JP4644445B2 - メタロセン化合物の精製方法 - Google Patents

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本願発明はメタロセン化合物の精製方法に関するものであり、詳しくは、メタロセン化合物のメソ体とラセミ体との溶剤に対する溶解度の差異を利用して、メソ・ラセミ混合物を簡易な方法で分別し、ラセミ体を単離するメタロセンの精製方法に係わる技術である。
産業上非常に重要な資材であるポリオレフィンは、チーグラー・ナッタ触媒により工業的に大規模に生産されてきたが、最近では、チーグラー・ナッタ触媒に比べて、触媒活性が高く、特異な立体規則性をもたらし分子量分布を狭くしえるなど優位なメタロセン触媒が汎用されている。
メタロセン触媒は、基本的には、遷移金属原子をシクロペンタジエニル基(共役5員環)で挟み補助配位子を有する構造であるが、重合活性や重合温度を高め、ポリマーの融点や立体規則性等をも高くするために、共役環を架橋基により連結して歪を与え、共役環にインデニル環やアズレニル環などを縮環し、さらに縮環上に嵩高い置換基を置換するなどの非常に多くの改良技術が積み重ねられている。
そして、メタロセン化合物の化学的構造ないしは立体的構造を改良することにより、具体的には、シクロペンタジエニル環上の縮合環の置換基の位置と種類の組み合わせを最適化することで、得られるポリオレフィンの融点が向上することが解明されつつあり、当置換基に関する数多くの研究がなされている。
このように複雑化したメタロセン化合物においては、一般にメタロセン化合物にキラル性(光学活性)が生じ、メタロセン化合物を合成すると、下記の一般式(1)及び(2)で表される、ラセミ体(キラル化合物の混合物)とメソ体の混合物が生成される。このようなメタロセン化合物を、プロピレンに代表されるα−オレフィンの重合触媒として使用してアイソタクチックポリオレフィンを製造する際には、一般式(1)で表されラセミ体と称される、C対称を有する化合物を用いることが必要となる。一方、一般式(2)で表されメソ体と称される、C対称を有さない化合物を用いた場合には、立体規則性の低いアタックチックポリオレフィンしか得られないことが知られている。
Figure 0004644445

[Mは遷移金属原子、X及びYはσ−結合配位子、Rは炭化水素などの置換基、Qは架橋基である。]
このように、アイソタクチックな立体規則性及び高融点などを有す、産業上有用なポリオレフィンは、重合触媒としてラセミ体のみを使用することにより達成され、メソ体では立体特異的に重合しないが、現在のメタロセン化合物の製造技術ではラセミ体のみを選択的に製造することはできず、メソ・ラセミ混合物からメソ体を除去してラセミ体を分離・精製する工程が必要となる。
しかしながら、メタロセン化合物の立体異性体の分離は必ずしも容易でなく、工業的に利用されている技術としては、メソ体とラセミ体の有機溶媒に対する溶解度差を利用して分別する方法が主として採用されている。
溶解度差を利用する技術は汎用技術であり、主として再結晶による分別法が使用されているが(例えば、特許文献1を参照)、この手法はメソ体とラセミ体の溶解度差が大きいことが必要である。したがって、利用価値の高いラセミ体がある種の溶媒に難溶で、かつメソ体が当該溶媒に易溶である場合に好適に利用できる。
また、メタロセン化合物のメソ・ラセミ混合物をテトラヒドロフラン又は塩化メチレンと共撹拌することにより分離する固液分離方法等も知られている(特許文献2)。
さらに、置換基の種類や数によっては、当該メタロセン化合物の溶解度がメソ体・ラセミ体ともに難溶性となってしまう問題も生じるので、特定の配位子構造を有するメタロセン錯体がメソ体・ラセミ体とも難溶性であるという課題を踏まえて、モノアリールオキシ基とハロゲン原子がσ−結合配位子として置遷移金属に配位したモノアリールオキシメタロセン化合物を合成して、メソ体とラセミ体の溶解度の差を大きくし、ラセミ体がメソ体より多いメタロセン化合物を立体選択的に製造する方法(特許文献3)なども開示されている。
なお、溶解度差を利用しない分離方法としては、メソ体とラセミ体の混合溶液を特異的に加熱処理してメソ体をラセミ体に異性化する方法が提案されている(特許文献4)。
しかし、いずれの方法においても、メソ・ラセミ体の分離が不充分であったり、特別な処理工程を必要とし工程が簡易でなく煩雑で、あるいは特異な溶解度差を必要として一般的なメタロセン化合物に適用できない、などメソ・ラセミ体の充分に優れた分離方法は未だ得られていない。
以上の従来技術の状況からして、特に、ポリマーの融点や立体規則性などをも高くするために、共役環にインデニル環やアズレニル環等を縮環し、さらに縮環上に嵩高い置換基を置換する、最近の改良方法の積み重ねの過程において重要な課題として認識されるに至った、メソ・ラセミ体の分離のために、メタロセン化合物に汎用的に使用でき、簡易で容易な手法により工業的に利用しえて、メソ・ラセミ体の分離が充分に行える分離精製方法の実現が望まれている。
特開2000−229990号公報(要約、請求項14) 特開平6−122692号公報(要約、請求項16) 特表2002−530416号公報(要約、請求項8、請求項13、段落0008〜0011) 特表2000−517346号公報(要約、請求項7、第13頁)
段落0008において前述したように、ポリマーの融点や立体規則性などを高くするために、共役環にインデニル環やアズレニル環などを縮環し、さらに縮環上に嵩高い複数の置換基を特異な位置に置換する、最近の改良方法の積み重ねの過程において、重要な問題として認識されるに至った、メタロセン化合物のメソ・ラセミ体の分離精製の必要性のために、本願発明は、メタロセン化合物に汎用的に使用でき、簡易で容易な手法により経済的に工業化に利用しえて、メソ・ラセミ体の分離が充分に行え、立体特異的な重合触媒として有用なラセミ体が得られる分離精製方法の実現を発明の課題とするものである。
本願の発明者は、この課題を解決するために、段落0007に記載した従来の技術を背景にして、メソ・ラセミ体の溶解度差による分離法や分離剤を使用する化学的な分離法等において多々の思考を重ね、多面的な実験的検討を行う過程において、化学反応による化学的な手法を援用した溶解度差による分離精製が上記の課題の解決のために有効であると認知して、この観点からの考察と試行の結果として、メタロセン化合物における中心の遷移金属原子の配位子を特定のハロゲン原子に変換すれば、従来の分離方法とは顕著に異なり新規であり、かつ簡易でありながら非常に有効にメソ・ラセミ体を分離しえる、分離精製方法を見い出すことができ、本願発明を創作するに至った。
本願発明の基本的な特徴は、メタロセン化合物におけるその中心の遷移金属原子に配位するσ−結合配位子である塩素原子等を臭素又はヨウ素原子に化学的置換反応により変換して、そのメソ・ラセミ体間の有機溶媒に対する溶解度の差異を利用して、当該メタロセン化合物のメソ・ラセミ混合物を簡易な方法で分別し、結晶化などによりラセミ体を単離するメタロセンの精製方法を構成とするものである。
また、当該方法で分離精製されたメタロセン化合物を重合触媒の触媒成分とし、さらにこの触媒成分を用いた重合触媒により、α−オレフィンを重合ないしは共重合して、高融点ポリオレフィンを製造することをも構成とするものである。
なお一般的には「メソ体」「ラセミ体」とは厳密には中心金属Mを挟んで反対側にある2つの環状配位子が全く同一である場合をいうが、広義には部分的に非対称な場合も包含する。本発明では「メソ体」「ラセミ体」の用語を広義の概念として定義して使用するが、正確を期すために、非対称のメソ体とラセミ体を擬メソ体及び擬ラセミ体と称する。例えば従来技術の段落0004で説明した式(1)、(2)において広義の概念を説明すれば、当該環上の置換基Rが互いに異なる場合や、環状配位子が異なる場合(例えば一方がインデニル骨格で他方がアズレニル骨格である場合)が該当する。厳密な意味でのラセミ体と同様に、本願発明においては、擬ラセミ体も分離精製でき、α−オレフィン重合用触媒として高融点の重合体をもたらす有用な触媒を容易に入手することが可能となる。
本願発明は、具体的には、各種のメタロセン化合物合成反応により得られたメソ・ラセミ体混合物のメタロセン化合物において、メタロセン化合物の中心金属に配位するハロゲン原子又は炭化水素基ないしはアミノ基を化学置換反応により臭素原子又はヨウ素原子に変換し、当該変換後のメソ体とラセミ体において有機溶媒に対する溶解度が顕著に異なることを利用して、再結晶法又は固液分離によりラセミ体のみを単離することを要約的な特徴とする。また、塩素原子などが中心金属に配位するメタロセン化合物の溶解度が高すぎる場合にも有効に使用できるラセミ体分離法である。
さらに、本願発明は、メタロセン化合物における有機溶媒に対する溶解度や再結晶法の溶媒あるいは本願発明を適用できるメタロセン化合物の縮環における嵩高い置換基の種類やそれらの位置と置換基数などをも詳細に規定するものである。
したがって、本願発明は次の発明群から構成され、基本発明[1]を中心に実施態様の発明ないしは応用発明の[2]〜[9]からなる。
[1]一般式が下記の式(Ia)で表されるメタロセン化合物において、ラセミ・メソ混合物について下記の工程(1)(2)の操作を行うことによってラセミ体を分離することを特徴とするメタロセン化合物の精製方法。
Figure 0004644445

[MはTi、Zr又はHfを表す。R、Rは同一又は異なっていてもよい水素原子、炭素数1〜40のアルキル基、炭素数1〜10のハロゲン化アルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のハロゲン化アリール基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数7〜40アリールアルキル基、炭素数8〜40のアリールアルケニル基、炭素数1〜10の含酸素炭化水素基又は炭素数1〜30の含ケイ素炭化水素基を表す。2以上のR基、R基は互いに縮合して、これらが結合するシクロペンタジエニル環の一部とともに環状構造を形成していてもよい。当該環状構造はさらに置換基を有していてもよい。m及びnは各々1〜4の整数を表す。Xは塩素原子、炭化水素基又はアミノ基を表す。Qは2個のシクロペンタジエニル環を架橋する基を表す。]
工程(1) 式(Ia)のメタロセン化合物を下記式(I)で表される化合物に変換する工程
工程(2) 式(I)で表されるラセミ・メソ混合物から、再結晶あるいは固液分離によってラセミ体を単離する工程
Figure 0004644445

[M、R、R、m、n及びQは式(Ia)で定義した通りであり、Yは臭素原子又はヨウ素原子を表す。]
[2]式(Ia)で表されるメタロセン化合物の溶解度(25℃のトルエン中)が2.0mmol/L以上であることを特徴とする、[1]におけるメタロセン化合物の精製方法。
[3]再結晶が極性非プロトン炭化水素中で行われることを特徴とする、[1]におけるメタロセン化合物の精製方法。
[4]式(Ia)で表されるメタロセン化合物が、下記の式(II)で表される化合物であることを特徴とする、[1]〜[3]のいずれかにおけるメタロセン化合物の精製方法。
Figure 0004644445

