JP4650879B2 - 止水装置 - Google Patents

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Description

この発明は、地下施設等の構造物施設の出入口に設置されて、増水等による構造物施設への浸水を防止する止水装置に関するものである。
一般に、地下鉄、地下道または地下駐車場等の地下施設あるいは倉庫等の地上施設では、大雨あるいは高潮等により発生する増水に対処するために、それぞれの構造物施設の出入口に防潮板等の防水設備が設けられている場合がある。この防水設備は、構造物施設の出入口の所定位置に駅員等の専任者によって運ばれて設置される防潮板と、この防潮板を所定位置に固定する固定機構とから構成されている。
しかしながら、従来の防潮板は、増水による水圧の増加にも耐え得るように、重厚長大に設計されているため、増水の発生という緊急時に、専任者が防潮板を保管場所から所定位置まで運び、設置するという一連の作業が非常に重労働となるばかりでなく、その設置までの作業時間を考慮すると、防水設備に要求される迅速性を欠いていると考えられる。そこで、従来の欠点を解決すべく、比較的迅速に設置が可能な防水設備も提案されている。
特許文献1は、地下施設等の出入口の床面内に埋設された防水収納ケースと、この防水収納ケース内に折り畳まれた状態で収納されかつ下端部が固定された防水シャッタと、上記防水収納ケースに取り付けられかつ上方に延在するレールと、このレールに沿って上記防水シャッタを上方に送出する駆動機構とから構成された防水シャッタ装置を開示するものである。
特許文献2は、地下施設等の出入口の床面内に形成された収納溝と、この収納溝内に折り畳まれた状態で収納されたシートと、上記収納溝から引き出されたシートを支持するサイドレールおよび中柱とから構成された防潮板装置を開示するものである。
特許文献3は、地下施設等の出入口としての開口部の床面内に形成された支持溝と、この支持溝内に固定された下端部を有する防潮用の堰板と、この堰板の裏面に設置されかつ上記開口部に上記堰板を固定するためのラチェット機構による締付け部材とから構成された防潮板締付装置を開示するものである。
しかしながら、上記特許文献1から特許文献3までに開示された防水設備はいずれも、防潮板の機能を発揮するシャッタ、シートあるいは堰板を収納あるいは固定するための溝部を、出入口または開口部の床面に形成する必要があるため、上記防水設備の構築に際して床面に対し大掛かりなハツリ工事を行わなければならず、上記防水設備の費用に加えて、ハツリ工事の費用も嵩んでいた。さらに、上記防水設備は、そもそも上記構造物施設の出入口に設置されるものであるので、既存の構造物施設に大掛かりな防水設備用のハツリ工事を別途行う場合には、出入口を一時的にでも閉鎖して施設使用者の通行を制限する必要が生じるため、施設使用者にとって不便であった。
特開2003−82956号公報 特開2001−227255号公報 実開平4−116597号公報
この発明の目的は、地下施設等の構造物施設の出入口に対して容易にかつ迅速に設置可能であり、しかも設置に大掛かりな工事を必要としない止水装置を提供することにある。
この発明の請求項1記載の発明は、床面を有する出入口に設置される止水装置であって、上記床面上に横置きされた状態で上記出入口を遮断して上流側および下流側を区画する止水扉と、この止水扉を縦置き状態で収納しかつ上記出入口の床面上に配置された第1収納ケースと、この第1収納ケース内に縦置き状態で収納された止水扉の長さ方向に離間する両端部のうち、上記床面に近い一端部側に設けられかつ上記止水扉を回転可能に支持する回転手段と、この回転手段により回転して上記床面上に横置き状態になった上記止水扉の他端部を収納する第2収納ケースを含むものである。
この発明の請求項2記載の発明は、上記回転手段により回転する止水扉の回転力に抗する付勢力を発生する付勢手段をさらに含むことを特徴とするものである。
この発明の請求項3記載の発明は、上記止水扉を、横置き状態において上記床面側に配された下枠部と、この下枠部の上方に配設された上枠部と、この上枠部と上記下枠部との間に折畳まれた状態で配された止水シート部から構成し、上記上枠部は下枠部から上方に分離可能であり、この分離により引き出された上記止水シート部の長さ分だけ、下枠部から離間した位置に上記上枠部が固定可能であることを特徴とするものである。
この発明の請求項4記載の発明は、上記第1収納ケースおよび上記第2収納ケースの下流側に、これら第1収納ケースおよび第2収納ケースをそれぞれ床面上に固定する固定柱を配設したことを特徴とするものである。
この発明の請求項5記載の発明は、上記第1収納ケースを、1つまたはそれ以上の第2収納ケースに対応して配設したことを特徴とするものである。
この発明の請求項1記載の発明によれば、止水扉を回転可能に支持する回転手段を含むように構成したので、止水扉を回転手段により回転することで上記出入口に対して容易にかつ迅速に止水扉を設置することができるという効果がある。また、この発明では、回転手段による回転で止水扉を床面に配置することができるので、床面に対して、従来実施されてきたような大掛かりなハツリ工事を不要とすることができることから、出入口への止水装置の設置を安価で迅速に行うことができるという効果もある。さらに、この発明では、止水扉を第1収納ケース内に縦置き状態でコンパクトに収納することができるので、増水時以外の未使用時において場所を採らず、出入口の通行を妨げないという効果もある。またさらに、この発明では、止水扉の両端部のうち、床面に近い一端部側に回転手段を設けるように構成したので、止水装置を簡単に構成することができるという効果もある。
