JP4644327B2 - 鍵盤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピアノなどの鍵盤に関し、特に所望のタッチ重さを得るために重りを取り付けた鍵盤に関する。
【0002】
【従来の技術】
鍵盤楽器、特にグランドピアノなどのアコースティックピアノでは一般に、所要の鍵盤のタッチ重さ(静荷重)を得るために、鍵盤に重りが取り付けられている。従来一般に、この重りは、鉛で構成されており、図7に示すように、鉛を円柱状に成形した所定サイズの複数(この例では3個)の重り53を、鍵盤51の木製の鍵盤本体52の、バランスピン(図示せず)よりも手前側の所定位置に側方に貫通して形成した複数の埋設孔54に埋め込み、かしめることによって、鍵盤本体52に取り付けられている。このように重りとして鉛が採用されているのは、金属の中でも比重が高い(約11.3)こと、安価であることや、柔軟性および延性に富み、上記のような加工を行いやすいことなどによる。
【0003】
また、上記のように重り53を取り付けた後、タッチ重さのばらつきを無くしたり、演奏者の好みに合わせたりすることを目的として、タッチ重さを調整することも一般に行われている。このタッチ重さの調整は、重り53がかしめにより取り付けられていて、その取外しが困難であることから、タッチ重さを軽くしたいときには、重り53の側面を切削することによって行われる。一方、タッチ重さを重くしたいときには、同じ理由から、図7に破線で示すように、あらかじめ用意した別の鉛製の調整用重り55を少なくとも1個、鍵盤本体52に追加して取り付けることによって、調整が行われる。この場合、調整用重り55によるバランスピン回りのモーメントが、付加すべきタッチ重さに応じて適切に得られるよう、調整用重り55の取付位置をまず決定し、決定した鍵盤本体52の取付位置に埋設孔56を新たに形成した後、調整用重り55をかしめで取り付けるという作業が、鍵盤51ごとに行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の鍵盤51では、前述した理由から、重り53の材料として鉛が用いられている。しかし、鉛は、有害物質であるとともに、近い将来に枯渇が懸念されている金属材料であるため、鍵盤の重りにもできるだけ使用しないことが望ましく、鉛に代わる代替材料が求められている。また、従来の鍵盤51では、鍵盤本体52にかしめにより取り付けた重り53の取外しが困難であるとともに、その比重が一定であるため、前述したように、タッチ重さを調整するのに、重り53の側面を切削したり、調整用重り55の取付位置を決定しながら、鍵盤本体52に埋設孔56を形成し、調整用重り55を取り付けるという作業を、鍵盤51ごとに行わなければならない。その結果、調整作業に非常に手間がかかり、製造コストを押し上げてしまう。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、重りの材料として鉛に代わる代替材料を用いながら、重りの取付が簡単で、しかもタッチ重さを容易に調整することができる鍵盤を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明の請求項1による鍵盤は、埋設孔を形成した揺動自在の鍵盤本体と、鉛以外の金属およびプラスチックを所定の配合割合で互いにブレンドし、成形することにより形成された、所定の比重を有する複合材料で構成され、埋設孔に埋設することにより鍵盤本体に取り付けられた重りと、を備え、埋設孔は丸孔で構成され、重りは、埋設孔に圧入可能な円柱状に形成されるとともに、埋設孔へ圧入する際の摩擦抵抗を軽減するための凸部を外周面に有していることを特徴としている。
【0007】
この鍵盤では、その重りが、鉛以外の金属およびプラスチックを所定の配合割合で互いにブレンドした複合材料で構成されており、鍵盤本体に形成した埋設孔に埋設することによって、鍵盤本体に取り付けられ、鍵盤本体に重さを付加する。この場合、鉛以外の金属として、適当な高比重のものを用いることにより、プラスチックをブレンドした複合材料全体の比重を、鉛と同等にすることが可能である。したがって、上記構成の複合材料を、従来の鉛に代わる重りの代替材料として用いることができる。
また、一般に、金属とプラスチックとのブレンドに得られた複合材料は、プラスチックとしてナイロンを用いた場合でも、鉛ほどの延性はなく、衝撃に対して弱いという特性を有する。したがって、本発明のように、重りの外周面に形成した凸部により、重りを埋設孔に圧入する際の摩擦抵抗を軽減することによって、埋設孔への重りの圧入を容易に行えるとともに、かしめなどで取り付けた場合でも、そのときの衝撃が低減されることで、重りの破損などを生じにくくすることができる。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1の鍵盤において、鉛以外の金属が粉状のタングステンで構成され、プラスチックがナイロンで構成されていることを特徴としている。
