JP4645875B2 - パワースライド機構 - Google Patents

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JP4645875B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、長手方向に相対移動可能なロアレールとアッパレールとを備え、モータの回転力により、アッパレールがロアレールに対して前記長手方向にスライドするパワースライド機構に関する。
このようなパワースライド機構は、並列して一対備えられ、例えば、自動車に備えられるシートの前後方向移動、および、その位置決めの用をなす。
【0002】
【従来の技術】
このようなパワースライド機構の先行技術として、特開平10−968号公報に開示されるものを挙げることができる。
当該明細書の図3を参照しながらこの先行技術の構成を説明すると、第1のレール11がロアレールに、第2のレール12がアッパレールに相当し、第2のレールの天面に懸垂支持されるウオーム21が、第1のレール11に設けられる歯列16、17と噛み合って、ウオーム21の回転により、第2のレール12が摺動移動する。
【0003】
ここで、第1のレール11は、第2のレールに抱き込まれる構造が採用されており、機構上部横幅は、アッパレールに相当する第2のレールの幅により決まる。
【0004】
前記ウオーム21の支持構造に関しては、第2のレール12の天面に相当する上部ハウジング部分24からウオーム支持用のハウジング部分26を懸垂させるものであり、ウオームから第2のレールへの移動力の伝達は、ウオームから一旦、その上部位置が上げられ第2のレール12に伝達される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記構造においては、ウオームが、第1および第2のレールの内部空間内に収納され、さらに、下部に位置する第1のレールが、第2のレールに抱き込まれる構造が採用されるため、スライド機構の幅(外寸)が大きくなる。この問題は、機構上部側部位において著しい。
さらに、ウオームを支持するためのハウジング20は、第2のレールの天面孔で固定されるため、大負荷時に、ウオームから取り付け部(天面側一箇所となる)に曲げ応力が掛かる。結果、このハウジングに強固な構造を必要とする。
また、この先行技術にあっては、両レールが比較的肉厚で、複雑な断面形状を取るため、第1のレールは、軽金属の押し出し成形体となり、その先端部に歯列を形成するため、歯切りは切削加工となり、コスト高となる。
【0006】
本発明の目的は、スライド機構自体がコンパクトであるとともに、例えば、アッパレールへの移動力の伝達において無駄がなく、送りネジの支持において比較的簡単な構造を有するとともに、その製造においても、コスト軽減を図ることができるスライド機構を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明による請求項1に係る本願のスライド機構の特徴構成は、
前記ロアレールが上向き略U字型のロアレール本体と、前記ロアレール本体の内部空間に張り出す一対のフランジ部とを備え、
前記アッパレールが、前記一対のフランジ部間に位置し、前記長手方向に延出する一対のインナー側壁を備え、
前記長手方向に沿った回転軸を有する送りネジを前記アッパレールに備えるとともに、前記送りネジが噛み合うスリット列を前記一対のフランジ部に設け、
前記送りネジの回転軸を前記一対のインナー側壁間に位置させるとともに、前記インナー側壁のうち、前記長手方向に沿った一部部位に切り欠き孔を設けて、前記送りネジを前記スリット列に噛み合い可能としたことにある。
【0008】
この構造とパワースライド機構にあっては、アッパレールはロアレール内に侵入する一対のインナー側壁を備え、その側壁に、切り欠き孔が設けられ、この切り欠き孔を越えて、送りネジが外側に突出し、この突出部位に位置するスリット列と噛み合う。
従って、アッパレールの摺動移動に必要な力を、比較的大きな径(少なくともインナー側壁間の距離よりは大きい)の送りギヤによって得ることができる。結果安定した送りを達成できる。
