JP4429437B2 - 鍵盤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピアノなどの鍵盤に関し、特に所望のタッチ重さを得るために重りを取り付けた鍵盤に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は、従来のグランドピアノの鍵盤(白鍵)を部分的に示している。この鍵盤51は、断面矩形の細長い木製の鍵盤本体52と、その前部に取り付けられた白鍵カバー53と、鍵盤本体52の側面に取り付けられた複数の(この例では3個の)重り54などを備えている。鍵盤本体52は、その中央部において、バランスピン(図示せず)に揺動自在に支持されるとともに、バランスピンよりも後ろ側の部分に、アクション(図示せず)が載置されている。白鍵カバー53は、アクリルなどのプラスチックの成形品で構成され、L形の断面を有していて、鍵盤本体52の上面前部および前面にこれらを覆うように接着されている。
【0003】
重り54は、所要のタッチ重さ(静荷重)を得るために取り付けられるものであり、円柱状に成形した所定サイズの鉛で構成されている。一方、鍵盤本体52の前部の所定位置には、所定サイズの3つの埋設孔55が側方に貫通して形成されており、重り54は、各埋設孔55に挿入した後、かしめることによって、鍵盤本体52に取り付けられている。このように重り54として鉛が採用されているのは、金属の中でも比重が高い(約11.3)こと、安価であることや、柔軟性および延性に富み、上記のような加工を行いやすいことなどによる。
【0004】
また、上記のように重り54を取り付けた後、鍵盤間のタッチ重さのばらつきを無くしたり、演奏者の好みに合わせたりすることを目的として、タッチ重さを調整することも一般に行われている。このタッチ重さの調整は、重り54がかしめにより取り付けられていて、その取外しが困難であることから、タッチ重さを軽くしたい場合には、重り54の側面を切削することによって行われる。一方、タッチ重さを重くしたい場合には、同じ理由から、図6に破線で示すように、あらかじめ用意した別の鉛製の調整用重り56が少なくとも1個、鍵盤本体52の例えば重り54、54の間に追加して取り付けられる。この場合、調整用重り56によるバランスピン回りのモーメントが、付加すべきタッチ重さに応じて適切に得られるよう、調整用重り56の取付位置をまず決定し、決定した鍵盤本体52の取付位置に埋設孔57を新たに形成した後、調整用重り56をかしめで取り付けるという作業が、鍵盤51ごとに行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の鍵盤51では、前述した理由から、重り54および調整用重り56の材料として鉛が用いられている。しかし、鉛は、有害物質であるため、鍵盤の重りにもできるだけ使用しないことが望ましく、鉛に代わる代替材料が求められている。また、従来の鍵盤51では、少なくとも3個の重り54を鍵盤51ごとに取り付ける必要があるとともに、重り54を取り付けるのに、鍵盤本体52への埋設孔55の孔明け作業、および重り54のかしめ作業を、鍵盤51ごとに行わなければならず、重り54の取付作業が非常に煩雑である。
【0006】
さらに、かしめにより取り付けた重り54の取外しが困難であるとともに、その比重が一定であるため、前述したように、タッチ重さを調整するのに、重り54の側面を切削したり、調整用重り56の取付位置を決定しながら、鍵盤本体52に埋設孔57を形成し、調整用重り56を取り付けるという作業を、黒鍵51ごとに行わなければならない。特に、調整用重り56を取り付ける場合には、既設の重り54を避けなければならないため、決定した所望の取付位置に設置できないことがあり、その場合には、調整用重りの重さおよび取付位置を変更するなどの調整がさらに必要になる。以上の結果、調整作業に非常に手間がかかり、製造コストを押し上げてしまう。また、本来の埋設孔55に加えて埋設孔57が、鍵盤本体52に側方に貫通して形成されることで、鍵盤本体52の強度不足を招くという問題もある。
