JP4646689B2 - パラメータ設定装置及び電子楽器 - Google Patents
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Description
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、種々の可変域を持つ複数のパラメータを可及的に適切に変更することができるようにすることを目的とする。
本発明の電子楽器は、前記パラメータ設定装置と、前記パラメータ設定装置で設定されたパラメータに基づく楽音を生成する楽音生成手段とを有することを特徴とする。
図1は、本実施形態の電子楽器の概略構成の一例を示したブロック図である。
図1において、電子楽器は、中央処理装置(以下、CPUと称する)1と、フラッシュメモリ2と、ランダムアクセスメモリ(以下、RAMと称する)3と、外部記憶媒体4と、外部入出力用インターフェース部5と、信号バス6と、キースキャン回路7と、鍵盤8と、パネルスキャン回路9と、操作パネル10と、楽音発生部11と、波形フラッシュメモリ12と、デジタル/アナログ変換部(以下、D/A変換部と称する)13と、アナログ信号処理部14と、パワーアンプ15と、スピーカ部16とを有している。
鍵盤8は、複数の鍵と、それら複数の鍵の各々に対応して設けられた複数の鍵スイッチとを有している。ユーザは、前記複数の鍵を押鍵及び離鍵して所望の演奏を行う。
(キースキャン回路)
キースキャン回路7は、鍵盤8の各鍵スイッチのスキャン処理を行うためのものである。
操作パネル10は、各種操作子や表示装置を有している。本実施形態の電子楽器では、表示装置として、図3に示すようなLCD(Liquid Crystal Display;液晶ディスプレイ)10aが設けられている。このLCD10aは、各種操作子の選択状態や設定状態等を表示する。
また、前記操作子として、LCD10aの左端に表示された項目に対応する操作子L1〜L5と、LCD10aの右端に表示された項目に対応する操作子R1〜R5と、LCD10aの下端に表示された項目に対応する操作子F1〜F7とが設けられている。
なお、前述したものの他に種々の操作子が電子楽器に設けられているということは言うまでもない。
パネルスキャン回路9は、操作パネル10に設けられている各種操作子のスキャン処理を行うためのものである。
CPU1は、本実施形態の電子楽器の全体を統括制御するためのものであり、フラッシュメモリ2に格納されている制御プログラムに従って、RAM3をワークメモリとして利用しながら、例えば次のような処理を行う。
また、CPU1は、キースキャン回路7によりスキャン処理された結果を入力して、鍵の操作内容(押鍵及び離鍵)を識別する。
そして、その鍵の操作内容(鍵の押鍵及び離鍵)に基づく演奏データや、操作パネル10の操作内容に基づくデータを楽音発生部11に割り当てる処理を行う。
「BEAT」は、イベントが何拍目にあるのかを示す。この「BEAT」の可変域は、1〜4である。図3に示すイベント31の「BEAT」の値は1なので、イベント31は(1小節目の)2拍目のイベントということになる。
「EVENT」は、イベントのノート(音符)を示す。この「EVENT」の可変域は、0〜127である。図3に示すイベント31の「EVENT」の値はE2なので、イベント31ではノートナンバーがE2の音を発音させることになる。
「LENGTH」は、イベントで発音させる音のゲートタイムを示す。ここで、ゲートタイムとは、キーオンからキーオフまでの時間を表す。この「LENGTH」の可変域は、0〜16383である。なお、「LENGTH」を、ピッチベンドの幅としてもよい。ここで、ピッチベンドとは、音高(ピッチ)を連続的に上下させることを表す。この場合、「LENGTH」の可変域は、−8192〜8191となる。
なお、以上のようなパラメータの値は、例えば、フラッシュメモリ2に記憶される。
イベント31の具体的な設定方法は、まず、操作子L2〜L5を操作して、設定を希望するイベントを選択する。選択されたイベントの周囲が、強調表示される。図3では、イベント31の周囲が強調表示されている。
なお、CPU1は、前述したものの他に種々の処理を行うということは言うまでもない。
フラッシュメモリ2は、読み出し可能なメモリであり、CPU1の制御プログラムの他、レジストレーション情報や、自動伴奏データ等、種々のデータを格納する。
RAM3は読み書きが可能なメモリであり、CPU1のプログラム実行過程において各種の必要なデータを一時的に記憶したり、編集可能なパラメータデータを記憶したりする記憶領域を有している。このRAM3の一部あるいは全部はバッテリーバックアップされており、必要なデータを、電子楽器の電源がオフにされても保持しておくことができるようにしている。