【0009】
タングステンは、無害であるとともに、比重が非常に大きい(約19.3)ので、プラスチックとのブレンドにより鉛と同等の比重を含む必要な範囲の比重を得るのに特に適している。また、ナイロンは、プラスチックの中では比較的、強靱で、耐衝撃性に優れているので、これをベースレジンとすることにより、重りに求められる、このような特性を確保することができる。また、ナイロンは射出成形が可能であるので、重りを所望の形状に容易に成形することができる。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1または2の鍵盤において、重りは、鉛以外の金属およびプラスチックを互いに異なる配合割合でブレンドした、互いに異なる比重を有する複数種類の複合材料から成る複数種類の重りで構成されていることを特徴としている。
【0011】
この構成では、重りが、異なる比重を有する複数種類の重りで構成されているので、それらのサイズを変えることなく、重さを異ならせることができる。したがって、例えば、互いに形状およびサイズが同一で且つ重さが異なる複数の重りを用意するとともに、これらの重りの中から、必要な重さを有するものを選択して、埋設孔に取り付けることによって、タッチ重さを容易に調整することができる。
【0014】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかの鍵盤において、凸部は、重りの外周面に互いに間隔を隔てて形成された多数の突起で構成されていることを特徴としている。
【0015】
この請求項4以降の発明はいずれも、請求項1の鍵盤を具体化したものであり、この構成によれば、重りの外周面に多数の突起が凸部として形成されていることによって、請求項1による上述した作用が得られるとともに、特にかしめ効果を確保できることで、重りを鍵盤本体に確実に取り付けることができる。
【0016】
請求項5に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかの鍵盤において、凸部は、重りの外周面の両端部に円周方向に沿って形成された2つのつば部で構成されていることを特徴としている。
【0017】
この構成によれば、重りの外周面の両端部に2つのつば部が凸部として形成されていることによって、請求項1による作用が得られるとともに、かしめ効果が十分に確保されることで、重りをより確実に取り付けることができる。
【0018】
請求項6に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかの鍵盤において、凸部は、重りの外周面の両端部に円周方向に互いに間隔を隔てて配置され、軸線方向の外方に突出するとともに径方向の外方に凸に曲がる、弾性を有する複数の突出片部で構成されていることを特徴としている。
【0019】
この構成では、上記のような複数の突出片部が凸部として形成されていることによって、請求項1による作用が得られる。また、突出片部の弾性を利用して埋設孔にスナップ嵌めすることができ、したがって、かしめを行うことなく、重りを鍵盤本体に確実に取り付けることができる。
【0020】
請求項7に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかの鍵盤において、凸部は、重りの外周面の両端部以外の位置に軸線方向に間隔を隔てて配置され、円周方向に延びる複数の大径部で構成されていることを特徴としている。
【0021】
この構成では、上記のような複数の大径部が凸部として形成されていることによって、請求項1による作用が得られる。また、複数の大径部が重りの外周面の中央部に配置されているので、つば部を両端部に配置した請求項4の重りと比較して、かしめ効果がさらに高められるとともに、衝撃による破損などを生じにくくすることができる。
【0022】
請求項8に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかの鍵盤において、凸部は、重りの外周面に円周方向に間隔を隔てて配置され、軸線方向に延びる多数の突条部で構成されていることを特徴としている。
【0023】
