JP4486042B2 - 楽曲表示装置及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Description
そこで、特許文献1では、歌詞同士が重なる区間(小節)を検出し、この区間に対応する歌詞を複数のグループに分割し、分割したグループ毎に歌詞の表示を順次行うようにしている。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、音符とその音符に対応する歌詞とを可及的に分かりやすく表示できるようにすることを目的とする。
図1は、本実施形態の楽曲表示装置を備えた電子楽器の概略構成の一例を示したブロック図である。なお、以下では、電子楽器が電子ピアノである場合を例に挙げて説明する。
図1において、電子楽器は、中央処理装置(以下、CPUと称する)1と、フラッシュメモリ2と、ランダムアクセスメモリ(以下、RAMと称する)3と、外部記憶媒体装着部4と、外部入出力用インターフェース部5と、信号バス6と、キースキャン回路7と、鍵盤8と、パネルスキャン回路9と、操作パネル10と、楽音発生部11と、波形フラッシュメモリ12と、デジタル/アナログ変換部(以下、D/A変換部と称する)13と、アナログ信号処理部14と、パワーアンプ15と、スピーカ部16とを有している。
鍵盤8は、複数の鍵と、それら複数の鍵の各々に対応して設けられた複数の鍵スイッチとを有している。電子楽器のユーザは、前記複数の鍵を押鍵及び離鍵して所望の演奏を行う。
(キースキャン回路)
キースキャン回路7は、鍵盤8の各鍵スイッチのスキャン処理を行うためのものである。
操作パネル10は、各種操作子や表示装置を有している。本実施形態の電子楽器では、表示装置として、例えばLCD(Liquid Crystal Display;液晶ディスプレイ)が設けられている。
なお、前記操作子は、前述したものに限定されるものではない。また、前述した機能を実現するための操作子であれば、操作子の形態は前述したものに限定されない。
パネルスキャン回路9は、操作パネル10に設けられている各種操作子のスキャン処理を行うためのものである。
CPU1は、本実施形態の電子楽器の全体を統括制御するためのものであり、フラッシュメモリ2に格納されている制御プログラムに従って、RAM3をワークメモリとして利用しながら、例えば次のような処理を行う。
また、CPU1は、キースキャン回路7によりスキャン処理された結果を入力して、鍵の操作内容(押鍵及び離鍵)を識別する。
そして、その鍵の操作内容(鍵の押鍵及び離鍵)に基づく演奏データや、操作パネル10の操作内容に基づくデータを楽音発生部11に割り当てる処理を行う。
図2は、本実施形態における歌詞の表示位置の決定方法の一例を説明する図である。
図2(a)では、自動演奏データに関わる音符を2行ずつ順次表示する場合を例に挙げて示している。具体的に説明すると、例えば、1行目に表示されている音符に基づく演奏が終わると、2行目に表示されている音符が1行目に表示されると共に、2行目に表示されている音符より後に演奏される音符が2行目に表示される。このように、本実施形態では、演奏中の音符が1行目に表示されるようにしている(以下では、演奏中の音符を表示する行(1行目)を演奏タイミングの行と称する)。
なお、前記において、音符21a〜21eのキーオン情報は、音符データに含まれており、歌詞の長さに関する情報は、歌詞データに含まれている。
ここで、本実施形態では、歌詞22に対して楽曲の最初から順番に0(ゼロ)を初期値とする通し番号を付している。また、音符21に対しても楽曲の最初から順番に0(ゼロ)を初期値とする通し番号を付している。よって、これら歌詞22及び音符21に付されている通し番号を参照し、通し番号が一致する歌詞22及び音符21について、歌詞22a〜22eの先頭と、音符21a〜21eの表示位置とを合わせるようにしている。
一方、歌詞22a〜22eが相互に重ならないと判定した場合には、歌詞を複数段に振り分けずに1行で表示する。