この場合、本願にあっては、インナー側壁がロアレールのフランジ部間に位置され、実質上、アッパレールの摺動移動に必要となる移動力を、この部位で得ることができるため、スライド機構の上部構造を、その断面構成において、できるだけコンパクトなものとすることができる。
さらに、スリット列に関しては、送りネジは、一対の両フランジ部に設けられたスリット列を利用することが可能となり、1ピッチで2ヶ所の噛み合いを得られ、この点からも送り動作を安定化することができる。
【0009】
さらに、請求項2に係るパワースライド機構の特徴構成は、
前記ロアレールが上向き略U字型のロアレール本体と、前記ロアレール本体の内部空間に張り出す一対のフランジ部とを備え、
前記ロアレール内に収納される摺動材により、前記アッパレールの一部が前記ロアレールの内部空間内で摺動支持され、
送りネジを、前記アッパレールに支持され、前記ロアレールの前記内部空間内に位置させて備えるとともに、前記送りネジが噛み合うスリット列を前記一対のフランジ部に設けたことにある。
【0010】
この構造のパワースライド機構にあっては、アッパレールはロアレール内で摺動支持され、アッパレールの移動に必要となる送りネジが、アッパレールに支持されるとともに、同時に、ロアレール内に収まるように構成される。
従って、アッパレールの摺動移動に必要な送り機構を、ロアレール内に、実質、収納される送りネジと、スリット列との間に設けることとなるため、スライド機構の上部構造を、その断面構成において、できるだけコンパクトなものとすることができる。
【0011】
また、スリット列に関しては、送りネジは、一対の両フランジ部に設けられたスリット列を利用することが可能となり、上記同様に、この点からも送り動作を安定化することができる。
【0012】
上記構成にあって、請求項3に記載されているように、前記フランジ部が、略U字型のロアレール本体両端部から、前記内部空間側に延出される内向きフランジ部分、及び、前記内向きフランジ部分の内側端から下降して延出される下降フランジ部分、前記下降フランジ部分の下降端から外側に延出する外向きフランジ部分を備え、前記スリット列を成す各スリットが、前記内向きフランジ部分、及び下降フランジ部分、外向きフランジ部分に渡って設けられていることが好ましい。
【0013】
このようなフランジ部は、実質、コの字型となり、このフランジ部にスリット列を設けることとなるが、比較的、肉厚のない板材をコの字状に、長手方向に沿って折り曲げて、この部位を利用して、各スリットを形成することができることとなる。
結果、送りネジに対して、所望の深さを有するスリット列を、比較的容易に形成することができる。
特に、この構成は、ロアレールを板材の曲げ加工で製造することが可能となり、好ましい。
【0014】
さらに、請求項1記載のパワースライド機構において、請求項4に記載されているように、前記送りネジから前記アッパレールに作用する前記長手方向の移動力が、前記一対のインナー側壁を介して伝達されることが、好ましい。
移動力の伝達は、その伝達部に曲げ応力を発生させることとなるが、本願にあっては、インナー側壁は、一対設けられ、この間に送りネジの回転軸が配設されるため、この一対の側壁を利用して移動力を送りネジからアッパレールへ伝達することが可能となる。
この場合、移動力は両持ち状態でアッパレール側へ伝達できるため、先に説明した先行技術のハウジングに見られる天面側への片持ち状態での伝達より、強度的に格段に有利となる。
結果、パワースライド機構を、例えば、板金の成形体から構成でき、軽量なものとすることも可能となる。
【0015】
また、これまで説明してきた構成において、請求項5に記載されているように、前記スリット列を備えた前記一対のフランジ部と、前記ロアレールの前記内部空間内に位置するアッパレールとの間に、前記一対のフランジ部間の離間距離が大きくなるのを防止する拡開抑制手段を備えることが、好ましい。
【0016】
このような拡開抑制手段を設けることで、フランジ部間間隔が一定以上になることが避けられ、送りネジとの噛み合いにおいて、その噛み合い深さを常時確保でき、確実な送りを確保できる。
【0017】
さらに、請求項6に記載されているように、前記インナー側壁間に挿通されるロータリーケーブルを備え、前記ロータリーケーブルを介して前記モータから前記送りネジへ前記回転力が伝達されることが、好ましい。
【0018】
