでもないことである。
また、上記実施の形態では、吊り板14のベース板15に2つのチェーンブロック取付穴16が穿設されているものとしているが、チェーンブロック取付穴16は少なくとも1つ形成されていればよい。
また、上記実施の形態では、吊り上げ具用取付部としてのチェーンブロック取付穴16がベース板15に形成されているものとしているが、吊り上げ具用取付部の形状は穴に限定されるものではなく、J状のフックでもよい。
Claims (1)
- 主ロープがその一端をかごの下部に取り付けられた綱止め梁に取り付けられ、その他端をつり合いおもりに取り付けられ、スラック式非常止め装置が該かごの下部に設置され、駆動綱車により駆動される1:1ローピングのトラクション方式かつ下部懸架方式エレベータの主ロープの取り替え方法であって、
上記かごを最下階若しくは最下階近傍に停止させ、既設の主ロープの該かごの上部側に吊り板を取り付け、吊り上げ具を用いて該吊り板に対して該かごを吊り上げて既設の主ロープの該吊り板と上記綱止め梁との間の部位に弛みを発生させる工程と、
上記既設の主ロープの一端側のシャックルを上記綱止め梁から取り外した後、新設の主ロープの一端側のシャックルを該綱止め梁に取り付ける工程と、
仮綱止め板を上記綱止め梁に取り付けられた上記新設の主ロープのシャックルの該綱止め梁の上部側に取り付けた後、上記綱止め梁から取り外された上記既設の主ロープのシャックルを該仮綱止め板に取り付ける工程と、
上記吊り上げ具による上記かごの吊り上げを解除して上記既設の主ロープの上記吊り板と上記仮綱止め板との間の部位にテンションを発生させ、該吊り板および吊り上げ具を取り外した後、上記駆動綱車を駆動して上記かごを最上階若しくは最上階近傍まで移動し停止させる工程と、
ピット内で上記つり合いおもりを支持し、該つり合いおもりの下降を阻止する工程と、
上記かごの上部で、上記新設の主ロープに吊り板を取り付け、吊り上げ具を用いて昇降路に対して該吊り板を吊り上げて該新設の主ロープの該吊り板と上記綱止め梁との間の部位にテンションを発生させる工程と、
上記既設の主ロープの上記かごの上部側を切断し、該既設の主ロープの反仮綱止め板側の切断端と上記新設の主ロープの他端とを連結する工程と、
上記既設の主ロープの他端を上記つり合いおもりから取り外し、該既設の主ロープを牽引して上記新設の主ロープの他端を該つり合いおもり側に引き寄せる工程と、
上記既設の主ロープの切断端と上記新設の主ロープの他端との連結を解除し、該新設の主ロープの他端にシャックルを取り付けた後、該シャックルを上記つり合いおもりに取り付ける工程と、
上記吊り上げ具による上記吊り板の吊り上げを解除し、該吊り板および吊り上げ具を取り外した後、上記駆動綱車を駆動して上記かごを最下階若しくは最下階近傍まで移動し停止させる工程と、
上記仮綱止め板および上記既設の主ロープの切断残りを取り外す工程と、
を備えていることを特徴とするトラクション方式かつ下部懸架方式エレベータの主ロープの取り替え方法。
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JP2000143122A (ja) * | 1998-11-12 | 2000-05-23 | Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd | サイドフォーク式エレベータの主ロープ取替方法 |
JP2001097648A (ja) * | 1999-09-28 | 2001-04-10 | Mitsubishi Electric Corp | エレベータの乗客救出方法 |
JP2001122550A (ja) * | 1999-10-22 | 2001-05-08 | Fujitec Co Ltd | トラクション式エレベータの非常停止装置の検査方法 |
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- 2005-03-04 JP JP2005060235A patent/JP4652850B2/ja not_active Expired - Fee Related
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