このとき、歌詞22f〜22iの先頭と、歌詞21f〜21iに対応する音符21f〜21iの表示位置とを合わせて表示する(図2(a)の下段部の破線を参照)。なお、歌詞22f〜22iの先頭と音符21の表示位置とを合わせる方法は、前述したのと同じである。
なお、CPU1は、前述したものの他に種々の処理を行うということは言うまでもない。
フラッシュメモリ2は、読み出し可能なメモリであり、CPU1の制御プログラムの他、レジストレーションデータや、自動演奏データ等、種々のデータを格納する。
RAM3は読み書きが可能なメモリであり、CPU1のプログラム実行過程において各種の必要なデータを一時的に記憶したり、編集可能なパラメータデータを記憶したりする記憶領域を有している。このRAM3の一部あるいは全部はバッテリーバックアップされており、必要なデータを、電子楽器の電源がオフにされても保持しておくことができるようにしている。
波形メモリ12は、音色や音域に応じた種々の楽音波形データを記憶している。
(楽音発生部)
楽音発生部11は、前述したようにしてCPU1により割り当てられた演奏データや自動演奏データと、操作パネル10の操作内容に基づくデータとに基づいて、波形メモリ12から必要な楽音波形データを読み出し、所望のデジタル楽音信号を発生させる。
D/A変換部13は、楽音発生部11で発生されたデジタル楽音信号をアナログ楽音信号に変換する機能を有する。
(アナログ信号処理部)
アナログ信号処理部14は、D/A変換部13でD/A変換されたアナログ楽音信号に対し、フィルタ処理(ノイズ除去処理)や音質調整、信号レベル(ゲイン)調整等を施す機能を有する。
パワーアンプ15は、アナログ信号処理部14でノイズ除去処理が施されたアナログ楽音信号に対し、増幅処理を施して適当なレベルに増幅する。
(スピーカ部)
スピーカ部16は、パワーアンプ15で増幅されたアナログ楽音信号を可聴信号として放音するためのものであり、1個あるいは複数個で構成されている。
外部記憶媒体装着部4は、例えば、CD−RWドライブである。そして、CPU1は、CD−RWドライブに装着されたCD−ROMに記憶されている制御プログラムや各種データを読み出して必要な処理を行う。なお、外部記憶媒体装着部4は、CD−RWドライブに限定されず、フレキシブルディスク(FD)装置や、光磁気ディスク(MO)装置などであってもよいということは言うまでもない。
外部入出力用インターフェース部5は、外部装置との間で、演奏情報などのデータのやり取りを行うためのものである。具体的に、この外部入出力用インターフェース部5は、例えばMIDI(Musical Instrument Digital Interface)である。
図3は、CPU1により実行されるメインルーチンの処理の一例を説明するフローチャートである。
まず、ステップS1において、初期化処理を実行する。
次に、ステップS2において、イベントが発生したか否かを判定する。この判定の結果、イベントが発生した場合には、ステップS3に進み、イベント処理を実行する。このイベント処理の詳細については、図5を参照しながら後述する。一方、イベントが発生していない場合には、このステップS3を省略してステップS4に進む。
そして、ステップS4において、その他の処理を実行する。ここで、その他の処理とは、電子楽器で一般的に行われている処理である。
まず、ステップS11において、発生したイベントが、自動演奏を行う楽曲を選択する楽曲選択イベントか否かを判定する。例えば、操作パネル10に設けられている自動演奏呼び出しスイッチがオンされると、発生したイベントが楽曲選択イベントであると判定する。
一方、発生したイベントが演奏イベントでない場合には、ステップS15に進み、発生したイベントが、その他処理が必要なイベントか否かを判定する。この判定の結果、発生したイベントが、その他処理が必要なイベントである場合には、ステップS16に進み、発生したイベントに応じた処理を行う。一方、発生したイベントが、その他処理が必要なイベントでない場合には、図3に示したフローチャートに戻る。
まず、ステップS21において、フラッシュメモリ2に記憶されている自動演奏データに基づいて、選択可能な楽曲を判別し、判別した楽曲の一覧を操作パネル10に設けられている表示装置(LCD)に表示する。