波形メモリ12は、音色や音域に応じた種々の楽音波形データを記憶している。
(楽音発生部)
楽音発生部11は、前述したようにしてCPU1により割り当てられた演奏データや自動伴奏データと、操作パネル10の操作内容に基づくデータとに基づいて、波形メモリ12から必要な楽音波形データを読み出し、所望のデジタル楽音信号を発生させる。
D/A変換部13は、楽音発生部11で発生されたデジタル楽音信号をアナログ楽音信号に変換する機能を有する。
(アナログ信号処理部)
アナログ信号処理部14は、D/A変換部13でD/A変換されたアナログ楽音信号に対し、フィルタ処理(ノイズ除去処理)や音質調整、信号レベル(ゲイン)調整等を施す機能を有する。
パワーアンプ15は、アナログ信号処理部14でノイズ除去処理が施されたアナログ楽音信号に対し、増幅処理を施して適当なレベルに増幅する。
(スピーカ部)
スピーカ部16は、パワーアンプ15で増幅されたアナログ楽音信号を可聴信号として放音するためのものであり、1個あるいは複数個で構成されている。
外部記憶媒体4は、例えば、CD−RWドライブである。そして、CPU1は、CD−RWドライブに装着されたCD−ROMに記憶されている制御プログラムや各種データを読み出して必要な処理を行う。なお、外部記憶媒体4は、CD−RWドライブに限定されず、フレキシブルディスク(FD)装置や、光磁気ディスク(MO)装置などであってもよいということは言うまでもない。
外部入出力用インターフェース部5は、外部装置との間で、演奏情報などのデータのやり取りを行うためのものである。具体的に、この外部入出力用インターフェース部5は、例えばMIDI(Musical Instrument Digital Interface)である。
まず、ステップS1において、初期化処理を実行する。
次に、ステップS2において、イベントが発生したか否かを判定する。この判定の結果、イベントが発生した場合には、ステップS3に進み、イベント処理を実行する。このイベント処理の詳細については後述する。一方、イベントが発生していない場合には、このステップS3を省略してステップS4に進む。
そして、ステップS4において、その他の処理を実行する。
まず、ステップS51において、CPU1は、割り込み端子INTに入力されたパルス信号CLK1が立ち下がったとき(すなわち、割り込みが発生したとき)に、入力ポートPRTに入力されたパルス信号CLK2がハイレベルであるか否かを判定する。この判定の結果、入力ポートPRTに入力されたパルス信号CLK2がハイレベルである場合には、ダイアル10bが右回りに操作されたと判定し、RAM3に記憶されているカウント値Ctに1を加算する。
まず、ステップS61において、発生したイベントが操作パネル10に関するイベントか否かを判定する。この判定の結果、操作パネル10に関するイベントでない場合には、ステップS62に進み、発生したイベントが鍵盤8に関するイベントか否かを判定する。この判定の結果、鍵盤8に関するイベントでない場合には、ステップS63に進み、その他の処理を行って図4に示したメインフローチャートに戻る。
また、前記ステップS62において、発生したイベントが鍵盤8に関するイベントである場合には、ステップS65に進み、鍵盤処理を実行する。鍵盤処理は、例えば、鍵盤8の押鍵及び離鍵に基づく発音処理等である。
まず、ステップS71において、ダイアル10bが操作されたか否かを判定する。この判定の結果、ダイアル10bが操作されていない場合には、ステップS74に進み、その他の処理を行って、図4に示したメインフローチャートに戻る。
次に、RAM3に記憶されているカウント値Ctを「ゼロ(0)」にリセットする。
まず、ステップS11において、前述したように、図3に示したイベント編集画面30を用いて指定されたパラメータの現在値を取得してRAM3に一旦記憶する。図3に示した例では、「VALUE」の現在値である86を取得することになる。
次に、ステップS12において、指定されたパラメータの可変域を取得してRAM3に一旦記憶する。図3に示した例では、「VALUE」の可変域である0〜127を取得することになる。
次に、ステップS15において、ステップS14で加算した値が、ステップS12でRAM3に記憶したパラメータの可変域の上限値よりも大きいか否かを判定する。「VALUE」の可変域は、0〜127なので、図3に示した例では、127が上限値となる。
