JP2006308921A - 電子楽器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1〜第3のレジストレーション情報に含まれているテンポ情報と、自動伴奏データのシステムトラックに含まれているテンポ情報を、テンポ設定画面100で設定されたテンポレートに基づいて、一括して変更することにより、レジストレーション情報や、自動伴奏データに、テンポの絶対値しか記憶することができない電子楽器においてもテンポの変更を、可及的に容易に且つ適切に行うことができるようにする。
【選択図】図11
Description
本発明は、前述の問題点に鑑みてなされたものであり、発音される楽曲のテンポを容易に且つ適切に変更することができる電子楽器を提供することを目的とする。
図1は、本実施形態の電子楽器の概略構成の一例を示したブロック図である。
図1において、電子楽器は、中央処理装置(以下、CPUと称する)1と、フラッシュメモリ2と、ランダムアクセスメモリ(以下、RAMと称する)3と、外部記憶媒体4と、外部入出力用インターフェース部5と、信号バス6と、キースキャン回路7と、鍵盤8と、パネルスキャン回路9と、操作パネル10と、楽音発生部11と、波形フラッシュメモリ12と、デジタル/アナログ変換部(以下、D/A変換部と称する)13と、アナログ信号処理部14と、パワーアンプ15と、スピーカ部16とを有している。
鍵盤8は、複数の鍵と、それら複数の鍵の各々に対応して設けられた複数の鍵スイッチとを有している。ユーザは、前記複数の鍵を押鍵及び離鍵して所望の演奏を行う。
(キースキャン回路)
キースキャン回路7は、鍵盤8の各鍵スイッチのスキャン処理を行うためのものである。
操作パネル10は、各種操作子や表示装置を有している。本実施形態の電子楽器では、表示装置として、図8に示すようなLCD(Liquid Crystal Display;液晶ディスプレイ)10aが設けられている。このLCD10aは、各種操作子の選択状態や設定状態等を表示する。
なお、操作子は、前述したものに限定されないということは言うまでもない。
パネルスキャン回路9は、操作パネル10に設けられている各種操作子のスキャン処理を行うためのものである。
CPU1は、本実施形態の電子楽器の全体を統括制御するためのものであり、フラッシュメモリ2に格納されている制御プログラムに従って、RAM3をワークメモリとして利用しながら、例えば次のような処理を行う。
また、CPU1は、キースキャン回路7によりスキャン処理された結果を入力して、鍵の操作内容(押鍵及び離鍵)を識別する。
そして、その鍵の操作内容(鍵の押鍵及び離鍵)に基づく演奏データや、操作パネル10の操作内容に基づくデータを楽音発生部11に割り当てる処理を行う。
なお、CPU1は、前述したものの他に種々の処理を行うということは言うまでもない。
フラッシュメモリ2は、読み出し可能なメモリであり、CPU1の制御プログラムの他、レジストレーション情報や、自動伴奏データ等、種々のデータを格納する。
図2は、フラッシュメモリ2に記憶されているレジストレーション情報の内容の一例を概念的に示した図である。図2において、レジストレーション情報20は、第1〜第3のレジストレーション情報21〜23を有している。各レジストレーション情報21〜23は、テンポ情報21a〜23aを含んでいる。前述したように、これらのテンポ情報21a〜23aは、テンポの絶対値を示す情報である。本実施形態では、例えば、テンポ情報が120であることは、1分間の拍数が120であることを示す。ただし、テンポ情報の表し方がこのようなものに限定されるものではないことは言うまでもない。
RAM3は読み書きが可能なメモリであり、CPU1のプログラム実行過程において各種の必要なデータを一時的に記憶したり、編集可能なパラメータデータを記憶したりする記憶領域を有している。このRAM3の一部あるいは全部はバッテリーバックアップされており、必要なデータを、電子楽器の電源がオフにされても保持しておくことができるようにしている。
波形メモリ12は、音色や音域に応じた種々の楽音波形データを記憶している。
(楽音発生部)
楽音発生部11は、前述したようにしてCPU1により割り当てられた演奏データや自動伴奏データと、操作パネル10の操作内容に基づくデータとに基づいて、波形メモリ12から必要な楽音波形データを読み出し、所望のデジタル楽音信号を発生させる。
D/A変換部13は、楽音発生部11で発生されたデジタル楽音信号をアナログ楽音信号に変換する機能を有する。
(アナログ信号処理部)
アナログ信号処理部14は、D/A変換部13でD/A変換されたアナログ楽音信号に対し、フィルタ処理(ノイズ除去処理)や音質調整、信号レベル(ゲイン)調整等を施す機能を有する。
パワーアンプ15は、アナログ信号処理部14でノイズ除去処理が施されたアナログ楽音信号に対し、増幅処理を施して適当なレベルに増幅する。
(スピーカ部)
スピーカ部16は、パワーアンプ15で増幅されたアナログ楽音信号を可聴信号として放音するためのものであり、1個あるいは複数個で構成されている。