この発明の請求項2記載の発明によれば、上記回転手段により回転する止水扉の回転力に抗する付勢力を発生する付勢手段をさらに含むように構成したので、止水扉を縦置き状態から横置き状態に回転させる際に、付勢力により回転力を規制することができることから、不用意な回転を防止することができると共に、止水扉の取り扱いを容易にして駅員等の専任者の作業負担を軽減することができるという効果がある。
この発明の請求項3記載の発明によれば、止水扉を、横置き状態において上記床面側に配された下枠部と、この下枠部の上方に配設された上枠部と、この上枠部と上記下枠部との間に折畳まれた状態で配された止水シート部から構成し、上記上枠部は下枠部から上方に分離可能であり、この分離により引き出された上記止水シート部の長さ分だけ、下枠部から離間した位置に上記上枠部が固定可能になるように構成したので、床面上に横置きした止水扉の床面からの高さ以上に水嵩が増すことが予想される状況下において、止水シート部の長さ分だけ、止水扉を速やかに高くすることができ、また止水量を増加させることができることから、状況の変化に即応して、浸水を防止することができるという効果がある。
この発明の請求項4記載の発明によれば、上記第1収納ケースおよび上記第2収納ケースの下流側に、これら第1収納ケースおよび第2収納ケースをそれぞれ床面上に固定する固定柱を配設するように構成したので、増水による水圧の上昇に対しても、止水装置の下流側への移動を阻止して、構造物施設内への浸水を極力防止することができるという効果がある。
この発明の請求項5記載の発明によれば、上記第1収納ケースを、1つまたはそれ以上の第2収納ケースに対応して配設するように構成したので、仮に、出入口の幅が広い場合であっても、複数(例えば2つ)の止水装置を直線状に連装することで、上記出入口を止水することができるという効果がある。また、この発明では、第1収納ケースを、1つまたはそれ以上の第2収納ケースに対応して配設することで、例えば2つの止水扉の各々に対応するように2つの第2収納ケースを隣接して配置させることや、2つの止水扉をこれらに共通して対応する1つの第2収納ケースに配置させることができる。さらに、この発明において、複数の止水装置を連装する場合、複数の止水装置が直線状に配置される上記直線連装の他に、複数の止水装置が直角等の角度をもって配置される角度付き連装などを含めることが可能である。この場合、第1収納ケースおよび第2収納ケースを多角形の角部に配置することで、複数の止水扉を当該多角形の辺部に配置することが可能となり、この発明を種々の形状を有する出入口に適用することが可能である。
実施の形態1.
図1は、この発明の1つの実施の形態による止水装置の全体構成を示す正面図であり、図2は、図1に示した止水装置の一部を構成する第1収納ケース内の構成を部分的に示す斜視図であり、図3は、図2に示した第1収納ケース内に収納された止水扉の上端面を示す正面図であり、図4は、図3に示した止水扉の一側面を上流側から見た側面図であり、図5は、図1に示した止水装置の一部を構成する第2収納ケース内の構成を部分的に示す斜視図であり、図6は、図2に示した第1収納ケース内の構成を上流側から見た側面図であり、図7は、止水扉が横置きされた状態における止水装置の全体構成を示す正面図であり、図8は、図7に示した止水装置の一部を構成する第1収納ケース内の構成を部分的に示す斜視図であり、図9は、図8に示した第1収納ケース内の構成を上流側から見た側面図であり、図10は、図8に示した第1収納ケース内の構成を第2収納ケース側から見た正面図であり、図11(a)、図11(b)および図11(c)は、第1収納ケース内における止水扉の回転時の動作を順に示す正面図であり、図12(a)および図12(b)は、第2収納ケース内における止水扉の回転時の一動作を示す図面であって、(a)は斜視図であり、(b)は正面図であり、図13(a)および図13(b)は、第2収納ケース内における回転後の止水扉を示す図面であって、(a)は斜視図であり、(b)は正面図であり、図14は、図13(a)および図13(b)に示した第2収納ケース内の構成を第1収納ケース側から見た斜視図であり、図15は、図7に示した止水装置の止水扉から止水シート部を引き上げた状態を示す正面図であり、図16は、図15に示した止水装置の一部を構成する第1収納ケース内の構成を拡大して示す正面図であり、図17は、図15に示した止水装置の一部を構成する第2収納ケース内の構成を拡大して示す正面図であり、図18は、図15に示した止水装置の一部を構成する第1収納ケースおよび第2収納ケース内の構成を示す上面図である。なお、この明細書において、「縦置き」とは上下方向すなわち鉛直方向に配設されたことを意味し、「横置き」とは床面に沿って水平方向に配設されたことを意味するものとする。また、増水により発生することが予想される水流の方向については、「上流側」および「下流側」で示すものとする。
この実施の形態1による止水装置1は、床面Fと、互いに対向する2つの壁面W1およびW2とからなる出入口Pに設置されるものであり、2つの壁面W1およびW2間の床面F上に横置きされた場合に出入口Pを遮断して水流の上流側Uおよび下流側Dを区画する止水扉2と、この止水扉2を縦置き状態で収納しかつ床面F上に一方の壁面W1に接して配置された第1収納ケース3と、この第1収納ケース3内に縦置き状態で収納された止水扉2を回転可能に支持するブッシュユニット(回転手段)4と、このブッシュユニット4により回転する止水扉2の回転力に抗する付勢力を発生するガススプリング(付勢手段)5と、上記ブッシュユニット4により回転して床面F上に横置き状態になった止水扉2の他端部を収納する第2収納ケース6とから概略構成されている。なお、回転手段としては、ブッシュユニット4の他に任意の構成を採用することができ、また付勢手段としては、ガススプリング5に代えてエアシリンダやオイルダンパ、コイルスプリング等を採用することができる。