送りネジへの回転力の伝達にあたって、ロータリーケーブルを利用する場合は、前記一対のインナー側壁間に、このケーブルが、送りネジの回転軸方向に侵入するのを許容する幅を確保できておればよく、この幅を最小限のものとすることができる。結果、コンパクトで軽量のパワースライド機構を得ることが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、シート用のパワースライド装置1に関して図面を参照しながら説明する。
図1は、シート2に取り付けられたパワースライド装置1の側面図、図2は平面図、図3は正面図であり、図4は、要部の分解斜視図である。
さらに、図5は、本願にいう送り機構を中心とした要部の側断面図であり、図6はモータ近傍の伝動構成を示す図、図7はアッパレールとロアレールとの摺動構成を示す断面図であり、図8は、送り機構の更なる詳細断面図である。また、図9は図8のY−Y断面図であり、図10は、図8のZ−Z断面図で、送りネジとスリットとの噛み合い構造を示す図である。
【0020】
これらの図から判明するように、装置1は、それぞれアッパレール3とロアレール4を備えた本願のパワースライド機構5を、シート2の幅方向に、左右一対並設して備えたものである。
このパワースライド装置1のパワー源はモータ6であり、図2、図6に示すように、モータ6に直結される減速機構7により減速された出力が、アッパレール3に備えられる送りネジ8に、ロータリーケーブル9を介して伝達され、この送りネジ8の軸芯周りの回転により、アッパレール3がロアレール4に対して相対移動し、シート2の前後方向移動が可能とされている。ここで、送りネジとは、そのピッチ円筒上でネジが傾き(進み角(図11、12に示すγ))を有するものを意味する。
【0021】
これらの図からも判明するように、並設される左右一対のスライド機構5に備えられる左右一対のアッパレール3が、そのシート取付け部3Aを介して、シート2に固定されている。さらに左右一対のアッパレール3は、モータサポートブラケット10を介して連結されており、両アッパレール3とモータサポートブラケット10は一体として、シート2とともに、前後方向に移動する構成が採用されている。
【0022】
一方、並設される左右一対のスライド機構5に備えられるロアレール4に関しては、個々に、固定ブラケット11を介して車両フロア12に固定されている。
【0023】
図2、図3、図4、図6に示すように、前記モータサポートブラケット10の中間部位には、駆動用本体ケース13が取り付けられている。この駆動用本体ケース13には、前記モータ6と、このモータ6の出力軸に直結されたウオーム14、及び、これに噛み合うウオームホイール15が収納されており、ウオームホイール15の両軸端に四角孔15aを設け、両端から減速された回転力を取り出し可能とされている。
【0024】
前記両スライド機構5に、それぞれ備えられる送りネジ8に関しても、図5に示す様に、その入力部に四角穴8aが設けられており、回転力を受け入れ可能に構成されている。
【0025】
上記ウオームホイール15の四角孔15a及び送りネジ8の四角孔8aとの間には、ロータリーケーブル9のインナ軸9aが介挿されており、両者間で回転駆動を伝達可能に構成されている。ちなみに、ロータリーケーブル9は、アウターチューブ9b内にインナ軸9aを貫通させたものであり、両者はフレキシブルに構成されている。
図示するように、アッパレール3内へのロータリーケーブル9の送り込みは、アッパレール3に設けられる切り欠き部16を介するものとされている。
従って、本願構造においては、モータ6に直結される減速機構7(前記ウオーム14とウオームホイール15から成る)により減速され、トルクを増した回転力が、ロータリーケーブル9により直接、左右両側の送りネジ8に伝達され、アッパレール3の移動の用に供される。このロータリーケーブル9は、回転を同速で、回転の軸方向を変換して伝達する。
こららの図に示す実施の形態にあっては、左右一対の送りネジ8に関して、その回転方向は、図2に図示するように、逆方向とされている。
【0026】
以上が、パワースライド機構5までの主な伝動構造であるが、以下、スライド機構内の特徴に関して説明する。