[M、Q及びXは式(Ia)で定義した通りである。R11、R12、R14、R15はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜7の含ケイ素炭化水素基、炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基又は炭素数1〜10の含酸素炭化水素基を表す。R13、R16はそれぞれ独立して炭素数3〜10の、飽和または不飽和の二価の炭化水素基である。R17及びR18はそれぞれ独立して炭素数6〜20のアリール基、ハロゲン、ハロゲン化炭化水素置換基又は炭素数1〜7の含ケイ素炭化水素基を有する炭素数6〜20のアリール基である。j及びkはそれぞれ独立して0〜20の整数である。ただし、j及びkが同時に0になることがなく、j又はkが2以上の場合、R17及びR18の任意の位置で結合してR13あるいはR16の一部と共に環構造を形成していてもよい。]
[5]化合物(II)のR13、R16が炭素数4又は5の、飽和又は不飽和の二価の炭化水素基であることを特徴とする[4]におけるメタロセン化合物の精製方法。
[6]式(II)で表されるメタロセン化合物が、下記式(III)で表される化合物であることを特徴とする、[4]におけるメタロセン化合物の精製方法。
Figure 0004644445

[M、Q及びXは式(Ia)で定義した通りである。R11、R12、R14、R15は式(II)で定義した通りである。R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25及びR26は各々水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜14のアルキル基又は炭素数1〜14のハロゲン化アルキル基を示す。Ar及びArは各々炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数6〜20のアリール基であって、ハロゲン、ハロゲン化炭化水素又は炭素数1〜7の含ケイ素炭化水素基が置換されているものを示す。]
[7]ラセミ体が擬ラセミ体であることを特徴とする、[1]〜[6]のいずれかにおけるメタロセン化合物の精製方法。
[8][1]におけるメタロセン化合物の精製方法により得られるメタロセン化合物を触媒成分とすることを特徴とする、メタロセン系触媒組成物。
[9]下記の、成分(A)と(B)及び必要により使用する成分(C)と(D)からなる、α−オレフィン重合用触媒。
(A)[1]におけるメタロセン化合物の精製方法により得られるラセミ体メタロセン化合物
(B)アルミニウムオキシ化合物、成分(A)と反応して成分(A)をカチオンに変換しえるイオン性化合物若しくはルイス酸、又はイオン交換性層状ケイ酸塩からなる群から選ばれる成分
(C)微粒子担体
(D)有機アルミニウム化合物
[10][9]における重合用触媒の存在下に、α−オレフィンを重合又は共重合することを特徴とする、α−オレフィン重合体の製造方法。
本願発明のメタロセン化合物の分離精製方法は、メタロセン化合物に汎用的に使用でき、簡易で容易な手法により経済的にかつ工業的に利用しえて、メソ・ラセミ体の分離が非常に有効に行え所望のラセミ体を単離することができる。
また、当該方法で分離精製されたメタロセン化合物を重合触媒の触媒成分とし、さらにこの触媒成分を用いた重合触媒により、α−オレフィンを重合ないしは共重合して、高融点ポリオレフィンを製造することも可能とするものである。
1.メタロセン化合物
本願発明で精製されるべきメソ・ラセミ混合物を含有するメタロセン化合物は、一般式が下記(Ia)式で表される化合物である。
Figure 0004644445

[ここで、MはTi、Zr又はHfを表す。好ましくはZr又はHf、特に好ましくはHfである。R、Rは同一又は異なっていてもよい水素原子、炭素数1〜40のアルキル基、炭素数1〜10のハロゲン化アルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のハロゲン化アリール基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数7〜40アリールアルキル基、炭素数8〜40のアリールアルケニル基、炭素数1〜10の含酸素炭化水素基又は炭素数1〜30の含ケイ素炭化水素基を表す。m及びnは各々1〜4の整数を表す。Xは塩素原子、炭化水素基又はアミノ基を表す。Qは2個のシクロペンタジエニル環を架橋する基を表す。]
上述の炭素数1〜40のアルキル基の例示としてはメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル等、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシルが挙げられる。より好ましいものは炭素数1〜4のアルキル基である。
炭素数1〜10のハロゲン化アルキル基の例示としては、ハロゲン原子としてフッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が挙げられ、上記ハロゲン化炭化水素基は、ハロゲン原子が上記の炭化水素基の任意の位置に置換した化合物である。
その具体例としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ブロモメチル、ジブロモメチル、トリブロモメチル、ヨードメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,1,2,2−テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、ペンタクロロエチル、ペンタフルオロプロピル基等が挙げられ、好ましくはフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル基が挙げられる。
炭素数6〜20のアリール基の例示としてはフェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラセニル基又はこれらの骨格に炭化水素基を有する置換基が挙げられる。具体的にはトリル、ジメチルフェニル、メシチル、エチルフェニル、n−プロピルフェニル、i−プロピルフェニル、n−ブチルフェニル、t−ブチルフェニル、メチルビフェニル、ジメチルビフェニル、メチルナフチル等が挙げられる。
炭素数6〜20のハロゲン化アリール基の例示としては、ハロゲン原子としてフッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が挙げられ、上記ハロゲン化炭化水素基は、ハロゲン原子が上記の炭化水素基の任意の位置に置換した置換基である。ハロゲン原子が例えばフッ素原子の場合、フルオロフェニル、フルオロメチルフェニル、フルオロジメチルフェニル、フルオロビフェニル、フルオロナフチル等が挙げられる。
炭素数2〜10のアルケニル基の例示としては、ビニル、プロペニル、シクロヘキセニル等である。
炭素数7〜40アリールアルキル基の例示としては、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル等が挙げられる。
炭素数8〜40のアリールアルケニル基の例示としては、フェニルエテニル、フェニルプロペニル、ナフチルエテニル、ナフチルプロペニル等が挙げられる。
炭素数1〜10の含酸素炭化水素基の例示としては、アルコキシ基、アリールオキシ基、シロキシ基、シロキシアリール基、フリル基、ピラニル基等の含酸素環状置換基等が挙げられる。
炭素数1〜30の含ケイ素炭化水素基の例示としては、トリメチルシリル、トリエチルシリル、t−ブチルジメチルシリル等のトリアルキルシリル基、ビス(トリメチルシリル)メチル等のアルキルシリルアルキル基等が挙げられる。
n及びmは各々1から4の整数を表す。好ましくはn及びmが1から3であり、架橋部分の炭素を番号1として2位に置換基を有する場合が好ましい。
Xは塩素原子、炭化水素基又はアミノ基を表す。炭化水素基の好ましい例としてはβ位に水素原子を有さないものである。具体的には、メチル基、ベンジル基が挙げられる。アミノ基の好ましい例としてはジアルキルアミノ基が挙げられる。具体的にはジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基である。これらの中ではXが塩素原子である場合が特に好ましい。
Qは2個のシクロペンタジエニル環を架橋する基を表す。具体的には炭素数1〜20の二価の炭化水素基、シリレン基またはオリゴシリレン基であり、その中では炭素数1〜20の二価の炭化水素基、あるいはシリレン基が好ましい。炭素数1〜20の2価の炭化水素基の具体的例示としてはメチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、1,2−エチレン、1,3−トリメチレン、1,4−テトラメチレン、1,2−シクロへキシレン、1,4−シクロへキシレン等のアルキレン基、メチル(フェニル)メチレン、ジフェニルメチレン等のアリールアルキレン基等が挙げられる。シリレン基の具体例としてはメチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジn−プロピルシリレン、ジi−プロピルシリレン、ジシクロヘキシルシリレン等のアルキルシリレン基、メチル(フェニル)シリレン、メチル(トリル)シリレン等のアルキル(アリール)シリレン基、ジフェニルシリレン等のアリールシリレン基、テトラメチルジシリレン等のアルキルオリゴシリレン基等が挙げられる。
シリレン基の例示のうち、ケイ素原子がゲルマニウム原子に置換された架橋基であってもよい。架橋基部分が環状構造を有する基の具体例としてはシラフルオレン基、シラシクロアルキレン基が挙げられる。
式(Ia)で表される化合物の具体例を以下に示す。
(1)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス(2−メチル−シクロペンタジエニル)}ジルコニウム
(2)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス(3−メチル−シクロペンタジエニル)}ジルコニウム
(3)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス(2,3−ジメチル−シクロペンタジエニル)}ジルコニウム
(4)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス(2,3,5−トリメチル−シクロペンタジエニル)}ジルコニウム
(5)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス(2−エチル−シクロペンタジエニル)}ジルコニウム
(6)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス(2−t−ブチル−シクロペンタジエニル)}ジルコニウム
(7)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス(2−トリフルオロメチル−シクロペンタジエニル)}ジルコニウム
(8)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス(2−トリメチルシリル−シクロペンタジエニル)}ジルコニウム
