JP2001166769A - 鍵 盤 - Google Patents

鍵 盤

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重りの材料として鉛に代わる代替材料を用い
ながら、重りの取付が簡単で、しかもタッチ重さを容易
に調整することができる鍵盤を提供する。 【解決手段】 矩形の断面を有し、前後方向に延びると
ともに、上面の前部にこれに沿って凹部2aを形成した
揺動自在の鍵盤本体2と、鉛以外の互いに異なる比重を
有する複数種類の材料をブレンドした複合材料で構成さ
れるとともに、鍵盤本体2の凹部2aに収容され、鍵盤
本体2に重さを付与する板状の重り3と、鍵盤本体2の
前部に重り3を覆うように取り付けられた鍵盤カバー4
と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピアノなどの鍵盤
に関し、特に所望のタッチ重さを得るために重りを取り
付けた鍵盤に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来のグランドピアノの鍵盤
(白鍵)を部分的に示している。この鍵盤51は、断面
矩形の細長い木製の鍵盤本体52と、その前部に取り付
けられた白鍵カバー53と、鍵盤本体52の側面に取り
付けられた複数の(この例では3個の)重り54などを
備えている。鍵盤本体52は、その中央部において、バ
ランスピン(図示せず)に揺動自在に支持されるととも
に、バランスピンよりも後ろ側の部分に、アクション
(図示せず)が載置されている。白鍵カバー53は、ア
クリルなどのプラスチックの成形品で構成され、L形の
断面を有していて、鍵盤本体52の上面前部および前面
にこれらを覆うように接着されている。
【0003】重り54は、所要のタッチ重さ(静荷重)
を得るために取り付けられるものであり、円柱状に成形
した所定サイズの鉛で構成されている。一方、鍵盤本体
52の前部の所定位置には、所定サイズの3つの埋設孔
55が側方に貫通して形成されており、重り54は、各
埋設孔55に挿入した後、かしめることによって、鍵盤
本体52に取り付けられている。このように重り54と
して鉛が採用されているのは、金属の中でも比重が高い
(約11.3)こと、安価であることや、柔軟性および
延性に富み、上記のような加工を行いやすいことなどに
よる。
【0004】また、上記のように重り54を取り付けた
後、鍵盤間のタッチ重さのばらつきを無くしたり、演奏
者の好みに合わせたりすることを目的として、タッチ重
さを調整することも一般に行われている。このタッチ重
さの調整は、重り54がかしめにより取り付けられてい
て、その取外しが困難であることから、タッチ重さを軽
くしたい場合には、重り54の側面を切削することによ
って行われる。一方、タッチ重さを重くしたい場合に
は、同じ理由から、図6に破線で示すように、あらかじ
め用意した別の鉛製の調整用重り56が少なくとも1
個、鍵盤本体52の例えば重り54、54の間に追加し
て取り付けられる。この場合、調整用重り56によるバ
ランスピン回りのモーメントが、付加すべきタッチ重さ
に応じて適切に得られるよう、調整用重り56の取付位
置をまず決定し、決定した鍵盤本体52の取付位置に埋
設孔57を新たに形成した後、調整用重り56をかしめ
で取り付けるという作業が、鍵盤51ごとに行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の鍵盤51で
は、前述した理由から、重り54および調整用重り56
の材料として鉛が用いられている。しかし、鉛は、有害
物質であるため、鍵盤の重りにもできるだけ使用しない
ことが望ましく、鉛に代わる代替材料が求められてい
る。また、従来の鍵盤51では、少なくとも3個の重り
54を鍵盤51ごとに取り付ける必要があるとともに、
重り54を取り付けるのに、鍵盤本体52への埋設孔5
5の孔明け作業、および重り54のかしめ作業を、鍵盤
51ごとに行わなければならず、重り54の取付作業が
非常に煩雑である。
【0006】さらに、かしめにより取り付けた重り54
の取外しが困難であるとともに、その比重が一定である
ため、前述したように、タッチ重さを調整するのに、重
り54の側面を切削したり、調整用重り56の取付位置
を決定しながら、鍵盤本体52に埋設孔57を形成し、
調整用重り56を取り付けるという作業を、黒鍵51ご
とに行わなければならない。特に、調整用重り56を取
り付ける場合には、既設の重り54を避けなければなら
ないため、決定した所望の取付位置に設置できないこと