まず、止水扉2の構成を説明する。
止水扉2は、金属等の剛性材からなる複数の函状部材から構成されて全体として一体の長尺部材をなしており、具体的には、止水扉2が第1収納ケース3と第2収納ケース6との間で横置き状態になっている場合に、第1収納ケース3と第2収納ケース6との離間距離に略相当する長さを有する長尺の板部材をなす第1中央部材(下枠部)7と、第1収納ケース3近傍で止水扉2の一端部を構成する第1端部材(一端部)8と、第2収納ケース6近傍で止水扉2の他端部を構成する第2端部材(他端部)9と、これら第1端部材8と第2端部材9との間に第1中央部材7に対して平行に配された断面角柱状の第2中央部材(上枠部)10と、第1中央部材7と第2中央部材10との間に折畳まれた状態で配された止水シート(止水シート部)11と、第1中央部材7の下部に取り付けられかつ床面Fに接触する弾性部材(弾性シール部)12とから概略構成されている。
第1中央部材7は、その長さ方向に離間する2つの端部において第1端部材8および第2端部材9にそれぞれ連結されている。また、第1端部材8と第2端部材9との間には、第1中央部材7の上流側Uに側板部13が立設されると共に、下流側Dには側板部14が立設されている。これら側板部13および14は、その間に収容された止水シート11を保護するものである。上流側Uの側板部13と第1端部材8および第2端部材9とは切欠き部15および16を介して離間している。これらの切欠き部15および16は、止水シート11に対して押圧を加える後述のクランプ機構を受け入れるために形成されたものである。これら切欠き部15および16を構成する側板部13の両端縁には、水圧の変化により側板部13と止水シート11とが接触する場合に、止水シート11の損傷等を防止するテーパ13aおよび13bが形成されている。他方、下流側Dの側板部14と第1端部材8および第2端部材9とは固定されている。したがって、上記側板部13および14と第2中央部材10とは分離可能である。
第2中央部材10と第1端部材8とは、小型のラッチ17により取外し可能に連結されており、第2中央部材10と第2端部材9とは、同じく小型のラッチ18により取外し可能に連結されている。これらラッチ17および18は、レバー17aおよび18aを引き上げることにより係合爪17bおよび18bが第2中央部材10側に後退して第1端部材8および第2端部材9の係合溝17cおよび18cから外れて、第2中央部材10と第1端部材8または第2端部材9とが分離されると共に、レバー17aおよび18aをバネ(図示せず)等の付勢力により戻すことにより係合爪17bおよび18bが前進して係合溝17cおよび18cに係合して第2中央部材10と第1端部材8または第2端部材9とが連結されるように構成されている。なお、第2中央部材10が第1端部材8または第2端部材9から分離される場合には、第1中央部材7と第2中央部材10との間に配された止水シート11を引き出すことが可能である。また、第2中央部材10の上部には、第2収納ケース6側のラッチ18近傍に平面取手19が設けられている。この平面取手19は、止水扉2が縦置き状態から横置き状態へ移行する際あるいは逆に横置き状態から縦置き状態へ戻される際に、止水扉2を保持するために使用されるものであり、未使用時には、バネ(図示せず)等の付勢力により第2中央部材10の上面と平行になるように倒され、使用時にその付勢力に抗して立ち上げて使用状態となる。
図3に示すように、第1端部材8の上流側Uには、断面L字状の被押圧部材8aが取り付けられている。また、第1端部材8内には、後述の押さえ部材の他端部に係合される水平軸8bが設けられており、この水平軸8bの位置は上記ブッシュユニット4との対称を考慮して設定されている。他方、第2端部材9の上流側Uには、同じく断面L字状の被押圧部材9aが取り付けられており、その近傍には、断面L字状の被押圧部材9bが取り付けられている。この被押圧部材9bは、第2中央部材10の上面に面一となる平面を有している。
図10に示すように、止水シート11の上縁部は、第2中央部材10の下部と断面コ字状の取付け部材20との間にネジやリベット等の固定具により固定されており、止水シート11の下縁部は、第1中央部材7の内底部とこの内底部の形状に対応する断面形状を有する取付け部材21との間にネジやリベット等の固定具により固定されている。また、図4および図7に示すように、第2中央部材10の下部には、止水シート11が引き出された際に、止水シート11の両端縁を第1収納ケース3の弾性部材3aおよび第2収納ケース6の弾性部材6aに押圧するための押さえ部材22および23が格納されている。押さえ部材22および23は、それぞれ止水シート11の引き出された際の高さに相当する長さを有する板部材であり、それぞれの一端部は、第2中央部材10の下部であって第1収納ケース3近傍位置および第2収納ケース6近傍位置に設けられた支持部22aおよび23aにより回転可能に支持されており、それぞれの他端部は、第2中央部材10の下部に設けられた留付け部材22bおよび23bにより取外し可能に留め付けられている。ここで、押さえ部材22の他端部は第1端部材8の水平軸8bに係合するように把持部22cを構成しており、また押さえ部材23の他端部はブッシュユニット4の主軸に係合するように把持部23cを構成している。さらに、図16および図17に示すように、これら押さえ部材22および23には、それぞれの中央部分に被押圧部22dおよび23dが設けられている。