(9)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−(2−フリル)−シクロペンタジエニル}]ジルコニウム
(10)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−(5−メチル−2−フリル)−シクロペンタジエニル}]ジルコニウム
(11)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス(2,3−ジメチル−5−エチル−シクロペンタジエニル)}ジルコニウム
(12)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス(2,3−ジメチル−5−t−ブチル−シクロペンタジエニル)}ジルコニウム
(13)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス(2,3−ジメチル−5−トリフルオロメチル−シクロペンタジエニル)}ジルコニウム
(14)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス(2,3−ジメチル−5−トリメチルシリル−シクロペンタジエニル)}ジルコニウム
(15)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2,3−ジメチル−5−(2−フリル)−シクロペンタジエニル}]ジルコニウム
(16)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2,3−ジメチル−5−(5−メチル−2−フリル)−シクロペンタジエニル}]ジルコニウム
(17)ジクロロ{1,1’−ジメチルゲルミレンビス(2−メチル−シクロペンタジエニル)}ジルコニウム
(18)ジクロロ{1,1’−エチレンビス(2−メチル−シクロペンタジエニル)}ジルコニウム
等が例示できる。
式(Ia)で表される化合物において、2以上の置換基R及びRは互いに縮合して、これらが結合するシクロペンタジエニル環の一部とともに環状構造を形成していてもよい。このような化合物の好ましい例として、一般式(II)で表される構造式を有する化合物を例示することができる。
Figure 0004644445

[M、Q及びXは式(Ia)で定義した通りである。R11、R12、R14、R15はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜7のケイ素含有アルキル基、炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基又は炭素数1〜10の含酸素炭化水素基を表す。R13、R16はそれぞれ独立して炭素数3〜10の、飽和または不飽和の二価の炭化水素基である。R17及びR18はそれぞれ独立して炭素数6〜20のアリール基、ハロゲン、ハロゲン化炭化水素置換基又は炭素数1〜7の含ケイ素炭化水素基を有する炭素数6〜20のアリール基である。j及びkはそれぞれ独立して0〜20の整数である。ただし、j及びkが同時に0になることがなく、j又はkが2以上の場合、R17及びR18の任意の位置で結合してR13あるいはR16の一部と共に環構造を形成していてもよい。]
炭素数1〜6のアルキル基の例示としてはメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル基等が挙げられ、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシル基等が挙げられる。
炭素数1〜7のケイ素含有アルキル基の例示としてはトリメチルシリル、トリエチルシリル、t−ブチルジメチルシリル等が挙げられる。
炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基の例示としてはフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル等が挙げられる。
炭素数1〜10の含酸素炭化水素基の例示としては、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基、フリル基、メチルフリル基、ピラニル基等が挙げられる。
13、R16はそれぞれ独立して炭素数3〜10の、飽和または不飽和の二価の炭化水素基である。
好ましい例としてはトリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン等の2価の飽和炭化水素基、プロペニレン、2−ブテニレン、1,3−ブタジエニレン、1−ペンテニレン、2−ペンテニレン、1,3−ペンタジエニレン、1,4−ペンタジエニレン、1−ヘキセニレン、2−ヘキセニレン、3−ヘキセニレン、1,3−ヘキサジエニレン、1,4−ヘキサジエニレン、1,5−ヘキサジエニレン、2,4−ヘキサジエニレン、2,5−ヘキサジエニレン、1,3,5−ヘキサトリエニレン等の2価の不飽和炭化水素基等が挙げられる。
これらのうち、テトラメチレン基、1,3−ブタジエニレン基、ペンタメチレン基、1,3−ペンタジエニレン基、1,4−ペンタジエニレン基又は1,3,5−ヘキサトリエニレン基が好ましく、テトラメチレン基、1,3−ブタジエニレン基、ペンタメチレン基、1,3−ペンタジエニレン基又は1,4−ペンタジエニレン基がさらに好ましく、ペンタメチレン基、1,3−ペンタジエニレン基が特に好ましい。
11〜R16の好ましい組み合わせとしては、R11及びR14はメチル、エチル、プロピル、トリフルオロメチル、トリメチルシリル、フリル、メチルフリルからなる群から選ばれ、R12、R15は水素原子であり、R13、R16は1,3−ブタジエニレン基、ペンタメチレン基、1,3−ペンタジエニレン基からなる群より選ばれるものが挙げられる。
17およびR18はそれぞれ独立して炭素数6〜20のアリール基、ハロゲン、ハロゲン化炭化水素置換基又は炭素数1〜7の含ケイ素炭化水素基を有する炭素数6〜20のアリール基である。
炭素数6〜20のアリール基の具体例としてはフェニル、トリル、ジメチルフェニル、メシチル、エチルフェニル、n−プロピルフェニル、i−プロピルフェニル、n−ブチルフェニル、t−ブチルフェニル、メチルビフェニル、ジメチルビフェニル、メチルナフチル等が挙げられる。
ハロゲン置換基を有する炭素数6〜20のアリール基の具体例としてはフルオロフェニル、フルオロメチルフェニル、フルオロジメチルフェニル、フルオロビフェニル、フルオロナフチル等が挙げられる。
ハロゲン化炭化水素置換基を有する炭素数6〜20のアリール基の具体例としてはトリフルオロメチルフェニル、トリクロロメチルフェニル、ビス(トリフルオロメチル)フェニル、ビス(トリクロロメチル)フェニル、トリス(トリフルオロメチル)フェニル、4−トリフルオロメチルナフチル、4−トリクロロメチルナフチル、ビス(トリフルオロメチル)ナフチル基等が挙げられる。
炭素数1〜7の含ケイ素炭化水素基を有する炭素数6〜20のアリール基の具体例としては、トリメチルシリルフェニル基、トリエチルシリルフェニル基、トリメチルシリルナフチル基が挙げられる。
j及びkはそれぞれ独立して0〜20の整数である。ただしj及びkが同時に0になることがなく、j又はkが2以上の場合、R17及びR18の任意の位置で結合してR13あるいはR16の一部とともに環構造を形成していてもよい。このような例としてはベンゾインデニル、テトラヒドロベンゾインデン、シクロペンタフェナンソレン等が挙げられる。
一般式(II)で表される化合物において好ましい化合物の例示としては、架橋基部分の炭素を番号1とした場合に2位のR11及びR14がアルキル基、ハロゲン化アルキル基、含ケイ素含有アルキル又は含酸素炭化水素基であり、3位のR12およびR15が水素原子であり、R13及びR16がインデニル骨格、アズレニル骨格の一部に相当する基であり、4位にR17及びR18が置換され(したがってj及びkは整数1である)る場合が挙げられる。
一般式(II)で表される化合物の具体例を以下に示す。
(1)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス(2−トリフルオロメチル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウム
(2)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス(2−トリメチルシリル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウム
(3)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−(2−フリル)−4−フェニルインデニル}]ジルコニウム
(4)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−フェニルインデニル}]ジルコニウム
(5)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)インデニル}]ジルコニウム
(6)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(3−トリフルオロメチルフェニル)インデニル}]ジルコニウム
(7)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−トリメチルシリルフェニル)インデニル}]ジルコニウム
(8)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(3−トリメチルシリルフェニル)インデニル}]ジルコニウム
(9)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4’−トリメチルシリル−4−ビフェニル)インデニル}]ジルコニウム
(10)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−トリメチルシリル−1−ナフチル)インデニル}]ジルコニウム
(11)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)インデニル}]ジルコニウム
(12)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−プロピル−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)インデニル}]ジルコニウム
(13)ジクロロ{1,1’−ジメチルゲルミレビス(2−トリフルオロメチル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウム
(14)ジクロロ{1,1’−エチレンビス(2−トリフルオロメチル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウム
(15)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2−トリフルオロメチル−4−フェニルインデニル)(2−メチル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウム
(16)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2−トリメチルシリル−4−フェニルインデニル)(2−メチル−4−フェニルインデニル)}ジルコニウム
(17)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレン{2−(2−フリル)−4−フェニルインデニル}{2−メチル−4−フェニルインデニル}]ジルコニウム
(18)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレン{2−(5−メチル−2−フリル)−4−フェニルインデニル}{2−メチル−4−フェニルインデニル}]ジルコニウム
(19)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2−トリフルオロメチル−4−フェニルインデニル)(2−メチル−4−フェニル−4Hアズレニル)}ジルコニウム
(20)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレン(2−トリメチルシリル−4−フェニルインデニル)(2−メチル−4−フェニル−4Hアズレニル)}ジルコニウム
(21)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレン{2−(2−フリル)−4−フェニルインデニル}{2−メチル−4−フェニル−4Hアズレニル}]ジルコニウム
(22)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレン{2−(5−メチル−2−フリル)−4−フェニルインデニル}{2−メチル−4−フェニル−4Hアズレニル}]ジルコニウム
等が例示できる。
一般式(II)で表される化合物のうち、特に好ましい化合物は一般式(III)で表される化合物である。
Figure 0004644445

[M、Q及びXは式(Ia)で定義した通りである。R11、R12、R14、R15は式(II)で定義した通りである。R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25及びR26は各々水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜14のアルキル基又は炭素数1〜14のハロゲン化アルキル基を示す。]
ハロゲン原子の具体例としてはフッ素原子、塩素原子が挙げられる。
炭素数1〜14のアルキル基の例としてはメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル基等が挙げられ、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシル基が挙げられる。より好ましいものは炭素数1から4のアルキル基である。
炭素数1〜14のハロゲン化アルキル基の例としては、ハロゲン原子として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、そして、上記のハロゲン化炭化水素基は、ハロゲン原子が上記の炭化水素基の任意の位置に置換した化合物である。その具体例としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ブロモメチル、ジブロモメチル、トリブロモメチル、ヨードメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,1,2,2−テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、ペンタクロロエチル、ペンタフルオロプロピル基等が挙げられ、好ましくはフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル基が挙げられる。
ArおよびArは各々炭素数6〜20のアリール基又は炭素数6〜20のアリール基であって、ハロゲン、ハロゲン化炭化水素もしくは炭素数1〜7の含ケイ素炭化水素基が置換されているものを示す。これらの例としては、R17およびR18の例示と同様である。
一般式(III)で表される化合物の具体例を以下に示す。
(1)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウム
(2)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(3)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(3−メチルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(4)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−メチルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(5)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(2,6−ジメチルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(6)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(7)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−トリメチルシリルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(8)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(9)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(1−ナフチル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(10)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス(2−エチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウム
(11)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(2−メチルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(12)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(3−メチルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(13)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−メチルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(14)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(2,6−ジメチルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(15)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(16)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−トリメチルシリルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(17)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−トリメチルシリル−3−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ハフニウム
(18)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−トリメチルシリル−3−メチルフェニル)−4H−アズレニル}]ハフニウム
(19)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−トリメチルシリル−3−フルオロフェニル)−4H−アズレニル}]ハフニウム
(20)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−トリメチルシリル−3,5−ジクロロフェニル)−4H−アズレニル}]ハフニウム
(21)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−トリメチルシリル−3,5−ジメチルフェニル)−4H−アズレニル}]ハフニウム
(22)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−トリメチルシリル−3,5−ジエチルフェニル)−4H−アズレニル}]ハフニウム
(23)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−トリメチルシリル−3−クロロ−5−メチルフェニル)−4H−アズレニル}]ハフニウム
(24)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−トリメチルシリル−3−クロロ−5−フルオロフェニル)−4H−アズレニル}]ハフニウム
(25)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−トリメチルシリル−3−クロロ−5−エチルフェニル)−4H−アズレニル}]ハフニウム