この構成では、上記のような多数の突条部が凸部として形成されていることによって、請求項1による作用が得られる。また、多数の突条部が円周方向に配置されかつ軸線方向に延びていることで、重りが圧縮変形しやすいので、かしめなどを容易に行えるとともに、その際の衝撃が低減されることで、重りの破損を生じにくくすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明を適用したグランドピアノの鍵盤(白鍵)を示している。同図に示すように、この鍵盤1は、鍵盤本体2と、鍵盤本体2の前部に取り付けられた白鍵カバー3と、鍵盤本体2の前部に取り付けられた複数の重り4などを備えている。
【0025】
鍵盤本体2は、スプルスなどの比較的軽量で、粘り強く、弾力性に富む木質材から成り、矩形の断面を有し、前後方向に延びている。白鍵カバー3は、アクリルなどのプラスチックによりL字形に形成されており、鍵盤本体2の上面前半部および前面に、これらを覆うように接着されている。鍵盤本体2の上面中央部には中座板5aが接着され、これらを上下方向に貫通するようにバランスピン孔5が形成されている。そして、このバランスピン孔5が、立設するバランスピン(図示せず)に係合することによって、鍵盤1が揺動自在に支持されている。また、鍵盤本体2の下面の前端部にはフロントピン孔6が形成されており、このフロントピン孔6が、立設するフロントピン(図示せず)に係合することによって、鍵盤1の左右の振れが防止される。
【0026】
さらに、鍵盤本体2の上面のバランスピン孔5よりも後ろ側の位置には、キャプスタン座板8aを介して、キャプスタンスクリュー8が取り付けられており、このキャプスタンスクリュー8上にアクション(図示せず)が載置される。以上の構成により、鍵盤1の前部を押鍵したときに、鍵盤1がバランスピンを中心として揺動するのに伴い、アクションがキャプスタンスクリュー8で突き上げられることで作動する。また、鍵盤1のタッチ重さは、アクションと鍵盤1の重さによるバランスピン回りのモーメントのバランスによって定められることになる。
【0027】
また、鍵盤本体2には、3つの埋設孔9が形成されており、これらの埋設孔9に、本発明に係る重り4がそれぞれ取り付けられている。これらの埋設孔9は、鍵盤本体2のバランスピン孔5よりも前側の所定位置に、前後方向に並んで配置されるとともに、断面が円形で互いに同じ所定の径を有し、側方に貫通するように形成されている。
【0028】
図2は、第1実施形態による重り4を示している。この重り4は、所定の径および長さを有する短円柱状の本体部10aの外周面に、多数の半球状の突起10b(凸部)を、千鳥状の配置で一体に形成したものである。重り4は、鉛以外の金属、例えば粉状のタングステンと、プラスチック、例えばナイロンとをブレンドすることにより得られた複合材料で構成されており、例えば射出成形によって成形されている。また、重り4としては、互いに重さが異なる多種類の重り4があらかじめ用意されている。これらの多種類の重り4は、タングステンとナイロンとの配合割合を変えることにより、互いに異なる所定の比重、したがって異なる所定の重さを有するようにしたものである。この場合の比重は、所要のタッチ重さを確保でき、且つ後述するタッチ重さの調整が円滑に行えるよう、鉛と同等の比重(約11.3)を含む所定の範囲(例えば10〜13)内で、多段階に設定されている。以上の構成の重り4は、各埋設孔9への圧入、例えばかしめ(打込み)によって、鍵盤本体2に取り付けられる。
【0029】
以上の構成の鍵盤1によれば、従来の鉛に代え、無害なタングステンとナイロンを用いて、重り4を構成することができる。また、重り4の外周面に形成した多数の突起10bによって、重り4を埋設孔9にかしめる際の摩擦抵抗が軽減できるので、かしめを容易に行えるとともに、そのときの衝撃が低減されることで、重り4の破損などを生じにくくすることができる。また、突起10bによりかしめ効果が確保されることで、重り4を鍵盤本体2に確実に取り付けることができる。
【0030】
また、重さの異なる多種類の重り4が用意されているので、これらの重り4の中から、適当な重さのものを選択し、取り付けることによって、鍵盤1のタッチ重さを容易かつ適切に調整することができる。
【0031】
このタッチ重さの調整は、例えば次のようにして行われる。すなわち、各鍵盤本体2に同一の配置およびサイズで3つの埋設孔9を形成し、そのうちの2つに、鉛と同等の比重を有する重り4を標準重りとして取り付けた状態で、タッチ重さを測定する。次いで、その結果に応じて、タッチ重さの不足分に見合う重さの重り4を、多種類の重り4の中から選択し、残りの1つの埋設孔9に取り付けることによって、所望のタッチ重さを容易に得ることができる。その結果、従来における、タッチ重さを軽くする場合の重りの切削や、タッチ重さを重くする場合の埋設孔および重りの増設やその位置決定は、不要となり、そのような煩雑な作業が省略される分、鍵盤1の製造コストを削減することができる。
【0032】