まず、ステップS31において、ダイアル10bから単位時間(又は所定時間)に発生したパルスの数(すなわち、カウント値Ct)が1であるか否かを判定する。この判定の結果、ダイアル10bから単位時間に発生したパルスの数が1である場合には、ステップS32に進み、ダイアル10bの単位操作量当たりのパラメータの変化量を1として、RAM3に一時的に記憶する。そして、RAM3に記憶されているカウント値Ctをパラメータの変更量として、RAM3に一時的に記憶する。そして、図8のフローチャートに戻る。
なお、図9のステップS32、S34、S36、S37で決定される単位操作量当たりの変化量は、前述したものに限定されないということは言うまでもない。
また、本実施形態では、図9のステップS32、S34、S36、S37で決定される単位操作量当たりの変化量を、固定値としたが、これら単位操作量当たりの変化量をユーザの操作等に基づいて、変更することができるようにしてもよい。
前述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
また、前述した実施形態の機能を実現するべく各種のデバイスを動作させるように、該各種デバイスと接続された装置あるいはシステム内のコンピュータに対し、前記実施形態の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUあるいはMPU)に格納されたプログラムに従って前記各種デバイスを動作させることによって実施したものも、本発明の範疇に含まれる。
2 フラッシュメモリ
3 RAM
4 外部記憶媒体
5 外部入出力用インターフェース部
6 信号バス
7 キースキャン回路
8 鍵盤
9 パネルスキャン回路
10 操作パネル
10a LCD
10b ダイアル
11 楽音発生部
12 波形メモリ
13 D/A変換部
14 アナログ信号処理部
15 パワーアンプ
16 スピーカ部
30 イベント編集画面
31 イベント
Claims (6)
- パラメータの設定値を変更するための操作子であって、単位時間当たりの操作量を検出することが可能な操作子と、
前記操作子の単位時間当たりの操作量を検出する検出手段と、
前記パラメータの上限値と下限値とを記憶媒体に記憶する記憶手段と、
前記記憶手段により記憶された前記パラメータの上限値と下限値とを用いて、前記操作子の単位操作量当たりの前記パラメータの変化量を決定するパラメータ変化量決定手段とを有し、
前記パラメータ変化量決定手段は、前記検出手段により検出された前記操作子の単位時間当たりの操作量が所定の値又は所定の範囲内にある場合に、前記記憶手段により記憶された前記パラメータの上限値と下限値とを用いて、前記操作子の単位操作量当たりの前記パラメータの変化量を決定し、当該操作量が前記所定の値又は前記所定の範囲内にない場合に、前記操作子の単位操作量当たりの前記パラメータの変化量を所定の値とすることを特徴とするパラメータ設定装置。 - 前記パラメータ変化量決定手段により決定された前記操作子の単位操作量当たりの前記パラメータの変化量と、前記検出手段により検出された前記操作子の操作量とを用いて、前記パラメータの変更量を決定する変更量決定手段と、
前記変更量決定手段により決定された前記パラメータの変更量と、前記パラメータの現在値とを用いて、前記パラメータの新たな値を決定するパラメータ値決定手段とを有することを特徴とする請求項1に記載のパラメータ設定装置。 - 前記パラメータ値決定手段は、前記変更量決定手段により決定された前記パラメータの変更量と、前記パラメータの現在値との加算値が、前記パラメータの下限値から上限値までの範囲内である場合には、その加算値を前記パラメータの新たな値とすることを特徴とする請求項2に記載のパラメータ設定装置。
- 前記パラメータ値決定手段は、前記変更量決定手段により決定された前記パラメータの変更量と、前記パラメータの現在値との加算値が、前記パラメータの上限値よりも大きい場合には、その上限値を前記パラメータの新たな値とし、前記変更量決定手段により決定された前記パラメータの変更量と、前記パラメータの現在値との加算値が、前記パラメータの下限値よりも小さい場合には、その下限値を前記パラメータの新たな値とすることを特徴とする請求項3に記載のパラメータ設定装置。
- 前記操作子は、操作量に応じてパルスを発生し、
前記操作子の操作量は、単位時間当たりに発生したパルスの数、又は発生したパルスの間隔であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のパラメータ設定装置。 - 請求項1〜5の何れか1項に記載のパラメータ設定装置と、
前記パラメータ設定装置で設定されたパラメータに基づく楽音を生成する楽音生成手段とを有することを特徴とする電子楽器。
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