次に、第1収納ケース3の構成を説明する。
第1収納ケース3は、止水扉2を縦置き状態で収納するのに十分な高さを有する断面矩形状の函状部材である。この第1収納ケース3には、図2および図18に示すように、第2収納ケース6側に開閉扉24が設けられている。開閉扉24は、下流側Dの壁面に設けられた蝶番24aにより回転可能に支持されている。また、図6および図9に示すように、第1収納ケース3内の中央壁面25の下部には、上記ブッシュユニット4が設けられており、このブッシュユニット4は、止水扉2の第1中央部材7と第1端部材8との連結部分を回転可能に支持している。さらに、上記中央壁面25の上部には、上記ガススプリング5の一端部5aが取り付けられており、このガススプリング5の他端部5bは、止水扉2の第2中央部材10近傍の第1端部材8を回転可能に支持している。ガススプリング5は、図6に示すガススプリング5の伸長状態と、図9に示すガススプリング5の収縮状態との間で、滑らかに、好ましくは直線的に変化する付勢力を発生するものである。ガススプリング5の伸長状態では、縦置き状態になっている止水扉2がブッシュユニット4の止水扉2の中心線Cからのズレによりガススプリング5の他端部5b側に傾くが、この傾きを修正して止水扉2を正立させるのに十分な付勢力がガススプリング5に求められる。この状態から、止水扉2が回転して横置き状態になっていく過程でガススプリング5は収縮していく。この場合において、ガススプリング5は、止水扉2に対する専任者による引出し力と止水扉2の自重による重力との合力である止水扉2の回転力に抗する付勢力を発生するが、その付勢力は、止水扉2の回転速度を減少させるか、あるいは回転を停止させる程度で十分である。
また、第1収納ケース3内の中央壁面25の下部には、止水扉2の回転時において、第1端部材8の被押圧部材8aに当接して回転終了時に止水扉2を下流側Dに押圧する押圧部材26が取り付けられている。この押圧部材26は、図10に示すように、斜め下方に傾斜した傾斜面26aとこの傾斜面26aの上方に傾斜面26aに連続して設けられた鉛直面26bとから概略構成されている。ここで、被押圧部材8aと押圧部材26とは第1押圧手段を構成している。
さらに、第1収納ケース3内の中央壁面25には、止水扉2を構成する第1中央部材7と第2中央部材10とを分離して止水シート11を引き出した際に使用される押さえ部材22を介して止水シート11を下流側Dに押圧するクランプ機構(第4押圧手段)27が取り付けられている。このクランプ機構27は、止水シート11に向かって前進または後退することが可能な可動ロッド27aと、この可動ロッド27aを操作する回転操作レバー27bと、上記可動ロッド27aの位置を固定するロック機構(図示せず)とから概略構成されている。可動ロッド27aは、回転操作レバー27bが上方に立ち上がっている状態で後退しており、回転操作レバー27bを回転させながら下方に降ろすことで、徐々に前進することが可能である。
このような第1収納ケース3の下流側Dには、図18に示すように、第1収納ケース3の移動または流出を防止する固定柱28が床面F上に設置されている。なお、第1収納ケース3内には、止水扉2と接触して水密構造を形成するための弾性部材3aが配設されている。
次に、第2収納ケース6の構成を説明する。
第2収納ケース6は、上記第1収納ケース3よりも低い高さを有する断面矩形状の函状部材である。この第2収納ケース6には、図5および図18に示すように、第1収納ケース3側に開閉扉29が設けられている。開閉扉29は、下流側Dの壁面に設けられた蝶番29aにより回転可能に支持されている。
また、この第2収納ケース6内の中央壁面30には、図5に示すように、止水扉2を構成する第1中央部材7と第2中央部材10とを分離して止水シート11を引き出した際に使用される押さえ部材23を介して止水シート11を下流側Dに押圧するクランプ機構(第4押圧手段)31が取り付けられている。このクランプ機構31は、上記クランプ機構27と同様に、止水シート11に向かって前進または後退することが可能な可動ロッド31aと、この可動ロッド31aを操作する回転操作レバー31bと、上記可動ロッド31aの位置を固定するロック機構(図示せず)とから概略構成されている。可動ロッド31aは、回転操作レバー31bが上方に立ち上がっている状態で後退(上昇)しており、回転操作レバー31bを回転させながら下方に降ろすことで、徐々に前進(下降)することが可能である。
さらに、第2収納ケース6内の中央壁面30の下部には、止水扉2の回転終了時において、第2端部材9の被押圧部材9aに当接して止水扉2を下流側Dに押圧する押圧部材32が取り付けられている。この押圧部材32は、図12および図13に示すように、斜め上方に傾斜した傾斜面32aとこの傾斜面32aの下方に傾斜面32aに連続して設けられた鉛直面32bとから概略構成されている。ここで、被押圧部材9aと押圧部材32とは第2押圧手段を構成している。