外部記憶媒体4は、例えば、CD−RWドライブである。そして、CPU1は、CD−RWドライブに装着されたCD−ROMに記憶されている制御プログラムや各種データを読み出して必要な処理を行う。なお、外部記憶媒体4は、CD−RWドライブに限定されず、フレキシブルディスク(FD)装置や、光磁気ディスク(MO)装置などであってもよいということは言うまでもない。
外部入出力用インターフェース部5は、外部装置との間で、演奏情報などのデータのやり取りを行うためのものである。具体的に、この外部入出力用インターフェース部5は、例えばMIDI(Musical Instrument Digital Interface)である。
まず、ステップS1において、初期化処理を実行する。
次に、ステップS2において、イベントが発生したか否かを判定する。この判定の結果、イベントが発生した場合には、ステップS3に進み、イベント処理を実行する。このイベント処理の詳細については後述する。一方、イベントが発生していない場合には、このステップS3を省略してステップS4に進む。
そして、ステップS4において、その他の処理を実行する。
まず、図5のステップS11において、発生したイベントが操作パネル10に関するイベントか否かを判定する。この判定の結果、操作パネル10に関するイベントでない場合には、ステップS12に進み、発生したイベントが鍵盤8に関するイベントか否かを判定する。この判定の結果、鍵盤8に関するイベントでない場合には、ステップS13に進み、その他の処理を行って図4に示したメインフローチャートに戻る。
また、前記ステップS12において、発生したイベントが鍵盤8に関するイベントである場合には、ステップS15に進み、鍵盤処理を実行する。鍵盤処理は、例えば、鍵盤8の押鍵及び離鍵に基づく発音処理等である。
まず、ステップS21において、操作パネル10に設けられた前記ダイアルが操作されたか否かを判定する。この判定の結果、前記ダイアルが操作された場合には、ステップ22に進み、図9に示すようなホーム画面80がLCD10aに表示中であるか否かを判定する。この判定の結果、ホーム画面80がLCD10aに表示中である場合には、ステップS23に進み、テンポ変更処理を実行する。このテンポ変更処理の詳細については後述する。なお、図9に示すホーム画面80では、図2に示した第1のレジストレーション情報21に含まれているテンポ情報(=120)21aが表示されている。
次に、ステップS33において、テンポ変更処理を実行する。このテンポ変更処理の詳細については後述する。
次に、ステップS44において、テンポ変更処理を実行する。このテンポ変更処理の詳細については後述する。
前記ステップS41において、ディスクが挿入されていない、又は前記ディスク読込ボタンが操作されていない(押されていない)と判定された場合には、図6−4のステップS51に進み、図10及び図11に示すようなテンポ設定画面100がLCD10aに表示中であるか否かを判定する。
まず、図10に示したテンポ設定画面100において、「RATE」の下に表示されている数字は、テンポの絶対値を補正するためのテンポ補正情報の一例であり、テンポ情報を変更する割合(以下、必要に応じてテンポレートと称する)を示す。ここで、例えば、図10に示すように、「RATE」の下に100[%]と表示されている場合には、レジストレーション情報21〜23に含まれているテンポ情報と、自動伴奏データ30に含まれているテンポ情報32a〜32cとが変更されないことを示す。
まず、ステップS71において、変更すべきテンポ情報を取得する。本実施形態では、RAM3にテンポ情報が展開されている場合には、展開されているテンポ情報を全て取得するようにする。また、前記ダイアルを用いてテンポ情報が直接変更されている場合には、そのテンポ情報を取得するようにする。
次に、ステップS76において、前記新規のテンポ情報をRAM3に一時的に記憶する。
前記ステップS72において、操作パネル10における操作子R1〜R5、L1〜L5、F1〜F7を用いてテンポ情報を変更するための操作がなされていない場合には、テンポ情報が直接されたと判定し、ステップS71で取得したテンポ情報を新規のテンポ情報として設定し、ステップS75に進む。
まず、テンポレートの変更操作がなされると、ステップS81に進み、変更すべきテンポ情報を取得する。本実施形態では、RAM3に展開されているテンポ情報(レジストレーション情報21〜23に含まれているテンポ情報と、自動伴奏データ30に含まれているテンポ情報32a〜32cを全て取得するようにする。
次に、ステップS83において、前記新規のテンポ情報をRAM3に一時的に記憶する。
まず、ステップS101において、フラッシュメモリ2に記憶されている自動伴奏データ30のシステムトラック31の先頭に、ポインタをセットする。すなわち、自動伴奏データ30のシステムトラック31の先頭のアドレスを指定する。
次に、ステップS103において、ステップS102で読み出したイベントがテンポ情報32a〜32cか否かを判定する。この判定の結果、ステップS102で読み出したイベントがテンポ情報32a〜32cである場合には、ステップS104に進み、現在設定されているテンポレートを取得する。
次に、ステップS105において、ステップS102で読み出したテンポ情報32a〜32cに、ステップS104で取得したテンポレートを掛け合わせて、新規のテンポ情報を算出する(新規のテンポ情報=テンポ情報×(テンポレート[%]/100))。
