JP4648796B2 - 伸縮部材のロック構造 - Google Patents
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Description
この作業台に設けられたロック手段は、内側天板に設けたラック歯を有する係合部材と、このラック歯に係合する係合歯を有するストッパとを備えている。
ストッパは、取付具を介して外側天板に取り付けられている。また、ストッパはこの取付具に組み付けられたコイルバネによって、内側天板に設けた係合部材のラック歯に向かって付勢されている。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、外側部材に内側部材を挿入して伸縮自在とされた伸縮部材のロック解除をワンタッチで行えるようにした伸縮部材のロック構造を提供することを目的とする。
すなわち、第1に、本発明は、外側部材4の内側に内側部材5を長手方向伸縮自在に挿入し、外側部材4と内側部材5との間に内側部材5の外側部材4に対する相対移動を規制するロック機構11を設けており、前記ロック機構11は、内側部材5に設けた被係合部13に係脱自在に係合する係合部21を有するストッパ12と、このストッパ12を被係合部13に向けて付勢する付勢部材15と、外側部材4に設けられていて前記ストッパ12の前記被係合部13に対する係脱動作を案内すると共に前記付勢部材15を支持する支持ブラケット14とを有しており、前記ストッパ12と支持ブラケット14との間にストッパ12を前記被係合部13から離脱する方向に動かしながら外側部材4に対する傾動を許容する隙間39を形成しており、ストッパ12と外側部材4との間に前記傾動したストッパ12を保持する離脱保持手段35を設けたことを特徴とする。
第2に、前記付勢部材15を巻軸線Xが被係合部13に垂直なコイルバネで形成し、その一端部15aを前記ストッパ12に当接しかつその他端部15bを前記支持ブラケット14に当接しており、前記ストッパ12は、前記付勢部材15を介して支持ブラケット14に浮動状態で支持されていることを特徴とする。
第3に、前記離脱保持手段35は、前記ストッパ12の係合部21に設けられた掛止部36と、外側部材4側に設けられた被掛止部37とを有していることを特徴とする。
これによれば、ストッパの掛止部36を外側部材4の被掛止部37に掛けることで、ストッパ12を内側部材5の被係合部13から離脱させた位置で確実に保持でき、製作も容易にできる。
これによれば、外側部材4に貫通孔25を形成することによって、ストッパ12の係脱方向への案内を確実に行うとともに、掛止部36、被掛止部37を簡単な構成として製造が容易になる。
第5に、前記支持ブラケット14は、外側部材4に取付けられる一対の脚部27とこの一対の脚部27を連結する連結部28とを有し、前記ストッパ12は前記係合部21を有していて前記連結部28に跨るように設けられた中央部22と、この中央部22から二股状に突出する一対のストッパ操作用操作腕部23とを有することを特徴とする。
第6に、前記両側の操作腕部23の一方を、ストッパ12の係合部21が内側部材5の被係合部13に係合した状態を解除して離脱保持手段35によって傾動したストッパ12を保持する保持状態までの動作を行う解除用操作腕部23aとし、他方の操作腕部23を、前記ストッパ12の保持状態を解除するとともにこのストッパ12の係合部21を被係合部13に係合させて内側部材5を外側部材4に固定する固定用操作腕部23bとしていることを特徴とする。
第7に、前記外側部材4と内側部材5とで伸縮自在な作業足場板を構成していることを特徴とする。
これによれば、作業足場板の伸縮の規制動作をワンタッチでできるようになる。
図4〜6は、本発明の例として、上部の天板2(作業足場板)が伸縮自在とされている作業台1を示している。この作業台1の天板2は平面視長方形状とされており、この天板2の長手方向両端部には支持脚3が設けられている。
天板2は、外側部材である外側天板4と、内側部材である内側天板5とを備えており、この外側天板4と内側天板5は、下方開放状に形成されている。内側天板5は、外側天板4よりもやや小さく形成されており、外側天板4に内側天板5を挿入し、外側天板4と内側天板5とを相対移動可能にすることで、天板2は、その長手方向に伸縮自在な伸縮部材となっている。
図1〜4において、外側天板4と内側天板5の間には、天板2の伸縮を規制するロック機構11が設けられている。ロック機構11は、外側天板4に設けられたストッパ12と、内側天板5に設けられていてストッパ12が係脱する被係合部13を備えている。ストッパ12は、外側天板4の外側面に設けられた支持ブラケット14に支持されている。ストッパ12と支持ブラケット14の間には、ストッパ12を内側天板5の被係合部13に向けて付勢する付勢部材15が設けられている。