【0007】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、重りの材料として鉛に代わる代替材料を用いながら、重りの取付が簡単で、しかもタッチ重さを容易に調整することができる鍵盤を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明の鍵盤は、矩形の断面を有し、前後方向に延びるとともに、上面の前部にこれに沿って凹部を形成した揺動自在の鍵盤本体と、
鉛以外の互いに異なる比重を有する複数種類の材料をブレンドした複合材料で構成されるとともに、鍵盤本体の凹部に収容され、鍵盤本体に重さを付与する板状の重りと、鍵盤本体の前部に重りを覆うように取り付けられた鍵盤カバーと、を備えていることを特徴としている。
【0009】
この鍵盤では、その重りが、鉛以外の異なる比重を有する複数種類の材料をブレンドした複合材料から板状に形成されており、鍵盤本体の上面前部に沿って形成した凹部に収容されることによって、鍵盤本体に重さを付与する。この場合、例えば、鉛以外の材料の1つとして、適当な高比重の金属を用い、他の1つの材料としてプラスチックを用いることによって、これらをブレンドした複合材料全体の比重を、鉛と同等あるいはこれに近似した大きな比重にすることが可能である。また、重りは、板状で、鍵盤本体の凹部に沿って前後方向に配置することが可能である。したがって、重りの重さを十分に確保でき、上記構成の複合材料を、従来の鉛に代わる重りの代替材料として用いることができる。
【0010】
また、重りは、鍵盤本体の上面に形成した凹部に収容されることにより取り付けられ、この重りを取り付けるための埋設孔の孔明け作業や、重りのかしめ作業は不要であるので、取付作業の簡素化によって、製造コストを削減することができる。なお、取り付けた重りは鍵盤カバーで覆われるので、鍵盤の外観にはまったく影響を及ぼさない。
【0011】
この場合、鍵盤本体の側面の、重りによるタッチ重さに応じて決定した前後方向の位置に、埋設孔が形成されるとともに、鉛以外の材料で構成され、所定の重さを有し、タッチ重さを調整するために埋設孔にはめ込まれた調整用重りをさらに備えていることが好ましい。
【0012】
この構成によれば、板状の重りを取り付けた状態で得られたタッチ重さに応じて、鍵盤本体の前後方向の位置を決定するとともに、決定した位置の鍵盤本体の側面に埋設孔を形成し、所定の重さを有する調整用重りをはめ込むことによって、タッチ重さが調整される。この調整用重りもまた、鉛以外の材料で構成されているので、板状の重りと合わせて、鉛をまったく用いることなく、鍵盤の重りを構成することができる。
【0013】
また、鍵盤本体の上面付近にのみ重りが配置されていて、その下側の部分には重りが存在しないので、従来と異なり、既設の重りに邪魔されることなく、決定した所望の取付位置に調整用重りを取り付けることができる。その結果、調整用重りの重さや取付位置を変更することなく、タッチ重さの調整を効率良く行うことができる。
【0014】
さらに、例えば、板状の重りの重さを、鍵盤本体に付与すべき重さの大部分を負担するような重さに設定することによって、1個の調整用重りだけでタッチ重さを容易に調整することが可能になる。また、この場合、埋設孔も1つだけ形成すればよいので、埋設孔の形成に起因する鍵盤本体の強度の低下も最小限に抑制できる。
【0015】
あるいは、重りが、互いに異なる重さを有する複数種類の重りで構成されていることが好ましい。
【0016】
この構成では、異なる重さを有する複数種類の重りの中から、必要な重さを有する1つの重りを選択することによって、板状の重りだけで、タッチ重さを容易に調整することができる。その結果、従来における、タッチ重さを軽くする場合の重りの切削や、重くする場合の調整用重りの増設やその位置決定はまったく不要になり、そのような煩雑な作業が省略される分、鍵盤の製造コストをさらに削減することができる。また、埋設孔がまったく形成されないので、鍵盤本体の強度を十分に維持することができる。
【0017】
この場合、複数種類の重りは、複数種類の材料を互いに異なる配合割合でブレンドすることにより得られた、互いに異なる比重を有する複合材料でそれぞれ構成されるとともに、鍵盤本体の凹部と相補的な互いに同じサイズおよび形状を有していることが好ましい。
【0018】