があり、その場合には、調整用重りの重さおよび取付位
置を変更するなどの調整がさらに必要になる。以上の結
果、調整作業に非常に手間がかかり、製造コストを押し
上げてしまう。また、本来の埋設孔55に加えて埋設孔
57が、鍵盤本体52に側方に貫通して形成されること
で、鍵盤本体52の強度不足を招くという問題もある。
【0007】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、重りの材料として鉛に代わる代
替材料を用いながら、重りの取付が簡単で、しかもタッ
チ重さを容易に調整することができる鍵盤を提供するこ
とを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明の鍵盤は、矩形の断面を有し、前後方向に延
びるとともに、上面の前部にこれに沿って凹部を形成し
た揺動自在の鍵盤本体と、鉛以外の互いに異なる比重を
有する複数種類の材料をブレンドした複合材料で構成さ
れるとともに、鍵盤本体の凹部に収容され、鍵盤本体に
重さを付与する板状の重りと、鍵盤本体の前部に重りを
覆うように取り付けられた鍵盤カバーと、を備えている
ことを特徴としている。
【0009】この鍵盤では、その重りが、鉛以外の異な
る比重を有する複数種類の材料をブレンドした複合材料
から板状に形成されており、鍵盤本体の上面前部に沿っ
て形成した凹部に収容されることによって、鍵盤本体に
重さを付与する。この場合、例えば、鉛以外の材料の1
つとして、適当な高比重の金属を用い、他の1つの材料
としてプラスチックを用いることによって、これらをブ
レンドした複合材料全体の比重を、鉛と同等あるいはこ
れに近似した大きな比重にすることが可能である。ま
た、重りは、板状で、鍵盤本体の凹部に沿って前後方向
に配置することが可能である。したがって、重りの重さ
を十分に確保でき、上記構成の複合材料を、従来の鉛に
代わる重りの代替材料として用いることができる。
【0010】また、重りは、鍵盤本体の上面に形成した
凹部に収容されることにより取り付けられ、この重りを
取り付けるための埋設孔の孔明け作業や、重りのかしめ
作業は不要であるので、取付作業の簡素化によって、製
造コストを削減することができる。なお、取り付けた重
りは鍵盤カバーで覆われるので、鍵盤の外観にはまった
く影響を及ぼさない。
【0011】この場合、鍵盤本体の側面の、重りによる
タッチ重さに応じて決定した前後方向の位置に、埋設孔
が形成されるとともに、鉛以外の材料で構成され、所定
の重さを有し、タッチ重さを調整するために埋設孔には
め込まれた調整用重りをさらに備えていることが好まし
い。
【0012】この構成によれば、板状の重りを取り付け
た状態で得られたタッチ重さに応じて、鍵盤本体の前後
方向の位置を決定するとともに、決定した位置の鍵盤本
体の側面に埋設孔を形成し、所定の重さを有する調整用
重りをはめ込むことによって、タッチ重さが調整され
る。この調整用重りもまた、鉛以外の材料で構成されて
いるので、板状の重りと合わせて、鉛をまったく用いる
ことなく、鍵盤の重りを構成することができる。
【0013】また、鍵盤本体の上面付近にのみ重りが配
置されていて、その下側の部分には重りが存在しないの
で、従来と異なり、既設の重りに邪魔されることなく、
決定した所望の取付位置に調整用重りを取り付けること
ができる。その結果、調整用重りの重さや取付位置を変
更することなく、タッチ重さの調整を効率良く行うこと
ができる。
【0014】さらに、例えば、板状の重りの重さを、鍵
盤本体に付与すべき重さの大部分を負担するような重さ
に設定することによって、1個の調整用重りだけでタッ
チ重さを容易に調整することが可能になる。また、この
場合、埋設孔も1つだけ形成すればよいので、埋設孔の
形成に起因する鍵盤本体の強度の低下も最小限に抑制で
きる。
【0015】あるいは、重りが、互いに異なる重さを有
する複数種類の重りで構成されていることが好ましい。
【0016】この構成では、異なる重さを有する複数種
類の重りの中から、必要な重さを有する1つの重りを選
択することによって、板状の重りだけで、タッチ重さを
容易に調整することができる。その結果、従来におけ
る、タッチ重さを軽くする場合の重りの切削や、重くす
る場合の調整用重りの増設やその位置決定はまったく不
要になり、そのような煩雑な作業が省略される分、鍵盤
の製造コストをさらに削減することができる。また、埋
設孔がまったく形成されないので、鍵盤本体の強度を十
分に維持することができる。