次に、ステップS22において、自動演奏呼び出しスイッチの操作内容に基づいて、ステップS21で表示した楽曲の一覧の中から、楽曲が選択されるまで待機する。
次に、ステップS23において、ステップS22で選択された楽曲に関わる自動演奏データをフラッシュメモリ2から読み出す楽曲データ読み出し処理を行い、図4に示したフローチャートに戻る。
まず、ステップS31において、図5のステップS22で選択されたと判定された楽曲に関わる自動演奏データを読み出してRAM3に展開する。そして、自動演奏データに基づく音符21及び歌詞22を、操作パネル10に設けられているLCDに表示するためのレイアウト処理を行う。このレイアウト処理により、自動演奏データに基づく音符21は、複数行(ここではMmax行(Mmaxは2以上の自然数)とする)の楽譜に分けられる。
次に、ステップS32において、変数Mを1にする。
次に、ステップS33において、変数Nを1にする。
まず、ステップS51において、発生したイベントが、鍵盤8やダンパペダル等の演奏操作子の操作であるか否かを判定する。この判定の結果、発生したイベントが演奏操作子の操作である場合には、ステップS52に進み、演奏操作子の操作内容に応じて、発音及び消音の何れかの処理を行う。
まず、ステップS61において、図4のステップS12の楽曲選択イベント処理で楽曲が選択されているか否かを判定する。この判定の結果、楽曲が選択されていない場合には、自動演奏を行う対象が選択されていないので、図7のフローチャートに戻る。
一方、楽曲が選択されている場合には、ステップS62に進む。ステップS62では、歌詞/音符表示処理を行う。この歌詞/音符表示処理の詳細については、図9のフローチャートを参照しながら後述する。
次に、ステップS64において、自動演奏の進行に合わせて、操作パネル10に設けられた表示装置(LCD)への表示対象となる音符21と歌詞22とを変更して、図7のフローチャートに戻る。
まず、ステップS71において、演奏タイミングの行の音符(例えば音符21a〜22e)を楽譜の形態で、操作パネル10に設けられたLCDに表示すると共に、その音符に対応する歌詞(例えば歌詞22a〜22e)を、図6の楽曲データ読み出し処理で決定された表示位置に従って、操作パネル10に設けられたLCDに表示する。
ここで図10のフローチャートを参照しながら、この演奏タイミングの行以外の行の表示処理の一例を詳細に説明する。
まず、ステップS81において、演奏タイミングの行以外の行について、1段で表示しても歌詞同士が重ならないかどうかを判定する。この判定は、演奏タイミングの行以外の行の音符(例えば音符21f〜21i)のキーオン情報に基づいて、第1の音符(例えば音符21f)がオンされてから次の第2の音符(例えば音符21g)がオンされるまでの時間を求め、求めた時間に対応する長さを算出する。そして、算出した長さが、第1の音符(例えば音符21f)に対応する第1の歌詞(例えば歌詞22f)の長さ以上である場合には、第1の歌詞及び第2の歌詞(例えば歌詞22f、22g)は相互に重ならないと判定し、そうでない場合には第1の歌詞及び第2の歌詞(例えば歌詞22f、22g)は相互に重なると判定する。
一方、1段で表示すると歌詞同士が重なる場合には、ステップS83に進む。ステップS83では、ステップS82と同様に、該当する行の音符を楽譜の形態で、操作パネル10に設けられたLCDに表示すると共に、その音符に対応する歌詞を、対応する音符の位置に合わせて、操作パネル10に設けられたLCDに1段で表示する。ただし、歌詞同士の重なる部分については、前述したように後の歌詞の文字を歌詞の文字に優先して表示する(図2の歌詞22f〜22hを参照)。
前述した実施形態の機能を実現するべく各種のデバイスを動作させるように、該各種デバイスと接続された装置あるいはシステム内のコンピュータに対し、前記実施形態の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUあるいはMPU)に格納されたプログラムに従って前記各種デバイスを動作させることによって実施したものも、本発明の範疇に含まれる。