この構成では、サイズおよび形状が同一で、比重の差異により重さが異なる複数種類の重りを容易に得ることができる。また、重りが、鍵盤本体の凹部と相補的に形成されているので、どの重りも凹部にぴったりとはめ込めることで、鍵盤本体にがたつきなく取り付けることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1〜図3は、本発明の第1実施形態によるグランドピアノの鍵盤(白鍵)を示している。同図に示すように、この鍵盤1は、鍵盤本体2と、鍵盤本体2の上面前部に取り付けられた板状の重り3と、鍵盤本体2の前部に、重り3を覆うように取り付けられた白鍵カバー4(鍵盤カバー)と、鍵盤本体2の側面に取り付けられた円柱状の調整用重り7などを備えている。
【0020】
鍵盤本体2は、スプルスなどの比較的軽量で、粘り強く、弾力性に富む木質材から成り、矩形の断面を有し、前後方向に延びている。図2に示すように、鍵盤本体2の上面前部には、これに沿って凹部2aが形成されている。この凹部2aは、比較的浅く、鍵盤本体2の前端部を残して前後方向に延びる細長い矩形状に形成されており、四隅にはRが付けられている。後述するように、この凹部2aに重り3がはめ込まれる。白鍵カバー4は、従来と同様、アクリルなどのプラスチックの成形品で構成され、L形の断面を有していて、鍵盤本体2の上面前部および前面に、重り3を覆うように接着されている。
【0021】
鍵盤本体2の上面中央部には中座板5aが接着され、これらを上下方向に貫通するようにバランスピン孔5が形成されている。そして、このバランスピン孔5が、立設するバランスピン(図示せず)に係合することによって、鍵盤1が揺動自在に支持されている。また、鍵盤本体2の下面の前端部にはフロントピン孔6が形成されており、このフロントピン孔6が、立設するフロントピン(図示せず)に係合することによって、鍵盤1の左右の振れが防止される。
【0022】
さらに、鍵盤本体2の上面のバランスピン孔5よりも後ろ側の位置には、キャプスタン座板8aを介して、キャプスタンスクリュー8が取り付けられており、このキャプスタンスクリュー8上にアクション(図示せず)が載置される。以上の構成により、鍵盤1の前部を押鍵したときに、鍵盤1がバランスピンを中心として揺動し、これに伴い、アクションはキャプスタンスクリュー8で突き上げられることで作動する。また、鍵盤1のタッチ重さは、アクションと鍵盤1の重さによるバランスピン回りのモーメントのバランスによって定められることになる。
【0023】
図2に示すように、重り3は、板状のものであり、鍵盤本体2の凹部2aと相補的な所定のサイズおよび形状を有し、凹部2aに面一の状態でぴったりはめ込まれるようになっている。また、重り3は、鉛以外の複数種類の材料、例えば粉状のタングステンとナイロンとをブレンドした複合材料で構成されており、例えば射出成形によって成形されている。また、重り3は、タングステンとナイロンを所定の配合割合でブレンドすることによって、鉛と同等あるいはこれに近似した所定の大きな比重を有するように形成されており、それにより、鍵盤本体2に付与すべき重さの大部分を負担できるような所定の重さを有している。
【0024】
なお、重り3を構成する複合材料の成分として、タングステンが好ましいのは、無害であるとともに、比重が非常に大きい(約19.3)ので、ナイロンとのブレンドにより鉛と同等あるいは近似した大きな比重を得るのに特に適しているからである。また、ナイロンは、プラスチックの中では比較的、強靱で、耐衝撃性に優れていて、重り3のベースレジンとして適しているとともに、射出成形が可能であるなど、成形性に優れているためである。
【0025】
一方、調整用重り7は、円柱状のものであり、重り3と同じ材質で同じ比重を有する複合材料の成形品で構成されており、所定のサイズと重さを有している。調整用重り7は、鍵盤本体2の側面の後述する位置に形成された埋設孔2bに、はめ込まれ、取り付けられる。なお、図示しないが、調整用重り7の外周面には、埋設孔2bへのはめ込みを容易にするための凹凸が形成されている。
【0026】