(26)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−t−ブチルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(27)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−t−ブチル−3−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(28)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−t−ブチル−3−メチルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(29)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−t−ブチル−3−フルオロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(30)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(1−ナフチル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(31)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−クロロ−1−ナフチル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(32)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−フルオロ−1−ナフチル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(33)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−メチル−1−ナフチル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(34)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4−ビフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(35)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(36)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(2−クロロ−4−ビフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(37)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(2−メチル−4−ビフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(38)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(2−エチル−4−ビフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(39)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(2,6−ジメチル−4−ビフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(40)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(2−クロロ−6−メチル−4−ビフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(41)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(2’−クロロ−4−ビフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(42)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(2’−メチル−4−ビフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(43)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(2’,6’−ジメチル−4−ビフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(44)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4’−クロロ−4−ビフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(45)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(4’−メチル−4−ビフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(46)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス(2−i−プロピル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウム
(47)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−i−プロピル−4−(2−メチルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(48)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−i−プロピル−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(49)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−i−プロピル−4−(4−t−ブチルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(50)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−i−プロピル−4−(4−トリメチルシリルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(51)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−i−プロピル−4−(1−ナフチル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(52)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−フェニル−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(53)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(2−メチルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(54)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(55)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(56)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(4−t−ブチルフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(57)ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−(5−メチル−2−フリル)−4−(1−ナフチル)−4H−アズレニル}]ジルコニウム
(58)ジクロロ{1,1’−ジメチルゲルミレンビス(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウム
(59)ジクロロ{1,1’−エチレンビス(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウム
(60)ジクロロ{1,1’−シラフルオレンビス(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウム
(61)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニル−4H−5,6,7,8−テトラヒドロ−アズレニル)}ジルコニウム
等が例示できる。
なお、上記例示において、中心金属がハフニウムの場合も当然に例示できる。
2.溶解度
本願発明の主題となるメタロセン化合物(メソ・ラセミ混合物)は、上述した一般式(Ia)で表されるメタロセン化合物のうち、次に述べる溶解度テストを行った結果、その溶解度(25℃トルエン中)が2.0mmol/L以上のものが好ましい。溶解度が高すぎてラセミ分離が困難でも、一般式(I)で表されるメタロセン化合物に変換すると適度な溶解度となり、ラセミ体分離が容易となる。
本願発明において、工業的に利用価値のあるラセミ体を製造するためには、一般式(Ia)から(I)への変換反応及び再結晶や固液分離を行うための溶剤および反応槽が必要となるが、溶解度が小さすぎると目的を達成するためにはより多量の溶剤が必要となる。また、使用した溶剤の回収設備や廃棄設備の高い能力が必要となる。さらには大きな反応槽が必要となり、これらの理由により溶解度が小さすぎると工業的規模で製造をおこなうためにはプラントの建設費及び運転コストが割高になってしまう。したがって、工業的採算面から錯体の溶解度を考えた場合に許容できる限度が、溶解度2mmol/Lである。
溶解度測定の方法は特別なものではなく、例えば、定量した錯体(メタロセン化合物)をフラスコに入れ、攪拌しながら除々にトルエンを20〜30℃の範囲で加えていく。不溶の錯体がなくなり、25℃で均一化した時点までに必要なトルエン量を測定する。
したがって、本願発明の対象となるメタロセン化合物は当業者が簡単なテストによって判定できるものである。
溶解度が高いメタロセン化合物は、シクロペンタジエニル骨格、インデニル骨格あるいはアズレニル骨格を有するものであれば一般的な傾向として嵩高い置換基を有する化合物であることが多い。「嵩高い置換基」とは、例えば、シクロペンタジエニル骨格の3位又はインデニル骨格若しくはアズレニル骨格の4位に炭素数6〜20のアリール置換基が置換されている場合をいう。具体的には、下記の一般式(IV)で表わされる遷移金属化合物である。
Figure 0004644445

[一般式(IV)中において、R、R、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、炭素数1〜7のケイ素含有炭化水素基又は炭素数1〜6のハロゲン化炭化水素基を表す。R、Rはシクロペンタジエニル環と結合して5〜10員環の縮合環を形成する炭化水素結合部である。R、R、R10、R12はそれぞれ独立して、炭素数1〜4の炭化水素基、炭素数1〜3のハロゲン化炭化水素基あるいはハロゲン原子であり、R11はそれぞれ独立して、ケイ素原子を含有していてもよい炭素数3〜10の炭化水素基であり、R13、R14はそれぞれ独立して、RあるいはRの縮合環炭化水素結合部の水素原子を置換する炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基である。j 及び kは0から8の整数であり、Qは二つのシクロペンタジエニル環を連結する架橋基であり、X及びYは助触媒と反応してオレフィン重合能を発現させるσ−共有結合性補助配位子であり、MはTi、Zr又はHfを表す。好ましくはZr又はHf、特に好ましくはHfである。]
3.工程(1)
本発明では、式(Ia)の化合物を式(I)で表される化合物に変換する工程を経由する。
Figure 0004644445
[M、R、R、m、n、Qは既に示した通りであり、Xは塩素原子、炭化水素基又はアミノ基を表す。]
Figure 0004644445

[M、R、R、m、n、Qは既に示したとおりであり、Yは臭素原子あるいはヨウ素原子を表す。]
この反応は公知であり、例えば
J.Am.Chem.Soc.2002,124,9525.