なお、重り4によるタッチ重さの調整方法は、上記の方法に限られるものではなく、例えば、調整用の埋設孔(図示せず)を別個に設け、この調整用埋設孔に取り付ける重り4を適宜、選択することによって、タッチ重さを調整することも可能である。
【0033】
図3は、本発明の第2実施形態による重りを示している。この重り4Bは、第1実施形態の重り4と比較し、その形状のみが異なるものである。同図に示すように、重り4Bは、短柱状の本体部11aの外周面の両端部に、凸部として、円周方向に沿って連続的に延びる2つのつば部11b、11bを一体に形成したものである。各つば部11bの表面にはRが付けられている。重り4Bの他の構成は重り4と同じであり、すなわち、その材質がタングステンとナイロンとの複合材料であるとともに、両者の配合割合を変えることで、所定範囲内の異なる比重および重さを有する多種類の重り4Bが用意されていて、重り4Bは、埋設孔9にかしめによって取り付けられる。
【0034】
以上の構成により、本実施形態によれば、第1実施形態の重り4と同様の効果を得ることができる。すなわち、まず、重り4Bを、鉛を用いることなく構成できる。また、つば部11bによってかしめの際の摩擦抵抗および衝撃が軽減されることで、かしめを容易に行えるとともに、重り4Bの破損などを生じにくくすることができる。さらに、重さの異なる多種類の重り4Bの中から、適当な重さのものを選択することによって、鍵盤1のタッチ重さを容易かつ適切に調整することができる。以上の効果に加えて、本実施形態では特に、つば部11b、11bが重り4Bの外周面の両端部に配置されていることで、かしめ効果を十分に確保でき、それにより、重りをより確実に取り付けることができる。また、つば部11bにRが付けられていることで、かしめを円滑に行えるとともに、かしめの際の応力集中が緩和されることで、その破損などを発生しにくくすることができる。
【0035】
図4は、本発明の第3実施形態による重りを示している。この重り4Cもまた、前述した第1および第2実施形態と比較し、その形状のみが異なるものである。同図に示すように、重り4Cは、短柱状の本体部12aの外周面の両端部に、凸部として、多数の突出片部12bを一体に形成したものである。この突出片部12bは、本体部12aの外周面の両端部に円周方向に互いに間隔を隔てて配置されている。また、各突出片部12bは、本体部12aの軸線方向の外方に突出するとともに、径方向の外方に凸に屈曲する「く」字状に形成されていて、この構成により、適度な弾性を有している。他の構成は、前述した2つの実施形態と同様である。
【0036】
したがって、本実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果を同様に得ることができる。また、本実施形態では特に、突出片部12bの弾性を利用して、重り4Cを埋設孔9にスナップ嵌めすることができ、したがって、かしめを行うことなく、重り4Cを鍵盤本体2に容易かつ確実に取り付けることができる。
【0037】
図5は、本発明の第4実施形態による重りを示している。この重り4Dもまた、前述した3つの実施形態と比較し、その形状のみが異なるものである。同図に示すように、重り4Dは、短柱状の本体部13aの外周面の中央部に、凸部として、3つの大径部13bを一体に形成したものである。3つの大径部13bは、本体部13aの軸線方向に間隔を隔てて配置され、円周方向に連続して延びている。また、各大径部13bの表面および本体部13aの両側面には、Rが付けられている。他の構成は、前述した3つの実施形態と同様である。
【0038】
したがって、本実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果を同様に得ることができる。また、本実施形態では特に、複数の大径部13bが重り4Dの外周面の中央部に配置されているので、つば部11bを両端部に配置した第2実施形態の重り4Bと比較して、かしめ効果を高めることができる。さらに、この構成に加えて、大径部13bの表面および本体部13aの側面にRが付けられていることで、かしめを円滑に行えるとともに、そのかしめの際の衝撃による破損などをさらに生じにくくすることができる。
【0039】
図6は、本発明の第5実施形態による重りを示している。この重り4Eもまた、前述した4つの実施形態と比較し、その形状のみが異なるものである。同図に示すように、重り4Eは、短柱状の本体部14aの外周面に、凸部として、多数の突条部14bを一体に形成したものである。これらの突条部14bは、本体部14bの外周面に円周方向に間隔を隔てて配置され、軸線方向に延びている。他の構成は、前述した4つの実施形態と同様である。
【0040】