以上の構成の鍵盤1は、例えば次のようにして、タッチ重さを調整しながら、組み立てられる。まず、図2に示すように、重り3を鍵盤本体2の凹部2aに上方から面一の状態ではめ込んだ後、重り3を覆うように白鍵カバー4を接着した状態で、タッチ重さを測定する。次いで、測定されたタッチ重さに基づき、その不足分に応じて、所望のタッチ重さが得られるような取付位置を決定し、この取付位置に埋設孔2bを形成し、埋設孔2bに調整用重り7をはめ込む。以上によって、所望のタッチ重さが得られるとともに、鍵盤1の組立が完了する(図3参照)。
【0027】
以上のように、本実施形態の鍵盤1によれば、従来の鉛に代え、無害なタングステンとナイロンを用いて、重り3および調整用重り7を構成することができる。また、重り3は、鍵盤本体2の凹部2aに上方からはめ込むことにより取り付けられるので、この重り3を取り付けるための埋設孔の孔明け作業や、重りのかしめ作業は不要である。さらに、重り3は、凹部2aにぴったりはめ込まれることで、鍵盤本体2にがたつきなく取り付けることができるとともに、白鍵カバー4で覆われることで、鍵盤1の外観にもまったく影響を及ぼさない。
【0028】
また、1個の調整用重り7を、その取付位置を決定しながら鍵盤本体2に取り付けることによって、タッチ重さを容易に調整できる。この場合、鍵盤本体2の上面付近にのみ重り3が配置されていて、その下側の部分には重りが存在しないので、従来と異なり、既設の重りに邪魔されることなく、決定した所望の取付位置に調整用重り7を取り付けることができる。その結果、調整用重り7の重さや取付位置を変更することなく、タッチ重さの調整を効率良く行うことができる。さらに、埋設孔2bも1つだけ形成すればよいので、埋設孔2bの形成に起因する鍵盤本体2の強度の低下も最小限に抑制できる。
【0029】
図4は、板状の重りの変形例を示している。この変形例では、鍵盤本体12の凹部12aおよび板状の重り13が、それぞれ断面台形状に形成されるとともに、凹部12aが鍵盤本体12の前面に開口していて、重り13が凹部12aに前方から差し込まれ、いわゆるアリ組ではめ込まれるようになっている。したがって、重り13を凹部12aに、上方に抜止め状態で強固にがたつきなく取り付けることができる。
【0030】
図5は、本発明の第2実施形態による鍵盤を示している。この鍵盤21は、鍵盤本体2の凹部2aに取り付ける板状の重り23を、互いに重さが異なる多種類の重り23(1つのみ図示)で構成するとともに、これらの中から適当な1つの重り23を選択することによって、タッチ重さを調整するようにしたものであり、その結果、第1実施形態の調整用重り7は廃止されている。他の構成は第1実施形態と同様である。
【0031】
これらの多種類の重り23は、第1実施形態の重り3と同様、タングステンとナイロンとの複合材料で構成されており、両者の配合割合を変えることで、互いに異なる所定の比重を有している。また、これらの重り23は、鍵盤本体2の凹部2aと相補的な互いに同じサイズおよび形状を有しており、したがって、それぞれの比重に応じた互いに異なる所定の重さを有している。また、この場合の比重は、所要のタッチ重さを確保でき、且つ後述するタッチ重さの調整が円滑に行えるよう、鉛と同等の比重(約11.3)を含む所定の範囲(例えば10〜13)内で、多段階に設定されている。
【0032】
以上の構成の鍵盤21は、例えば次のようにして、重り23によりタッチ重さを調整しながら、組み立てられる。すなわち、例えば鉛と同等の比重を有する重り23を標準重りとして鍵盤本体2の凹部2aにはめ込み、さらにその上に白鍵カバー4を載せた状態で、タッチ重さを測定する。測定されたタッチ重さが所望値と異なる場合には、その結果に応じて、他の適当な重さの重り23を、多種類の重り23の中から選択し、すでに取り付けた重り23と交換し、上記と同様にして、タッチ重さを再度、測定する。所望のタッチ重さが得られたことが確認されれば、その重り23を鍵盤本体2に接着し、さらに白鍵カバー4を鍵盤本体2の上面に接着することで、鍵盤1の組立を完了する。
【0033】