またさらに、第2収納ケース6の内壁面(図示せず)と中央壁面30との間には、水平方向に延在する円柱状のガイドロッド33が取り付けられている。このガイドロッド33には、吊部材34がガイドロッド33の長さ方向に移動可能に配設されている。吊部材34は、鉛直方向に延在する2つの平行な側板部34aおよび34bと、これら側板部34aおよび34bを支持する中央板部34cとから概略構成されている。なお、ガイドロッド33の有効長さは、吊部材34の側板部34aと側板部34bとの幅寸法の2倍以上に設定されている。これにより、吊部材34は、止水扉2の回転時においては、ガイドロッド33に沿って上流側Uに移動して止水扉2の回転空間から外れた位置に退避可能であり、止水扉2の回転終了後においては、上記退避位置からガイドロッド33に沿って下流側Dに移動することが移動可能である。
上記吊部材34の中央板部34cの下部には、止水扉2が回転終了時に横置き状態になる際に、止水扉2の被押圧部材9bを下方に向けて押圧するクランプ機構(第3押圧手段)35が取り付けられている。このクランプ機構35は、被押圧部材9bに向かって前進または後退することが可能な可動ロッド35aと、この可動ロッド35aを操作する回転操作レバー35bと、上記可動ロッド35aの位置を固定するロック機構(図示せず)とから概略構成されている。可動ロッド35aは、回転操作レバー35bが上方に立ち上がっている状態で後退しており、回転操作レバー35bを回転させながら下方に降ろすことで、徐々に前進することが可能である。
このような第2収納ケース6の下流側Dには、図18に示すように、第2収納ケース6の移動または流出を防止する固定柱36が床面F上に設置されている。なお、第2収納ケース6内には、止水扉2と接触して水密構造を形成するための弾性部材6aが配設されている。
なお、上記弾性部材3a、6aおよび12は、弾性を有し、それぞれ部材等の間に挟まれた状態で、部材間の間隙を埋める密閉特性に加え、耐水圧特性を有する材料であれば、例えば、ゴムや軟質な合成樹脂など、いずれの材料で形成されてもよい。また、上記止水シート11は耐水圧特性を有する材料であれば、例えば、ゴムや軟質な合成樹脂など、いずれの材料で形成されてもよい。
次に、止水装置1の動作(使用方法)について説明する。
まず、止水装置1の未使用状態では、第1収納ケース3の開閉扉24および第2収納ケース6の開閉扉29が閉じられており、そのうち、第1収納ケース3内には止水扉2が縦置き状態で収納されている。この止水扉2の縦置き状態は、図6に示すように、止水扉2の中心線Cからのブッシュユニット4のズレにより生じる止水扉2の傾きを伸長状態のガススプリング5の付勢力により修正して正立させることで、維持されている。このため、緊急時あるいは訓練時に、専任者が止水扉2に対して引出し力を加えない限り、止水扉2の縦置き状態は安定している。また、第1収納ケース3内のクランプ機構27および第2収納ケース6内のクランプ機構31では、それぞれ回転操作レバー27bおよび31bが立ち上げられて、可動ロッド27aおよび31aが後退している。さらに、第2収納ケース6内の吊部材34は、図5に示すように、ガイドロッド33に沿って上流側Uに移動して止水扉2の回転空間から外れた位置に退避している。
次に、増水時すなわち緊急時にあっては、止水装置1は2つの使用状態を採ることができる。第1段階の使用状態は、増水量が比較的少ない場合に選択され、第2段階の使用状態は、第1段階の使用状態では増水による浸水を阻止できないおそれのある場合に選択される。
まず。第1段階の使用状態に至る止水装置1の動作を説明する。
増水発生等の緊急時において、専任者により第1収納ケース3の開閉扉24および第2収納ケース6の開閉扉29が開けられる。次に、第1収納ケース3内に縦置き状態で収納された止水扉2の第2端部材9付近(縦置き状態の上部)が専任者によりガススプリング5の付勢力に抗して手前(第2収納ケース6側)に引かれると、止水扉2がブッシュユニット4を中心にして回転しながら傾く(図1における矢印A1方向)。次に、止水扉2の第2端部材9が専任者の作業し易い高さまで降りてきたら、止水扉2の平面取手19を立ち上げ、この平面取手19により止水扉2が保持される。このとき、ガススプリング5の付勢力により、止水扉2の回転力が規制されているので、平面取手19による保持力は止水扉2の自重に比べて極めて小さくなっており、専任者の作業負担が軽減されている。次に、平面取手19による保持を維持しながら、止水扉2を降下させてゆき、図9に示すように、止水扉2の回転を終了させて横置き状態にする。
ここで、止水扉2の回転終了時においては、図11(a)に示すように、第1収納ケース3内の押圧部材26が止水扉2の被押圧部材8aに当接した後、止水扉2の回転(図1における矢印A1方向)に伴って、被押圧部材8aが押圧部材26の傾斜面26a上を移動する(図11(a)における矢印A2方向)ことにより、止水扉2は下流側Dに向けて押圧されて移動する(図11(a)における矢印A3方向)。この押圧により、止水扉2は、第1収納ケース3内の弾性部材3aに密着して第1の水密構造を形成する。次に、図11(b)に示すように、被押圧部材8aが押圧部材26の傾斜面26aと鉛直面26bとの境界部分を通る際に、止水扉2の下流側Dへの移動が終了する。次に、図11(c)に示すように、被押圧部材8aが押圧部材26の鉛直面26b上を移動する(図11(c)における矢印A4方向)ことにより、第1端部材8側における止水扉2に対する押圧が保持される。
他方、止水扉2の回転終了時においては、図12(a)および図12(b)に示すように、第2収納ケース6内の押圧部材32が止水扉2の被押圧部材9aに当接した後、止水扉2の回転(図1における矢印A1方向)に伴って、被押圧部材9aが押圧部材32の傾斜面32a上を移動する(図12(b)における矢印A5方向)ことにより、止水扉2は下流側Dに押圧されて移動する(図12(b)における矢印A3方向)。この押圧により、止水扉2は、第2収納ケース6内の弾性部材6aに密着して第2の水密構造を形成する。次に、図13(a)および図13(b)に示すように、被押圧部材9aが押圧部材32の傾斜面32aから鉛直面32bへ移動すると、止水扉2の下流側Dへの移動が終了する。