したがって、本実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果を同様に得ることができる。また、本実施形態では特に、多数の突条部14bが円周方向に配置されかつ軸線方向に延びていることで、重り4Eが圧縮変形しやすいので、かしめを容易に行えるとともに、その際の衝撃が低減されることで、重りの破損を生じにくくすることができる。
【0041】
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、重りを、タングステンとナイロンとをブレンドした複合材料で構成しているが、重りの材料として、所要の比重を確保できるものであれば、鉛以外の他の重い金属とナイロン以外のプラスチックとの複合材料を採用することが可能である。また、実施形態は、グランドピアノの鍵盤の例であるが、本発明は、アップライトピアノ、電子ピアノや鍵盤楽器玩具の鍵盤など、重りが取り付けられるすべての鍵盤に広く適用することが可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、本発明の鍵盤は、重りの材料として鉛に代わる代替材料を用いながら、重りの取付が簡単で、しかもタッチ重さを容易に調整することができるなどの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したグランドピアノの鍵盤を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態による鍵盤の重りを示す(a)平面図および(b)側面図である。
【図3】第2実施形態による鍵盤の重りを示す、図2と同様の図である。
【図4】第3実施形態による鍵盤の重りを示す、図2と同様の図である。
【図5】第4実施形態による鍵盤の重りを示す、図2と同様の図である。
【図6】第5実施形態による鍵盤の重りを示す、図2と同様の図である。。
【図7】従来の鍵盤の前部を示す部分側面図である。
【符号の説明】
1 鍵盤
2 鍵盤本体
4 重り
9 埋設孔
10b 突起(凸部)
4B 重り
11b つば部(凸部)
4C 重り
12b 突出片部(凸部)
4D 重り
13b 大径部(凸部)
4E 重り
14b 突条部(凸部)
Claims (8)
- 埋設孔を形成した揺動自在の鍵盤本体と、
鉛以外の金属およびプラスチックを所定の配合割合で互いにブレンドし、成形することにより形成された、所定の比重を有する複合材料で構成され、前記埋設孔に埋設することにより前記鍵盤本体に取り付けられた重りと、を備え、
前記埋設孔は丸孔で構成され、前記重りは、前記埋設孔に圧入可能な円柱状に形成されるとともに、前記埋設孔へ圧入する際の摩擦抵抗を軽減するための凸部を外周面に有していることを特徴とする鍵盤。 - 前記鉛以外の金属が粉状のタングステンで構成され、前記プラスチックがナイロンで構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の鍵盤。
- 前記重りは、前記鉛以外の金属および前記プラスチックを互いに異なる配合割合でブレンドした、互いに異なる比重を有する複数種類の複合材料から成る複数種類の重りで構成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の鍵盤。
- 前記凸部は、前記重りの外周面に互いに間隔を隔てて形成された多数の突起で構成されていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の鍵盤。
- 前記凸部は、前記重りの外周面の両端部に円周方向に沿って形成された2つのつば部で構成されていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の鍵盤。
- 前記凸部は、前記重りの外周面の両端部に円周方向に互いに間隔を隔てて配置され、軸線方向の外方に突出するとともに径方向の外方に凸に曲がる、弾性を有する複数の突出片部で構成されていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の鍵盤。
- 前記凸部は、前記重りの外周面の両端部以外の位置に軸線方向に間隔を隔てて配置され、円周方向に延びる複数の大径部で構成されていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の鍵盤。
- 前記凸部は、前記重りの外周面に円周方向に間隔を隔てて配置され、軸線方向に延びる多数の突条部で構成されていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の鍵盤。
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