前記ロアレール4とアッパレール3との間における移動構造に関しては、前記アッパレール3に対して回転自在、且つレールの長手方向において固定支持された前記送りネジ8と、前記ロアレール4に設けられるスリット列17との間で、本願にいう送り機構18を構成し、アッパレール3のスライドが可能な構成が採用されている。
【0027】
図4にも示すように、アッパレール3とロアレール4との間には、一対の摺動材19が介装されており、アッパレール3がロアレール4に対して摺動自在に構成されている。さらに、図3、図7の断面図からも判明するようにアッパレール3は、ロアレール4の内部空間で支持されている。
【0028】
前記ロアレール4は、図7に示すように、上向き略U字型(U字型)のロアレール本体4aと、このロアレール本体4aの内部空間に、その上端近傍から張り出す左右一対のフランジ部20を備えて構成されている。また、前記フランジ部20は、略U字型のロアレール本体両端部から、内部空間側に延出される内向きフランジ部分20a、この内向きフランジ部分20aの内側端から下降して延出される下降フランジ部分20b、および、下降フランジ部分20bの下降端から外側に延出する外向きフランジ部分20cを備えて構成されている。
ここで、内部側とは、ロアレール4の幅方向左右中心軸X側に向かう方向であり、外部側とは、この中心軸Xから離間する方向を意味している。
【0029】
さて、このロアレール4の左右一対のフランジ部20には、スリット列17が形成されている。各スリット170の形状に関しては、送りネジ8との関係において、後に詳述する。
【0030】
ロアレール4の加工方法の一例を挙げると、所定形状の板金を用意し、所定位置に、所定形状のスリット列17を形成するとともに、長手方向に沿った曲げ操作を、複数部位で行うことで、容易に所望のロアレール4を得ることができる。
アッパレール3に関しても、基本的には同様である。
【0031】
前記アッパレール3は、図7に示すように、平板の端部に所定の折り返し部30を設けた第一アッパレール部材3aと、同じく端部に、折り返し部30を設けたもので、所定位置に段部31を設けた第二アッパレール部材3bとを一体化させたものである。
ここで、アッパレール3の段部31以下の部位は、ロアレール4のフランジ部20間に挿入可能な構成が採用されている。
アッパレール3において、前記一対の下降フランジ部分20b間に位置する部位を本願にあっては、インナー側壁32と呼ぶ。
【0032】
前記ロアレール4のフランジ部20内に形成されるフランジ内空間S1に、前記アッパレール3に備えられる折り返し部30が、組み付けを終えた状態で、位置する構成とされており、図7に示す第一空き間隔d1、第二空き間隔d2が、比較的小さく選択されている。このような構造を採用されており、何らかの事情によりロアレール4の左右一対のフランジ部間隔が開いた場合にあっても、アッパレール3がロアレール4の所定位置にあたることで、ロアレール4が過度に拡開するのを防止することができる。このような構成を本願にあって、拡開抑制手段と呼ぶ。実際の空き間隔d1,d2は1mm程度に設定される。ここで、ロアレール4の全横幅は40mm程度であり、下降フランジ部位20b間の間隔は20mm程度に選定されている。
【0033】
次に、送りネジ8のアッパレール3への取付け構造および、そのスライド機構内での配置の特徴に関して説明する。
送りネジ8は、図4に示すようにスクリューサポートブラケット100を介して、アッパレール3のインナー側壁32間に支持される。組み付け状態にあっては、送りネジ8は、その過半部がロアレール4の内部空間S2内に収まる。
【0034】
このスクリューサポートブラケット100は、ロータリーケーブル案内用のケーシング22のサポートの用を担うように構成されるとともに、アッパレール3の段部31に下側から取り付け可能に構成され、図4、図8に示すように、前記インナー側壁32の長手方向の一部に形成される切り欠き孔160において、その長手方向端部(図8におけるT部)が、インナー側壁32の端面に当接するように構成されている。従って、送りネジ8からアッパレール3には、この部位を介して、レール長手方向の移動力が伝達される。