すなわち、ロック機構11は、支持ブラケット14の案内によってストッパ12を内側天板5の被係合部13に係合させることで、内側天板5が移動しないようにロックでき、ストッパ12を操作して前記係合を解除することによって、ロックを解除できるようになっている。また、ロックを解除した状態では、ストッパ12は、被係合部13から離脱する方向に傾動するとともに、被係合部13から離脱した所定位置で外側天板4に保持されるようになっている。
ストッパ12は、被係合部13に係脱自在に係合する係合部21を備えた中央部22と、この中央部22から二股状に突出したストッパ12操作用の一対の操作腕部23(23a、23b)を有している。
中央部22は、その中途部に貫通孔22cが形成されており、これによってストッパ12の軽量化が図られている。中央部22に形成された係合部21は、前記被係合部13の凹部17に嵌る複数の突起部24を有している。外側天板4の側壁4aには、前記ストッパ12を挿通する四角形状の貫通孔25が形成されており、この貫通孔25にはストッパ12の中央部22が挿通されている。ストッパ12は、この貫通孔25によって、内側天板5の被係合部13に対する係脱方向の移動を案内されるようになっている。
前記脚部27の基端側には、支持ブラケット14を外側天板4に取り付けるための取付板部29が設けられている。この取付板部29は、脚部27に対してほぼ直交して脚部27の外側に突出するように形成されており、リベット等の固定具によって外側天板4の側壁4aに固定されている。
前記連結部28には、前記ストッパ12の移動を案内する案内部31が設けられている。この案内部31は、板状とされていて、連結部28から外側天板4に向かって前記脚部27とほぼ平行に突出形成されている。案内部31は、互いに対向した一対とされており、ストッパ12の一対の操作腕部23a、23bに対応して連結部28に設けられている。
前記付勢部材15にはコイルバネを採用しており、この付勢部材15は、その一端部15aが支持ブラケット14の連結部28の内面に当接され、その他端部15bがストッパ12に当接されることで、支持ブラケット14とストッパ12により支持されている。ストッパ12の一対の操作腕部23a、23bの間には付勢部材15の他端部15bが当接する当接面32が形成されており、この当接面32のほぼ中央には、付勢部材15を取り付ける円柱状の取付部33が設けられている。付勢部材15の他端部15bは、この取付部33に嵌合され、当接面32に当接されることによってストッパ12に支持されている。付勢部材15はその巻軸線Xが前記被係合部13にほぼ垂直となるように配置されており、その付勢力がストッパ12に効率よく伝わるようになっている。
前記ストッパ12と外側天板4の間には、被係合部13から離脱したストッパ12を保持する離脱保持手段35が設けられている。
掛止部36は、ストッパ12を被係合部13から離脱させたときに、外側天板4に形成された貫通孔25の縁部25aに掛合するようになっており、この貫通孔25の縁部25aが前記被掛止部37となっている。このように、掛止部36、被掛止部37は構造が簡単であるので、加工・製造が容易にできるようになっている。
ロック状態において、このロック解除用操作腕部23aに指を掛けて引くと、ストッパ12の係合部21が内側天板5の被係合部13から離れ、さらにストッパ12は、所定の角度で傾動する。このとき、ストッパ12の中央部22のロック解除用操作腕部23a側の側面22aは、外側天板4の貫通孔25の縁部25aに当接して摺動し、この縁部25aはストッパ12を所定の離脱位置に案内する。さらにロック解除用操作腕部23aを引くと、ストッパ12の掛止部36に外側天板4の被掛止部37が嵌合し、これによって離脱保持手段35はストッパ12をその傾動姿勢にて保持するようになっている。
ストッパ12の他方の操作腕部23bは、離脱保持手段35によって保持されているストッパ12の保持状態を解除し、ストッパ12の係合部21を被係合部13に係合させて内側天板5を固定する固定用操作腕部とされている。
このように、ロック機構11は、ロック状態において、ストッパ12のロック解除用操作腕部23aを引くだけで、内側天板5のロックを解除し、かつストッパ12が不意に被係合部13に係合しないように、ストッパ12が被係合部13から離脱した状態で保持できる。同様に、内側部材5を外側部材4に固定する場合にもストッパ12の固定用操作腕部23bを引くだけでよく、ワンタッチで内側部材5のロックおよびロック解除ができる。
一方、ロック状態において、ストッパ12の中央部22の固定用操作腕部23b側の側面22bと外側天板4の貫通孔25の被掛止部37である縁部25aとの間には隙間40が形成されており、この被掛止部37とは反対側の縁部25bは中央部22の前記側面とは反対側の側面に当接している。