次に、ステップS107において、ポインタの位置を1ステップだけ移動する。すなわち、自動伴奏データ30のシステムトラック31における次のイベントが格納されているアドレスを指定して、再びステップS102に戻る。
まず、ステップS201において、フラッシュメモリ2に記憶されている第1のレジストレーション情報21に、ポインタをセットする。なお、本実施形態では、第1〜第3のレジストレーション情報21〜23におけるテンポ情報21a〜23aの位置は、ポインタをセットすれば一義的に定まるようになっている。
次に、ステップS203において、現在設定されているテンポレートを取得する。
次に、ステップS204において、ステップS202で読み出したテンポ情報21a〜23cに、ステップS203で取得したテンポレートを掛け合わせて、新規のテンポ情報を算出する(新規のテンポ情報=テンポ情報×(テンポレート[%]/100))。
次に、ステップS206において、全てのレジストレーション情報20(第1〜第3のレジストレーション情報21〜23)を書き換えたか否かを判定する。この判定の結果、全てのレジストレーション情報20を書き換えた場合には、図4に示したメインフローチャートに戻る。一方、全てのレジストレーション情報20を書き換えていない場合には、ステップS207に進み、ポインタの位置を次のレジストレーション情報に移動してステップS202に戻る。
また、変更前のテンポ情報、テンポレート、及び変更後のテンポ情報(新規のテンポ情報)をテンポ設定画面100に同時に表示するようにしたので、テンポレートの設定に関わる情報を視認し易くすることができる。
前述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
また、前述した実施形態の機能を実現するべく各種のデバイスを動作させるように、該各種デバイスと接続された装置あるいはシステム内のコンピュータに対し、前記実施形態の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUあるいはMPU)に格納されたプログラムに従って前記各種デバイスを動作させることによって実施したものも、本発明の範疇に含まれる。
2 フラッシュメモリ
3 RAM
4 外部記憶媒体
5 外部入出力用インターフェース部
6 信号バス
7 キースキャン回路
8 鍵盤
9 パネルスキャン回路
10 操作パネル
11 楽音発生部
12 波形メモリ
13 D/A変換部
14 アナログ信号処理部
15 パワーアンプ
16 スピーカ部
20 レジストレーション情報
21a〜23a テンポ情報
30 自動伴奏データ
31 システムトラック
32a〜32c テンポ情報
80 ホーム画面
100 テンポ設定画面
Claims (5)
- 楽曲のテンポの絶対値を示すテンポ情報を記憶するテンポ情報記憶手段と、
前記楽曲のテンポの絶対値を補正するためのテンポ補正情報を取得するテンポ補正情報取得手段と、
前記テンポ情報記憶手段により記憶されたテンポ情報と、前記テンポ補正情報取得手段により取得されたテンポ補正情報とを用いて新たなテンポ情報を算出するテンポ情報算出手段とを有することを特徴とする電子楽器。 - 前記テンポ情報は、メロディパートを伴奏するための楽音を発音させるための自動伴奏データ、及びメロディパートの楽音を発音させるための自動演奏データの少なくとも何れか一方に含まれており、
前記テンポ情報算出手段は、前記自動伴奏データ及び自動演奏データの少なくとも何れか一方からテンポ情報を検出し、検出したテンポ情報と、前記テンポ補正情報取得手段により取得されたテンポ補正情報とを用いて新たなテンポ情報を算出することを特徴とする請求項1に記載の電子楽器。 - 楽音を指定するためにユーザにより操作される演奏操作子を有し、
前記テンポ情報は、前記演奏操作子の操作に基づく演奏が行われるときの電子楽器の設定内容を示すレジストレーション情報に含まれており、
前記テンポ情報算出手段は、前記レジストレーション情報からテンポ情報を検出し、検出したテンポ情報と、前記テンポ補正情報取得手段により取得されたテンポ補正情報とを用いて新たなテンポ情報を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子楽器。 - 前記テンポ情報記憶手段により記憶されたテンポ情報を、前記テンポ情報算出手段により算出された新たなテンポ情報に更新するためにユーザにより操作される操作子と、
前記操作子の操作があった後に、前記テンポ情報記憶手段により記憶されたテンポ情報を、前記テンポ情報算出手段により算出された新たなテンポ情報に更新するテンポ情報更新手段とを有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電子楽器。 - 前記テンポ算出手段は、前記新たなテンポ情報を算出した後、前記操作子の操作があるまでに、前記テンポ補正情報取得手段により新たなテンポ補正情報が取得された場合には、前記テンポ記憶手段により記憶されたテンポ情報と、前記新たなテンポ補正情報とを用いて新たなテンポ情報を再度算出することを特徴とする請求項4に記載の電子楽器。
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