J.Organomet.Chem.2003,683,2.
J.Am.Chem.Soc.1999,121,355.
Organometallics 1991,10,1592.
の文献に記載がある。
より具体的には、例えばYがヨウ素原子の場合には、以下のような化学反応で変換することができる。
Figure 0004644445

反応の条件(温度、溶媒、反応時間等)は公知の方法が採用できる。
4.工程(2)
式(I)で表されるラセミ・メソ混合物から、再結晶あるいは固液分離によってラセミ体を単離する工程である。
(a)再結晶
再結晶は、基本的に通常の方法により実施される。再結晶に使用される有機溶媒としては、非プロトン性炭化水素、特に極性非プロトン性炭化水素中で行うことが好ましい。
具体的には、トルエン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、キシレン、テトラヒドロフラン(THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等が挙げられ、またこれらの混合物を用いることもできる。
得られたメタロセン化合物の溶液を、必要により加温して、溶媒に溶解させた後、溶媒を蒸発により濃縮する、または冷却することで所望のメタロセン化合物のラセミ体が析出し、分離ができる。通常は、ラセミ体が先に析出してくるような溶媒を選択するが、実験的に容易に溶媒設定ができる。ただし、溶媒によってはメソ体が先に析出する場合もあり、このようなときはメソ体を濾過などにより不要固体として取り除き、回収した濾液を濃縮した後に、ラセミ体を貧溶媒中に析出させる方法、あるいは再結晶させる方法を採用すればよい。
結晶化は−78℃から200℃、好ましくは−30℃から110℃、特に好ましくは−15℃から30℃で行なわれる。
一連の溶解、析出にかかる操作の時間は、一般に5分間から1週間、好ましくは15分から48時間の範囲、特に好ましくは15分から3時間の範囲である。
再結晶に使用される溶媒又は溶媒混合物においては、各操作は0℃から溶媒又は溶媒混合物の沸点までの範囲で行われる。好ましくは、0〜20℃で、沸点より下の温度で行われる。
(b)固液分離
固液分離は抽出分離ともいわれ、溶媒により抽出する分離方法である。
固液分離に使用される溶媒又は溶媒混合物においては、各操作は0℃から溶媒又は溶媒混合物の沸点までの範囲で行われる。好ましくは、0〜20℃で、沸点より下の温度で行われる。
合成反応によっては、化合物(Ia)から化合物(I)に変換する反応中に、所望のメタロセン化合物のラセミ体のみが析出し、そのまま分離できることがある。その場合、上記に述べた再結晶や抽出の操作を行わずに精製が可能である。
5.遷移金属化合物の合成
本願発明の遷移金属化合物は、置換基ないし結合の様式に関して任意の方法によって合成することが出来る。代表的な合成経路は次の反応式に示す通りである。
例えば、R及びRが1,3−ブタジエニレン基の場合(つまり、R及びRとシクロペンタジエニルからなる構造がアズレニル環の場合)は以下のように合成できる。
Figure 0004644445
、R基を有するアニリン1をOrganic Synthesis,1976,55巻,p20に記載の様にして、2,4,4,6−テトラブロモ2,5−シクロヘキサジエノンなどを用いてブロモ化し2が得られる。2をBull.Chem.Soc.Jpn.,2001,74巻,p2207に記載の様にして、亜硝酸ナトリウムを用いてジアゾ化し、ヨウ化カリウムとの反応で、3が得られる。3をアルキルリチウムとの反応でヨウ素原子を選択的にリチオ化し、トリメチルシリルクロリドのようなR−Clとの反応で4が得られる。4を特開平11−240909に記載の様にして、アルキルリチウムでリチオ化し5とした後、置換アズレンとの反応で5を付加させる。引き続き、ジメチルジクロロシランのようなQClとの反応で6が得られる。6は特開平11−240909に記載の様にして、アルキルリチウムでリチオ化した後、MClとの反応で目的とする7が得られる。
また、例えば、R、Rが2−プロペン−1−イリデンの場合(つまり、R及びRと4位及び4’位の炭素原子とシクロペンタジエニルからなる構造がインデニル環の場合は以下のように合成できる。
Figure 0004644445
4を出発物質とし、アルキルリチウムでリチオ化した後、トリアルコキシボランとの反応で8が得られる。8と4−ブロモ置換インデンとのカップリング反応をパラジウム触媒等の存在下行うことにより9が得られる。9から目的とする11の反応は7の合成と同様に行うことができる。
6.オレフィン重合用触媒
上記操作によって得られたメタロセン化合物のラセミ体は、オレフィン重合用触媒成分として使用でき、次に示す助触媒成分(B)と組み合わせて、オレフィン重合用触媒を形成する。これらの成分以外に他の成分を含む場合を排除する意図ではなく、例えばさらに担体(C)や有機アルミニウム化合物(D)を包含する系であってもよい。
成分(B)の具体例としては、下記(B−1)〜(B−4)が挙げられる。
(B−1)アルミニウムオキシ化合物
(B−2)成分(A)と反応して成分(A)をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物またはルイス酸
(B−3)固体酸
(B−4)イオン交換性層状化合物または無機珪酸塩からなる群より選ばれるもの
(B−1)の例としてはアルミノキサンが挙げられる。(B−2)の例示としては、カルボニウムカチオン、アンモニウムカチオンなどの陽イオンと、トリフェニルホウ素、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ホウ素、トリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素等の有機ホウ素化合物との錯化物等が挙げられる。ルイス酸としては、種々の有機ホウ素化合物、例えばトリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素等が例示される。あるいは、塩化アルミニウム、塩化マグネシウム等の金属ハロゲン化合物等が例示される。(B−3)の固体酸としては、アルミナ、シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア等が挙げられる。(B−4)の例としては粘土鉱物が例示できる。具体的には、白水春雄著「粘土鉱物学」朝倉書店(1995年)に記載されている層状珪酸塩が挙げられる。これらのうちでは、主成分の珪酸塩が2:1型構造を有する珪酸塩であることが好ましく、スメクタイト族であることがさらに好ましく、モンモリロナイトが特に好ましい。
担体(C)としては、無機あるいは有機の化合物を用いることが可能である。このうち無機物担体としては、多孔質酸化物が好ましく、具体的にはSiO、Al、MgO、ZrO、TiO、B、CaO、ZnO、BaO、ThO などが例示できる。または、これらの混合物、例えばSiO−MgO、SiO−Al、SiO−TiO、SiO−V、SiO−Cr、SiO−TiO−MgO等も例示することができる。
これらの中で、SiO あるいはAl から選ばれた少なくとも1種の成分を主成分とするものが好ましい。
上記の無機酸化物には、少量のNaCO、KCO、CaCO、MgCO、NaSO、Al(SO、BaSO、KNO、Mg(NO、Al(NO、NaO、KO、LiOなどの炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酸化物成分を含有していても差しつかえない。このような担体は、必要に応じて100〜1,000℃、好ましくは150〜700℃で焼成し乾燥して用いられる。