【0017】この場合、複数種類の重りは、複数種類の
材料を互いに異なる配合割合でブレンドすることにより
得られた、互いに異なる比重を有する複合材料でそれぞ
れ構成されるとともに、鍵盤本体の凹部と相補的な互い
に同じサイズおよび形状を有していることが好ましい。
【0018】この構成では、サイズおよび形状が同一
で、比重の差異により重さが異なる複数種類の重りを容
易に得ることができる。また、重りが、鍵盤本体の凹部
と相補的に形成されているので、どの重りも凹部にぴっ
たりとはめ込めることで、鍵盤本体にがたつきなく取り
付けることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、図
面を参照しながら説明する。図1〜図3は、本発明の第
1実施形態によるグランドピアノの鍵盤(白鍵)を示し
ている。同図に示すように、この鍵盤1は、鍵盤本体2
と、鍵盤本体2の上面前部に取り付けられた板状の重り
3と、鍵盤本体2の前部に、重り3を覆うように取り付
けられた白鍵カバー4(鍵盤カバー)と、鍵盤本体2の
側面に取り付けられた円柱状の調整用重り7などを備え
ている。
【0020】鍵盤本体2は、スプルスなどの比較的軽量
で、粘り強く、弾力性に富む木質材から成り、矩形の断
面を有し、前後方向に延びている。図2に示すように、
鍵盤本体2の上面前部には、これに沿って凹部2aが形
成されている。この凹部2aは、比較的浅く、鍵盤本体
2の前端部を残して前後方向に延びる細長い矩形状に形
成されており、四隅にはRが付けられている。後述する
ように、この凹部2aに重り3がはめ込まれる。白鍵カ
バー4は、従来と同様、アクリルなどのプラスチックの
成形品で構成され、L形の断面を有していて、鍵盤本体
2の上面前部および前面に、重り3を覆うように接着さ
れている。
【0021】鍵盤本体2の上面中央部には中座板5aが
接着され、これらを上下方向に貫通するようにバランス
ピン孔5が形成されている。そして、このバランスピン
孔5が、立設するバランスピン(図示せず)に係合する
ことによって、鍵盤1が揺動自在に支持されている。ま
た、鍵盤本体2の下面の前端部にはフロントピン孔6が
形成されており、このフロントピン孔6が、立設するフ
ロントピン(図示せず)に係合することによって、鍵盤
1の左右の振れが防止される。
【0022】さらに、鍵盤本体2の上面のバランスピン
孔5よりも後ろ側の位置には、キャプスタン座板8aを
介して、キャプスタンスクリュー8が取り付けられてお
り、このキャプスタンスクリュー8上にアクション(図
示せず)が載置される。以上の構成により、鍵盤1の前
部を押鍵したときに、鍵盤1がバランスピンを中心とし
て揺動し、これに伴い、アクションはキャプスタンスク
リュー8で突き上げられることで作動する。また、鍵盤
1のタッチ重さは、アクションと鍵盤1の重さによるバ
ランスピン回りのモーメントのバランスによって定めら
れることになる。
【0023】図2に示すように、重り3は、板状のもの
であり、鍵盤本体2の凹部2aと相補的な所定のサイズ
および形状を有し、凹部2aに面一の状態でぴったりは
め込まれるようになっている。また、重り3は、鉛以外
の複数種類の材料、例えば粉状のタングステンとナイロ
ンとをブレンドした複合材料で構成されており、例えば
射出成形によって成形されている。また、重り3は、タ
ングステンとナイロンを所定の配合割合でブレンドする
ことによって、鉛と同等あるいはこれに近似した所定の
大きな比重を有するように形成されており、それによ
り、鍵盤本体2に付与すべき重さの大部分を負担できる
ような所定の重さを有している。
【0024】なお、重り3を構成する複合材料の成分と
して、タングステンが好ましいのは、無害であるととも
に、比重が非常に大きい(約19.3)ので、ナイロン
とのブレンドにより鉛と同等あるいは近似した大きな比
重を得るのに特に適しているからである。また、ナイロ
ンは、プラスチックの中では比較的、強靱で、耐衝撃性
に優れていて、重り3のベースレジンとして適している
とともに、射出成形が可能であるなど、成形性に優れて
いるためである。
【0025】一方、調整用重り7は、円柱状のものであ
り、重り3と同じ材質で同じ比重を有する複合材料の成
形品で構成されており、所定のサイズと重さを有してい
る。調整用重り7は、鍵盤本体2の側面の後述する位置
に形成された埋設孔2bに、はめ込まれ、取り付けられ
る。なお、図示しないが、調整用重り7の外周面には、
埋設孔2bへのはめ込みを容易にするための凹凸が形成
されている。
【0026】以上の構成の鍵盤1は、例えば次のように