一方、ロック状態からストッパ12を操作してロックの解除を行う場合、ストッパ12の固定用操作腕部23bとこれに対応する支持ブラケット14の案内部31との間、およびストッパ12の中央部22側面と外側天板4の被掛止部37である貫通孔25の縁部25aとの間には、隙間39、40が形成されているので、浮動状態のストッパ12は、ロックを解除するときに、所定の傾動姿勢への姿勢変更が許容される。
本発明は上記の実施形態に限らず、以下のように種々の変更・変形が可能である。
例えば、上記の実施形態では、伸縮部材の例として支持脚3を有する作業台1の天板2を説明したが、天板2に支持脚3を設けずに、伸縮自在な作業足場板とした場合にも本発明を適用できる。
また、離脱保持手段35をストッパ12と支持ブラケット14の間に設けることもできる。すなわち、上記の実施形態では外側部材に被掛止部37を設けていたが、この被掛止部37を支持ブラケット14の脚部27に掛止部36に掛かる突起部を設けたものとし、被係合部13から離脱したストッパ12を保持するようにしてもよい。
5 内側部材
11 ロック機構
12 ストッパ
13 被係合部
14 支持ブラケット
15 付勢部材
21 係合部
23 操作腕部
25 貫通孔
27 脚部
28 連結部
35 離脱保持手段
36 掛止部
37 被掛止部
Claims (7)
- 外側部材(4)の内側に内側部材(5)を長手方向伸縮自在に挿入し、外側部材(4)と内側部材(5)との間に内側部材(5)の外側部材(4)に対する相対移動を規制するロック機構(11)を設けており、
前記ロック機構(11)は、内側部材(5)に設けた被係合部(13)に係脱自在に係合する係合部(21)を有するストッパ(12)と、このストッパ(12)を被係合部(13)に向けて付勢する付勢部材(15)と、外側部材(4)に設けられていて前記ストッパ(12)の前記被係合部(13)に対する係脱動作を案内すると共に前記付勢部材(15)を支持する支持ブラケット(14)とを有しており、
前記ストッパ(12)と支持ブラケット(14)との間にストッパ(12)を前記被係合部(13)から離脱する方向に動かしながら外側部材(4)に対する傾動を許容する隙間(39)を形成しており、ストッパ(12)と外側部材(4)との間に前記傾動したストッパ(12)を保持する離脱保持手段(35)を設けたことを特徴とする伸縮部材のロック構造。 - 前記付勢部材(15)を巻軸線(X)が被係合部(13)に垂直なコイルバネで形成し、その一端部(15a)を前記ストッパ(12)に当接しかつその他端部(15b)を前記支持ブラケット(14)に当接しており、前記ストッパ(12)は、前記付勢部材(15)を介して支持ブラケット(14)に浮動状態で支持されていることを特徴とする請求項1に記載の伸縮部材のロック構造。
- 前記離脱保持手段(35)は、前記ストッパ(12)の係合部(21)に設けられた掛止部(36)と、外側部材(4)側に設けられた被掛止部(37)とを有していることを特徴とする請求項1または2に記載の伸縮部材のロック構造。
- 前記外側部材(4)に、前記ストッパ(12)の係合部(21)を貫通させて係脱方向への移動を案内する貫通孔(25)を形成し、前記掛止部(36)を前記係合部(21)に切欠形状に形成して前記貫通孔(25)の縁部(25a)に掛合可能にしていることを特徴とする請求項3に記載の伸縮部材のロック構造。
- 前記支持ブラケット(14)は、外側部材(4)に取付けられる一対の脚部(27)とこの一対の脚部(27)を連結する連結部(28)とを有し、前記ストッパ(12)は前記係合部(21)を有していて前記連結部(28)に跨るように設けられた中央部(22)と、この中央部(22)から二股状に突出する一対のストッパ操作用操作腕部(23)とを有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の伸縮部材のロック構造。
- 前記一対の操作腕部(23)の一方を、ストッパ(12)の係合部(21)が内側部材(5)の被係合部(13)に係合した状態を解除して離脱保持手段(35)によって傾動したストッパ(12)を保持する保持状態までの動作を行う解除用操作腕部(23a)とし、他方の操作腕部(23)を、前記ストッパ(12)の保持状態を解除するとともにこのストッパ(12)の係合部(21)を被係合部(13)に係合させて内側部材(5)を外側部材(4)に固定する固定用操作腕部(23b)としていることを特徴とする請求項5に記載の伸縮部材のロック構造。
- 前記外側部材(4)と内側部材(5)とで伸縮自在な作業足場板を構成していることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の伸縮部材のロック構造。
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