次に、止水扉2の回転終了後に、専任者により、第2収納ケース6内のクランプ機構35を退避位置からガイドロッド33に沿って下流側Dへ移動する(図5における矢印A6方向)。次に、クランプ機構35の回転操作レバー35bを下方に降ろすことにより、可動ロッド35aを横置き状態の止水扉2の被押圧部材9bを下方に向けて押圧する。この押圧により、止水扉2と床面Fとの間に存在する弾性部材12をさらに圧迫することで、止水扉2をさらに床面Fに近づけて止水扉2の床面Fに対する強固な第3の水密構造を形成する。
このような第1段階の使用状態では、止水扉2を第1収納ケース3から引き出すことで、第1および第2の水密構造を容易に形成することができると共に、クランプ機構35を簡単に操作することで、第3の水密構造を容易に形成することができる。
次に、第2段階の使用状態に至る止水装置1の動作を説明する。
増水量が当初よりも増えつつある等の場合には、上記第1段階の使用状態における水密構造を維持しながら、第1段階の使用状態から第2段階の使用状態へ、簡単な操作で迅速に移行することが可能である。すなわち、止水扉2の第2中央部材10に設けられたラッチ17および18のレバー17aおよび18aを引き上げることで、第1端部材8および第2端部材9から第2中央部材10を分離し、この第2中央部材10を第1中央部材7の上方に持ち上げて止水シート11を引き出す。次に、図15に示すように、第2中央部材10の下部に格納されていた押さえ部材22および23の留付け部22bおよび23bをそれぞれ外し、押さえ部材22および23を支持部22aおよび23aを回転中心にして回転させながら垂下させる。このとき、図16および図17に示すように、押さえ部材22の把持部22cを第1端部材8の水平軸8bに係合させると共に、押さえ部材23の把持部23cをブッシュユニット4の主軸に係合させる。このような係合により、押さえ部材22および23は、それぞれ鉛直方向に垂下した状態で固定される。次に、押さえ部材22の被押圧部22dおよび押さえ部材23の被押圧部23dに対してクランプ機構27および31を作用させる。すなわち、クランプ機構27の回転操作レバー27bを下方に降ろすことで、可動ロッド27aを止水扉2の切欠き部15を介して前進させ、被押圧部22dを下流側Dに向けて押圧することで、止水シート11を第1収納ケース3内の弾性部材3aに密着させる。同様に、クランプ機構31の回転操作レバー31bを下方に降ろすことで、可動ロッド31aを止水扉2の切欠き部16を介して前進させ、被押圧部23dを下流側Dに向けて押圧することで、止水シート11を第2収納ケース6内の弾性部材6aに密着させる。このような2箇所の密着により、止水シート11と弾性部材3aおよび6aとの間に水密構造を形成する。したがって、水量が増えた場合に適用される第2段階の使用状態では、第1段階の使用状態における3つの水密構造に加えて、2つの新たな水密構造を形成することができる。
以上のように、この実施の形態1によれば、止水扉2を回転可能に支持するブッシュユニット4を含むように構成したので、止水扉2をブッシュユニット4により回転することで上記出入口Pに対して容易にかつ迅速に止水扉2を設置することができるという効果がある。また、この実施の形態1では、ブッシュユニット4による回転で止水扉2を床面Fに配置することができるので、床面Fに対して、従来実施されてきたような大掛かりなハツリ工事を不要とすることができることから、出入口Pへの止水装置1の設置を安価で迅速に行うことができるという効果もある。さらに、この実施の形態1では、止水扉2を第1収納ケース3内に縦置き状態でコンパクトに収納することができるので、増水時以外の未使用時において場所を採らず、出入口Pの通行を妨げないという効果もある。またさらに、この実施の形態1では、止水扉2の両端部のうち、床面に近い一端部側にブッシュユニット4を設けるように構成したので、止水装置1を簡単に構成することができるという効果もある。
この実施の形態1によれば、ブッシュユニット4により回転する止水扉2の回転力に抗する付勢力を発生するガススプリング5をさらに含むように構成したので、止水扉2を縦置き状態から横置き状態に回転させる際に、付勢力により回転力を規制することができることから、不用意な回転を防止することができると共に、止水扉2の取り扱いを容易にして駅員等の専任者の作業負担を軽減することができるという効果がある。
この実施の形態1によれば、止水扉2を、横置き状態において上記床面F側に配された第1中央部材7と、この第1中央部材7の上方に配設された第2中央部材10と、この第2中央部材10と第1中央部材7との間に折畳まれた状態で配された止水シート11から構成し、第2中央部材10は第1中央部材7から上方に分離可能であり、この分離により引き出された止水シート11の長さ分だけ、第1中央部材7から離間した位置に第2中央部材10が固定可能になるように構成したので、床面F上に横置きした止水扉2の床面からの高さ以上に水嵩が増すことが予想される状況下において、止水シート11の長さ分だけ、止水扉2を速やかに高くすることができ、また止水量を増加させることができることから、状況の変化に即応して、浸水を防止することができるという効果がある。