有機物担体としては、粒径が5〜300μmである有機化合物の顆粒状ないしは微粒子状固体を挙げることができる。これら有機化合物としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテンなどの炭素原子数が2〜14のα−オレフィンを主成分として生成される(共)重合体あるいはビニルシクロヘキサン、スチレンを主成分として生成される重合体もしくは共重合体を例示することができる。
なお、前述した助触媒のうち固体のものであれば、担体兼助触媒として使用することが可能である。例えば(B−3)固体酸や(B−4)イオン交換性層状珪酸塩などが挙げられる。
本願発明のオレフィン重合用触媒において、任意成分(D)として、有機アルミニウム化合物をさらに組み合わせることも可能である。有機アルミニウム化合物は次の一般式で表される。
AlR3−a
一般式中、Rは、炭素数1〜20の炭化水素基、Xは水素、ハロゲン、アルコキシ基又はシロキシ基を示し、aは0より大きく3以下の数を示す。一般式で表される有機アルミニウム化合物の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロライド、ジエチルアルミニウムモノメトキシド等のハロゲン又はアルコキシ含有アルキルアルミニウムが挙げられる。これらの中では、トリアルキルアルミニウムが好ましい。
遷移金属錯体と助触媒からなるポリオレフィン製造用触媒をオレフィン重合用(本重合)の触媒として使用する前に必要に応じて、担体に担持させた後、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、ビニルシクロアルカン、スチレン等のオレフィンを予備的に少量重合する予備重合処理を施してもよい。予備重合方法は公知の方法が使用できる。
7.オレフィン重合
(1)重合に使用するオレフィン
本発明のオレフィン重合用触媒により重合できるオレフィンとしては、基本的にα−オレフィンであり、プロピレン、ブテン−1、3−メチルブテン−1、3−メチルペンテン−1、4−メチルペンテン−1等が使用され、ビニルシクロアルカン、ブタジエン等の共役ジエン、1,5−ヘキサジエン等の非共役ジエン、スチレンあるいはこれらの誘導体等も挙げられる。特に、プロピレンが好適に使用される。
また、重合は単独重合の他にランダム共重合やブロック共重合にも好適に適用できる。共重合の際のコモノマーとしては、上記のオレフィンの他に、エチレンも挙げることができる。
(2)重合反応
重合反応は、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、シクロヘキサン等の不活性炭化水素や液化α−オレフィン等の溶媒の存在下に、あるいは実質的に溶媒や単量体の液相が存在しない状態で気相重合により行うのが好ましい。気相重合は、例えば流動床、撹拌床、撹拌混合機を備えた撹拌流動床等の反応装置を用いて行うことができる。
重合温度、重合圧力等の条件は特に限定されないが、重合温度は、一般には50〜350℃、好ましくは0〜300℃であり、また、重合圧力は通常、常圧〜約2,000kgf/cm、好ましくは常圧〜1,500kgf/cm、さらに好ましくは常圧〜1,300kgf/cmの範囲である。また、重合系内に分子量調節剤として水素を存在させてもよい。
以下、本願発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、以下の実施例は本願発明とその効果をより明瞭にするために、好ましい実施の例示を行うものである。
なお、以下の諸例において、触媒合成工程および重合工程は、全て精製窒素雰囲気下で行い、溶媒は、モレキュラーシーブMS−4Aで脱水した後に精製窒素でバブリングして脱気して使用した。また固体触媒成分当たりの活性(触媒活性)の単位は「g−ポリマー/g−固体」として表した。
(1)MFRの測定
ポリマー6gに熱安定剤(BHT)のアセトン溶液(0.6重量%)6gを添加した。次いで、上記のポリマーを乾燥した後、メルトインデクサー(230℃)に充填し、2.16kg荷重の条件下に5分間放置した。その後、ポリマーの押し出し量を測定し、10分間当たりの量に換算し、MFRの値とした。
(2)融点の測定
DSCを使用し、10℃/分で20〜200℃までの昇降温を1回行った後の2回目の昇温時の測定により求めた。
[実施例1]
ジヨード[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニル)−4H−アズレニル}]ハフニウムの合成と精製
特開2000−95791号公報の実施例9に記載の方法で、ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニル)−4H−アズレニル}]ハフニウムのラセミ・メソ混合物を合成した。(室温、トルエン中への溶解度は7mmol/Lであった。)
ラセミ・メソ混合物(ラセミ/メソ=3/1)340mg(0.32mmol)をトルエン(15mL)に溶解させ、室温でメチルリチウムのジエチルエーテル溶液(0.62mL,0.81mmol,1.3N)を滴下した。室温で1.5時間攪拌し、溶媒を減圧下留去すると、ジメチル{1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニル)−4H−アズレニル}]ハフニウムの粗生成物が得られた。これをジイソプロピルエーテル(5mL×2回)で洗浄し、トルエン(10mL)とジクロロメタン(2mL)を加え、ヨウ素(162mg,0.64mmol)を加えた。室温で30分間攪拌し、溶媒を減圧下留去すると、ジヨード[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニル)−4H−アズレニル}]ハフニウムの粗生成物(483mg)が得られた。これをトルエン(7mL,5mL)で洗浄し、ジクロロメタン(20mL)で抽出後溶媒留去すると、ジヨード[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニル)−4H−アズレニル}]ハフニウムのラセミ体(207mg, 収率80%)が得られた。
H NMR(400MHz,CDCl) 0.97(s,6H,MeSi),1.07(t,6H,CHCH),2.44(sep,2H,CHH’),2.55(sep,2H,CHH’),5.7〜6.1(m,8H),6.65(s,2H,3−H),6.67(d,2H),7.2〜7.6(m,16 H,arom)
[実施例2]
ジヨード[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニル)−4H−アズレニル}]ハフニウムによる重合
(1)粘土鉱物の化学処理
撹拌翼と還流装置を取り付けた5Lセパラブルフラスコに、純水1,700gを投入し、98%硫酸500gを滴下した。そこへ、さらに市販の造粒モンモリロナイト(水澤化学社製、ベンクレイSL、平均粒径:19.5μm)を300g添加後撹拌した。その後90℃で2時間反応させた。このスラリーをヌッチェと吸引瓶にアスピレータを接続した装置にて、洗浄した。回収したケーキに硫酸リチウム1水和物325gの水900mL水溶液を加え90℃で2時間反応させた。このスラリーをヌッチェと吸引瓶にアスピレータを接続した装置にて、pH>4まで洗浄した。回収したケーキを120℃で終夜乾燥した。その結果、270gの化学処理体を得た。