して、タッチ重さを調整しながら、組み立てられる。ま
ず、図2に示すように、重り3を鍵盤本体2の凹部2a
に上方から面一の状態ではめ込んだ後、重り3を覆うよ
うに白鍵カバー4を接着した状態で、タッチ重さを測定
する。次いで、測定されたタッチ重さに基づき、その不
足分に応じて、所望のタッチ重さが得られるような取付
位置を決定し、この取付位置に埋設孔2bを形成し、埋
設孔2bに調整用重り7をはめ込む。以上によって、所
望のタッチ重さが得られるとともに、鍵盤1の組立が完
了する(図3参照)。
【0027】以上のように、本実施形態の鍵盤1によれ
ば、従来の鉛に代え、無害なタングステンとナイロンを
用いて、重り3および調整用重り7を構成することがで
きる。また、重り3は、鍵盤本体2の凹部2aに上方か
らはめ込むことにより取り付けられるので、この重り3
を取り付けるための埋設孔の孔明け作業や、重りのかし
め作業は不要である。さらに、重り3は、凹部2aにぴ
ったりはめ込まれることで、鍵盤本体2にがたつきなく
取り付けることができるとともに、白鍵カバー4で覆わ
れることで、鍵盤1の外観にもまったく影響を及ぼさな
い。
【0028】また、1個の調整用重り7を、その取付位
置を決定しながら鍵盤本体2に取り付けることによっ
て、タッチ重さを容易に調整できる。この場合、鍵盤本
体2の上面付近にのみ重り3が配置されていて、その下
側の部分には重りが存在しないので、従来と異なり、既
設の重りに邪魔されることなく、決定した所望の取付位
置に調整用重り7を取り付けることができる。その結
果、調整用重り7の重さや取付位置を変更することな
く、タッチ重さの調整を効率良く行うことができる。さ
らに、埋設孔2bも1つだけ形成すればよいので、埋設
孔2bの形成に起因する鍵盤本体2の強度の低下も最小
限に抑制できる。
【0029】図4は、板状の重りの変形例を示してい
る。この変形例では、鍵盤本体12の凹部12aおよび
板状の重り13が、それぞれ断面台形状に形成されると
ともに、凹部12aが鍵盤本体12の前面に開口してい
て、重り13が凹部12aに前方から差し込まれ、いわ
ゆるアリ組ではめ込まれるようになっている。したがっ
て、重り13を凹部12aに、上方に抜止め状態で強固
にがたつきなく取り付けることができる。
【0030】図5は、本発明の第2実施形態による鍵盤
を示している。この鍵盤21は、鍵盤本体2の凹部2a
に取り付ける板状の重り23を、互いに重さが異なる多
種類の重り23(1つのみ図示)で構成するとともに、
これらの中から適当な1つの重り23を選択することに
よって、タッチ重さを調整するようにしたものであり、
その結果、第1実施形態の調整用重り7は廃止されてい
る。他の構成は第1実施形態と同様である。
【0031】これらの多種類の重り23は、第1実施形
態の重り3と同様、タングステンとナイロンとの複合材
料で構成されており、両者の配合割合を変えることで、
互いに異なる所定の比重を有している。また、これらの
重り23は、鍵盤本体2の凹部2aと相補的な互いに同
じサイズおよび形状を有しており、したがって、それぞ
れの比重に応じた互いに異なる所定の重さを有してい
る。また、この場合の比重は、所要のタッチ重さを確保
でき、且つ後述するタッチ重さの調整が円滑に行えるよ
う、鉛と同等の比重(約11.3)を含む所定の範囲
(例えば10〜13)内で、多段階に設定されている。
【0032】以上の構成の鍵盤21は、例えば次のよう
にして、重り23によりタッチ重さを調整しながら、組
み立てられる。すなわち、例えば鉛と同等の比重を有す
る重り23を標準重りとして鍵盤本体2の凹部2aには
め込み、さらにその上に白鍵カバー4を載せた状態で、
タッチ重さを測定する。測定されたタッチ重さが所望値
と異なる場合には、その結果に応じて、他の適当な重さ
の重り23を、多種類の重り23の中から選択し、すで
に取り付けた重り23と交換し、上記と同様にして、タ
ッチ重さを再度、測定する。所望のタッチ重さが得られ
たことが確認されれば、その重り23を鍵盤本体2に接
着し、さらに白鍵カバー4を鍵盤本体2の上面に接着す
ることで、鍵盤1の組立を完了する。
【0033】以上のように、本実施形態の鍵盤21によ
れば、異なる重さを有する複数種類の重り23の中か
ら、必要な重さを有する1つの重り23を選択すること
によって、板状の重り23だけで、タッチ重さを容易に
調整することができる。その結果、従来における、タッ
チ重さを軽くする場合の重りの切削や、重くする場合の
調整用重りの増設やその位置決定はまったく不要にな