この実施の形態1によれば、第1収納ケース3および第2収納ケース6の下流側Dに、これら第1収納ケース3および第2収納ケース6をそれぞれ床面F上に固定する固定柱28および36を配設するように構成したので、増水による水圧の上昇に対しても、止水装置1の下流側Dへの移動を阻止して、構造物施設内への浸水を防止することができるという効果がある。
この実施の形態1によれば、切欠き部15に対応してクランプ機構27を備えると共に、切欠き部16に対応してクランプ機構31を備えるように構成したので、クランプ機構27および31により、水量の増加に対応して引き出された止水シート11を弾性部材3aおよび6aに確実に密着させて水密構造を形成することができるという効果がある。
この実施の形態1によれば、側板部13の両端縁に、止水シート11に接触するテーパ13aおよび13bを備えるように構成したので、水圧の変化により側板部13と止水シート11とが接触しても、止水シート11が角当たりすることなく、止水シート11の損傷を防止することができるという効果がある。
この実施の形態1によれば、第1押圧手段を構成する被押圧部材8aおよび押圧部材26を備えるように構成したので、止水扉2の回転終了時に止水扉2を下流側Dに押圧し、これにより止水扉2と第1収納ケース3内の弾性部材3aとを密着させて、その部分に水密構造を形成することができるという効果がある。
この実施の形態1によれば、第2押圧手段を構成する被押圧部材9aおよび押圧部材32を備えるように構成したので、止水扉2の回転終了時に止水扉2を下流側Dに押圧し、これにより止水扉2と第2収納ケース6内の弾性部材6aとを密着させて、その部分に水密構造を形成することができるという効果がある。
この実施の形態1によれば、第3押圧手段を構成するクランプ機構35を備えるように構成したので、止水扉2の回転終了後に、止水扉2の被押圧部材9bを下方に向けて押圧し、これにより止水扉2と床面Fとの間に存在する弾性部材12をさらに圧迫することで、止水扉2の床面Fに対する水密構造を形成することができるという効果がある。
この実施の形態1によれば、第4押圧手段をそれぞれ構成するクランプ機構27および31を備えるように構成したので、引き出された止水シート11に対してクランプ機構27および31により押圧することで、止水シート11を、第1収納ケース3内の弾性部材3aおよび第2収納ケース6内の弾性部材6aに密着させることで、これらの部分に水密構造を形成することができるという効果がある。
この発明は、上記実施の形態1に限定されるものではなく、この技術分野における当業者によって容易に到達することができる変更あるいは修正を施した変形例も特許請求の範囲内において、この発明に含めることができる。
なお、この発明では、上記実施の形態1において、出入口Pを床面Fと互いに対向する2つの壁面W1、W2とから構成するようにしたが、出入口は床面を有するものであれば、いかなる構成でもよい。例えば、この発明に係る止水装置を適用することができる出入口には、床面に設けられかつ互いに対向しない、例えば互いに平行または斜めの位置関係にある2つの壁面間に規定され、あるいは2つの柱の互いに対向する面間に規定され、あるいは2つの柱の互いに対向しない、例えば互いに平行または斜めの位置関係にある面間に規定され、あるいは壁面と柱との組み合わせによって規定される種々の通路を含めることができる。また、この発明において出入口Pには、外部から構造物施設内への同一階あるいは下階への通行口となる部分で、例えば踊り場等の階段口部やスロープ部、廊下部などが含まれるものである。ここで、上記壁面とは、構造物施設の壁部に限らず、構造物施設の付帯設備等の構造体を構成する壁部を含む意味であり、上記柱とは、構造物施設の壁部を構成するものに限らず、構造物施設の付帯設備等の構造体の壁部を構成する長尺体を含む意味である。また、この出入口を構成する床面とは、平坦な面に限らず、部分的に段差を有する下面を含む意味である。
なお、上記実施の形態1では、出入口Pに対して1つの止水装置1を適用する場合について言及したが、出入口Pの横幅が仮に2倍程度広い場合には、2つの止水装置1を直線状に連装することも可能である。この場合には、2つの壁面W1およびW2に、互いに対向する位置にそれぞれ第1収納ケース3を配設すると共に、これら2つの第1収納ケース3間の中間位置にそれぞれの第1収納ケース3に対向する2つの第2収納ケース6を配設するように構成することで、連装させた2つの止水装置1により幅の広い出入口Pを止水することができる。また、第1収納ケース3を、2以上の第2収納ケース6に対応して配設する場合には、例えば2つの止水扉2の各々に対応するように2つの第2収納ケース6を隣接して配置させる構成、あるいは2つの止水扉2をこれらに共通して対応する1つの第2収納ケース6に配置させる構成を含めることができる。このように、複数の止水装置1を連装する場合には、複数の止水装置1が直線状に配置される直線連装の他に、複数の止水装置1が直角等の角度をもって配置される角度付き連装などを含めることができる。この角度付き連装の場合には、第1収納ケース3および第2収納ケース6を多角形(例えば三角形)の角部に配置することで、複数の止水扉2を当該多角形の隣接する2つの辺部に配置することが可能となり、種々の形態を有する出入口Pを止水することが可能である。
この発明の止水装置は、例えば地下鉄、地下道、地下駐車場、地下駐輪場、地下街、地下室等の地下施設あるいはビル、住宅、倉庫等の地上施設等の構造物施設において、大雨あるいは高潮等により発生する増水に対処して浸水を防止するのに好適に使用可能である。