以上のように、本実施形態の鍵盤21によれば、異なる重さを有する複数種類の重り23の中から、必要な重さを有する1つの重り23を選択することによって、板状の重り23だけで、タッチ重さを容易に調整することができる。その結果、従来における、タッチ重さを軽くする場合の重りの切削や、重くする場合の調整用重りの増設やその位置決定はまったく不要になり、そのような煩雑な作業が省略される分、鍵盤の製造コストをさらに削減することができる。また、埋設孔がまったく形成されないので、鍵盤本体2の強度を十分に維持することができる。さらに、多種類の重り23は、サイズおよび形状が互いに同一で、鍵盤本体2の凹部2aと相補的に形成されているので、どの重り23も凹部2aにぴったりとはめ込めることで、鍵盤本体2にがたつきなく取り付けることができる。
【0034】
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、重り3、13、23および調整用重り7を、いずれもタングステンとナイロンとをブレンドした複合材料で構成しているが、これらの重りの材料として、所要の重さを確保できるものであれば、鉛以外の他の複数種類の材料、例えばタングステン以外の重い金属とナイロン以外のプラスチックとの複合材料を採用してもよいことは、もちろんである。
【0035】
また、第2実施形態では、多種類の重り23の重さを、これを構成する複合材料の比重を変えることで異ならせ、サイズおよび形状は同一としているが、逆に、複合材料の比重を同一とし、重りのサイズ、例えば長さや高さを変えることによって、重さを異ならせるようにしてもよい。さらに、実施形態では、板状の重り3などを鍵盤本体の凹部と相補的なサイズおよび形状とし、凹部にぴったりはめ込むようにしているが、接着との併用などにより凹部にがたつきなく収容できるものであれば、重りの形状などは任意である。
【0036】
また、実施形態は、グランドピアノの鍵盤の例であるが、本発明は、アップライトピアノ、電子ピアノや鍵盤楽器玩具の鍵盤など、重りが取り付けられるすべての鍵盤に広く適用することが可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
【0037】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の鍵盤は、重りの材料として鉛に代わる代替材料を用いながら、重りの取付が簡単で、しかもタッチ重さを容易に調整することができるなどの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態によるグランドピアノの鍵盤を示す斜視図である。
【図2】図1の鍵盤の部分拡大分解斜視図である。
【図3】鍵盤の部分断面図である。
【図4】重りの変形例を示す分解斜視図である。
【図5】第2実施形態による鍵盤の、図3と同様の部分断面図である。
【図6】従来の黒鍵の前部を示す部分側面図である。
【符号の説明】
1 鍵盤
2 鍵盤本体
2a 凹部
2b 埋設孔
3 重り
4 白鍵カバー
7 調整用重り
12 鍵盤本体
12a 凹部
13 重り
21 鍵盤
23 重り

Claims (4)

  1. 矩形の断面を有し、前後方向に延びるとともに、上面の前部にこれに沿って凹部を形成した揺動自在の鍵盤本体と、
    鉛以外の互いに異なる比重を有する複数種類の材料をブレンドした複合材料で構成されるとともに、前記鍵盤本体の前記凹部に収容され、前記鍵盤本体に重さを付与する板状の重りと、
    前記鍵盤本体の前部に前記重りを覆うように取り付けられた鍵盤カバーと、
    を備えていることを特徴とする鍵盤。
  2. 前記鍵盤本体の側面の、前記重りによるタッチ重さに応じて決定した前後方向の位置に、埋設孔が形成されるとともに、鉛以外の材料で構成され、所定の重さを有し、タッチ重さを調整するために前記埋設孔にはめ込まれた調整用重りをさらに備えていることを特徴とする、請求項1に記載の鍵盤。
  3. 前記重りが、互いに異なる重さを有する複数種類の重りで構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の鍵盤。
  4. 前記複数種類の重りは、前記複数種類の材料を互いに異なる配合割合でブレンドすることにより得られた、互いに異なる比重を有する複合材料でそれぞれ構成されるとともに、前記鍵盤本体の前記凹部と相補的な互いに同じサイズおよび形状を有していることを特徴とする、請求項3に記載の鍵盤。
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