又、スクリューサポートブラケット100における、送りネジの左右側部が開放されており、同時に、その部位に対応した底面の一部が切り欠がれている。この構造を採用する理由は、本願にあっては、送りネジ8を、左右一対のフランジ部20に設けられるスリット列17に噛み合わせるため、図10に示すように、送りネジ8の径D1をアッパレール3の幅(インナー側壁32間の幅W1)より大きく取るためである。この構成を実現するために、送りネジ8を支持するスクリューサポートブラケット100の下降壁部位の一部は、下広がり形状とされている。
【0035】
前記送りネジ8は、一対のブッシュ23を介装されて、前記スクリューサポートブラケット100の所定位置に配設される。
さて、図4、図9に示すように、送りネジ8とスクリューサポートブラケット100との所定位置にはスプリング24が備えられており、送りネジ8を一方のフランジ部20(図9の場合は,図上右側に位置することとなるフランジ部)に設けられたスリット列17に、スプリング24で付勢するように構成されている。このスプリング24は、両端にフックを設けた弓形のもので、中央部をブッシュ23に当接し、両端をスクリュサポートブラケット100に引っ掛け、付勢力を発揮できる構成とされている。
【0036】
この構成を採用することで、送りネジ8のスリット列17への噛み込み深さを確保することができ、ガタを無くすことができる。従って、ブッシュ23の横幅は、インナー側壁32間の幅W1より短く選択されており、スプリング24による付勢により、幅方向で融通が効く構成とされている。
【0037】
以上の構成により、比較的大径を取る送りネジ8が、アッパレール3に対して回転可能に固定支持され、アッパレール3の切り欠き孔160を越えて突出し、左右一対のフランジ部20に設けられたスリット列17と噛み合うことが可能となる。又、一方のフランジ部20に設けられたスリット列17に関しては、その噛み込み量が大きくなる。
さて、図11に示すように、送りネジ8に形成されるネジに関して説明すると、そのネジ山(歯形)が台形に形成されている。
一方、スリット列17に関しては、各スリット170は、送りネジ8の進行方向であるレールの長手方向に沿った一対の長手方向端縁170aと、この長手方向に対して直交する一対の直交端縁170bとを備えた、方形開口のスリットとして形成されている。その長手方向における開口幅(図11に示すw)は、同図に示すように、ねじり方向で反対の送りネジが、その姿勢を変えて噛み合い可能に形成されている(図11(イ)(ロ)は、ねじり方向が反対の送りネジが、同一のスリット170に噛み合った状態に対応している)。
結果、本願にあってはロアレール4の左右共通化が可能となっている。
【0038】
〔別実施の形態〕
(イ) 本願機構の取付け対象は自動車に限られず、シートの前後方向移動及びその位置決めを行う対象であれば、任意の対象に適応できる。
(ロ) 上記の実施の形態にあっては、送りネジに形成されるネジ山の形状を台形としたが、スリットを共通化する趣旨からすれば、三角形状としても良い。
(ハ) 上記の実施の形態にあっては、スリット形状として方形のものを採用したが、例えば、スリットが、送りネジの回転軸に近接する中央側部位において、振り分け幅が他の部位より短い中央幅狭形状のものとしてもよい。
このような場合の例を図12に示した。(イ)(ロ)において、異なったねじり方向のものに対応しており、このように中央側部位が滑らかに張り出したもの(この張出位置をEで示す)を採用すると、送りネジの回転軸に近接した部位(ネジ山としては深い位置)で噛み合うこととなり、本願にあってはスムーズな摺動を達成しながら、ロアレールを共通化できる。このスリットでは、ネジ山(歯形)として、方形のものも使用可能である。
さて、このようなパワースライド構造は、送りネジのネジ山形状を三角又は台形とするとともに、左右のスライド機構に関して、スリット列を成す各スリットが、送りネジの進行方向であるレールの長手方向に直交するスリット中心軸Cを有し、且つ、このスリット中心軸Cに対して、前記長手方向で振り分けて位置される開口端縁を有して構成されていればよい。
(ニ) 送りネジをスリット列に付勢する付勢手段を構成するに、上記の実施の形態では、送りネジの軸方向で一方の側に位置するブッシュにスプリングを備えて、付勢構造としたが、送りネジの軸方向で両側に位置するブッシュにそれぞれスプリングを備えて、付勢するものとしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】シートに取り付けられた状態のシート用のパワースライド装置の側面図