り、そのような煩雑な作業が省略される分、鍵盤の製造
コストをさらに削減することができる。また、埋設孔が
まったく形成されないので、鍵盤本体2の強度を十分に
維持することができる。さらに、多種類の重り23は、
サイズおよび形状が互いに同一で、鍵盤本体2の凹部2
aと相補的に形成されているので、どの重り23も凹部
2aにぴったりとはめ込めることで、鍵盤本体2にがた
つきなく取り付けることができる。
【0034】なお、本発明は、説明した実施形態に限定
されることなく、種々の態様で実施することができる。
例えば、実施形態では、重り3、13、23および調整
用重り7を、いずれもタングステンとナイロンとをブレ
ンドした複合材料で構成しているが、これらの重りの材
料として、所要の重さを確保できるものであれば、鉛以
外の他の複数種類の材料、例えばタングステン以外の重
い金属とナイロン以外のプラスチックとの複合材料を採
用してもよいことは、もちろんである。
【0035】また、第2実施形態では、多種類の重り2
3の重さを、これを構成する複合材料の比重を変えるこ
とで異ならせ、サイズおよび形状は同一としているが、
逆に、複合材料の比重を同一とし、重りのサイズ、例え
ば長さや高さを変えることによって、重さを異ならせる
ようにしてもよい。さらに、実施形態では、板状の重り
3などを鍵盤本体の凹部と相補的なサイズおよび形状と
し、凹部にぴったりはめ込むようにしているが、接着と
の併用などにより凹部にがたつきなく収容できるもので
あれば、重りの形状などは任意である。
【0036】また、実施形態は、グランドピアノの鍵盤
の例であるが、本発明は、アップライトピアノ、電子ピ
アノや鍵盤楽器玩具の鍵盤など、重りが取り付けられる
すべての鍵盤に広く適用することが可能である。その
他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更
することが可能である。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の鍵盤は、
重りの材料として鉛に代わる代替材料を用いながら、重
りの取付が簡単で、しかもタッチ重さを容易に調整する
ことができるなどの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態によるグランドピアノの
鍵盤を示す斜視図である。
【図2】図1の鍵盤の部分拡大分解斜視図である。
【図3】鍵盤の部分断面図である。
【図4】重りの変形例を示す分解斜視図である。
【図5】第2実施形態による鍵盤の、図3と同様の部分
断面図である。
【図6】従来の黒鍵の前部を示す部分側面図である。
【符号の説明】
1 鍵盤 2 鍵盤本体 2a 凹部 2b 埋設孔 3 重り 4 白鍵カバー 7 調整用重り 12 鍵盤本体 12a 凹部 13 重り 21 鍵盤 23 重り

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形の断面を有し、前後方向に延びると
    ともに、上面の前部にこれに沿って凹部を形成した揺動
    自在の鍵盤本体と、 鉛以外の互いに異なる比重を有する複数種類の材料をブ
    レンドした複合材料で構成されるとともに、前記鍵盤本
    体の前記凹部に収容され、前記鍵盤本体に重さを付与す
    る板状の重りと、 前記鍵盤本体の前部に前記重りを覆うように取り付けら
    れた鍵盤カバーと、を備えていることを特徴とする鍵
    盤。
  2. 【請求項2】 前記鍵盤本体の側面の、前記重りによる
    タッチ重さに応じて決定した前後方向の位置に、埋設孔
    が形成されるとともに、鉛以外の材料で構成され、所定
    の重さを有し、タッチ重さを調整するために前記埋設孔
    にはめ込まれた調整用重りをさらに備えていることを特
    徴とする、請求項1に記載の鍵盤。
  3. 【請求項3】 前記重りが、互いに異なる重さを有する
    複数種類の重りで構成されていることを特徴とする、請
    求項1に記載の鍵盤。
  4. 【請求項4】 前記複数種類の重りは、前記複数種類の
    材料を互いに異なる配合割合でブレンドすることにより
    得られた、互いに異なる比重を有する複合材料でそれぞ
    れ構成されるとともに、前記鍵盤本体の前記凹部と相補
    的な互いに同じサイズおよび形状を有していることを特
    徴とする、請求項3に記載の鍵盤。
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