この発明の1つの実施の形態による止水装置の全体構成を示す正面図である。 図1に示した止水装置の一部を構成する第1収納ケース内の構成を部分的に示す斜視図である。 図2に示した第1収納ケース内に収納された止水扉の上端面を示す正面図である。 図3に示した止水扉の一側面を上流側から見た側面図である。 図1に示した止水装置の一部を構成する第2収納ケース内の構成を部分的に示す斜視図である。 図2に示した第1収納ケース内の構成を上流側から見た側面図である。 止水扉が横置きされた状態における止水装置の全体構成を示す正面図である。 図7に示した止水装置の一部を構成する第1収納ケース内の構成を部分的に示す斜視図である。 図8に示した第1収納ケース内の構成を上流側から見た側面図である。 図8に示した第1収納ケース内の構成を第2収納ケース側から見た正面図である。 (a)、(b)および(c)は、第1収納ケース内における止水扉の回転時の動作を順に示す正面図である。 (a)および(b)は、第2収納ケース内における止水扉の回転時の一動作を示す図面であって、(a)は斜視図であり、(b)は正面図である。 (a)および(b)は、第2収納ケース内における回転後の止水扉を示す図面であって、(a)は斜視図であり、(b)は正面図である。 図13(a)および図13(b)に示した第2収納ケース内の構成を第1収納ケース側から見た斜視図である。 図7に示した止水装置の止水扉から止水シート部を引き上げた状態を示す正面図である。 図15に示した止水装置の一部を構成する第1収納ケース内の構成を拡大して示す正面図である。 図15に示した止水装置の一部を構成する第2収納ケース内の構成を拡大して示す正面図である。 図15に示した止水装置の一部を構成する第1収納ケースおよび第2収納ケース内の構成を示す上面図である。
符号の説明
F 床面
W1 壁面
W2 壁面
P 出入口
U 上流側
D 下流側
1 止水装置
2 止水扉
3 第1収納ケース
3a 弾性部材
4 ブッシュユニット(回転手段)
5 ガススプリング(付勢手段)
5a 一端部
5b 他端部
6 第2収納ケース
6a 弾性部材
7 第1中央部材(下枠部)
8 第1端部材(一端部)
8a 被押圧部材(第1押圧手段)
8b 水平軸
9 第2端部材(他端部)
9a 被押圧部材(第2押圧手段)
9b 被押圧部材
10 第2中央部材(上枠部)
11 止水シート(止水シート部)
12 弾性部材(弾性シール部)
13 側板部
13a テーパ
13b テーパ
14 側板部
15 切欠き部
16 切欠き部
17 ラッチ
17a レバー
17b 係合爪
17c 係合溝
18 ラッチ
18a レバー
18b 係合爪
18c 係合溝
19 平面取手
20 取付け部材
21 取付け部材
22 押さえ部材
22a 支持部
22b 留付け部材
22c 把持部
22d 被押圧部
23 押さえ部材
23a 支持部
23b 留付け部材
23c 把持部
23d 被押圧部
24 開閉扉
24a 蝶番
25 中央壁面
26 押圧部材(第1押圧手段)
26a 傾斜面
26b 鉛直面
27 クランプ機構(第4押圧手段)
27a 可動ロッド
27b 回転操作レバー
28 固定柱
29 開閉扉
29a 蝶番
30 中央壁面
31 クランプ機構(第4押圧手段)
31a 可動ロッド
31b 回転操作レバー
32 押圧部材(第2押圧手段)
32a 傾斜面
32b 鉛直面
33 ガイドロッド
34 吊部材
34a 側板部
34b 側板部
34c 中央板部
35 クランプ機構(第3押圧手段)
35a 可動ロッド
35b 回転操作レバー
36 固定柱

Claims (5)

  1. 床面を有する出入口に設置される止水装置であって、上記床面上に横置きされた状態で上記出入口を遮断して上流側および下流側を区画する止水扉と、この止水扉を縦置き状態で収納しかつ上記出入口の床面上に配置された第1収納ケースと、この第1収納ケース内に縦置き状態で収納された止水扉の長さ方向に離間する両端部のうち、上記床面に近い一端部側に設けられかつ上記止水扉を回転可能に支持する回転手段と、この回転手段により回転して上記床面上に横置き状態になった上記止水扉の他端部を収納する第2収納ケースを含むことを特徴とする止水装置。
  2. 上記回転手段により回転する止水扉の回転力に抗する付勢力を発生する付勢手段をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の止水装置。
  3. 上記止水扉は、横置き状態において上記床面側に配された下枠部と、この下枠部の上方に配設された上枠部と、この上枠部と上記下枠部との間に折畳まれた状態で配された止水シート部を含み、上記上枠部は下枠部から上方に分離可能であり、この分離により引き出された上記止水シート部の長さ分だけ、下枠部から離間した位置に上記上枠部が固定可能であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の止水装置。
  4. 上記第1収納ケースおよび上記第2収納ケースの下流側には、これら第1収納ケースおよび第2収納ケースをそれぞれ床面上に固定する固定柱が配設されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のうち、いずれかの項に記載の止水装置。
  5. 上記第1収納ケースは、1つまたはそれ以上の第2収納ケースに対応して配設されたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のうち、いずれかの項に記載の止水装置。
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