【図2】シート用のパワースライド装置の平面図
【図3】シート用のパワースライド装置の正面図
【図4】要部の分解斜視図
【図5】送り機構を中心とした要部の側断面図
【図6】モータ近傍の伝動構成を示す図
【図7】アッパレールとロアレールとの摺動構成を示す断面図
【図8】送り機構の更なる詳細断面図
【図9】図8のY−Y断面図
【図10】送りネジとスリットとの噛み合い構造を示す図
【図11】方形のスリットからなるスリット列と送りネジの噛み合い状態の説明図
【図12】スリット中央が中窄まりのスリットからなるスリットと送りネジの噛み合い状態の説明図
【符号の説明】
1 シート用のパワースライド装置
2 シート
3 アッパレール
4 ロアレール
5 スライド機構
6 モータ
7 減速機構
8 送りネジ
9 ロータリーケーブル
10 モータサポートブラケット
11 固定ブラケット
12 車両フロア
16 切り欠き部
17 スリット列
18 送り機構
19 摺動材
20 フランジ部
20a内向きフランジ部分
20b下降フランジ部分
20c外向きフランジ部分
24 スプリング
30 折り返し部
31 段部
32 インナー側壁
100スクリューサポートブラケット
160切り欠き孔

Claims (6)

  1. 長手方向に相対移動可能なロアレールとアッパレールとを備え、モータの回転力により、前記アッパレールが前記ロアレールに対して前記長手方向にスライドするパワースライド機構であって、
    前記ロアレールが上向き略U字型のロアレール本体と、前記ロアレール本体の内部空間に張り出す一対のフランジ部とを備え、
    前記アッパレールが、前記一対のフランジ部間に位置し、前記長手方向に延出する一対のインナー側壁を備え、
    前記長手方向に沿った回転軸を有する送りネジを前記アッパレールに備えるとともに、前記送りネジが噛み合うスリット列を前記一対のフランジ部に設け、
    前記送りネジの回転軸を前記一対のインナー側壁間に位置させるとともに、前記インナー側壁のうち、前記長手方向に沿った一部部位に切り欠き孔を設けて、前記送りネジを前記スリット列に噛み合い可能としたパワースライド機構。
  2. 長手方向に相対移動可能なロアレールとアッパレールとを備え、モータの回転力により、前記アッパレールが前記ロアレールに対して前記長手方向にスライドするパワースライド機構であって、
    前記ロアレールが上向き略U字型のロアレール本体と、前記ロアレール本体の内部空間に張り出す一対のフランジ部とを備え、
    前記ロアレール内に収納される摺動材により、前記アッパレールの一部が前記ロアレールの内部空間内で摺動支持され、
    前記長手方向に沿った回転軸を有する送りネジを、前記アッパレールに支持され、前記ロアレールの前記内部空間内に位置させて備えるとともに、前記送りネジが噛み合うスリット列を前記一対のフランジ部に設けたパワースライド機構。
  3. 前記フランジ部が、略U字型のロアレール本体両端部から、前記内部空間側に延出される内向きフランジ部分、及び、前記内向きフランジ部分の内側端から下降して延出される下降フランジ部分、前記下降フランジ部分の下降端から外側に延出する外向きフランジ部分を備え、前記スリット列を成す各スリットが、前記内向きフランジ部分、及び下降フランジ部分、外向きフランジ部分に渡って設けられている請求項1または2記載のパワースライド機構。
  4. 前記送りネジから前記アッパレールに作用する前記長手方向の移動力が、前記一対のインナー側壁を介して伝達される請求項1記載のパワースライド機構。
  5. 前記スリット列を備えた前記一対のフランジ部と、前記ロアレールの前記内部空間内に位置するアッパレールとの間に、前記一対のフランジ部間の離間距離が大きくなるのを防止する拡開抑制手段を備えた請求項1〜4の何れか一項記載のパワースライド機構。
  6. 前記インナー側壁間に挿通されるロータリーケーブルを備え、前記ロータリーケーブルを介して前記モータから前記送りネジへ前記回転力が伝達される請求項1又は4記載のパワースライド機構。
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