2 フラッシュメモリ
3 ROM
4 外部記憶媒体装着部
5 外部入出力用インターフェース部
9 パネルスキャン回路
10 操作パネル
21 音符
22 歌詞
Claims (7)
- 音符と歌詞とを相互に対応付けて表示する楽曲表示装置であって、
歌詞データに含まれる歌詞の長さに関する情報と、その歌詞データに対応する音符データに含まれるノートオン情報とに基づいて、歌詞同士が重なって表示されるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に基づいて、前記歌詞の表示位置を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された表示位置に基づいて、前記歌詞を表示装置に表示する表示手段とを有し、
前記決定手段は、歌詞同士が重なって表示されると前記判定手段により判定された場合には、各音符の先頭位置に当該音符に対応する歌詞の先頭位置が揃うように、前記歌詞を複数段に振り分けて前記歌詞の表示位置を決定することを特徴とする楽曲表示装置。 - 前記決定手段は、歌詞同士が重なって表示されると前記判定手段により判定された場合には、前記歌詞を複数段に振り分け、振り分けた歌詞の表示位置が、その歌詞と対応する音符の表示位置と合うように、前記歌詞の表示位置を決定することを特徴とする請求項1に記載の楽曲表示装置。
- 前記歌詞データに対応する音符データに含まれるノートオン情報には、通し番号情報が付されており、
前記決定手段は、歌詞同士が重なって表示されると前記判定手段により判定された場合には、前記通し番号情報を用いて、前記歌詞を複数段の表示位置に振り分けることを特徴とする請求項2に記載の楽曲表示装置。 - 前記表示手段は、前記決定手段により前記歌詞が複数段に振り分けられても、前記歌詞同士が重なる場合、その重なっている部分を交互に表示装置に表示することを特徴とする請求項2又は3に記載の楽曲表示装置。
- 前記表示手段は、予め設定された領域に表示される歌詞についてのみ、前記決定手段により決定された表示位置に基づいて、前記歌詞を表示装置に表示することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の楽曲表示装置。
- 前記歌詞データに含まれる歌詞の長さに関する情報と、その歌詞データに対応する音符データに含まれるノートオン情報とに基づいて、前記予め設定された領域以外の領域に表示される歌詞同士が重なるか否かを判定する第2の判定手段と、
前記予め設定された領域以外の領域に歌詞を1段で前記表示装置に表示する第2の表示手段とを有し、
前記第2の表示手段は、前記予め設定された領域以外の領域に表示される歌詞同士が重なると前記第2の判定手段により判定された場合、その重なる部分については、前の歌詞より後の歌詞を優先して表示させることにより、前記予め設定された領域以外の領域に歌詞を1段で表示させることを特徴とする請求項5に記載の楽曲表示装置。 - 音符と歌詞とを相互に対応付けて表示装置に表示させることをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
歌詞データに含まれる歌詞の長さに関する情報と、その歌詞データに対応する音符データに含まれるノートオン情報とに基づいて、歌詞同士が重なって表示されるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップによる判定結果に基づいて、前記歌詞の表示位置を決定する決定ステップと、
前記決定ステップにより決定された表示位置に基づいて、前記歌詞を表示装置に表示する表示ステップとをコンピュータに実行させ、
前記決定ステップは、歌詞同士が重なって表示されると前記判定ステップにより判定された場合には、各音符の先頭位置に当該音符に対応する歌詞の先頭位置が揃うように、前記歌詞を複数段に振り分けて前記歌詞の表示位置を決定することを特徴とするコンピュータプログラム。
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