上記で得た化学処理モンモリロナイト(590mg)を秤量し、トリイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(2.1mL,1.5mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。その後、トルエン(20mL×2回)で洗浄し、最後にスラリー濃度を25mg/mLスラリーに調製した。
(2)重合
内容積3Lの撹拌機付オートクレーブ内をプロピレンで充分置換した後に、トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(140mg/mL)2.86mLを加え、水素(90mL)、続いて液体プロピレン(750mL)を導入した。上記で得られた粘土(50mg)と実施例1で得られた錯体(1.71mg)、トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(2.97mg/mL)0.5mLを圧入して、70℃に昇温し、重合を開始した。
槽内温度を70℃に、1時間重合した。ポリプロピレン73.6gを得た。触媒活性は1470g−ポリマー/g−固体であった。ポリプロピレンのTmは156.9℃、MFRは6.2であった。
[比較例1]
ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニル)−4H−アズレニル}]ハフニウムの精製
実施例1記載のジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニル)−4H−アズレニル}]ハフニウムのラセミ・メソ混合物(ラセミ/メソ=3/1)340mg(0.32mmol)をトルエン(7mL,5mL)で洗浄し、ジクロロメタン(20mL)で抽出後溶媒留去するが、ラセミ体は単離されず、ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス{2−エチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニル)−4H−アズレニル}]ハフニウムのラセミ・メソ混合物(ラセミ/メソ=3.4/1)257mgが得られただけで、精製することはできなかった。
[実施例と比較例の結果の考察]
上記の実施例と比較例の結果からして、本願発明のメタロセン化合物の分離精製方法は、経済的に利用しえて、簡易で容易な手法によりメソ・ラセミ体の分離が非常に有効に行え所望のラセミ体を単離することができ、また、当該方法で分離精製されたメタロセン化合物を触媒成分として用いた重合触媒により、α−オレフィンを重合ないしは共重合して、高融点ポリオレフィンを高収率にて製造することができることも明らかにされている。
なお、一般に、有機合成的にメタロセン化合物のジブロモ体ないしはジヨード体をジクロロ体を経ずに直接合成する方法は困難か知られておらず、この点からも本願発明の工業的な優位性が明らかである。









Claims (4)

  1. 一般式が下記の式(II)で表され、ラセミ・メソ混合物の溶解度(25
    ℃トルエン中)が2.0mmol/L以上であるメタロセン化合物において、ラセミ・メソ混合物について下記の工程(1)(2)の操作を行うことによってラセミ体を分離することを特徴とするメタロセン化合物の精製方法。
    Figure 0004644445
    [MはTi、Zr又はHfを表す。Qは2個のシクロペンタジエニル環を架橋する基を表す。Xは塩素原子、炭化水素基又はアミノ基を表す。R11、R12、R14、R15はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜7の含ケイ素炭化水素基、炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基又は炭素数1〜10の含酸素炭化水素基を表す。R13、R16はそれぞれ独立して炭素数4または5の、飽和または不飽和の二価の炭化水素基である。R17及びR18はそれぞれ独立して炭素数6〜20のアリール基、ハロゲン、ハロゲン化炭化水素基又は炭素数1〜7の含ケイ素炭化水素基を有する炭素数6〜20のアリール基である。j及びkはそれぞれ独立して0〜10の整数である。ただしj及びkが同時に0となることがなく、j又はkが2以上の場合、R17及びR18の任意の位置で結合してR13あるいはR16の一部と共に環構造を形成していてもよい。]
    工程(1) 式(II)のメタロセン化合物を、式(II)のXが臭素原子又はヨウ素原子に置換された化合物に変換する工程
    工程(2) 式(II)のXが臭素原子又はヨウ素原子に置換された化合物のラセミ・メソ混合物から、再結晶あるいは固液分離によって(II)のXが臭素原子又はヨウ素原子に置換された化合物のラセミ体を単離する工程
  2. 再結晶が極性非プロトン性炭化水素中で行われることを特徴とする、請求項1に記載されたメタロセン化合物の精製方法。
  3. 一般式が下記の式(III)で表され、ラセミ・メソ混合物の溶解度(2
    5℃トルエン中)が2.0mmol/L以上であるメタロセン化合物において、ラセミ・メソ混合物について下記の工程(1)(2)の操作を行うことによってラセミ体を分離することを特徴とするメタロセン化合物の精製方法。
    Figure 0004644445
    MはTi、Zr又はHfを表す。Qは2個のシクロペンタジエニル環を架橋する基を表す。Xは塩素原子、炭化水素基又はアミノ基を表す。R 11 、R 12 、R 14 、R 15 はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜7の含ケイ素炭化水素基、炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基又は炭素数1〜10の含酸素炭化水素基を表す。19、R20、R21、R22、R23、R24、R25及びR26は各々水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜14のアルキル基又は炭素数1〜14のハロゲン化アルキル基を示す。Ar及びArは各々炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数6〜20のアリール基であって、ハロゲン、ハロゲン化炭化水素又は炭素数1〜7の含ケイ素炭化水素基が置換されているものを示す。]
    工程(1) 式(III)のメタロセン化合物を、式(III)のXが臭素原子又はヨウ素原子に置換された化合物に変換する工程
    工程(2) 式(III)のXが臭素原子又はヨウ素原子に置換された化合物のラセミ・メソ混合物から、再結晶あるいは固液分離によって(III)のXが臭素原子又はヨウ素原子に置換された化合物のラセミ体を単離する工程
  4. ラセミ体が、中心金属Mを挟んで反対側にある2つの環状配位子が非対称であるラセミ体型メタロセン化合物であることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載されたメタロセン化合物の精製方法。
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